JPH07181513A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH07181513A
JPH07181513A JP5324928A JP32492893A JPH07181513A JP H07181513 A JPH07181513 A JP H07181513A JP 5324928 A JP5324928 A JP 5324928A JP 32492893 A JP32492893 A JP 32492893A JP H07181513 A JPH07181513 A JP H07181513A
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JP
Japan
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image display
electro
optical
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JP5324928A
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English (en)
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Narumasa Yamagishi
成多 山岸
Yoshito Miyatake
義人 宮武
Hiroshi Miyai
宏 宮井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69415953T priority patent/DE69415953T2/de
Priority to EP94308668A priority patent/EP0660618B1/en
Priority to CA002136777A priority patent/CA2136777C/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光による入力像を光電効果に依って投影像に
変換する画像表示装置の特に画像転写部を小型化するこ
とで装置全体の小型化、低価格化を実現する。 【構成】 複数の屈折率分布型レンズが光軸と平行に配
列されてなり、画像表示素子16により与えられた入力
像が電気光学素子8の光導電層面上に等倍転写されるよ
う前記電気光学素子8と前記画像表示素子16の間に配
置された画像転写素子2を具備することを特徴とする。 【効果】 画像転写距離を大幅に削減でき、画像劣化な
く画像転写を行えることで画質劣化なく小型、低価格の
画像表示装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光による入力像を光電効
果によって投影像に変換する画像表示装置の構成に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の電気光学素子を用いた画像
表示装置として画像表示素子上の画像を従来の転写レン
ズにより電気光学素子の光導電層(光電感応層)上に転
写する構成が主流である。しかし転写画像の画質劣化は
少ないものの、転写レンズその物が大きい上に転写距離
をさらに大きく取る必要があり装置が大型化してしまう
問題点があった。これを解決するため一部の文献では転
写レンズに変えて太さ数ミクロンで屈折率が中心部と周
辺部とで異なるファイバーを束ねたファイバー光プレー
ト(以下FOPと記す)により画像表示素子と光導電層
を直結する構成をとっている。これにより転写に要する
距離を数センチメートルに抑えることができ、装置の小
型化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしFOPにも問題
点が大きく分けて以下の3つが上げられる。
【0004】(1) 第1に転写画像の劣化である。F
OPは開口率が大きくできる反面、像面と離して構成す
るとピントがぼけてしまうことから像面を密着して構成
する必要がある。従ってファイバーの光を透過しない部
分、ファイバー間の部分が網状に現れこれ自体が画質を
劣化させる上に表示画像とのモアレも発生する可能性が
ある。また非常に多くのファイバーを束ねていく際に配
列に傾きがあると輝度むらが生じて画質を著しく劣化さ
せる。
【0005】(2) 第2に装置の生産性、信頼性の問
題である。先に述べたようにFOPは像面と離して構成
できないことからFOPに直接画像表示装置の画像表示
面を設ける必要があり、また電気光学素子の光導電面も
同様にFOP面上に構成する必要がある。現在電気光学
素子の生産における歩留まりは決して楽観できる物では
ない上に硝子面にかえてFOPを用いて画像表示素子と
直結すると機械的なストレスが増えることで更に悪化す
ることが容易に考えられる。
【0006】(3) 第3にFOP自体の生産性であ
る。FOPの構成からくる生産にかかる工数が大きいこ
とと、ファイバーの折れや傾き等が原因となり生じる欠
陥による歩留まりの悪さから、価格が非常に高価になっ
てしまい商品化してもその市場は限られる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記画像転写装
置の小型化に関するもので、液晶層及び光導電層を備え
た電気光学素子を用いて光による入力像を光電効果に依
って投影像に変換する画像表示装置において、複数の屈
折率分布型レンズが光軸と平行に配列されてなり、画像
表示素子により与えられた入力像が前記電気光学素子の
光導電層面上に等倍転写されるよう前記電気光学素子と
前記画像表示素子の間に配置された画像転写素子を具備
することにより構成される。
【0008】ここで上記画像表示素子は陰極線管、中で
も画像表示面が平坦なもの、あるいは液晶パネルと光源
と導光部から構成される。
【0009】また前記複数の屈折率分布型レンズ間は光
吸収材が満たされている。更に前記電気光学素子と画像
転写素子間及び画像転写素子と前記画像表示素子間には
液体が充填されており、前記液体は前記電気光学素子と
画像転写素子間及び画像転写素子と前記画像表示素子間
を流動可能に設けられている。
【0010】上記のように全てを液体で充填せずに画像
転写素子と前記画像表示素子間を冷媒が充填されている
構成でも成り立つ。その際には前記液体に温度変化が生
じた際にその屈折率が変化しても画像転写素子と前記画
像表示素子間の光学的距離が変わらないよう画像転写素
子と前記画像表示素子間の機械的な距離を調整可能に構
成されるか、前記電気光学素子と画像転写素子間の距離
を調整可能に構成されている。
【0011】上記以外に前記電気光学素子と画像転写素
子間に設けられた窓材と前記画像表示素子間が液体によ
り充填されている。更に前記液体は前記窓材と画像転写
素子間及び画像転写素子と前記画像表示素子間を流動可
能に設けられても構成できる。
【0012】
【作用】この様に本発明によって構成することで従来の
転写レンズによる構成に比べて画像転写に要する光路長
だけでなく転写レンズそのものの大きさをも小型化でき
ることから装置全体の大幅な小型化が可能となる。その
上画像表示装置の画像表示面と画像転写素子、また電気
光学素子の光導電面と画像転写素子の間は非接触で構成
されていることから接触して構成する際に生じるストレ
ス、または各素子に生じる温度差によるストレスがなく
生産性、信頼性においても問題はない。
【0013】また、本発明による画像転写素子は小さな
転写レンズの集合体と見なせることから、FOPのよう
に画像転写素子の形が転写画像に現れることはなく、良
好な転写画像を得ることが出来る。
【0014】画像転写素子の生産性もFOPのファイバ
ー径が数マイクロメートルなのに比べて本発明における
画像転写素子の屈折率分布型レンズ一つの径は1ミリ前
後と取扱いも容易となり、画像転写素子自体の生産性に
ついても問題ない。
【0015】上記通り画像表示装置は陰極線管でも液晶
パネルでも可能である。陰極線管では屈折率分布型レン
ズの焦点深度が浅いことと陰極線管からの光の集光効率
を考慮して画像表示面は平坦であることが必要である。
陰極線管を用いれば高解像な光画質な映像を容易に提供
できる上に数々の異なった入力周波数への対応も容易で
ある。また液晶パネルを画像表示装置に用いれば陰極線
管によるそれよりも小型化が可能である。
【0016】前記複数の屈折率分布型レンズ間は光吸収
材が満たされていることで屈折率分布型レンズの開口数
よりも大きな入射角をもった光が屈折率分布型レンズを
出て迷光となり、隣接する屈折率分布型レンズに入射し
て生じる画質の劣化を防止している。
【0017】また一般に光が空気中から硝子面に入射す
る際に数%の光が入射面において反射される。本発明に
おいては画像転写距離が短く、特に陰極線管のように発
光角の広い光源を用いる際には入射角の大きい光が入射
する。このため画像転写素子表面での反射率が大きくな
ってこれが有害光となり転写画像のコントラスト劣化を
生じる。従って前記電気光学素子と画像転写素子間及び
画像転写素子と前記画像表示素子間が空気の場合にはそ
れぞれの入射面、出射面に反射防止膜を設けることは最
低必要になる。しかし反射防止膜でも入射角が大きく反
射防止膜の最適入射角と異なる光が入射した際には必ず
しも最適とはいえない。
【0018】したがって入射角の大きい光が入射する構
成においては電気光学素子と画像転写素子間及び画像転
写素子と前記画像表示素子間に液体を充填することで空
気層が介在しなくなり、液体の屈折率は空気よりも硝子
のそれに近く設定されていることから硝子表面での反射
を大幅に削減できる。但しこの時何らかの要因により液
体の温度が変化すると液体の屈折率が変化することか
ら、光学的な光路長が変化して結像位置にずれが生じ解
像度が劣化してしまう。特に本発明の複数の屈折率分布
型レンズからなる画像転写素子に用いた場合、これによ
る転写画像はいくつかの屈折率分布型レンズの転写した
画像が重なって構成されいることから転写倍率が等倍か
ら変化するとそれぞれのレンズで転写位置がずれて合成
されることとなり顕著に画質劣化が生じる。この原因に
よる画質劣化を最小限に抑えるには画像転写素子を電気
光学素子の光導伝層面と画像表示素子の画像表示面から
光路長が等しくなるよう中心に配置することが必要とな
る。具体的には画像転写素子と電気光学素子間、画像表
示素子と画像転写素子間にある液体の屈折率が等しくな
れば良い、すなわち液体の温度が等しく保てば良いこと
から画像転写素子と電気光学素子間、画像表示素子と画
像転写素子間にある液体を流動可能に設けて対処する。
【0019】上記のように画像転写素子と電気光学素子
間、画像表示素子と画像転写素子間の全てを液体で充填
せずに画像転写素子と画像表示素子間を空気が介在しな
いように液体で充填されている構成でも成り立つ。この
時先に述べた全てを液体で充填する場合と比べて画像転
写素子の出射面、電気光学素子の入射面での表面反射は
反射防止膜だけとなることから転写画像のコントラスト
は多少劣るが、構造が簡単となる、電気光学素子にスト
レスがかからない等の長所もある。その際には前記液体
に温度変化が生じた際にその屈折率が変化しても画像転
写素子と画像表示素子間の光学的距離が変わらないよう
画像転写素子と前記画像表示素子間の機械的な距離を調
整可能に構成されるか、あるいは液体を充填した部分の
機械的距離を変化させるには構造が複雑となるため電気
光学素子と画像転写素子間の距離を調整可能にして液体
の屈折率が変化することで生じる画像転写素子と画像表
示素子の光学的距離の変化分と同じだけ光路長を変化さ
せて画像転写素子の屈折率分布型レンズの転写倍率が異
なって生じる画質劣化を抑えることが出来る。
【0020】これら以外に電気光学素子と画像転写素子
を結ぶ光軸が垂直になるよう平行平面板である窓材が設
けられており、この窓材と画像表示素子間および画像転
写素子と画像表示素子間に空気層が介在しないように液
体が充填されていることでも構成できる。この時電気光
学素子の入射面と窓材出射面は反射防止膜を施すとして
も全てを液体で充填する場合と比較して転写画像の画質
劣化は大きくなるが電気光学素子とは非接触であること
から電気光学素子にかかるストレスはない。
【0021】また電気光学素子と窓材間の光路長を短く
設定することで先に述べた電気光学素子と画像転写素子
間および画像転写素子と前記画像表示素子間を液体で充
填して構成した場合と同じように画像転写素子と電気光
学素子間、画像表示素子と画像転写素子間にある液体を
流動可能に設けることで液体の温度変化により生じる光
路長変化による画質劣化に対処できる。
【0022】以上のように本発明に依れば画質の劣化を
最小限に抑えながらも転写光学素子および転写に要する
光路長を大幅に短縮することが可能となり、画像表示装
置全体の小型化が実現できる。また生産性においても問
題ないことから装置の価格を大幅に抑えて市場に提供す
ることが出来る。
【0023】
【実施例】
(実施例1)以下本発明ついて実施例をあげて説明す
る。本発明第一の実施例の構成図を図1に、本実施例の
電気光学素子8の構成説明図を図2に、本実施例の画像
転写素子21の構成説明図を図3に示す。
【0024】1は第一の光源装置を示し、2の光源と光
源2から発せられる光をその開口方向に出射するよう設
けられた反射鏡3とからなる。光源装置1から出射され
る光の光軸に対し斜めに設けられたコールドミラー4に
より光源2から射出された光の内、赤外成分が除去され
る。コールドミラー4により反射された赤外光を除く光
は光路上に配置された紫外線除去フィルター5を透過す
ることによって紫外成分が除去される。前記コールドミ
ラー4、紫外線除去フィルター5を経ることで可視成分
だけになった光は偏光ビームスプリッター6に入射す
る。
【0025】偏光ビームスプリッター6は2つの硝子材
の境界面に誘電体による多層膜を施す、あるいは誘電体
による多層膜を施した平行平面板を液体の中に設けて構
成されており、入射した光のうち入射光及び誘電体多層
膜面7の垂線を含む入射面に対し平行な方向に振動する
偏光成分の光(以下、P偏光と記す)は誘電体多層膜面
7を透過し、これに垂直な振動方向を持つ偏光成分の光
(以下、S偏光と記す)は誘電体多層膜面7により反射
せしめられる。従って偏光ビームスプリッター6に入射
した可視光のうちP偏光の光は装置外へ導かれ、S偏光
の光だけが誘電体多層膜面7によって反射され電気光学
素子8に入射する。図2にあるように電気光学素子8は
硝子基盤8a,8g、透明電極8b,8f、液晶層8
c、遮光層8d、光導電層8eからなり、光導電層8e
に光の照射がないときは印加電圧の大部分は光導電層8
eの抵抗が液晶層8cの抵抗より大きいことから光導電
層8eにかかり液晶層8cには電気光学効果は生じな
い。光導電層8eに光が照射されると光導電層8eの抵
抗が下がり液晶層8cに電圧が加わり電気光学効果が加
わる。
【0026】従って光導電層8eに光が照射されていな
い場合には偏光ビームスプリッター6により導かれたS
偏光の光は硝子基盤8a、透明電極8b、液晶層8cを
透過した後に遮光層8dにより反射せしめられる。遮光
層8dに反射され逆の光路、すなわち液晶層8c、透明
電極8b、硝子基盤8aを透過し再び偏光ビームスプリ
ッター6に入射するが液晶層8cに電気光学効果が生じ
ていないので光の偏光方向は変化せずS偏光のままであ
ることから、先に述べた理由により誘電体多層膜面7で
反射されて投写レンズ9には入射しない。一方光導電層
8eに光が照射された場合にも偏光ビームスプリッター
6により導かれたS偏光の光は硝子基盤8a、透明電極
8b、液晶層8cを透過した後に遮光層8dにより反射
せしめられ液晶層8c、透明電極8b、硝子基盤8aを
透過し再び偏光ビームスプリッター6に入射する。しか
し液晶層8cに電気光学効果が生じているので光の偏光
方向は90度変化しP偏光となって先に述べた理由によ
り誘電体多層膜面7を透過して投写レンズ9に入射す
る。
【0027】投写レンズ9は電気光学素子8上の画像を
拡大投写する位置に配置されている。従って電気光学素
子8において光導伝層8eに光の照射された部分に相当
する液晶層8cを透過した光は投写レンズ9によりスク
リーン10に投写され白表示となり、光導伝層8eに光
の照射されていない部分に相当する液晶層8cを透過し
た光は投写レンズ9に入射しないことからスクリーン1
0上では黒表示となる。つまり光導伝層8eに画像を光
学的に書き込めばスクリーン10に拡大投写される訳で
ある。
【0028】次にこの光導伝層8eに画像を光学的に書
き込む書き込み光学系について説明する。11は書き込
み光源装置であり、先に述べた1の光源装置と同様に光
源12と光源12から発せられる光をその開口方向に出
射するよう設けられた反射鏡13とからなる。但しこの
時光源12の出力は光源2の出力よりも小さい。
【0029】光源装置12から発せられた光は赤外光の
一部のみ反射するダイクロイックミラー14に反射せし
められ、除去しきれなかった紫外線を除くための紫外線
除去フィルター15を透過することで赤外光の一部のみ
が画像表示素子16に入射する。この画像表示素子16
は透過型液晶パネル17と、図にはない駆動回路を実装
され透過型液晶パネル17の開口部に相当する部分にパ
ネル開口部より大きな開口部を備えた基盤18と、透過
型液晶パネル17の入射側と出射側には互いの偏光方向
が直行する方向に透過軸を持つ入射側偏光板19、出射
側偏光板20が備えられている。ここでは外部より信号
がない、或いは白表示の信号が与えられた場合には入射
側偏光板を透過した光は液晶により偏光方向が90度ね
じられて出射側偏光板20を透過する。また、外部より
黒表示の信号が与えられた場合には入射側偏光板19を
透過した光は液晶により偏光方向が変わらず出射側偏光
板20により吸収され遮光される。この信号による光の
偏光方向の変化を部分的に変えることで画像を表示する
事が出来る。
【0030】光源装置12から発せられ、画像表示素子
16において白表示にあたる部分を透過した光は画像転
写素子21に入射する。この画像転写素子21は画像表
示素子16と電気光学素子8とを結ぶ光軸上に配置され
ており、図3に有るように円筒状の屈折率分布型レンズ
22が複数光軸と平行に配列されてレンズとレンズの間
隙にはレンズを抜けた不要光を吸収するため光吸収材と
して黒色のシリコーン樹脂23が充填されている。なお
屈折率分布型レンズ22は中心から周辺にかけて屈折率
分布を有し、求められる光の波長において正立等倍像が
得られるように光軸方向の長さを設定している。
【0031】この画像転写素子21の物体面に相当する
位置に透過型液晶パネル17が、像面に相当する位置に
電気光学素子8の光導伝層8eが来るよう配置されてい
ることから画像表示素子16の白表示部を抜けた光は光
導伝層8eに到達し、この時光導伝層8eに透過型液晶
パネル17上に表示された画像の正立像が転写されるこ
とになる。
【0032】この様にして先に述べたように電気光学素
子8、偏光ビームスプリッター6、投写レンズ9の作用
により、透過型液晶パネル17の画像がスクリーン10
上に拡大投写される。
【0033】本実施例において示した電気光学素子を用
いた画像表示装置は従来から提案、商品化されている。
大きくは図4に示した一つの転写レンズ24により画像
を転写する構成、図5に示したファイバー光プレート2
5を用いた構成があげられるが前者は解像度が良好であ
る一方で図4からも明らかなように長い転写距離が必要
であること、明るく設計すると転写レンズ24そのもの
も大きくなり装置全体が大きく高価になってしまうとい
う短所がある。後者においてはファイバー光プレート2
5は最も短い距離で画像の転写が可能、開口数が大きく
取れることから明るいが物体面である透過型液晶パネル
17、像面がファイバー光プレート面に密着していない
と解像度が著しく劣化してしまう。従って電気光学素子
8の硝子基盤8gに変えて作り込む必要があるが、とも
に製造工程での不良率が高いため非常に高価な物になっ
てしまう。また電気光学素子8側と画像表示素子16側
のファイバー光プレートを繋げるがファイバー間でモア
レが発生して画質を劣化させる。
【0034】本発明によれば画像転写素子21は小さな
転写レンズの集合体と考えられ、転写レンズ24を用い
た場合に比べ短縮することが可能である。またファイバ
ー光プレート25に比べると劣るが転写レンズ24に比
べ開口数を大きくしやすく、明るい転写画像が得られ
る。
【0035】また転写するに当たりファイバー光プレー
ト25の様に電気光学素子8、画像表示素子16に密着
させる必要がないことから生産性において有利である。
また屈折率分布型レンズは既に本実施例のように多数の
配列ではないが1列または2列のものが複写機、ファッ
クスの画像転写系に用いられており生産性についても問
題はない。したがって明るく高解像の画像を短い距離で
転写できるとともに生産性においても問題のないことか
ら小さく、安価でありながら良好な画像を得られる画像
表示装置を提供できる。
【0036】なお本実施例において書き込み光を赤外光
としたがこれに限定される物でなく電気光学素子の最適
波長に合わせて設定してなることは言うまでもない。
【0037】ここで図6に示したように本実施例におけ
る光源装置12、ダイクロイックフィルター14、紫外
線除去フィルター15、画像表示素子16を陰極線管1
7に置き換えることが出来る。ただしこの陰極線管26
は画像転写素子21の焦点深度内に画像表示面がある必
要があることから画像表示面は平坦である。また用いら
れる蛍光体は電気光学素子8の特性に適した波長の光を
その発光特性に備えているものである。 (実施例2)以下本発明の第2の実施例について説明す
る。本発明第2の実施例の構成図を図7に示す。
【0038】本実施例は第一の実施例と読み出し光学
系、すなわち光源装置1、偏光ビームスプリッター6、
電気光学素子8、投写レンズ9は同じ構成を有している
が、画像表示素子16、書き込み光源装置12にかえて
平坦な画像表示面を備えた陰極線管26としている。こ
の画像表示素子である陰極線管26と画像転写素子21
は陰極管26の画像表示部に相当する部分と画像転写素
子21の入射側有効部に相当する部分に開口を持つ筐体
27で結合されており、その内部は液体28が充填され
ており陰極線管26と画像転写素子21間に空気層が介
在しない構成となっている。
【0039】また画像転写素子21と電気光学素子8も
同様に画像転写素子21の出射側有効部に相当する部分
と電気光学素子8の光導伝層8eの有効部に相当する部
分に開口を持つ筐体29で結合されており、その内部は
液体30が充填されており画像転写素子21と電気光学
素子8の間に空気層が介在しない構成となっている。た
だし液体28、30は温度変化が生じると体積変化を伴
うため、変化した体積を吸収するために体積変化吸収手
段31をそれぞれの筐体27、29に備えている。
【0040】このように本実施例によれば液体28、3
0で空気層を排除することで硝子との屈折率の差を小さ
く設定し、境界面での反射による透過率の低下、迷光に
よる転写画像のコントラスト低下を抑えることが出来、
良好な画像を得ることが出来る。
【0041】また本実施例において液体の温度変化が大
きくなければ上記構成で問題ないが、温度上昇とともに
液体の屈折率の変化による光学的な光路長が変化するこ
とで転写画像に劣化が生じる。特に温度上昇は陰極線管
26の発熱によるものが大きいため陰極線管26と画像
転写素子21間の液体28が画像転写素子21と電気光
学素子8間の液体30に比べて高くなる。この時液体2
8は温度上昇による体積変化とともに屈折率の変化を伴
う。例えば液体28にエチレングリコールを用いたとき
にne は23度で1.4337、40度で1.4228
と変化をすることにより陰極線管26と画像転写素子2
1間の液体28の光軸方向の長さをd1とすれば23度
の時に比べて実質的に光路長は
【0042】
【数1】
【0043】だけ変化し、物体面と画像転写素子21の
距離が変わることで画像転写素子21と像面の位置も変
化することから光導伝層8eに形成される転写画像に劣
化が生じる。特に本発明の画像転写素子21は複数の円
筒状の屈折率分布型レンズ22からなっていることから
画像表示面と画像転写素子21の入射面との光学的距離
d2と画像転写素子21の出射面と光導伝層8eとの光
学的距離d3が異なると1対1の関係が崩れて隣合うレ
ンズの像がずれて重なり合うことから顕著に画質劣化が
生じることが知られている。一方d2、d3に設計値と
のかい離が生じても2つの距離の差が小さければd2と
d3に差がある場合よりも画質に与える影響は小さい。
【0044】従って熱の発生が予想できる場合には図8
のように液体28、30が対流可能なよう筐体32を画
像転写装置21の有効部よりも充分大きく構成すること
により熱の片寄りを抑える。すなわちd2とd3の差が
温度変化が生じても大きくなりにくいことから転写画像
の劣化を生じにくくできる。ここに更に対流が進むよう
に筐体32の強制的に液体の対流を可能にする装置を設
けておけば効果をよりあげることが出来ることは明かで
ある。
【0045】このように筐体が1つで液体の対流が可能
なことから冷却を行うについても筐体32に放熱の為の
壁を設けるなどの手段を設ける、これにファンで空冷す
るなどの強制空冷を行っても画像表示面と画像転写素子
間と画像転写素子21と電気光学素子8の間に温度差が
生じにくく出来ることから環境が変わっても安定して良
好な転写画像を光導伝層8eに転写できる。
【0046】また図9に示した実施例では画像表示素子
である陰極線管26と画像転写素子21は陰極線管17
の画像表示部に相当する部分と画像転写素子21の入射
側有効部に相当する部分に開口を持つ筐体34で結合さ
れており、その内部は液体28が充填されており陰極線
管26と画像転写素子21間に空気層が介在しない構成
となっている。また画像転写素子21と電気光学素子8
も同様に画像転写素子21の出射側有効部に相当する部
分と電気光学素子8の光導伝層8eの有効部に相当する
部分に開口を持つ筐体35で結合されており、その内部
は液体30が充填されており画像転写素子21と電気光
学素子8の間に空気層が介在しない構成となっている。
しかも筐体34、35はそれぞれ2体化されて構成され
ており筐体34は前筐体34aと後筐体34bとその間
にエラストマー36が光軸方向に温度変化とともに伸縮
自在に備えられている。
【0047】筐体35についても同様に前筐体35a、
後筐体35b、エラストマー37からなっている。この
エラストマー36、37は液体28、30が温度上昇と
ともに屈折率を変化させることで陰極線管26と画像転
写装置21までの距離、画像転写装置21と電気光学素
子8までの距離が光学的に変化する場合に常温時の光学
的距離と等しくなるよう光軸方向に伸縮する。すなわち
液体の温度変化に対する屈折率の差をΔn、エラストマ
ーの温度変化に対する光軸方向の長さ変化量をΔd、常
温時の液体の光軸方向の長さをd1とすれば以下の関係
が成り立つことになる。
【0048】
【数2】
【0049】この様に構成することで温度変化が生じて
も良好な転写画像を得ることが出来る。この時各筐体は
体積変化吸収手段38を備えていることは言うまでもな
い。
【0050】またエラストマーは筐体34、35の中心
に必ずしもある必要はなく、端面にあっても構成するこ
とが出来る。
【0051】更に図10、図11は図8の実施例に図9
の実施例と同様に光学距離補正手段を備えた画像転写部
の構造を示す。ここで常に陰極線管26の画像表示面か
ら画像転写素子21の入射面までの光学的距離、画像転
写素子21の出射面から光導伝層8eまでの光学的距離
は等しくなるよう構成されている。
【0052】またここまでの実施例においてエラストマ
ーで光軸方向の長さを変化させたが、温度で体積の変化
するものであればこれに変えて用いることは可能であ
る。また筐体を体積変化可能な例えば蛇腹構造を持つも
のとし、液体の温度変化による光学的な距離の変化を吸
収するため送り機構を合わせ持って同様な効果を得るこ
とも可能である。
【0053】(実施例3)以下に、本発明の第3の実施
例について説明する。本発明第3の実施例の構成図を図
12に示す。
【0054】本実施例は第一、第2の実施例と読みだし
光学系は同じ構成を有しており、画像表示素子を陰極線
管26としている。この画像表示素子である陰極線管2
6と画像転写素子21は第2の実施例同様で陰極線管1
7の画像表示部に相当する部分と画像転写素子21の入
射側有効部に相当する部分に開口を持つ筐体27で結合
されており、その内部は液体28が充填されており陰極
線管26と画像転写素子21間に空気層が介在しない構
成となっている。
【0055】一方画像転写素子21と電気光学素子8の
間には書き込み光を透過する特性を有する平行平面板4
5が光軸上に、光軸に対して垂直に設けられている。こ
の平行平面板の有効部と画像転写素子21の出射側有効
部に相当する部分の有効部に相当する部分に開口を持つ
筐体46で結合されており、その内部は液体47が充填
されており画像転写素子21と平行平面板45の間に空
気層が介在しない構成となっている。ただし平行平面板
45と電気光学素子8の硝子基盤8fとの空気間の距離
は画像転写素子21と平行平面板45の間の液体で充填
された距離に比べて小さく設定しされている。
【0056】この様に構成すると平行平面板45と電気
光学素子8間に空気層が出来てしまうことにより境界面
での有害光の発生が見込まれる。しかし電気光学素子8
に読み出し光として光源装置1から非常に高輝度な光が
照射された場合に、電気光学素子8は必ずしも100%
の光を反射出来るわけでなく一部は吸収され熱に変わり
電気光学素子8の読み出し側を加熱する。この温度上昇
が大きい場合、第2の実施例のように液体を書き込み側
に直接接触させると電気光学素子8の読み出し側と書き
込み側とでの温度差が大きくなり電気光学素子8にスト
レスが発生し、最終投写画像の画質劣化につながること
が予想される。従って本実施例によれば電気光学素子8
に液体を直接接触させないため電気光学素子8にかかる
ストレスを極力抑えながらも他の画像転写光学系で生じ
る境界面での光学的損失、有害光の発生を抑えて良好な
転写画像が得られる。
【0057】本実施例でも第2の実施例同様に液体の温
度変化にともなう光学性能維持のための手段が応用可能
なことは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上のように本実施例によれば、液晶層
及び光導電層を備えた電気光学素子を用いて光による入
力像を光電効果に依って投影像に変換する画像表示装置
において、複数の屈折率分布型レンズが光軸と平行に配
列されてなり画像表示素子により与えられた入力像が前
記電気光学素子の光導電層面上に等倍転写されるよう前
記電気光学素子と前記画像表示素子の間に配置された画
像転写素子を具備して構成されることで画質劣化なく画
像転写光学系の小型化による装置全体の小型化が可能と
なる。また同時に装置の小型化、転写光学素子の生産性
を確保することで装置をより安価に提供できる。
【0059】また画像表示素子は陰極線管、なかでも画
像表示面が平坦なもの、あるいは液晶パネルと光源と導
光部から構成されるもの応用可能である。
【0060】更に前記電気光学素子と画像転写素子間及
び画像転写素子と前記画像表示素子間には液体が充填さ
れていることで転写画像のコントラスト低下を阻止でき
る。
【0061】この液体は前記電気光学素子と画像転写素
子間及び画像転写素子と前記画像表示素子間を流動可能
に設けられている。全てを液体で充填せずに画像転写素
子と前記画像表示素子間を冷媒が充填されており、画像
転写素子と前記画像表示素子間の機械的な距離を調整可
能に構成されるか、前記電気光学素子と画像転写素子間
の距離を調整可能に構成されている。前記電気光学素子
と画像転写素子間に設けられた窓材と前記画像表示素子
間が液体により充填されており、前記窓材と画像転写素
子間及び画像転写素子と前記画像表示素子間を流動可能
に設けられいる等の構成を取ることで温度変化が生じた
ときにも良好な画像をスクリーン上に提供することを可
能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例である画像表示装置の構
成を示す図
【図2】同画像表示装置の電気光学素子の構成を説明す
るための図
【図3】同画像表示装置の画像転写素子の構成を説明す
るための図
【図4】本発明において転写レンズにより画像を転写す
る構成の電気光学素子を用いた画像表示装置の構成図
【図5】本発明においてファイバー光プレートにより画
像を転写する構成の電気光学素子を用いた画像表示装置
の構成図
【図6】本発明において画像表示部に陰極線管を用いた
構成を示す図
【図7】本発明の第2の実施例である画像表示装置の斜
視図
【図8】同画像表示装置に用いられる温度保証を考慮し
た画像転写部の一例を示す図
【図9】同画像表示装置に用いられる温度保証を考慮し
た画像転写部の第2の例を示す図
【図10】同画像表示装置に用いられる温度保証を考慮
した画像転写部の第3の例を示す図
【図11】同画像表示装置に用いられる温度保証を考慮
した画像転写部の第4の例を示す図
【図12】本発明の第3の実施例である画像表示装置の
構成を示す図
【符号の説明】
1 第一の光源装置 2、12 光源 3、13 反射鏡 4 コールドミラー 5、15 紫外線除去フィルター 6 偏光ビームスプリッター 7 誘電体多層膜面 8 電気光学素子 8a、8g 硝子基盤 8b,8f 透明電極 8c 液晶層 8d 遮光層 8e 光導伝層 9 投写レンズ 10 スクリーン 11 書き込み光源装置 14 ダイクロイックミラー 16 画像表示素子 17 透過型液晶パネル 18 基盤 19 入射側偏光板 20 出射側偏光板 21 画像転写素子 22 屈折率分布型レンズ 23 黒色シリコーン樹脂 24 転写レンズ 25 ファイバー光プレート 26 陰極線管 27、29、32、34、35、39、42、46 筐
体 28、30、47 液体 31、33、38、41、43 体積変化吸収手段 34a、35a、39a 前筐体 34b、36b、39c 後筐体 39b 中筐体 36、37、40、44 エラストマー 45 平行平面板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層及び光導電層を備えた電気光学素
    子を用いて光による入力像を光電効果によって投影像に
    変換する画像表示装置において、複数の屈折率分布型レ
    ンズが光軸と平行に配列されてなり、画像表示素子によ
    り与えられた入力像が前記電気光学素子の光導電層面上
    に等倍転写されるよう前記電気光学素子と前記画像表示
    素子の間に配置された画像転写素子を具備することを特
    徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 画像表示素子は画像表示面が平坦な陰極
    線管であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装
    置。
  3. 【請求項3】 画像表示素子は液晶パネルと光源と導光
    部から成ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装
    置。
  4. 【請求項4】 画像転写素子の複数の屈折率分布型レン
    ズ間には光吸収材で満たされていることを特徴とする請
    求項1記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 電気光学素子と画像転写素子間及び画像
    転写素子と前記画像表示素子間には液体が充填されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 液体は前記電気光学素子と画像転写素子
    間及び画像転写素子と前記画像表示素子間を流動可能に
    設けられていることを特徴とする請求項5記載の画像表
    示装置。
  7. 【請求項7】 画像転写素子と前記画像表示素子間は液
    体が充填されていることを特徴とする請求項1記載の画
    像表示装置。
  8. 【請求項8】 液体に温度変化が生じた際にその屈折率
    が変化しても画像転写素子と前記画像表示素子間の光学
    的距離が変わらないよう画像転写素子と前記画像表示素
    子間の機械的な距離を調整可能に構成されていることを
    特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 液体に温度変化が生じた際にその屈折率
    が変化しても画像転写素子と前記画像表示素子間の光学
    的距離と前記電気光学素子と画像転写素子間の光学的距
    離が等しくなるよう前記電気光学素子と画像転写素子間
    の距離を調整可能に構成されていることを特徴とする請
    求項7記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 電気光学素子と画像転写素子間に設け
    られた窓材と前記画像表示素子間は液体が充填されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 液体は前記窓材と画像転写素子間及び
    画像転写素子と前記画像表示素子間を流動可能に設けら
    れていることを特徴とする請求項10記載の画像表示装
    置。
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