JPH07188000A - 薬用被覆材 - Google Patents

薬用被覆材

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JPH07188000A
JPH07188000A JP33117893A JP33117893A JPH07188000A JP H07188000 A JPH07188000 A JP H07188000A JP 33117893 A JP33117893 A JP 33117893A JP 33117893 A JP33117893 A JP 33117893A JP H07188000 A JPH07188000 A JP H07188000A
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molecular weight
coating material
polymer blend
drug
oil
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JP33117893A
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Shinichi Toyosawa
真一 豊澤
Shigehiko Mashita
成彦 真下
Yasushi Imai
康 今井
Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Yuichiro Wakana
裕一郎 若菜
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適度に含浸された薬剤成分を徐放して、長期
にわたり十分な治療効果を得ることができる薬用被覆材
を提供する。 【構成】 高分子有機材料と薬剤成分を含む低分子材料
とを主成分とし、高分子有機材料の含有割合が低分子材
料の含有割合よりも少ない高分子ブレンド材料であっ
て、高分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造を有す
る高分子ブレンド材料よりなる薬用被覆材。 【効果】 多量に含有する薬剤成分の適度な徐放によ
り、優れた治療効果を示し、長期にわたり使用できる。
取り扱い性、生産性にも優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薬用被覆材に係り、特
に、薬剤成分の徐放性により著しく良好な治療効果を得
ることができる薬用被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】打身や捻挫の治療方法としては、主に湿
布療法が行われている。湿布は、火傷などの外傷の痛み
の緩和にも有効である。
【0003】従来、湿布材としては、吸水性シートに薬
剤成分などを含浸させたものなどが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の湿布材では、含
浸成分の保持性能が十分でなく、早期に乾燥状態となっ
て使用不可能となる、或いは逆に、含浸成分の放出性能
が不足して、十分な治療効果が得られないなどの欠点を
有し、含浸された薬剤成分を適度に徐放して、長期にわ
たり十分な治療効果を得ることができる湿布材は提供さ
れていなかった。
【0005】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、薬剤成分を適度に徐放して、長期にわた
り十分な治療効果を得ることができる薬用被覆材を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の薬用被覆材は、
高分子有機材料と薬剤成分を含む低分子材料とを主成分
とし、高分子有機材料の含有割合が低分子材料の含有割
合よりも少ない高分子ブレンド材料であって、高分子有
機材料が三次元連続の網状骨格構造を有する高分子ブレ
ンド材料で構成されてなることを特徴とする。
【0007】即ち、本発明者らは、優れた特性を備える
薬用被覆材について鋭意研究を重ねた結果、本発明に係
る高分子ブレンド材料が含有成分の徐放性に優れ、しか
も多量の薬剤成分を含有し得ることから、この高分子ブ
レンド材料を用いることによって極めて優れた薬用被覆
材を得ることができることを知見し、本発明を完成させ
た。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明において、高分子有機材料として
は、数平均分子量が20,000以上、特に30,00
0以上、とりわけ40,000以上での熱可塑性高分子
有機材料が好ましく、例えば、スチレン系(ブタジエン
スチレン系、イソプレンスチレン系等)、塩化ビニル
系、オレフィン系(ブタジエン系、イソプレン系、エチ
レンプロピレン系等)、エステル系、アミド系、ウレタ
ン系などの各種熱可塑性エラストマー、並びに、それら
の水添、その他による変性物、スチレン系、ABS系、
オレフィン系(エチレン系、プロピレン系、エチレンプ
ロピレン系、エチレンスチレン系、プロピレンスチレン
系等)、塩化ビニル系、アクリル酸エステル系(アクリ
ル酸メチル系等)、メタクリル酸エステル系(メタクリ
ル酸メチル系等)、カーボネート系、アセタール系、ナ
イロン系、ハロゲン化ポリエーテル系(塩化ポリエーテ
ル系等)、ハロゲン化オレフィン系(四フッ化エチレン
系、フッ化−塩化エチレン系、フッ化エチレンプロピレ
ン系等)、セルロース系(アセチルセルロース系、エチ
ルセルロース系等)、ビニリデン系、ビニルブチラール
系、アルキレンオキサイド系(プロピレンオキサイド系
等)等の熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変性物
などが挙げられる。
【0010】熱可塑性高分子材料としては、このうちで
結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい
部分と、アモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒
にもち合わせているものが特に好ましく、具体的には、
下記(i) 〜(iii) が挙げられる。
【0011】(i) ポリブタジエンとブタジエン−スチ
レンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して
得られるポリエチレンとエチレン−スチレンランダム共
重合体とのブロック共重合体 (ii) ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重
合体、或いは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共重合
体を水添して得られるポリエチレンとポリスチレンとの
ブロック共重合体 (iii) エチレン−プロピレンゴム このうち特にポリエチレンとエチレン−スチレンランダ
ム共重合体とのブロック共重合構造のものが好ましい。
【0012】これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主
に単独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いて
も良い。
【0013】本発明の薬剤成分としては、外皮投与可能
な薬物であれば特に制限はなく、局所作用を目的とする
薬物であれば深部まで薬物を浸透することを目的とし、
また全身作用を目的の場合は、速やかに当該薬物が血中
へ移行する。また、薬物としては、好ましくは分子量1
000以下、更に好ましくは分子量700以下、最も好
ましくは分子量500以下のものが使用される。
【0014】局所用薬物としては、具体的に局所麻酔剤
(例、塩酸プロカイン、塩酸テトラカイン、塩酸ジブカ
イン、リドカイン、塩酸リドカイン、酢酸ピペロカイ
ン)、抗ヒスタミン剤(例、塩酸ジフェンヒドラミン、
マレイン酸クロルフェニラミン、マレイン酸ブロムフェ
ニラミン、ジフェニールイミダゾール、塩酸クレミゾー
ル)、抗生物質(例、リンコマイシン、ペニシリンG、
エリスロマイシン、塩酸テロラサイクリン、クリンダマ
イシン、カナマイシン、オキシテトラサイクリン、クロ
ラムフェニコール、フラジオマイシン、ナイスタチン、
塩酸グラミシジン、バントラシン)、抗真菌剤[例、グ
リセオフルビン、N−メチル−N−(3−トリル)チオ
カルバミン酸−2−ナフチルエステル、塩酸ジアメタゾ
ール、オレオスリシン、トリコマイシン、ピロールニト
リル、5−フルオロシトシン]などが挙げられる。
【0015】全身用薬物としては、具体的にはベンゾジ
アゼピン類(例、ジアゼパム、ニトラゼパム、フルニト
ラゼパム、ロラゼパム、プラゼパム、フルジアゼパム、
クロナゼパム)、利尿剤[例、サイアザイド類(例、ベ
ンドロフルメチアジド、ポリチアジド、メチクロチアジ
ド、トリクロルメチアジド、チクロペンチアジド、ベン
チルヒドロクロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ブ
メタニド)]、降圧剤(例、クロニジン)、抗ヒスタミ
ン剤[例、アミノエーテル類(例、ジフェンヒドラミ
ン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリン)、エチレ
ンジアミン類(例、フェンベンズアミン)、モノアミン
類(例、クロルフェニラミン)]、非ステロイド系消炎
剤(例、インドメタシン、イブプロフェン、イブフェナ
ック、アルクロフェナック、ジクロフェナック、メフェ
ナム酸、フルルピプロフェン、フルフェナム酸、ケトプ
ロフェン)、抗悪性腫癌剤[例、5−フルオロウラシ
ル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フルオロウ
ラシル、シタラピン、ブロクスウリジン]、ステロイド
系消炎剤(例、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレド
ニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、デキサメ
サゾン、ベタメサゾン)、抗てんかん剤(例、エトサク
シミド)、不整脈治療剤(例、アジマリン、プラジマリ
ン、ピンドロール、プロプラノロール、キニジン)、精
神神経用剤(例、クロフルペリロール、トリフルペリド
ール、ハロペリドール、モペロン)、スコボラミン類
(例、メチルスコボラミン、ブチルスコボラミン)、ク
ロロプロマジン、アトロピン類(例、臭化メチルアトロ
ピン、臭化メチルアニソトロピン)、血管拡張剤(例、
イソソルビドジナイトレート、ユトログリセリン、四酢
酸ペンタエリスリトール、プロパニルニトレート、ジピ
リダモール)、抗生物質[例、テトラサイクリン類
(例、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、メ
タサイクリン、ドキシサイクリン、モノサイクリン)、
クロラムフェニロール類、エリスロマイシン類]などが
挙げられる。
【0016】本発明に係る薬剤成分は、そのままあるい
は製薬上許容される既知の第三成分などと一緒に、高分
子ブレンド材料に用いられる。
【0017】この第三成分としては、例えば、水溶性高
分子であるポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸およびその塩、無水マレイン酸重合
物などの如き合成系、デキストラン、プルラン、ゼラチ
ンなどの如き天然系、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースの如き半合成系の高
分子化合物、可塑剤(例えば、グリセリン、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコールなど)が挙げられ
るが、これに制限されるものではない。
【0018】低分子材料としては、100℃における粘
度が5×105 センチポイズ以下、特に1×105 セン
チポイズ以下であることが好ましく、また、分子量の観
点からは、低分子材料の数平均分子量は20,000以
下、特に10,000以下、とりわけ5,000以下で
あることが好ましい。このような低分子材料としては、
通常、室温で液体又は液体状の材料が好適に用いられ
る。また、親水性、疎水性のいずれの低分子材料も使用
できる。低分子材料としては、上記薬剤成分の他、次の
ものを併用しても良い。
【0019】軟化剤: 鉱物油系、植物油系、合成系
等の各種ゴム用或いは樹脂用軟化剤。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系等の
プロセス油等が挙げられる。植物油系としては、ひまし
油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、
やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油
等が挙げられる。
【0020】可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステル等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、その他プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、
アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、ポリ
エーテル系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。
【0021】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイ
ヤー)。
【0022】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロプ
レン等)、シリコーン系オリゴマー、ポリ−α−オレフ
ィン等の各種オリゴマー。
【0023】滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化
水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂
肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル等のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アル
コール、ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコ
ール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。
【0024】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘土、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材料
として適している。更に、牛油、豚油、馬油等の動物
油、鳥油或いは魚油:はちみつ、果汁、又はチョコレー
ト、ヨーグルト等の乳製品系、炭化水素系、ハロゲン化
炭化水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル
系、アセタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、
窒素化合物系、硫黄化合物系等の有機溶剤:或いは、種
々の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水溶
液等も用いられる。
【0025】これらの低分子材料を薬剤成分と共に1種
単独で、或いは2種以上を混合して用いても良い。
【0026】本発明においては、多量の薬剤成分を含む
低分子材料と高分子有機材料によって、多量に薬剤成分
を含む高分子ブレンド材料を得るために、用いる薬剤成
分を含む低分子材料と高分子有機材料の各々の溶解性パ
ラメーター値δ(=ΔE/V)1/2 (ΔE=モル蒸発エ
ネルギー,V=モル体積)の差が3.0以下、好ましく
は2.5以下となるよう、両材料を選択するのが好まし
い。この差が3.0を超えると両材料の相溶性の点か
ら、薬剤成分を含む低分子材料が多量に保持されにく
く、得られる高分子ブレンド材料の低弾性率化の障害と
なり、また、低分子材料のブリードが発生し易くなるの
で好ましくない。
【0027】なお、本発明に係る高分子ブレンド材に
は、必要に応じて、更に、次のような充填剤を配合して
も良い。即ち、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シ
リカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸
化アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、
木片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリ
マー等の粒状ないし粉末状固体充填剤、その他各種の天
然又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラ
スファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマー
ファイバー等)等を配合することができる。
【0028】また、中空フィラー、例えばガラスバルー
ン、シリカバルーン、等の無機中空フィラー、ポリフッ
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合物等からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化等の各種物性の改善のため
に、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、混
合時等に機械的に気体をまぜこむことも可能である。
【0029】本発明においては、特に、高分子ブレンド
材料を構成する高分子有機材料で形成される三次元連続
の網状骨格構造は、その骨格の平均径が50μm以下、
好ましくは30μm以下、セル(網目)の平均径は50
0μm以下、好ましくは300μm以下であり、高分子
有機材料の体積分率を[高分子有機材料の体積/(高分
子有機材料の体積+低分子材料の体積)]×100
(%)と定義したとき、高分子有機材料の体積分率が3
0%以下、特に25%以下であることが望ましい。
【0030】本発明で用いられる高分子ブレンド材料
は、所定量の高分子有機材料及び薬剤成分、必要に応じ
てその他の低分子材料及び配合剤を、高分子有機材料が
三次元連続の網状骨格構造の形成し得る混合条件にて混
合することにより得ることができるが、この場合、高分
子有機材料による均一な三次元連続の網状骨格構造を有
すると共に、薬剤成分等のブリードが少なく、しかも良
好な徐放性を示す高分子ブレンド材料を得るためには、
混合機としては高剪断型混合機を用いるのが好ましく、
特に、固定壁と回転するローターとの間で高い剪断力、
高い剪断速度を与え得るものであって、固定壁と回転部
(ローター)との距離(クリヤランス)をt(m),ロ
ーターの回転周速度をv(m/sec)とし、ローター
の剪断速度VをV=v/t(sec-1)と定義した場
合、 V≧5.0×102 (sec-1) 好ましくは V≧1.0×103 (sec-1) より好ましくは V≧2.5×103 (sec-1) 最も好ましくは V≧5.0×103 (sec-1) を満たす高剪断型特殊ミキサーを用いるのが有利であ
る。
【0031】本発明に係る高分子ブレンド材料は、通常
のバルク状、ゲル状、フォーム状など特に制限されない
が、ゲル状態であるもの、特に熱可塑性高分子材料より
なる三次元連続の均一な網状骨格構造を有するゲル状態
であるものはとりわけ本発明に有効である。
【0032】本発明の薬用被覆材は、例えば、図1に示
す如く、薬剤成分を用いた高分子ブレンド材料1の層
を、布、ビニール等のシート状基材2上に形成し、更
に、その表面をビニール等の表被材で被覆するなどして
提供され、使用に当っては、表被材を取り去って人体に
貼り付ける。なお、図中、3は貼付用粘着剤である。
【0033】このような本発明の薬用被覆材は、医療用
湿布材等の人体各部の薬用被覆材として極めて有効であ
る。また、水分の徐放性を利用して、コンタクトレンズ
などに応用することもできる。
【0034】
【作用】高分子有機材料と低分子材料とを主成分とし、
高分子有機材料の含有割合が低分子材料の含有割合より
も少ない高分子ブレンド材料であって、高分子有機材料
が三次元連続の網状骨格構造を有する高分子ブレンド材
料によれば、多量の低分子材料を含有することができ、
しかも、その低分子材料を適当な割合で徐放する徐放性
材料を形成することができる。
【0035】このため、薬剤成分を低分子材料として用
いた高分子ブレンド材料であれば、多量に含有する薬剤
成分を適度に徐放して、長期にわたり優れた治療効果を
得ることができる。
【0036】しかも、本発明に係る高分子ブレンド材料
は、柔らかでかつ適度な弾性、圧縮特性、硬さ等におい
ても薬用被覆材として極めて優れた特性を示す上に、取
り扱い性にも優れ、また、高い生産性にて、経済的に製
造可能である。特に、熱可塑性高分子有機材料を用いた
場合には、成形性、リサイクル性にも優れた薬用被覆材
が提供される。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0038】実施例1 表1に示す材料を表1に示す配合にて高剪断型特殊ミキ
サー(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工業
(株)製)を用いて表1に示す混合条件で混合して、均
一な外観の高分子ブレンド材料を得た。
【0039】混合終了後、得られた高分子ブレンド材料
を用いて、図1に示すような湿布材を製造した。
【0040】得られた湿布材は、薬剤成分を多量に含有
することができ、しかも、適度な薬剤成分の徐放によ
り、良好な治療効果を長期にわたり得ることができた。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、長
期にわたり良好な治療効果を得ることができる薬用被覆
材が提供される。しかも、本発明に係る薬用被覆材は、
取り扱い性にも優れ高い生産性にて製造することがで
き、経済性にも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬用被覆材の一実施例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 高分子ブレンド材料 2 基材 3 粘着剤
フロントページの続き (72)発明者 若菜 裕一郎 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 深堀 美英 東京都八王子市散田町2−9−7

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子有機材料と薬剤成分を含む低分子
    材料とを主成分とし、高分子有機材料の含有割合が低分
    子材料の含有割合よりも少ない高分子ブレンド材料であ
    って、高分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造を有
    する高分子ブレンド材料で構成されてなることを特徴と
    する薬用被覆材。
JP33117893A 1993-12-27 1993-12-27 薬用被覆材 Pending JPH07188000A (ja)

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