JPH07188258A - アルキルハロシランの製造方法 - Google Patents

アルキルハロシランの製造方法

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JPH07188258A
JPH07188258A JP6245057A JP24505794A JPH07188258A JP H07188258 A JPH07188258 A JP H07188258A JP 6245057 A JP6245057 A JP 6245057A JP 24505794 A JP24505794 A JP 24505794A JP H07188258 A JPH07188258 A JP H07188258A
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リー ハルム ローランド
Joseph P Kohane
ピーター コハン ジョセフ
Jonathan D Wineland
デビッド ワインランド ジョナサン
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/16Preparation thereof from silicon and halogenated hydrocarbons direct synthesis

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動床プロセスでハロゲン化アルキルを粒状
ケイ素と反応させるための改良方法を提供する。 【構成】 改良点は、ケイ素の粒子寸法を1〜85μmの
範囲内に制御することを含むものである。好ましいの
は、ケイ素の粒子寸法が、第10番目の百分位数が2.1 〜
6μm、第50番目の百分位数が10〜25μm、そして第90
番目の百分位数が30〜60μmであることを特徴とする質
量分布を有する場合である。最も好ましいのは、ケイ素
の粒子寸法質量分布が、第10番目の百分位数が2.5 〜4.
5 μm、第50番目の百分位数が12〜25μm、そして第90
番目の百分位数が35〜45μmであることを特徴としてい
る場合である。この方法は、銅及び他の触媒を含んでな
る触媒組成物の存在下で実施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅触媒の存在下でハロ
ゲン化アルキルを粒状ケイ素と接触させる、アルキルハ
ロシラン類を製造するための直接法における改良に関す
る。
【0002】
【本発明の説明】本発明は、流動床プロセスでもってハ
ロゲン化アルキルを粒状ケイ素と反応させるための改良
された方法である。改良点は、ケイ素の粒子寸法(粒
度)を1〜85μmの範囲内に制御することを含む。好ま
しいのは、ケイ素の粒子寸法が、第10番目の百分位数が
2.1 〜6μm、第50番目の百分位数が10〜25μm、そし
て第90番目の百分位数が30〜60μmであることを特徴と
する質量分布(mass distribution)を有する場合であ
る。最も好ましいのは、ケイ素の粒子寸法質量分布が、
第10番目の百分位数が2.5 〜4.5 μm、第50番目の百分
位数が12〜25μm、そして第90番目の百分位数が35〜45
μmであることを特徴としている場合である。この方法
は、銅及び他の触媒を含んでなる触媒組成物の存在下で
実施される。
【0003】本発明は、銅触媒の存在下でハロゲン化ア
ルキルを粒状ケイ素と接触させる、アルキルハロシラン
類を製造するための直接法における改良に関する。この
方法は、米国特許第2380996 号明細書と米国特許第2380
995 号明細書に最初に記載されたものである。
【0004】それ以来、この方法はいろいろなやり方で
洗練され、変更されてきており、そして実質的に全ての
商業的なアルキルハロシランの製造のために今日世界中
で使用されている。年間数百万ポンド(1ポンドは約0.
454 キログラムに相当する)のシラン類が生産されてシ
リコーン類の商業生産により消費されていることを考え
ると、選択率と原料転化率の少しの増加でさえもアルキ
ルハロシラン類の製造業者にとっては重要なことである
のがなぜかは明白である。
【0005】商業的には、最も大量に製造されているア
ルキルハロシランはジメチルジクロロシランである。こ
のアルキルハロシランは、加水分解され縮合されてシリ
コーンポリマーを生成してから最も大量の商業的シリコ
ーン製品の主鎖を構成する。従って、原料の転化率を最
大限にして最高収量のジアルキルジハロシランを得るよ
うに直接法を実施することが有利である。このように、
本発明の一つの目的は、アルキルハロシランの全体の収
率を最大限にするよう直接法を制御すること、すなわち
この方法をジアルキルジハロシランに有利になるように
できるだけ選択性にすることである。第二の目的は、原
料からの全体の収率を最大にすることである。シラン類
に転化される原料が多くなればなるほど、プロセスはよ
り経済的になる。第三の目的は、プロセスでの活性の減
少したケイ素消費床が作りだされるのがより少ない方法
を提供することである。
【0006】粒状ケイ素の大きさはハロゲン化アルキル
とケイ素とが反応してアルキルハロシランを生成する反
応の効率を決定するのに重要であることは、直接法の技
術分野で長いこと認められてきた。本発明について言え
ば、ハロゲン化アルキルとケイ素との反応の効率はジア
ルキルジハロシランに転化される投入ケイ素の量により
求められる。しかしながら、従来技術は一般に、本発明
の発明者らにより明らかにされそして特許請求の範囲に
記載された最適な粒子寸法範囲とはかけ離れたことを教
示していた。
【0007】直接法を実施するためにいろいろな寸法範
囲の粒状ケイ素を使用することは、米国特許2389931
号、第2466413 号、第3133109 号、第4218387 号、第42
81149号、第4307242 号、第4554370 号各明細書及び米
国再発行特許第33452 号明細書に広範囲にわたって記載
されている。
【0008】全く思いも寄らぬことに、発明者らは、流
動床反応器で直接法を実施するのに最適なケイ素粒子の
大きさは1〜85μmの範囲内にあるということを見いだ
した。好ましいのは、ケイ素の粒子寸法が、第10番目の
百分位数が2.1 〜6μm、第50番目の百分位数が10〜25
μm、そして第90番目の百分位数が30〜60μmであるこ
とを特徴とする質量分布を有する場合である。最も好ま
しいのは、ケイ素の粒子寸法質量分布が、第10番目の百
分位数が2.5 〜4.5 μm、第50番目の百分位数が12〜25
μm、そして第90番目の百分位数が35〜45μmであるこ
とを特徴としている場合である。ここに記載された範囲
外の粒子は反応器の効率を低下させ、従って、これらの
範囲外の大きさの粒子は反応器に入れないことが好まし
く、あるいはそれらを入れる場合には定められた質量範
囲内に管理されることが好ましい。
【0009】本発明は、下式で表されるアルキルハロシ
ランの製造方法である。 Ra b SiX4-a-b (1) この方法は、次の式で表されるハロゲン化アルキル RX (2) を、銅を含んでなる触媒組成物の存在下に、250 〜350
℃の範囲内の温度において、1〜85μmの範囲内の大き
さの粒状ケイ素の流動床と接触させることを含むもので
ある。ここで、上記の式の各Rは、1〜4個の炭素原子
を含むアルキル基から独立に選ばれ、a=1、2又は3
あり、b=0、1又は2であり、a+b=1、2又は3
であり、そしてXはハロゲンである。
【0010】本発明により製造されるアルキルハロシラ
ンは、式(1)で表されるものである。式(1)におい
て、各Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基から独立に
選ばれる。この置換基Rは、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基及びtert−ブチル基
でよい。式(1)において、aは1、2又は3の値を有
することができ、bは0、1又は2の値を有することが
でき、そしてaとbの合計は1、2又は3でよい。好ま
しいアルキルハロシランは式R2SiX2を有するものであ
り、ここではRはメチル基又はエチル基であり、そして
Xは塩素である。最も好ましいアルキルハロシランはジ
メチルジクロロシラン、すなわち(CH3)2SiCl 2 である。
【0011】本発明の方法では、ハロゲン化アルキルを
粒状ケイ素と接触させる。この方法で有用なハロゲン化
アルキルは式(2)で表され、式中のRとXは先に定義
されたとおりである。好ましいのはXが塩素原子である
ものである。好ましいハロゲン化アルキルは塩化メチル
である。
【0012】ハロゲン化アルキルと粒状ケイ素との接触
は、粒状ケイ素の流動床でなされる。この方法は、流動
床の粒状物を気体と反応させるための標準タイプの反応
器で行うことができる。この床は、ハロゲン化アルキル
を流動媒体として使用して、あるいはハロゲン化アルキ
ルと当該プロセスにおいて不活性のガスとの混合物を流
動媒体として使用して、流動させることができる。
【0013】発明者らは、本発明の方法の効率を最適に
するためには、粒状ケイ素は当該技術分野で以前は認め
られていなかった厳密に定められた粒子寸法又は粒子寸
法分布を持たなくてはならないことを発見した。「プロ
セス効率」は、ジアルキルジハロシランに転化されたケ
イ素の割合(百分率)として定義される。プロセス効率
は、ジアルキルジハロシランについてのプロセスの特異
性の、またモノシランに転化されるケイ素の量及び単位
時間当たりに転化されるケイ素の量の、関数である。
【0014】ハロゲン化アルキルと粒状ケイ素との反応
は表面反応であることが知られている。ハロゲン化アル
キルは、触媒作用により活性化されたケイ素の表面でケ
イ素と反応する。より利用しやすいケイ素表面は所定の
容積での反応に対する潜在能力をより高くし、そのため
反応速度は利用可能な粒子の比表面積に関係づけられ
る。より小さな粒子は比表面積が大きく、ずっと速く反
応する一方で、より大きな粒子は比表面積がより小さく
て、対応して反応速度がより小さい。更に、ケイ素粒子
の反応器内の滞留時間は有限であるので、より速く反応
する小さな粒子が消費されてケイ素転化率を高くし、そ
の結果より小さいケイ素が消費される床を与えそうであ
る。
【0015】ところが、発明者らは、本発明の粒状ケイ
素の大きさの限度未満ではプロセス効率が損なわれるこ
とを見いだした。発明者らは、粒子寸法が余りに小さく
なると、あるいは粒子寸法分布が限定された範囲未満の
粒子の集合物を余りたくさん含んでいると、粒子間の力
が流動用ガスに流動床を「バイパス」させ又は「偏流
(channeling)」させるものと信じる。この「バイパ
ス」又は「偏流」は、流動床内での固体の混合と熱移動
特性を不十分なものにする。
【0016】従って、発明者らは、本発明の方法にとっ
てのケイ素粒子寸法は1〜150 μmの範囲内であること
が望ましいことを見いだした。好ましいケイ素粒子寸法
は1〜85μmの範囲内である。より好ましいケイ素粒子
寸法は2〜50μmの範囲内である。ケイ素は、第10番目
の百分位数が2.1 〜6μm、第50番目の百分位数が10〜
25μm、そして第90番目の百分位数が30〜60μmである
ことを特徴とする粒子寸法質量分布を有することが好ま
しい。最も好ましいのは、ケイ素の粒子寸法質量分布
が、第10番目の百分位数が2.5 〜4.5 μm、第50番目の
百分位数が12〜25μm、そして第90番目の百分位数が35
〜45μmであることを特徴としている場合である。
【0017】ここに記載された分布は三つの百分位数の
寸法によって特徴づけられる。それぞれの百分位数は、
寸法分布の質量百分率がそれ未満にあるマイクロメート
ルで表した粒子寸法を記述するものであり、すなわち、
「第10番目の百分位数」は質量分布の10%がその第10番
目の百分位数の大きさより小さいことを、「第50番目の
百分位数は質量分布の50%がその第50番目の百分位数の
大きさより小さいことを、そして「第90番目の百分位
数」は質量分布の90%がその第90番目の百分位数の大き
さより小さいことを表している。
【0018】本発明の方法において有効な粒子寸法分布
を作る方法は重要ではない。粒状ケイ素を製造するため
の標準的な方法を利用することができる。例えば、ロー
ルミル又はボールミルを使ってケイ素の塊を粉砕する。
粉末にしたケイ素は更に、篩分け、あるいは回転分級機
のような機械式分級機を用いて、粒子寸法分布に従って
分級してもよい。
【0019】本発明の方法は、銅を含んでなる触媒組成
物の存在下で実施される。本発明の方法は、プロセス中
に存在しているケイ素の0.1 〜10重量%の範囲内の銅が
触媒として存在することを必要とする。プロセスに加え
られる銅の源は粉末の金属銅、粉末のケイ素−銅合金、
銅の化合物、あるいは2又は3種以上の銅源の混合物で
よい。銅化合物は、例えば塩化第一銅でよい。
【0020】銅のほかに、触媒組成物はその他の金属を
触媒として使用してもよい。発明者らにより触媒として
考えられるその他の金属の範囲は、直接法の促進剤とし
て当業者に知られている金属である。そのような触媒金
属の例は、米国特許第4602101 号、第4946978 号、第47
62940 号各明細書と米国再発行特許第33452 号明細書に
記載されている。これらの触媒金属には、例えば、リ
ン、リン化合物、亜鉛、亜鉛化合物、スズ、スズ化合
物、及びそれらの混合物が含められる。
【0021】本発明の方法にとって好ましい触媒組成物
は、重量による元素基準で、プロセス中に存在するケイ
素に基づいて0.1 〜10重量%の銅、50〜10,000ppm の亜
鉛、5〜200ppmのスズ、及び25〜2,500ppmのリンを含
む。
【0022】本発明の方法は250 〜350 ℃の範囲内の温
度で実施することができる。本発明の方法を実施するた
めの好ましい温度は270 〜320 ℃の範囲内である。
【0023】
【実施例】本発明を例示するために以下の例を提供す
る。
【0024】例1(これは本発明の範囲内ではない) 冶金グレードのケイ素と塩化メチルとの反応についての
対照基準線を確定した。精製した、冶金グレードの粉砕
ケイ素(アルミニウム=0.16重量%、鉄=0.32重量%、
及びカルシウム=0.004 重量%)を100部、塩化第一
銅を6.5部、黄銅(亜鉛50重量%)600ppm、スズ36pp
m 、及び銅−リン合金2,000ppmを含んでなる混合物を作
った。ケイ素の粒子寸法質量分布は、第10番目の百分位
数が2.8μm、第50番目の百分位数が22μm、そして第9
0番目の百分位数が81μmであることで特徴づけられる
ものであった。
【0025】この混合物を、米国特許第4218387 号明細
書に記載されているのと同様な反応器に入れた。反応器
の温度を、一定温度の浴を用いて約315 ℃に維持した。
窒素ガスで反応器を15分間パージした。次いで窒素パー
ジを止め、塩化メチルガスを合計して44時間反応器に供
給し、その間全部の生成物と未反応塩化メチルをコール
ドトラップで集めた。反応器の損失重量をケイ素転化率
の指標として使用した。コールドトラップで集められた
液を、熱伝導率(TC)検出器を使用するガスクロマトグ
ラフィーで分析した。各実験でのケイ素の性能を、消費
されたケイ素の重量分率に製造されたシラン生成物の総
重量の割合としてのジメチルジクロロシランの重量百分
率をかけたものとして計算した。この一連の実験につい
ての平均のケイ素性能は77.9%であると求められた。
【0026】例2 いろいろな粒子寸法質量分布を有する粒状の冶金グレー
ドケイ素の試料を、例1で説明したのと同様の方法で評
価した。例1で説明したように、得られたものを分析
し、そしてケイ素の性能を計算した。具体的な粒子寸法
質量分布を表1に示す。特定の粒子寸法質量分布の各試
料について実験を2回行った。これらの2回の実験につ
いての平均のケイ素性能も表1に報告される。この表に
は、Micromeritics Sedigraph モデル5000を使って測定
した、第10、50、90番目の百分位数の粒子質量分布も示
される。ケイ素粉末が通過した篩のメッシュ寸法も表1
に示される。
【0027】 表 1 ケイ素の粒子寸法分布が性能に及ぼす効果 粒子質量分布(μm) メッシュ ケイ素の 試料番号 第10番目 第50番目 第90番目 寸法 性能 1 2.2 13.0 36.5 <325 81.9 2 1.6 10.7 35.0 <325 67.8 3 1.7 10.2 31.0 <325 69.1 4 2.4 15.7 49.0 <230 80.4 5 2.2 14.0 40.5 <270 84.2 6 2.4 13.5 41.1 <325 83.1 7 2.0 11.2 32.3 <400 75.8
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ ピーター コハン アメリカ合衆国,インディアナ,マディソ ン,ノース ヒアフォード レーン 588 (72)発明者 ジョナサン デビッド ワインランド イギリス国,ハンプシャー ピーオー14 3エルキュー,ファレハム,ステュビント ン,ケストレル クローズ 19

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式で表されるアルキルハロシラン Ra b SiX4-a-b (この式中の各Rは炭素原子数1〜4のアルキル基から
    独立に選ばれ、a=1、2又は3であり、b=0、1又
    は2であり、a+b=1、2又は3である)の製造方法
    であって、次の式で表されるハロゲン化アルキル RX (この式中のRは炭素原子数1〜4のアルキル基であ
    り、Xはハロゲンである)を、銅を含んでなる触媒組成
    物の存在下に、250 〜350 ℃の範囲内の温度において、
    1〜85μmの範囲内の大きさの粒状ケイ素の流動床と接
    触させることを含む方法。
JP24505794A 1993-10-08 1994-10-11 アルキルハロシランの製造方法 Expired - Lifetime JP3819449B2 (ja)

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