JPH07187346A - 材料供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料供給装置を、供給時の振動を防止し、円
滑な搬送を期すると同時に、供給のスピード化にも対応
できるようにする。 【構成】 基台１に位置決めしたガイドレール２に、供
給用シャトル４のスライダー６を移動可能に把持して支
持する。供給用シャトル４に、下面に歯８を刻設したラ
ック７を固設し、このラック７はピニオン１１の噛合す
ると同時に、ピニオン１１は更に基台１に固定した上面
に歯１８を刻設した固定ラック１７と噛合する。ピニオ
ン１１は基台１に固定したシリンダー１６の伸縮ロッド
１４と連結し、伸縮ロッド１４はガイドレール２と平行
に供給用シャトル４の移動方向へ伸縮する。ラック７と
固定ラック１７はピニオン１１を上下から挾むように噛
合し、かつ伸縮ロッド１４の伸縮によって移動するピニ
オン１１と常に噛合する長さ及び位置関係を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、材料供給装置に関する
ものであり、詳しくは、材料を加工装置へ直線的に移動
させる供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】供給材料を直線的に移動させ加工装置へ
搬送する従来の装置は、材料をベルトコンベア上へ直接
載置して搬送する方法や、チェーン駆動により材料載置
台等を移動させて搬送する方法が採用されている。

【０００３】この場合、軽量の材料であればベルトコン
ベアを利用できるが、重量のある材料は材料載置台を充
分に支持する支承手段を設けて対応することとなり、又
材料載置台は左右のチェーン間に板体を定間隔で連続し
て渡設し、一方向へ回動させるようにしているのであ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記チェーン駆動を利
用して材料を供給する装置においては、チェーン駆動を
利用するものであるから、その宿命として駆動時に波打
ち、振動が発生するため、この振動が供給材料にも伝わ
り、積層した材料が崩れたり、互いにズレたりし危険で
あると共に、次工程への障害となるのであり、又振動を
防止するため回動速度を調節すれば、供給スピードに影
響が生じ、前後工程との連係に支障となり、全体の作業
能率を低下させることとなるのである。

【０００５】そこで、本発明は従来の問題点に鑑み、供
給時の振動を防止し、円滑な搬送を期すると同時に、供
給のスピード化にも対応できるようにすることを目的と
するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、位置決めされ
たガイドレールに支持かつ移動可能に供給用シャトルを
設置すると共に、下面に歯を刻設したラックを供給用シ
ャトルに固定して設け、このラックに噛合するピニオン
を供給用シャトルの移動方向へ進退する駆動体の先部に
設け、このピニオンは同時に上面に歯を刻設した固定ラ
ックとも噛合し、駆動体の進退に対し、ラックと固定ラ
ックが常にピニオンを上下で挾んで噛合する長さ及び位
置関係を有することを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】供給用シャトルは、位置決めされたガイドレー
ルに支持され移動するものであるから、充分な支持作用
とガイド作用を得られ、移動が安定し、振動の発生を防
止する作用を奏する。

【０００８】そして、供給用シャトルの移動は一体とな
ったラックに噛合するピニオンの進退によって行われる
から確実性があり、又ピニオンは固定ラックとも噛合
し、ピニオンの移動によって発生する積極回転力をラッ
クに伝達するため、供給用シャトルにはピニオンの進退
による移動力とピニオンの回転による移動力が同時に作
用するのである。

【０００９】更に、ピニオンは上下をラックと固定ラッ
クに噛合し挾持される恰好となり、進退時のガイド作用
を得られ、駆動体の進退を円滑化し、駆動源の省力化を
図る作用となる。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図面は本発明の一実施例を示すものであり、図１
は縦断正面図、図２は縦断側面図を表す。

【００１１】装置の基台１上に材料の搬送供給方向へ数
条のガイドレール２、２…をボルト３、３…により止着
し、位置決め固定してある。ガイドレール２、２…には
供給用シャトル４の底板５に下設したスライダー６、６
…が把持する恰好で係合し、ガイドレール２、２…に支
承されると同時に摺動可能となっている。ガイドレール
２とスライダー６との係合接触部にはベアリング等の転
子を介在し、摺動を円滑にするのが好ましい。

【００１２】又、供給用シャトル４の底板６には供給方
向、即ちガイドレール２と平行にラック７が歯８を下面
にして供給用シャトル４の前後より突出する長さにわた
って当着固定し、供給用シャトルの移動範囲において常
時歯８が後述のピニオン１１と噛合するものとしてあ
る。図中９は底板６上に敷設した受部で、材料１８を支
持する。１０は背ストッパーである。

【００１３】ラック７と噛合するピニオン１１は、基台
１の基端部に起立ブラケット１２に止着１３したシリン
ダー１６の伸縮ロッド１４に連結かつ軸着１５してい
る。したがって、シリンダー１６の作動によって伸縮ロ
ッド１４が供給方向へ進退し、従動するピニオン１１を
駆動源として噛合するラック７及び供給用シャトル４が
移動する。

【００１４】更に、ピニオン１１は基台１に定着された
固定ラック１７の上面に刻設した歯１８とも噛合し、ピ
ニオン１１は前記ラック７と固定ラック１７で上下を挾
まれた恰好で噛合し、固定ラック１７は供給用シャトル
４の移動範囲において常時ピニオン１１と噛合するに充
分な長さを有している。

【００１５】ゆえに、固定ラック１７が定着不動である
ため、ピニオン１１は正逆回転しながら進退することと
なり、供給用シャトル４のラック７にはピニオン１１の
回転による駆動力をも伝達され、ピニオン１１の回転に
伴う移動距離が加算された距離を供給用シャトル４が移
動するのである。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、本発明は従来のチェーン
駆動による移動搬送手段に変え、ガイドレールに支持か
つ移動可能に設置した供給用シャトルで行うものである
から、ガイドレールによって滑らかな移動が期待でき、
振動等の障害を防止できる効果がある。

【００１７】又、駆動を供給用シャトルと一体に下設し
たラックと噛合するピニオンの移動力及び回転力で行う
ため、ピニオンの移動距離に対し、ピニオンの回転距離
を加えた距離を供給用シャトルが移動し、移動のスピー
ド化、駆動源の効率化及び省力化を図れる効果を有する
のである。

【００１８】更に、ピニオンは上下を供給用シャトルの
ラックと固定ラックに挾持される恰好となり、ガイド作
用を受けるため、移動方向及び移動ラインが自然に決定
づけられるので安定した駆動源となり、このことが供給
用シャトルの移動時の安定性、円滑性を互いに補充し合
う効果と成っているのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断正面図である。

【図２】本発明の一実施例を示す縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 基台 ２ ガイドレール ４ 供給用シャトル ５ 底板 ６ スライダー ７ ラック ８ 歯 １８ 歯 １１ ピニオン １４ 伸縮ロッド １６ シリンダー １７ 固定ラック

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 位置決めされたガイドレールに支持かつ
   移動可能に供給用シャトルを設置すると共に、下面に歯
   を刻設したラックを供給用シャトルに固定して設け、こ
   のラックに噛合するピニオンを供給用シャトルの移動方
   向へ進退する駆動体の先部に設け、このピニオンは同時
   に上面に歯を刻設した固定ラックとも噛合し、駆動体の
   進退に対し、ラックと固定ラックが常にピニオンを上下
   で挾んで噛合する長さ及び位置関係を有することを特徴
   とする材料供給装置。