JPH07182151A - 対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置、及び、対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェアの入力・実行方法 - Google Patents

対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置、及び、対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェアの入力・実行方法

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JPH07182151A
JPH07182151A JP6001700A JP170094A JPH07182151A JP H07182151 A JPH07182151 A JP H07182151A JP 6001700 A JP6001700 A JP 6001700A JP 170094 A JP170094 A JP 170094A JP H07182151 A JPH07182151 A JP H07182151A
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state
input
functional
software
transition model
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JP6001700A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Tamura
一賢 田村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F8/00Arrangements for software engineering
    • G06F8/10Requirements analysis; Specification techniques

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソフトウェアのデータ構造が簡明かつコンパ
クトな状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行
装置を提供すること。 【構成】 入力装置11及び機能仕様入力部12によっ
て、ソフトウェアを構成する1又は2以上の機能仕様を
状態遷移モデルで入力する。機能仕様格納手段21が前
記機能仕様を格納する。機能仕様実行部32が前記機能
仕様を実行する。優先度処理部33が、少なくとも一の
前記開始条件が成立したときに、実行対象である機能仕
様を当該開始条件に対応する機能仕様である次仕様に切
替える。切替え処理部34は、状態マップ格納手段に格
納されている対応関係に基づいて次仕様における開始状
態を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種装置の自動制御を
行うプログラムの機能仕様を表現した状態遷移モデルを
入力し実行するいわゆる状態遷移モデルベースのソフト
ウェア入力・実行装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、装置の自動制御など各種ソフ
トウェアの入力・実行において、いわゆる状態遷移モデ
ルベースのソフトウェア入力・実行装置が知られてい
る。ここで、状態遷移モデルとは、ソフトウェアの機能
仕様(specification) を表現するモデル形式の一つで、
ソフトウェアの各状態(states)とこの状態間の遷移(tra
nsitions) によって機能仕様を表現するものである。そ
して、状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行
装置とは、前記のような状態遷移モデルを基本(ベー
ス)としてソフトウェアが入力・実行される装置であ
る。このような装置における個々のソフトウェアは、一
般に、複数の機能仕様から構成され、各機能仕様は、当
該機能仕様の状態遷移モデルを表す図表である状態遷移
図の形式で記述される。
【0003】なお、このようなソフトウェアを構成する
複数の機能仕様はそれぞれ異なった機能を有するもので
あり、実行対象となる機能仕様は条件に応じて切替える
(change)必要がある。例えば、エレベータの自動制御プ
ログラムには、それぞれ所定の開始条件(beginning con
ditions)が定められた自動運転(automatic operation)
、手動運転(manual operation)、非常時制御(emergenc
y control) の各モード用機能仕様が含まれており、こ
れら各機能仕様が条件に応じて切替えて実行される。
【0004】そして、上記のような状態遷移モデルベー
スのソフトウェア入力・実行装置では、このような切替
え時における機能仕様相互間の整合性を確保するため、
各機能仕様の各状態について、当該状態から切替えられ
る機能仕様である次仕様(next specification)における
切替え直後の開始状態(biginning state) との対応関係
を定めておく必要がある。
【0005】ところで、従来の状態遷移モデルベースの
ソフトウェア入力・実行装置では、上記のような開始条
件や切替えにおける対応関係は、前記機能仕様と一体に
格納され、具体的には、各状態ごとの遷移条件や遷移先
(transition destination)として定義されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
おけるソフトウェアの複雑化・高度化に伴って、機能仕
様の個数や内容の複雑さが増大し、また、切替え時にお
ける状態間の対応関係も複雑なものとなった。このた
め、ソフトウェアの内容理解が困難となり、ソフトウェ
アの入力や保守における効率向上の妨げとなった。ま
た、これに伴って状態間の対応関係を表すデータ量が増
大して大規模な情報格納手段が必要となったため、装置
のコストが高額となった。
【0007】特に、上記のような切替えにおいて、複数
の機能仕様にそれぞれ対応する各開始条件が同時に成立
する可能性がある場合、そのような同時成立を排除する
ために、複雑な開始条件を設定したり、前記機能仕様間
の実行優先順位を定めておく必要がある。例えば、前記
のエレベータの例では、自動運転中に手動運転スイッチ
が操作されたときには手動運転操作が優先されるべきで
あり、また、手動運転中であっても、地震発生時などの
非常時には、最寄り階への緊急停止を行う非常時制御が
行われるべきである。
【0008】このような場合、前記のように切替えの条
件や対応関係が遷移として表現されていた従来では、機
能仕様の内容が一層複雑化するだけでなく、このような
複雑な遷移条件を各状態ごとに繰り返し記述しなければ
ならなかった。すなわち、一つの仕様をある開始条件の
もとで起動するには、他の仕様の全ての状態において、
当該一つの仕様の開始条件をチェックし続ける必要があ
る。このため、ソフトウェアの情報量が膨大なものにな
らざるを得ない。この結果、上記のような問題点は一層
重大なものとなっていた(参考文献:特開平4−751
35、特開平2−50205)。
【0009】ここで、図21は、従来の状態遷移モデル
ベースのソフトウェア入力・実行装置において、ソフト
ウェアの一部を構成する機能仕様を状態遷移図によって
模式的に表現した一例である。この図21には機能仕様
51,52が含まれていて、円形の各ノードが各機能仕
様51,52の各状態A〜Eを表し、各ノード間の実線
矢印のアークが前記各状態A〜E間における状態遷移を
表している。この例では、各機能仕様51,52内にお
ける通常の遷移の他に、両仕様51,52間における切
替えが、各状態A〜E間の遷移(破線)として含まれて
おり、全体が難解なものとなっている。
【0010】また、図22は、より複雑な状態遷移図の
一例を示す模式図である。この図では、楕円が各状態
を、それぞれの一点鎖線で囲まれた数個ずつの楕円が各
仕様を、矢印が遷移を表す。この程度の規模の図におい
ても、多数の遷移によって難解さが深刻であるが、現実
のソフトウェアは一層大規模なものであり、従来の状態
遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置では取
扱いが困難であった。
【0011】しかも、これらの図では各遷移を単純な矢
印で表しているが、実際の仕様中では、一つの遷移には
遷移を構成するイベント及びアクションの記述が含まれ
る。記述の具体的内容はソフトウェアの適用分野に応じ
て異なるが、例えば、 if(パーキングタイムである or パーキングスイ
ッチON) then 仕様「パーキング運転」を起動;開始状態は
「減速」 のような一定量の情報である。このような情報をも各矢
印に付記的に表示するとすれば、難解さは一層深刻なも
のとなる。
【0012】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、ソフ
トウェアのデータ構造が簡明かつコンパクトな、状態遷
移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置、及び、
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
の入力・実行方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次のような構成を有する。すなわち、請求
項1の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフト
ウェア入力・実行装置は、ソフトウェアを構成しそれぞ
れ所定の開始条件によって切替え実行される複数の機能
仕様を、それぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移から
なる状態遷移モデルで入力する機能仕様入力手段と、前
記機能仕様を実行する機能仕様実行手段と、前記仕様の
前記実行の際で前記開始条件が成立したときに、実行対
象となっている機能仕様である現在仕様を前記次仕様に
切替える切替え手段と、前記各機能仕様に含まれる前記
各状態について、当該状態から切替えられた場合に実行
される機能仕様である次仕様において実行が開始される
べき開始状態との対応関係を入力する対応関係入力手段
と、前記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様
における前記開始状態を決定する開始状態決定手段とを
備えたことを特徴とする。
【0014】また、請求項2の対応関係を用いた状態遷
移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置は、ソフ
トウェアを構成しそれぞれ所定の開始条件によって切替
え実行される複数の機能仕様を、それぞれ複数の状態と
これら状態間の遷移からなる状態遷移モデルで入力する
機能仕様入力手段と、前記機能仕様を実行する機能仕様
実行手段と、前記仕様の前記実行の際で前記開始条件が
成立したときに、実行対象となっている機能仕様である
現在仕様を前記次仕様に切替える切替え手段と、前記各
機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状態から
切替えられた場合に実行される機能仕様である次仕様に
おいて実行が開始されるべき開始状態との対応関係を入
力する対応関係入力手段と、前記切替え時に前記対応関
係に基づいて前記次仕様における前記開始状態を決定す
る開始状態決定手段とを備え、前記対応関係は、上位側
から下位側に連鎖し下位側に向かって分岐することがあ
るツリー構造データによって表されることを特徴とす
る。
【0015】また、請求項3の発明は、請求項2記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記各状態が階層構造を構成
することを特徴とする。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項2記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記切替手段は、次仕様と現
在仕様間に同一の状態が存在するときは、次仕様におけ
る当該同一の状態を開始状態とするように構成されたこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項5の対応関係を用いた状態遷
移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置は、ソフ
トウェアを構成しそれぞれ所定の開始条件によって切替
え実行される複数の機能仕様を、それぞれ複数の状態と
これら状態間の遷移からなる状態遷移モデルで入力する
機能仕様入力手段と、前記機能仕様を実行する機能仕様
実行手段と、前記仕様の前記実行の際で前記開始条件が
成立したときに、実行対象となっている機能仕様である
現在仕様を前記次仕様に切替える切替え手段と、前記各
機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状態から
の切替えられた場合に実行される機能仕様である次仕様
において実行が開始されるべき開始状態との対応関係を
入力する対応関係入力手段と、前記切替え時に前記対応
関係に基づいて前記次仕様における前記開始状態を決定
する開始状態決定手段とを備え、前記対応関係は、上位
側から下位側に連鎖し下位側に向かって分岐することが
あるツリー構造データによって表され、前記ツリー構造
データの前記上位側には、前記現在仕様及び前記次仕様
間において前記対応関係を有する状態である上位状態が
配置され、当該上位状態の下位側には、前記現在仕様及
び前記次仕様間において前記対応関係を有し又は当該上
位状態との間において前記対応関係を有する状態である
下位状態が連鎖することを特徴とする。
【0018】また、請求項6の発明は、請求項1記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記開始条件が、相互に排他
的に成立するように定められることを特徴とする。
【0019】また、請求項7の発明は、請求項6記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記機能仕様入力手段は、前
記開始条件を、表示画面を用いて、かつ、当該表示画面
において表の形式で入力するように構成されたことを特
徴とする。
【0020】また、請求項8の発明は、請求項1記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記開始条件が、複数同時に
成立し得るように定められ、かつ、複数同時に成立した
ときに、各仕様間の所定の優先順位に基づいて一の仕様
が選択されることを特徴とする。
【0021】また、請求項9の発明は、請求項8記載の
対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置において、前記機能仕様入力手段は、前
記開始条件を、表示画面を用いて、かつ、当該表示画面
において表の形式で入力するように構成されたことを特
徴とする。
【0022】また、請求項10の発明は、請求項1記載
の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェ
ア入力・実行装置において、前記機能仕様入力手段は、
前記状態遷移モデルを、表示画面を用いて、かつ、当該
表示画面において図表の形式で入力するように構成され
たことを特徴とする。
【0023】また、請求項11の発明は、請求項10記
載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウ
ェア入力・実行装置において、前記機能仕様入力手段
は、前記機能仕様を、前記表示画面において、前記各状
態が所定の形状の枠形で表され各状態間の遷移が前記枠
形間のアークで表される前記状態遷移図の形式で、入力
することを特徴とする。
【0024】また、請求項12の発明は、請求項10記
載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウ
ェア入力・実行装置において、前記機能仕様入力手段
は、前記機能仕様を、前記表示画面においてステイトチ
ャートの形式で入力するように構成されたことを特徴と
する。
【0025】また、請求項13の発明は、請求項1記載
の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェ
ア入力・実行装置において、前記機能仕様を格納する機
能仕様格納手段と、前記対応関係を格納する対応関係格
納手段と、を有することを特徴とする。
【0026】また、請求項14の発明は、請求項1の対
応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入
力・実行装置において、前記ソフトウェアと当該ソフト
ウェアの制御対象とのインタフェースを行うインタフェ
ース手段を備えたことを特徴とする。
【0027】また、請求項15の発明は、請求項14記
載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウ
ェア入力・実行装置において、前記インタフェース手段
は、制御対象からのイベントの信号をソフトウェアへの
入力データへ変換するイベント処理部と、ソフトウェア
からの出力データを前記制御対象へのアクションの信号
へ変換するアクション実行部と、を有することを特徴と
する。
【0028】また、請求項16の対応関係を用いた状態
遷移モデルベースのソフトウェアの入力・実行方法は、
ソフトウェアを構成しそれぞれ所定の開始条件によって
切替え実行される複数の機能仕様を、それぞれ複数の状
態とこれら状態間の遷移からなる状態遷移モデルで入力
する第1のステップと、前記各機能仕様に含まれる前記
各状態について、当該状態からの切替え後に実行される
機能仕様である次仕様において実行が開始されるべき開
始状態との対応関係を入力する第2のステップと、前記
機能仕様を実行する第3のステップと、前記開始条件が
成立したときに、実行対象となっている機能仕様である
現在仕様を前記次仕様に切替える第4のステップと、前
記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様におけ
る前記開始状態を決定する第5のステップと、を含むこ
とを特徴とする。
【0029】
【作用】上記の目的を達するため、本発明は次のような
作用を有する。すなわち、請求項1,16記載の発明で
は、ソフトウェアを、所定の開始条件によって切替え実
行される複数の機能仕様で構成する。各機能仕様は、そ
れぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移からなる状態遷
移モデルで入力する。また、前記各機能仕様に含まれる
前記各状態について、当該状態からの切替え後に実行さ
れる機能仕様である次仕様において実行が開始されるべ
き開始状態との対応関係を、入力する。
【0030】各仕様が実行され、前記開始条件が成立し
たときは、実行対象となっている機能仕様である現在仕
様(current specification) が前記次仕様に切替えられ
る。また、この際、前記対応関係に基づいて前記次仕様
における前記開始状態が決定される。
【0031】このため、機能仕様相互間の切替を生じさ
せる仕様の開始条件と、切替時の状態の対応関係が、機
能仕様内における処理とは独立して表される。このた
め、仕様の開始条件や状態間の対応関係を前記機能仕様
中に遷移先として繰り返し記述する必要がなくなり、ソ
フトウェアのデータ構造が簡明かつコンパクトなものと
なる。
【0032】また、請求項2の発明では、前記対応関係
が、簡潔なツリー構造データによって表されるので、ソ
フトウェアのデータ構造がさらに簡明かつコンパクトな
ものとなる。
【0033】また、請求項3の発明では、前記各状態が
階層構造を構成するので、階層的な対応関係によって大
規模な仕様を扱うことが容易である。
【0034】また、請求項4の発明では、前記切替手段
は、次仕様と現在仕様間に同一の状態が存在するとき
は、次仕様における当該同一の状態を開始状態とする。
このため、このような同一の状態が存在しないときにの
み、ツリー構造データの上位側を検索すれば足り、処理
が高速化される。
【0035】また、請求項5の発明では、同一の上位状
態に対応する下位状態が複数存在する場合も、前記ツリ
ー構造データの上位側を順次検索することによって、容
易に対応状態を特定することができる。
【0036】また、請求項6の発明では、前記開始条件
が、相互に排他的に成立するように定められるので、各
機能仕様間に予め実行の優先順位を定めておく必要がな
い。
【0037】また、請求項7,9の発明では、前記機能
仕様入力手段は、前記開始条件を、表示画面を用いて、
かつ、当該表示画面において表の形式で入力するので、
開始条件を一覧して確認することが容易になる。
【0038】また、請求項8の発明では、前記開始条件
が、複数同時に成立し得るように定められ、かつ、複数
同時に成立したときに、各仕様間の所定の優先順位に基
づいて一の仕様が選択される。このため、開始条件相互
間に排他性を確保する手順を省くことができる。
【0039】また、請求項10の発明では、前記機能仕
様入力手段は、前記状態遷移モデルを、表示画面を用い
て、かつ、当該表示画面において図表の形式で入力する
ので、状態遷移モデルの全部又は一部の構造を一見把握
することが容易になる。
【0040】また、請求項11の発明では、前記機能仕
様入力手段は、前記機能仕様を、前記表示画面におい
て、前記各状態が所定の形状の枠形で表され各状態間の
遷移が前記枠形間のアークで表される、前記状態遷移図
の形式で入力するので、状態遷移モデルの内容理解が一
層容易になる。
【0041】また、請求項12の発明では、前記機能仕
様入力手段は、前記機能仕様を、前記表示画面において
ステイトチャートの形式で入力するので、状態間におけ
る遷移関係の有無を理解することが容易になる。
【0042】また、請求項13の発明では、前記機能仕
様と前記対応関係を格納し、再度利用する場合の自由度
が増大する。
【0043】また、請求項14の発明では、前記ソフト
ウェアと当該ソフトウェアの制御対象とのインタフェー
スを行うインタフェース手段を備えているので、制御対
象に対する制御を行うことができる。
【0044】また、請求項15の発明では、前記インタ
フェース手段は、制御対象からのイベントの信号をソフ
トウェアへの入力データへ変換するイベント処理部と、
ソフトウェアからの出力データを前記制御対象へのアク
ションの信号へ変換するアクション実行部と、を有す
る。このため、イベントの信号を受信してからアクショ
ンの信号を発信するまでの処理をインタフェース手段に
おいて行うことができる。
【0045】
【実施例】次に、本発明の複数の実施例について、図面
に従って具体的に説明する。なお、各実施例はコンピュ
ータ上に実現されるもので、各実施例の各機能は、プロ
グラムとして格納された所定の手順でコンピュータを動
作させることによって実現されている。したがって、以
下、各実施例の各機能を有する仮想的回路ブロック(手
段)を想定して各実施例を説明する。
【0046】なお、前記コンピュータは、一般には、C
PU(中央演算処理装置)と、RAM(随時書込読出型
記憶素子)からなる主記憶装置とを有する。また、前記
コンピュータは、典型的には、キーボードやマウスなど
の入力装置と、ハードディスク装置などの外部記憶装置
と、CRT表示装置やプリンタ印字装置などの出力装置
と、必要な入出力制御回路を有する。
【0047】しかし、前記コンピュータの構成は自由で
あり、本発明の内容に反しない限り、上記の構成要素の
一部を追加・変更・除外してもよい。例えば、CPUの
種類は自由であり、マルチプロセスのコンピュータを用
いれば処理が高速化できる。すなわち、CPUを複数同
時に用いたり、単一のCPUをタイムシェアリング(時
分割)で使用し、複数の処理を同時平行的に行ってもよ
い。また、ネットワークを構成するコンピュータを用い
てもよい。また、前記コンピュータでは、入力装置とし
て、他の装置、例えば、タッチパネル・ライトペン・デ
ジタイザ・イメージ読取装置やビデオカメラなどの画像
入力装置・音声入力装置・各種センサを用いてもよい。
また、前記コンピュータでは、外部記憶装置として、他
の装置、例えば、フロッピーディスク装置・RAMカー
ド装置・磁気テープ装置・光学ディスク装置・光学磁気
ディスク装置・バブルメモリ装置・フラッシュメモリな
どを用いてもよい。また、前記コンピュータは、出力装
置として、他の装置、例えば、液晶表示装置・プラズマ
ディスプレイ装置・ビデオプロジェクター・LED表示
装置・音響発生回路を用いてもよい。
【0048】また、前記コンピュータのソフトウェアの
構成としては、典型的には、OS(オペレーティングシ
ステム)上で、各実施例の各機能を実現するためのプロ
グラムがアプリケーション(応用)プログラムとして実
行される態様が考えられる。しかし、前記コンピュータ
のソフトウェア構成は自由に変更することができる。例
えば、必ずしもOSを用いる必要はなく、また、各実施
例の各機能は、CPUのマイクロプログラムによって実
現してもよい。
【0049】また、プログラムの表現形式も自由であ
り、典型的には、高級言語やアセンブラからコンパイル
(翻訳)された機械語が考えられるが、BASICのよ
うなインタプリタ(逐次解釈実行型)言語を用いてもよ
い。
【0050】なお、各手段は、各実施例の各機能に対応
する概念的なもので、必ずしも相互に独立したハードウ
ェアを意味しない。また、一つの手段は、わずか1命令
によって実現される場合もあれば、多数の命令によって
実現される場合もある。
【0051】また、プログラムの格納態様も自由であ
り、ROM(読出し専用メモリ)に格納しておいてもよ
く、また、ハードディスク装置のような外部記憶装置に
格納しておき、コンピュータの起動時や処理の開始時に
主メモリ上にロード(読み込み)してもよい。また、プ
ログラムを複数の部分に分割して外部記憶装置に格納し
ておき、処理内容に応じて必要なモジュールのみを随時
主メモリ上にロード(読み込み)してもよい。さらに、
プログラムの部分ごとに異なった態様で格納してもよ
い。
【0052】また、本明細書における「入力」は、本来
の情報の入力のみならず、情報の入力と密接に関連する
他の処理を含む。このような処理は、例えば、入力内容
の出力装置へのエコーバック(確認のための出力)や、
入力内容の修正・編集である。また、本明細書における
「出力」は、本来の情報の出力のみならず、情報の出力
と密接に関連する他の処理を含む。このような処理は、
例えば、出力範囲の限定の入力や、表示画面における情
報のスクロールの指示である。なお、入力手段と出力手
段は、現実の実施では、対話型インタフェースの手法に
よって一体の部分として実現してもよい。同様に、この
ような入力と出力の一体化は、「選択」や「特定」な
ど、選択肢などの出力情報に基づいた処理に適用し得
る。
【0053】本明細書にいう格納手段は、情報の存在を
確認的に示すためのもので、一定の情報を一定時間保持
することができる全ての手段を意味する。したがって、
本明細書における格納手段は、外部記憶装置やファイル
形式のような特定の情報記憶態様を意味しない。特に、
本明細書の図面における円筒状の枠は、ディスク装置な
どの外部記憶装置やファイル形式のような特定の記憶態
様を意味しないものとする。
【0054】本明細書にいう格納手段は一定の情報を一
定時間保持することができれば十分であり、実現の態様
は自由である。格納手段は、典型的には、主記憶装置上
に所定の領域として実現される。しかし、例えば、格納
手段は、主記憶装置上のみならず外部記憶装置上に実現
してもよく、また、CPUのレジスタやキャッシュメモ
リを用いてもよい。また、格納手段が複数存在する場
合、各格納手段が実現される記憶装置が、同種か別種か
も自由である。
【0055】また、格納手段の形式も自由であり、ファ
イル形式をとらず、主メモリや外部記憶装置を、アドレ
スや物理的記録位置で直接アクセスして実現してもよ
い。また、格納手段は必要な場合に一時的に存在すれば
十分で、その後消滅してもよい。また、辞書のように当
面変更されない情報は、ROMに格納してもよい。
【0056】また、各格納手段は、本発明の目的に専用
である必要はなく、単なる記録データ用の記憶装置を兼
用してもよい。また、情報の内容や形式は自由であり、
例えば、文字列を文字単位のコードで格納するか単語単
位のコードで格納するかも自由である。また、各格納手
段には、他の格納手段に格納されている情報をコピーし
て利用してもよい。
【0057】また、格納手段の説明は、格納手段に関し
て明示しない情報の存在を否定するものではない。した
がって、各実施例は、各実施例の作用に必要な他の情報
(例えば、各種ポインタ、カウンタ、フラグ、パラメー
タ、バッファ、その他)を適宜利用するものである。
【0058】また、各実施例における各手順の各ステッ
プは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複
数同時に実行し、また、実行ごとに異なった順序で実行
してもよい。このような順序の変更は、例えば、ユーザ
が実行可能な処理を選択するなどメニュー形式のインタ
ーフェース手法によって実現することができる。
【0059】各実施例の各部分が処理に要する情報は、
特記ない場合、当該情報を入力・生成・格納などの処理
に基づいて保持している他の部分から獲得される。この
ような情報の獲得は、例えば、当該情報を格納している
変数やメモリをアクセスすることによって実現すること
ができる。なお、情報の消去・抹消は、当該情報の内容
自体を必ずしも記憶領域から現実に削除せず、消去を表
すフラグを設定するなど、情報の意味付けの変更によっ
て行うことができる。
【0060】また、各実施例はコンピュータ上に実現さ
れているが、各実施例の機能の全部又は一部は専用の電
子回路上に実現してもよい。
【0061】[1.第1実施例]第1実施例の目的は、デ
ータ構造がコンパクトかつ簡明な、対応関係を用いた状
態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置を提
供することである。また、第1実施例の他の目的は、ソ
フトウェアの内容理解が容易な、対応関係を用いた状態
遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置を提供
することである。また、第1実施例の他の目的は、処理
が単純かつ迅速な、対応関係を用いた状態遷移モデルベ
ースのソフトウェア入力・実行装置を提供することであ
る。
【0062】[1-1.第1実施例の構成]まず、図1は、
第1実施例の構成図である。第1実施例は、この図1に
示すように、エレベータなどの制御対象Xを制御するも
ので、状態遷移モデルベースでソフトウェアを入力する
ためのソフトウェア入力部1と、入力されたソフトウェ
アを格納するためのソフトウェア格納部2と、格納され
たソフトウェアを実行するためのソフトウェア実行部3
とを有する。
【0063】入力部1からは、ソフトウェアを構成しそ
れぞれ所定の開始条件によって切替え実行される複数の
機能仕様が入力され、この機能仕様は、それぞれ複数の
状態とこれら状態間の遷移からなる状態遷移モデルで入
力される。内容理解の容易さから、状態遷移モデルは図
表で入力されることが望ましいが、状態遷移モデルを文
字列の形式で入力することも可能である。
【0064】また、入力部1からは、前記各機能仕様に
含まれる前記各状態について、当該状態からの切替え後
に実行される機能仕様である次仕様において実行が開始
されるべき開始状態との対応関係が入力される。
【0065】すなわち、ソフトウェア入力部1は、ソフ
トウェアを入力するためのキーボードなどの入力装置1
1と、入力装置11からの前記機能仕様の入力動作を制
御する機能仕様入力部12と、入力装置11からの前記
対応関係の入力動作を制御する対応関係入力部14とを
有する。なお、機能仕様入力部12及び対応関係入力部
14は、それぞれ、入力装置11と共に、前記機能仕様
入力手段及び前記対応関係入力手段を構成している。
【0066】また、ソフトウェア格納部2は、前記各機
能仕様を格納するための機能仕様格納手段21と、前記
優先順位を格納するための優先順位格納手段22と、前
記対応関係を格納するための状態マップ格納手段23と
を有している。これら格納手段にソフトウェアを保存し
ておけば、ソフトウェアの繰り返し利用が容易になる。
【0067】ここで、図2は、第1実施例においてソフ
トウェアを構成する機能仕様の一部を模式的に表現した
一例であり、2つの機能仕様51及び52を状態遷移図
で表したものである。この状態遷移図では、円形の各ノ
ードが各機能仕様51,52の各状態A〜Eを表し、各
ノード間の矢印型アークが前記各状態A〜E間における
状態遷移を表している。このような形式の仕様によれ
ば、各状態及び状態間遷移の理解が容易である。
【0068】また、第1実施例における各仕様間の優先
順位は図3に例示するような表の形式で入力・格納され
る。図3の例は、機能仕様51,52,53の優先順位
を示すもので、ここでは、各機能仕様51,52,53
の各開始条件イ、ロ、ハも定められている。すなわち、
入力部1は、入力装置11からの前記優先順位の入力動
作を制御する優先順位入力部13を有しており、優先順
位と開始条件が一体の表の形式で入力される。開始条件
を表の形式で入力することによって、各開始条件の一覧
が容易になる。
【0069】次に、図4は、図2に示した機能仕様5
1,52における各状態A〜E間の対応関係を示す状態
マップである。この状態マップでは、前記対応関係は、
上位(ルート)側から下位側に連鎖し下位側に向かって
分岐することがあるツリー構造データによって表され
る。また、当該ツリー構造データの上位側には、機能仕
様51,52において相互に対応する上位状態A,B,
Cが配置され、各上位状態B,Cの下位側には、それぞ
れその上位状態B,Cに切替えられる下位状態D,Eが
連鎖している。このため、複数の下位状態から単一の上
位状態への切り替え関係の把握が容易である。なお、こ
の例では下位状態D,Eはそれぞれ上位状態B,Cに切
り替えられるが、切替時における状態が現在仕様と次仕
様の双方に共通して存在する場合は、次仕様の実行はそ
の同じ状態から開始される。なお、各上位状態及び下位
状態間には状態の内容上の上位・下位関係はなく、ソフ
トウェアの内容によっては上位状態からこれに連鎖する
下位状態に切り替わるようにしてもよい。
【0070】また、第1実施例は、ソフトウェアと当該
ソフトウェアの制御対象とのインタフェースを行うイン
タフェース手段を備えているので、改めてインタフェー
スの手段を用いる必要がない。すなわち、ソフトウェア
実行部3は、制御対象Xからのイベントの信号を処理し
て所定の形式のデータに変換し、ソフトウェアへの入力
データとするイベント処理部31と、ソフトウェアから
の出力データを制御対象へのアクションの信号へ変換す
ることによってアクションを実行するアクション実行部
35とを有している。
【0071】また、第1実施例は、イベントの信号のデ
ータに基づいて機能仕様を実行する機能仕様実行部32
(前記機能仕様実行手段に相当するもの)を有してい
る。また、ソフトウェア実行部3は、前記開始条件イ、
ロ又はハが成立したときに、実行対象である機能仕様5
1,52又は53を当該開始条件イ、ロ、ハに対応する
次仕様51,52又は53に切替える優先度処理部33
(前記切替え手段に相当するもの)を有している。ま
た、ソフトウェア実行部3は、前記切替え時に前記対応
関係に基づいて次仕様51,52又は53における開始
状態A〜D又はEを決定する切替え処理部34(前記開
始状態決定手段に相当するもの)と、を有している。
【0072】[1-2.第1実施例の作用及び効果]上記の
ような構成を有する第1実施例におけるソフトウェアの
入力・実行は次のように行われる。
【0073】[1-2-1.ソフトウェアの入力]第1実施例
におけるソフトウェアの入力は、ソフトウェア入力部1
を通じて、状態遷移モデルベースで行われる。すなわ
ち、ユーザは入力装置11を通じて、各機能仕様と、優
先順位と、対応関係を表す状態マップとを、第1実施例
に入力する。このとき、機能仕様入力部12が状態遷移
図による機能仕様の入力動作を、優先順位入力部13が
優先順位及び開始条件の入力動作を、対応関係入力部1
4が対応関係を表す状態マップの入力動作を、それぞれ
制御する。入力されたソフトウェアはソフトウェア格納
部2において格納される。
【0074】なお、図5のフローチャートは、第1実施
例におけるソフトウェアの入力に係るソフトウェア入力
部1の動作手順を示す。すなわち、この手順では、ま
ず、ユーザが入力対象を指示すると(ステップ15
1)、対象に応じて(ステップ152,154)、機能
仕様(ステップ153)、優先順・開始条件(ステップ
155)又は状態マップ(ステップ156)が入力され
る。
【0075】[1-2-2.ソフトウェアの実行]上記のよう
に入力・格納されたソフトウェアは、ソフトウェア実行
部3によって、次のように実行される。すなわち、制御
対象Xからのイベント信号は、イベント処理部31によ
って所定の形式のデジタルデータに変換され、優先度処
理部33並びに機能仕様実行部32に送られる。図6の
フローチャートは、イベント処理部31における変換処
理の手順を示す。この手順では、制御対象からイベント
を表す信号を検知すると(ステップ161)、信号のデ
ータをデジタルデータに変換し(ステップ162)、そ
のデータを機能仕様実行部32及び優先度処理部33へ
出力する(ステップ163)。
【0076】ここで、制御対象Xからのイベントには、
単なる機能仕様内における状態遷移を生じさせるもの
と、機能仕様自体の切替えを生じさせるものの2種類が
ある。
【0077】機能仕様実行部32は前者に対応し、その
イベントに応じた状態遷移を生じさせることによって機
能仕様を実行する。なお、イベントはソフトウェアに対
して作用する何らかの事象をいい、例えば、所定の入力
や、変数が所定の条件を満たすなどである。ソフトウェ
アのある部分を if X then Y と表す場合、イベントがXに相当し、その結果生じるア
クションはYに相当する。
【0078】[1-2-3.仕様の切替え]優先度処理部33
は、機能仕様自体の切替を生じさせるイベントに対応
し、前記開始条件のうち少なくとも一つが成立したとき
に、実行対象である機能仕様をそれまで実行されていた
現在仕様から当該開始条件に対応する次仕様に切替え
る。図7のフローチャートは、仕様の切替の手順を示
す。この手順では、優先度処理部33が、イベントの入
力後に(ステップ171)、開始条件の成否を判断し
(ステップ172)、開始条件が満たされた場合は、開
始条件に基づいて次仕様を決定する(ステップ17
3)。決定された次仕様は機能仕様実行部32並びに切
替え処理部34に通知され、切替え処理部34は、状態
マップ格納手段23に格納されている対応関係に基づい
て次仕様における開始状態を決定する(ステップ17
4)。次仕様と開始状態が決定されると、機能仕様実行
部32は、次仕様を開始状態から実行する(ステップ1
75)。
【0079】なお、ここでは、開始条件は、複数同時に
成立し得るように定められ、複数同時に成立した場合、
優先度処理部33は、各仕様間の優先順位に基づいて一
つの仕様を選択する。このため、各仕様間での条件の重
複のチェックが不要になる。但し、開始条件は、相互に
重複成立しないように定めてもよく、そのように定めれ
ば、優先順位という情報が省略でき、処理が単純化でき
る。
【0080】次に、図8のフローチャートは、開始状態
の決定(図7のステップ174)の具体的手順を示す。
すなわち、この手順では、状態マップ上で、状態のID
や名称を照合することによって、それまで実行されてい
た状態を検索して(search)発見し(find)、その状態をカ
レント(現在の)状態とする(ステップ181)。そし
て、カレント状態と同一の状態を次仕様から検索し(ス
テップ182)、カレント状態と同一の状態が次仕様内
にも存在する場合は(ステップ183)、その状態を開
始状態として決定し、発見された当該同一の状態をカレ
ント状態とし(ステップ184)、この手順を終了す
る。これによって、同一の状態が発見されない場合のみ
状態マップにアクセスすれば足り、処理の単純化・高速
化が図れる。
【0081】ステップ183において、カレント状態と
同一の状態が次仕様内に存在しない場合、状態マップ中
からカレント状態の一つルート方向に配置されている上
位状態を読み出し(ステップ185)、その状態をカレ
ント状態とする(ステップ186)。その後、再びステ
ップ182に戻り、新たなカレント状態と同一の状態を
次仕様から検索する。このようにステップ182からス
テップ186までの手順を繰り返すことにより、開始状
態が発見される。
【0082】したがって、図8の手順が終了したときの
カレント状態が開始状態である。すなわち、開始状態
は、最初のカレント状態の1つルート寄りの状態のみに
は限定されず、2つ以上上位の状態の場合もあり得る。
【0083】例えば、図2〜図4に示した例において、
機能仕様52の状態Eから、機能仕様52より優先順位
の高い機能仕様51に切替える場合、切替え処理部34
は、まず、状態マップにおいて状態Eをカレント状態と
するが、このカレント状態と同一の状態Eは、次仕様で
ある機能仕様51内には存在しない。このため、切替え
処理部34は、状態マップにおいて状態Eより1つルー
ト側の上位状態である状態Cをカレント状態とする。そ
して、このカレント状態Cについては、同一の状態Cが
機能仕様51内に存在するので、状態Cが開始状態とさ
れる。
【0084】切替え処理部34によってこのように決定
された開始状態は、前記のように、機能仕様実行部32
に通知され、機能仕様実行部32は、優先度処理部33
から通知された次仕様を前記開始状態から起動し、イベ
ント処理部31及びアクション実行部35を通じて、当
該機能仕様を実行する。なお、仕様の実行の際はアクシ
ョン実行部35が制御対象に対する制御指令など、アク
ションを実行する。アクション実行部35におけるアク
ションとしては、ソフトウェアを構成する部分的シーケ
ンスが考えられる。
【0085】以上のように、第1実施例によれば、各仕
様の開始条件が、仕様の状態ごとに重複記述されるので
はなく、単一の仕様ごとに単一の情報となる。また、各
仕様が共通の状態を有する場合、状態間の対応関係は状
態の組み合わせ1種類について単一の情報となる。この
ため、仕様の開始条件や対応関係を機能仕様中に遷移の
条件として繰り返し記述する必要がなくなり、ソフトウ
ェアのデータ構造が簡明かつコンパクトなものとなる。
また、第1実施例では、前記対応関係が簡潔なツリー構
造データによって表されるので、ソフトウェアのデータ
構造がさらに簡明かつコンパクトなものとなる。
【0086】[2.第2実施例]第2実施例は、第1実施
例と同様の装置について、第1実施例よりも大規模なソ
フトウェアに対する処理を示すものである。第2実施例
で示すソフトウェアはエレベータの制御ソフトウェアで
ある。エレベータの制御ソフトウェアは、複数の運転モ
ードの切り替えを要する点で、複数の仕様を用いた状態
遷移モデルによる表現に適している。図9は、第2実施
例におけるソフトウェアを構成する3つの仕様を示す。
このうち、平常時運転は一般的な無人運転用のものであ
る。また、パーキング運転は所定階での休止を制御する
もので、深夜など正規の稼働時間外に用いられる。ま
た、専用運転は係員による手動運転を制御するもので、
戸開待機など所定の動作が可能である。
【0087】図10は、第2実施例における開始条件を
示し、図11は、第2実施例における状態マップを示
す。第2実施例のソフトウェアは、第1実施例と同様の
手順によって切替実行され得る。第2実施例のソフトウ
ェア(図9)は、図2に示した従来の状態遷移モデルベ
ースのソフトウェア入力・実行装置における仕様の例
と、状態数及び遷移数が同一であるが、仕様自体の内容
は図9から、各仕様の開始条件は図10から、対応関係
は図11から、いずれも容易に、かつ、整理された形式
で理解することができる。このように、本発明では、従
来の状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装
置と比べ、ソフトウェアが大規模化するに伴って、コン
パクトかつ簡明なデータ構造という利点が顕著となる。
【0088】[3.他の実施例]なお、本発明は、上記の
実施例に限定されるものではなく、次のような他の実施
例を包含する。例えば、上記実施例では、機能仕様入力
手段及び対応関係入力手段として、キーボードなどの入
力装置11、入力動作を制御する機能仕様入力部12や
対応関係入力部14を用いている。しかし、機能仕様入
力手段及び対応関係入力手段としては、仕様及び対応関
係を記録するための記録媒体と、この記録媒体から仕様
及び対応関係を読み出すための読出装置を用いることも
できる。
【0089】例えば、エレベータなどの制御対象に、前
記ソフトウェア実行部と共に前記フロッピーディスクド
ライブを設けておく。ソフトウェアは、他の場所におい
て、制御対象の動作を模倣するエミュレータなどの開発
システムを用いて入力する。入力したソフトウェアはフ
ロッピーディスクに書き込み、保守担当者がこれを制御
対象の設置場所に持参する。そしてこのディスクを前記
ドライブに装着し、ソフトウェアを読み出して実行する
ようにしてもよい。この場合、ディスクから読み出され
たソフトウェアは対応関係を用いた状態遷移モデルベー
スのソフトウェア入力・実行装置内のRAMに格納され
て実行される。フロッピーディスクを利用すれば、ドラ
イブへの装着が容易であるのみならず、静電気によって
記録内容が破壊されることがない。
【0090】さらに、このフロッピーディスクドライブ
の代わりに、ROM装着用ソケットを用いてもよい。す
なわち、ソフトウェアを書き込んだROMチップパッケ
ージを、制御対象に設けたソケットに装着する。このよ
うにすれば、このパッケージに前記各入力手段及び前記
各格納手段としての役割を果たさせることができ、対応
関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入力
・実行装置の構成を一層単純化することができる。ま
た、ROMチップパッケージはコンパクトであるため、
運搬が容易で、装置のサイズも小形化される。
【0091】そして、このようにすれば、ターゲットマ
シンである制御対象の設置位置にキーボードなどの入力
装置を設ける必要がなくなるだけでなく、ソフトウェア
の開発を十全な環境において行うことができる。さら
に、制御対象の設置場所においてはソフトウェアの入力
が簡易な操作で行えるので、エレベータなどの制御対象
のメンテナンス時間を短縮し、その稼働率を向上させる
ことができる。
【0092】また、本発明におけるソフトウェアの制御
対象はエレベータには限定されることはなく、航空機の
自動航行システム、発電設備、送配電設備、通信システ
ム、化学プラントなどあらゆる対象に本発明を適用する
ことができる。また、本発明におけるソフトウェアの制
御対象は前記各種設備などの有形物に限定されず、コン
ピュータのデータファイルや、マルチタスクコンピュー
タシステムにおける各タスクなどの各種無形物に本発明
を適用することも自由である。
【0093】また、状態遷移モデルは、ソフトウェアの
内容を複数の状態間の遷移で表せる全ての形式を意味
し、図2や図9の状態遷移図は状態遷移モデルの表現形
式の一例に過ぎない。例えば、状態遷移モデルは、各種
図表の形式で表現でき、入力、表示又は編集の画面をい
かに表示するかは自由である。例えば、状態遷移モデル
を、図12に示すように、ステイトチャートで表せば、
各遷移のイベント及びアクションの内容の確認が容易で
ある。この図では、縦の欄と横の欄がそれぞれ遷移元及
び遷移先の状態名を表し、遷移元から遷移先への遷移が
存在するときは、遷移元と遷移先の交わる欄に、遷移に
係る条件(イベント)及び条件が満たされたときの挙動
(アクション)が表されている。また、状態遷移図にお
いても、状態を表す枠形や状態間の遷移を表すアークの
形状は自由であり、例えば、状態を多角形で表すことも
できる。
【0094】また、状態マップは、ツリー構造データを
表現できるデータ形式であれば、いかなる形式で表して
もよく、図11はツリー構造データを表現する一態様に
すぎない。そもそも、状態マップは、各実施例における
内部データとしては、次のようなデータの列によって表
現することができる。すなわち、例えば、各状態の関係
を、それぞれ一の状態を表す所定の単位データで表現す
る。単位データは、状態の状態名を表すデータ部分STAT
E に続けて、当該状態の下位状態を指定するデータ部分
[CHILDREN] 、当該状態の上位状態に接続される他の状
態を指定するデータ部分[SIBLINGS]から STATE [CHILDREN] [SIBLINGS] のように構成する。そして、一の状態STATE の[CHILDRE
N]が当該一の状態の下位状態を指定し、当該下位状態に
ついて、同一の上位状態に連鎖する他の下位状態が存在
するときは、当該下位状態の[SIBLINGS]が当該他の下位
状態を指定する。
【0095】また、第2実施例では、複数の条件の組合
せの例としてorを示したが(図10)、複数の条件の
組合せの態様はORには限定されず、ANDやXORそ
の他の態様でもよい。
【0096】また、状態は階層的に構成してもよい。例
えば、仕様を構成するある状態を、さらに下層の複数の
状態で構成し、状態マップは、例えば、最下層の状態に
基づいて構成する。図13〜15は、最下層の具体的な
状態に基づいて構成した各機能仕様の例を示し、図16
は、図13〜15の各機能仕様に対応する状態マップの
例を示す。また、所定の層の各状態がそれよりも下層の
状態を代表するように構成してもよく、図17〜19
は、このように構成した各機能仕様の例を示し、図20
は、図17〜19の各機能仕様に対応する状態マップの
例を示す。
【0097】そして、仕様の切替はそのような最下層や
所定の層の各状態に基づいて行う。このようにすれば、
階層的に構成される大規模なシステムに対応することが
できる。また、多段の構造化プログラムの実現が容易に
なる。当然、このような階層構造は4層や5層など、何
層に構成してもよく、ソフトウェアの部分ごとに異なっ
た層数にしてもよい。
【0098】本発明をコンピュータ上に実現する場合、
ハードウェア割込みでマルチプロセスを行うコンピュー
タを用い、仕様切替の処理は、機能仕様の実行とは別
に、スーパーバイザモードで実現することが望ましい。
これによって、仕様の一部に問題があるためその仕様が
動作不全に陥った場合でも、スーパーバイザで暫定的に
復旧させ、とりあえず全体のハングアップを避けること
ができるので、システムの信頼性が高まる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ソフト
ウェアのデータ構造が簡明かつコンパクトな対応関係を
用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行
装置を提供することができるので、ソフトウェアの内容
理解が容易になり、装置のコスト低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す機能ブロック
【図2】本発明の第1実施例における機能仕様の一例
【図3】本発明の第1実施例における優先順位の一例
【図4】本発明の第1実施例における状態マップの一例
【図5】本発明の第1実施例におけるソフトウェア入力
の手順
【図6】本発明の第1実施例におけるイベント処理部の
動作手順
【図7】本発明の第1実施例における仕様切替えの手順
【図8】本発明の第1実施例における開始状態決定の手
【図9】本発明の第2実施例における機能仕様
【図10】本発明の第2実施例における開始条件
【図11】本発明の第2実施例における状態マップ
【図12】ステイトチャートの一例
【図13】本発明の他の実施例における最下層の具体的
な状態に基づいて構成した機能仕様の例
【図14】本発明の他の実施例における最下層の具体的
な状態に基づいて構成した機能仕様の例
【図15】本発明の他の実施例における最下層の具体的
な状態に基づいて構成した機能仕様の例
【図16】図13〜15の各機能仕様に対応する状態マ
ップの例
【図17】本発明の他の実施例において所定の層の各状
態がそれよりも下層の状態を代表するように構成した各
機能仕様の例
【図18】本発明の他の実施例において所定の層の各状
態がそれよりも下層の状態を代表するように構成した各
機能仕様の例
【図19】本発明の他の実施例において所定の層の各状
態がそれよりも下層の状態を代表するように構成した各
機能仕様の例
【図20】図17〜19の各機能仕様に対応する状態マ
ップの例
【図21】従来の状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置における機能仕様の一例
【図22】従来の状態遷移モデルベースのソフトウェア
入力・実行装置における機能仕様の他の一例
【符号の説明】
1:ソフトウェア入力部 2:ソフトウェア格納部 3:ソフトウェア実行部 X:制御対象 11:入力装置 12:機能仕様入力部 13:優先順位入力部 14:対応関係入力部 21:機能仕様格納手段 22:優先順位格納手段 23:状態マップ格納手段 31:イベント処理部 32:機能仕様実行部 33:優先度処理部 34:切替え処理部 35:アクション実行部 51〜53:機能仕様 A〜E:機能仕様の状態 151以降:手順の各ステップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】[1-2-3.仕様の切替え]優先度処理部33
は、機能仕様自体の切替を生じさせるイベントに対応
し、前記開始条件のうち少なくとも一つが成立したとき
に、実行対象である機能仕様をそれまで実行されていた
現在仕様から当該開始条件に対応する次仕様に切替え
る。図7のフローチャートは、仕様の切替の手順を示
す。この手順では、イベントの入力後に(ステップ17
1)、優先度処理部33が開始条件の成否を判断し(ス
テップ173)、この判断を全ての開始条件のチェック
が終了するまで繰り返す(ステップ172)。そして、
開始条件が満たされた場合は、開始条件に基づいて次仕
様を決定する(ステップ174)。決定された次仕様は
機能仕様実行部32並びに切替え処理部34に通知さ
れ、切替え処理部34は、状態マップ格納手段23に格
納されている対応関係に基づいて次仕様における開始状
態を決定する(ステップ175)。次仕様と開始状態が
決定されると、機能仕様実行部32は、次仕様を開始状
態から実行する(ステップ176)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】次に、図8のフローチャートは、開始状態
の決定(図7のステップ175)の具体的手順を示す。
すなわち、この手順では、状態マップ上で、状態のID
や名称を照合することによって、それまで実行されてい
た状態を検索して(search)発見し(find)、その状態をカ
レント(現在の)状態とする(ステップ181)。そし
て、カレント状態と同一の状態を次仕様から検索し(ス
テップ182)、カレント状態と同一の状態が次仕様内
にも存在する場合は(ステップ183)、その状態を開
始状態として決定し、発見された当該同一の状態をカレ
ント状態とし(ステップ184)、この手順を終了す
る。これによって、同一の状態が発見されない場合のみ
状態マップにアクセスすれば足り、処理の単純化・高速
化が図れる。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソフトウェアを構成しそれぞれ所定の開
    始条件によって切替え実行される複数の機能仕様を、そ
    れぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移からなる状態遷
    移モデルで入力する機能仕様入力手段と、 前記機能仕様を実行する機能仕様実行手段と、 前記仕様の前記実行の際で前記開始条件が成立したとき
    に、実行対象となっている機能仕様である現在仕様を前
    記次仕様に切替える切替え手段と、 前記各機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状
    態から切替えられた場合に実行される機能仕様である次
    仕様において実行が開始されるべき開始状態との対応関
    係を入力する対応関係入力手段と、 前記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様にお
    ける前記開始状態を決定する開始状態決定手段とを備え
    たことを特徴とする対応関係を用いた状態遷移モデルベ
    ースのソフトウェア入力・実行装置。
  2. 【請求項2】 ソフトウェアを構成しそれぞれ所定の開
    始条件によって切替え実行される複数の機能仕様を、そ
    れぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移からなる状態遷
    移モデルで入力する機能仕様入力手段と、 前記機能仕様を実行する機能仕様実行手段と、 前記仕様の前記実行の際で前記開始条件が成立したとき
    に、実行対象となっている機能仕様である現在仕様を前
    記次仕様に切替える切替え手段と、 前記各機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状
    態から切替えられた場合に実行される機能仕様である次
    仕様において実行が開始されるべき開始状態との対応関
    係を入力する対応関係入力手段と、 前記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様にお
    ける前記開始状態を決定する開始状態決定手段とを備
    え、 前記対応関係は、上位側から下位側に連鎖し下位側に向
    かって分岐することがあるツリー構造データによって表
    されることを特徴とする対応関係を用いた状態遷移モデ
    ルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  3. 【請求項3】 前記各状態が階層構造を構成することを
    特徴とする請求項2記載の対応関係を用いた状態遷移モ
    デルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  4. 【請求項4】 前記切替手段は、次仕様と現在仕様間に
    同一の状態が存在するときは、次仕様における当該同一
    の状態を開始状態とするように構成されたことを特徴と
    する請求項2記載の対応関係を用いた状態遷移モデルベ
    ースのソフトウェア入力・実行装置。
  5. 【請求項5】 ソフトウェアを構成しそれぞれ所定の開
    始条件によって切替え実行される複数の機能仕様を、そ
    れぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移からなる状態遷
    移モデルで入力する機能仕様入力手段と、 前記機能仕様を実行する機能仕様実行手段と、 前記仕様の前記実行の際で前記開始条件が成立したとき
    に、実行対象となっている機能仕様である現在仕様を前
    記次仕様に切替える切替え手段と、 前記各機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状
    態からの切替えられた場合に実行される機能仕様である
    次仕様において実行が開始されるべき開始状態との対応
    関係を入力する対応関係入力手段と、 前記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様にお
    ける前記開始状態を決定する開始状態決定手段とを備
    え、 前記対応関係は、上位側から下位側に連鎖し下位側に向
    かって分岐することがあるツリー構造データによって表
    され、 前記ツリー構造データの前記上位側には、前記現在仕様
    及び前記次仕様間において前記対応関係を有する状態で
    ある上位状態が配置され、 当該上位状態の下位側には、前記現在仕様及び前記次仕
    様間において前記対応関係を有し又は当該上位状態との
    間において前記対応関係を有する状態である下位状態が
    連鎖することを特徴とする状態遷移モデルベースのソフ
    トウェア入力・実行装置。
  6. 【請求項6】 前記開始条件が、相互に排他的に成立す
    るように定められることを特徴とする、請求項1記載の
    対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア
    入力・実行装置。
  7. 【請求項7】 前記機能仕様入力手段は、前記開始条件
    を、表示画面を用いて、かつ、当該表示画面において表
    の形式で入力するように構成されたことを特徴とする請
    求項6記載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースの
    ソフトウェア入力・実行装置。
  8. 【請求項8】 前記開始条件が、複数同時に成立し得る
    ように定められ、かつ、複数同時に成立したときに、各
    仕様間の所定の優先順位に基づいて一の仕様が選択され
    ることを特徴とする、請求項1記載の対応関係を用いた
    状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  9. 【請求項9】 前記機能仕様入力手段は、前記開始条件
    を、表示画面を用いて、かつ、当該表示画面において表
    の形式で入力するように構成されたことを特徴とする請
    求項8記載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースの
    ソフトウェア入力・実行装置。
  10. 【請求項10】 前記機能仕様入力手段は、前記状態遷
    移モデルを、表示画面を用いて、かつ、当該表示画面に
    おいて図表の形式で入力するように構成されたことを特
    徴とする請求項1記載の対応関係を用いた状態遷移モデ
    ルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  11. 【請求項11】 前記機能仕様入力手段は、前記機能仕
    様を、前記表示画面において、前記各状態が所定の形状
    の枠形で表され各状態間の遷移が前記枠形間のアークで
    表される前記状態遷移図の形式で、入力することを特徴
    とする請求項10記載の対応関係を用いた状態遷移モデ
    ルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  12. 【請求項12】 前記機能仕様入力手段は、前記機能仕
    様を、前記表示画面においてステイトチャートの形式で
    入力するように構成されたことを特徴とする請求項10
    記載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフト
    ウェア入力・実行装置。
  13. 【請求項13】 前記機能仕様を格納する機能仕様格納
    手段と、 前記対応関係を格納する対応関係格納手段と、を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の対応関係を用いた状態
    遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置。
  14. 【請求項14】 前記ソフトウェアと当該ソフトウェア
    の制御対象とのインタフェースを行うインタフェース手
    段を備えたことを特徴とする請求項1の対応関係を用い
    た状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装
    置。
  15. 【請求項15】 前記インタフェース手段は、制御対象
    からのイベントの信号をソフトウェアへの入力データへ
    変換するイベント処理部と、ソフトウェアからの出力デ
    ータを前記制御対象へのアクションの信号へ変換するア
    クション実行部と、を有することを特徴とする請求項1
    4記載の対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフ
    トウェア入力・実行装置。
  16. 【請求項16】 ソフトウェアを構成しそれぞれ所定の
    開始条件によって切替え実行される複数の機能仕様を、
    それぞれ複数の状態とこれら状態間の遷移からなる状態
    遷移モデルで入力する第1のステップと、 前記各機能仕様に含まれる前記各状態について、当該状
    態からの切替え後に実行される機能仕様である次仕様に
    おいて実行が開始されるべき開始状態との対応関係を入
    力する第2のステップと、 前記機能仕様を実行する第3のステップと、 前記開始条件が成立したときに、実行対象となっている
    機能仕様である現在仕様を前記次仕様に切替える第4の
    ステップと、 前記切替え時に前記対応関係に基づいて前記次仕様にお
    ける前記開始状態を決定する第5のステップと、を含む
    ことを特徴とする、対応関係を用いた状態遷移モデルベ
    ースのソフトウェアの入力・実行方法。
JP6001700A 1993-01-12 1994-01-12 対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェア入力・実行装置、及び、対応関係を用いた状態遷移モデルベースのソフトウェアの入力・実行方法 Pending JPH07182151A (ja)

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