JPH0717916B2 - 潤滑剤 - Google Patents
潤滑剤Info
- Publication number
- JPH0717916B2 JPH0717916B2 JP14770486A JP14770486A JPH0717916B2 JP H0717916 B2 JPH0717916 B2 JP H0717916B2 JP 14770486 A JP14770486 A JP 14770486A JP 14770486 A JP14770486 A JP 14770486A JP H0717916 B2 JPH0717916 B2 JP H0717916B2
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- JP
- Japan
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- acidic amino
- lubricant
- amino acid
- grease
- oil
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は炭素数6〜22の脂肪族アルキル基を有する酸性
アミノ酸−ω−長鎖アミドのうち少なくとも一種を含有
してなる潤滑剤に関し、かかる潤滑剤は固体潤滑剤、グ
リース、液状潤滑剤等の形態をとり、金属切削機、自動
車、発動機、水圧機等あらゆる種類の回転機器及び可動
部を有する機器の接触面の潤滑、切削、研磨、プレス、
引き抜き、防錆等に用いることができる。
アミノ酸−ω−長鎖アミドのうち少なくとも一種を含有
してなる潤滑剤に関し、かかる潤滑剤は固体潤滑剤、グ
リース、液状潤滑剤等の形態をとり、金属切削機、自動
車、発動機、水圧機等あらゆる種類の回転機器及び可動
部を有する機器の接触面の潤滑、切削、研磨、プレス、
引き抜き、防錆等に用いることができる。
従来の技術 従来の潤滑剤をその外観より分類すると、固体潤滑剤、
グリース、液状潤滑剤の3つのタイプに分けられる。中
でも固体潤滑剤は、通常の潤滑剤が使用できないような
用途、例えば、非常に低速度で摩擦され潤滑油膜が生成
し得ないような場所、超低温下や超高温下、或いは食品
製造機等の臭気を嫌う装置に於いてそのままの形態で用
いられる他、粘稠剤や潤滑油と共に混合しグリースとし
たり、鉱油、シリコン油等の液状潤滑剤に添加されるな
ど、潤滑剤一般に於いて幅広く用いられている。このよ
うな固体潤滑剤としては、黒鉛、マイカ、タルク、亜鉛
華、硫黄、硫化モリブデン、塩化カドミウム、ヨウ化
鉛、ステアリン酸亜鉛等が知られている。これら固体潤
滑剤には、平滑性、耐熱性、耐酸化性、金属表面への付
着性等に優れることが要求される他、グリースや液状潤
滑剤へ配合する場合では、更に用いる油中への分散性の
良好なものが求められている。しかしながら、上述した
ごとき従来の固体潤滑剤に於いて、例えばマイカ、タル
ク、二硫化モリブデン等の無機系の固体潤滑剤では、平
滑性、耐熱性には優れるものの、金属表面への付着力が
弱い、或いは比重が高い為、鉱油やシリコーン油に懸濁
させた場合の分散性が悪く、長期保存中に分離が生じ易
いといった欠点がある。また、塩化カドミウムやヨウ化
鉛等は、重金属による環境汚染の問題から近年使用が避
けられる傾向にある。一方、有機系の固体潤滑剤である
ステアリン酸亜鉛では、グリース等へ配合した場合、良
く分散し耐水性及び極圧性に優れたグリースが得られる
反面、ステアリン酸亜鉛は潤滑油の酸化を促進する為、
かかるグリースは金属の腐食劣化を起こし易いという欠
点を有する。
グリース、液状潤滑剤の3つのタイプに分けられる。中
でも固体潤滑剤は、通常の潤滑剤が使用できないような
用途、例えば、非常に低速度で摩擦され潤滑油膜が生成
し得ないような場所、超低温下や超高温下、或いは食品
製造機等の臭気を嫌う装置に於いてそのままの形態で用
いられる他、粘稠剤や潤滑油と共に混合しグリースとし
たり、鉱油、シリコン油等の液状潤滑剤に添加されるな
ど、潤滑剤一般に於いて幅広く用いられている。このよ
うな固体潤滑剤としては、黒鉛、マイカ、タルク、亜鉛
華、硫黄、硫化モリブデン、塩化カドミウム、ヨウ化
鉛、ステアリン酸亜鉛等が知られている。これら固体潤
滑剤には、平滑性、耐熱性、耐酸化性、金属表面への付
着性等に優れることが要求される他、グリースや液状潤
滑剤へ配合する場合では、更に用いる油中への分散性の
良好なものが求められている。しかしながら、上述した
ごとき従来の固体潤滑剤に於いて、例えばマイカ、タル
ク、二硫化モリブデン等の無機系の固体潤滑剤では、平
滑性、耐熱性には優れるものの、金属表面への付着力が
弱い、或いは比重が高い為、鉱油やシリコーン油に懸濁
させた場合の分散性が悪く、長期保存中に分離が生じ易
いといった欠点がある。また、塩化カドミウムやヨウ化
鉛等は、重金属による環境汚染の問題から近年使用が避
けられる傾向にある。一方、有機系の固体潤滑剤である
ステアリン酸亜鉛では、グリース等へ配合した場合、良
く分散し耐水性及び極圧性に優れたグリースが得られる
反面、ステアリン酸亜鉛は潤滑油の酸化を促進する為、
かかるグリースは金属の腐食劣化を起こし易いという欠
点を有する。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述した従来の固体潤滑剤、グリース、液状
潤滑剤の欠点を改善し、平滑性、耐熱性、耐酸化性、金
属表面への付着性等に優れた固体潤滑剤や、極圧性、燒
結防止効果の高いグリース、液状潤滑剤等の潤滑剤を提
供せんとするものである。
潤滑剤の欠点を改善し、平滑性、耐熱性、耐酸化性、金
属表面への付着性等に優れた固体潤滑剤や、極圧性、燒
結防止効果の高いグリース、液状潤滑剤等の潤滑剤を提
供せんとするものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、アミノ酸の各種誘導体を研究する中で驚
くべきことに炭素数6〜22の脂肪族アルキル基を有する
酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドが、板状の結晶構造とへ
き開性を有し、平滑性、抗酸化性、キレートによる金属
への付着性等固体潤滑剤として優れた特質を有すると同
時に、これをグリースや液状潤滑剤に配合することによ
って従来の欠点の改良された潤滑剤が得られることを見
いだし本発明に到達した。
くべきことに炭素数6〜22の脂肪族アルキル基を有する
酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドが、板状の結晶構造とへ
き開性を有し、平滑性、抗酸化性、キレートによる金属
への付着性等固体潤滑剤として優れた特質を有すると同
時に、これをグリースや液状潤滑剤に配合することによ
って従来の欠点の改良された潤滑剤が得られることを見
いだし本発明に到達した。
本発明で用いられる炭素数6〜22の脂肪族アルキル基を
有する酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドは、グルタミン酸
やアスパラギン酸などのα、ω酸性アミノ酸に疎水性の
アミド基を導入することによって容易に得られる。例え
ば、これらの酸性アミノ酸のアミノ基を保護したのち
に、酸無水物とし、任意のアルキルアミンにて選択的に
ω位のカルボキシル基をアミド化し、しかるのちにアミ
ノ基の保護基をはずすことにより、目的とする酸性アミ
ノ酸−ω−長鎖アミドが得られる。あるいは、酸性アミ
ノ酸のω位のカルボキシル基を選択的に保護してモノエ
ステルとした後に、アミノ基を保護し、任意のアルキル
アミンでエステルアミドの交換反応を行い、しかる後に
アミノ基の保護基をはずすこと等により、容易に得るこ
とができる 本発明で用いられる酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドを構
成する酸性アミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノピメリン酸
等が挙げられ、これらは光学活性体であってもラセミ体
であってもよい。またアミド基としては炭素数6ないし
22の飽和または不飽和の脂肪族アミンがもちいられ、具
体的にはヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミ
ン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルア
ミン、ステアリルアミン、イコシルアミン、ドコシルア
ミン等があげられる。更にこれらのアミド基の混合した
ものであってもよい。上述した方法によって得られた酸
性アミノ酸−ω−長鎖アミドは、平板状の粉末微結晶で
あり、そのまま或いは所望する粒度まで粉砕することに
よって、固体潤滑剤として使用できる。即ち、酸性アミ
ノ酸−ω−長鎖アミドは、繰り返し運動をしている金属
間の界面に付着させ摩擦を与えた場合、著しく両界面間
の摩擦係数を下げ、両金属間の運動を円滑にする。この
際、従来より用いられている黒鉛、マイカ、タルク、亜
鉛華、硫黄、硫化モリブデン、ステアリン酸亜鉛等の固
体潤滑剤を適宜併用することもできる。
有する酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドは、グルタミン酸
やアスパラギン酸などのα、ω酸性アミノ酸に疎水性の
アミド基を導入することによって容易に得られる。例え
ば、これらの酸性アミノ酸のアミノ基を保護したのち
に、酸無水物とし、任意のアルキルアミンにて選択的に
ω位のカルボキシル基をアミド化し、しかるのちにアミ
ノ基の保護基をはずすことにより、目的とする酸性アミ
ノ酸−ω−長鎖アミドが得られる。あるいは、酸性アミ
ノ酸のω位のカルボキシル基を選択的に保護してモノエ
ステルとした後に、アミノ基を保護し、任意のアルキル
アミンでエステルアミドの交換反応を行い、しかる後に
アミノ基の保護基をはずすこと等により、容易に得るこ
とができる 本発明で用いられる酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドを構
成する酸性アミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノピメリン酸
等が挙げられ、これらは光学活性体であってもラセミ体
であってもよい。またアミド基としては炭素数6ないし
22の飽和または不飽和の脂肪族アミンがもちいられ、具
体的にはヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミ
ン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルア
ミン、ステアリルアミン、イコシルアミン、ドコシルア
ミン等があげられる。更にこれらのアミド基の混合した
ものであってもよい。上述した方法によって得られた酸
性アミノ酸−ω−長鎖アミドは、平板状の粉末微結晶で
あり、そのまま或いは所望する粒度まで粉砕することに
よって、固体潤滑剤として使用できる。即ち、酸性アミ
ノ酸−ω−長鎖アミドは、繰り返し運動をしている金属
間の界面に付着させ摩擦を与えた場合、著しく両界面間
の摩擦係数を下げ、両金属間の運動を円滑にする。この
際、従来より用いられている黒鉛、マイカ、タルク、亜
鉛華、硫黄、硫化モリブデン、ステアリン酸亜鉛等の固
体潤滑剤を適宜併用することもできる。
また、鉱油や合成潤滑油を基油とし、酸性アミノ酸−ω
−長鎖アミドを濃稠剤として添加し、グリースとして用
いることもできる。この際、添加量は基油の種類やグリ
ースの使用条件等により異なるが、例えば、基油100重
量部に対して0.1〜100重量部、特に好ましくは5〜30重
量部である。0.1重量部以下だと酸性アミノ酸−ω−長
鎖アミド添加の効果は小さく、100重量部を超えると稠
度が上がり過ぎてグリースとしては好ましくない。基油
として用いられる潤滑油としては、パラフィン基性油、
ナフテン基性油、芳香族基性油等の鉱油のほか、セバシ
チン酸ジエステル、脂肪酸ジエステル等のジエステル
油、エチレン重合油、プロピレン重合油等の炭化水素
油、ドデシルベンゼン、ジドデシルベンゼン等のアルキ
ル化芳香族、ポリオキシエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド、ポリ
グリシジルエーテル、ポリビニルエーテル、ポリアルキ
ルエーテル及びエステル、ハロゲン化炭化水素、アミン
及びイミン、酸アミド、シリコン油等の合成潤滑油等が
あげられる。これら鉱油及び合成潤滑油は、必要に応じ
それぞれ単独或いは混合して用いられる。更に、通常グ
リースの濃稠剤として用いられる金属石鹸、例えば、リ
チウム石鹸、ナトリウム石鹸、カルシュウム石鹸、或い
は、有機化ベントナイト、ポリウレア、シリカゲル、ナ
トリウムテレフタレート等と酸性アミノ酸−ω−長鎖ア
ミドを併用することも可能である。また、本発明の潤滑
剤には、その使用目的に応じて各種の添加剤、例えば、
極圧剤、清浄剤、流動点降下剤、消泡剤、酸化防止剤、
粘度指数向上剤、香気改良剤、着色剤、蛍光染料等を添
加することは何等差し支えない。
−長鎖アミドを濃稠剤として添加し、グリースとして用
いることもできる。この際、添加量は基油の種類やグリ
ースの使用条件等により異なるが、例えば、基油100重
量部に対して0.1〜100重量部、特に好ましくは5〜30重
量部である。0.1重量部以下だと酸性アミノ酸−ω−長
鎖アミド添加の効果は小さく、100重量部を超えると稠
度が上がり過ぎてグリースとしては好ましくない。基油
として用いられる潤滑油としては、パラフィン基性油、
ナフテン基性油、芳香族基性油等の鉱油のほか、セバシ
チン酸ジエステル、脂肪酸ジエステル等のジエステル
油、エチレン重合油、プロピレン重合油等の炭化水素
油、ドデシルベンゼン、ジドデシルベンゼン等のアルキ
ル化芳香族、ポリオキシエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド、ポリ
グリシジルエーテル、ポリビニルエーテル、ポリアルキ
ルエーテル及びエステル、ハロゲン化炭化水素、アミン
及びイミン、酸アミド、シリコン油等の合成潤滑油等が
あげられる。これら鉱油及び合成潤滑油は、必要に応じ
それぞれ単独或いは混合して用いられる。更に、通常グ
リースの濃稠剤として用いられる金属石鹸、例えば、リ
チウム石鹸、ナトリウム石鹸、カルシュウム石鹸、或い
は、有機化ベントナイト、ポリウレア、シリカゲル、ナ
トリウムテレフタレート等と酸性アミノ酸−ω−長鎖ア
ミドを併用することも可能である。また、本発明の潤滑
剤には、その使用目的に応じて各種の添加剤、例えば、
極圧剤、清浄剤、流動点降下剤、消泡剤、酸化防止剤、
粘度指数向上剤、香気改良剤、着色剤、蛍光染料等を添
加することは何等差し支えない。
作用 酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドの結晶はへき解性を有
し、これを粉砕したとき、微細な板状の結晶となり、極
めて高い平滑作用を発揮する。また、本品は、キレート
力を有し金属表面への付着性にも優れる。更に、本品
は、比重が約1.2前後にあり他の無機系の固体潤滑剤等
に比べ著しく軽く、従って潤滑油に添加したときも沈降
や分離を生じ難く、しかも油の酸化防止にも効果を発揮
するなど、固体潤滑剤及びグリース、潤滑油添加剤とし
て数々の優れた特長を有する。
し、これを粉砕したとき、微細な板状の結晶となり、極
めて高い平滑作用を発揮する。また、本品は、キレート
力を有し金属表面への付着性にも優れる。更に、本品
は、比重が約1.2前後にあり他の無機系の固体潤滑剤等
に比べ著しく軽く、従って潤滑油に添加したときも沈降
や分離を生じ難く、しかも油の酸化防止にも効果を発揮
するなど、固体潤滑剤及びグリース、潤滑油添加剤とし
て数々の優れた特長を有する。
発明の効果 本発明の酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドは、上述したご
とく固体潤滑剤及びグリース、潤滑油添加剤として従来
にない優れた特質を有し、これを用いることによって優
れた潤滑剤を得ることができる。例えば、酸性アミノ酸
−ω−長鎖アミドをそのまま固体潤滑剤として使用した
場合では、従来の固体潤滑剤と比較し、化学的毒性、金
属腐食性、金属表面への付着性、及び高荷重下の潤滑性
の面で優れたものが得られる。また、黒鉛、マイカ、タ
ルク、亜鉛華、硫黄、硫化モリブデン等の固体潤滑剤と
併用することによって、これらの金属表面への付着性、
金属腐食性等を改善することもできる。しかも、酸性ア
ミノ酸−ω−長鎖アミドは生体を構成するアミノ酸から
なり、人体に対して無毒であり安全性の面においても非
常に優れている。従って、食品及び医薬品化粧品製造機
等の潤滑剤として用いるのに好適である。また、酸性ア
ミノ酸−ω−長鎖アミドをグリース及び潤滑油等へ配合
した場合では、これを含まないものに比べ高荷重下での
潤滑性、耐酸化性、金属の腐食性等の向上が認められ
る。
とく固体潤滑剤及びグリース、潤滑油添加剤として従来
にない優れた特質を有し、これを用いることによって優
れた潤滑剤を得ることができる。例えば、酸性アミノ酸
−ω−長鎖アミドをそのまま固体潤滑剤として使用した
場合では、従来の固体潤滑剤と比較し、化学的毒性、金
属腐食性、金属表面への付着性、及び高荷重下の潤滑性
の面で優れたものが得られる。また、黒鉛、マイカ、タ
ルク、亜鉛華、硫黄、硫化モリブデン等の固体潤滑剤と
併用することによって、これらの金属表面への付着性、
金属腐食性等を改善することもできる。しかも、酸性ア
ミノ酸−ω−長鎖アミドは生体を構成するアミノ酸から
なり、人体に対して無毒であり安全性の面においても非
常に優れている。従って、食品及び医薬品化粧品製造機
等の潤滑剤として用いるのに好適である。また、酸性ア
ミノ酸−ω−長鎖アミドをグリース及び潤滑油等へ配合
した場合では、これを含まないものに比べ高荷重下での
潤滑性、耐酸化性、金属の腐食性等の向上が認められ
る。
このように本発明の酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドを含
有してなる潤滑剤は、従来の潤滑剤の数々の問題点を解
決したものであり、あらゆる種類の回転機器及び可動部
を有する機器の接触面の潤滑、切削、研磨、プレス、引
き抜き、防錆等に用いることができる。
有してなる潤滑剤は、従来の潤滑剤の数々の問題点を解
決したものであり、あらゆる種類の回転機器及び可動部
を有する機器の接触面の潤滑、切削、研磨、プレス、引
き抜き、防錆等に用いることができる。
実施例 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定さ
れるものでないことは勿論である。
れるものでないことは勿論である。
実施例1 直径5.1mmの円筒状凹部が設けられている金属台と上部
に1000gのスラスト荷重がかけられている直径5.0mmの回
転金属棒とを前記凹部で接触させる。かかる装置(A)
と、その間に粒径0.1〜10μmのグルタミン酸−γ−ラ
ウリルアミドを少量介在させた装置(B)を常温雰囲気
中500rpmで10分間回転させ、両者の回転時の状況と、回
転終了後の接触面の状況を比較した。
に1000gのスラスト荷重がかけられている直径5.0mmの回
転金属棒とを前記凹部で接触させる。かかる装置(A)
と、その間に粒径0.1〜10μmのグルタミン酸−γ−ラ
ウリルアミドを少量介在させた装置(B)を常温雰囲気
中500rpmで10分間回転させ、両者の回転時の状況と、回
転終了後の接触面の状況を比較した。
結果 装置(A)では、回転試験中異常な金属音が聞え、回転
終了後の接触面に摩擦による傷が生じた。これに対し、
装置(B)では、回転中も静かで、回転終了後の接触面
に傷も認められず、グルタミン酸−γ−ラウリルアミド
の固体潤滑剤としての効果は顕著であった。
終了後の接触面に摩擦による傷が生じた。これに対し、
装置(B)では、回転中も静かで、回転終了後の接触面
に傷も認められず、グルタミン酸−γ−ラウリルアミド
の固体潤滑剤としての効果は顕著であった。
実施例2 表−1の処方に基づいて水素添加魚油脂脂肪酸、水酸化
カルシュウム、ナフテン基性鉱油を直火加熱罐で57℃に
加熱し、4.5時間加熱撹拌を続け260℃まで昇温させる。
その温度で2時間撹拌して水分を蒸発させ、二酸化炭素
で罐内を排気し、2気圧にして冷却外套を有する冷却槽
に圧出し、225℃まで冷却した後、さらに0.5時間撹拌し
て121℃まで冷却を続ける。ここで残りの添加剤を加
え、更に93℃まで冷却後、ろ過、脱気を行ないホモジナ
イザーにかけ、カルシュウムグリースを得た。こうして
得たカルシュウムグリースの試験結果を表−2に示す。
カルシュウム、ナフテン基性鉱油を直火加熱罐で57℃に
加熱し、4.5時間加熱撹拌を続け260℃まで昇温させる。
その温度で2時間撹拌して水分を蒸発させ、二酸化炭素
で罐内を排気し、2気圧にして冷却外套を有する冷却槽
に圧出し、225℃まで冷却した後、さらに0.5時間撹拌し
て121℃まで冷却を続ける。ここで残りの添加剤を加
え、更に93℃まで冷却後、ろ過、脱気を行ないホモジナ
イザーにかけ、カルシュウムグリースを得た。こうして
得たカルシュウムグリースの試験結果を表−2に示す。
本発明による 酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドを配合したグリース(処
方A、B、C、D、E)は、耐酸化性及び潤滑寿命共に
比較例(処方C、F)に比べ優れていることが認められ
る。
方A、B、C、D、E)は、耐酸化性及び潤滑寿命共に
比較例(処方C、F)に比べ優れていることが認められ
る。
実施例3 精製オリーブ油20mlに2mmolのサンプルを入れ、空気を
吹き込みつつ97.8℃で加熱する。経時的にサンプリング
を行ない、生成する過酸化物の量を基準油脂分析法に基
づき定量した。
吹き込みつつ97.8℃で加熱する。経時的にサンプリング
を行ない、生成する過酸化物の量を基準油脂分析法に基
づき定量した。
図−1に見られるようにグルタミン酸−γ−長鎖アミド
は油脂の酸化を防止し、金属の腐食作用を有する過酸化
物の生成を抑制する効果を有する事が認められる。ま
た、このような特性は、炭素数6以上の酸性アミノ酸−
ω−長鎖アミドに顕著であった。
は油脂の酸化を防止し、金属の腐食作用を有する過酸化
物の生成を抑制する効果を有する事が認められる。ま
た、このような特性は、炭素数6以上の酸性アミノ酸−
ω−長鎖アミドに顕著であった。
実施例4 硫酸銅100ppm含有する水/メタノール混合溶媒(1:1重
量比)100mlにグルタミン酸−γ−ラウリルアミドを50m
g添加し、室温で1時間撹はん後ろ過する。ろ液中に残
留する銅イオンの量を、発光分光分析(ICP)により測
定し、無添加の場合と比較した結果を図−2に示す。
量比)100mlにグルタミン酸−γ−ラウリルアミドを50m
g添加し、室温で1時間撹はん後ろ過する。ろ液中に残
留する銅イオンの量を、発光分光分析(ICP)により測
定し、無添加の場合と比較した結果を図−2に示す。
この結果より明らかなように、グルタミン酸−γ−ラウ
リルアミドは金属イオンの捕捉性を有し、グリースや潤
滑油等に添加した場合、金属不活性化剤としての機能も
はたす。
リルアミドは金属イオンの捕捉性を有し、グリースや潤
滑油等に添加した場合、金属不活性化剤としての機能も
はたす。
精製オリーブ油に対するグルタミン酸−γ−ラウリルア
ミドによる酸化防止効果を図−1に示した。横軸は加熱
時間を示し、縦軸は過酸化物価即ち、油脂1Kg中に存在
する過酸化物によりヨウ化カリウムから遊離されるヨウ
素のミリ当量数を表わす。 グルタミン酸−γ−ラウリルアミドの金属イオン捕捉性
を図−2に示した。横軸は検出波長を、また縦軸は銅イ
オンによる光の吸収強度を示す。
ミドによる酸化防止効果を図−1に示した。横軸は加熱
時間を示し、縦軸は過酸化物価即ち、油脂1Kg中に存在
する過酸化物によりヨウ化カリウムから遊離されるヨウ
素のミリ当量数を表わす。 グルタミン酸−γ−ラウリルアミドの金属イオン捕捉性
を図−2に示した。横軸は検出波長を、また縦軸は銅イ
オンによる光の吸収強度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:14 40:02 50:08 50:10
Claims (1)
- 【請求項1】炭素数6〜22の脂肪族アルキル基を有する
酸性アミノ酸−ω−長鎖アミドのうち少なくとも一種を
含有してなる潤滑剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14770486A JPH0717916B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | 潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14770486A JPH0717916B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | 潤滑剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS633098A JPS633098A (ja) | 1988-01-08 |
JPH0717916B2 true JPH0717916B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=15436352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14770486A Expired - Lifetime JPH0717916B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | 潤滑剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717916B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1986
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