JPH07181919A - 電界放出素子を用いた表示装置 - Google Patents

電界放出素子を用いた表示装置

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JPH07181919A
JPH07181919A JP5345610A JP34561093A JPH07181919A JP H07181919 A JPH07181919 A JP H07181919A JP 5345610 A JP5345610 A JP 5345610A JP 34561093 A JP34561093 A JP 34561093A JP H07181919 A JPH07181919 A JP H07181919A
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cathode
field emission
electrode
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功二 小野高
Katsuya Hiraga
勝弥 平賀
Yoichi Kobori
洋一 小堀
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 FECを用いた表示装置において画素単位に
メモリ機能を付加し、スタティック表示を可能とする。
さらに階調制御も行なう。 【構成】 各画素部20に対応して、カソードと制御電
極GF と集束電極GS を有するFECが制御電極への印
加電圧に応じてカソードから集束電極に対して電界放出
を行なう動作を用いて形成されるスイッチ素子部(Q1
〜Q4 )と、カソードと制御電極と集束電極のうちのい
づれか2極間に誘電体が挟接されて形成されるコンデン
サ部31とを有して成るデータ保持部30とを設け、画
素部20のFECにおける制御電極GF に対してはデー
タ保持部30に保持されているデータが供給されるよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコールドカソードとして
知られている電界放出カソードを用いた表示装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体表面の印加電界を10
9 [V/m]程度にすると、トンネル効果により電子が
障壁を通過して、常温でも真空中に電子放出が行われる
ようになる。これを電界放出(Field Emission)と呼
び、このような原理で電子を放出するカソードを電界放
出カソード(Field Emission Cathode)(以下、FEC
という)と呼んでいる。近年、半導体加工技術を駆使し
て、ミクロンサイズの電界放出カソードからなる面放出
型の電界放出カソードを作製することが可能となってお
り、電界放出カソードを基板上に多数個形成したもの
は、その各エミッタから放出された電子を蛍光面に照射
することによってフラットな表示装置や各種の電子装置
を構成する素子として期待されている。
【0003】このような電界放出素子の製造方法の1つ
はスピントの開発した回転斜め蒸着方法(米国特許37
89471号明細書)であり、他の方法としてはシリコ
ン単結晶板の選択エッチング法に基づくものがある。前
者は陰極チップ材料をほぼ自由に選択できるという特徴
があり、後者は現在の半導体微細加工がそのまま適用で
きるという特徴を有する。
【0004】スピント(SPINDT)法によって製造された
FECを図12(a)(b)に示す。図12(a)のF
ECは、ガラス等の基板100の上にカソード電極とな
る薄膜導体層101が蒸着により形成されており、さら
にその上に不純物をドープしたSiを成膜して抵抗層1
02が形成され、さらにSiO2 によって絶縁層103
が形成されている。そして、その上にゲート電極層10
4となるNbが蒸着される。絶縁層103及びゲート電
極層104にはホール114が設けられ、このような基
板のホール114側にエミッタ材料であるMoを正蒸着
によって堆積させることによって、抵抗層102の上に
コーン状のエミッタ115が形成されている。
【0005】このようなFECはコーン状のエミッタ1
15とゲート電極層104との距離をサブミクロンとす
ることができるため、エミッタ115とゲート電極層1
04間に僅か数十ボルトの電圧を印加することにより、
エミッタ115から電子を放出させることができる。
【0006】また、図12(b)は3極管構造のFEC
を示し、これはゲート電極層104の上にもう1つ絶縁
層107を設け、その上に第2のゲート電極108を積
層したものである。この第2のゲート電極108はエミ
ッタから引き出された電子を集束させるための役割をな
すことになる。
【0007】この図12(a)(b)のようなFECを
用いることで表示装置を構成することができ、例えば図
12(b)を用いた表示装置は図13のように構成され
る。即ち、上記のFECがアレイ状に多数個形成されて
いる基板の上方に蛍光体材料が付着されているアノード
基板116を配置する。そして、第1ゲート104に対
して制御電圧VG1、第2ゲート108に集束動作のため
の電圧VG2を、またアノード電圧VA を印加することに
より、エミッタ115から放出された電子によって蛍光
体を発光させることができ、表示装置とすることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に表示
装置においては、各画素毎にデータ保持回路(メモリ)
を設けて例えばそのメモリデータを制御電圧としてゲー
ト電極に印加するようにし、いわゆるスタティック表示
を可能とすると、ダイナミック表示よりはるかに低い駆
動電圧で、しかも十分な輝度を得ることができるため、
好適であるとされている。特にFECによる表示装置で
は、輝度を上げるためにはそれだけ高い電圧が必要にな
るという事情からもスタティック表示が求められてい
る。
【0009】従来、表示素子の各画素毎にメモリ機能を
持つものとしてはTFT−LCD(薄膜トランジスタ型
LCD)やPDP(プラズマディスプレイ)が知られて
いる。そこで、上記のようなFECを用いた表示装置に
おいては、例えばTFT方式を組み合わせて画素毎にメ
モリ機能を付加することが考えられるが、これは実際
上、製造工程が複雑になり過ぎ、現実的ではないという
問題がある。
【0010】また、FECを用いた表示装置において階
調表示を実行したい場合、例えば画像データをPWM変
調したデータを与え、発光期間の制御により行なうこと
が考えられるが、この場合も、画素毎にメモリ機能を付
加し、PWM変調データを保持させておくことが求めら
れている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、FECを用いた表示装置においても容易に
画素単位にメモリ機能を付加することができ、しかもそ
の場合に階調表示を可能とする技術を提供するものであ
る。
【0012】このため電界放出素子を用いた表示装置と
して、カソードと制御電極(第1ゲート)と集束電極
(第2ゲート)を有する電界放出素子(FEC)を複数
単位有し、各電界放出素子がアノード電極に対して電界
放出を行なうことで1画素を形成する画素部と、カソー
ドと制御電極(第1ゲート)と集束電極(第2ゲート)
を有する電界放出素子が制御電極への印加電圧に応じて
カソードから集束電極に対して電界放出を行なう動作を
用いて形成されるスイッチ素子部及びカソードと制御電
極と集束電極のうちのいづれか2極間に誘電体が挟接さ
れて形成されるコンデンサ部とを有して成るデータ保持
部とを設け、1画素を構成する画素部に対して1単位の
データ保持部が配され、画素部の電界放出素子における
制御電極に対してはデータ保持部においてコンデンサ部
に保持されているデータが供給されるように構成するも
のである。
【0013】また、コンデンサ部には画像データの階調
に応じた電圧値が保持されるように構成する。
【0014】
【作用】いわゆる3極管構造のFECでは、制御電極
(第1ゲート)への電圧印加に応じてカソードから放出
された電子を集束電極(第2ゲート)に飛ばせ、カソー
ド−集束電極間に電流を流すことができる。例えば図1
1(a)に示すように第1ゲート−カソード間の電圧V
G1が或るしきい値電圧VTHを越えると、第2ゲート電流
Iaが流れることになる。また、図11(b)に示すよ
うに第2ゲート−カソード間の電圧VG2が電圧V1 〜V
2 の間にあるときに図示するように第2ゲート電流Ia
が流れる。
【0015】これらの特性を利用して、FEC素子をス
イッチ素子として用いた電子回路を構成することができ
る。そこで、画素部以外にFECを設けて、例えばそれ
を用いてスイッチ素子を形成できる。
【0016】さらに、カソード、第1ゲート、第2ゲー
トの内のいづれかの2極間に誘電体の層を挟接するよう
にすればコンデンサ部とすることができる。従って、ス
イッチ素子とコンデンサ部でデータ保持部を形成するこ
とができ、これを画素毎に設けることは容易に可能とな
る。
【0017】また、コンデンサ部には印加される画像デ
ータに応じた電圧値がホールドされることになるため、
例えば画像データを階調に応じてPWM変調しておけ
ば、階調に応じた電圧値が記憶されることになる。
【0018】
【実施例】以下、図1〜図11により本発明の実施例を
説明する。図9はFECを用いた表示装置の概略的な構
成を示すものである。この表示装置1においては、表示
のための画像データがメモリ2に供給され、メモリ2か
らタイミングコントローラ3の制御によって画像データ
が読み出されてシフトレジスタ6に供給される。
【0019】シフトレジスタ6からは1水平ライン分の
画像データがタイミングコントローラ3からのタイミン
グ信号に基づいてデータ側ドライバ5に供給され、1水
平ライン分で画像データに基づく電圧がゲートラインG
1 〜Gm に印加されることになる。
【0020】なお、ゲートG1 〜Gm は、それぞれ制御
電極としての第1ゲートGF と集束電極としての第2ゲ
ートGS が絶縁部を介して積層された状態に形成されて
おり、画像データは第1ゲートGF に印加されることに
なる。そして、各ゲートラインG1 〜Gm における第2
ゲートには第2ゲート電源VG2 から電圧が印加されて
いる。
【0021】また、タイミングコントローラ3はスキャ
ン側ドライバ4に対して垂直方向にスキャン動作が行な
われるように制御する。即ちこのスキャン側ドライバ4
はカソードC1 〜Cn に対して順次走査電圧を印加する
ことになる。
【0022】カソードC1 〜Cn のそれぞれは、共通カ
ソードCC、スキャンカソードSC、クリア電極CLの
3つが並べられた状態で形成されている。そしてスキャ
ン側ドライバ4は、1ライン期間の走査として、スキャ
ンカソードSC及びクリア電極CLに対してそれぞれ図
10に示す所定のタイミングで駆動電圧VS ,VCLを与
えて駆動することになる。各カソードC1 〜Cn の共通
カソードCCは接地されている。
【0023】表示領域においては、例えばガラス基板の
上に共通カソードCC、第1スキャンカソードSC、ク
リア電極CLからなるカソードC1 〜Cn が水平ライン
方向に並べられ、その上方には図12,図13で説明し
たようなFECアレイが形成されている。さらにその上
部は各ゲートラインG1 〜Gm における第1ゲートG
F ,第2ゲートGS が配置される。
【0024】この図で見た場合、ゲートG1 〜Gm とカ
ソードC1 〜Cn の交点となる位置にそれぞれ多数の孔
21が形成されていることになるが、この孔21のそれ
ぞれ内方において図13のようにFECアレイが形成さ
れる。即ち、ゲートG1 〜Gm とカソードC1 〜Cn
交点となる部分における多数のFECアレイが1つの画
素(画素部20)を形成することになる。
【0025】一点鎖線で示すAN は、カソードC1 〜C
n 及びゲートG1 〜Gm の上方に配されるアノードを示
し、各画素に対応して蛍光体が施されている。そして、
第1ゲートGF に画像データに基づいて電圧が印加され
ると、その時の垂直走査によりドライブされているカソ
ード(C1 〜Cn )の交点となる画素のFECよりアノ
ードAN に対して電子が放出され、蛍光体を励起し、表
示動作が行なわれるものである。
【0026】また、この実施例の表示装置1では、各画
素部20に対応して斜線部として示すようにメモリ部3
0が形成されている。上述した画素部20における駆
動、即ち第1ゲートGF に対する電圧印加はメモリ部3
0における保持データに基づいてなされるものであり、
各ゲートラインG1 〜Gm に印加された画像データに基
づく電圧は、本実施例では先ずメモリ部30に与えら
れ、メモリ部30に保持されているデータが第1ゲート
F に印加されることになる。即ちスタティック表示が
実現される。
【0027】以下、本実施例の要部となる画素部20と
メモリ部30の構成について説明する。図1は図9のう
ちのある画素部近辺(カソードC2 ,C3 とゲートG
2 ,G3の交差部分)を拡大した状態で示したものであ
る。この図で最下層に示されるカソードC2 ,C3 はそ
れぞれクリア電極CL、共通カソードCC、スキャンカ
ソードSCが並べられ、その上方にゲートG2 ,G3
位置することになるがこのゲート(G1 〜Gm )は前述
したように第1ゲートGF と絶縁部Z1と第2ゲートG
S から形成される。
【0028】今、カソードC3 とゲートG2 の交点の画
素部20について注目してみると、ゲートG2 の第2ゲ
ートGS は直接画素部20の部位には連続しておらず、
抵抗部R2 ,R3 を介してメモリ部30の上面側を構成
する部位が画素部20に接続されてその上面部を構成す
るように形成されている。また、このカソードC3 とゲ
ートG2 の交点の画素部20に対応するメモリ部30の
部位の第2ゲートGSはゲートG3 の第2ゲートGS
ら抵抗部R1 を介して接続されている。そして、このよ
うなメモリ部30にはその第2ゲートGS の下方にFE
Cアレイが形成されており、その部位を素子部Q1 ,Q
2 ,Q3 ,Q4 として示し、スイッチ素子として機能す
る。
【0029】また図中31で示す部位はデータ保持のた
めのコンデンサ部である。このコンデンサ部31は第2
ゲートGS とカソード間に誘電体層が挟接されているこ
とにより形成されている。なお、32,33,34,3
5,36、及び図2〜図7において示される37、3
8、39は第2ゲートGS の下方に形成される導体層で
あり、またR4 は抵抗部である。
【0030】この画素部20及びメモリ部30の断面図
を図2〜図7にA−A断面〜F−F断面として示す。
【0031】まず図3のB−B断面図において、最下層
は共通カソードCCとなる。その上面の層において、画
素部20に相当する部位は抵抗層R3 とされ、エミッタ
コーン22と共通カソードCCを電気的に接続してい
る。この画素部20ではエミッタコーン22、第1ゲー
トGF 及び第2ゲートGS でFEC素子が形成され、図
9に示したアノードAN に対して電界放出動作が行なわ
れる。
【0032】また、メモリ部30に相当する部位では共
通カソードCC上に導体部39が設けられ、その上層に
導電体層が形成されて、第2ゲートGS と共通カソード
CC間がコンデンサ部31とされている。さらに、コン
デンサ部31を形成する第2ゲートGS は、導体層32
により画素部20における第1ゲートGF 及び第2ゲー
トGS に接続されている。従って、画素部20は、コン
デンサ部31から供給された電圧に応じて電界放出動作
が制御されることになる。
【0033】素子部Q1 に相当する部位では、図6にE
−E断面図として示すように、最下層にスキャンカソー
ドSCが配されており、その上面に導体層37を介して
エミッタコーン41が形成されている。そして、このエ
ミッタコーン41と第1ゲートGF 、及び第2ゲートG
S により素子部Q1 (FEC)が形成されている。
【0034】この素子部Q1 では第2ゲートGS に孔は
設けられず、第2ゲートGS がアノードとして作用する
ことで、エミッタコーン41より放出された電子は第2
ゲートGS に達し、従って第2ゲートGS −スキャンカ
ソードSC間に電流が流れることになる。
【0035】また、この素子部Q1 の第2ゲートGS
抵抗部R1 により隣のゲートG3 の第2ゲートGS と電
気的に接続されている。そして、素子部Q1 の第1ゲー
トGF はゲートライン(G2 )から連続されており(も
しくは導体層によって接続されており)、従ってゲート
(G1 〜Gm )に出力される画像データは素子部Q1
第1ゲートGF に印加されることになる。
【0036】素子部Q2 に相当する部位では、図5にD
−D断面図として示すように、最下層は共通カソードC
Cとなり、その上面に導体層38を介してエミッタコー
ン42が形成されている。そして、このエミッタコーン
42と第1ゲートGF 、及び第2ゲートGS により素子
部Q2 (FEC)が形成される。
【0037】この素子部Q2 でも第2ゲートGS に孔は
設けられず、第2ゲートGS がアノードとして作用する
ことで、エミッタコーン42より放出された電子は第2
ゲートGS に達し、従って第2ゲートGS −共通カソー
ドCC間に電流が流れることになる。また、この素子部
2 の第2ゲートGS は抵抗部R2 によりゲートG2
第2ゲートGS と電気的に接続されている。
【0038】素子部Q3 に相当する部位も、図4にC−
C断面図として示すように共通カソードCC上に位置し
ているが、絶縁層Z3の上面に導体層33が形成され、
その上にエミッタコーン43が形成されている。そし
て、このエミッタコーン43と第1ゲートGF 、及び第
2ゲートGS により素子部Q3 (FEC)が形成され
る。
【0039】この素子部Q2 でも第2ゲートGS がアノ
ードとして作用することで、エミッタコーン43より放
出された電子は第2ゲートGS に達する。従ってこの図
4のみでいえば、第2ゲートGS −導体層33間に電流
が流れることになる。また、この素子部Q3 の第2ゲー
トGS は抵抗部R3 によりゲートG2 の第2ゲートGS
と電気的に接続されている。
【0040】素子部Q4 に相当する部位は、図7にF−
F断面図として示すようにクリア電極CL上に位置し、
その上面には絶縁層Z3を介して導体層39が形成さ
れ、導体層39上にエミッタコーン44が形成されてい
る。そして、このエミッタコーン43と第1ゲートG
F 、及び第2ゲートGS により素子部Q4 (FEC)が
形成される。
【0041】また、素子部Q4 の第1ゲートGF は導体
層36によりクリア電極CLと接続されており、従って
クリア電極CLへの印加電圧によりエミッタコーン44
の電界放出動作が制御される。そして、この素子部Q4
でも第2ゲートGS がアノードとして作用することで、
エミッタコーン44より放出された電子は第2ゲートG
S に達する。従ってこの図7のみでいえば、第2ゲート
S −導体層39間に電流が流れることになる。
【0042】素子部Q1 ,Q2 ,Q3 、コンデンサ部3
1、及び素子部Q4 の接続状態は図2のA−A断面図に
より示される。
【0043】図7のように素子部Q4 のエミッタコーン
44が形成されている導体層39は図2からわかるよう
にコンデンサ部31の導電体層の下層となる導体層39
の一部であり、共通カソードCCと導通されている。従
って素子部Q4 に関しては、クリア電極CLへの印加電
圧により第2ゲートGS −共通カソードCC間に電流が
流れることになる。
【0044】また図4のように素子部Q3 のエミッタコ
ーン43が形成されている導体層33は図2からわかる
ようにコンデンサ部31の第2ゲートGS まで連続され
ている。従って素子部Q3 に関しては、そのエミッタコ
ーン43からの電界放出動作により素子部Q3 の第2ゲ
ートGS とコンデンサ部31の第2ゲートの間に電流が
流れることになる。
【0045】さらに、図2のとおり素子部Q3 の第1ゲ
ートGF と、素子部Q2 の第2ゲートGS は導体層34
により接続されており、また、素子部Q2 の第1ゲート
Fと、素子部Q1 の第2ゲートGS は導体層35によ
り接続されている。
【0046】このような構造の画素部20及びメモリ部
30を図8に等価回路として示す。なお、図1〜図7に
対応する部位を各部の符合により示している。即ち、メ
モリ部30においては素子部Q1 〜Q4 のスイッチ動作
によりコンデンサ部31に対して充放電が制御されるこ
とでデータ保持動作がなされることになり、そのコンデ
ンサ部31に保持されたデータ(電圧値)に基ずいて画
素部20が駆動されることになる。
【0047】メモリ部30の動作を図8、図10、図1
1を参照しながら説明する。まず図10のようにクリア
電極CLから素子部Q4 の第1ゲートGF に対して電圧
TH(図11参照)より高いクリア電圧VCLを印加し、
素子部Q4 を電子放出可能状態とする。
【0048】このとき、素子部Q4 の第2ゲートGS
電子を引き付けるのに十分な電位をもっていれば、素子
部Q4 の第2ゲートGS から共通カソードCC間に電流
が流れることになり、即ちコンデンサ部31の電位は下
がっていく。コンデンサ部31の電位が電子放出可能な
電位V1 (図11参照)に達すると、素子部Q4 のエミ
ッタコーン44からの電子放出は止まり、コンデンサ部
31の放電が止まる。この状態でコンデンサ部31は記
憶データがクリアされたことになる。
【0049】そして次のタイミングで図10のようにス
キャンカソードSCの印加電圧VSをグランド電位、又
は印加電圧VS ≦VG2−VTHとし、さらに、画像データ
に応じた印加電圧VD として画像データの輝度に応じた
パルス幅(即ちPWM変調された画像データ)をゲート
(G1 〜Gm )の第1ゲートGF に印加する(電圧VD
はVD ≧VTH)。
【0050】つまりこの電圧VD は素子部Q1 の第1ゲ
ートGF に印加されることになり、従って電圧VD の印
加期間(Hレベル期間)において素子部Q1 のエミッタ
コーン41から電子放出がなされる。
【0051】これによって抵抗部R1 に電流が流れ、そ
の電圧降下によって素子部Q2 の第1ゲートGF の電位
が下がる。このため素子部Q2 での電子放出動作が止ま
ることになる。(なお、スキャンがかからない状態、即
ちスキャン電圧VS がHレベルの期間は、素子部Q1
電子放出動作は停止状態であり、一方は素子部Q2 は電
子放出動作状態となっている。)
【0052】スキャン期間(スキャン電圧VS がLレベ
ルの期間)に素子部Q2 の電子放出が止まると、素子部
3 の第1ゲートGF の電位が上がることになり、素子
部Q3 は電子放出状態となる。そして、この期間におい
て素子部Q4 における第1ゲートGF へはクリア電圧V
CLは印加されておらず、即ち素子部Q4 は電子放出動作
が停止されている。
【0053】従って、この素子部Q3 が電子放出状態に
ある期間はコンデンサ部31に対する充電期間となる。
そして、この充電動作期間はデータ電圧VD のパルス幅
により設定される。つまり、データ電圧VD のHレベル
期間に充電が行なわれる。
【0054】従って、例えばデータ電圧VD が4段階の
階調表現を行なうためにパルス幅がWa〜Wdの間でP
WM変調されると仮定すると、コンデンサ部31の充電
電圧VC は、図10に示すように、データ電圧VD のパ
ルス幅(Wa〜Wd)に応じてそれぞれVa〜Vdとい
うように異なる値となる。
【0055】コンデンサ部31のホールド電位は即ち画
素部20におけるゲート電位となり、このゲート電位に
応じた電子量がエミッタコーン22からアノードAN
対して放出される。従って、表示される画素はコンデン
サ部31のホールド電位に応じた階調(輝度)表現がな
されることになる。
【0056】以上のように構成される本実施例では、画
素部20に対応してメモリ部30が設けられることでス
タティック表示を可能とし、メモリデータ(コンデンサ
部31のホールド電位)により発光動作がなされること
で画像データVD の印加期間より発光期間が長くなるた
め、ダイナミック表示よりはるかに低い駆動電圧で十分
な輝度を得ることができる。さらに、駆動電圧を低く設
定できることで、蛍光体の寿命も伸ばすことができる。
そして、このメモリ部はFECを用いて構成するため、
FEC製造工程において同時的に製造していくことがで
きる。
【0057】ところで、図10のホールド電位VC にも
示されている通り、ホールド電位に基づいて画素部20
のFEDでの電子放出が開始されると、このFEDのゲ
ート−カソード間にも微少電流が流れることになるた
め、コンデンサ部11は少しずつ放電されていくことに
なる。
【0058】この放電が1画面のスキャン期間内、即ち
その画素部に次のデータが書き込まれるまでの期間内に
完了するように各電界放出素子のパラメータを設定すれ
ば、クリア電極CL及び素子部Q4 を用いてメモリクリ
ア(コンデンサ部31の放電)を行なう必要はなくな
り、クリア電極CL及び素子部Q4 を不要としてさらに
構成を簡略化できる。
【0059】なお、実施例ではメモリ部30としてFE
Cを4素子使用した例で説明したが、複数のFECを有
するアレイの4つのグループに、それぞれ同様の各機能
を持たせるように構成してもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電界放出
素子を用いた表示装置は、各画素部に対して、カソード
と制御電極と集束電極を有する電界放出素子(FEC)
が制御電極への印加電圧に応じてカソードから集束電極
に対して電界放出を行なう動作を用いて形成されるスイ
ッチ素子部と、カソードと制御電極と集束電極のうちの
いづれか2極間に誘電体が挟接されて形成されるコンデ
ンサ部とを有して成るデータ保持部を設け、画素部の電
界放出素子における制御電極に対してはデータ保持部に
保持されているデータが供給されるように構成したた
め、スタティック表示が可能となり、低い駆動電圧で十
分な輝度を得ることができ、また駆動電圧を低く設定で
きることで、蛍光体の寿命も伸ばすことができるという
効果がある。そして、このメモリ部はFECを用いて構
成するため、FEC製造工程において同時的に製造して
いくことができ、製造工程の複雑化を生じないという効
果も発揮される。
【0061】さらに、コンデンサ部には画像データの階
調に応じた電位がホールドされるようにすることで、容
易に階調制御をできるようにすることができるという効
果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部の構成の説明図である。
【図2】実施例の要部のA−A断面図である
【図3】実施例の要部のB−B断面図である
【図4】実施例の要部のC−C断面図である
【図5】実施例の要部のD−D断面図である
【図6】実施例の要部のE−E断面図である
【図7】実施例の要部のF−F断面図である
【図8】実施例の要部の等価回路図である
【図9】実施例の表示装置の概略的な構成の説明図であ
【図10】実施例の要部の動作の説明図である
【図11】実施例におけるFECの第2ゲート電流特性
の説明図である
【図12】FECアレイの説明図である
【図13】FECアレイを使用した表示装置の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 表示装置 2 メモリ 3 タイミングコントローラ 4 スキャン側ドライバ 5 データ側ドライバ 6 シフトレジスタ 20 画素部 21 孔 22,41,42,43,44 エミッタコーン 30 メモリ部 31 コンデンサ部 32,33,34,35,36,37,38,39 導
体層 R1 ,R2 ,R3 抵抗層 Z1,Z2,Z3 絶縁層 Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 素子部 G1 〜Gm ゲートライン GF 第1ゲート GS 第2ゲート C1 〜Cn カソード CC 共通カソード SC スキャンカソード CL クリア電極 AN アノード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソードと制御電極と集束電極を有する
    電界放出素子を複数単位有し、各電界放出素子がアノー
    ド電極に対して電界放出を行なうことで1画素を形成す
    る画素部と、 カソードと制御電極と集束電極を有する電界放出素子が
    制御電極への印加電圧に応じてカソードから集束電極に
    対して電界放出を行なう動作を用いて形成されるスイッ
    チ素子部と、カソードと制御電極と集束電極のうちのい
    づれか2極間に誘電体が挟接されて形成されるコンデン
    サ部とを有して成るデータ保持部と、 を有して構成されることを特徴とする電界放出素子を用
    いた表示装置。
  2. 【請求項2】 カソードと制御電極と集束電極を有する
    電界放出素子を複数単位有し、各電界放出素子がアノー
    ド電極に対して電界放出を行なうことで1画素を形成す
    る画素部と、 カソードと制御電極と集束電極を有する電界放出素子が
    制御電極への印加電圧に応じてカソードから集束電極に
    対して電界放出を行なう動作を用いて形成されるスイッ
    チ素子部と、カソードと制御電極と集束電極のうちのい
    づれか2極間に誘電体が挟接されて形成されるコンデン
    サ部とを有して成るデータ保持部とを設け、 1画素を構成する前記画素部に対して1単位の前記デー
    タ保持部が配され、前記画素部の電界放出素子における
    制御電極に対しては前記データ保持部において前記コン
    デンサ部に保持されているデータが供給されるように構
    成されていることを特徴とする電界放出素子を用いた表
    示装置。
  3. 【請求項3】 前記コンデンサ部には画像データの階調
    に応じた電圧値が保持されることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の電界放出素子を用いた表示装置。
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JPH03295138A (ja) * 1990-04-12 1991-12-26 Futaba Corp 表示装置
JPH05303938A (ja) * 1991-08-05 1993-11-16 Motorola Inc 電界放出デバイスを用いた切換回路

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