JPH0717921A - 2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドおよびその製造方法 - Google Patents
2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0717921A JPH0717921A JP16168693A JP16168693A JPH0717921A JP H0717921 A JPH0717921 A JP H0717921A JP 16168693 A JP16168693 A JP 16168693A JP 16168693 A JP16168693 A JP 16168693A JP H0717921 A JPH0717921 A JP H0717921A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methyl
- aminobenzotrifluoride
- acid
- nitrobenzotrifluoride
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 医・農薬、機能性材料などの中間体として有
用な、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドお
よびその製造方法を提供する。 【構成】 2−メチルベンゾトリフロライドをニトロ化
して2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドと2
−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドの異性体の
混合物を得、それを水素還元することにより2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの異性体混合物を得、それ
を異性体分離して2−メチル−5−ニトロベンゾトリフ
ロライドを得る。
用な、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドお
よびその製造方法を提供する。 【構成】 2−メチルベンゾトリフロライドをニトロ化
して2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドと2
−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドの異性体の
混合物を得、それを水素還元することにより2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの異性体混合物を得、それ
を異性体分離して2−メチル−5−ニトロベンゾトリフ
ロライドを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬・農薬あるいは機能
性材料の中間体として有用な2−メチル−5−アミノベ
ンゾトリフロライド、2−メチル−3−ニトロベンゾト
リフロライドおよび2−メチル−5−ニトロベンゾトリ
フロライドならびにその製造方法に関する。
性材料の中間体として有用な2−メチル−5−アミノベ
ンゾトリフロライド、2−メチル−3−ニトロベンゾト
リフロライドおよび2−メチル−5−ニトロベンゾトリ
フロライドならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】芳香環水素がアミノ基に置換された化合物
は通常対応する芳香族化合物をニトロ化し、次いでその
ニトロ基を還元する方法で製造されるのが一般的である
が、反応生成物は置換基の種類により様々な位置異性体
の混合物として得られることが多い。かかる物質は主に
医薬・農薬または機能性材料の中間体として使用される
ため、一般には混合物として使用されることは少なく特
定の異性体のみを分離することが必要であるので、例え
ばニトロアニリン異性体について特開昭57−1390
43号に記載されている様に精留により分離される場合
もある。しかし、適用が可能な場合には、この方法は技
術的に確立されているので好ましいが、異性体は沸点が
互いに近接することが多く高純度の製品を得る場合には
経済的に成り立たないことがある。そこで、アミノ基を
有する化合物の異性体分離については、たとえば、特開
昭60−92247号に記載されているX型、Y型ゼオ
ライトを用いたトルイジン異性体の分離方法や特開昭5
8−57346号に記載されている酸化チタン含有の固
体吸着剤を用いたジアルキルアニリン異性体の分離方法
などが提案されている。
は通常対応する芳香族化合物をニトロ化し、次いでその
ニトロ基を還元する方法で製造されるのが一般的である
が、反応生成物は置換基の種類により様々な位置異性体
の混合物として得られることが多い。かかる物質は主に
医薬・農薬または機能性材料の中間体として使用される
ため、一般には混合物として使用されることは少なく特
定の異性体のみを分離することが必要であるので、例え
ばニトロアニリン異性体について特開昭57−1390
43号に記載されている様に精留により分離される場合
もある。しかし、適用が可能な場合には、この方法は技
術的に確立されているので好ましいが、異性体は沸点が
互いに近接することが多く高純度の製品を得る場合には
経済的に成り立たないことがある。そこで、アミノ基を
有する化合物の異性体分離については、たとえば、特開
昭60−92247号に記載されているX型、Y型ゼオ
ライトを用いたトルイジン異性体の分離方法や特開昭5
8−57346号に記載されている酸化チタン含有の固
体吸着剤を用いたジアルキルアニリン異性体の分離方法
などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2−メチル−5−アミ
ノベンゾトリフロライド、2−メチル−3−ニトロベン
ゾトリフロライドおよび2−メチル−5−ニトロベンゾ
トリフロライドならびにその効率的な製造方法を提供す
る。
ノベンゾトリフロライド、2−メチル−3−ニトロベン
ゾトリフロライドおよび2−メチル−5−ニトロベンゾ
トリフロライドならびにその効率的な製造方法を提供す
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】2−メチル−5−アミノ
ベンゾトリフロライドは、対応する2−メチルベンゾト
リフロライドをニトロ化し、次いでそのニトロ基を還元
する方法で製造され得ることは予想されるが、ニトロ化
反応における反応生成物は2−メチル−5−ニトロベン
ゾトリフロライドの他にかなり多量の異性体2−メチル
−3−ニトロベンゾトリフロライドを伴い、続く還元反
応の生成物もそれぞれに対応する異性体の混合物として
得られるため、この分離・精製が効率的に行われなけれ
ば製造方法として成立しない。
ベンゾトリフロライドは、対応する2−メチルベンゾト
リフロライドをニトロ化し、次いでそのニトロ基を還元
する方法で製造され得ることは予想されるが、ニトロ化
反応における反応生成物は2−メチル−5−ニトロベン
ゾトリフロライドの他にかなり多量の異性体2−メチル
−3−ニトロベンゾトリフロライドを伴い、続く還元反
応の生成物もそれぞれに対応する異性体の混合物として
得られるため、この分離・精製が効率的に行われなけれ
ば製造方法として成立しない。
【0005】ところで、位置異性体の混合物として得ら
れる2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの沸点はそ
れぞれ135〜136℃(85〜86mmHg)、13
6〜137℃(85〜86mmHg)と比較的近接する
ため蒸留による分離が実質上困難である。また、吸着分
離による方法は吸着剤の調製が困難であり、吸着操作が
複雑であるなどの点から工業的に実施するには問題があ
る。
れる2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの沸点はそ
れぞれ135〜136℃(85〜86mmHg)、13
6〜137℃(85〜86mmHg)と比較的近接する
ため蒸留による分離が実質上困難である。また、吸着分
離による方法は吸着剤の調製が困難であり、吸着操作が
複雑であるなどの点から工業的に実施するには問題があ
る。
【0006】そこで、本発明者らは、上記した蒸留法、
吸着法に代わる分離方法を検討したところ、2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドが特定の有機酸との間で生
成した塩は、特定の溶媒中においては溶解度が著しく異
なることを見いだし、本発明を完成するに至った。
吸着法に代わる分離方法を検討したところ、2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドが特定の有機酸との間で生
成した塩は、特定の溶媒中においては溶解度が著しく異
なることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、2−メチルベンゾト
リフロライドをニトロ化し、次いでそのニトロ基を還元
することによる2−メチル−5−アミノベンゾトリフロ
ライドの製造方法であり、また、前記還元反応で得られ
た実質上2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライド
と2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドからな
る混合物を水または有機溶媒存在下有機酸を接触させる
ことにより2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライ
ドの塩を析出・分離させ、次いで該塩を塩基性物質で処
理することにより2−メチル−5−アミノベンゾトリフ
ロライドを単体として取り出すことを特徴とする2−メ
チル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法であ
る。
リフロライドをニトロ化し、次いでそのニトロ基を還元
することによる2−メチル−5−アミノベンゾトリフロ
ライドの製造方法であり、また、前記還元反応で得られ
た実質上2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライド
と2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドからな
る混合物を水または有機溶媒存在下有機酸を接触させる
ことにより2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライ
ドの塩を析出・分離させ、次いで該塩を塩基性物質で処
理することにより2−メチル−5−アミノベンゾトリフ
ロライドを単体として取り出すことを特徴とする2−メ
チル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法であ
る。
【0008】本発明のニトロ化反応は硝酸と硫酸からな
る混酸による液相反応で行うが、反応で使用する硫酸は
濃硫酸、発煙硫酸、無水硫酸が用いられ、硝酸は濃硝
酸、発煙硝酸が好ましい。本発明において反応温度は0
〜80℃が好ましく、10〜60℃がさらに好ましい。
0℃以下では反応が遅く、80℃以上では多ニトロ化お
よび/または分解反応が起こり好ましくない。本反応は
塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリク
ロロエタン等の不活性な有機溶媒の中でも実施できる。
ニトロ化された生成物は混酸層と分離し、水洗、アルカ
リ水洗浄、乾燥などを施した後、次の還元反応に供す
る。この場合、2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロ
ライドと2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライド
などが得られるが、これを蒸留に付し実質的に2−メチ
ル−3−ニトロベンゾトリフロライドと2−メチル−5
−ニトロベンゾトリフロライドのみとすることもでき
る。さらに、これらの混合物から再結晶により2−メチ
ル−5−ニトロベンゾトリフロライドのみを選択的に得
ることも可能であるが、2−メチル−5−アミノベンゾ
トリフロライドを製造するには次の還元反応後に分離す
る方が効率的である。
る混酸による液相反応で行うが、反応で使用する硫酸は
濃硫酸、発煙硫酸、無水硫酸が用いられ、硝酸は濃硝
酸、発煙硝酸が好ましい。本発明において反応温度は0
〜80℃が好ましく、10〜60℃がさらに好ましい。
0℃以下では反応が遅く、80℃以上では多ニトロ化お
よび/または分解反応が起こり好ましくない。本反応は
塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリク
ロロエタン等の不活性な有機溶媒の中でも実施できる。
ニトロ化された生成物は混酸層と分離し、水洗、アルカ
リ水洗浄、乾燥などを施した後、次の還元反応に供す
る。この場合、2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロ
ライドと2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライド
などが得られるが、これを蒸留に付し実質的に2−メチ
ル−3−ニトロベンゾトリフロライドと2−メチル−5
−ニトロベンゾトリフロライドのみとすることもでき
る。さらに、これらの混合物から再結晶により2−メチ
ル−5−ニトロベンゾトリフロライドのみを選択的に得
ることも可能であるが、2−メチル−5−アミノベンゾ
トリフロライドを製造するには次の還元反応後に分離す
る方が効率的である。
【0009】還元反応で使用する金属担持触媒は、P
d、Pt、Rhなどの貴金属もしくはニッケルなどを活
性炭、アルミナ、ゼオライト、シリカアルミナなどに担
持した担持触媒であり、Pd/C、Pd/アルミナ、P
d/ゼオライト、Pd/シリカアルミナなどが好まし
く、その使用量は基質に対して0.1〜5.0重量%の
範囲が好ましい。使用量が0.1重量%以下では反応が
遅くなり、5.0重量%以上であることは特に問題では
ないが不必要である。担体へ担持された金属量は0.1
〜10重量%であるが、通常市販され用いられる0.5
〜5.0重量%で十分である。また、反応温度は40〜
120℃であり、60〜100℃の範囲が好ましく、4
0℃以下では反応が遅くなり、120℃以上では過水素
化反応によりトリフルオロメチル基の水素化が起こり好
ましくない。水素圧力は1〜20Kg/cm2の範囲が
好ましい。1Kg/cm2以下では反応が遅く、20K
g/cm 2以上でも反応の点からは問題はないが、装置
が構造上制限を受けるので好ましくない。本発明は気液
反応であり、気液の接触効率は反応速度に大きな影響を
与えるのでこの目的のために工夫された装置を用いるの
が好ましく、例えば、十分な撹拌を行うことが好まし
い。この反応は水素化に不活性な溶媒であれば特に限定
されないが、水、ジエチルエ−テル、メタノ−ル、エタ
ノ−ル、イソプロパノ−ル等の中でも実施できる。
d、Pt、Rhなどの貴金属もしくはニッケルなどを活
性炭、アルミナ、ゼオライト、シリカアルミナなどに担
持した担持触媒であり、Pd/C、Pd/アルミナ、P
d/ゼオライト、Pd/シリカアルミナなどが好まし
く、その使用量は基質に対して0.1〜5.0重量%の
範囲が好ましい。使用量が0.1重量%以下では反応が
遅くなり、5.0重量%以上であることは特に問題では
ないが不必要である。担体へ担持された金属量は0.1
〜10重量%であるが、通常市販され用いられる0.5
〜5.0重量%で十分である。また、反応温度は40〜
120℃であり、60〜100℃の範囲が好ましく、4
0℃以下では反応が遅くなり、120℃以上では過水素
化反応によりトリフルオロメチル基の水素化が起こり好
ましくない。水素圧力は1〜20Kg/cm2の範囲が
好ましい。1Kg/cm2以下では反応が遅く、20K
g/cm 2以上でも反応の点からは問題はないが、装置
が構造上制限を受けるので好ましくない。本発明は気液
反応であり、気液の接触効率は反応速度に大きな影響を
与えるのでこの目的のために工夫された装置を用いるの
が好ましく、例えば、十分な撹拌を行うことが好まし
い。この反応は水素化に不活性な溶媒であれば特に限定
されないが、水、ジエチルエ−テル、メタノ−ル、エタ
ノ−ル、イソプロパノ−ル等の中でも実施できる。
【0010】本発明の製造方法における異性体分離の方
法を適用する実質上2−メチル−3−アミノベンゾトリ
フロライドと2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドからなる混合物(以下、「異性体混合物」とい
う。)は、上記した一連の反応により得られるが、任意
の組成を有することができ、例えば、2−メチル−3−
アミノベンゾトリフロライドが20〜40モル%と2−
メチル−5−アミノベンゾトリフロライドが60〜80
モル%からなるものが挙げられる。また、この異性体分
離方法はこれらの異性体以外に若干量の他の化合物が共
存する場合にも適用できる。他の化合物としては、例え
ば、ニトロ化反応もしくは還元反応での未反応原料また
は副生成物を挙げることができる。したがって、還元反
応工程で得られる反応溶液を濾過・洗浄・乾燥などの後
処理工程に処した溶液について適用することもでき、あ
るいはさらに他の化合物を予め蒸留などで除去した2−
メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル
−5−アミノベンゾトリフロライドの混合物について適
用することもできる。
法を適用する実質上2−メチル−3−アミノベンゾトリ
フロライドと2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドからなる混合物(以下、「異性体混合物」とい
う。)は、上記した一連の反応により得られるが、任意
の組成を有することができ、例えば、2−メチル−3−
アミノベンゾトリフロライドが20〜40モル%と2−
メチル−5−アミノベンゾトリフロライドが60〜80
モル%からなるものが挙げられる。また、この異性体分
離方法はこれらの異性体以外に若干量の他の化合物が共
存する場合にも適用できる。他の化合物としては、例え
ば、ニトロ化反応もしくは還元反応での未反応原料また
は副生成物を挙げることができる。したがって、還元反
応工程で得られる反応溶液を濾過・洗浄・乾燥などの後
処理工程に処した溶液について適用することもでき、あ
るいはさらに他の化合物を予め蒸留などで除去した2−
メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル
−5−アミノベンゾトリフロライドの混合物について適
用することもできる。
【0011】本発明の製造方法の一態様を例示すると、
攪拌機を備えた反応器に有機酸を溶解した水または有機
溶媒からなる溶液を調製し、該溶液中に異性体混合物を
徐々に注入することにより、溶液から2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの塩からなる固体を析出さ
せ、該固体を濾過により採取し、次いで得られた固体に
塩基性物質の溶液を添加して中和した後溶液を水洗浄
し、その後溶媒を留去することにより2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドを得る方法である。
攪拌機を備えた反応器に有機酸を溶解した水または有機
溶媒からなる溶液を調製し、該溶液中に異性体混合物を
徐々に注入することにより、溶液から2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの塩からなる固体を析出さ
せ、該固体を濾過により採取し、次いで得られた固体に
塩基性物質の溶液を添加して中和した後溶液を水洗浄
し、その後溶媒を留去することにより2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドを得る方法である。
【0012】本発明で使用する有機酸はジカルボン酸ま
たは多価カルボン酸が好ましく使用でき、2個のカルボ
キシル基が二重結合に対してcis位または芳香環のオ
ルト位であるかまたは少なくとも2個のカルボキシル基
が互いに近接しうることが必要である。このような例と
しては、例えば、マレイン酸、シトラコン酸などの脂肪
族不飽和ジカルボン酸、o−フタル酸、ピロメリット酸
などの芳香族多価カルボン酸、HOOC−R−COOH
(Rは、アルキレン基である。)で表されるマロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、
ジメチルマロン酸などの脂肪族飽和ジカルボン酸などを
あげることができる。これらのジカルボン酸または多価
カルボン酸のうちマレイン酸、マロン酸、o−フタル酸
が好ましく、マレイン酸が特に好ましい例として挙げる
ことができる。必要な有機酸の量は少なくとも全ての2
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドが塩を形成
するのに必要な量であり、また、過剰の有機酸は2−メ
チル−3−アミノベンゾトリフロライドの塩の溶媒への
溶解度を低下させ、固体として析出させるため好ましく
ない。したがって、有機酸の量は、2−メチル−5−ア
ミノベンゾトリフロライドに対して1〜3モル倍、好ま
しくは1〜2モル倍である。
たは多価カルボン酸が好ましく使用でき、2個のカルボ
キシル基が二重結合に対してcis位または芳香環のオ
ルト位であるかまたは少なくとも2個のカルボキシル基
が互いに近接しうることが必要である。このような例と
しては、例えば、マレイン酸、シトラコン酸などの脂肪
族不飽和ジカルボン酸、o−フタル酸、ピロメリット酸
などの芳香族多価カルボン酸、HOOC−R−COOH
(Rは、アルキレン基である。)で表されるマロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルマロン酸、
ジメチルマロン酸などの脂肪族飽和ジカルボン酸などを
あげることができる。これらのジカルボン酸または多価
カルボン酸のうちマレイン酸、マロン酸、o−フタル酸
が好ましく、マレイン酸が特に好ましい例として挙げる
ことができる。必要な有機酸の量は少なくとも全ての2
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドが塩を形成
するのに必要な量であり、また、過剰の有機酸は2−メ
チル−3−アミノベンゾトリフロライドの塩の溶媒への
溶解度を低下させ、固体として析出させるため好ましく
ない。したがって、有機酸の量は、2−メチル−5−ア
ミノベンゾトリフロライドに対して1〜3モル倍、好ま
しくは1〜2モル倍である。
【0013】有機酸と異性体混合物の反応を充分に進行
させるために、反応温度は約−20〜80℃で行い、3
0〜50℃が好ましい。−20℃以下では反応が遅く時
間がかかり、80℃以上では溶媒の選択および溶媒の揮
散を防止する装置を必要とし好ましくない。また、反応
の終期には、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドの塩の析出を促進するために溶液の温度を約−20
〜20℃に下げることが好ましく、約0〜5℃に下げる
ことがより一層好ましい。反応時間は反応温度に依存す
るが、通常10分〜5時間程度で良く、30分〜2時間
がより好ましい。
させるために、反応温度は約−20〜80℃で行い、3
0〜50℃が好ましい。−20℃以下では反応が遅く時
間がかかり、80℃以上では溶媒の選択および溶媒の揮
散を防止する装置を必要とし好ましくない。また、反応
の終期には、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドの塩の析出を促進するために溶液の温度を約−20
〜20℃に下げることが好ましく、約0〜5℃に下げる
ことがより一層好ましい。反応時間は反応温度に依存す
るが、通常10分〜5時間程度で良く、30分〜2時間
がより好ましい。
【0014】本発明の異性体混合物と有機酸の反応は2
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの塩が難溶
であり、2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライド
の塩が易溶である溶媒中で行えばよいが、例えば、水、
酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、フロン系溶剤を挙げることができる。溶媒の量
は溶媒の種類に依存するが、析出する2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの塩を高純度で析出するよ
うに選択することが好ましく、通常溶媒1リットル当た
り異性体混合物50〜500gの量が適当である。
−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの塩が難溶
であり、2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライド
の塩が易溶である溶媒中で行えばよいが、例えば、水、
酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、フロン系溶剤を挙げることができる。溶媒の量
は溶媒の種類に依存するが、析出する2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの塩を高純度で析出するよ
うに選択することが好ましく、通常溶媒1リットル当た
り異性体混合物50〜500gの量が適当である。
【0015】2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドの塩を濾過して分離した後、該塩を塩基性物質で処
理するが、この塩基性物質としては、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩な
どが使用され、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどを挙げることができる。塩
基性物質の使用量はアミノメチルベンゾトリフロライド
の塩に対し2〜3モル倍(水酸化カルシウムの場合1〜
1.5モル倍)が好ましく、2〜2.2モル倍(同1〜
1.1モル倍)がより好ましい。この中和反応は約0〜
40℃で行い、約0〜10℃が好ましい。約0℃以下で
行うことに特にメリットはなく、また、40℃以上では
副反応が起こる場合があり好ましくない。
イドの塩を濾過して分離した後、該塩を塩基性物質で処
理するが、この塩基性物質としては、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩な
どが使用され、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどを挙げることができる。塩
基性物質の使用量はアミノメチルベンゾトリフロライド
の塩に対し2〜3モル倍(水酸化カルシウムの場合1〜
1.5モル倍)が好ましく、2〜2.2モル倍(同1〜
1.1モル倍)がより好ましい。この中和反応は約0〜
40℃で行い、約0〜10℃が好ましい。約0℃以下で
行うことに特にメリットはなく、また、40℃以上では
副反応が起こる場合があり好ましくない。
【0016】以下に実施例をもって本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
く説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0017】
実施例12−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドと2−メ
チル−5−ニトロベンゾトリフロライドの混合物の製造 温度計、撹拌機、ジムロ−ト冷却管、500mlの滴下
ロ−トを備えた300mlの四口丸底フラスコ内に、純
度99.8%の2−メチルベンゾトリフロライド32
0.0g(2.0mol)を仕込み、撹拌を開始すると
共に反応液の温度を30℃以下とした後、予め発煙硝酸
138.6g(2.2mol)と濃硫酸392.0g
(4.0mol)を混合して調製した混酸を仕込んだ滴
下ロートから混酸の滴下を開始した。混酸の滴下は反応
温度を60℃に保ちながら1時間かけて全量滴下した。
混酸滴下後さらに60℃に保ち3時間反応を継続した
後、撹拌を止め分析したところ、反応率は99.9%
で、このときの2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロ
ライドと2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライド
の含有量はそれぞれ26.6%および72.7%であっ
た。そこで、1000mlの分液ロ−トに移し混酸相を
分離後500mlの水で洗浄したうえで、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液500mlで洗浄、さらに水500m
lで洗浄した。分液した有機物相に硫酸マグネシウムを
添加して乾燥し、減圧濾過により硫酸マグネシウムを除
き、ニトロ化混合物394.6gを得た。
チル−5−ニトロベンゾトリフロライドの混合物の製造 温度計、撹拌機、ジムロ−ト冷却管、500mlの滴下
ロ−トを備えた300mlの四口丸底フラスコ内に、純
度99.8%の2−メチルベンゾトリフロライド32
0.0g(2.0mol)を仕込み、撹拌を開始すると
共に反応液の温度を30℃以下とした後、予め発煙硝酸
138.6g(2.2mol)と濃硫酸392.0g
(4.0mol)を混合して調製した混酸を仕込んだ滴
下ロートから混酸の滴下を開始した。混酸の滴下は反応
温度を60℃に保ちながら1時間かけて全量滴下した。
混酸滴下後さらに60℃に保ち3時間反応を継続した
後、撹拌を止め分析したところ、反応率は99.9%
で、このときの2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロ
ライドと2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライド
の含有量はそれぞれ26.6%および72.7%であっ
た。そこで、1000mlの分液ロ−トに移し混酸相を
分離後500mlの水で洗浄したうえで、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液500mlで洗浄、さらに水500m
lで洗浄した。分液した有機物相に硫酸マグネシウムを
添加して乾燥し、減圧濾過により硫酸マグネシウムを除
き、ニトロ化混合物394.6gを得た。
【0018】実施例22−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドの分離 1リットルのガラス製ビーカーに実施例1で得られたニ
トロ化混合物200gをn−ヘキサン400mlに溶解
し、−20℃に冷却して結晶を析出させた。結晶を減圧
濾過により濾別しn−ヘキサン100mlで洗浄して純
度93.6%の2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロ
ライドを124.2g得た。これをさらにn−ヘキサン
50mlに溶解し0℃に冷却して、減圧濾過、60ml
のn−ヘキサン洗浄により精製すると純度98.4%の
2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドが87.
3g得られた。収率は60.0%であった。
トロ化混合物200gをn−ヘキサン400mlに溶解
し、−20℃に冷却して結晶を析出させた。結晶を減圧
濾過により濾別しn−ヘキサン100mlで洗浄して純
度93.6%の2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロ
ライドを124.2g得た。これをさらにn−ヘキサン
50mlに溶解し0℃に冷却して、減圧濾過、60ml
のn−ヘキサン洗浄により精製すると純度98.4%の
2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドが87.
3g得られた。収率は60.0%であった。
【0019】得られた2−メチル−5−ニトロベンゾト
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図1に示す。 質量分析 m/z 205(M+) 186(M+−F) 175(M+−NO) 159(M+−NO2)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.63(m,3H) 7.58〜8.47(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −62.89(m,3F) 実施例32−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドの分離 内径40mmのガラス製カラムに38cmの高さにシリ
カゲル(ワコーゲルC−200、和光純薬工業(株)製
品)を充填し、実施例2の再結晶母液をエバポレーター
で蒸発乾固させて得たニトロ化混合物(ガスクロマトグ
ラフの面積比による2−メチル−3−ニトロベンゾトリ
フロライド/2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロラ
イドの異性体比66.0/30.8)のうち3.2gを
n−ヘキサン/クロロホルム混合溶媒(n−ヘキサン/
クロロホルム=4/1)で展開し、溶媒を留去したとこ
ろ、純度99.2%の2−メチル−3−ニトロベンゾト
リフロライドが0.8g得られた。
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図1に示す。 質量分析 m/z 205(M+) 186(M+−F) 175(M+−NO) 159(M+−NO2)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.63(m,3H) 7.58〜8.47(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −62.89(m,3F) 実施例32−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドの分離 内径40mmのガラス製カラムに38cmの高さにシリ
カゲル(ワコーゲルC−200、和光純薬工業(株)製
品)を充填し、実施例2の再結晶母液をエバポレーター
で蒸発乾固させて得たニトロ化混合物(ガスクロマトグ
ラフの面積比による2−メチル−3−ニトロベンゾトリ
フロライド/2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロラ
イドの異性体比66.0/30.8)のうち3.2gを
n−ヘキサン/クロロホルム混合溶媒(n−ヘキサン/
クロロホルム=4/1)で展開し、溶媒を留去したとこ
ろ、純度99.2%の2−メチル−3−ニトロベンゾト
リフロライドが0.8g得られた。
【0020】得られた2−メチル−3−ニトロベンゾト
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図2に示す。 質量分析 m/z 188(M+−OH) 160(M+−CH3−NO) 159(M+−NO2) 140(M+−NO2−F)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.56(m,3H) 7.37〜7.93(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −61.26(m,3F) 実施例42−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メ
チル−5−アミノベンゾトリフロライドの混合物の製造 撹拌装置を備えた500mlのSUS−316製オ−ト
クレ−ブに実施例1で得られたニトロ化混合物410.
0g(2.0mol)と5%−Pd/カ−ボン坦持触媒
4.1g(1.0重量%)を仕込んだ。容器内を水素で
置換し油浴にて80℃に昇温すると共に水素圧力を5K
g/cm2に保ち撹拌を開始すると水素の吸収が始っ
た。8時間後に加熱、撹拌を止め冷却後、分析したとこ
ろニトロ化混合物の反応率は99.9%であった。反応
後は減圧濾過で触媒を除去した後、1000mlの分液
ロ−トに移し水相分離後500mlの水で洗浄した。分
液した有機物相に硫酸マグネシウムを添加して乾燥し、
減圧濾過により硫酸マグネシウムを除くと、還元生成物
が332.7g得られた。この還元生成物の2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの含有量はそれぞれ26.
6%および72.7%であった。このときの収率は9
5.1%であった。
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図2に示す。 質量分析 m/z 188(M+−OH) 160(M+−CH3−NO) 159(M+−NO2) 140(M+−NO2−F)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.56(m,3H) 7.37〜7.93(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −61.26(m,3F) 実施例42−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メ
チル−5−アミノベンゾトリフロライドの混合物の製造 撹拌装置を備えた500mlのSUS−316製オ−ト
クレ−ブに実施例1で得られたニトロ化混合物410.
0g(2.0mol)と5%−Pd/カ−ボン坦持触媒
4.1g(1.0重量%)を仕込んだ。容器内を水素で
置換し油浴にて80℃に昇温すると共に水素圧力を5K
g/cm2に保ち撹拌を開始すると水素の吸収が始っ
た。8時間後に加熱、撹拌を止め冷却後、分析したとこ
ろニトロ化混合物の反応率は99.9%であった。反応
後は減圧濾過で触媒を除去した後、1000mlの分液
ロ−トに移し水相分離後500mlの水で洗浄した。分
液した有機物相に硫酸マグネシウムを添加して乾燥し、
減圧濾過により硫酸マグネシウムを除くと、還元生成物
が332.7g得られた。この還元生成物の2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの含有量はそれぞれ26.
6%および72.7%であった。このときの収率は9
5.1%であった。
【0021】実施例5異性体混合物の分離 300mlのガラス製三角フラスコにo−フタル酸1
6.6g(0.1モル)、エタノール120mlを仕込
み、攪拌しながら実施例4で得られた異性体混合物(ガ
スクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−アミ
ノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノベン
ゾトリフロライドの異性体比26.6/72.7)1
7.5g(0.10モル)を溶液温度約40℃に維持し
つつ滴下し、その後30分間攪拌を続け、さらに約0℃
で30分間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別し、その固体を10重量%の水酸化ナトリウ
ム溶液40.9gに加え60分間攪拌し、静置し、有機
層を分取したところ、ガスクロマトグラフィによる純度
97.4%の2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドが11.1g得られた。
6.6g(0.1モル)、エタノール120mlを仕込
み、攪拌しながら実施例4で得られた異性体混合物(ガ
スクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−アミ
ノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノベン
ゾトリフロライドの異性体比26.6/72.7)1
7.5g(0.10モル)を溶液温度約40℃に維持し
つつ滴下し、その後30分間攪拌を続け、さらに約0℃
で30分間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別し、その固体を10重量%の水酸化ナトリウ
ム溶液40.9gに加え60分間攪拌し、静置し、有機
層を分取したところ、ガスクロマトグラフィによる純度
97.4%の2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドが11.1g得られた。
【0022】得られた2−メチル−5−アミノベンゾト
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図3に示す。 質量分析 m/z 175(M+) 174(M+−H) 156(M+−F) 106(M+−CF3)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.32(m,3H) 3.59(s,2H) 6.60〜7.05(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −62.25(m,3F) 実施例6異性体混合物の分離 100mlのガラス製三角フラスコにマロン酸10.4
g(0.1モル)、イソプロパノール30mlを仕込
み、攪拌しながら実施例4で得られた異性体混合物(ガ
スクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−アミ
ノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノベン
ゾトリフロライドの異性体比26.6/72.7)1
7.5g(0.10モル)を溶液温度約40℃に維持し
つつ滴下し、その後30分間攪拌を続け、されに約0℃
で30分間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別し、その固体を10重量%の水酸化ナトリウ
ム溶液40.6gに加え60分間攪拌し、静置し、有機
層を分取したところ、ガスクロマトグラフィによる純度
97.9%の2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドが11.0g得られた。
リフロライドの分析結果は次の通りであった。また1H
−nmrのチャートを図3に示す。 質量分析 m/z 175(M+) 174(M+−H) 156(M+−F) 106(M+−CF3)1 H−nmr CDCl3溶媒、TMS内部標準 δ 2.32(m,3H) 3.59(s,2H) 6.60〜7.05(m,3H)19 F−nmr CDCl3溶媒、CFCl3内部標準 δ −62.25(m,3F) 実施例6異性体混合物の分離 100mlのガラス製三角フラスコにマロン酸10.4
g(0.1モル)、イソプロパノール30mlを仕込
み、攪拌しながら実施例4で得られた異性体混合物(ガ
スクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−アミ
ノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノベン
ゾトリフロライドの異性体比26.6/72.7)1
7.5g(0.10モル)を溶液温度約40℃に維持し
つつ滴下し、その後30分間攪拌を続け、されに約0℃
で30分間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別し、その固体を10重量%の水酸化ナトリウ
ム溶液40.6gに加え60分間攪拌し、静置し、有機
層を分取したところ、ガスクロマトグラフィによる純度
97.9%の2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イドが11.0g得られた。
【0023】この生成物の質量分析スペクトル、19F−
nmrスペクトル、1H−nmrスペクトルは実施例5
の生成物と同一であった。 実施例7異性体混合物の分離 攪拌器、凝縮器、温度計、滴下ロートを備えた2リット
ルガラス製フラスコにマレイン酸92.9g(0.80
モル)と酢酸エチル1lを仕込み、攪拌しながら実施例
1および実施例4の方法に従って製造した異性体混合物
(ガスクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−
アミノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノ
ベンゾトリフロライドの異性体比25.1/74.5)
175.2g(1.00モル)を溶液温度約40℃に維
持しつつ滴下し、その後1時間攪拌を続け、さらに約0
℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別して204.6gの塩を得た。その塩を15
重量%の水酸化ナトリウム溶液450gに加え60分間
攪拌し、静置し、有機層を分取したところ、ガスクロマ
トグラフィによる純度99.1%の2−メチル−5−ア
ミノベンゾトリフロライドが123.0g得られた。
nmrスペクトル、1H−nmrスペクトルは実施例5
の生成物と同一であった。 実施例7異性体混合物の分離 攪拌器、凝縮器、温度計、滴下ロートを備えた2リット
ルガラス製フラスコにマレイン酸92.9g(0.80
モル)と酢酸エチル1lを仕込み、攪拌しながら実施例
1および実施例4の方法に従って製造した異性体混合物
(ガスクロマトグラフの面積比による2−メチル−3−
アミノベンゾトリフロライド/2−メチル−5−アミノ
ベンゾトリフロライドの異性体比25.1/74.5)
175.2g(1.00モル)を溶液温度約40℃に維
持しつつ滴下し、その後1時間攪拌を続け、さらに約0
℃で1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液から白色の
固体を濾別して204.6gの塩を得た。その塩を15
重量%の水酸化ナトリウム溶液450gに加え60分間
攪拌し、静置し、有機層を分取したところ、ガスクロマ
トグラフィによる純度99.1%の2−メチル−5−ア
ミノベンゾトリフロライドが123.0g得られた。
【0024】この生成物の質量分析スペクトル、19F−
nmrスペクトル、1H−nmrは実施例5の生成物と
同一であった。
nmrスペクトル、1H−nmrは実施例5の生成物と
同一であった。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、2−メチル−3
−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−アミ
ノベンゾトリフロライドの混合物から2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドを高純度で分離できるた
め、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドを効
率的に製造することができるという効果を有する。
−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−アミ
ノベンゾトリフロライドの混合物から2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドを高純度で分離できるた
め、2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドを効
率的に製造することができるという効果を有する。
【図1】 実施例2の生成物の1H−nmrスペクトル
を示す線図である。
を示す線図である。
【図2】 実施例3の生成物の1H−nmrスペクトル
を示す線図である。
を示す線図である。
【図3】 実施例5の生成物の1H−nmrスペクトル
を示す線図である。
を示す線図である。
Claims (8)
- 【請求項1】2−メチル−5−アミノベンゾトリフロラ
イド。 - 【請求項2】2−メチルベンゾトリフロライドをニトロ
化して2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロライドと
2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロライドの異性体
混合物を得、それを水素還元することにより2−メチル
−3−アミノベンゾトリフロライドと2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの異性体混合物を得、それ
を異性体分離することよりなる2−メチル−5−アミノ
ベンゾトリフロライドの製造方法。 - 【請求項3】異性体分離が、2−メチル−3−アミノベ
ンゾトリフロライドと2−メチル−5−アミノベンゾト
リフロライドの異性体混合物を水または有機溶媒存在
下、下記(A)、(B)、(C)の群から選ばれる1種
以上の有機酸を接触させることにより2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの塩を析出・分離し、つい
で該塩に塩基性物質を接触させる分離方法であることを
特徴とする請求項2記載の2−メチル−5−アミノベン
ゾトリフロライドの製造方法。 (A)脂肪族飽和ジカルボン酸。 (B)2個のカルボキシル基がcis位である脂肪族不
飽和ジカルボン酸。 (C)2個のカルボキシル基がオルト位である芳香族多
価カルボン酸。 - 【請求項4】有機酸が、マレイン酸、o−フタル酸、マ
ロン酸から選ばれた一種以上である請求項3記載の2−
メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの精製方法。 - 【請求項5】有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸ブチル、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、n−ヘキサ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、フロン系溶媒から選
ばれた一種以上である請求項3記載の2−メチル−5−
アミノベンゾトリフロライドの製造方法。 - 【請求項6】塩基性物質が水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから選ばれた一
種以上である請求項3記載の2−メチル−5−アミノベ
ンゾトリフロライドの製造方法。 - 【請求項7】2−メチル−3−ニトロベンゾトリフロラ
イド。 - 【請求項8】2−メチル−5−ニトロベンゾトリフロラ
イド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05161686A JP3128031B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05161686A JP3128031B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0717921A true JPH0717921A (ja) | 1995-01-20 |
JP3128031B2 JP3128031B2 (ja) | 2001-01-29 |
Family
ID=15739928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05161686A Expired - Fee Related JP3128031B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3128031B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106316864A (zh) * | 2016-08-22 | 2017-01-11 | 苏州天马精细化学品股份有限公司 | 4‑甲基‑3‑三氟甲基苯胺的制备方法 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP05161686A patent/JP3128031B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106316864A (zh) * | 2016-08-22 | 2017-01-11 | 苏州天马精细化学品股份有限公司 | 4‑甲基‑3‑三氟甲基苯胺的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3128031B2 (ja) | 2001-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Wade et al. | Palladium catalysis as a means for promoting the allylic C-alkylation of nitro compounds | |
Isagawa et al. | Catalysis by certain amines in an aqueous phase. Preparation of dichlorocyclopropane derivatives | |
JPH0674243B2 (ja) | 光学純度の高い光学活性アテノロール塩及びアテノロールの製法 | |
JP3128031B2 (ja) | 2−メチル−5−アミノベンゾトリフロライドの製造方法 | |
JP4568398B2 (ja) | ヘキサヒドロイソインドリン・酸付加塩およびその使用方法 | |
JP3099929B2 (ja) | 2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドの精製方法 | |
JPH0217533B2 (ja) | ||
JP3629046B2 (ja) | 5−フルオルアントラニル酸アルキルエステル及び/ または5−フルオルアントラニル酸の製造方法 | |
JP2698306B2 (ja) | 2−メチル−3−アミノベンゾトリフロライドの製造方法 | |
KR20070001986A (ko) | 아다만탄 제조 방법 | |
RU1773259C (ru) | Способ получени анилинофумарата | |
JP4418048B2 (ja) | 13−シス−レチノイン酸の製造方法 | |
JP2004182658A (ja) | 脂環式テトラカルボン酸の製造法 | |
ITMI961605A1 (it) | Procedimento per la preparazione di un naftilbutanone | |
JPH0655697B2 (ja) | アミノベンジルアミンの製造方法 | |
JP2708582B2 (ja) | 酢酸p―アミノフェニルの製造法 | |
JP5749259B2 (ja) | 1−クロロアセトアミド−1,3,3,5,5−ペンタメチルシクロヘキサンを調製する方法 | |
JP4239388B2 (ja) | α,ω−ジシアノ化合物の製造方法 | |
JP5254264B2 (ja) | スルホニルイミデートのアリル化反応方法 | |
JP3500794B2 (ja) | 2−シアノビフェニル類の製造方法 | |
JPH0925251A (ja) | 臭化シクロペンチルの製造方法 | |
ES2278005T3 (es) | Procedimiento para producir 2-halogenocicloalcanona oxima. | |
GB2162839A (en) | Process for preparing aminobenzylamine | |
JPS60158186A (ja) | 13‐オキサビシクロ〔10.3.0〕ペンタデカンの製造法 | |
KR20030044365A (ko) | 새로운 비대칭 상 이동 촉매 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |