JPH07181490A - 液晶表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents

液晶表示パネルおよびその製造方法

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JPH07181490A
JPH07181490A JP32651593A JP32651593A JPH07181490A JP H07181490 A JPH07181490 A JP H07181490A JP 32651593 A JP32651593 A JP 32651593A JP 32651593 A JP32651593 A JP 32651593A JP H07181490 A JPH07181490 A JP H07181490A
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JP
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liquid crystal
substrates
display panel
crystal display
pair
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JP32651593A
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English (en)
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Narihiro Sato
成広 佐藤
Yoshio Iwai
義夫 岩井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
    • G02F1/133753Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers with different alignment orientations or pretilt angles on a same surface, e.g. for grey scale or improved viewing angle

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラビング処理を施さず、かつ液晶の注入時に
加熱・冷却を必要としないで、良好な液晶配向性が得ら
れる液晶表示パネルおよびその製造方法を提供する。 【構成】 一対の基板間に挟持された液晶層が正の誘電
異方性を有するカイラルネマティック相であり、液晶分
子の分子長軸方向が微視的には一様な方向に液晶分子長
軸6が配向した領域7〜10が複数存在し、かつ各々の
領域7〜10間では液晶分子長軸方向が異なって存在
し、かつ各々の領域7〜10内の一対の基板間では液晶
分子は捻れ配向状態を呈し、アンカリング強度をツイス
ト弾性定数で割った値が5μm-1以下となるようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示パネルおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】走査電極と信号電極をマトリクス状に配
列しその電極間に液晶を充填して多数の画素を形成し画
像を表示する液晶表示パネルはよく知られている。ここ
でよく用いられている液晶はツイスティッドネマティッ
ク型(TN型)液晶であった。TN型液晶を用いる場合
は、電極上にポリイミドからなる薄膜を形成し、ラビン
グして液晶配向膜として用いるのが普通であった。しか
しながらこのようなTN型液晶セルを用いた液晶表示パ
ネルは視野角がせまいという問題があった。
【0003】近年、視野角拡大を目的とする液晶セルが
都甲、小林らにより提案されている(SID93 ダイ
ジェスト第622 頁〜625 頁)。この方式では、一対の電
極上にポリイミド配向膜を形成後ラビングしない。そし
て一定の空隙を保ちながらカイラルネマティック液晶を
注入して液晶セルを作成する。カイラルネマティック液
晶のカイラルピッチはセル厚の4倍に設定されており、
液晶が自発的にセル内で90度程度捻れるようになって
いる。ここでセルの両面に配置した偏光板を平行または
直交にして電圧印加することにより光のスイッチが可能
となる。
【0004】また、アンカリング強度に関しては、内田
らにより詳細に調べられている(ユーロディスプレイ9
3 ダイジェスト第305 頁〜308 頁)。内田らは、流動
配向などの配向不良はアンカリング強度をツイスト弾性
定数で割った値が60μm-1以上必要であると述べてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら都甲らの
提案によるラビングしない液晶セルは、液晶を等方相で
セルに注入しなければならず、注入時に液晶セル全体を
等方相温度(一般には60〜100℃程度)以上に加熱
する設備が必要になるという欠点、ならびに注入時に加
熱・冷却をおこなうために注入工程の時間が増加すると
いう欠点があり現実的ではなかった。このラビングしな
い液晶セルの作成において、従来からTN型液晶セルを
作成する際に用いられている、液晶をネマティック相で
注入する方法を用いた場合は、注入時の液晶の流れによ
り液晶が部分的に配向するため、肉眼で見て均一性に乏
しいという欠点があった。またこのように液晶の流れに
より配向した液晶セルは、等方相で数時間保ってもその
不均一性が完全に解消されることはなかった。
【0006】この発明の目的は、上記従来の欠点を改善
するためのものであり、ラビング処理を施さず、かつ液
晶の注入時に加熱・冷却を必要としないで、良好な液晶
配向性が得られる液晶表示パネルおよびその製造方法を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液晶表示
パネルは、液晶層が正の誘電異方性を有するカイラルネ
マティック相であり、液晶分子の分子長軸方向が微視的
には一様な方向に液晶分子長軸が配向した領域が複数存
在し、かつ各々の領域間では液晶分子長軸方向が異なっ
て存在し、かつ各々の領域内の一対の基板間では液晶分
子は捻れ配向状態を呈し、アンカリング強度をツイスト
弾性定数で割った値が5μm-1以下となるようにしたこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2記載の液晶表示パネルは、請求項
1記載の液晶表示パネルにおいて、一対の基板のうち少
なくとも一方の基板の電極上に、一軸配向性を有しない
有機高分子膜を設けている。請求項3記載の液晶表示パ
ネルの製造方法は、電極を設けた一対の基板のうち少な
くとも一方の基板の電極上に有機高分子膜を塗布する工
程と、一対の基板間に、アンカリング強度をツイスト弾
性定数で割った値が室温で5μm-1以下となるようなカ
イラルネマティック相を有する液晶を挟み込む工程と、
一対の基板間に挟み込んだ液晶をネマティック相−等方
相転移点以上に加熱した後、室温に冷却する工程とを含
むことを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明の液晶表示パネルは、アンカリング強
度をツイスト弾性定数で割った値が5μm-1以下となる
ようにしているため、配向膜表面近傍の液晶分子が動き
やすい。このため、液晶が配向膜表面に流れの方向に沿
って吸着することにより生じていると考えられる流れに
よる液晶配向乱れを生じにくく、液晶を2枚の基板間に
室温で挟み込んだときに生じる流れによる配向乱れは、
加熱によりなくすことが可能である。
【0010】また、この発明の液晶表示パネルの製造方
法は、一対の基板間に、アンカリング強度をツイスト弾
性定数で割った値が室温で5μm-1以下となるようなカ
イラルネマティック相を有する液晶を挟み込んだ後、液
晶をネマティック相−等方相転移点以上に加熱し等方性
液体とすることで,液晶性物質はランダムにブラウン運
動するようになる。このとき、基板間に液晶を挟み込ん
だときに液晶の流れにより生じた配向膜(有機高分子
膜)表面への吸着は解消され,配向膜表面での液晶分子
の配列は基板面全体としてはランダムになる。そのた
め、流れによる配向乱れを原因とする肉眼で観測できる
不均一さが生じなくなる。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の液晶表示パネル
の断面図である。図1において、1は液晶層、2は透明
電極、3は基板、4は偏光板、5は有機高分子膜からな
る配向膜である。この液晶表示パネルは、一対の基板3
の内側に透明電極2を設け、この透明電極2上に有機高
分子膜からなる配向膜5を設け、透明電極2を対向させ
て配置した基板3間に液晶層1を設けている。そして、
対向配置した一対の基板3の両外側に偏光板4を設けた
透過型液晶表示パネルである。
【0012】この液晶表示パネルは、従来のTN型液晶
表示パネルと同様に、偏光板4および液晶層1さらにも
う一つの偏光板4を通る光の透過率が液晶層1へかける
電界の大きさにより変化するものである。2つの偏光板
4の配置方法は平行または垂直が最も好ましい。液晶層
1は、ネマティック液晶にカイラル剤を少量添加したカ
イラルネマティック液晶を用いる。ネマティック液晶お
よびカイラル剤は、ツイスティッドネマティック(T
N)型液晶表示パネルやスーパーツイスティッドネマテ
ィック(STN)型液晶表示パネルに用いられている公
知のものをそのまま用いることができる。カイラル剤
は、たとえばBDH社製CB15、C15、メルク社製
CN、R811、S811、R1011、S1011、
チッソ社製CM−19、CM、CM−20、CM−2
1、CM−22などを用いることができる。液晶層1の
〔液晶層厚/液晶ピッチ〕は0.1 〜0.75程度が好まし
く、0.25が液晶表示パネルの色付きが少なく最適であ
る。
【0013】基板3は、可視光で透明なもの、すなわち
ガラス,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリエ
ーテルスルホン,ポリアリレート等公知の透明物質を用
いることができる。この基板3の厚みは特に規定しない
が、500 μm〜1.1 mm程度が一般的である。この基板
3上に蒸着・スパッタ・CVD等の手段で酸化スズやI
TO(インジウムスズオキシド)による透明電極2を形
成する。さらにこの表面に配向膜5を形成する。
【0014】この液晶表示パネルは、アンカリング強度
をツイスト弾性定数で割った値が5μm-1以下になるよ
うにしている。このような弱いアンカリングを実現する
ためには、配向膜5と液晶層1の組み合わせを適切に選
択する必要がある。特に配向膜5の材料は規定しない
が、液晶層1との相互作用が特に弱い材料を用いる必要
はない。むしろあまり相互作用の弱い材料を用いると液
晶層1が基板面に水平配向せず、垂直配向してしまうた
め不適である。したがって配向膜5の材料としては、分
子鎖が適度に運動できるような材料、または液晶層1と
の相互作用が弱く分子鎖が動きにくい材料が好ましい。
より具体的には、ポリビニルアルコール,ポリウレタ
ン,ポリスチレンなどを用いることができる。
【0015】このような材料を用いた配向膜5は、適切
な溶媒に溶解させた状態でスピンコート法や印刷法、デ
ィップ法など公知の方法を用いて形成することができ
る。基板上に製膜した配向膜5は、溶媒を除去するため
に加熱する必要がある。加熱温度は溶媒によって異なる
が、溶媒としてN−メチルピロリドンを用いた場合は80
℃のホットプレート上で1分間加熱する程度で十分であ
る。なお、配向膜5の膜厚は特に限定しないが、20nm
以上200 nm以下にするのが最適である。膜厚が20nm
未満だと膜が全面を均一に覆うことができなくなり、20
0 nmより厚い場合は膜による電圧降下が大きくなり、
液晶表示パネルとしての表示品位が低下する。
【0016】また、配向膜5は、分子鎖が基板面全体で
ランダムに配向している必要がある。分子鎖が一方向に
揃っていた場合、液晶が一方向に揃いやすくなり、視野
角が狭くなるので好ましくない。スピンコートや印刷法
等により基板上に形成した配向膜5は、分子鎖は面内で
ランダムに配向している。LB法(Langmuir−
Blodgett法;ラングミュア・ブロジェット法)
を用いて製膜したり、作成した膜をラビングすると分子
鎖が一方向にそろうので不都合である。
【0017】配向膜5は基板3上の透明電極2を有する
面に形成するが、透明電極2と配向膜5の間に上下基板
3のショート防止のための絶縁層を形成してあっても構
わない。この絶縁層はどのような材料であっても構わな
いが、たとえば酸化珪素や酸化チタンが絶縁性と透明性
で優れている。配向膜5と透明電極2を有する2枚の基
板3を、それぞれの基板3上の分子鎖同士が架橋した配
向膜5が相対するように適切な間隔を保持し、その間隙
に液晶層1を挟み込む。この挟み込む方法としては、真
空注入法や液晶滴下法などの公知の方法を用いることが
できる。2枚の基板3の間隔を一定に保つために、ガラ
スあるいは合成樹脂の球状粒子を基板3間に配置するの
が一般的である。また液晶層1を挟み込む前または挟み
込むのと同時に2枚の基板3を接着剤を用いて貼り合わ
せるのが好ましい。接着剤としてはエポキシ樹脂がよく
用いられる。
【0018】さらにこのようにして基板3間に液晶層1
を挟み込んだのち、液晶のネマティック相−等方相転移
点以上にこの液晶層1を挟持した基板3を保持する。保
持する時間は特に限定しないが、熱風乾燥器を用いる場
合は2時間程度で十分である。液晶表示パネルをあまり
長い時間高温で保持すると液晶が一部分解する可能性が
あるので好ましくない。
【0019】さらに、基板3の両外側に偏光板4をその
偏光軸が互いに直交するように張り付ける。下側の基板
3より光を入射し、上側の基板3の上方より観察する。
図2はこの実施例の液晶表示パネルを駆動させた時のオ
フ電圧での画素内の微視的な配向状態を表した斜視図で
ある。図2において、6は液晶分子の分子長軸(ダイレ
クター)を表す。基板界面でのダイレクター6が異なる
領域(ドメイン)7,8,9,10が複数存在し、各ド
メイン7〜10間ではダイレクター6の方向が異なるた
めに発生するディスクリネーションライン11が見られ
た。
【0020】通常の液晶表示パネルでは基板上の配向膜
にラビングを施すために、画素内では液晶のダイレクタ
ーの方向が同一である1つのドメインしか見られない。
この実施例では、配向膜5は一軸配向していないため
に、液晶分子は非晶質状態となって配向し、複数のドメ
イン7〜10が発生したものと考えられる。各ドメイン
7〜10内では、液晶分子は上下の基板3間で〔液晶層
厚/液晶ピッチ〕の設定値に応じて捻れた配向状態と呈
している。この実施例では、〔液晶層厚/液晶ピッチ〕
を0.25に設定しているので、液晶分子は上下の基板
3間で90゜捻れて配向している。この場合、入射光は
液晶層1の複屈折効果により90゜偏光方向を変えて出
射すると考えられる。
【0021】つぎにオン電圧を印加した場合、各ドメイ
ン7〜10内の液晶分子は捻れ配向状態からスプレイ配
向状態になるために、液晶層中(バルク)にも変形に伴
うディスクリネーションラインが発生する。ドメイン7
〜10内では、液晶分子はダイレクター6が電界方向と
平行になるように配向し、入射光はほぼ直線偏光状態で
液晶層1を伝幡し、出射側の偏光板4にてカットされ暗
状態が得られる。しかし、ディスクリネーションは完全
には消失しない。
【0022】なお、アンカリング強度を弾性定数で割っ
た値の測定方法は、いくつか知られているが、内田らに
より「ユーロディスプレイ ダイジェスト第9 頁〜12
頁」に示されている方法が簡便で測定しやすい。この方
法は以下の通りである。ラビングしていない配向膜とカ
イラルネマティック液晶を有するパネルを作成する。こ
のパネルに横電界をかけて液晶を一方向に配列させたの
ち電界をオフし、ツイスト角の時間変化を測定する。上
下どちらか一方の基板を角度αだけ基板面内で回転させ
てツイスト角を測定する。次に挙げる(数1)および
(数2)からΓを消去することによって、アンカリング
強度をツイスト弾性定数で割った値A/K22を求めるこ
とができる。
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
【0025】なお(数1)および(数2)において、K
22はツイスト弾性定数、P0は液晶の自発ピッチ、dはセ
ル厚、Aはアンカリング強度、Ψはツイスト角、Γは配
向容易軸の電界方向からのずれ、Ψ’は角度αだけ基板
面内を回転させたときのツイスト角である。以下に具体
的な実施例および比較例を述べる。 〔第1の実施例〕ITOを用いた面積2cm2の円形電極を
有するガラス基板の電極を有する表面上に、ウレタン樹
脂溶液(商品名MS5510、三菱重工株式会社製)を
塗布してホットプレート上に保持して溶媒を除去し、膜
厚70nmの膜を形成した。このように配向膜としてポリ
ウレタン膜を形成した2枚の基板を、ポリウレタン膜が
相対するように組み合わせた。基板の間隔を5.0 μmに
保ち基板の周囲をエポキシ樹脂で一箇所を除きシールし
たのち、真空注入法によりネマティック相−等方相転移
点64℃のネマティック液晶(商品名LIXON6604 、チッソ
石油化学製)を基板間に封入して液晶表示パネルを作成
した。ここで注入した液晶は、カイラル剤(商品名R8
11、E.メルク社製)を液晶のピッチが20μmになる
ように添加したものを用いた。この液晶表示パネルを熱
風乾燥器中120 ℃で1時間保持したのち室温に冷却し
た。
【0026】この液晶表示パネルを偏光軸が直交するよ
うに配置した2枚の偏光板間に挟持した。さらにこの液
晶表示パネルに5V,60Hzの矩形波を印加したところ
電極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過す
る状態となった。 〔第2の実施例〕ITOを用いた面積2cm2の円形電極を
有するガラス基板の電極を有する表面上に、ポリビニル
アルコール水溶液(商品名ポバールPVA117、株式
会社クラレ製)を塗布してホットプレート上に保持して
溶媒を除去し、膜厚70nmの膜を形成した。このように
配向膜としてポリビニルアルコール膜を形成した2枚の
基板を、ポリビニルアルコール膜が相対するように組み
合わせた。基板の間隔を5.0 μmに保ち基板の周囲をエ
ポキシ樹脂で一箇所を除きシールしたのち、真空注入法
によりネマティック相−等方相転移点64℃のネマティッ
ク液晶(商品名LIXON6604 、チッソ石油化学製)を基板
間に封入して液晶表示パネルを作成した。ここで注入し
た液晶は、カイラル剤(商品名R811、E.メルク社
製)を液晶のピッチが20μmになるように添加したもの
を用いた。この液晶表示パネルを熱風乾燥器中120 ℃で
1時間保持したのち室温に冷却した。
【0027】この液晶表示パネルを偏光軸が直交するよ
うに配置した2枚の偏光板間に挟持した。さらにこの液
晶表示パネルに5V,60Hzの矩形波を印加したところ
電極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過す
る状態となった。 〔第3の実施例〕ITOを用いた面積2cm2の円形電極を
有するガラス基板の電極を有する表面上に、ポリスチレ
ン(平均分子量280000、アルドリッチ製)のトルエン溶
液を塗布したのちホットプレート上に保持して溶媒を除
去し、膜厚70nmの膜を形成した。このように配向膜と
してポリスチレン膜を形成した2枚の基板を、ポリスチ
レン膜が相対するように組み合わせた。基板の間隔を5.
0 μmに保ち基板の周囲をエポキシ樹脂で一箇所を除き
シールしたのち、真空注入法によりネマティック相−等
方相転移点64℃のネマティック液晶(商品名LIXON6604
、チッソ石油化学製)を基板間に封入して液晶表示パ
ネルを作成した。ここで注入した液晶は、カイラル剤
(商品名R811、E.メルク社製)を液晶のピッチが
20μmになるように添加したものを用いた。この液晶表
示パネルを熱風乾燥器中120 ℃で1時間保持したのち室
温に冷却した。
【0028】この液晶表示パネルを偏光軸が直交するよ
うに配置した2枚の偏光板間に挟持した。さらにこの液
晶表示パネルに5V,60Hzの矩形波を印加したところ
電極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過す
る状態となった。 〔第1の比較例〕ITOを用いた面積2cm2の円形電極を
有するガラス基板の電極を有する表面上に、ポリイミド
ワニス(商品名LQ−S100、日立化成製)のN−メ
チルピロリドン溶液を塗布しホットプレートを用いて溶
媒を除去したのち熱風乾燥器中250 ℃で1時間硬化し、
膜厚70nmの膜を形成した。このように配向膜としてポ
リイミド膜を形成した2枚の基板を、ポリイミド膜が相
対するように組み合わせた。基板の間隔を5.0 μmに保
ち基板の周囲をエポキシ樹脂で一箇所を除きシールした
のち、真空注入法によりネマティック相−等方相転移点
64℃のネマティック液晶(商品名LIXON6604 、チッソ石
油化学製)を基板間に封入して液晶表示パネルを作成し
た。ここで注入した液晶は、カイラル剤(商品名R81
1、E.メルク社製)を液晶のピッチが20μmになるよ
うに添加したものを用いた。この液晶表示パネルは高温
に保持しなかった。
【0029】この液晶表示パネルを偏光軸が直交するよ
うに配置した2枚の偏光板間に挟持した。さらにこの液
晶表示パネルに5V,60Hzの矩形波を印加したところ
電極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過す
る状態となった。しかし電圧OFF時にもON時にも注
入時の液晶の流れに沿った筋が観測できた。そのため電
圧OFF時には筋に沿って色づき、電圧ON時も均一な
黒表示にはならなかった。 〔第2の比較例〕ITOを用いた面積2cm2の円形電極を
有するガラス基板の電極を有する表面上に、ポリイミド
ワニス(商品名PSI2201、チッソ石油化学製)を
塗布しホットプレートを用いて溶媒をとばしたのち250
℃で1時間硬化し、膜厚70nmの膜を形成した。このよ
うに配向膜としてポリイミド膜を形成した2枚の基板
を、ポリイミド膜が相対するように組み合わせた。基板
の間隔を5.0 μmに保ち基板の周囲をエポキシ樹脂で一
箇所を除きシールしたのち、真空注入法によりネマティ
ック相−等方相転移点64℃のネマティック液晶(商品名
LIXON6604 、チッソ石油化学製)を基板間に封入して液
晶表示パネルを作成した。ここで注入した液晶は、カイ
ラル剤(商品名R811、E.メルク社製)を液晶のピ
ッチが20μmになるように添加したものを用いた。この
液晶表示パネルを熱風乾燥器中120 ℃で1時間保持した
のち室温に冷却した。
【0030】この液晶表示パネルを偏光軸が直交するよ
うに配置した2枚の偏光板間に挟持した。さらにこの液
晶表示パネルに5V,60Hzの矩形波を印加したところ
電極部分は光が透過せず、それ以外の部分は光が透過す
る状態となった。しかし電圧OFF時にもON時にも注
入時の液晶の流れに沿った筋が観測できた。そのため電
圧ON時も均一な黒表示にはならなかった。
【0031】これらの第1〜第3の実施例および第1,
第2の比較例の液晶表示パネルの比較検討をするために
液晶配向性を調べた。液晶配向性は電圧無印加持の目視
観察で配向欠陥が見られるかどうかで判断した。また、
アンカリング強度をツイスト弾性定数で割った値(A/
22)は内田らの方法により求めた。その結果を(表
1)に示した。
【0032】
【表1】
【0033】以上のように上記実施例によれば、図1,
図2に示すように、液晶層1が正の誘電異方性を有する
カイラルネマティック相であり、液晶分子の分子長軸方
向が微視的には一様な方向に液晶分子長軸6が配向した
ドメイン7〜10が複数存在し、かつ各々のドメイン7
〜10間では液晶分子長軸方向が異なって存在し、かつ
各々のドメイン7〜10内の一対の基板3間では液晶分
子は捻れ配向状態を呈し、アンカリング強度をツイスト
弾性定数で割った値が5μm-1以下となるようにしてい
る。このようにアンカリング強度をツイスト弾性定数で
割った値が5μm-1以下となるようにしているため、配
向膜5表面近傍の液晶分子が動きやすい。このため、液
晶が配向膜表面に流れの方向に沿って吸着することによ
り生じていると考えられる流れによる液晶配向乱れを生
じにくく、液晶を2枚の基板間に室温で挟み込んだとき
に生じる流れによる配向乱れは、加熱によりなくすこと
が可能である。その結果、そのため、表1に示すよう
に、液晶配向性が良好であり、液晶注入によるとみられ
る流れ方向の液晶の配向不均一は全く見られなかった。
なお、従来の構成では、アンカリング強度が強いため、
流れに沿って吸着したままになりやすく、液晶セルを液
晶のネマティック相−等方相転移点以上に加熱しても、
この配向乱れは残存していた。
【0034】また、アンカリング強度をツイスト弾性定
数で割った値が室温で5μm-1以下となるようなカイラ
ルネマティック相を有する液晶を基板3間に挟み込んだ
後、液晶をネマティック相−等方相転移点以上に加熱し
等方性液体とすることで,液晶性物質はランダムにブラ
ウン運動するようになる。このとき、基板3間に液晶を
挟み込んだときに液晶の流れにより生じた配向膜5表面
への吸着は解消され,配向膜5表面での液晶分子の配列
は基板面全体としてはランダムになる。そのため、流れ
による配向乱れを原因とする肉眼で観測できる不均一さ
が生じなくなる。この製造方法によれば、ラビング処理
を施さず、かつ液晶の注入時に加熱・冷却を必要とする
こともない。
【0035】なお、上記実施例では、配向膜5を両方の
基板3の透明電極2上に形成したが、どちらか一方の基
板3の透明電極2上に形成するようにしてもよい。ま
た、実施例では、液晶材料として液晶層厚を液晶ピッチ
で割った値が0.25である場合の液晶表示パネルを例にと
って説明したが、〔液晶層厚/液晶ピッチ〕はこれに限
定されるものではない。
【0036】また、実施例では、透過型液晶表示パネル
を例にとって説明したが、一方の基板上に反射層をもつ
反射型液晶表示パネルやTFT液晶表示パネルなどにも
用いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、アンカ
リング強度をツイスト弾性定数で割った値が5μm-1
下となるようにしているため、配向膜表面近傍の液晶分
子が動きやすい。このため、液晶を2枚の基板間に室温
で挟み込んだときに生じる流れによる配向乱れは、加熱
によりなくすことが可能であり、良好な液晶配向性を得
ることができる。
【0038】また、アンカリング強度をツイスト弾性定
数で割った値が室温で5μm-1以下となるようなカイラ
ルネマティック相を有する液晶を基板間に挟み込んだ
後、液晶をネマティック相−等方相転移点以上に加熱し
等方性液体とすることで,液晶性物質はランダムにブラ
ウン運動するようになる。このとき、基板間に液晶を挟
み込んだときに液晶の流れにより生じた配向膜(有機高
分子膜)表面への吸着は解消され、配向膜表面での液晶
分子の配列は基板面全体としてはランダムになる。その
ため、流れによる配向乱れを原因とする肉眼で観測でき
る不均一さが生じなくなる。このように、ラビング処理
を施さず、かつ液晶の注入時に加熱・冷却を必要としな
いで、良好な液晶配向性が得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の液晶表示パネルの断面図
である。
【図2】この発明の一実施例の液晶表示パネルの画素内
の微視的な配向状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 液晶層 2 透明電極 3 基板 5 配向膜(有機高分子膜) 6 液晶分子の分子長軸 7〜10 ドメイン(領域) 11 ディスクリネーションライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側に電極を設けた一対の基板間に液晶
    層を挟持した液晶表示パネルであって、 前記液晶層が正の誘電異方性を有するカイラルネマティ
    ック相であり、液晶分子の分子長軸方向が微視的には一
    様な方向に液晶分子長軸が配向した領域が複数存在し、
    かつ各々の前記領域間では前記液晶分子長軸方向が異な
    って存在し、かつ各々の前記領域内の前記一対の基板間
    では液晶分子は捻れ配向状態を呈し、アンカリング強度
    をツイスト弾性定数で割った値が5μm-1以下となるよ
    うにしたことを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】 一対の基板のうち少なくとも一方の基板
    の電極上に、一軸配向性を有しない有機高分子膜を設け
    た請求項1記載の液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 電極を設けた一対の基板のうち少なくと
    も一方の基板の電極上に有機高分子膜を塗布する工程
    と、 前記一対の基板間に、アンカリング強度をツイスト弾性
    定数で割った値が室温で5μm-1以下となるようなカイ
    ラルネマティック相を有する液晶を挟み込む工程と、 前記一対の基板間に挟み込んだ液晶をネマティック相−
    等方相転移点以上に加熱した後、室温に冷却する工程と
    を含むことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
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