JPH0718057U - 電磁クラッチ装置 - Google Patents

電磁クラッチ装置

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JPH0718057U
JPH0718057U JP4806393U JP4806393U JPH0718057U JP H0718057 U JPH0718057 U JP H0718057U JP 4806393 U JP4806393 U JP 4806393U JP 4806393 U JP4806393 U JP 4806393U JP H0718057 U JPH0718057 U JP H0718057U
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JP
Japan
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electromagnetic
force
clutch
electromagnet
clutch device
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Application number
JP4806393U
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English (en)
Inventor
武人 尾方
善太 戸川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多板式電磁クラッチを車両用ドライブトレイ
ンの差動制限機構に適用した場合などのクラッチ部への
鉄粉ダスト吸着による締結力(トルク)変動を回避する。 【構成】 歯車機構を備え、駆動トルクが入力される第
1、第2の回転軸と、該第1、第2の回転軸間に設けら
れた多板クラッチと、電磁コイル部への印加電流に応じ
て発生する電磁力によって上記多板クラッチの締結力を
可変する電磁石とを各々潤滑油の入ったケース内に収納
してなる電磁クラッチ装置において、上記ケース内の所
定部位に上記電磁石の電磁力よりも磁力の強いダスト吸
着用の磁石部を設け、歯車貴後部部から発生する鉄粉等
の磁性ダストを上記多板式クラッチ締結力可変用の電磁
石よりも十分に磁力が大きい磁石部側で吸着集積するよ
うにして、多板式クラッチ側の磁界中には滞留させない
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、電磁コイルに所定の値の電流を流して所定の電磁力を発生させ、 該電磁力によって多板クラッチに所定の締結力を与えるようにした電磁クラッチ 装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両用終減速機としてのディファレンシャルギヤ部に使用されている電 磁クラッチ式リミテッド・スリップ・デフ(LSD)に代表されるように、最近で は電磁コイルに所定の値の電流を流して所定の電磁力を発生させ、該電磁力によ って多板式クラッチに所定の締結力を与えるようにした電磁クラッチ装置が提供 されている(例えば実開平4−8834号公報および雑誌「自動車技術」1993 年7月号第113〜114頁参照)。
【0003】 該タイプの電磁クラッチ装置は、例えば図4〜図6に示すように構成されてお り、電磁コイル1に電流を流すと電磁石部2、デフケース(ロータクラッチ)3、 多板式のパイロットクラッチ4、アーマチュア5間に磁界が生じる。
【0004】 すると、パイロットクラッチ4およびアーマチュア5は、電磁誘導作用によっ て電磁石部2に吸引されて、所定のパイロットトルク(摩擦トルク)を発生する。
【0005】 そして、このパイロットトルクは、カム6によって図5および図6に示すよう にスラスト方向の力に変換され、プネタリーキャリア7を介して多板式のメイン クラッチ8を押し付け、差動制限トルクを発生する。
【0006】 一方、カム6で生じた上記スラスト力の反力は、ニードルベアリング9により 上記デフケース3に伝達されてキャンセルされる。したがって、該構成では、上 記スラスト力がパイロットクラッチ4に対して影響しないため、本来のパイロッ トトルクに正確に比例したカム6のスラスト力が発生することになる。なお、図 中符号13はリングギヤ、14は左車軸連結部、15は右車軸連結部、16はサ ンギヤ、17はピンオンギヤである。
【0007】 このように、該電磁クラッチ装置では、電磁石により制御されるパイロットク ラッチ4のトルクを倍力機構により、正確に増幅できるようになるため、 1) 小さな電流で大きなトルクを制御できる。
【0008】 2) 電磁石はパイロットクラッチのみを制御するので小容量のもので良く、 全体が小型軽量にできる。
【0009】 3) 油圧発生装置や配管、コントロールバルブ、アクチュエータ等が不要で ある。
【0010】 4) ABS装置等他のコントロール系とのソフトの一部共用が可能である。
【0011】 ・・・などのメリットが生じる。
【0012】 これらのことから車両への適用が非常に容易であるという特徴を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、該電磁クラッチ装置を上記のように車両用のデフ装置又はトランス ファー装置など歯車機構を有するものとして構成した場合、歯車部で発生した鉄 粉等の磁性ダストが多板構造のメインクラッチ、パイロットクラッチ部に侵入付 着する問題があり、それによって時には同クラッチ部の締結力(トルク値)に影響 (変動)を与える欠点がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1および2記載の各考案は、各々上記の問題を解決することを目 的としてなされたもので、それぞれ次のように構成されている。
【0015】 (1) 請求項1記載の考案の構成 該考案の電磁クラッチ装置は、歯車機構を備え、駆動トルクが入力される第1 、第2の回転軸と、該第1、第2の回転軸間に設けられた多板クラッチと、電磁 コイル部への印加電流に応じて発生する電磁力によって上記多板クラッチの締結 力を可変する電磁石とを各々潤滑油の入ったケース内に収納してなる電磁クラッ チ装置において、上記ケース内の所定部位に上記電磁石の電磁力よりも磁力の強 いダスト吸着用の磁石部を設けて構成されている。
【0016】 (2) 請求項2記載の考案の構成 該考案の電磁クラッチ装置は、上記請求項1記載の考案の電磁クラッチ装置を 前提とし、同装置の構成において、上記ケースは、底部に潤滑油排出用のドレン プラグを備え、該ドレンプラグ内側に上記ダスト吸着用の磁石部を設けて構成さ れている。
【0017】
【作用】
本願の請求項1および2記載の考案の電磁クラッチ装置は、各々上記構成に対 応して次のような作用を奏する。
【0018】 (1) 請求項1記載の考案の作用 該考案の電磁クラッチ装置の構成では、上述のように、歯車機構を備え、駆動 トルクが入力される第1、第2の回転軸と、該第1、第2の回転軸間に設けられ た多板クラッチと、電磁コイル部への印加電流に応じて発生する電磁力によって 上記多板クラッチの締結力を可変する電磁石とを各々潤滑油の入ったケース内に 収納してなる電磁クラッチ装置において、上記ケース内の所定部位に上記電磁石 の電磁力よりも磁力の強いダスト吸着用の磁石部を設けている。
【0019】 従って、上記歯車機構部などで生じた鉄粉等の磁性ダストは上記多板式クラッ チ締結力可変用の電磁石の電磁力よりも磁力が大きい磁石部側に吸着集積される ようになり、多板式クラッチ側の磁界中には滞留しないようになる。
【0020】 (2) 請求項2記載の考案の作用 該考案の電磁クラッチ装置の構成では、上記請求項1記載の考案の電磁クラッ チ装置において、上記ケースが、底部に潤滑油排出用のドレンプラグを備え、同 ドレンプラグの内側に上記同様の多板式クラッチの締結力可変用電磁力よりも磁 力の大きいダスト吸着用の磁石部を設けているので、該磁石部に歯車機構部など で発生した鉄粉等の磁性ダストが潤滑油とともに吸着集積されるようになる。
【0021】 そして、該構成では、同磁石が本来的に取り外し可能となっているドレンプラ グ内に設けられているために、上記集積した磁性ダストの排出が容易となる。
【0022】
【考案の効果】
以上の結果、本願考案の電磁クラッチ装置によると、鉄粉等の磁性ダストによ るクラッチ締結力の変動がなくなり、電磁クラッチの信頼性が向上する。
【0023】 また、磁性ダストの排出が容易になる。
【0024】
【実施例】
図1〜図3は、例えば車両用ドライブトレインの差動制限機構に適用した本願 考案の実施例に係る電磁クラッチ装置の構成を示している。
【0025】 図1および図2中、符号1は電磁コイル、2は電磁石部、3はデフケース、4 は多板式のパイロットクラッチ、5はアーマチュア、6はカム、7はプネタリー キャリア、8は多板式のメインクラッチ、9はニードルベアリング、11はドラ イブシャフト、12はドライブピニオン、13はリングギヤ、14は左車軸連結 部、14aは左車軸、15は右車軸連結部、15aは左車軸、16はサンギヤ、1 7はピニオンギヤ、22はプロペラシャフト連結部であり、これらは各々先に述 べた従来例のものと同様に構成されている。
【0026】 そして、前記のように、例えばその電磁コイル1に電流を流すと電磁石部2、 デフケース(ロータクラッチ)3、パイロットクラッチ4、アーマチュア5間に磁 界が生じる。
【0027】 その結果、上記パイロットクラッチ4およびアーマチュア5は、電磁誘導作用 によって電磁石部2に吸引され、所定のパイロットトルク(摩擦トルク)を発生す る。
【0028】 このパイロットトルクは、前述のようにカム6によってスラスト方向の力に変 換され、プネタリーキャリア7を介してメインクラッチ8を押し付け、差動制限 トルクを発生する。
【0029】 そしてカム6で生じたスラスト力の反力は、ニードルベアリング9によりデフ ケース3に伝達されてキャンセルされる。したがって、スラスト力がパイロット クラッチ4に影響しないため、パイロットトルクに正確に比例したカム6のスラ スト力が発生することになる。
【0030】 一方、符号18は上記デフケース3の底部3aに設けられた潤滑油排出のため のドレン口であり、図2に示すように側部から若干斜め下方に傾斜して筒状に延 びて形成されている。そして、螺条溝を有するその先端側開口部18a内には、 例えば図3に示すように筒体部19a外周面に螺条凸部を有するとともに、その 内周面側に永久磁石20を設けたドレンプラグ19の当該筒体部19aが螺合固 定されて閉塞されるようになっている。
【0031】 該ドレンプラグ19の上記永久磁石20は、例えばサマリウム−コバルト(Sm −Co)系、ネオジウム−鉄−ボロン(Nd−Fe−B)系などの上記電磁石部2の電 磁力よりも十分に磁力の強い希土類金属間化合物系の永久磁石材料により構成さ れていて、上記各サンギヤ16、ピニオンギヤ17、リングギヤ13等のギヤ部 相互の噛み合いによって生じる鉄粉等の磁性ダストを上記ドレンプラグ19の筒 体部19a内に吸着して集積させ、潤滑油排出時に外部に放出し得るようになっ ている。
【0032】 従って、該構成によれば、当該歯車機構部で生じた鉄粉等の磁性ダストは上記 多板式クラッチ締結力可変用の電磁石部2の電磁力よりも十分に磁力が強いドレ ンプラグ19の永久磁石20部側に吸着集積されるようになり、パイロットクラ ッチ4、メインクラッチ8などの多板式クラッチ側の磁界中には滞留しないよう になる。
【0033】 その結果、該本願考案実施例の電磁クラッチ装置によると、鉄粉等の磁性ダス トによるクラッチ締結力の変動がなくなり、電磁クラッチの信頼性が向上する。
【0034】 なお、以上の実施例では、磁性ダスト吸着手段として永久磁石20を採用した が、該手段は又電磁石によって構成しても良いことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願考案の実施例に係る電磁クラッチ
装置の構造を示す上方側から見た断面図である。
【図2】図2は、同装置の外観状態の側面図である。
【図3】図3は、同装置の要部であるドレンプラグの構
造を示す一部切欠側面図である。
【図4】図4は、従来の電磁クラッチ装置の構成を示す
断面図である。
【図5】図5は、同装置の作動状態を示す要部の断面図
である。
【図6】図6は、同装置のカム部の上面図である。
【符号の説明】
1は電磁コイル、2は電磁石部、3はデフケース、4は
パイロットクラッチ、5はアーマチュア、6はカム、7
はプネタリーキャリア、8はメインクラッチ、9はニー
ドルベアリング、13はリングギヤ、14は左車軸連結
部、15は右車軸連結部、16はサンギヤ、17はピニ
オンギヤ、18はドレン口、19はドレンプラグ、20
はダスト吸着用永久磁石である。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車機構を備え、駆動トルクが入力され
    る第1、第2の回転軸と、該第1、第2の回転軸間に設
    けられた多板クラッチと、電磁コイル部への印加電流に
    応じて発生する電磁力によって上記多板クラッチの締結
    力を可変する電磁石とを各々潤滑油の入ったケース内に
    収納してなる電磁クラッチ装置において、上記ケース内
    の所定部位に上記電磁石の電磁力よりも磁力の強いダス
    ト吸着用の磁石部を設けたことを特徴とする電磁クラッ
    チ装置。
  2. 【請求項2】 上記ケースは、底部に潤滑油排出用のド
    レンプラグを備え、該ドレンプラグ内側に上記ダスト吸
    着用の磁石部を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    電磁クラッチ装置。
JP4806393U 1993-09-03 1993-09-03 電磁クラッチ装置 Pending JPH0718057U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4884943U (ja) * 1972-01-18 1973-10-16

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