JPH07187815A - 流し込み耐火物 - Google Patents

流し込み耐火物

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JPH07187815A
JPH07187815A JP5347871A JP34787193A JPH07187815A JP H07187815 A JPH07187815 A JP H07187815A JP 5347871 A JP5347871 A JP 5347871A JP 34787193 A JP34787193 A JP 34787193A JP H07187815 A JPH07187815 A JP H07187815A
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JP
Japan
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fly ash
fluidity
dispersant
kneaded product
particle size
Prior art date
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JP5347871A
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English (en)
Inventor
Jun Kajita
順 梶田
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Nippon Tokushu Rozai KK
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Nippon Tokushu Rozai KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 混練性及び混練物の取回し作業性が良好で、
しかも型枠内に容易に均質充填することが出来る流し込
み耐火物の作成。 【構成】 公知のキャスタブル耐火物100重量部に対
して、フライアッシュを0.5〜20部添加する。 【効果】 フライアッシュを添加すると、混練物の粘性
が軽やかとなり、しかも自己流動性の付与・増大が顕著
となり、上記目的を達成することが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作業性及び流動性が良好
である流し込み耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】キャスタブル耐火物は、粒度調整された
耐火骨材に常温硬化性の結合剤を適量含有させた、主と
して流し込み施工に供される耐火物である。近年添加水
量を減じて強度を高める目的で、分散剤の添加,あるい
は分散剤をより効果的に働かす為に超微粉を併用するこ
とが行われている。(例えば、セラミックデーターブッ
ク '80,196〜202頁,同203〜210頁,工
業製品技術協会1980年発行、 セラミックデーター
ブック '83,229〜234頁,工業製品技術協会1
983年発行、 セラミックデーターブック '91,2
23〜230頁,工業製品技術協会1991年発行
等。)
【0003】このキャスタブル耐火物は、流し込み施工
時、突き棒やバイブレータを用いて混練物を型枠内によ
く充填してやることが必要で、そうしてやらないと緻密
で均質な施工体が得られない。
【0004】分散剤を含有させたものは、流動性が出、
流し込み施工が容易になりそうであるが、実際は低水分
を目的とする為、特に分散剤と超微粉を併用したキャス
タブル耐火物では、混練物の粘性が極めて高く、充填は
より困難となり突き棒では用をなさず、バイブレータを
長時間掛けなければならないのが実状である。
【0005】そのうえ強力な混練機を用いないと充分な
混練が行えず、又前述の如く混練物の粘性が高いことは
材料の取り廻し作業が困難であるという問題を生じ、良
好な物性が得られる反面大変使いづらい材料となってい
るのが現実である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、混練が容易で、混練物の取り廻し作業が容易で、し
かも流し込み施工が容易で強力な振動を加えなくとも充
分流動して均質な施工体が得られる、流し込み耐火物を
得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】従来公知のキャスタブル
耐火物100重量部にフライアッシュを0.5〜20重
量部添加する。そうすることにより、混練が容易で特別
強力なミキサーを用いる必要が無く、又混練物の粘性が
低く取り廻し作業が軽やかで、しかも流動性が高く軽い
振動で、場合によっては振動を加えなくとも型枠内に良
く充填し均質な施工体が得られる流し込み耐火物の作成
が可能となることを見い出した。
【0008】
【発明の構成】本発明は公知のキャスタブル耐火物にフ
ライアッシュを添加したものである。キャスタブル耐火
物は粒度調整した耐火骨材に常温硬化性の結合剤を配し
たもので、近年、低水分・高強度等を目的として、これ
に分散剤を添加したもの、更に分散剤と超微粉を併用添
加したものが賞用される様になって来ている。
【0009】耐火骨材としては、酸性,中性,塩基性又
は、天然,人造の物、あるいは断熱質の物が使用目的に
より単独又は二種類以上組合せて使用され、その粒度構
成は流し込み施工に適するものとする。
【0010】常温硬化性の結合剤としては、アルミナセ
メントが一般的であるが、その他ストロンチウムセメン
ト,バリウムセメント,MgO 粉末等のアルカリ土類金属
化合物やρ−アルミナ、又珪酸ソーダ,コロイダルシリ
カ,アミンシリケート,燐酸アルミニュウム,苦汁,塩
基性塩化アルミニウム,塩基性乳酸アルミニュウム,フ
ェノール樹脂等に各々に適した常温硬化剤を併用した物
が知られている。
【0011】分散剤としては、アルカリ金属の燐酸塩,
炭酸塩や珪酸塩、あるいは有機カルボン酸類、又ポリカ
ルボン酸塩系,芳香族多環縮合物スルホン酸塩系,メラ
ニン樹脂スルホン酸塩系,リグニンスルホン酸塩系,ポ
リアクリル酸塩等の高性能減水剤が、単独あるいは併用
にて使用されている。
【0012】超微粉は、50μm以下好ましくは10μ
以下の耐火微粉末で、例えば、粘土類,シリカフラワ
ー,仮焼アルミナ,チタンホワイト,クロミア,ジルコ
ニア,SiC等の市販の物が多用されている。
【0013】フライアッシュは、微粉炭を燃料とする火
力発電用ボイラの排ガスから集塵機で補集される微細な
石炭灰をいい、本願発明を特徴付けるものである。個々
の粒子は熔融してガラス化し、中空球状のものが多い。
粒径は、平均で4,5μmから100μm位の範囲にあ
る。本発明には40μm程度以下のものが望ましい。成
分はガラスを主体とし、少量のムライト,石英,マグネ
タイト,カーボン等を含み、表面に硫酸アルカリ,硫酸
カルシウムを伴うことがある。我国のものは、SiO245〜
65%,Al2O3 15〜30%,Fe2O33〜7%,CaO 1 〜7%,
Na2O 0.2〜3%程度のものが多い。化学成分は、特に規
定しないが耐熱性の面からは、アルカリ金属,アルカリ
土類金属,鉄等の含有量の少ないものが良い。
【0014】含有されている石灰は燐酸塩と反応するこ
とが有り、分散剤に燐酸アルカリを用いる時は、CaO の
少ないフライアッシュを用いるか、可使時間延長剤を併
用すると良い。なお有機質の分散剤は石灰の影響を受け
難い。フライアッシュの添加量は、キャスタブル耐火物
100重量部に対し0.5〜20重量部、好ましくは1
〜10部である。0.5重量部より少ないとフライアッ
シュの効果が認められないし、20重量部を越すと添加
水量が著しく増大して好ましくない。
【0015】以下に実験例,実施例を示し具体的に説明
するが、本願発明がそれらに限定されるものではない。
【0016】
【実験例】SK35のシャモットを骨材とし、結合剤に
はJIS2種相当のアルミナセメントを用いたキャスタ
ブル耐火物に、Al2O3 19.5%,SiO257.2%,CaO 7.0
%,Na2O 2.9%で平均粒径約11μmのフライアッシュ
(これをフライアッシュBと称す)を、量を変えて添加
し、その時の流動性をフリーフロー値にて調べた。配合
と結果を表1に示す。なお配合割合は重量部、以降も全
て同じ。
【0017】
【表1】
【0018】尚フリーフロー値は、無振動状態での拡が
りを示す値で、自己流動性を示す指標である。単位はm
m。100が基準値で全く拡がりのないことを示す。1
80以上になると振動を加えなくとも型枠に流し込み充
填可能な状態となる。JISR2521に耐火物用アル
ミナセメントのフロー試験法が規定されている。この方
法を流し込み耐火物に適用して求めるが、このJIS法
では15秒間に15回の落下運動(振動)を与えた後の
材料の拡がり(直径)を測定する。これに対してフリー
フロー値は全く落下運動(振動)を与えない無振動状態
での3分後の拡がり(直径)を測定したものである。
【0019】表1によるとフライアッシュの量が0.5
重量部あたりからフリーフロー値が増大し、20重量部
を越えると逆に低下が認められる。又20重量部を越え
ると添加水量の増加が大きくなる。このことより、フラ
イアッシュの量は0.5〜20重量部、好ましくは1〜
10重量部程度が適当であると判る。
【0020】フリーフロー値が100即ち自己流動性を
全く示さないキャスタブル耐火物(実験例1)にフライ
アッシュを添加して行くと、フリーフロー値が増大す
る。それにより振動を加えなくとも流動する自己流動性
が生じ、流し込み作業性が向上し、軽く振動を加える程
度で充分均質な流し込み施工体が得られる様になる。
【0021】
【実施例1〜3】骨材にSK35シャモットを、結合剤
としてJIS1種相当のアルミナセメントやJIS3種
相当のアルミナセメントを、分散剤としてヘキサメタ燐
酸ソーダやナフタレンスルホン酸塩系高性能減水剤を、
それにフライアッシュA(Al2O316.0%, SiO264.1%, C
aO 6.3 %, Fe2O3 6.3 %, Na2O 2.7%, で平均粒径約
37μm),フライアッシュC(Al2O3 28.4%, SiO25
6.4%, CaO 2.5 %, Fe2O34.5 %, Na2O 0.2%で平均粒
径約7μm)を用いて表2に示す実施例1〜3及びフラ
イアッシュを使用しない比較例1〜3を作成した。
【0022】これらについて添加水量,フリーフロー値
を測定し、又混練の容易性及び混練物の取り廻し作業の
容易性を定性的に調べた。結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】表2により、比較例1〜3は分散剤の添加
効果で、実験例(全く同一の配合組成では無いが)に比
べて添加水量が大きく低下していることが判る。同じ様
に分散剤の効果でフリーフロー値も100を越して自己
流動性を有していることも判る。その反面、混練物の粘
性が増し、混練性や混練物の取り廻し作業性は少し悪く
なる。
【0025】これに対しフライアッシュを添加した実施
例1〜3は、添加水量はそのままでフリーフロー値の大
幅な増大が認められ、180を越しバイブレータを掛け
なくとも流し込み施工が可能なものが得られている。又
混練性や混練物の取り廻し作業性も改善されている。
【0026】
【実施例4,5】焼成ボーキサイトを骨材とし、超微粉
として仮焼アルミナ(平均約3μm),シリカフラワー
(シリコンを製造するとき副生されるシリカダスト)
を、結合剤としてJIS2種相当のアルミナセメントあ
るいは塩基乳酸アルミニウムに硬化剤としての仮焼マグ
ネシア粉末を、分散剤としてトリポリ燐酸ソーダあるい
はカルボン酸塩系高性能減水剤を、それに前記のフライ
アッシュBを用いて、表3に示す実施例4,5及び比較
例4,5を作成した。添加水量,フリーフロー値,混練
の容易性,混練物の取り廻し作業性を前実施例と同様に
求め、結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【実施例6,7】焼結アルミナを骨材に使用し、超微粉
として易焼結性アルミナ粉(平均約0.5μm)やシリ
カフラワーを、結合剤としてJIS2種相当のアルミナ
セメントあるいはρアルミナを、分散剤としてトリポリ
燐酸ソーダあるいはポリカルボン酸系減水剤を、それに
前記のフライアッシュCを用いて表4に示す実施例6,
7及び比較例6,7を作成した。添加水量,フリーフロ
ー値,混練の容易性,混練物の取り廻し作業性を前実施
例と同様に求め、結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
【実施例8,9】マグネシアクリンカー,スピネルクリ
ンカー,SiC 粉末, C粉末を骨材に使用し、超微粉とし
てチタニア(チタンホワイト、平均約0.3μm),ク
ロミア(平 均約0.9μm)を、結合剤としてJIS
2種相当アルミナセメント,電融マグネシア粉末を、分
散剤としてカルボン酸塩系高性能減水剤を、可使時間延
長剤として硼酸を、そして前記フライアッシュCを用い
て表5に示す実施例8,9及び比較例8,9を作成し
た。添加水量,フリーフロー値,混練の容易性,混練物
の取り廻し作業性を前実施例と同様に求め、結果を表5
に示す。
【0031】
【表5】
【0032】実施例4〜9は、超微粉と分散剤とを併用
したもので、骨材材質の異なるものあるいは、結合剤の
異なるもの等の例示である。
【0033】比較例4〜9のフリーフロー値を見ると、
いずれも100を僅かに越えており、分散剤の働きで少
し自己流動性が存在している。しかし、これらの混練物
の粘性は高く、型枠内への均質な流し込みは大変困難
で、突き棒では用をなさず、バイブレーターを丹念に充
分に掛けてやらないと均質な流し込み施工体は得られな
い。
【0034】混練物の粘性が高い為、超微粉を充分解膠
・分散させるには、強力なミキサーを用いるか、あるい
は長時間混練が必要で、又混練物の取り廻し作業も極め
て困難である。
【0035】これに対し、フライアッシュを添加した実
施例は、混練物の粘性が軽やかとなり、混練性,混練物
の取り廻し作業性とも容易となり、しかもフリーフロー
値は著しく増大する。いずれも180を越し、バイブレ
ーターを掛けなくとも、自己流動して型枠内に均質に充
填する流動性が得られていることが判る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、従来公知
のキャスタブル耐火物にフライアッシュを添加すること
により、その流動性特に振動を加えない状態での自己流
動性を大きく向上させ、その結果、流し込み施工時に軽
く振動を加えるだけで、場合によっては全く振動を加え
なくとも型枠内に均質に充填可能な流し込み耐火物を作
成することが出来た。
【0037】又分散剤,超微粉を利用するキャスタブル
耐火物では、その混練物の粘性が大変高く、混練性、混
練物の取り廻し作業が困難であった。これに対して、フ
ライアッシュの添加は有効で、混練物の粘性を軽やかに
し、混練及び混練物の取り廻し作業を容易にすることが
出来た。
【0038】その理由については良く解からないが、フ
ライアッシュの粒子が球形であること、その粒径が大き
過ぎず小さ過ぎず適度な範囲であったこと、そして二次
粒子を形成していないこと等は、その一因ではなかろう
か。
【0039】当業者には良く知られていることである
が、球形粒子はベアリング効果により混練物の流動性を
向上させると言われている。
【0040】本発明で超微粉として用いたシリカフラワ
ーも球形粒子で、電子顕微鏡観察によると、その粒径は
最大が0.5〜1μm程度で大部分は0.1μm以下に
分布している。大変細かい超微粉故活性度高く、通常粒
子は凝集し1〜数μm程度の二次・三次粒子を形成して
いる。
【0041】このシリカフラワーをキャスタブル耐火物
に使用すると、添加水量を大幅に減じることが出来その
結果強度が著しく向上する。現在賞用されている高強度
キャスタブル耐火物は、このシリカフラワーの使いこな
しにより実用化されたものである。
【0042】シリカフラワーは、凝集して二次・三次粒
子を形成しているので、これを解膠・分散させる為には
強力なミキサーが必要となり、又混練物の粘性も高いも
のとなる。
【0043】ホワイトカーボンも同じく球形粒子で、そ
の粒径はシリカフラワーより更に1桁近く小さい。それ
故二次・三次粒子を形成する凝集力が更に強い為か、こ
のホワイトカーボンはシリカフラワー程にキャスタブル
耐火物を低水分・高強度化する働きを示さない。この強
い凝集力を断ち切って一次粒子として分散させる得る様
な手段(更に強力なミキサー等)が開発されるならば、
ホワイトカーボンも有力な超微粉の一つとして多用され
る様になるかも知れない。
【0044】この様に考えると、フライアッシュが二次
粒子を形成する程細かくなく、即ち活性度低く凝集力を
殆ど示さない為に、混練が容易で、混練物の粘性が軽や
かで取り廻し作業が容易となった。又逆にフライアッシ
ュは超微粉部に添加されてボールベアリング効果にて流
動性を向上する球形粒子の働きを発揮し得るには充分な
細かさを有している、それ故に自己流動性が大きく改善
された。という考えは、一面では肯首され得ようか。
【0045】ともかく実験例,実施例で明らかな如く、
フライアッシュの添加により、流し込み充填性が極めて
良好で、しかも混練作業や混練物の取り廻し作業が容易
な流し込み耐火物の作成が可能となった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温硬化性の結合剤を含有するキャスタ
    ブル耐火物100重量部に、フライアッシュを0.5〜
    20重量部添加したことを特徴とする流し込み耐火物。
  2. 【請求項2】 請求項1のキャスタブル耐火物が、分散
    剤を含有していることを特徴とする請求項1の流し込み
    耐火物。
  3. 【請求項3】 請求項1のキャスタブル耐火物が、分散
    剤及び超微粉を含有していることを特徴とする請求項1
    の流し込み耐火物。
JP5347871A 1993-12-24 1993-12-24 流し込み耐火物 Pending JPH07187815A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019049992A1 (ja) * 2017-09-11 2019-03-14 黒崎播磨株式会社 不定形耐火物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019049992A1 (ja) * 2017-09-11 2019-03-14 黒崎播磨株式会社 不定形耐火物

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