JPH0718673Y2 - 複写機等のコピースタック装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本出願の考案は、複写機やファクシミリのコピースタッ
ク装置に関するものである。

［従来の技術］ 複写機等のコピースタッカで、スタッカとして使用する
スタック装置と折畳み収納する垂下収納位置とをとり得
るように、複写機等に対する取付角度が可変のスタッカ
は公知である。しかし、従来のこの種のスタッカにおい
ては、第３図に示すように、上下の排紙ローラ1,1′か
らなるコピー排出口の下流に、ペーパストッパ21を有す
るスタッカＡの支点22が設けられているため、スタッカ
Ａの角度を変化させた場合、或角度以上になるとコピー
排出口とスタッカＡの後端部との間の距離が遠くなり、
排出口から排出された紙葉がスタッカの後端部に当って
排出が妨げられていた。例えば、第３図に実線で示すコ
ピースタック位置から破線で示すスタッカ収納位置へス
タッカを揺動した状態で矢印23の方向に排紙を行なう
と、排紙はスタッカ後端部に衝突し、排出が規制される
ことがあった。

［考案が解決しようとする課題］ 本件考案は、前記したような従来の角度可変式のスタッ
カのスタッカ収納時に、排紙がスタッカの後端部に衝突
する問題を解決し、排紙が妨害を受けることなくスタッ
カの外側に排出するコピースタッカを提供するものであ
る。

また、本件考案は、スタッカの収納とコピースタック時
のセットとが、ねじ等を操作することなくワンタッチで
操作できるとともに、収納時の複写機等の側壁との衝突
による衝撃を防止したコピースタッカをも提供するもの
である。

［課題を解決するための手段］ 前記課題を解決する本件考案の構成を、実施例に対応す
る第１、２図を用いて説明すると、その第１の考案は、
コピートレー５が排紙スタック位置と垂下収納位置との
間で回動可能な複写機等のコピースタック装置、すなわ
ちコピースタッカＡにおいて、複写機等におけるコピー
用紙の排出位置より下方にガイドシート支持軸15を設
け、該支持軸15によって排紙ガイドシート7,7′を揺動
変位可能にそのシートの基端に支持し、排紙ガイドシー
ト7,7′の先端が排紙スタック位置においてはコピート
レー５の表面に接近ないしは接触し、垂下収納位置にお
いては回動上昇したコピートレー５の基端によって支持
されるように構成したものである。

また、第２の考案は、前記第１の考案のコピースタック
装置、すなわちコピースタッカＡにおいて、同スタッカ
Ａの両側の複写機等への取付用側板8,8′の間にコピー
トレー基準軸２を架設し、該基準軸２に長孔16を介して
コピートレー５を枢支し、コピートレー５の基端両側に
延設したトレーフック部4,4′の凹所を前記側板8,8′に
突設した固定軸3,3′に係脱可能に構成したものであ
る。

［作用］ 本件考案のコピースタック装置であるコピースタッカＡ
は、以上のように構成されているので、複写機等から排
出されたコピー紙は、コピートレー５が排紙スタック位
置にあるときには、排紙ガイドシート7,7′を介してコ
ピートレー５上にスタックされるとともに、コピートレ
ー５が垂下収納位置にあるときにもコピートレー５の基
端に妨害されることなく排紙ガイドシート7,7′を介し
て直接外部に排出される。

また、コピートレー５の排紙スタック位置へのセット、
或は垂下収納位置への移動をねじ等の操作を行なうこと
なく、コピートレー５の回動とトレーフック部4,4′の
凹所の固定軸３、３′への係脱との組合わせにより、ワ
ンタッチで実施することができる。

［実施例］ 本件考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はコピースタッカの要部断面図、第２図はその斜
視図で、コピースタッカＡは左右両端の側板8,8′の上
部切欠19、下部切欠20を複写機本体Ｂに固設の上部保持
軸12、下部保持軸13に係合させて複写機のコピー排出側
面に支持される。両側板8,8′の間には、上方にガイド
シート支持軸15、下方にコピートレー基準軸２が架設さ
れ、前記支持軸15には左右に排紙ガイドシート7,7′の
基端が支持され、前期基準軸２にはコピートレー５の基
端側の左右両側に設けた長孔16を介してコピートレー５
が揺動可能に枢支される。

またコピートレー５は、その基端の左右両側に延設した
トレーフック部4,4′を有し、長孔16を利用してトレー
５を複写機側に押し込み、トレーフック部4,4′の上面
に設けた凹部を両側板8,8′の内側に突設したストッパ
として働く固定軸3,3′に係合することにより、第１図
に実線で示す通常使用の排紙スタック位置に保持するこ
とができる。

さらにトレー５は、第１図に矢印14で示すように、少し
時計方向回りに回してトレーフック部4,4′の固定軸3,
3′に対する係合を外してから、長孔16を利用して前に
引き出し、基準軸２の周りに反時計方向に回動して複写
機の側壁11に平行した破線で示すコピートレー収納時の
垂下収納位置に移動することができる。

ここで、前期ガイドシート支持軸15の位置は、複写機本
体Ｂの上下の排出ローラ1,1′のコピー排出位置より下
方にし、また排紙ガイドシート7,7′の先端は、コピー
トレー５の排紙スタック位置ではトレー５の表面上に接
し、トレー５を回動して垂下収納位置にしたときには第
１図に破線で示すように、回動したトレー５の上端で押
し上げられ、排紙ガイドシート7,7′全体が水平状態と
なるように構成される。

またコピートレー５の上面中央には第２図に示すよう
に、長手方向にセンタガイド６が設けられ、ガイド６の
先端部にはペーパストッパ９が付設され、さらにトレー
５の先端裏面には、垂下収納時に側壁11に弾性的に当接
するように、弾性ゴム10が突設される。

次に、本実施例の作用を説明すると、第１図に実線で示
す排紙スタック位置にコピースタツカＡをセットしてコ
ピーの排出を行なうと、排出ローラ1,1′より排出され
たペーパは、実線矢印17で示すように排紙ガイドシート
7,7′に案内され、センタガイド６にペーパ中央部が乗
り上げた状態で、ペーパストッパ９に先端が当るまで送
られてスタックされる。

またコピートレー５を、矢印14で示すように長孔16を利
用して引き出し、続いて基準軸２を中心に回動すること
により、コピートレー５は垂下収納状態になるが、この
とき排紙ガイドシート7,7′は前記回動に従ってトレー
５の基端によって押し上げられ、第１図に破線で示す水
平状態となり、排出ローラ1,1′とコピートレー５の間
の隙間を塞ぐことになる。したがって、この状態で排紙
が行われると、ペーパは破線矢印18で示すように送ら
れ、ペーパの先端がトレー５の後端部と衝突することは
ない。

さらに、コピートレー５を垂下収納位置に変更する際に
は、トレー５の先端裏面に突設した弾性ゴム10が複写機
側壁11に当接するため、回動するトレーの衝突時の衝撃
を吸収、緩和することができる。

なお、前記排紙ガイドシート7,7′はポリエステルフィ
ルム等の弾性シートで、摩擦係数の比較的に小さいもの
で構成するとよいが、金属性薄板を使用してもよい。

また、排紙ガイドシート7,7′の揺動変位は、ガイドシ
ート自体を弾性体にすること、ガイドシート基端に自由
屈曲部を設けること、ガイドシートを支持軸に対して回
動可能にすること、或いは支持軸を側板に対して回動可
能にすることなどにより達成される。さらに、排紙ガイ
ドシート7,7′の先端は、コピートレー５の表面に接触
させてもよいが、ガイドシート自体の弾力性により、シ
ート先端がコピートレー５の表面に接近するにとどめて
もよい。

［考案の効果］ 本件考案は、以上のような構成と作用を有しているの
で、それぞれ次のような効果を奏することができる。

すなわち、その第１の考案によれば、コピー排出位置よ
り下方に排紙ガイドシートの基端を支持し、ガイドシー
トの先端はスタッカ収納時に回動するコピートレーに案
内されて変位し、上昇したトレーの基端によって支持さ
れるように構成してあるので、コピートレーが垂下収納
位置にあるときにもコピー排出位置とコピートレーとの
間に隙間を生じることがなく、コピー紙の外部への排出
がトレーの基端に邪魔されずにスムースに行われる。

また、第２の考案によれば、コピートレーをコピートレ
ー基準軸を中心にして回動して排紙スタック位置に容易
にセットでき、スタッカ使用時は固定軸によりトレーの
角度と位置が確実に維持できるとともに、スタッカ収納
時はトレーフック部を固定軸から外してトレーを回動す
ることにより、スタッカの収納を容易に実施できる。

なお、前記したように、コピートレーの先端裏面に弾性
ゴムを突設すれば、スタッカ収納時におけるコピートレ
ーの複写機等の側壁に対する衝突の衝撃を吸収すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本件考案の一実施例を示すコピースタック装置
の要部断面図、第２図は同斜視図、第３図は従来例の説
明側面図である。 Ａ……コピースタッカ、Ｂ……複写機本体、２……コピ
ートレー基準軸、3,3′……固定軸、4,4′……トレーフ
ック部、５……コピートレー、７、７′……排紙ガイド
シート、8,8′……側板、15……ガイドシート支持軸、1
6……長孔。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コピートレーが排紙スタック位置と垂下収
   納位置との間で回動可能な複写機等のコピースタック装
   置において、複写機等におけるコピー用紙の排出位置よ
   り下方にガイドシート支持軸を設け、該支持軸によって
   排紙カイドシートを揺動変位可能にそのシートの基端に
   て支持し、排紙ガイドシートの先端が排紙スタック位置
   においてはコピートレーの表面に接近ないしは接触し、
   垂下収納位置においては回動上昇したコピートレーの基
   端によって支持されるように構成したことを特徴とする
   複写機等のコピースタック装置。
2. 【請求項２】コピースタック装置の両側を複写機等への
   取付用側板の間にコピートレー基準軸を架設し、該基準
   軸に長孔を介してコピートレーを枢支し、コピートレー
   の基端両側に延設したトレーフック部の凹所を前記側板
   に突設した固定軸に係脱可能に構成したことを特徴とす
   る請求項（１）記載の複写機等のコピースタック装置。