JPH0718218A - 印刷性に優れた塗工ポリオレフィンフィルム - Google Patents
印刷性に優れた塗工ポリオレフィンフィルムInfo
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- JPH0718218A JPH0718218A JP18658293A JP18658293A JPH0718218A JP H0718218 A JPH0718218 A JP H0718218A JP 18658293 A JP18658293 A JP 18658293A JP 18658293 A JP18658293 A JP 18658293A JP H0718218 A JPH0718218 A JP H0718218A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 汎用の酸化重合型(乾燥油型)のオフセット
インキを使用してオフセット印刷を施しても、表面に凹
凸が生じたり、フィルム全体にカールが生じる等のこと
が発生し難いポリオレフィンフィルムを提供する。 【構成】 ポリオレフィンフィルムの片面又は両面に、
下記(A)、(B)および(C)成分からなる樹脂組成
物の塗工層が設けられた印刷特性に優れたポリオレフィ
ンフィルム。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記(a),(b)および(c)成分を共重合して得られた共重合体 〔但し、 成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100重量%〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量%
インキを使用してオフセット印刷を施しても、表面に凹
凸が生じたり、フィルム全体にカールが生じる等のこと
が発生し難いポリオレフィンフィルムを提供する。 【構成】 ポリオレフィンフィルムの片面又は両面に、
下記(A)、(B)および(C)成分からなる樹脂組成
物の塗工層が設けられた印刷特性に優れたポリオレフィ
ンフィルム。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記(a),(b)および(c)成分を共重合して得られた共重合体 〔但し、 成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100重量%〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量%
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷を施し
ても、オフセットインキ中のビヒクルにより、フィルム
が凹凸になったり、カールしたりするのを防止した、印
刷性、筆記性に優れた塗工ポリオレフィンフィルムに関
する。
ても、オフセットインキ中のビヒクルにより、フィルム
が凹凸になったり、カールしたりするのを防止した、印
刷性、筆記性に優れた塗工ポリオレフィンフィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】通常、オフセット印刷といわれているリ
ソグラフは、多色印刷が容易にできるので、紙、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、
塗工紙等の印刷に使用されている。特に、汎用の乾燥型
オフセットインキは、次に示す表1及び表2の組成より
構成されている。
ソグラフは、多色印刷が容易にできるので、紙、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、
塗工紙等の印刷に使用されている。特に、汎用の乾燥型
オフセットインキは、次に示す表1及び表2の組成より
構成されている。
【0003】
【表1】
【0004】
【表2】 上記ビヒクルは、印刷インキを構成する成分のうち液体
の部分で、顔料を分散させてインキに流動性を与え、印
刷機上で、インキ壺から各ローラー,版,ブランケット
を経て被印刷面へと円滑に移動させることと、印刷後に
は固体に変化して、顔料を印刷面に固着させるのが役目
であり、アマニ油型,アルキッド型,速乾性樹脂型,ヒ
ートセット型に分類されている。
の部分で、顔料を分散させてインキに流動性を与え、印
刷機上で、インキ壺から各ローラー,版,ブランケット
を経て被印刷面へと円滑に移動させることと、印刷後に
は固体に変化して、顔料を印刷面に固着させるのが役目
であり、アマニ油型,アルキッド型,速乾性樹脂型,ヒ
ートセット型に分類されている。
【0005】特に、近年では、印刷速度を向上させるた
めに、オフセットインキの乾燥時間を早めることが要求
されているので、該インキのビヒクルとしての乾性油に
は樹脂と鉱油(高沸点石油系溶剤)を配合した速乾性イ
ンキが使用されている。
めに、オフセットインキの乾燥時間を早めることが要求
されているので、該インキのビヒクルとしての乾性油に
は樹脂と鉱油(高沸点石油系溶剤)を配合した速乾性イ
ンキが使用されている。
【0006】しかしながら、これら速乾型のオフセット
インキを用いて、ポリオレフィンフィルムや無機微細粉
末含有ポリオレフィンフィルムの延伸物よりなる合成紙
(特公昭46−40794号公報、特開昭61−279
543号公報、同61−3748号公報等参照)に印刷
を施すと、速乾型オフセット印刷に用いられるオフセッ
トインキのビヒクル(特に鉱油等の高沸点石油系溶剤)
によってポリオレフィンが膨潤され、印刷したフィルム
の表面に部分的に凹凸を生じさせたり、或いは、フィル
ム全面に印刷を施すと、フィルム全体がカールが発生す
るなどの、いわゆる溶剤アタックが生ずるので、実際に
使用するには困難であった。従って、ポリオレフィンフ
ィルム用のオフセット印刷インキには、速乾性を犠牲に
した鉱油の配合されていないポリオレフィンフィルム用
の特殊オフセットインキが実際には使用されている。
インキを用いて、ポリオレフィンフィルムや無機微細粉
末含有ポリオレフィンフィルムの延伸物よりなる合成紙
(特公昭46−40794号公報、特開昭61−279
543号公報、同61−3748号公報等参照)に印刷
を施すと、速乾型オフセット印刷に用いられるオフセッ
トインキのビヒクル(特に鉱油等の高沸点石油系溶剤)
によってポリオレフィンが膨潤され、印刷したフィルム
の表面に部分的に凹凸を生じさせたり、或いは、フィル
ム全面に印刷を施すと、フィルム全体がカールが発生す
るなどの、いわゆる溶剤アタックが生ずるので、実際に
使用するには困難であった。従って、ポリオレフィンフ
ィルム用のオフセット印刷インキには、速乾性を犠牲に
した鉱油の配合されていないポリオレフィンフィルム用
の特殊オフセットインキが実際には使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるポリオ
レフィンフィルム用の特殊なオフセットインキは、乾燥
時間が長いことと、印刷所、インキ製造メーカーが限ら
れるため、汎用の酸化重合型(乾燥油型)のオフセット
インキを使用することができるポリオレフィンフィルム
の出現が望まれていた。すなわち、一般の印刷会社で
は、上質紙、コート紙などのパルプ系紙を印刷してお
り、一般に市販されている速乾性インキを用いてオフセ
ット印刷を施していることが普通であることから、ポリ
オレフィンフィルム或いは合成紙を印刷する場合にはそ
の時だけ、特殊な非吸収性素材用オフセットインキに切
り替えて印刷をしなければならない、といった不便さが
あった。それ故、このインキの切り替えに多大な時間と
人手がかかることから、一般の印刷会社では合成紙など
のポリオレフィン系フィルムの印刷を積極的に行なおう
とせず、このことがポリオレフィンフィルム或いは合成
紙のオフセット印刷用への普及を妨げる一つの要因にな
っていた。
レフィンフィルム用の特殊なオフセットインキは、乾燥
時間が長いことと、印刷所、インキ製造メーカーが限ら
れるため、汎用の酸化重合型(乾燥油型)のオフセット
インキを使用することができるポリオレフィンフィルム
の出現が望まれていた。すなわち、一般の印刷会社で
は、上質紙、コート紙などのパルプ系紙を印刷してお
り、一般に市販されている速乾性インキを用いてオフセ
ット印刷を施していることが普通であることから、ポリ
オレフィンフィルム或いは合成紙を印刷する場合にはそ
の時だけ、特殊な非吸収性素材用オフセットインキに切
り替えて印刷をしなければならない、といった不便さが
あった。それ故、このインキの切り替えに多大な時間と
人手がかかることから、一般の印刷会社では合成紙など
のポリオレフィン系フィルムの印刷を積極的に行なおう
とせず、このことがポリオレフィンフィルム或いは合成
紙のオフセット印刷用への普及を妨げる一つの要因にな
っていた。
【0008】
〔発明の概要〕本発明は、ポリオレフィンフィルムの片
面又は両面に、下記(A)、(B)および(C)成分よ
りなる樹脂組成物の塗工層が設けられた印刷性に優れた
ポリオレフィンフィルムを提供するものである。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記成分(a),(b)および(c)を共重合して得られた共重合体 〔但し、 成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100重量%〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量%
面又は両面に、下記(A)、(B)および(C)成分よ
りなる樹脂組成物の塗工層が設けられた印刷性に優れた
ポリオレフィンフィルムを提供するものである。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記成分(a),(b)および(c)を共重合して得られた共重合体 〔但し、 成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100重量%〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量%
【0009】
【作用】塗工層の(A)成分の共重合体が、ハードモノ
マーのメチルメタクリレート〔この単独重合体のガラス
転移点(Tg)は+105℃〕、スチレン(Tg+10
0℃)と、ソフトモノマーの2−エチルヘキシルアクリ
レート(Tg−85℃)を共重合させたものであり、親
油性に富み、この(A)成分と、(B)成分のポリビニ
ルアルコールの親水性高分子とのバランスのとれた配合
により、溶剤アタックが防止され、それによってインキ
中のビヒクルにより印刷物に凹凸が発生したり、カール
したりすることが防止される。また、無機微細粉末が配
合されているので油性インキペンは勿論のこと、水性イ
ンキペン、鉛筆等による筆記も可能である。
マーのメチルメタクリレート〔この単独重合体のガラス
転移点(Tg)は+105℃〕、スチレン(Tg+10
0℃)と、ソフトモノマーの2−エチルヘキシルアクリ
レート(Tg−85℃)を共重合させたものであり、親
油性に富み、この(A)成分と、(B)成分のポリビニ
ルアルコールの親水性高分子とのバランスのとれた配合
により、溶剤アタックが防止され、それによってインキ
中のビヒクルにより印刷物に凹凸が発生したり、カール
したりすることが防止される。また、無機微細粉末が配
合されているので油性インキペンは勿論のこと、水性イ
ンキペン、鉛筆等による筆記も可能である。
【0010】〔発明の具体的説明〕 〔I〕印刷性に優れたポリオレフィンフィルム (1) 構 造 本発明の印刷性に優れたポリオレフィンフィルムは、肉
厚が20〜700μm、好まくは60〜200μmのフ
ィルム(シートも含む)の片面又は両面に、上記塗工層
を設けたものである。
厚が20〜700μm、好まくは60〜200μmのフ
ィルム(シートも含む)の片面又は両面に、上記塗工層
を設けたものである。
【0011】ポリオレフィンフィルム 本発明の印刷性に優れたポリオレフィンフィルムの原材
料となるポリオレフィンフィルムとしては、ポリオレフ
ィン系樹脂を、例えば、Tダイ法,カレンダー法,キャ
スト法,インフレーション法等の各種フィルム成形加工
法によりフィルム状に成形して得られた肉厚が20〜7
00μmのフィルム(シートも含む)状のものが使用さ
れる。具体的には、ポリエチレン,ポリプロピレン,エ
チレン・プロピレン共重合体樹脂,ポリブテン樹脂など
のポリオレフィン樹脂,エチレン・酢酸ビニル共重合体
樹脂,エチレン・アクリル酸エステル共重合体樹脂など
のオレフィン単量体成分に少量(1.8〜15重量%)
の他の共単量体成分を共重合させて得られたオレフィン
共重合体等を、上記各種フィルム成形方法によって成形
して得られたポリオレフィンフィルム、或いは、該フィ
ルムに少量の無機微細粉末又は有機フィラーを混入させ
た後、後記延伸工程により最終的に一軸或いは二軸延伸
されることによって得られる、フィルム内部にミクロボ
イドを有した不透明或いは半透明の合成紙(特公昭46
−40794号、特公昭60−36173号、特公昭6
2−59668号、特公昭63−64310号、特開平
3−189141号、米国特許第4318950号明細
書、米国特許第4420530号明細書、米国特許第4
906526号明細書、米国特許第4377616号明
細書、米国特許第4191719号明細書、米国特許第
3773608号明細書、米国特許第3765999号
明細書等公報参照)などを挙げることができる。
料となるポリオレフィンフィルムとしては、ポリオレフ
ィン系樹脂を、例えば、Tダイ法,カレンダー法,キャ
スト法,インフレーション法等の各種フィルム成形加工
法によりフィルム状に成形して得られた肉厚が20〜7
00μmのフィルム(シートも含む)状のものが使用さ
れる。具体的には、ポリエチレン,ポリプロピレン,エ
チレン・プロピレン共重合体樹脂,ポリブテン樹脂など
のポリオレフィン樹脂,エチレン・酢酸ビニル共重合体
樹脂,エチレン・アクリル酸エステル共重合体樹脂など
のオレフィン単量体成分に少量(1.8〜15重量%)
の他の共単量体成分を共重合させて得られたオレフィン
共重合体等を、上記各種フィルム成形方法によって成形
して得られたポリオレフィンフィルム、或いは、該フィ
ルムに少量の無機微細粉末又は有機フィラーを混入させ
た後、後記延伸工程により最終的に一軸或いは二軸延伸
されることによって得られる、フィルム内部にミクロボ
イドを有した不透明或いは半透明の合成紙(特公昭46
−40794号、特公昭60−36173号、特公昭6
2−59668号、特公昭63−64310号、特開平
3−189141号、米国特許第4318950号明細
書、米国特許第4420530号明細書、米国特許第4
906526号明細書、米国特許第4377616号明
細書、米国特許第4191719号明細書、米国特許第
3773608号明細書、米国特許第3765999号
明細書等公報参照)などを挙げることができる。
【0012】これらポリオレフィンフィルムの中でも、
特にエチレン,プロピレン或いは両者を主成分として5
0重量%以上含有する単量体を重合もしくは共重合させ
て得られるポリオレフィン系樹脂中に無機微細粉末を8
〜65重量%、好ましくは16〜55重量%を含有させ
た無機微細粉末含有ポリオレフィンフィルムを、一軸或
いは二軸延伸させて得られる、不透明度が88〜100
%のいわゆる合成紙が給排紙性,不透明性の面で好適で
ある。
特にエチレン,プロピレン或いは両者を主成分として5
0重量%以上含有する単量体を重合もしくは共重合させ
て得られるポリオレフィン系樹脂中に無機微細粉末を8
〜65重量%、好ましくは16〜55重量%を含有させ
た無機微細粉末含有ポリオレフィンフィルムを、一軸或
いは二軸延伸させて得られる、不透明度が88〜100
%のいわゆる合成紙が給排紙性,不透明性の面で好適で
ある。
【0013】塗工層 前記ポリオレフィンフィルムの表面に設けられる塗工層
は下記組成のものである。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記(a)、(b)および(c)成分を共重合して得られた共重合体 〔但し、(a)、(b)および(c)成分の和は100重量%である。〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量% 〔但し、(A)、(B)および(C)成分の和は100重量%〕。 この塗工層は、通常、(A)成分の共重合体を乳化重合
して水性エマルジョンとし、これに(B)成分および
(C)成分を配合した塗工剤を調製し、この塗工剤をポ
リオレフィンフィルム表面上に固型分量で3〜30g/
m2 、好ましくは5〜15g/m2 となるよう塗布し、
乾燥して水分を飛散させることにより一般的に形成され
る。
は下記組成のものである。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記(a)、(b)および(c)成分を共重合して得られた共重合体 〔但し、(a)、(b)および(c)成分の和は100重量%である。〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量% 〔但し、(A)、(B)および(C)成分の和は100重量%〕。 この塗工層は、通常、(A)成分の共重合体を乳化重合
して水性エマルジョンとし、これに(B)成分および
(C)成分を配合した塗工剤を調製し、この塗工剤をポ
リオレフィンフィルム表面上に固型分量で3〜30g/
m2 、好ましくは5〜15g/m2 となるよう塗布し、
乾燥して水分を飛散させることにより一般的に形成され
る。
【0014】(A) 共重合体 (A)成分の共重合体は、メチルメタクリレート(a)
を35〜60重量%、好ましくは40〜60重量%、2
−エチルヘキシルアクリレートを40〜50重量%、
(c)スチレンを0〜25重量%、好ましくは0〜10
重量%含有するビニル単量体100重量部を、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ、p−ノニルフェノールの硫
酸半エステル等のアニオン性界面活性剤、あるいはポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン等の水溶性ポリマーからなる保護コロ
イド剤0.1〜5重量部を用い、水80〜1000重量
部に乳化させ、過硫酸カルシウム等の重合開始剤0.5
〜2重量部の存在下に乳化重合して得られる水性エマル
ジョンである。この水性エマルジョンは、消泡剤、増粘
剤、造膜助剤、可塑剤を含有していても良い。
を35〜60重量%、好ましくは40〜60重量%、2
−エチルヘキシルアクリレートを40〜50重量%、
(c)スチレンを0〜25重量%、好ましくは0〜10
重量%含有するビニル単量体100重量部を、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ、p−ノニルフェノールの硫
酸半エステル等のアニオン性界面活性剤、あるいはポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン等の水溶性ポリマーからなる保護コロ
イド剤0.1〜5重量部を用い、水80〜1000重量
部に乳化させ、過硫酸カルシウム等の重合開始剤0.5
〜2重量部の存在下に乳化重合して得られる水性エマル
ジョンである。この水性エマルジョンは、消泡剤、増粘
剤、造膜助剤、可塑剤を含有していても良い。
【0015】(a),(b)および(c)成分以外に他
のビニル単量体を一緒に共重合しても良く、かかる他の
ビニル単量体としては、アクリル酸メチル,アクリル酸
エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アク
リル酸,メタクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,メチ
ルスチレン,メタクリル酸エチル,酢酸ビニル,2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート,2−ヒドロキシプロピルアクリレート,
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート,2−ヒドロキ
シブチルアクリレート,2−ヒドロキシブチルメタクリ
レート等が挙げられる。一般に、(A)成分共重合体
は、そののガラス転移点は、−5℃〜15℃であり、
又、造膜温度(MFT)は35℃以下であることが好ま
しく、この水性エマルジョンの共重合体粒径は、0.0
1〜2μmが一般である。
のビニル単量体を一緒に共重合しても良く、かかる他の
ビニル単量体としては、アクリル酸メチル,アクリル酸
エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アク
リル酸,メタクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,メチ
ルスチレン,メタクリル酸エチル,酢酸ビニル,2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート,2−ヒドロキシプロピルアクリレート,
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート,2−ヒドロキ
シブチルアクリレート,2−ヒドロキシブチルメタクリ
レート等が挙げられる。一般に、(A)成分共重合体
は、そののガラス転移点は、−5℃〜15℃であり、
又、造膜温度(MFT)は35℃以下であることが好ま
しく、この水性エマルジョンの共重合体粒径は、0.0
1〜2μmが一般である。
【0016】共重合体(A)の製造において、メチルメ
タクリレート(a)の使用量が35%に満たない場合、
また、2エチルヘキシルアクリレート(b)の量が40
%に満たない場合、塗工層とポリオレフィンフィルムと
の密着性が十分でなく、又、オフセット印刷インキの密
着性も十分でない。メチルメタクリレート(a)と2−
エチルヘキシルアクリレート(b)の和が75%未満、
言いかえれば、スチレン(c)の使用量が25%を超え
る場合は溶剤アタック防止効果が十分でない。スチレン
(c)は、造膜温度、エマルジョン樹脂粒径の調整のた
め、メチルメタクリレート(a)の一部を置き代えるも
のとして使用されるが、メチルメタクリレートよりも耐
候性が悪いので、その使用量は、高々、25重量%迄に
抑えるべきである。
タクリレート(a)の使用量が35%に満たない場合、
また、2エチルヘキシルアクリレート(b)の量が40
%に満たない場合、塗工層とポリオレフィンフィルムと
の密着性が十分でなく、又、オフセット印刷インキの密
着性も十分でない。メチルメタクリレート(a)と2−
エチルヘキシルアクリレート(b)の和が75%未満、
言いかえれば、スチレン(c)の使用量が25%を超え
る場合は溶剤アタック防止効果が十分でない。スチレン
(c)は、造膜温度、エマルジョン樹脂粒径の調整のた
め、メチルメタクリレート(a)の一部を置き代えるも
のとして使用されるが、メチルメタクリレートよりも耐
候性が悪いので、その使用量は、高々、25重量%迄に
抑えるべきである。
【0017】(B) ポリビニルアルコール ポリビニルアルコール(B)は、塗工層の光沢を低下
(テカテカと光り輝くのを防止)させ、かつ、塗工層の
水吸水性を向上させることによりオフセット印刷特性を
改善させるために配合される。ポリビニルアルコール
は、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体で
あってもよく、重合度は500〜2000、ケン化度が
80〜100%のものが一般的に使用される。
(テカテカと光り輝くのを防止)させ、かつ、塗工層の
水吸水性を向上させることによりオフセット印刷特性を
改善させるために配合される。ポリビニルアルコール
は、ブロック共重合体であっても、ランダム共重合体で
あってもよく、重合度は500〜2000、ケン化度が
80〜100%のものが一般的に使用される。
【0018】(C) 無機微細粉末 (C)成分の無機微細粉末としては、炭酸カルシウム,
サチン白,シリカ,酸化チタン,アルミナ,クレー及び
硫酸アルミニウム等が挙げられるが、特に炭酸カルシウ
ム等のフイラー類及び酸化チタン,亜鉛華,酸化鉄等の
顔料類等が好ましく、また、この無機微細粉末の粒径は
15μm以下、特に、0.1〜10μmが好ましい。塗工剤組成 塗工剤の組成は、固型分比で次の如き範囲である。 (A) 共重合体 70〜90重量% (B) ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C) 無機微細粉末 5〜20重量% (B)成分のポリビニルアルコールの配合が少3重量%
未満であると、塗工層の光沢が高すぎ、テカテカと光っ
たものとなり(比較例7と9参照)、又、吸水性が悪く
なるのでオフセット印刷特性(インクの転移性)が悪く
なり(比較例9)、10重量%を越えると、塗工層の耐
水性が悪くなる。(C)成分は、通常の塗工紙では35
〜80重量%と高含量に配合されるのが普通であるが、
本発明の塗工層においては、5〜20重量%しか配合し
ない。5重量%未満では、鉛筆筆記性が不十分であり、
20重量%を越えては、溶剤アタックを受け易い。
サチン白,シリカ,酸化チタン,アルミナ,クレー及び
硫酸アルミニウム等が挙げられるが、特に炭酸カルシウ
ム等のフイラー類及び酸化チタン,亜鉛華,酸化鉄等の
顔料類等が好ましく、また、この無機微細粉末の粒径は
15μm以下、特に、0.1〜10μmが好ましい。塗工剤組成 塗工剤の組成は、固型分比で次の如き範囲である。 (A) 共重合体 70〜90重量% (B) ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C) 無機微細粉末 5〜20重量% (B)成分のポリビニルアルコールの配合が少3重量%
未満であると、塗工層の光沢が高すぎ、テカテカと光っ
たものとなり(比較例7と9参照)、又、吸水性が悪く
なるのでオフセット印刷特性(インクの転移性)が悪く
なり(比較例9)、10重量%を越えると、塗工層の耐
水性が悪くなる。(C)成分は、通常の塗工紙では35
〜80重量%と高含量に配合されるのが普通であるが、
本発明の塗工層においては、5〜20重量%しか配合し
ない。5重量%未満では、鉛筆筆記性が不十分であり、
20重量%を越えては、溶剤アタックを受け易い。
【0019】印刷 このようにして得られた本発明の印刷特性の優れたポリ
オレフィンフィルムは、通常の印刷機にてオフセットイ
ンキ、或いはグラビアインキを用い、インキをそのフィ
ルム表面に付着させるが如き印刷が施される。このよう
なオフセットインキとしては、一般に前記表1及び表2
に示すように、顔料とビヒクルとからなる主剤と、粘度
調整剤、乾燥調整剤及びその他などからなる助剤とから
基本的に構成されている。前記オフセットインキに使用
される顔料としては、リソールレッド、ベンジジンイエ
ロー等のアゾ顔料、パーマネント・グリン、パーマネン
ト・ローダミン、パーマネント・ブルー、レーキレッド
C等のレーキ顔料、ブリリアントカーミン6B、フタロ
シアニンブルー等の有機顔料、アルミナ、硫酸バリウ
ム、ベンガラ、黄鉛、紺青、チタンホワイト、カーボン
ブラック等の無機顔料等を挙げることができる。
オレフィンフィルムは、通常の印刷機にてオフセットイ
ンキ、或いはグラビアインキを用い、インキをそのフィ
ルム表面に付着させるが如き印刷が施される。このよう
なオフセットインキとしては、一般に前記表1及び表2
に示すように、顔料とビヒクルとからなる主剤と、粘度
調整剤、乾燥調整剤及びその他などからなる助剤とから
基本的に構成されている。前記オフセットインキに使用
される顔料としては、リソールレッド、ベンジジンイエ
ロー等のアゾ顔料、パーマネント・グリン、パーマネン
ト・ローダミン、パーマネント・ブルー、レーキレッド
C等のレーキ顔料、ブリリアントカーミン6B、フタロ
シアニンブルー等の有機顔料、アルミナ、硫酸バリウ
ム、ベンガラ、黄鉛、紺青、チタンホワイト、カーボン
ブラック等の無機顔料等を挙げることができる。
【0020】また、ビヒクルとしては、合成樹脂、植物
油(乾性油)、溶剤等を挙げることができ、これらビヒ
クルの具体例としては、 アマニ油、スタンド油などのアマニ油型や、乾性油
変性アルキッド樹脂等のアルキッド型、 ロジン変性フェノール樹脂を、アマニ油、キリ油の
混合液、または低粘度のアマニ油ワニス等に溶解し、沸
点範囲の狭い石油留分を加えて粘度を調整した樹脂ワニ
スを主とした速乾性樹脂型、 樹脂を沸点範囲の狭い石油留分を加えて溶解したワ
ニス等のヒートセット型、などが挙げられる オフセットインキに使用される粘度調整剤としては、溶
剤、希釈ワニス、コウパウンド等が挙げられ、また、乾
燥調整剤としては、乾燥剤(ドライヤ)乾燥抑制剤等が
挙げられる。その他成分としては、ワックス、被膜増強
剤、裏付防止剤等が挙げられる。
油(乾性油)、溶剤等を挙げることができ、これらビヒ
クルの具体例としては、 アマニ油、スタンド油などのアマニ油型や、乾性油
変性アルキッド樹脂等のアルキッド型、 ロジン変性フェノール樹脂を、アマニ油、キリ油の
混合液、または低粘度のアマニ油ワニス等に溶解し、沸
点範囲の狭い石油留分を加えて粘度を調整した樹脂ワニ
スを主とした速乾性樹脂型、 樹脂を沸点範囲の狭い石油留分を加えて溶解したワ
ニス等のヒートセット型、などが挙げられる オフセットインキに使用される粘度調整剤としては、溶
剤、希釈ワニス、コウパウンド等が挙げられ、また、乾
燥調整剤としては、乾燥剤(ドライヤ)乾燥抑制剤等が
挙げられる。その他成分としては、ワックス、被膜増強
剤、裏付防止剤等が挙げられる。
【0021】本発明のオフセット印刷特性に優れた塗工
ポリオレフィンフィルムに、前記オフセットインキを用
いてオフセット印刷するためには、市販のオフセット印
刷機を用いて通常のオフセット印刷と同様にして行なう
ことができる。本発明の印刷特性に優れた塗工ポリオレ
フィンフィルムは、オフセット印刷を施して、オフセッ
トインキをその表面に付着させても、印刷されたポリオ
レフィンフィルム或いは合成紙の表面に凹凸が生じた
り、フィルム全体にカールが生じるといったことが発生
し難い。この塗工ポリオレフィンフィルムは、グラビア
印刷においても同様の効果がある。
ポリオレフィンフィルムに、前記オフセットインキを用
いてオフセット印刷するためには、市販のオフセット印
刷機を用いて通常のオフセット印刷と同様にして行なう
ことができる。本発明の印刷特性に優れた塗工ポリオレ
フィンフィルムは、オフセット印刷を施して、オフセッ
トインキをその表面に付着させても、印刷されたポリオ
レフィンフィルム或いは合成紙の表面に凹凸が生じた
り、フィルム全体にカールが生じるといったことが発生
し難い。この塗工ポリオレフィンフィルムは、グラビア
印刷においても同様の効果がある。
【0022】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して本発明を
更に詳細に説明する。なお、例中の部および%は、特に
例記しない限り重量基準である。また、実施例および比
較例における評価は以下に示す評価方法によって評価し
た。評価方法 (1) カールの高さ 評価用フィルムにオフセット印刷機を使用して市販の乾
燥型オフセットインキである「ニューベストワンプロセ
ス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて転移量が1g/
m2 となるように全面に印刷を施す。そして、その印刷
物を12cm×5cmの大きさに切断して平坦な机上に
て1日放置した後、その印刷物のカールの高さ(h)を
図1に示すようにして測定した。 (2) 凹凸の発生・アタックの有無 評価用フィルムにオフセット印刷機を使用して市販の乾
燥型オフセットインキである「ニューベストワンプロセ
ス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて転移量が1g/
m2 となるよう全面印刷し、また、同一インキで一松模
様(1cm×1cm)となるように、部分的に印刷を施
した。
更に詳細に説明する。なお、例中の部および%は、特に
例記しない限り重量基準である。また、実施例および比
較例における評価は以下に示す評価方法によって評価し
た。評価方法 (1) カールの高さ 評価用フィルムにオフセット印刷機を使用して市販の乾
燥型オフセットインキである「ニューベストワンプロセ
ス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて転移量が1g/
m2 となるように全面に印刷を施す。そして、その印刷
物を12cm×5cmの大きさに切断して平坦な机上に
て1日放置した後、その印刷物のカールの高さ(h)を
図1に示すようにして測定した。 (2) 凹凸の発生・アタックの有無 評価用フィルムにオフセット印刷機を使用して市販の乾
燥型オフセットインキである「ニューベストワンプロセ
ス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて転移量が1g/
m2 となるよう全面印刷し、また、同一インキで一松模
様(1cm×1cm)となるように、部分的に印刷を施
した。
【0023】そして、印刷された部分と印刷されていな
い部分とで出来るフィルムの凹凸を官能評価で判定し
た。凹凸の無いものを○、凹凸が激しいものを×、その
中間を△とした。 (3) 鉛筆筆記性 三菱鉛筆(株)のHB9800の鉛筆を用いて筆記性を
評価した。 ○ ・・・ 筆記良好。 △ ・・・ 筆記できるが、ところどころかすれる。 × ・・・ 筆記不能。 (4) 耐水性 印刷物を、スガ試験機(株)製摩擦試験機を使用し、水
で湿らせた綿布で200回摩擦し、インキの剥がれ状態
を評価した。 ○:ほとんどインキが剥がれない。 △:ところどころ、インキの塗膜が剥がれる。 ×:インキが塗工層ごと全面が剥がれてしまう。 (5) インキの密着性 熊谷理機製インターナルボンドテスターを使用して、イ
ンキ被膜と塗工層の接着強度(25mm×25mmを剥
離する仕事量kg−cm)を測定した。 (6) 光沢 スガ試験機(株)製デジタル変角光沢計UGV−5Dを
使用し、入射角75°で測定した。 (7) インキの転移性 オフセット印刷機を使用して市販の乾燥型オフセットイ
ンキである「ニューベストワンプロセス墨M(東華色素
製)」を用いて転移量が1g/m2 となるように全面印
刷を施し、反射濃度計(マクベスRD−918)を使用
して濃度を測定した。
い部分とで出来るフィルムの凹凸を官能評価で判定し
た。凹凸の無いものを○、凹凸が激しいものを×、その
中間を△とした。 (3) 鉛筆筆記性 三菱鉛筆(株)のHB9800の鉛筆を用いて筆記性を
評価した。 ○ ・・・ 筆記良好。 △ ・・・ 筆記できるが、ところどころかすれる。 × ・・・ 筆記不能。 (4) 耐水性 印刷物を、スガ試験機(株)製摩擦試験機を使用し、水
で湿らせた綿布で200回摩擦し、インキの剥がれ状態
を評価した。 ○:ほとんどインキが剥がれない。 △:ところどころ、インキの塗膜が剥がれる。 ×:インキが塗工層ごと全面が剥がれてしまう。 (5) インキの密着性 熊谷理機製インターナルボンドテスターを使用して、イ
ンキ被膜と塗工層の接着強度(25mm×25mmを剥
離する仕事量kg−cm)を測定した。 (6) 光沢 スガ試験機(株)製デジタル変角光沢計UGV−5Dを
使用し、入射角75°で測定した。 (7) インキの転移性 オフセット印刷機を使用して市販の乾燥型オフセットイ
ンキである「ニューベストワンプロセス墨M(東華色素
製)」を用いて転移量が1g/m2 となるように全面印
刷を施し、反射濃度計(マクベスRD−918)を使用
して濃度を測定した。
【0024】水性エマルジョンの合成例 (製造例1)温度調節器、いかり形攪拌器、還流冷却
器、供給容器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器
内に、下記の原料を装入した。 水 200部 エチレンオキシド20モルと反応させたp−ノニルフェノール の硫酸半エステルのナトリウム塩(アニオン性乳化剤)の35 %水溶液 5部 エチレンオキシド25モルと反応させたp−ノニルフェノール (非イオン製乳化剤)の20%溶液 20部。 次いで、反応容器内を窒素ガスで置換したのち、次に示
す供給物1の10%を加え、混合物を90℃に加熱し
た。 供給物1 水 200部 前記アニオン性乳化剤の35%水溶液 25部 メチルメタクリレート 220部 2−エチルヘキシルアクリレート 180部 更に、85部の水に2.5部の過硫酸カリウムを溶解し
たもの(供給物2)の10%を容器内に供給後、残りの
供給物1全ておよび供給物2の90%を3.5時間かけ
て容器内に供給し、供給終了後、2時間、同温度に保っ
て供給物1を重合させて表3に示す組成のアニオン性樹
脂水性エマルジョンを得た。 (製造例2〜7)ビニル単量体の組成を表3のように変
更する他は製造例1と同様にしてアニオン性樹脂水性エ
マルジョンを得た。
器、供給容器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器
内に、下記の原料を装入した。 水 200部 エチレンオキシド20モルと反応させたp−ノニルフェノール の硫酸半エステルのナトリウム塩(アニオン性乳化剤)の35 %水溶液 5部 エチレンオキシド25モルと反応させたp−ノニルフェノール (非イオン製乳化剤)の20%溶液 20部。 次いで、反応容器内を窒素ガスで置換したのち、次に示
す供給物1の10%を加え、混合物を90℃に加熱し
た。 供給物1 水 200部 前記アニオン性乳化剤の35%水溶液 25部 メチルメタクリレート 220部 2−エチルヘキシルアクリレート 180部 更に、85部の水に2.5部の過硫酸カリウムを溶解し
たもの(供給物2)の10%を容器内に供給後、残りの
供給物1全ておよび供給物2の90%を3.5時間かけ
て容器内に供給し、供給終了後、2時間、同温度に保っ
て供給物1を重合させて表3に示す組成のアニオン性樹
脂水性エマルジョンを得た。 (製造例2〜7)ビニル単量体の組成を表3のように変
更する他は製造例1と同様にしてアニオン性樹脂水性エ
マルジョンを得た。
【0025】
【表3】 合成紙の製造例 メルトインデックス(MI)0.8g/10分のポ
リプロピレン79重量%と高密度ポリエチレン5重量%
の混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16
重量%を配合した組成物(a′)を、270℃の温度に
設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出
し、これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得
た。次いで、この無延伸シートを140℃の温度に加熱
した後、縦方向に5倍延伸して、5倍延伸シートを得
た。
リプロピレン79重量%と高密度ポリエチレン5重量%
の混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16
重量%を配合した組成物(a′)を、270℃の温度に
設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出
し、これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得
た。次いで、この無延伸シートを140℃の温度に加熱
した後、縦方向に5倍延伸して、5倍延伸シートを得
た。
【0026】 MIが4.0g/10分のポリプロピ
レン55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウ
ム45重量%を混合した組成物(a″)を270℃に設
定した押出機にて混練させた後、積層ダイスに導入し押
し出し、押し出したシートをの工程で得られた5倍延
伸シートの両面に積層し、次いで60℃の温度にまで冷
却した後、再び162℃の温度にまで加熱してテンター
で横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリ
ング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリッ
トして3層〔(a″)/(a′)/(a″):肉厚15
/30/15μm〕構造の肉厚60μmの微細なボイド
を有する空孔率28%の合成紙を得、この合成紙の両表
面をコロナ放電処理した。
レン55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウ
ム45重量%を混合した組成物(a″)を270℃に設
定した押出機にて混練させた後、積層ダイスに導入し押
し出し、押し出したシートをの工程で得られた5倍延
伸シートの両面に積層し、次いで60℃の温度にまで冷
却した後、再び162℃の温度にまで加熱してテンター
で横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリ
ング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリッ
トして3層〔(a″)/(a′)/(a″):肉厚15
/30/15μm〕構造の肉厚60μmの微細なボイド
を有する空孔率28%の合成紙を得、この合成紙の両表
面をコロナ放電処理した。
【0027】(実施例1)上記合成紙の片面に、製造例
1で得た固型分濃度が50重量%の水性エマルジョン1
70部(固型分量85部)、重合度1100、ケン化度
98%のポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセノール
NM−11(日本合成化学)〕5部および粒径0.15
μmの炭酸カルシウム粉末〔商品名:ブリリアント15
(日石工業)〕10重量部よりなる塗工剤を塗布し、乾
燥して、塗工層の肉厚8μmの塗工合成紙を得た。得ら
れた塗工合成紙の塗工層面に、オフセット印刷機を使用
して市販の乾燥型オフセットインキである「ニューベス
トワンプロセス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて、
転移量が1g/m2 となるように全面に印刷を施した。
これを前記評価方法に従って評価し、その結果を表4に
示す。 (実施例2、比較例1〜5)水性エマルジョンとして、
製造例1のエマルジョンの代りに、製造例2〜8で得た
エマルジョンを用いる他は実施例1と同様にして塗工合
成紙を製造した。評価結果を表4に示す。
1で得た固型分濃度が50重量%の水性エマルジョン1
70部(固型分量85部)、重合度1100、ケン化度
98%のポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセノール
NM−11(日本合成化学)〕5部および粒径0.15
μmの炭酸カルシウム粉末〔商品名:ブリリアント15
(日石工業)〕10重量部よりなる塗工剤を塗布し、乾
燥して、塗工層の肉厚8μmの塗工合成紙を得た。得ら
れた塗工合成紙の塗工層面に、オフセット印刷機を使用
して市販の乾燥型オフセットインキである「ニューベス
トワンプロセス墨M〔東華色素(株)製〕」を用いて、
転移量が1g/m2 となるように全面に印刷を施した。
これを前記評価方法に従って評価し、その結果を表4に
示す。 (実施例2、比較例1〜5)水性エマルジョンとして、
製造例1のエマルジョンの代りに、製造例2〜8で得た
エマルジョンを用いる他は実施例1と同様にして塗工合
成紙を製造した。評価結果を表4に示す。
【0028】
【表4】 (実施例3〜4、比較例6〜10)実施例1において、
塗工剤の組成比を表5のように変更する他は同様にして
塗工合成紙を得た。評価結果を同表に示す。
塗工剤の組成比を表5のように変更する他は同様にして
塗工合成紙を得た。評価結果を同表に示す。
【0029】
【表5】
【0030】
【発明の効果】本発明の印刷性に優れた塗工ポリオレフ
ィンフィルムは、インクの密着性、転移性が良好で、鉛
筆筆記が可能で、かつ、溶剤アタックのない優れたフィ
ルムである。
ィンフィルムは、インクの密着性、転移性が良好で、鉛
筆筆記が可能で、かつ、溶剤アタックのない優れたフィ
ルムである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の印刷物のカール高さの測定方
法を表す斜視図である。
法を表す斜視図である。
【符号の説明】 1 印刷物 2 平板 h カール高さ(cm)
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリオレフィンフィルムの片面又は両面
に、下記(A)、(B)および(C)成分からなる樹脂
組成物の塗工層が設けられた印刷特性に優れたポリオレ
フィンフィルム。 (A).(a) メチルメタクリレート 35〜60重量% (b) 2−エチルヘキシルアクリレート 40〜50重量% (c) スチレン 0〜25重量% 上記成分(a)、(b)および(c)を共重合して得られた共重合体 〔但し、成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100重量%〕 70〜92重量% (B).ポリビニルアルコール 3〜10重量% (C).無機微細粉末 5〜20重量%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18658293A JPH0718218A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | 印刷性に優れた塗工ポリオレフィンフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18658293A JPH0718218A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | 印刷性に優れた塗工ポリオレフィンフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0718218A true JPH0718218A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=16191069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18658293A Pending JPH0718218A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | 印刷性に優れた塗工ポリオレフィンフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718218A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7084387B2 (en) | 2003-06-06 | 2006-08-01 | Sunx Limited | Multiple-optical-axis photoelectric switch, mounting structure therefor, and fixture therefor |
-
1993
- 1993-07-01 JP JP18658293A patent/JPH0718218A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7084387B2 (en) | 2003-06-06 | 2006-08-01 | Sunx Limited | Multiple-optical-axis photoelectric switch, mounting structure therefor, and fixture therefor |
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