JPH07182419A - 購買情報システム、売り手系端末および買い手系端末 - Google Patents

購買情報システム、売り手系端末および買い手系端末

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JPH07182419A
JPH07182419A JP32194393A JP32194393A JPH07182419A JP H07182419 A JPH07182419 A JP H07182419A JP 32194393 A JP32194393 A JP 32194393A JP 32194393 A JP32194393 A JP 32194393A JP H07182419 A JPH07182419 A JP H07182419A
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JP
Japan
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product
information
buyer
fish
terminal
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Application number
JP32194393A
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English (en)
Inventor
Kensuke Uehara
堅助 上原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】売り手と買い手が遠隔地同士でも鮮明な高精細
テレビ映像及び品質データを買い手に送ることにより、
商品が目の前に存在しなくてもそれらの情報を見て買い
手は商品の価値を判定することができる購買情報システ
ムを提供する。 【構成】商品の価値を判定するための複数のメディア情
報を買い手系からの要求に沿って収集し該複数のメディ
ア情報をマルチメディア通信網を介して買い手系へ送信
する手段を備えた少なくとも一つの売り手系端末と、上
記マルチメディア通信網に接続され上記売り手系端末か
ら送信されてきた前記複数のメディア情報を出力すると
ともに購買判定結果を収集し該売り手系端末に送信する
手段を備えた少なくとも一つの買い手系を具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠隔地同士でメディア情
報を使用してインタラクティブに商品の売買を行うこと
を目的とした購買情報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、商品の売買は直接売り手と買い手
が対面し、買い手が商品の品定めを行いながら希望する
商品を購入することが最も原始的な形態であった。そし
て相互に、その場で価格決め、新しい価格で取り引きを
行うこともあった。上記の取り引きを大がかりにした形
態として、大量で多種類の商品を一括して市場に集合さ
せ、売り手及び買い手も市場に集合してセリを行う方式
が一般化している。しかし、最近、生鮮食料品等は消費
者がより早く入手することを希望する傾向が強くなって
きたため、流通過程をいかに簡略化し、できるだけ早く
消費者に商品を届けることを要求されてきている。
【0003】そこで、最近の試みとして、カタログ販売
が一般化してきた。カタログ販売は買い手が商品の価値
あるいは価格を予めカタログによって把握できるため、
売り手と買い手が対面する必要がない。買い手が売り手
に対して希望する商品を電話すると、売り手はその商品
を発送することにより、簡単に入手することができ、流
通過程の大幅な削減につながっている。
【0004】また、テレビを利用した商品の紹介を行
い、テレビを見て気に入った商品があった場合、指定さ
れたところに電話をかけると、その商品を買い手の家ま
で輸送する販売方法も一般化してきている。この場合、
テレビで商品の価値を把握でき、買い手が商品の品質に
対して売り手を信頼していることが条件であった。ま
た、絵画など高価な商品をセリにかける場合、予め売り
手から買い手に対してカタログを送付しておく。そし
て、セリが始まると遠隔地から買い手が電話で値付けを
行い、セリに参加する方法もある。この場合、買い手は
予め商品の価格に対して十分な知識を保有しており、実
際に商品を見る必要がなく、価格がどのように推移して
いくか確認すれば十分である場合に、この方法は有効で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来にあっ
ては、市場に商品と、売り手、及び買い手を集合させ、
セリを行い商品を取り引きする方法は、流通過程に無駄
があり商品の価格が上昇する原因となり、また消費者に
商品が届くまで時間がかかり、特に生鮮食料品の場合、
鮮度が落ちる原因となっている。特に、最近では消費者
の好みの多様化で高級魚を食するようになってきたため
遠隔地の漁業基地で水揚げされた高級魚を大都市圏の魚
市場にできるだけ早く輸送してセリにかける傾向が強く
なってきた。そのため輸送に多くの手間がかかり価格の
上昇につながっている。そして、市場に商品が集合する
ことにより多数の輸送用自動車が出入りするため、周辺
地域の交通渋滞につながっている。市場は広大な土地を
必要とし、土地利用のために無駄があり、特に首都圏の
場合は土地が不足しており問題が深刻になってきてい
る。
【0006】また、テレビを見ながら商品を購入する方
式は予め売り手が商品の価格を決めており、買い手はそ
の価格を正当と認めた場合、商品を購入する方式で、買
い手から売り手に対して価格を交渉する余地はない。一
方、予め買い手に対してカタログを配布しておき、買い
手はそのカタログを見て、電話により希望する商品を注
文する方式と電話により売り手と価格の交渉を行う方式
は、売り手が商品に対してある程度の知識を有してお
り、商品の品質に対して売り手を信用していることが前
提であるため、生鮮食料品のように日々種類、品質、量
が変わる商品には対応が困難である。そこで、この発明
は、上記欠点を除去し、円滑な商品の流通を実現するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】生産地で直接売り手側が
商品の値付けを行い、その値付け過程について、その商
品の価値が判定できるように商品の精細な高精細テレビ
映像あるいは商品の品質が把握できる計測データ等のメ
ディア情報に変換する。そして、そのメディア情報をB
−ISDN回線を介して買い手側に送る。買い手側で、
そのメディア情報を買い手側が感知できる情報に戻し出
力する。買い手側はその情報を元にして商品の価値を判
定し、購入の可否及び買い値等を売り手側に応答する。
そして、前述の処理を売り手側及び買い手側の間で繰り
返しながら商品の価格及び買い手を決定する。
【0008】
【作用】売り手と買い手が遠隔地同士でも鮮明な高精細
テレビ映像及び品質データを買い手に送ることにより、
商品が目の前に存在しなくてもそれらの情報を見ること
により、買い手は商品の価値を判定することができる。
売り手は、取り引き終了後商品を直接買い手に発送する
ため、従来より流通の途中段階を省略でき、商品の価格
低下につながり、商品が早く消費者に届く。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明にかかる購買情報システム
(1)の構成図である。また図2は図1と構成要素が同
じであるが、運用方法が異なっているシステムである。
本システムは、産地で直接、商品の値付けをし、その情
報をメディア情報に変換して、B−ISDN回線に送出
し、そのメディア情報を魚市場で受け、高精細テレビモ
ニターに映し出し、魚市場に集合した小売業者が映し出
された商品の映像を見ながら産地との間でセリを行って
いくシステムである。まず、1は海洋で漁獲をしている
漁船で2は漁船から送られてきたメディア情報を受信し
て再びその情報を送信する通信衛星である。3は通信衛
星から送られてきたメディア情報を受信し、B−ISD
N回線に送出する地上局である。4はB−ISDN回線
で産地と魚市場が光ファーバーで接続され、高速のデジ
タルデータを伝送することが可能である。5は漁業基地
にあるテレビカメラでセリの対象となっている商品を撮
影するために使用される。6はマイクロホンでセリを行
っているとき、値付けを行っている業者の声を収録する
ために使用される。24はデータ入力部で、主に商品の
価格を入力するために使用される。7は制御装置でテレ
ビカメラからの信号、マイクロホンからの信号をB−I
SDN回線に送出する機能を有している。8はディスク
で、セリの課程でセリ落とした小売業者の住所、商品の
金額等が蓄積される。次に魚市場側の構成要素として、
9は制御装置で産地から送られてきた映像信号をB−I
SDN回線から入力し、高精細テレビモニターに振り分
け供給する。また、産地側に応答するため高精細テレビ
モニターからデータを受け、B−ISND回線に送る役
目もある。9−1はディスクで魚市場でセリに参加して
いる小売業者の会員番号、住所、取り引き銀行および口
座番号等が記憶されている。10は高精細テレビモニタ
ーに付属しているアンテナで、小売業者が携帯している
端末との間で無線によりデータを送受するために使用さ
れる。11は高精細テレビモニターで産地側で値付け過
程が映像として、表示される。同時に産地から送られて
きた音声及びサウンドが付属のスピーカ11−1から出
力される。小売業者がその映像及び音声から、商品をセ
リ落とす目安とする。
【0010】次に、図3のシステムの構成要素について
説明する。図3は図1及び図2とほとんど同じである
が、一部異なった構成要素について説明する。12と1
2−1は産地側で値付けをする商品について、鮮度を検
出し、データとして魚市場に送り、市場でモニターに映
し出し、セリを行うために目安となる。13はモニター
に映し出された商品の映像である。14と14−1はモ
ニターに映し出された鮮度情報である。
【0011】図4は産地側で商品のデータを入力する方
式で、図1から図3から異なった構成要素を説明する。
25は魚市場に設置される大型データ表示板である。図
5は小売業者が携帯する判定入力端末の外観図である。
15は高精細テレビモニターと無線によりデータを送受
するために使用されるアンテナである。16はプリンタ
である。17はプリンタから排出される用紙である。1
8は電源SWである。19は数字を入力するために使用
されるテンキーである。20はこの端末を携帯している
小売業者に係る種々の情報を記憶させるために使用する
メモリカードである。21は表示部である。22はモニ
ターに映し出された商品をセリ落とすために押すスイッ
チである。22−1は音声を入力するために使用される
マイクロホンである。23は表示部で表示された内容を
印刷するために押すスイッチである。図6は本発明のシ
ステムを大規模に構成した例である。30はB−ISD
N回線である。31、32と36は魚市場である。3
3、34と35は産地である。44は複数の産地と複数
の魚市場の間でセリが円滑に進行するように調整する役
目を持った大規模管理センターである。37は魚市場の
内に設置された管理センターで、38は総合管理センタ
ーで接続されたモニターである。40は総合管理センタ
ーと通信回線で接続された魚市場支所で、39葉魚市場
支所の内に設置された管理センターで、41は管理セン
ターに接続されたモニターである。43は総合管理セン
ターと通信回路で接続された小売商店で42は小売り商
店内に設置されたモニターである。
【0012】次に、図1により本発明の一つの形態であ
る購買情報システムについて説明する。ここで、セリの
方法について説明すると、売り主が二人以上の買い手に
商品の価格をせりあいさせ、最高値をつけた人に商品を
売る方法と、売り主が高値を呼び上げ次第に低落させ希
望者に売る方法の2種類がある。本提案書は後者の方法
の具体的な実施例について説明する。まず、産地Aは漁
業基地で、商品としての魚介類が水揚げされると、直ち
にセリの対象となる商品について高精細テレビ専用のテ
レビカメラ5で映し出し映像信号に変換していく。同時
にセリの進行係りはマイクロホンを通して音声により商
品の値付け金額を発生する。そして、同時にデータ入力
部24から値付け金額を入力していく。音声は音声信号
に変換されていく。制御装置7は映像信号と音声信号を
デジタルデータに変換する。生の映像と音声のデジタル
データは伝送レートが大きいので制御装置7で圧縮す
る。映像信号と音声信号の圧縮方式は世界的な標準が決
まる過程であるが、B−ISDN回線が構築された場
合、これら標準となる圧縮方式を採用する。そして、圧
縮された映像信号と音声信号は制御装置からB−ISD
N回線に送出される。B−ISDN回線は光伝送を対象
にして超高速のデジタルデータの伝送を対象としてお
り、高精細テレビ画像のようにビットレートの高い精細
な画像を伝送することが可能である。B−ISDN回線
に送出されたデジタルデータは宛先データがあるため指
定された魚市場の制御装置9に入力する。各産地から送
られてきたデジタルデータは産地毎の送り先情報が付加
されているので、制御装置9は相当する産地毎に割り当
てた高精細テレビモニターに振り分ける。そして、圧縮
された映像信号と音声信号はモニター内部で元の信号に
伸長され、相当する産地のセリの状況をモニター画面に
映し出す。そして、同時に産地で値付けされた金額がモ
ニター画面の隅に表示され、モニターに付属しているス
ピーカ11−1から音声またはサウンドとして出力され
る。ここで、産地毎に割り当てたモニターは部屋を別に
して設置すると、小売業者は希望の産地毎に部屋を別に
して集合することができ、セリを効率的に進行させるの
に都合がよい。
【0013】次に図4の判定入力端末を携帯している小
売業者は、各産地毎に割当たモニターの近くに集合す
る。ここで、今までにセリに係わった諸情報が記憶され
ているメモリカード20を判定入力端末に挿入し、電源
を投入すると、端末から小売業者専用のID番号の入力
を勧誘してくる。そして、テンキー19からID番号を
入力すると、ID番号はモニター11を通して、制御装
置9で正式に登録されている小売業者かどうか確認さ
れ、正しいと判定されたら、モニターを通して端末に許
可の応答が返送され、以降、その小売業者が端末を使用
することが可能となる。もし、ID番号を入力しない方
式であると、メモリカードを挿入した状態の端末を置き
忘れたりすると、他の人がその端末を利用してセリに参
加して商品を購入し、端末を置き忘れた業者が代金を負
担することになる。
【0014】ここで、商品は種類ごとに適当な数量がま
とめられた形態でセリを行っていく。産地側ではセリを
行っていく過程で音声と映像を駆使して商品の種類、品
質、数量及び売値が小売業者に対して確実に分かるよう
に工夫する必要がある。たとえば画面に映し出される商
品は、品質が分かるように大映しにしたり、またセリの
対象となる数量が把握できるようなカメラアングルにす
ることも必要である。そして、小売業者は現在セリの対
象となっている商品について全数量の購入を希望する場
合、端末のセリスイッチ22を押すと、メモリカード2
0に記憶されている会員番号が15のアンテナを通して
無線により送信される。ここで、セリの対象としている
商品を産地側から指定した数量より少ない数量を希望し
ている場合は、端末のテンキー19から数量を入力し、
セリスイッチ22を押す。電波は高精細テレビモニター
11のアンテナ10で受信される。高精細テレビモニタ
ー11は受信したデータを制御装置9に送る。制御装置
9は会員番号から、9−1のディスクを検索して該当す
る小売業者の名前、住所、銀行の口座番号を読み込む。
そして、制御装置はB−ISDN回線に対して、該当産
地の宛先番号、会員の名前、住所、会員がセリ落とした
商品のコード番号、数量、銀行の口座番号が一緒に送ら
れる。
【0015】前記の情報は産地に対する宛先番号がある
ためB−ISDN回線と通って再び産地Aの制御装置7
に入力する。制御装置7に、同じ商品について複数の小
売業者から前期と同様の情報が送られてくる。制御装置
7はこれらの情報から先着順に数量を加味して小売業者
の優先順位を決定する。そして、ディスク8にセリ落と
した商品のコード番号、数量、小売業者の名前、住所、
銀行の口座番号等が格納される。そして、該当商品につ
いて、セリ落とした小売業者を対象にして制御装置7は
再びB−ISDN回線を通して魚市場の制御装置9に対
して応答信号を送る。応答信号は商品の種別名、数量、
代金、大まかな商品の輸送到着日時及び輸送費等を含ん
でいる。制御装置9は応答信号を高精細テレビモニター
11のアンテナ10から無線により該当の小売業者の携
帯端末に応答信号を送る。端末は、電波を受信し、前記
の内容を端末の表示部21に表示し、これらの情報はメ
モリカード20に格納して、一連の処理が終了する。
【0016】産地A側で、業務が終了した後、制御装置
7はディスク8の内容を読み出す。商品を購入した小売
業者に対して検索を行い、ディスク8に記憶されていた
商品の代金情報を読みだし、オンライン処理により、B
−ISDN回線を通して、指定した銀行口座から振出
し、産地Aの指定した銀行に振り込む。また、小売業者
が指定した住所に商品を輸送する。ここで、制御装置7
は輸送ルートについて、輸送の対象となる複数の小売業
者の住所を調べ、これらの住所を迴るためにできるだけ
効率的な最短ルートを算出し、輸送ルートを印刷する機
能を組み込んでおくことも可能である。
【0017】ここで、前記商品毎にセリが終了するとす
ぐに制御装置7は該当する商品について、搬送システム
に送り込み輸送先毎に商品を仕分けし、業務の効率化を
図る方法がある。図34は仕分けシステムの一例を示し
た概念図である。ある商品のセリが終了すると制御装置
7から小売業者の輸送先等を含んだ情報をプリンター9
4に送る。プリンター94は輸送先バーコードに変換
し、シートを印刷する。このとき、一緒に小売業者の住
所、名前等他の情報も仮名と漢字で表現した書体で印刷
してもよい。そして、セリ進行係は直ちに、この印刷さ
れたバーコードシートを該当する商品の容器の側面に貼
り付ける。そして、商品を収納した容器を仕分け装置の
ベルトコンベア97の上にのせる。容器はベルトコンベ
アの動きに沿って流れて行き、バーコードリーダ98の
前を通り過ぎる。バーコードリーダ98は容器の側面に
貼り付けられたバーコードを読みとり、内容を駆動装置
99に送る。駆動装置99は受け取った住所情報から予
め分類されたどの地域に相当するか判別する。そして、
容器96が該当する地域の落とし板100の上に流れて
いくと、落とし板100を下側に落ちる。容器96は該
当するポケット101に落ちて行き、該当地域の分類場
所に積まれていく。これらの積まれた商品はまとめてト
ラック等に積載されて該当地域に輸送される。
【0018】ここで、端末のメモリカードに格納したデ
ータは印刷スイッチ23を押すとプリンター16から印
刷され、紙17が排出され、小売業者がセリ落とした商
品の一連の情報が一覧表の形で見ることができる。メモ
リカード20は小売業者が取り外して持ち帰ることがで
き、市場に来たとき端末を市場から借用し、メモリカー
ドを挿入することにより小売業者専用の端末としての役
目を果たす。また、メモリカードには長期間の取り引き
の情報が格納されており、端末から統計情報等を印刷す
ることも可能である。
【0019】ここで、市場、産地及び網の間の通信シー
ケンスの例について図33を参照しながら説明する。ま
ず、市場から網(B−ISDN回線4)に対して接続要
求(STI)が送出される。接続要求には網に対してメ
ディアの種類(音声、映像、その他データ)、帯域(動
画を伝送する場合30Mbps必要)、方向性(産地と
市場の間で相互に情報のやりとりが必要な場合には双方
向、産地から市場に情報を伝送するだけなら片方向の通
信)、相手先等の情報が含まれている。網は前記接続要
求を受けると指定された仕様で立ちあげる。
【0020】次に網は指定された相手先に接続指示(S
T2)を送り、市場と産地とが通信回線で接続されたこ
とになる。産地側では接続指示を受けると、これからセ
リを始めるための準備の処理を行い、処理が終了する
と、産地から網に対して接続対応(ST3)を送る。網
は接続対応(ST3)を受けると、市場に対して接続確
認(ST4)を送り、市場と産地がB−ISDN回線で
接続され、セリを開始する準備が整ったことになる。
【0021】実際のセリの過程ではまず、産地から商品
要求(ST5)が網に送られる。商品要求はこれからセ
リの対象となる商品の情報として、産地が最初に設定し
た値付け金額(最高値)、商品の映像、セリ進行係りの
音声、商品の種類、数量、後述の鮮度情報などが含まれ
ている。商品要求は網に送られた後、商品指示として市
場に送られる。市場では商品指示から商品の映像をモニ
ターに映し出し、音声はスピーカから出力される。ま
た、商品の価格もモニターに表示される。モニターの前
に集合した小売業者は、この商品を希望していて、金額
も許容される場合、携帯端末から買いの指示を出すこと
になる。しかし、金額が高すぎて小売業者の誰もがこの
商品に対して買いの希望がない場合、産地から再び値段
を下げて商品要求(ST7)が網に送られる。商品要求
(ST7)は商品指示(ST8)として、市場に送られ
モニターから新しい価格が音声で出力される。同時にモ
ニターには新しい価格が表示される。
【0022】このようにして小売業者から買いのない場
合産地から商品の価格を下げながら商品要求が出力され
(ST9等)、網では商品指示として(ST10等)市
場に送られる。商品の価格が下がり、ある小売業者が買
いを希望した場合、小売業者は携帯端末から買いの指示
を出す。買いの指示は買い要求(ST11)として網に
送られる。買い要求には小売業者の住所、氏名、銀行の
口座番号等が含まれている。買い要求(ST11)は産
地に対して買い指示(ST12)として送られる。産地
は最終的に買いが成立したことを市場に知らせるため
に、セリ落とし要求(ST13)を網に送り、セリ落と
し要求は(ST13)はセリ落とし指示(ST14)と
して市場に送られ、一連の処理が終了する。セリ落とし
要求(ST13)には商品の種別名、数量、代金、大ま
かな商品の輸送到着日時及び輸送費等を含んでいる。次
の商品についても上記と同様な処理により産地と市場の
間で情報の送受を行って処理していく(ST15〜ST
24)。
【0023】最後に全ての取り引きが終了した場合、市
場から切断要求(ST25)が網に出力される。切断要
求(ST26)は切断指示(ST26)として産地に送
られる。産地は切断に対する諸処理を行った後、網に対
して切断応答(ST27)を送る。網は直ちに切断確認
(ST28)を市場に送ることにより全ての処理が終了
する。
【0024】ところで、前述の取引は、あくまで産地で
値付けした商品に対して市場側に集合した小売業者が直
接セリ落とす方法である。しかし、市場側でモニターの
前に専門のセリ進行係(従来は卸売り業者と呼ばれてい
る)を配備し、この進行係は産地から委託を受け、セリ
が開始される前、産地との間で値付け金額等を打ち合わ
せておく。そして、実際にセリが開始されると産地から
は商品の映像を送るだけで、モニターに映った商品の映
像を見ながら進行係と小売業者の間でセリを行ってい
く。そして、商品の取引が終了すると前記と同様の方法
によりセリ落とした小売業者の住所、名前、銀行の口座
番号等とセリ落とした商品の情報が産地に伝送される。
セリの進行を専門の人に任せることは、従来のセリを行
う方法と同じであるが、この方法は商品を市場に輸送せ
ず、商品の映像を見ながらセリを行っていく点で異な
る。すなわち従来の方法と、市場と産地が直接取り引き
する方法との中間の方法と位置付けられる。進行係を雇
うことは流通過程における中間費用を増大させる原因と
なるが、セリを進行させる業務に習熟した専門化に任せ
ることは、セリを効率的に進行させるために有効であ
り、結果として中間費用の削減につながることもある。
【0025】ここで、小売業者すなわち買い手の情報に
ついて、端末のメモリカードに格納する情報と魚市場の
ディスク9−1に格納する情報について図12を参照し
ながら検討してみる。図5−12は端末メモリ(RO
M、RAM、メモリカード)と、ディスク9−1のメモ
リマップを表している。
【0026】まず、ディスク9−1には固定的なデータ
として、該当する小売業者の名前(45−13)、住所
(45−14)、会員番号(45−15)及、取引先銀
行の口座番号(45−16)及び小売業者のID番号
(45−17)がある。これらの情報は小売業者がこの
魚市場の会員になったときから固定的に記憶され、変わ
ることがない。
【0027】一方、小売業者が取引するごとに更新され
る情報として、商品のコード番号(45−22)、産地
名(45−23)、商品の数量(45−24)、商品の
担架(45−25)、商品の代金(45−26)、輸送
費(45−27)及び商品の到着日時(45−28)が
ある。これらの情報はディスク9−1に一時的に格納さ
れる情報である。
【0028】そして、前記の情報を元にして、産地別の
取引額累計(45−20,45−21)と商品別の取引
額累計(45−20,54−21)が計算されディスク
9−1に格納される。前記二つの累計は小売業者ごとの
統計情報として後で市場の運営状態を把握するためのデ
ータとして利用される。そして、前記商品の代金(45
−26)商品のコード番号(45−22)、数量(45
−24)、小売業者の住所(45−14)、及び名前
(45−13)は産地側に伝送される。そして、同時に
商品のコード番号(45−22)、産地名(45−2
3)、商品の数量(45−24)、商品の単価(45−
25)、商品の代金(45−26)、輸送費(45−2
7)及び商品の到着日時(45−28)が小売業者の端
末に伝送され、端末に挿入されたメモリカードに書き込
まれる。
【0029】ここで、メモリカードには使い始める前か
ら予め固定的に書き込まれている小売業者の会員番号
(45−4)と日々変わる取引日時(45−5)が書き
込まれる。ディスク9−1に一時的に書き込まれた前記
の情報すなわち取引商品に係わるデータは一定期間すぎ
るとディスクから削除される。たとえば産地から小売業
者に対して該当商品の輸送が終了して、小売業者に商品
が届いた時点で削除することが一つの方法である。一
方、メモリカードでは蓄積されたデータを小売業者が端
末を操作することにより一覧表のかたちで印刷すること
ができ、小売業者の取引を詳細に把握できる。
【0030】以上のように端末に挿入されるメモリカー
ドには小売業者が取り引きした商品の種類毎の詳細なデ
ータを蓄積しておき、魚市場側のディスク9−1にはそ
の小売業者についての統計データ程度の最少な情報を蓄
積することで、ディスクに多くの情報を書き込む必要が
なくなり、ディスクの容量を減らすことが可能である。
すなわち、小売業者の情報について頻繁にアクセスする
必要がある場合はメモリカード側に書き込み、頻繁にア
クセスする必要のないデータはディスクに書き込む。こ
のようにデータのアクセス頻度により格納するメディア
を使い分けすることにより、全体として使いやすく、効
率的なシステムが実現できる。
【0031】ここで、小売業者が携帯する端末と高精細
テレビモニターを有線でデータを送受する形態にしても
よい。この場合、高精細テレビモニターと端末間のケー
ブルを固定し、端末も高精細テレビモニターの前に並べ
て固定する必要がある。小売業者は端末の間に座り、端
末に持参したメモリカードを挿入してから端末を使用す
る。端末と高精細テレビモニターの間が有線の場合、無
線と異なってデータ伝送が確実であるが、配線の手間、
端末の設置場所が固定されてしまう欠点がある。また、
無線端末の様に、端末を携帯して、自由に移動できな
い。特に、セリに参加している途中で産地を変えたい場
合、無線端末の場合、端末を持って自由にその産地を対
象にしている高精細テレビモニターの前に移動すれば簡
単にセリに参加できる利点がある。また、端末と高精細
テレビモニターの間を赤外線によりデータを伝送するこ
とも可能である。赤外線の場合、無線と異なって比較的
送受のハードウェアは簡単であり、廉価で実現できる。
しかし、赤外線は無線より到達距離が短く、放射角度が
狭いため、小売業者は端末を持って高精細テレビモニタ
ーの近傍に集合しないと、端末と高精細テレビモニター
の間の通信ができなくなり、小売業者の移動の自由が狭
められる欠点がある。
【0032】次に、図1により漁船から直接映像を送る
動作について説明する。漁船は海洋を航海しながら漁獲
している。漁船には産地Aと同様にテレビカメラ、マイ
クロホンが設置されている。また、衛星通信回線と通信
を行うために送受信機及びアンテナが設置されている。
そして、漁獲物がある程度の量になり、魚市場のセリに
かけることができるようになった場合、漁船は最寄りの
産地に対してセリに参加する意志があることを伝える。
そのため、まず参加確認情報が漁船から通信衛星2、地
上局3を介し、B−ISDN回線4に送られる。情報の
先頭に宛先情報が付加されているために、情報はB−I
SDN回線4から産地Aの制御装置9に送られる。産地
Aで情報を受取り、漁船をセリに参加させてもよいと判
断したら、漁船に対して許可の応答を返す。応答はB−
ISDN回線4、地上局3、通信衛星2のルートを通っ
て漁船に伝えられる。次に、産地Aは魚市場との間で漁
船をセリに参加させるために許可をとる。産地AからB
−ISDN回線を通して参加意志情報が魚市場に送ら
れ、魚市場側から許可情報が送られてきたら漁船と魚市
場の間でセリを始める準備が整ったことになる。以下、
産地Aと魚市場の間でセリを行った処理と同様に、漁船
と魚市場の間で通信衛星回線と産地Aを介してセリが行
われる。そして、セリ落とした魚介類、小売業者の住
所、数量及び取引先銀行の口座番号等の情報はディスク
8に格納され、後で魚介類を発送する際にディスクの内
容が読み出され使用される。ここで、魚市場が漁船と直
接セリを行う利点は、漁獲間もない、最も新鮮な魚介類
がセリの対象となり、漁船が航海を終え、産地Aに着く
と、セリ落とした魚介類をすぐに小売業者に輸送するこ
とができる。したがって、最終消費者に早く新鮮な商品
が届くことになる。
【0033】図1を見ると、漁業基地側ではテレビカメ
ラとマイクロホンを使用し、セリを進行させる係員の音
声、係員と商品の映像を魚市場側に送っている。魚市場
側では漁業基地側の音声と映像を見ながらセリに参加す
る方式になっている。しかし、セリをスムーズに進行さ
せるために、漁業基地と魚市場は相互に音声及び映像を
交換し、お互いに会話をした方がよい。そこで、漁業基
地側にもテレビモニターを設置し、魚市場側の映像を映
し出す。(図8参照)このテレビモニター5−1は魚市
場に設置されたテレビモニター11−1のように精細な
映像を送る必要はなく、魚市場に集合した小売業者の表
情が把握できる位で十分である。そして、魚市場の各テ
レビモニターの前にテレビカメラ9−2及びマイクロホ
ン9−2を設置し、魚市場に集合した小売業者の表情あ
るいは、魚市場の雰囲気を映像信号及び音声信号に変換
する。これらの信号はB−ISDN回線を介し、漁業基
地に送られる。そして、映像は漁業基地に設置したテレ
ビモニター5−1に映し、モニターのスピーカー5−2
から音声を出力する。また、小売業者が携帯している端
末にマイクロホンを取付け音声入力ができる機能を付加
することもできる。(図5 22−1)小売業者は高精
細テレビモニター11を見ている過程で、漁業基地に問
い合わせることがある場合、端末のマイクロホンに向か
って音声を発生する。音声信号は無線により高精細テレ
ビモニター11で受信され、受信した音声はテレビカメ
ラの映像信号と共に漁業基地に送られる。そして、漁業
基地のテレビモニター5−1から映像と共に音声スピー
カ5−2から出力する。
【0034】次に、図2を参照しながら本発明の別の形
態について説明する。図1における魚市場の各高精細テ
レビモニターは産地毎に割り振り、個別の産地のセリを
担当する方式である。しかし、第2図によると、各高精
細テレビモニターは魚介類の種類毎に割り振り、その種
類の魚介類のセリだけを担当する方式である。本方式が
実現するために、各産地から映像及び音声信号を送る
際、それらの信号に魚介類の種類を示す情報を付加する
必要がある。そして、映像信号と音声信号が魚市場の制
御装置9に到達すると、制御装置9は魚介類の種類を示
す情報にもどって信号を分類して各担当のモニターに割
り振る。高精細テレビモニターを魚介類の種類毎に割り
振る利点として、扱う魚介類に特長を出している小売業
者にとって便利である。
【0035】例えば、主に高級魚あるいは大型魚を扱う
業者、店の規模が小さいため中型魚あるいは小型魚ばか
りを扱う業者、魚は扱わなく、ほとんど貝類しか扱わな
い業者など種々のケースが考えられ、個々の小売業者の
特性に合った、きめの細かいサービスを受けることがで
きる。他に分類する方法としてセリの取り引き額に応じ
た分類もできる。例えば、高額、並、低額というような
分け方もある。ただ、いずれの分類方法にしても、魚市
場側の高精細テレビモニターに映像を割り振るために色
々と複雑な処理が伴ってくる。例えば、ある産地から来
た映像をモニターに映し出している途中に、他の産地か
らその種類の魚介類の映像を送ってきた場合に、どのよ
うな処置をするか決めなければならない。
【0036】第1の方法として、産地毎に優先順位を決
めて、優先度の高い産地からの映像を映し出す。たと
え、優先度の低い産地から来た映像を映し出して、その
映像を消して優先度の高い産地からの映像を映し出す。
航海をしている漁船からセリに参加の要請が来た場合が
このケースに相当する。通信衛星の使用料は高額であ
り、できるだけ決まった時間で効率的にセリを進行させ
なければならない。そこで、割り込み、他のセリより優
先して進める必要がある。
【0037】第2の方法として、魚介類の種類の中で個
別に優先度を付け優先度の高い魚介類の映像が割り込ん
で来たら、優先度の低い魚介類の映像を消すか、後回し
にして、優先度の高い映像を映し出す。高級魚の種類
で、はまちの方を鯛より優先度を高くする等である。
【0038】第3の方法として第1の方法で優先度の高
い産地が割り込んできた場合、モニターの画面を複数の
ウィンドウに分割して、後から来た映像と前の映像につ
いて両方の映像をウィンドウで表示する。この方法は、
映像の割り込む頻度が少ない場合、それほど問題になら
ないが、かなりの頻度でウィンドウ画面になってしまう
と問題がある。折角、鮮明な画像を表示するために高精
細テレビモニターを使用した利点がなくなってしまう。
予備のモニターを準備して、割り込みがあった場合、予
備のモニターに表示する方法もあるが、設備が余分にか
かり、稼働状態も低くなる可能性がある。
【0039】第4の方法としてモニターにセリの映像を
映している途中、他の産地から映像が来た場合、とりあ
えずその産地に対してセリを始める時間を後回しにして
もらうように要請し、現在行っているセリを終了させ
る。そして、後から参加を希望した産地に対してセリを
開始する方法が考えられる。しかし、この方法も、どの
時点で後から来た産地を割り込ませるか問題になってく
る。前の産地のセリがいつまでたっても終わらない場
合、適当な時間で打ち切って、後から来た産地にセリを
譲ることも考えなくてはならない。
【0040】第5の方法として、ある産地が別の魚市場
とセリを行っている途中でも、その産地に対して魚市場
側からセリに参加する意志を伝え、前記別の魚市場と一
緒にセリに参加する。そして、この産地から別の魚市場
に送っている映像と同じ映像を提供してもらいセリを進
めていく。産地を切り換える基準として色々考えられる
が、例えばその産地の荷揚げ数が比較的多い場合、全般
的に商品のわりにセリ値の金額が小さく、小売業者に有
利になると判断された場合、目玉の魚介類がセリに出た
場合、等の基準によりできるだけ最適な産地を選出する
必要がある。そして、セリを行っていき、適当な時間で
打ち切って、別な産地を探して前記と同じ処理を繰り返
す。この方法は、映像を提供できる産地の数が多いと、
メリットが出てくる。魚市場側が臨機応変にセリに参加
できる産地を探し回ると、モニターの映像が切れ目なく
映し出すことが可能になり、結果として小売業者に対す
るきめ細かいサービスにつながる。
【0041】いずれにしても、第4、第5の方法につい
ては高度な判断が伴った処理である。魚市場側の制御装
置9でこれらの判断を自動的に行わせるためにはかなり
高度な処理を要求する。経験を積んだ係員が制御装置9
を操作して適宜、産地の切り替えを行うことが最も確実
な方法とみられる。
【0042】ここで、図1は魚市場のモニターを産地別
に割り当てており、図2は商品の種類別に割り当ててい
る。しかし、モニターを産地別と種類別両方用意し、産
地から送ってきた映像を該当産地のモニターに送り、一
方その映像を同時に、種類別に分割して該当種類のモニ
ターに送ることもできる。小売業者は、産地別あるいは
種類別に自由に商品を選択することができ、小売業者に
対するサービスの向上につながる。
【0043】次に、図3を参照しながら本発明の別な実
施例を説明する。図1及び図2の実施例は産地から映像
と音声を送り、モニターから出力し、小売業者はこのモ
ニターを見ることにより商品を選択する基準としてい
る。モニターの画像は高精細テレビ方式のため、かなり
鮮明で商品の品質を把握する目的には十分である。しか
し、現在稼働している魚市場は実際にセリにかかる商品
が近くにあるため、小売業者は触れたり、手に持って目
の前に近づけて見ることにより品質を調べることができ
る。しかし、触れることができない欠点がある。故に買
い手側に送られる映像は商品の品質が十分把握できるよ
うに考慮しなければならない。
【0044】売り手側はカメラアングルを工夫して商品
が鮮明に映るようにしたり、その商品の水揚げ量の全体
が把握できるように全体を見渡した映像を映す工夫等が
必要である。また、映像を最適な状態にするため産地側
で照明を工夫して商品をできるだけ鮮明に撮影できるよ
うにする方法もある。たとえば商品を撮影するために蛍
光灯の照明は避け、自然光が発光する照明に替えること
が一つの方法である。それでも、撮影された映像が不鮮
明の場合、映像信号について色、明度、輝度等を人工的
に補正して映像を自然な状態に戻す方法もある。また、
前記映像信号を補正する際、特定の色を強調したりして
特別な補正をかける方法もある。映像は自然の状態から
はずれるが、商品の品質を調べるためにかえって都合の
よい映像にすることもできる。
【0045】前述の方法はあくまでも映像に対する改善
であるが、第3図のように産地側で商品の鮮度を計測す
る方法もある。鮮度検出装置1(12)と鮮度検出装置
2(12−1)で商品の鮮度を検出して客観的なデータ
として変換され魚市場側に送られ魚市場側の高精細テレ
ビモニターに鮮度情報1(14)と鮮度情報2(14−
1)として画面の隅に映し出される。小売業者は商品の
映像とともにこれらの鮮度情報を確認しながら商品を選
択する目安とする。ここで鮮度情報を複数種類使用する
と、モニターを見た小売業者にとって一種類のデータよ
り、拠り所となる客観的データが多くなるため品質を把
握することが更に正確になる。
【0046】また、図9のように産地側では鮮度検出装
置をn個装備し、n種類の鮮度データを市場に伝送す
る。市場側では小売業者が端末14−3から指示するこ
とにより、その小売業者が希望する鮮度情報を選択して
表示する。(n≧m)複数の小売業者が同じ鮮度情報を
希望する場合でも、該当鮮度情報を1個だけ代表させて
表示させる。この方式の利点はモニターに産地から送ら
れた鮮度情報を全部表示することなく、小売業者が希望
している鮮度情報だけを表示することによりモニターの
表示が鮮度情報の表示で占領されることが少なくある。
更に、小売業者から指示する鮮度情報を早くきたものか
ら優先してモニターに表示し、鮮度情報の表示数につい
て上限をもうけることにより、モニターの画面について
鮮度情報と商品をバランスよく表示できる。
【0047】また、図13のように小売業者が希望して
いる鮮度情報を端末から指示することにより、直接その
端末に伝送し、表示することも可能である。次に、図1
0のように、産地から送られてくる複数の鮮度情報をモ
ニターに表示せず、大型データ表示板に大きく表示する
こともできる。モニターは商品の画像を表示することに
専念し、細かいデータ類は大きな表示板に直接表示する
ことにより小売業者は鮮度情報誤りなく把握できる。
【0048】ここで、産地においてセリにかける魚介類
の鮮度を測定する具体的な例を記述する。この方法は魚
介類の表面の色を定量的に測定し、基準となる魚介類の
色と比較して違いを数値化することによりその魚介類の
新鮮さの度合いを把握することを目的としている。魚等
は日数が経過すると体の特別な部位、たとえば目の部分
の変色の度合いが大きい。これらの色を抽出し、基準の
色と比較することにより鮮度の変化の度合いが計測でき
る。
【0049】従来では、画像の色の状態を計測するには
まず、画像を適切な色数に量子化し、色の出現分布を計
測して、出現頻度の高い順にその色を代表色として設定
し、残された色については出現頻度の高い類似色(類似
する代表色)に統合することによりその量子化を進めよ
うとしている。
【0050】しかし、従来では量子化を進める際に、ど
の程度までを類似色とするかの幅を、パラメータにて設
定するものとなっている。ところがこの種のパラメータ
を適切に設定することは一般的に困難なことであり、ま
して量子化対象とする画像ごとに個々に設定することは
甚だ困難であるといわざるを得ない。逆に上記パラメー
タを種々の画像に対して共通に、つまり固定的に設定す
ると、種々の画像における色の量子化において適切な類
似色の幅を与えることができなくなり、原画に応じた最
適な量子化ができなくなる。またこのような類似色の幅
を規定するパラメータの設定を行うにしても、どの色を
代表色として設定したかによって、最適なパラメータが
異なってきて、原画の量子化を最適に進めることが困難
であった。
【0051】そこで、これから紹介する量子化方法は原
画に応じた代表色を適切に設定し、その代表色に対する
色の統合処理を適切に且つ簡易に実行してカラー画像を
効果的に量子化することを目的としている。本方式は、
デジタル変換されて入力されたカラー入力画像における
各色の出現頻繁分布を計測し、例えば、R、G、Bの各
色を3軸とする所定の3次元色空間上において上記出現
頻度分布にラプラシアンを施す。そしてこのラプラシア
ンが施された頻度分布の上記3次元色空間上における極
大値を求め、まずこの極大値として検出された色を1次
の代表色として決定する。その後、この1次の代表色を
元にして所定数の色を代表色として設定し、これらの各
代表色に対して前記デジタル画像の各色をそれぞれ統合
し、これによって前記カラー入力画像を上記代表色から
なる所定色数のカラー画像に量子化するようにしたこと
を特徴とするものである。この結果、適切な代表色の設
定に煩わしさを伴ったり、また従来のように類似色の幅
を適切に定めるべく、カラー入力画像に応じて統合処理
のためのパラメータをその都度設定する等の煩わしさが
なくなる。
【0052】以下、図13〜18を参照しながら本方式
の実施例について説明する。図13は鮮度検出装置の概
略構成図である。尚、この装置における色の量子化(色
数)は、例えばモニターで表示されるカラー画像に対し
て課せられた色数の制限等によって定められるものであ
るが、ここでは16色に量子化するものとして説明す
る。色の量子化に共されるカラー原画はテレビカメラ4
6を介して撮像入力される。
【0053】デコーダ47は撮像入力されたカラー入力
画像を、例えばR、G、Bの3原色成分にそれぞれ色分
解し、各色分毎にそれぞれ4ビットのデジタル信号に変
換するものである。このデジタル変換処理によって上記
カラー入力画像は、上記3原色の組み合せによって40
96色からなる画像データとして表現される。しかしデ
ジタル変換されたカラー入力画像は、画像メモリ48に
格納されて色の量子化処理に共される。頻度分布計測装
置52は、上記画像メモリ3に格納されたカラー入力画
像の上記4096色の各色成分の出現頻度をそれぞれ調
べ、その出現頻度分布を求めている。このようにして求
められた色の出現頻度分布に対してラプラシアン演算装
置54は、例えば図15に示すようなR、G、Bの各成
分を3軸とする3次元色空間上での上記頻度分布の極大
値に着目し、この頻度分布にラプラシアンを施してい
る。
【0054】極大値検出装置55は、このようにしてラ
プラシアンが施された上記頻度分布の情報からその極大
値を検出しており、代表色決定装置53はこの極大値を
とる色の情報に基づいて量子化すべき代表色を決定する
ものとなっている。ちなみに従来にあっては前記色の出
現頻度分布出現頻度の高い色から順にソーティングし、
類似色を前記図15に示す3次元色空間上での距離に応
じてまるめ処理した後、例えば上位16色として選定し
ていた。この点、本方式では前記色の出現頻度の極大値
に注目して代表色の選定を行うものとなっている。この
場合、例えば上記出現頻度分布の極大値から直接的に代
表色を設定することも考えられるが、以下の理由から本
方式では上述したように色の出現頻度分布のラプラシア
ンを求め、このラプラシアンの極大値から代表色の設定
を行うようにしている。
【0055】即ち、原画像(カラー入力画像)として魚
の像が与えられたような場合、その色の出現頻度分布を
求めると、例えば図16に示すように魚の表面の大部分
を占める青色と緑色との出現頻度が隣接し、緑色の山状
の出現頻度の情報が青色に吸収されて平坦な丘状の分布
特性を示すことがある。このような場合、上記緑色が極
大値として検出されなくなり、緑色が代表色として設定
されなくなるおそれがある。そして、緑色が青色に類似
していることから、その量子化において緑色に統合され
てしまう。この結果、量子化されたカラー画像において
緑色が表現されず、魚の表面の緑色情報が欠落してしま
うおそれがある。
【0056】そこで、本方式では、例えば図17に示す
ように前記色の出現頻度分布のラプラシアンを求め、こ
のラプラシアンにおける極大値を検出している。そして
このラプラシアンにおいて極大値をとる色の代表色とし
て設定するようにしているので、出現頻度の高い色を確
実に検出することが可能となる。つまり出現頻度分布の
ラプラシアンを求めることによって出現頻度の高い色の
情報を顕著に示すことが可能となり、その出現頻度の高
い色を代表色として容易に、しかも確実に設定すること
が可能となる。この結果、上述した原画像の場合には、
魚の表面における青色と緑色も代表色としてそれぞれ設
定することが可能となる。尚、ここでは説明上、色の出
現頻度の分布のラプラシアンを模式的に2次元平面にし
て表現しているが、実際には前述した図15に示すよう
なR、G、Bの3原色を3軸とする3次元色空間上にお
いてラプラシアン処理が実行される。
【0057】前記ラプラシアン演算装置54による上記
ラプラシアン処理について説明すると、この処理は着目
点とその周囲6点の出現頻度分布に対して図18(a)
に示す如き演算(オペレート)を施すことによって実行
される。具体的には着目点の値をV0、その周囲6点の
値をそれぞれV1、V2、〜V6とした場合、上記着目
点のラプラシアンを掛けた値VLは、 VL=6×V0+(−1)×V1+(−1)×V2+…
… +(−1)×V6 =6×V0−V1−V2−V3−V4−V5−V6 として計算される。このようにして計算された出現頻度
分布のラプラシアンに対して前記極大値検出装置55
は、着目点のラプラシアンの値VLがその周囲6点の全
てのラプラシアンの値VLよりも大きいか否かを判定
し、前記3次元色空間上における極大値として検出して
いる。前記代表色決定装置53は、まず上記ラプラシア
ンにおいて極大値をとる色を1次の代表色として決定
し、残りの色を、一旦、これらの1次の代表色に統合処
理した後、更に最終的な代表色を上記1次に決定された
代表色の中から設定するものとなっている。即ち、上記
ラプラシアンの極大値から1次に決定された代表色が、
量子化目的とする16色いないである場合には、これら
の代表色を問題なく最終的な代表色として設定し得る。
しかし1次に決定された代表色が16色を越える場合に
は、これらの代表色の中から最終的な16色を設定する
必要がある。そこで代表色決定装置53は、次のように
して1次に決定された代表色に対して残された色の統合
処理に基づいて最終的な代表色を設定するものとなって
いる。
【0058】図14はこの代表色決定装置53の構成例
を示すもので、概略的に統合部57、体積計測部58、
およびソーティング部59によって構成される。統合部
57は、前述したカラー入力画像を構成する4096色
の各色の中の上述した如く1次に決定された代表色以外
の色が、前記3次元色空間上においてどの代表色に近い
かを判定し、その距離が最も近い代表色に統合するもの
である。この3次元色空間上における2つの色の距離D
は、これらの各色の3次元色空間における色座標をそれ
ぞれ(R1、G1、B1)(R2、G2、B2)とした
場合、次のように計算される。
【0059】このようにして残された色について前記1
次に決定された代表色との間の距離Dがそれぞれ計算さ
れ、その距離Dが相互に比較される。そしてその距離D
が最も近い代表色に対してその色の統合が行われる。体
積計測部58は、このようにして統合処理が施された1
次代表色の前記3次元色空間における体積を、拡大表色
毎にそれぞれ求めている。ソーティング部59はこれら
の代表色を、その体積の大きいものから順にソーティン
グしており、上位16色を最終的な代表色として設定し
ている。このようにして設定された最終的な代表色に対
して、前記統合部57にて色の統合処理が再度実行され
る。つまり1次に設定された代表色であっても、最終的
に設定される代表色から漏れた1次の代表色について、
同様にして色の統合処理が行われる。
【0060】しかしこのようにして設定された16色の
代表色の情報と、これらの代表色に統合された前記40
96色の各色の対応関係を示す情報は、変換テーブル5
1に与えられる。この変換テーブル51は、前述したカ
ラー入力画像を構成する4096色にそれぞれ対応した
4096色のアドレスを備え、これらのアドレスに上記
代表色との統合関係を示す情報をそれぞれ格納するもの
となっている。即ち、4096色にそれぞれ対応した4
096色のアドレスには、その色がどの代表色に統合さ
れ、その代表色に量子化されたかを示す16色に対応し
たコード(0〜15)がそれぞれ記憶されるものとなっ
ている。しかして量子化された画像の出力は、前記画像
メモリ48から読み出される色の情報に従って前記変換
テーブル51がひかれ、代表色に対応するコード・デー
タが求められる。これによって画像は、16色に対応す
る(〜15)のコード・データからなるコード画像とし
て出力されることになる。
【0061】またこのコード画像の出力時には、上述し
た如く設定された16色の代表色にそれぞれ対応する
R、G、Bの値がLUT(ルック・アップ・テーブル)
データとして前記代表色決定装置53から出力される。
カラーマップ・ディスプレイ等では、上述した如く変換
テーブル51から出力されるコード画像の各コード・デ
ータに対応したR、G、Bの値を上記LUTを参照して
求め、これにより16色の量子化されたカラー画像を表
示することになる。
【0062】図19はコード画像の例を現している。コ
ード画像の表の内コード番号は出現頻度の高い代表色か
ら並べてあり、LUT(ルックアップテーブル)は該当
するコード画像に対して代表色決定装置の出力53−1
である。そして、各コード画像は魚介類の体の部位にお
ける色を代表している。図19においてはコード番号C
1は背景色を現していて、魚介類の色を計測する際に単
色を背景に(例えば黄色等)置き、魚の表面の色とはっ
きり区別できる色に設定したほうがよい。そして、一般
的には背景色が最も出現頻度が高くなる傾向がある。C
2とC3は魚介類の表面の色を構成する代表色で表面が
1色で表現できず複数の色で代表しなければならない例
である。C4は尾の部分の代表色である。C5は目の部
分の色である。これらの代表色のデータは魚介類の種類
毎、漁獲されてからの日数等により区別し、予め複数の
サンプルから前述したように図13の装置からコード番
号とLUTを計測し、計測結果から統計的なデータを算
出しておき、基準データとしておく。そして、この基準
データは基準コード画像49に記憶しておく。次に実際
のコード画像を測定するには、測定すべき魚介類を図1
3の装置を通してコード番号とLUTを計測する。これ
らのデータは比較回路50で、基準コード画像49に記
憶された基準データと比較される。図19のコード画像
(測定)は一つの例である。基準データと測定データを
比較する方法は、まず、背景色は比較の対象から除く。
そして同じ部位における基準データと測定データの間で
比較を行う。例えば、表面の色については同じ代表色の
間、例えばRK2、GK2、BK2とRS2、GS2、
BS2の間で比較する。比較の算出方法としては、例え
ば、両データの間で相対距離を計算するとよい。
【0063】そして、このDC1が予め決められた閾値
より小さい場合はこの部位における鮮度は合格と判定す
る。そして、魚介類の種類によっては、目の色が鮮度に
大きく依存し、他の部位の色は影響が少ない場合、目の
色をLUTのみに注目して算出すればよい。また、前
記、各部位のLUTの相対距離を計算して、各部位に重
み係数を掛けた和を計算し、数値を判定の拠り所とする
こともよい。たとえばS UMC=A1×DC1+A2×DC2+… A1、A2…は予めサンプルから計測して算出してお
く。特に、部位によって鮮度に大きく影響する部分の重
み係数は他の部位の重み係数より大きくすることにより
鮮度をより正確に検出することができる。
【0064】ここで、魚の肉色も新鮮な状態から時間が
経過するごとに、変化していく。例えば、新鮮なマグロ
の表面に近い肉の色は鮮紅色をしているが、長時間放置
しておくと、色調は赤から褐色に変化していく。そこ
で、前述の魚の表面の色を計測する方法を魚の肉色の変
化を計測する方法に適用してもよい。この場合、客観的
なデータを把握するため、測定毎に肉の同じ部位の肉片
を切り、前述の方法により色の変化を計測して、基準の
色と比較することにより鮮度を計測することができる。
また、エビ、カニ類は鮮度が低下するごとに頭胸部や脚
部を中心にして、黒変していく。この現象は甲殻類体液
中に含まれるチロシンがフェノラーゼの作用によって重
合し、メラニン様の黒色色素を形成するためである。し
たがって、エビ、カニ類に関しては特に、前述した部位
の黒色変化状態を計測することにより比較的正確に鮮度
を把握できる。
【0065】次に、魚の死後硬直の状態を計測すること
により鮮度を計測する方法を紹介する。魚介類の死後硬
直の状態は種類、漁獲後の取扱い、保管温度によって異
なることが報告されている。文献「魚の死後硬直に関す
る研究−I」によると魚体を木片の上に置き、魚体の1
/2が板からはずれ垂れ下がるようにする。(図20参
照)板の表面を延長した線と尾鰭のつけ根の間を測定す
る。死直後の垂れ下がりの値(L)と、各時間毎の値
(L’)をR=(L−L’)/L×100%として、計
算し、この値を硬直指数Rとしている。硬直指数は同種
の魚によっても貯蔵温度により時間による変化が異なっ
てくる。しかし、同じ条件であれば魚の固体差による硬
直指数に大きな違いがなく、同じ傾向を示している。図
21及び図22は保存温度が異なった3匹のさばについ
て、硬直視数を示したグラフである。図23と図24は
保管温度が同じで、体調が異なる2種類の魚について、
硬直指数を計測した例である。これらのグラフは魚の種
類及び保管温度から硬直指数を計測すれば、それらの魚
は漁獲してからどのくらい経過しているか、推定できる
ことを示している。そして、経過時間が分かれば、その
魚の鮮度が把握できることになる。しかし、前記から硬
直指数を計測するには、魚の死直後の垂れ下がりの値
(L)を計測しておかなければならない。そこで、本方
法を鮮度計測の手段として用いるには、漁獲している船
上で魚の死直後に、垂れ下がり値(L)を計測して記録
しておく必要がある。
【0066】そこで、図29のように船上で簡単に使用
できる垂れ下がり長が測定できる治具が考えられる。こ
の治具により垂れ下がり長を測定する方法は、まず、被
測定魚を78の台の上に全体をのせる。そして、台の上
に刻まれた目盛りからこの魚の体長を計る。次に、この
体長の半分だけ、魚をずらして、台の上に置く。図29
はこのときの状態を示している)そして、80のL字型
の物差しを左右に動かして物差しの垂直部分が魚の尾の
付け根にくるようにし、物差しの目盛りから垂れ下がり
長を計る。そして、計測した垂れ下がり長を記録するた
めに図30の端末を使用する。この端末には、垂れ下が
り長だけでなく、魚種、漁獲したときの重量及びその
他、後で市場のセリにかけられたとき小売業者が、魚を
選択するために役に立つデータを入力するとよい。例え
ば漁獲した場所、日時及び保管温度等を入力できるよう
にしてもよい。日時についてはこの端末が常にバッテリ
ーバックアップ状態ならば、自動的にタイマーの値を読
んで利用すればよい。前記のデータを端末から入力する
には、項目キー85、86及び87を押してからテンキ
ー84により数値化したデータを入力する。そして、最
後に印刷キー88を押すとプリンター81から前記のデ
ータが記録されたバーコードタグが出力される。バーコ
ードタグは防水処理が施されており、図31のように、
サンプル魚の尾の部分に結び付ける。また、図32のよ
うに同時期に漁獲した同種の魚の収納する容器の側面に
貼り付ける方法もある。
【0067】そして、漁船が漁業基地に着き、漁獲した
魚介類をセリにかける場合に、まず図25の硬直指数測
定装置により硬直指数を測定しなければならない。そこ
で、前記サンプル魚の結び付けられているバーコードタ
グの内容をバーコードリーダ70−1を使用して読み込
む。また、サンプル魚は搬送・固定機構の台の上に置か
れる。
【0068】図26は台76の上に置かれたサンプル魚
75で、バックの色77及び台の側面の色は、後述する
サンプル魚の輪郭を抽出するために、赤、黄等単純な色
にする。そして図26はテレビカメラ65で撮影され
る。撮影された映像は、デコーダ66でデジタル化さ
れ、3原色R、G、Bに分割され、3原色毎に用意され
た画像メモリ67に格納される。画像メモリ67に格納
された3原色のデータから輪郭抽出装置68によりサン
プル魚75の輪郭を抽出する。輪郭を抽出するには画像
メモリ67に格納されたバックの色と台の側面の色を除
き、残りの部分を1色化し、(例えば黒一色にする)外
側をトレースすることにより輪郭が抽出できる。そして
輪郭抽出装置は前記抽出したサンプル魚の輪郭から左端
部(口の部分)、右端部(尾の先端)及び台から上方向
で、最肉厚部の座標を求め、制御装置70に知らせる。
制御装置70は右端部から口方向に一定値さかのぼった
尾の付け根の部分の座標を求めサンプル魚の体長(w)
を求める。ここで、前記、尾の先端からさかのぼる長さ
は、魚の種類及び全長から、統計的に決められた値をデ
ィスク70−2から読みだして採用する。
【0069】制御装置70は前記座標値を搬送・固定機
構72に送る。搬送・固定機構72は上側からの抑え板
73を下側に下げ(図27参照)サンプル魚75を押
し、抑え板73と台76の間に挟み付ける。挟む際に制
御装置70から送られた座標データから計算してサンプ
ル魚に適切な圧力がかかり台から動かないようにする。
次に左側の押え板74を右側に移動させ、サンプル魚の
左先端に接触させる。次に、台76をサンプル魚75の
半分(W/2)の位置になるように左側に移動させ、サ
ンプル魚の右半分が下側に垂れ下がるようにする(図2
8参照)。
【0070】そして、この状態で、テレビカメラ65に
より撮影し、輪郭抽出装置68によりサンプル魚の輪郭
を抽出し、垂れ下がり測定装置により垂れ下がり量L’
を算出する。L’は制御装置70に送られる。そしてバ
ーコードリーダ70−1から読み込まれたLを使用して
硬直指数Rが計算される。次に、バーコードリーダから
読み込まれた魚種と保管温度をパラメータと前記算出し
た硬直指数Rをパラメータとして、ディスク70−2か
ら貯蔵時間を読み出し、判定結果71として制御装置7
0から外部に読み出す。この貯蔵時間は最終的に市場に
送られ鮮度情報の一つとして小売業者が商品を選択する
基準となる。ここで、制御装置70から出力される判定
結果は、貯蔵時間の長さによって等級を付け(例えば
上、中、下)この等級情報を外部に送ることもできる。
市場では、小売業者は鮮度情報として等級情報の法が商
品を選択することが容易になる。制御装置70はバーコ
ードリーダ70−1から読み込んだ垂れ下がり長以外の
データを、硬直指数と共に外部に出力する。これらのデ
ータは、そのまま市場に送られ、該当商品の種類、漁獲
した日時、場所等、付随データとしてモニターに表示さ
れる。これらのデータの内容が豊富であれば産地でセリ
進行係りがデータ入力部24から入力するデータの量が
省け最低限データのみを入力するだけで済み、省力化に
つながる。
【0071】また、前記の鮮度判定方法は魚の硬直指数
を計測することによりその魚が漁獲されてからどの程度
の日時を経ているか推定する方法であった。しかし、前
記漁獲された時点で、特別なデータを計測せず、漁獲日
時、漁獲場所、魚の種別、冷蔵温度等、最低限必要なデ
ータについて図30の端末から入力し、バーコードタグ
を印刷し、このタグを魚の尾に結びつける。そして、セ
リの際にこのタグに記載された内容を読みとり市場に送
りモニターに表示する。小売業者は前記のデータから経
験的に、この魚の鮮度状態をおおよそ把握できる可能性
がある。計測した鮮度データから鮮度を判定する方法と
比較して実用上遜色がない。そして、セリ進行係りがデ
ータ入力部24からデータを入力する手間が少なくな
り、省力化につながる。
【0072】前記の鮮度判定方法は、魚の硬直指数の変
化が魚種と保管温度に依存してほぼ決まった経過をたど
ることを利用して、魚の死後貯蔵時間がどのくらいかか
っているか、客観的なデータを測定でき、このデータを
鮮度を把握するために利用できることを示している。し
かし、魚の鮮度を判定する方法として、例えば、細菌学
的な方法がある。ここで、食品の腐敗は主として細菌作
用によるもので、細菌数を計測することにより鮮度を把
握できる。通常、魚肉1gあたり105 個以下では新
鮮、105 〜106 個で初期腐敗、107 〜108 個で
腐敗としている。計測方法として、例えばサンプル魚の
決められた部位を切り、顕微鏡により調べ最近数を数え
る。自動的に行うには、顕微鏡で捉えた映像を画像処理
して細菌の映像を抽出し、その数を数えて鮮度の判定を
する。
【0073】また、化学的方法として例えば揮発性塩基
窒素(VB−N)やトリメルアミン(TMA)の生成量
による判定法がよく知られている。通常、新鮮な魚肉中
のVB−Nは10〜30mg/100gであるが、30
mg/100g前後で初期腐敗で、50mg/100g
を越すと腐敗とみなされる。これらの判定方法を実際に
効率よく実行するには、魚の決まった部位を切り、その
サンプルを試薬と反応させ化学変化を観察する方法、ガ
スマトグラフィー等の機器によりサンプルの成分を調べ
前記腐敗に依存する成分の量を調べることにより鮮度を
把握する方法が考えられる。前記化学変化を客観的に調
べるには変化の過程で色が変化する状態を画像処理によ
り数値化するのがよい。前述した色の少色化の方法を利
用することもよい。また、ガスマトグラフィーの場合、
ガスマトグラフィーのグラフ出力から画像処理により該
当した成分の量を抽出し、鮮度を把握する方法が考えら
れる。
【0074】また、魚の死後ATP(アデノシン三リン
酸)から種々の成分に分解して最終的にHXR(イノシ
ン)とHX(ヒポキサンチン)に分解される。そこで、
HXR+HXの量をATPから分解してHXR+HXに
いたり分解される関連物質の総量の比(K)を求めるこ
とにより鮮度を把握できる。 K=(HXR+HX)/(ATR分解物質の総量)×1
00% そして、通常即殺魚では10%、また刺身用鮮魚では2
0%前後とされており、この値に達する氷蔵日数は魚種
別にカツオ、ソウダカツオで2日、マイワシ、マサバ、
ゴマサバで3日、ヒラメで11日、キダイで12日、ハ
モで14日という結果が報告されている。故に、前記と
同様に試薬及びガスマイトグラフィー等を利用してKの
値を計測することにより魚の鮮度を計測することができ
る。
【0075】次に、図4を参照しながら本発明の別な実
施例を説明する。図1から図3までの実施例は産地側か
ら魚市場側に伝えられる情報は主に映像と音声を基本と
しているが、産地側から音声の代わりにデータを伝送し
てもよい。産地ではセリの進行ごとに魚の種類、数量、
等級、漁獲地等をデータ入力部24から入力していく。
そしてデータは映像情報とともにB−ISDN回線を通
り魚市場に送られる。映像情報はモニター11に表示さ
れ、データは大型データ表示板25に表示される。小売
業者はモニターと大型データ表示板を見ながら産地との
間でセリを行っていく。しかし、映像と文字情報が同じ
画面に表示されると煩雑になるため映像と文字情報の表
示メディアは分けた方が小売業者にとって分かりやすく
なる。音声の代わりにデータを送る方法は産地側の雰囲
気を伝える点では音声より劣るが、魚市場側のセリが静
かに進行して、商品の諸情報が文字情報になるため確実
に小売業者に伝わる利点がある。また、産地側からデー
タと音声の両方の情報を送る方式も考えられる。魚市場
側の小売業者は産地側の雰囲気及び商品の正確な情報を
受けることができる利点がある。
【0076】ここで、図1と図2で記載した方式は基本
的に魚市場側が主導権を握り、魚市場の都合のよい時間
あるいは都合のよい内容の映像を産地から取り入れてい
る。しかし、産地が主導権を握って、産地側から魚市場
を選択してもよい。この形態が実現するために、複数の
魚市場が存在することが前提となっている。ある産地で
値付けが開始されると、この産地は各魚市場のセリの実
行状態をB−ISDN回線を通して調べていく。調べる
方法は、その産地の制御装置7から監視信号を各魚市場
の制御信号9に対して送る。魚市場の制御装置9は自分
のところのモニターの稼働状態を応答信号として産地に
返す。産地側の制御装置7は各魚市場から返送されてき
た応答信号を調べ、モニターが空いている魚市場を調べ
その魚市場に対して映像を送り、その魚市場との間でセ
リが成立する。ここで、魚市場側でモニターが空いてい
ないが、どうしても、その産地の映像を受けたい場合が
ある。例えば、その産地の特産物で魚市場に出る機会が
少なく、小売業者がその産地とのセリを特に望んでいる
場合、他のセリを中止してもその産地とのセリを行う。
この場合、前述の様に、他のセリを行っているモニター
画面をマルチウィンドウ化して、その産地の画面を表示
することもできる。
【0077】以上説明したように、魚市場側のモニター
は産地別あるいは商品の種類別に分けられる。映像を送
る方式として、魚市場が主導権をもって産地側より魚市
場の都合に合わせて映像を送ってもらう方式、産地側が
主導権をもって、魚市場側に映像を分ける方式等、種々
の変形が考えられる。実際に本発明のシステムを適用す
る魚市場が各大都市圏に複数設置され、多数の産地が本
システムのセリに参加するようになると、魚市場側は一
つの方式に固定できない。産地側の水揚げ状態、魚市場
側に集合した小売業者の希望状態等、種々の要素により
複雑にからんでくる。魚市場側の制御装置9がこれら複
雑な状況を判断して自動で、最適な方式を形成していく
ことは困難である。そこで実現的な解決策として魚市場
側が商品の種類、品質により時間割を決めてその時間割
に沿って順次セリを行っていく方式がある。そこで、図
6の様な大規模なセリシステムは制御装置9の代わり、
魚市場36にモニター38を管理する総合管理センター
37を設置する。そして、総合管理センターの係員が前
記時間割を管理しながらセリを行っていく。また、総合
管理センター37は他に、小売業者に貸与する端末の保
守、新規小売業者に対してシステムへの登録等も行う。
【0078】また、図6の44の様に大規模管理センタ
ーを設置することが考えられる。各魚市場にある総合管
理センターでは自分の魚市場のセリが順調に進行するよ
うにセリに参加する産地との調整を行う程度で、他の魚
市場と、産地間の調整をとることは困難である。そし
て、各産地は複数の魚市場との取引に参加する意向を持
っていることもあるが、希望する魚市場との取引に参加
する以降を持っていることもあるが、希望する魚市場と
の取引に参加できるとは限らない。また、反対に産地側
がセリに参加することを希望しても、指名された魚市場
はその産地とのセリを希望していない場合もある。そこ
で、大規模管理センター44は複数の産地、複数の魚市
場との間でセリに対する意向を確かめながら、B−IS
DN網を利用して、各魚市場と各産地との間で通信を行
いながら、時間割、取引商品、取引量等を調整しながら
全体的にセリが順調に進行するように調整していく。
【0079】ところで、首都圏のように多数の小売業者
が集中して大量の取り引が行われる所では、複数の魚市
場31、32及び36が存在し、各魚市場が独自で産地
と取り引きを行う形態になることが多い。しかし、地方
都市のように取り引き量もそれほど多くない所では、単
一の魚市場が設置されていれば十分である。しかし、小
売業者は広範囲に渡って分散して商売を行っていて、セ
リ取り引きの際に魚市場に集合することに不便なことが
ある。そこで、第6図のように魚市場36の支所40を
分散して設置することが考えられる。魚市場支所40は
魚市場36と同様に管理センター39を設置し、管理セ
ンターは支所のモニター41を全て管理する。そして、
管理センター39は魚市場の総合管理センター37とB
−ISDN回線を通して接続されており、総合管理セン
ター37の指揮下の元に産地から送られてくる映像の配
布を受けたり、支所に集合した小売業者が入力したデー
タを総合管理センターに送るために仲介を行う。ところ
で経営規模が比較的大きい小売業者、あるいは特殊品種
のみをセリで購入したい小売業者は魚市場に集合せず、
宅内にセリに参加したい希望が出てくる。そこで図6の
ように魚市場の一部のモニターを外部に分散して設置す
るシステムが考えらる。このシステムは各小売商店43
の宅内からモニター42を使用して商品の取引を行うこ
とができ、比較的廉価なシステムが実現できる。外部に
はモニターを設置する場合、魚市場36の総合管理セン
ターから伝送されるメディア情報はB−ISDN回線3
0を経由することになる。
【0080】次に、魚市場、支所及び小売商店の間を回
線で接続する場合、どのような形態があるか検討してみ
る。最も簡単なネットワークは図7(1)のように魚市
場を親機、支所と小売商店を子機とし、親機を中心にス
ター状に接続する形態である。この場合支所と小売商店
の数が多くなると接続回線の本数が多くなり、端末使用
頻度が高くないと休眠している回線が多くなり全体とし
て回線使用効率が悪くなる。また、親機と接続している
端末の処理速度が異なる機器が混在しているため親機の
処理が複雑になる。(2)は魚市場の下に支所、支所の
下に小売商店がツリー状に接続される。この接続形態は
(1)の接続形態より使用頻度により親機と子機が階層
的に接続されている。そこで、親機の接続している機器
は同じ種類になり、親機の処理が単純になる。しかし、
(1)と同様に各機器の接続線が多くなる欠点がある。
ところで、第6図においてモニター38は総合管理セン
ター37からスター状に接続されているが、第7図
(3)のように総合管理センターとモニターをループ状
に接続する方法がある。ループ状に接続する利点はモニ
ターが総合管理センターからかなり離れた部屋に設置さ
れると両社を接続するケーブルが長くなり大がかりにな
る。しかし(3)のようにループ状に接続するとケーブ
ルの敷設が簡単になる利点がある。ループ状に接続する
形態として(4)のように魚市場、支所と小売商店を一
本のループで接続する形態がある。この形態はケーブル
の敷設は簡単であるが支所と小売商店というように扱う
データ量が異なる機器を直列に接続するために各機器の
通信処理が複雑になる。(5)は魚市場を起点とするル
ープを支所と小売商店について同じ機器同士を別の二本
のループで接続した形態で、支所及び小売商店の通信処
理が簡単になる。(6)は魚市場を親機として支所をル
ープに含め、次に各支所を親機として小売商店をループ
に含める形態である。この形態は各ループの親機と接続
された機器との間の処理量についてバランスがとれてい
る特徴がある。
【0081】ところで、前述したシステムは商品の品質
を評価するため産地側から魚市場に鮮明な動画像をデジ
タルデータとして送る必要があった。そこで、伝送回線
としてB−ISDN回線を使用することを前提にしてい
る。しかし、B−ISDN回線が全国津々浦々まで敷設
されるにはかなりの年月がかかる可能性がある。特に、
辺鄙な場所に立地している漁業基地はB−ISDN回線
が敷設されるまで時間がかかり、いつまでも本システム
のサービスの恩恵を受けることができないことがある。
そこで、B−SIDN回線の代わりに従来からサービス
を行っている狭帯域デジタル回線を使用して静止画を伝
送する方式が考えられる。静止画を伝送する場合、間欠
的にシーンを送ることになり、動画と比較して臨場感が
表現できないが、産地側で画像を撮影する際に、商品を
クローズアップする等の工夫をすることにより、魚市場
で商品の品質を十分把握することが可能である。また、
B−ISDN回線が敷設された都市圏に近い産地からは
動画を魚市場に伝送し、従来の狭帯域デジタル回線が敷
設された辺鄙な産地から静止画を伝送するというような
B−ISDN回線と従来の狭帯域デジタル回線が混在し
た通信網に対しても本システムは適用可能である。
【0082】ところで、いままで説明した実施例は商品
として魚介類に限定していた。しかし、本システムは他
の商品にも適用可能である。例えば、野菜、花き類など
鮮度を要求する商品には魚介類の場合と同等の効果が期
待できる。花き類の品質を調べる方法としてセリに出さ
れた花き類全体の映像から花の色情報を使用して花の部
分を抽出して花の数、花の平均的な大きさを検出する方
法、また全体の映像からこの花き類の高さを検出する方
法、また、香りを検出して定量化する方法等により品質
を検出することができる。また、家具など商品が大き
く、従来、市場に輸送する場合に手間がかかっていた商
品のセリにも適用できる。家具の品質を検出する方法と
して、家具の場合、板の品質が家具全体の品質に大きく
影響するため板の材料あるいは工法を検出するとよい。
そこで、板の部分に超音波診断機を当てて断層写真撮影
して、その映像を市場側に送り品質を把握する方法、板
を叩いてその音をスペクトル解析して、その結果を市場
に送る方法等が考えられる。また、家具の隅の部分、底
の部分等目に触れない部分をファイバスコープで撮影し
て、板の噛み合わせの隙間がないか調べる方法等が考え
られる。そして、骨董品のように輸送の際、伸長に取り
扱わなければならない商品等のセリにも本システムを適
用できる。この場合、映像以外に品質を把握する手段と
して、商品の超音波診断機による断層写真、エックス線
写真による断層写真、ファイバスコープを使用して目に
触れない部分の映像等が補助手段として考えられる。 [参考文献] (1)公開特許公報 昭63−241666「画像量子
化装置」 森、田村(東芝) (2)「食品流通技術ハンドブック」 食品流通システ
ム協会編 恒星社厚生閣’89/9 (3)「魚の死後硬直に関する研究−I」 尾藤、山田
他、東海水研報 第109号 昭和58年2月
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると産地
側から商品の鮮明な画像を魚市場に送り魚市場のモニタ
ーに、その画像を映し出す。映像が鮮明のため、あたか
も近くに商品が存在するかのように見える。そこで、小
売業者はその映像を見て商品の品質を十分把握でき、商
品を選択することができる。また、産地側から映像とと
もに商品の品質を評価することが可能なデータを送るこ
とにより、更に商品を確実に選択できる。そして、選択
した結果を産地に応答することにより、従来から行って
いるセリと同等の効果が期待できる。また、本発明のシ
ステムによると従来のように魚市場に商品が集結しない
ため、従来より魚市場の規模を小さくでき、セリがすん
だ商品は直接産地から小売業者に輸送することができる
ため、鮮度が保たれ、流通過程の費用を節約できる。更
に、従来漁船が漁獲した魚介類を水揚げする際に、少し
でも高値でセリにかけようとするために各地の魚市場の
セリ値情報を把握して、帰りの航路から遠くてもセリ値
が高い魚市場の近くの港に出向き、そこで水揚げしてか
ら、そこの魚市場でセリにかける傾向があった。しか
し、本システムによると遠隔地同士でもセリを行うこと
ができるため、わざわざ漁船は航路から離れた遠くの港
まで魚介類を運ぶ必要がなく、帰りの港に水揚げして、
そこから近くの魚市場あるいは漁業基地でセリにかける
ことができるため、魚介類の輸送期間が短縮でき、漁船
の燃料費も節約できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における購買情報システムの一例を示す
構成図である。
【図2】本発明における購買情報システムの一例を示す
構成図である。
【図3】本発明における購買情報システムの一例を示す
構成図である。
【図4】本発明における購買情報システムの一例を示す
構成図である。
【図5】本発明における、携帯端末の外観図である。
【図6】本発明における、購買情報システムの一例を示
す構成図である。
【図7】本発明における、購買情報システムのネットワ
ーク構成を示す図である。
【図8】本発明における、購買情報システムの一例を示
す構成図である。
【図9】本発明のおける、購買情報システムの一例を示
す構成図である。
【図10】本発明のおける、故倍情報システムの一例を
示す構成図である。
【図11】本発明における、携帯端末での表示例を示す
図である。
【図12】本発明における、携帯端末とディスクのメモ
リマップである。
【図13】本発明における、鮮度検出装置の構成図であ
る。
【図14】本発明における、代表色決定装置の構成図で
ある。
【図15】本発明における、3次元色空間を示す図であ
る。
【図16】本発明における、色の出現頻度分布を示す図
である。
【図17】本発明における、色の出現頻度のラプラシア
ンを示す図である。
【図18】本発明における、ラプラシアン処理を説明す
る図である。
【図19】本発明における、コード画像を示す表であ
る。
【図20】本発明における、魚の硬直指数の測定方法を
示す図である。
【図21】本発明における、硬直指数と温度の関係を示
す表である。
【図22】本発明における、硬直指数と温度の関係を示
す表である。
【図23】本発明における、魚種による硬直過程の相違
を示す表である。
【図24】本発明における、魚種による硬直過程の相違
を示す表である。
【図25】本発明における、硬直指数測定装置を示す構
成図である。
【図26】本発明における、サンプル魚を示す図であ
る。
【図27】本発明における、搬送・固定機構を示す概念
図である。
【図28】本発明における、搬送・固定機構を示す概念
図である。
【図29】本発明における、垂れ下がり長測定治具を示
す概念図である。
【図30】本発明における、データ入力端末を示す外観
図である。
【図31】本発明における、バーコードの表示例を示す
図である。
【図32】本発明における、バーコードの表示例を示す
図である。
【図33】本発明における、通信処理シーケンスを示す
図である。
【図34】本発明における、仕分けシステムの一例を示
す概念図である。
【符号の説明】
1…漁船、2…通信衛星、3…地上局、4…B−ISD
N回線、5…テレビカメラ、5−1…モニター、5−2
…スピーカ、6…マイクロホン、7…制御装置、8…デ
ィスク、9…制御装置、9−1…ディスク、9−2…テ
レビカメラ、10…アンテナ、11…高精細テレビモニ
ター、11−1…スピーカ、12…鮮度検出装置、13
…モニター画像、14…鮮度情報、24…データ入力部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商品の価値を判定するための複数のメデ
    ィア情報を買い手系からの要求に沿って収集し該複数の
    メディア情報をマルチメディア通信網を介して買い手系
    へ送信する手段を備えた少なくとも一つの売り手系端末
    と、上記マルチメディア通信網に接続され上記売り手系
    端末から送信されてきた前記複数のメディア情報を出力
    するとともに購買判定結果を収集し該売り手系端末に送
    信する手段を備えた少なくとも一つの買い手系端末を具
    備することを特徴とする購買情報システム。
  2. 【請求項2】 上記買い手系端末から送られる買い値及
    び数量等の情報を売り手系及び買い手系間で相互に流通
    しながら商品の価格と買い手を決定することを特徴とす
    る請求項1に記載の購買情報システム。
  3. 【請求項3】 商品の価値を判定するための複数のメデ
    ィア情報を収集し該複数のメディア情報をマルチメディ
    ア通信網を介して送信する手段と前記マルチメディア通
    信網を介して送信されてきた前記商品の買い値情報及び
    数量等を受信する手段と前記マルチメディア通信網を介
    して送信されてきた前記商品の購買判定結果を受信する
    手段とを具備することを特徴とする売り手系端末。
  4. 【請求項4】 商品の価値を判定するために収集された
    複数のメディア情報をマルチメディア通信網を介して受
    信し出力する手段と前記商品の買い値情報及び数量等を
    前記マルチメディア通信網を介して送信する手段と前記
    商品の購買判定結果を収集し前記マルチメディア通信網
    を介して送信する手段とを具備することを特徴とする買
    い手系端末。
  5. 【請求項5】 上記売り手系端末から送信されたメディ
    ア情報は売り手系端末ごとに買い手系端末に対応つけて
    出力することを特徴とする請求項1に記載の購買情報シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 上記買い手系端末は固定部および携帯部
    に分離され上記売り手系及び買い手系間で相互に流通し
    ながら決定した商品の価格等の情報を該固定部及び該携
    帯部のメモリへ分割されて記憶することを特徴とする請
    求項1に記載の購買情報システム。
  7. 【請求項7】 上記携帯部は使用開始に先立って番号を
    入力する手段を具備し該番号は予め上記携帯部のメモリ
    に記憶されたID番号と照合し合致しなければ上記買い
    手系端末として使用できないことを特徴とする請求項1
    に記載の購買情報システム。
  8. 【請求項8】 上記売り手系及び買い手系間で相互に流
    通しながら商品の価格と買い手を決定する過程で別の優
    先順位の高い売り手系が割り込んできた場合新しい売り
    手系と買い手系の間で相互に流通しながら商品の価格と
    買い手系を決定することを特徴とする請求項1に記載の
    購買情報システム。
  9. 【請求項9】 上記マルチメデア通信網に接続され売り
    手系と買い手系の組み合わせ及び購買順序を選択し指令
    する管理センターを具備することを特徴とする請求項1
    に記載の購買情報システム。
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