JPH07181573A - カメラにおけるモータの制御方式 - Google Patents

カメラにおけるモータの制御方式

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JPH07181573A
JPH07181573A JP32807093A JP32807093A JPH07181573A JP H07181573 A JPH07181573 A JP H07181573A JP 32807093 A JP32807093 A JP 32807093A JP 32807093 A JP32807093 A JP 32807093A JP H07181573 A JPH07181573 A JP H07181573A
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JP
Japan
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motor
brake
speed
encoder
brake line
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Application number
JP32807093A
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English (en)
Inventor
Yoshito Konishi
義人 小西
Shinji Murashima
伸治 村島
Hidehiko Fujii
秀彦 藤井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】駆動時間の短縮と停止精度を図ったモータ制御
方式を提供する。 【構成】モータ200と;このモータ200の動力を伝
達する動力伝達系204と;この動力伝達系204を介
して伝達された動力によって駆動されるフィルムパトロ
ーネ208と;前記モータ、動力伝達系、被駆動部材の
いずれかの動作位置及び速度を検出するエンコーダ20
1と;エンコーダ201の出力に基いてモータ200を
制御するカメラにおけるモータ制御方式において、モー
タ200を停止させる際に予め設定した動作位置と速度
の関数で表わされるブレーキ線に沿うようにモータ速度
を変化させてフィルムパトローネ208を目標位置に停
止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラにおけるモータの
制御方式に関するものであり、特にモータの停止時の制
御に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラでは、絞り、フォーカシング、フ
ィルム給送等、種々の部材をモータを利用して駆動する
ようになっている。そして、これらの部材の駆動は素早
く、しかも精度よくなされるのが望ましい。
【0003】DCモータ(直流モータ)で、前記部材の
駆動を行なうに際し、駆動スピードを優先する場合は、
駆動方向に通電して加速していき、或る時点で逆通電ブ
レーキをかけて停止させるのが有効である。この場合、
従来は逆通電ブレーキによるモーターオーバーラン量を
事前に予測して停止させている。一方、精度を優先させ
る場合は、目標位置よりかなり手前から減速していき、
最後は低速度で駆動していって目標位置で止めたりして
いる。
【0004】図17と図18は従来採られていたオート
フォーカスレンズ駆動用のモータの制御方法の一例を示
している。この制御は目標位置の手前を複数のゾーンZ
1〜Z4に分割して、それらのゾーン内で一定速度にな
るように制御して最終的に止める方法である。そして、
この方法では速度制御のために、「順方向通電(加
速)」と「ショートブレーキ」を使用しており、一定速
度制御時はエンコーダパルスが一定速度パルスより広い
か狭いかで「加速」と「ショートブレーキ」を切り換え
ている。
【0005】各ゾーンに入ると、速度を落とすために
「ショートブレーキ」を用い、次のゾーンに入るまでは
上記の一定速度制御を行なう。これらのゾーン幅は「シ
ョートブレーキ」の制動力バラツキに余裕を加えて設定
しているので、比較的広い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、最初
のブレーキを開始した後も一定速度を保つためにかなり
順方向通電(加速)をしていることになり、なかなか止
まらない原因となっている。乗り物ならば乗り心地とい
う観点から急停止をさける意味で妥当かも知れないが、
カメラの内部機構ではその必要はなく、むしろ精度が保
てるならば、その制御時間が短縮できることが望まれ
る。しかるに、従来例では制御時間の短縮を図ると精度
が確保できなかった。
【0007】このように、従来のカメラにおけるモータ
の制御は、駆動スピード優先のとき、或る程度以上の精
度を得るのが難しく、オーバーラン量の予測も複雑にな
るという欠点があった。また、精度優先のとき、駆動時
間がかなり長くなるという欠点があった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
であって、駆動時間の短縮と停止精度を図ったモータ制
御方式を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、モータと;このモータの動力を伝達する動
力伝達系と;この動力伝達系を介して伝達された動力に
よって駆動される被駆動部材と;前記モータ、動力伝達
系、被駆動部材のいずれかの動作位置及び速度を検出す
るエンコーダと;エンコーダの出力に基いて前記モータ
を制御する制御手段とから成るカメラにおけるモータ制
御方式において、モータを停止させる際に予め設定した
動作位置と速度の関数で表わされるブレーキ線に沿うよ
うにモータ速度を変化させて前記被駆動部材を目標位置
に停止させるようにしている。
【0010】
【作用】このような構成によると、モータ停止の際に、
予め設定したブレーキ線に沿わせるので、種々の条件
(負荷、イナーシャ、モータ特性、電源等)の違いによ
って、その時々のブレーキの効き具合いにバラツキがあ
っても、原理的に制動力の異なる複数のブレーキ(逆通
電、ショート、オフ)の使用割合を適宜切り換えること
で実質的な制動特性は同じになり、停止精度が高い。ま
た、ブレーキ線を全体として急降下とすることによって
駆動時間の短縮が図られる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明のモータ制御回路構成の一実施
例を示す。この実施例は、DCモータ10を動力源とし
て、カメラのメカニズムを所定位置まで正確に、しかも
短時間のうちに駆動するものである。DCモータドライ
バ11は、DCモータ10と電源12と基準アースの接
続をマイクロコンピュータ13の指令に従って切換える
ことにより、DCモータ10への通電状態を次の4状態
に切換えられる。
【0012】正方向通電 逆方向通電 端子ショ
ート 端子開放 ここで、ドライバ11の第1スイッチ11aを接点a側
に設定し、第2スイッチ11bを接点c側に設定する
と、正方向通電となる。第1スイッチ11aを接点b側
に設定し、第2スイッチ11bを接点d側に設定する
と、逆方向通電となる。そして、第1スイッチ11aを
接点b側に設定し、第2スイッチ11bを接点c側に設
定すると端子ショート状態となる。また、第1、第2ス
イッチ11a、11bを図示の位置に設定すると、端子
開放状態となる。
【0013】パルスエンコーダ14は、DCモータ10
の出力軸回転をモニターして、総回転量及び回転速度を
検出するためのもので、DCモータ出力軸に直接、もし
くは、DCモータ10により回転する駆動部材に取り付
けられている。DCモータ10により回転する駆動部材
をモニターする場合は、その回転量が、DCモータ10
の回転量に比例していることが望ましい。
【0014】エンコーダ板14aと共にパルスエンコー
ダ14を構成するフォトインタラプタ14bの出力は波
形整形回路15で波形整形され、DCモータ10が回転
している時は、エンコーダパルス信号16が出力され
る。エンコーダパルス信号16は、マイクロコンピュー
タ13に入力され、1パルスごとのエンコーダパルス波
形周期Wの計時及びモータ通電開始からの累積パルス数
のカウントが行われる。
【0015】パルスエンコーダ14のエンコーダ板14
aには、円周方向に一定回転幅のスリット14cが形成
されているので、このスリット数がSの場合には、1パ
ルスに対応するエンコーダ板回転量は、1/S回転とな
る。パルスエンコーダ14が、モータ出力軸に直接取付
けられている場合を考えると、nパルス目のパルスエッ
ジ(例えばパルスの立ち上がりエッジ)を検出した時、
DCモータ10の総回転量:Rと第nパルス区間での平
均回転速度:Vは次式にて求まる。
【0016】R=n/S ‥‥‥ (式1) V=1/WS ‥‥‥ (式2) マイクロコンピュータ13は、R、Vに関する条件式を
計算し、その結果に基いてDCモータドライバ11を制
御し、DCモータ10を目標位置へ停止させる。
【0017】総回転量Rと、回転速度Vに基づく制御方
式を以下に示す。図3は、DCモータ10に正方向通電
し続けた時の、DCモータ10の総回転量(横軸)と回
転速度(縦軸)の関係を示している。DCモータ10の
ローター及び同モータで駆動される負荷にはイナーシャ
があるので、最初は徐々に加速してゆき、やがて定常速
度に達する。この加速中の特性及び定常速度は、モータ
電源、負荷トルク、イナーシャなどに影響されるので、
所定移動量に対応するB点でのモータ回転速度は、これ
ら各条件によって異なる。
【0018】図4は、B点でDCモータ10にブレーキ
をかけた時の、モータ総回転と回転速度の関係を示して
いる。ここで用いるモータブレーキ方法は、DCモータ
ドライバ11によりDCモータ10への給電状態を変え
て行う次の3種のブレーキで、その制動力は次の順であ
る。
【0019】逆通電ブレーキ ショートブレーキ
開放ブレーキ 3種のブレーキの制動力には、はっきりと差があるが、
1種のブレーキに限ってもその制動力は、モータ電源、
負荷トルク、イナーシャなどの条件によってバラツキを
もつ。つまり、通常状態のブレーキ制動特性が図4の実
線である場合、条件によっては破線のブレーキ制動特性
となる場合がある。従って回転速度がゼロとなる総回転
量はバラツクことになり、停止位置精度が必要な場合に
は問題となる。
【0020】そこで本発明では、目標停止位置に対して
基準ブレーキ線を設定し、制動力の異なるブレーキを切
換えながら、この線に沿うように減速して停止させる。
切換えて用いる複数のブレーキとして、制動力の大きな
ブレーキ(例えば逆通電ブレーキ)と、これより制動力
の小さいブレーキ(例えばショートブレーキ)の2種類
を用いる場合について説明する。
【0021】図11は、所定の回転速度から、上記2種
類のモータブレーキをかけた時のモータ総回転と回転速
度の関係を示している。図4で示したのと同様に、モー
タブレーキの制動力は、条件によってバラツクため、そ
の制動特性は、制動力の大きいブレーキでは斜線部18
の範囲、制動力の小さいブレーキでは斜線部19の範囲
内でバラつく。
【0022】ここで2つの斜線部18、19の中間の制
動特性線として、基準ブレーキ線17を設定する。制動
力の大きいブレーキは、条件によって制動力が変化して
も常に基準ブレーキ線17よりは制動力が大きいため、
基準ブレーキ線17よりも速度オーバーしている時は、
制動力の大きいブレーキをかければ基準ブレーキ線17
まで急減速することができる。
【0023】逆に制動力の小さいブレーキは、常に基準
ブレーキ線17より制動力が小さいため、基準ブレーキ
線17よりも減速しすぎている時は、制動力の小さいブ
レーキに切り換えることで、基準ブレーキ線17まで減
速の度合を緩めることができる。モータの減速特性は、
一般的に指数関数で表現できるので、基準ブレーキ線1
7も指数関数で表現できる。しかし基準ブレーキ線17
はあくまでも減速のガイドラインであるので、必ずしも
指数関数である必要はなく、前述の2つの斜線部18、
19にはさまれた領域に設定されていれば良い。
【0024】ここで、基準ブレーキ線17の設定は、次
のように行なうとよい。即ち、基準ブレーキ線17(動
作位置Qと速度Vの関数)は任意の速度における基準ブ
レーキ線17の接線の傾きdV/dQが同速度における
「制動力の小さいブレーキ」19のうち最も制動力の大
きい場合のブレーキ特性線19Bの傾きよりも大きく、
且つ同速度における「制動力の大きいブレーキ」18の
うち最も制動力の小さい場合のブレーキ特性線18Aの
傾きよりも小さくなるように設定する。
【0025】さて、本実施例のようにマイクロコンピュ
ータ13を用いてリアルタイム判断しながらブレーキ制
御を行う場合は、判断のための演算処理を簡単にして演
算時間を短縮した方が有利なので、後述する(式3)の
ような近似式で基準ブレーキ線を表現すると有効であ
る。
【0026】図5は1本の基準ブレーキ線設定の実施例
を示している。ここでは、基準ブレーキ線50は、切換
えて用いる複数のブレーキの制動力のほぼ中間の制動カ
ーブとし、目標値Aに対応して次式のように設定してお
く。
【0027】 P=ann+an-1n-1+・・・+a1V+a0 ‥‥‥ (式3) ただし、P=A−R P:目標値までの駆動量 R:総回転量 V:モータ回転速度 a0〜an:設定定数 制御すべきDCモータ10は、まずこの基準ブレーキ線
50と交わって領域(2)に入るまでは、正方向通電し
て加速してゆく。いったん領域(2)に入った後は、基
準ブレーキ線50に沿うように、ブレーキ切換制御に移
る。
【0028】モニターしているモータ状態が領域(2)
にある時は、基準ブレーキ線50より速度が大き過ぎる
ので、制動力の大きなブレーキをかけ、逆に領域(1)
にある時は、基準ブレーキ線50より速度が小さ過ぎる
ので、制動力の小さなブレーキに切換える。
【0029】このようにして1本の基準ブレーキ線に沿
わせる制御をした時の特性を図6に実線で示してある。
ここで破線は、基準ブレーキ線50を示している。他の
方法として、領域(2)でブレーキをかけ、領域(1)
では正方向通電加速してやることで、基準ブレーキ線5
0に沿わせる制御も可能である。
【0030】図7は、1本の基準ブレーキ線50に沿わ
せる制御の具体的シーケンスフローを示している。ここ
では、切換える2種類のブレーキとして、逆通電ブレー
キと、ショートブレーキを用いている。まず、DCモー
タ10の回転量及び速度のモニタ用のカウンタN及びタ
イマーTをリセットし(ステップ#5、#10)、モー
タ正方向通電開始と同時に、スタートさせる。
【0031】その後、モータ通電中エンコーダパルスを
常時モニターしておき、パルスエッジを検出する(ステ
ップ#20)ごとに回転量のカウンタをカウントアップ
し、パルスエッジまでの1パルスの時間幅Wをタイマー
Tで計時する(#25)。この時、パルス時間幅Wか
ら、後述の基準ブレーキ線の式:f(W)の値を計算し、
総回転量のカウント値Nから決まる目標値Aまでの残り
の駆動量Pと比較する(#30)。
【0032】P≧f(W)である時は、まだ基準ブレー
キ線50に到達していないので、正方向通電のままにし
て、モータを加速し続ける。P<f(W)となったら、
基準ブレーキ線50を超えて領域(2)に入っているの
で、モータに逆通電ブレーキをかけて(#35)、以後
は基準ブレーキ線50に沿わせるブレーキ制御に入る。
この時、正通電から逆通電へといきなり切換えるとDC
モータドライバ11及びDCモータ10に電気的負担が
かかるので、一般に数10μs程度ショートする。基準
ブレーキ線50の表現式:P=f(W)は、(式1)、
(式2)、(式3)から、次式のように、表わされる。
【0033】 P=f(W)=an(1/SW)n+an-1(1/SW)n-1 +・・・+a1/SW+a0 ‥‥‥ (式4) ただし、P=A−n/S ブレーキ制御においても、通電加速時と同様に、エンコ
ーダパルスのカウント及びパルス時間幅Wのモニターを
行い、基準ブレーキ線の式:f(W)の値を計算する。ス
テップ#55で、P<f(W)である時は、領域(2)
に入っているので、モータに逆通電ブレーキをかけて減
速し(#60)、領域(1)に入るのを待つ。
【0034】P≧f(W)である時は、領域(1)に入
っているので、モータブレーキをショートブレーキに切
換え(#65)、減速の度合いを緩めて領域(2)に入
るのを待つ。これを繰返して減速してゆき、ステップ#
65でパルス時間幅Wが、所定値Lより大きくなると、
停止直前であると判断して、領域(1)、(2)に無関
係にショートブレーキに切換える(#70)。後は、モ
ータ回転速度がゼロになったところで、制御を終了す
る。
【0035】この実施例では、切換えブレーキとして、
逆通電ブレーキとショートブレーキを用いているが、こ
の他に、「逆通電ブレーキと開放ブレーキ」、「ショー
トブレーキと開放ブレーキ」「印加電圧の異なる2種類
の逆通電ブレーキ」など様々な組合わせでの制動力調節
が利用できる。
【0036】また、図14及び図15のように、モータ
内の1つのロータコアに2つのコイルL1、L2が巻か
れているDCモータを用いる場合は、更に以下のような
組合わせも利用できる。図14のように中間タップt3
が出ているモータでは、ショートブレーキとして、「t
1・t2間のショート」、「t1・t3間のショート」、「t
1・t23間のショート」、逆通電ブレーキとして、「t
1・t2間に逆通電」、「t13間に逆通電」を組み合わ
せて、「t1・t3間をショートし、かつt2・t3間に逆通
電」などが実施できる。
【0037】図15のように中間タップが、t3、t4
分かれて出ているモータでは、t3・t4をショートした
状態で、上記ブレーキを行う他に、「t1・t3間及びt4
・t2間に逆通電」するブレーキも可能である。これら全
てのブレーキは、その制動力が異なるように設定できる
ので、それら2種類以上のブレーキを組合わせて制動力
の調節が可能となる。
【0038】次に、モータ起動時には、目標位置までの
駆動量が決まらない場合について説明する。図12は、
首振り遊星ギア32を用いた駆動機構で、位置検出スイ
ッチ付き出力ギア34を、位置検出スイッチ35による
検出位置(図13のRsw)から所定量回転させた位置が
目標停止位置となっている。35a、35bは位置検出
スイッチ35を構成するスイッチ片である。DCモータ
10を起動すると、その回転出力は減速系30を経て太
陽ギア31を時計方向に回転させ、遊星ギア32は太陽
ギア31の周りを公転した後に、(二点鎖線32’で図
示した位置で)出力ギア34に噛み合って出力ギア34
を時計方向に回転させる。
【0039】モータ起動時の出力ギア34の回転角度が
不定であると、位置検出スイッチ35により検出される
移動量基準RSWが変化する。従って、モータ起動後、順
方向通電で加速し続けると、移動量基準RSWで速度オー
バーとなって、ブレーキをかけても目標位置に停止でき
ずに行き過ぎることが起こり得る。そこで図13に示す
ような速度制御を行う。
【0040】図13は、移動量基準RSWまでが変化する
場合の速度制御例を示している。モータ駆動後、徐々に
回転速度は上がってゆくが、いつ移動量基準RSWに到達
するかはわからないので、突然、移動量基準RSWが検出
されても目標位置Aに停止できるように、速度リミット
値VLMを設定しておき、RSWに到達するまではモータ速
度がVLMを超えないように制御する。
【0041】具体的には、モータ速度VがV<VLMの時
は順方向通電し、V>VLMの時は、通電解除することを
繰返してVLMを超えないように制御することができる。
移動量基準RSWが検出された後は、RSWからの回転量と
速度をモニタしながら、設定ブレーキ線90に沿わせて
ブレーキをかけて目標位置に停止させることができる。
速度リミット値VLMは、設定ブレーキ線と、移動量基準
SWからの必要最小駆動量aから次のように設定でき
る。ここで必要最小駆動量とは、RSWからの駆動量を変
える必要がある時に、実際に使用する駆動量の最小値を
いう。
【0042】次に、設定ブレーキ線が(式5)で表わさ
れる場合について説明する。
【0043】V=g(P) ‥‥‥ (式5) ただし、V:モータ回転速度 P:目標位置までの残り駆動量 g(P):Pの関数(前述の(式3)の逆関数)
【0044】この設定ブレーキ線を用いてブレーキ制御
を行う場合には、ある駆動位置で観測された速度が、同
じ駆動位置での設定ブレーキ線上の速度よりも遅けれ
ば、目標位置に停止させることができる。従って、速度
リミット値:VLMを、 VLM<g(a) ‥‥‥ (式6) を満足させるように設定すれば良い。
【0045】図2は、本発明のモータ制御方法が適用可
能なカメラのフィルム給送機構の一実施例を示してい
る。給送モータ200の回転出力は、減速ギア系202
を介して巻上げ/巻戻し切換え機構203へ伝達され、
ここで巻上げ動作時には、巻上げスプール205へ、巻
戻し動作時には、巻戻しフォーク206へと回転出力を
切換えて駆動するようになっている。
【0046】給送モータ200の回転量と回転速度検出
には、同モータ軸上に設けられた給送モータエンコーダ
201が用いられる。またフィルムパトローネ208か
ら引き出されて、巻上げスプール205に巻取られてゆ
くフィルム207の移動量と移動速度検出には、フィル
ム207に密着して回転するフィルム移動検出ローラ2
09の回転を検出するフィルムエンコーダ210が用い
られる。
【0047】巻上げ動作後のフィルム位置は、露光する
画枠位置を決めるので、一般に精度を要求される。そこ
で本発明のモータ制御が有効となる。第1の制御方法
は、給送モータエンコーダ201のパルス出力に対し
て、本発明のモータ制御を行う方法である。
【0048】フィルム207は、巻上げスプール205
に巻取られてゆくと巻き太ってゆくので、フィルム20
7を単位距離移動させるための、給送モータ200回転
量は変化する。従って、現在の撮影コマ数に応じて目標
位置までの駆動パルスを変化させていく必要がある。し
かし、本発明のモータ制御は適用可能である。
【0049】第2の制御方法は、フィルムエンコーダ2
10のパルス出力に対して、モータ制御を行う方法であ
る。この場合、1コマ巻上げに対する目標駆動パルスは
一定であるが、やはりフィルムの巻太りの関係で、換算
モータ回転量は変化するので、現在の撮影コマ数に応じ
て補正してやる必要がある。しかし、本実施例のモータ
制御は適用可能である。
【0050】また、フィルム巻太りの関係で、給送モー
タ200のモータ軸上換算の巻上げトルクも撮影コマ数
によって変化するので、これらの影響によるブレーキ特
性の変化幅が大きい時には、次のような方法も利用でき
る。基準ブレーキ線を複数本設定しておき、撮影コマ数
の範囲によって使用する基準ブレーキ線を使い分けれ
ば、対応可能な範囲が広がる。
【0051】この方法は、明らかに条件の異なる負荷を
切り換えて、同一のモータで制御する場合にも有効であ
る。この場合、負荷を切換えたことは、制御用のマイク
ロコンピュータが分かっているので各負荷によって使用
する基準ブレーキ線を選択してやれば良い。
【0052】図8、図9は、第2のモータ制御方法を示
している。ここでは、ブレーキ制御時に、予め設定し
た、動作位置と速度の連続関数で表わせる2本の基準ブ
レーキ線80、81に、はさみ込むようにして減速して
ゆく。図8に、2本の基準ブレーキ線設定の一実施例を
示す。制御すべきモータは、図9に示すように、まず2
本の基準ブレーキ線と交わって領域(2)に入るまでは
正方向通電して加速してゆく。
【0053】いったん領域(2)に入った後は、上限基
準ブレーキ線80と下限基準ブレーキ線81にはさまれ
た領域(3)に入るように、ブレーキ切換制御に移る。
モニターしているモータ状態が、領域(1)にある時
は、制動力が小さいブレーキをかけて領域(3)に戻
し、領域(2)にある時は、制動力の大きなブレーキに
切換えて、領域(3)に戻す。
【0054】目標停止位置は、2本の基準ブレーキ線8
0と81の間に設定してあるので、前述のブレーキ切換
えを繰返すことにより、目標停止位置近傍に停止させる
ことができる。この方法は、ブレーキと正方向通電加速
を切換えて、2本の基準ブレーキ線80、81にはさみ
込む制御を行うと、ブレーキ特性バラつきが大きい時に
は特に有効である。
【0055】図10は、本実施例のモータ制御方法が適
用可能なレンズ交換式カメラの絞り駆動機構の一実施例
を示している。カメラ本体100内に設けられた絞りモ
ータ102の回転出力は、絞り駆動減速系104で減速
され、カメラ側絞りカプラー101とレンズ側絞りカプ
ラー106の係合部を介して、レンズ本体105内に設
けられた絞り機構107へ伝達され、絞りを絞込みある
いは開放方向に駆動することができる。
【0056】絞りモータ102の回転量と回転速度の検
出には、同モータ軸上に設けられた絞りモータエンコー
ダ103が用いられる。絞りモータ102の回転量と絞
り機構107内の絞り羽根の移動量は一対一に対応して
いるので、絞りモータ102を制御することによって、
絞り開口量を任意に設定できる。
【0057】絞り開口量は、シャッタと共に、フィルム
露光量を決める要素であるため精度が要求される。また
レリーズ時に絞込みを行うカメラにおいては、絞り駆動
時間がレリーズタイムラグに影響するため、絞り駆動時
間は短い方が望ましい。そこで本実施例のモータ制御方
法が有効となる。
【0058】絞込み動作時は、絞込み方向に回転するよ
うに絞りモータ102に正通電し、目標絞り値に対応し
た基準ブレーキ線と交わるまで正通電し続ける。その後
は前述のように、ブレーキを切換えて基準ブレーキ線に
沿うように速度制御し、目標絞り値に停止させる。
【0059】図10に示したメカニズムは、被駆動部材
を絞り機構107から、フォーカシングレンズに変える
ことで、フォーカシング駆動にも応用できる。従って、
上述のモータ制御方法は、DCモータによる焦点調節装
置にも適用でき、短時間で正確なピント位置へ駆動でき
る有効な方法である。
【0060】以上の実施例では、モータの停止を行なわ
せるときにブレーキのみを行なうようにしているが、本
発明では基準ブレーキ線に沿わせるためブレーキと順方
向通電(加速)と切換えて行なうこともできる。逆通電
電圧が低い場合などでは、ブレーキ制動力の変化幅が小
さいので、順方向通電を加えることで、図16に示すよ
うに速度の変化幅が広がり、ブレーキ線95設定の自由
度が大きくなるというメリットを享受できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ータ停止の際に、予め設定したブレーキ線に沿わせるの
で、種々の条件(負荷、イナーシャ、モータ特性、電源
等)の違いによって、その時々のブレーキの効き具合い
にバラツキがあっても、原理的に制動力の異なる複数の
ブレーキ(逆通電、ショート、オフ)の使用割合を適宜
切り換えることで実質的な制動特性は同じになり、停止
精度が高い。また、ブレーキ線を全体として急降下に設
定することによって駆動時間の短縮が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したモータ制御回路を示す図。
【図2】本発明のモータ制御回路を搭載するカメラのフ
ィルム給送機構を示す図。
【図3】本発明を実施したモータ制御方式を説明するた
めの図。
【図4】本発明を実施したモータ制御方式を説明するた
めの図。
【図5】本発明を実施したモータ制御方式を説明するた
めの図。
【図6】本発明を実施したモータ制御方式を説明するた
めの図。
【図7】本実施例のモータ制御の手順を示すフローチャ
ート。
【図8】本発明の第2実施例のモータ制御方式を説明す
るための図。
【図9】本発明の第2実施例のモータ制御方式を説明す
るための図。
【図10】本発明の第2実施例のモータ制御方式に適し
たカメラの絞り制御に関する図。
【図11】本発明における基準ブレーキ線の設定につい
ての説明図。
【図12】本発明における首振り遊星ギアを用いた駆動
機構を示す図。
【図13】本発明の第3の実施例のモータ制御方式を説
明するための図。
【図14】本発明において使用するDCモータの例を示
す図。
【図15】本発明において使用するDCモータの他の例
を示す図。
【図16】本発明の第4の実施例のモータ制御方式を説
明するための図。
【図17】従来のモータ制御方式を説明するための図。
【図18】従来のモータ制御方式を説明するための図。
【符号の説明】
10 DCモータ 11 モータドライバ 13 制御用CPU 14 パルスエンコーダ 17、50、80、81、90、95 基準ブレーキ線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータと、 前記モータの動力を伝達する動力伝達系と、 前記動力伝達系を介して伝達された動力によって駆動さ
    れる被駆動部材と、 前記モータ、動力伝達系、被駆動部材のいずれかの動作
    位置及び速度を検出するエンコーダと、 前記エンコーダの出力に基いて前記モータを制御する制
    御手段と、 から成るカメラにおけるモータ制御方式において、 モータを停止させる際に予め設定した動作位置と速度の
    関数で表わされるブレーキ線に沿うようにモータ速度を
    変化させて前記被駆動部材を目標位置に停止させるよう
    にしたカメラにおけるモータの制御方式。
JP32807093A 1993-12-24 1993-12-24 カメラにおけるモータの制御方式 Pending JPH07181573A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003015189A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Pentax Corp カメラのシャッタ露出制御装置
US6640056B2 (en) 2000-08-23 2003-10-28 Minolta Co., Ltd. Camera for driving lens unit removably attached thereto and method for controlling drive therebetween
JP2008003501A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ駆動装置

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