JPH0717794B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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JPH0717794B2
JPH0717794B2 JP20082887A JP20082887A JPH0717794B2 JP H0717794 B2 JPH0717794 B2 JP H0717794B2 JP 20082887 A JP20082887 A JP 20082887A JP 20082887 A JP20082887 A JP 20082887A JP H0717794 B2 JPH0717794 B2 JP H0717794B2
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kaolin
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resin composition
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浅沼  正
一彦 山本
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三井東圧化学株式会社
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリプロピレン樹脂組成物に関する。詳しく
は、特定の方法で得たポリプロピレンを含有するポリプ
ロピレンの樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリプロピレンは剛性に優れた重合体であるが、比較的
成形物の結晶化度が低く、本来期待される物性に比べ通
常の成形物の物性は劣るという問題がある。これを解決
する方法としては、通常種々の核剤を添加する方法が行
われており、剛性に優れた成形体或いは透明性に優れた
成形体が得られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
核剤を添加する方法は簡便でしかも効果的であるが、比
較的多量の核剤を添加する必要があり、そのため核剤の
分散不良による成形物の物性のばらつきとか、添加した
核剤がブリードする問題がある。このブリードを抑える
ために特定の高分子化合物を添加することが知られてい
るが、まだ十分でなく、更に効果的な方法が望まれてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはより効果的な方法について鋭意検討し、本
発明に到達した。
即ち、本発明はカオリンを含有する遷移金属触媒と有機
アルミニウム化合物からなる触媒を用いてプロピレンを
重合して得たカオリンを1ppm以上含有するポリプロピレ
ンと他のポリプロピレンとからなることを特徴とする高
結晶性ポリプロピレン樹脂組成物である。
本発明の組成物はカオリンを含有する特定の遷移金属触
媒を用いて重合して得たポリプロピレンを含有すること
に特徴があり、該ポリプロピレンとしてはカオリンを1p
pm以上含有するようにプロピレンを重合することによっ
て得られる。
本発明において、カオリンを含有する遷移金属触媒とし
てはカオリンを含有することを除き、どのようなもので
あってもよく、三塩化チタンとカオリンを必要に応じ電
子供与性化合物と共に共粉砕して得たもの、カオリンを
含有する担体にハロゲン化チタンを担持したものなどが
例示される。特に、カオリンを含有する担体にハロゲン
化チタンを担持したものが好ましく用いられる。好まし
い担体としてはカオリンとハロゲン化マグネシウムを含
有するものが使用され、例えば、ハロゲン化マグネシウ
ム(好ましくは無水のハロゲン化マグネシウム)とカオ
リン(別名白陶土、産地によりZettlitzカオリン、Geog
iaカオリン、河東カオリン、関白カオリン、指宿カオリ
ン等と呼ばれる基本化学式Al2SiO5(OH)で表される
鉱石を微粉末化したもの)を共粉砕したもの、カオリン
の微粉末を液状の有機マグネシウム、アルコキシマグネ
シウムあるいはハロゲン化マグネシウを溶剤に可溶化し
たもので処理し、カオリンとマグネシウム化合物の混合
物とするかあるいは化合物とし、ついでハロゲン化剤で
処理しあるいは処理しないままのものが挙げられる。こ
こでいうハロゲン化マグネシウムとしては、ハロゲン化
チタンを担持する際にハロゲン化されうる状態の化合
物、例えばアルコキシマグネシウムをも包含する。
ここでカオリンとハロゲン化マグネシウムの量比として
は通常1:1000〜1:1程度、好ましくは1:100〜1:2であ
る。
本発明においてカオリンとハロゲン化マグネシウムから
成る担体或いはカオリンを含有する三塩化チタン触媒を
製造するに際し、電子供与性化合物、具体的には、エス
テル、エーテル、オルソエステル、アルコキシ硅素等の
含酸素化合物、アミン、アミド等の含窒素化合物、リン
酸エステル、亜リン酸エステル等の含リン化合物等を併
用し、担体或いは三塩化チタン触媒に電子供与性化合物
を存在させることも可能であり、得られるポリプロピレ
ンの立体規則性あるいは遷移金属触媒当たりの活性の向
上の点で好ましい。
担体を用いる場合には担体はハロゲン化チタンで処理さ
れ、ハロゲン化チタンが担持される。ハロゲン化チタン
としては少なくとも1つのハロゲン原子を有するチタン
化合物、特に四塩化チタンあるいは三塩化チタンを電子
供与性化合物等によって炭化水素溶剤に可溶化したもの
等の液状としたハロゲン化チタンが好ましく用いられ
る。担持はハロゲン化チタンと上述の担体を単に接触す
るだけでも可能であるが、加熱下に液状のハロゲン化チ
タン中に担体を分散し接触処理するのが好ましく、また
ハロゲン化チタンと担体を共粉砕することでもかまわな
い。
本発明においては上記遷移金属触媒と有機アルミニウム
化合物からなる触媒を用いてプロピレンを重合し、本発
明の組成物の1成分が製造される。
有機アルミニウム化合物として、トリアルキルアルミニ
ウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアル
ミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハラ
イドが使用でき、アルキル基としてはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが例示さ
れ、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例示される。
この際立体規則性向上剤、例えば上記電子供与性化合物
として挙げた化合物のうち重合に際して併用して得られ
るポリプロピレンの立体規則性を向上するに効果的なも
のを併用することもできる。
ここで立体規則性向上剤としては、通常エーテル、エス
テル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合物などの含
酸素化合物が好ましく例示できる。
本発明の組成物の1つの成分を製造するプロピレンの重
合は炭化水素溶剤、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの不
活性媒体中で行うことも、プロピレン自身を液状媒体と
する塊状重合法や実質的に液状媒体の存在しない気相重
合法で行うこともできる。重合温度としては常温〜100
℃、重合圧力としては常圧〜50Kg/cm2ゲージで行われ
る。ここではプロピレンの単独重合のみならずポリプロ
ピレンの立体規則性を大幅に低下させない程度であれば
エチレン等の他のオレフィンと共重合することもでき、
さらにはじめにプロピレン単独で重合し次いでエチレン
等の他のオレフィンを重合するいわゆるプロピレンのブ
ロック共重合を行うこともできる。カオリンを含有する
触媒あたりのプロピレンの重合量はカオリンが該重合体
中で1ppm以上、好ましくは10ppm以上含有するよう制御
すればよく、上限は特にないが通常100000ppm以下と成
るように制御される。
本発明の組成物は、好ましくはこうして得られたカオリ
ンを含有する重合体と他のプロピレンの重合体、通常カ
オリンを含有しないものが利用されるが、と混合するこ
と得ることができる。ここで他のポリプロピレンとして
は、プロピレンの単独重合体のみならずプロピレンと他
のオレフィンとの共重合体或いはブロック共重合体が利
用され、他のオレフィンとしてはエチレン、ブテン、ペ
ンテン、ヘキセンなどのα−オレフィンの他にジエンを
も例示できる。
本発明の組成物は、好ましくは組成物中のカオリンが0.
1ppm以上好ましくは1ppm以上となるようにするのが良
く、0.1ppm未満となる条件では物性の改良効果が実質的
にない。組成物中のカオリンの含有量には上限は特にな
いが、本発明の組成物が工業的に意味を持ちうるのは通
常1000ppm程度である。
〔実施例〕
以下、実施を挙げ本発明をさらに説明する。
実施例1 直径12mmの鋼球2.2kgの入った内容積0.97の粉砕用ポ
ットを2個装備した振動ミルを用意し、各ポットに窒素
雰囲気下で塩化マグネシウム20g、カオリン(和光純薬
工業(株)製試薬、化学用)2.0g、テトラエトキシシラ
ン4mlおよびα,α,α−トリクロロトルエン3mlを加
え、40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物のうち10g
を200mlのフラスコに入れ、四塩化チタン50mlとトルエ
ン50mlを加え、100℃で30分間攪拌処理した。その後上
澄液を、除き、同様に四塩化チタン50mとトルエン50ml
を加え、100℃で30分間攪拌処理し、上澄液を除去して
得た固形分をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属
触媒スラリーを得た。一部をサンプリングしチタン分を
分析したところチタン分は1.9wt%であった。
内容積200mlのフラスコに、窒素雰囲気下トルエン40m
l、上記遷移金属触媒20g、ジエチルアルミニウムクロラ
イド1.28ml、p−トルイル酸メチル0.6mlおよびトリエ
チルアルミニウム0.8mlを加え混合した後、この触媒ス
ラリーを充分に脱気したn−ヘプタン1を入れた内容
積3のオートクレーブに入れ、プロピレンで気相部を
置換したのち、水素を0.4N入れ、次いでプロピレンを
入れて圧力が5kg/cm2ゲージとなるようにプロピレンを
追加し、プロピレンの装入量が200gとなるまで重合し
た。次いで未反応のプロピレンをパージし、メタノール
200mlを加え、90℃で攪拌処理した後、得られたスラリ
ーを水で洗浄精製した。スラリーを濾過しパウダーを分
離し、80℃、60mmHgで12時間乾燥した。得られたパウダ
ーを分析したところカオリンを0.88wt%含有しており、
135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度(以下、η
と略記する。)及び沸騰n−ヘプタンで6時間ソックス
レー抽出器で抽出した時の抽出残率(以下、IIと略記
し、抽出後パウダー重量/抽出前パウダー重量を百分率
で表示する。)を測定したところそれぞれ1.62、97.1%
であった。
このパウダー1重量部と三井東圧化学(株)製のカオリ
ンを含有していないポリプロピレン“三井ノーブレンJH
H−G"(商標)100重量部を混合し、造粒機を用いて混合
造粒し、次いで厚さ1mmのインジェクションシートを作
り、引張り降伏強さ〔ASTM D−638−64(20℃)〕、曲
げ剛性度〔ASTM D−747−63(20℃)〕を測定した。対
比として“三井ノーブレンJHH−G"をそのままインジェ
クションシートとし物性を測定した。
又示差分析装置を用い、10℃/minで昇温或いは降温する
ことで融点及び結晶化温度を最大ピーク温度として測定
した。結果を下表に示す。
対比シートはカオリンを含む様に重合して得たポリプロ
ピレンを配合した本願の組成物に比しこれらの値は幾分
低かった。
比較例1 実施例1で用いたポリプロピレン“三井ノーブレンJHH
−G"にカオリンを300ppmと成るように添加して造粒し、
実施例1と同様にインジェクションシートを作成して物
性を測定したところ、引張り降伏強さ、曲げ剛性度およ
び融点はそれぞれ345kg/cm2、12000kg/cm2、114.5℃で
あり、カオリンを添加していない場合と変わらなかっ
た。
実施例2 ポリプロピレンとして三井東圧化学(株)製のプロピレ
ンブロック共重合体“三井ノーブレンBJHH−G"を用い、
カオリン入りのパウダーの使用量を2重量部とした他は
実施例1と同様にした。シートの物性としてはさらにア
イゾット衝撃強度〔ASTM D−256−56(20℃、−10
℃)〕も測定した。測定値はそれぞれ308kg/cm2、11200
kg/cm2、121.5℃、1.8ft・lb/in(20℃)、0.9ft・lb/i
n(−10℃)であり、実施例1と同様に対比としてカオ
リンを入れないものも測定したところそれぞれ290kg/cm
2、10100kg/cm2、116.5℃、1.5ft・lb/in(20℃)、0.6
ft・lb/in(−10℃)であった。
比較例2 ポリプロレンとして三井東圧化学(株)製のプロピレン
ブロック共重合体“三井ノーブレンBJHH−G"を用いた他
は比較例1と同様にしたところ、物性はそれぞれ290kg/
cm2、10100kg/cm2、115.8℃、1.5ft・lb/in(20℃)、
0.7ft・lb/in(−10℃)であった。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は極めて物性に優れ工業的に極めて価値
がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カオリンを含有する遷移金属触媒と有機ア
    ルミニウム化合物からなる触媒を用いてプロピレンを重
    合して得たカオリンを1ppm以上含有するポリプロピレン
    と他のポリプロピレンとからなることを特徴とする高結
    晶性ポリプロピレン樹脂組成物。
JP20082887A 1987-08-13 1987-08-13 ポリプロピレン樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0717794B2 (ja)

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JPS6445447A JPS6445447A (en) 1989-02-17
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JP2017218497A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 白石工業株式会社 熱可塑性樹脂組成物用カオリンクレー及び熱可塑性樹脂組成物

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