JPH07184571A - 米飯類の凍結方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バラ凍結を行うことのできる米飯類の凍結方
法及びその装置。 【構成】 米飯類の凍結装置１は、コンベヤで搬送され
る米飯類を冷却する冷却室２と、この冷却室２に設けら
れ冷却された米飯類をほぐすための撹拌装置３と、この
撹拌装置３の下流側に設けられほぐされた米飯類に畝を
形成するための畝作り装置４と、畝の形成された米飯類
を凍結させる凍結室５と、この凍結室５から搬出された
米飯類を単粒化するための単粒機６とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ピラフ、ドリア等の米
飯類を凍結するための方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、米飯類、例えば、ピラフの凍結
は、凍結表面積を大きくするためにネットコンベヤを使
用してピラフを搬送し、予冷室で予冷したのち凍結室へ
搬送して凍結する方法及び装置が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに上記の凍結で
は、ネットコンベヤにピラフが付着し、詰まるので凍結
表面積は必ずしも大きくならず、非衛生的でありその清
掃には多くの時間を必要とする。また、凍結したピラフ
には塊まった状態のものができ、単粒化するときに米粒
が破損し良好な品質の凍結したピラフを得ることは極め
てむづかしい等の問題があった。

【０００４】本発明はこれに鑑み、バラ凍結を行うこと
のできる米飯類の凍結方法及びその装置を提供すること
を目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するため本発明の凍結方法は、ステンレス等のスチー
ルベルトを有するコンベヤの上流側に供給手段により米
飯類を供給する。そして、コンベヤで米飯類を搬送する
とともに冷却室で米飯類を冷却したのち冷却室に設けら
れる撹拌装置により冷却された米飯類をほぐし、次いで
撹拌装置の下流側に設けられほぐされた米飯類に畝作り
装置により畝を形成して畝の形成された米飯類をこの畝
作り装置の下流側に設けられる凍結室へ搬送して凍結す
る。そして、凍結室から搬出された米飯類を単粒機で単
粒化したのち、凍結単粒化された米飯類を次の工程に搬
出するようにしたものであり、本発明の凍結装置は、コ
ンベヤで搬送される米飯類を冷却する冷却室と、この冷
却室に設けられ冷却された米飯類をほぐすための撹拌装
置と、この撹拌装置でほぐされた米飯類に畝を形成する
ための畝作り装置と、畝の形成された米飯類を凍結する
凍結室と、この凍結室から搬出された米飯類を単粒化す
るための単粒機とを備えている。

【０００６】

【作用】上記装置においては、供給手段により米飯類を
ベルトを有するコンベヤの上流側に供給し、コンベヤで
米飯類を冷却室へ搬送する。冷却室で冷却された米飯類
は冷却室に設けられる撹拌装置によりほぐされる。しか
るのち、畝作り装置により畝が形成され、畝の形成され
た米飯類は凍結室へ搬送され凍結される。凍結室から搬
出されるとき畝の形成された米飯類は、ベルトコンベヤ
の出口で畝毎に折れた状態で搬出される。このように搬
出された米飯類は単粒機で単粒化され、安定したバラ凍
結の米飯類が得られる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を図１〜図５に示す一実施例を
参照し、米飯類をピラフとした場合について説明する。

【０００８】凍結装置１は、冷却室２と、撹拌装置３
と、畝作り装置４と、凍結室５と、単粒機６とを備えて
おり、これらはフレーム７上に配設されている。

【０００９】フレーム７は、チャンネル材及びアングル
材等で巾約２ｍ、長さ約３０ｍ、高さ約１ｍに形成され
ており、脚柱８の下部には、ジャッキボルト９が設けら
れ凍結装置１の水平が調節できるようになっている。そ
して、このフレーム７の両端部には直径約１ｍ、巾約
１．３ｍのドラム１０が軸着され、これらドラム１０に
はスチールベルト１１が巻回されている。また、米飯類
の搬入側（図１における右側）のドラム１０の下部には
回転ブラシ１２がスチールベルト１１に当接するように
設けられており、この回転ブラシ１２の図１におけるほ
ぼ４５°右上方にはドラム１０の周面に向かうスプレー
１３が設けられ回転ブラシ１２でスチールベルト１１に
付着した米飯類を落したのちスプレー１３で水を噴射し
て清掃するようになっている。なお、ドラム１０は図１
における左側がプーリー１４，１５、ベルト１６を介し
モータ１７で駆動される。

【００１０】冷却室２は、搬入側のドラム１０の下流側
に設けられる複数（本実施例では２基）のユニットクー
ラー１８と、これらのユニットクーラー１８の下部でス
チールベルト１１の上面に冷風を吹き付けるように設け
られる複数（本実施例では１２台）の補助ファン１９と
が設けられている。ユニットクーラー１８はフレーム７
に設けられるブラインクーラー２０（例えば、シェル径
約２５０ｍ／ｍ、長さ約４，０００ｍ／ｍ）と、ユニッ
トクーラー１８、１基に４台設けられるファン２１及び
図示しないポンプと冷却フィンコイル等を備え、ブライ
ングラー２０から冷却フィンコイルにポンプで送られる
ブラインと接触して冷された空気が補助ファン１９を経
てスチールベルト１１上の米飯類を冷却するようになっ
ている。

【００１１】撹拌装置３は、冷却室２内の下流側に設け
られている。この撹拌装置３は、米飯類が単粒化しやす
いようにほぐす装置であって、図３及び図４に示すよう
に、撹拌部２２と駆動部２３とを有している。

【００１２】撹拌部２２は、軸２４と、直径約８ｍ／ｍ
の撹拌棒２５とを備え、この撹拌棒２５は軸２４の長さ
方向に４６本が所定間隔を形成し、かつ軸線方向からみ
て３０°ずつ順次ずれるようにして設けられ、その先端
は軸線方向に平行にとなるように折曲げられている。そ
して、軸２４は軸受２６に支えられ端部にはスプロケッ
ト２７が固着されている。また、このスプロケット２７
の上方には駆動部２３を構成するモータ２８と、減速機
２９と、この減速機２９に装着されるスプロケット３０
とが設けられており、スプロケット２７とスプロケット
３０の間にはチェーン３１が巻回されている。なお、撹
拌棒２５が軸線に平行に折曲げられている先端とスチー
ルベルト１１との間には所定の隙間が形成されている。

【００１３】畝作り装置４は、スチールベルト１１の巾
方向に平行に設けられスチールベルト１１の巾よりも長
い長さを有する軸３２が設けられている。そして、この
軸３２は軸受３３に支持され回動自在とされ、この軸３
２のスチールベルト１１の両側部近傍に対応する位置に
は、外周にゴム部３４が固着されこのゴム部３４がスチ
ールベルト１１の上面に当接するようにした駆動円板３
５が設けられている。また、軸３２には所定の間隔を形
成しスチールベルト１１との間に所定の隙間（例えば、
５ｍ／ｍ）を形成するようにした円板３６が設けられて
おり、これらの円板３６の外周部近傍には軸３２に平行
に針金３７が張設されている。そして、この針金３７は
円板３６の１８０°の位置の２ケ所に設けられている。

【００１４】畝作り装置４はこのように構成されている
ので、駆動円板３５がスチールベルト１１の走行につれ
て回転し、１８０°の位置に設けられた針金３７により
スチールベルト１１上の冷却された米飯類に溝が形成さ
れ畝が形成されるようになっている。なお、撹拌装置３
及び畝作り装置４は、冷却室２内に設けているが、冷却
室２の上流側に設けてもよい。

【００１５】凍結室５は、一次凍結室３８と二次凍結室
３９とよりなり、畝作り装置４の下流側に設けられてい
る。そして、一次凍結室３８及び二次凍結室３９にはそ
れぞれ２台のユニットクーラー４０が設けられている。

【００１６】ユニットクーラー４０は、ブラインクーラ
ー４１と、ファン４２及び図示しないポンプと冷却フィ
ンコイルとを備え、ブラインクーラー４１から冷却フィ
ンコイルにポンプで送られるブラインと接触して冷され
た空気がファン４２を経てスチールベルト１１上の米飯
類を凍結するとともに、図示しない水槽によりスチール
ベルト１１の裏面もシャワーするようになっている。

【００１７】単粒機６は、スチールベルト１１の下流に
位置し、所定の間隔を形成して水平に設けられ、表面に
凸部の形成される２本のローラー４３と、２本のローラ
ー４３間に凍結された米飯類を挿入するための滑走板４
４がスチールベルト１１とスチールベルト１１側のロー
ラー４３の上部との間に設けられている。そして、これ
らのローラー４３，４３によって単粒化された米飯類は
スクリューコンベヤ４５によってシュート４６を介して
アキュームレーター４７に投入され次の工程へ送られる
ようになっている。

【００１８】次にこの凍結装置１の作用を説明する。先
ず、モータ１７を駆動し、プーリー１４，１５及びベル
ト１６を介してドラム１０を回転させ、スチールベルト
１１を図１の矢印の方向に走行させる。そして、冷却室
２、一次凍結室３８及び二次凍結室３９の冷却及び凍結
を開始するとともに撹拌装置３のモータ２８を駆動す
る。畝作り装置４はスチールベルト１１の走行により回
転する。また、単粒機６、スクリューコンベヤ４５を作
動させる。

【００１９】次いで、米飯類を供給手段によりスチール
ベルト１１の上流側に厚さ約１５ｍ／ｍ位に万遍なく載
置する。そして、米飯類は冷却室２に入り冷却される。
冷却室２を上流側から下流側へ搬送され冷却された米飯
類は、撹拌装置３でほぐされ単粒化しやすくなるととも
にピラフの油分が下に溜るのが防止される。しかるの
ち、畝作り装置４により平板状の米飯類に切れ目が入っ
て畝が形成され、米飯類の表面積を増やし冷凍効率を向
上させるとともに後工程の単粒化をさらにしやすくす
る。そして、米飯類は一次凍結室３８、二次凍結室３９
へ送られ凍結される。凍結された米飯類は、スチールベ
ルト１１により下流側へ搬送され、滑走板４４から単粒
機６のローラー４３，４３間へ投入されローラー４３，
４３の凸部で単粒化され、スクリューコンベヤ４５によ
り上方へ搬送されたのちシュート４６からアキュームレ
ーター４７へ投入され、次の工程へ搬送される。また、
スチールベルト１１は、回転ブラシ１２でスチールベル
ト１１に付着した米飯類を落した後スプレー１３で水を
噴射されて清掃され再び使用される。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明による米飯類
の凍結方法は、ベルトを有するコンベヤの上流側に供給
手段により米飯類を供給し、コンベヤで米飯類を搬送す
るとともに冷却室で米飯類を冷却したのち冷却室に設け
られる撹拌装置により冷却された米飯類をほぐし、撹拌
装置の下流側に設けられほぐされた米飯類に畝作り装置
により畝を形成して畝の形成された米飯類をこの畝作り
装置の下流側に設けられる凍結室へ搬送して凍結し、凍
結室から搬出された米飯類を単粒機で単粒化したのち、
凍結単粒化された米飯類を次の工程に搬出するようにし
たので、人手を要することなく均一に十分に凍結され単
粒化された米飯類を大量に早く製造することができる。

【００２１】また、本発明の凍結装置によれば、冷却室
で冷却された米飯類をほぐす撹拌装置を設け、撹拌装置
の下流に畝作り装置を設けているので、効率のよい凍結
と単粒化が確実に行なわれ単粒化された米飯類の品質は
常に安定した品質にすることができる。そして、これら
は簡単な安価な装置により初期の目的を達成することが
できるなどの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の米飯類の凍結装置の一実施例を示す側
面図。

【図２】図１の平面図。

【図３】撹拌装置の正面図。

【図４】図３の側面図。

【図５】畝作り装置の正面図。

【符号の説明】

１ 凍結装置 ２ 冷却室 ３ 撹拌装置 ４ 畝作り装置 ６ 単粒機 １０ ドラム １１ スチールベルト １８ ユニットクーラー ２０ ブラインクーラー ３８ 一次凍結室 ３９ 二次凍結室 ４０ ユニットクーラー ４１ ブラインクーラー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ベルトを有するコンベヤの上流側に供給手
   段により米飯類を供給し、コンベヤで米飯類を搬送する
   とともに冷却室で米飯類を冷却したのち冷却室に設けら
   れる攪拌装置により冷却された米飯類をほぐし、攪拌装
   置の下流側に設けられほぐされた米飯類に畝作り装置に
   より畝を形成して畝の形成された米飯類をこの畝作り装
   置の下流側に設けられる凍結室へ搬送して凍結し、凍結
   室から搬出された米飯類を単粒機で単粒化したのち、凍
   結単粒化された米飯類を次の工程に搬出するようにした
   ことを特徴とする米飯類の凍結方法。
2. 【請求項２】コンベヤで搬送される米飯類を冷却する冷
   却室と、この冷却室に設けられ冷却された米飯類をほぐ
   すための攪拌装置と、この攪拌装置でほぐされた米飯類
   に畝を形成するための畝作り装置と、畝の形成された米
   飯類を凍結する凍結室と、この凍結室から搬出された米
   飯類を単粒化するための単粒機とを備えたことを特徴と
   する米飯類の凍結装置。