JPH0717645B2 - 新規な1,4―ジヒドロピリジン誘導体及びその塩並びにこれらの化合物を有効成分とする循環器系作用剤 - Google Patents

新規な1,4―ジヒドロピリジン誘導体及びその塩並びにこれらの化合物を有効成分とする循環器系作用剤

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JPH0717645B2
JPH0717645B2 JP60195732A JP19573285A JPH0717645B2 JP H0717645 B2 JPH0717645 B2 JP H0717645B2 JP 60195732 A JP60195732 A JP 60195732A JP 19573285 A JP19573285 A JP 19573285A JP H0717645 B2 JPH0717645 B2 JP H0717645B2
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methyl ester
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昌庸 黒野
常正 鈴木
智雄 鈴木
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な1,4−ジヒドロピリジン誘導体及びその
塩並びにこれらの化合物を有効成分とする循環器系作用
剤に係る。
(従来の技術) 或る種の1,4−ジヒドロピリジン誘導体はカルシウム拮
抗作用を有しており、循環器系作用剤即ち循環器疾患の
治療薬の有効成分として有用であることが従来から知ら
れていた。殊に、1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−
(2−ニトロフェニル)−3,5−ピリジンカルボン酸ジ
メチルエステル(一般名、ニフェジピン)は冠血管拡張
作用及び血圧降下作用等を有する有用な化合物として知
られている〔W.Vater等「Arzneim.−Forsch.(Drug Re
s.)第22巻第1頁、1972年〕。
(発明が解決しようとする問題点) 上記ニフェジピンはその薬理作用が強力であると謂う利
点を有する反面において、その毒性が高い点に問題を有
している。
更に、公知の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は一般に副
作用として心収縮抑制作用を有している点に問題があ
る。
従って、本発明は冠血管拡張作用及び血圧降下作用にお
いて優れており且つ低毒性であって、心収縮抑制作用を
示さず、むしろ軽度ではあるが強心作用を示す化合物を
提供し、これによって従来の1,4−ジヒドロピリジン系
カルシウム拮抗剤が有していた上述の問題点を解決する
ことを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、上記の問題点は式 (式中R1及びR2の一方は水素を、他方はニトロ基を意味
し、R3はホスホニルメチルオキシカルボニル基、ホスホ
ニルメチルアミノカルボニル基、ホスフェノイルメチル
オキシカルボニル基、メトキシカルボニル基又はピロリ
チジニル基を有する低級アルコキシカルボニル基のいず
れかを意味し、R4はメトキシカルボニル基又はシクロプ
ロピルメチルオキシカルボニル基を意味し、R5はR3及び
R4のいずれもがメトキシカルボニル基の場合又はR3がメ
トキシカルボニル基であってR4がシクロプロピルメチル
オキシカルボニル基の場合にはホスホニルメチル基を意
味し、その他の場合にはメチル基を意味し、R6はメチル
基を意味する) にて示される、新規な1,4−ジヒドロピリジン誘導体及
びその塩により解決され、本発明の目的が達成される。
上記式Iにて示される化合物は下記諸ルートの何れかに
従って製造することができる。原料化合物の配合モル比
はルート1において1:0.8:0.8乃至1:1.5:1.5程度であ
り、ルート2〜4では1:1.5程度である。反応は無溶媒
において、又はメタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド等の非プ
ロトン性極性溶媒又は水の存在下に50〜150℃程度で行
われる。反応混合物からの目的化合物の分離は濃縮、抽
出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の操作により
行なうことができる。
ルート1 (式中R1、R2、R3及びR6は前記の意味を有し、R4′はメ
トキシカルボニル基又はシクロプロピルメチルオキシカ
ルボニル基を意味し、R5′はアルキル基を意味する) このルートにおける原料化合物である式IIのアルデヒド
は自体周知のものであることができ、又例えばS.J.Angy
al「Org.Reactions」第VIII巻第197頁(1954年)等に開
示の方法に従って合成されたものであることができる。
他の原料化合物である式IIIのエナミノエステルも又自
体周知のものであるか、或いは例えばS.A.Glickman及び
A.C.Cope「J.Am.Chem.Soc.」第67巻第1017頁(1945年)
等に開示の方法に従って合成されたものであることがで
きる。更に他の原料化合物である式IVのエステルも自体
周知のものであるか、或いは例えばOren−Olov Lawess
on等「Org.Syn.」第V巻第155頁(1973年)等に開示の
方法に従って合成されたものであることができる。
ルート2 (式中R1、R2、R3、R4′、R5′及びR6は前記の意味を有
する) このルートにおける原料化合物である式Vのベンジリデ
ンは自体公知のものであることも、或いは例えばG.Jone
s「Org.Reactions」第15巻第204頁(1967年)に開示の
方法に従い、上記ルート1における化合物IIとIVとを脱
水縮合反応させることにより合成したものであることも
できる。アンモニウム塩としては酢酸アンモニウム、炭
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等を用いること
ができる。
ルート3 (式中R1、R2、R3、R5及びR6は前記の意味を有し、R4
はメトキシカルボニル基又はシクロプロピルメチルオキ
シカルボニル基を意味し、R8はO又はNHを意味する) このルートにおける原料化合物である式VIのカルボン酸
は自体公知のものであるか、或いは例えばT.Shibanuma
等「Chem.Pharm.Bull」等28巻第2809頁(1980年)等に
開示の方法に従って合成されたものであることができ
る。
このルートにおいて、塩化メチレン、クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル又はジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性
溶媒中で、原料化合物VIを、等モル量のトリエチルアミ
ン、ピリジン等の存在下に、等モル量のチオニルクロリ
ド、五塩化燐又はクロル蟻酸エチルと反応させ、次いで
更に等モル量の式VIIにて示される化合物と反応させる
ことに式I−bの目的化合物を得ることができる。又原
料化合物VIと等モル量の式VIIの化合物及び等モル量の
ジシクロヘキシルカルボジイミドとを上記溶媒中で且つ
触媒量のN,N−ジメチルアミノピリジンの存在下に反応
せしめれば、式I−bの化合物を1段階で合成すること
ができる。
このルートにおいても、反応混合物からの目的化合物の
分離は濃縮、抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶
等により行なうことができる。
ルート4 (式中R1、R2、R3、R4′、R5′及びR6は前記の意味を有
する) このルートにおける原料化合物である式VIIIのベンジリ
デンは自体公知のものであることも上記ルート1におけ
る化合物IIとIVとを反応させることにより合成したもの
であることもできる。本ルートについてはルート1及び
2をも参照され度い。
ルート5 ((式中R1、R2、R3、R4′、R5′及びR6は前記の意味を
有する) このルートにおける原料化合物である式IXのジケトエス
テルは自体公知のものであることも、或いは例えばG.Jo
nes「Org.Reactions」第15巻第204頁(1967年)等の開
示に従い、ルート2で用いた化合物VとIVとを、弗化カ
リウム、弗化セシウム等を触媒として反応させることに
より合成されたものであることもできる。
(発明の効果) 本発明による新規な1,4−ジヒドロピリジン誘導体は冠
血管拡張作用、血圧降下作用及び強心作用を有してお
り、毒性が低いので、狭心症及び高血圧症治療薬の有効
成分として有用であると謂う効果を有している。
(薬剤とする場合の剤型及び投与量) 本発明による薬剤は常法により錠剤、カプセル剤、顆粒
剤等として経口投与が可能であり、その投与量としては
有効成分の種類に依存するが一般に成人に対し1日当り
5〜300mgが適当である。
(製造例等) 次に、本発明による化合物の製造例、薬効薬理試験例並
びに本発明による薬剤の製剤例について具体的に説明す
る。
製造例1 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチルホス
ホニルメチル5−メチルエステル アセト酢酸ジメチルホスホニルメチルエステル24.0g(1
07ミリモル)と、o−ニトロベンズアルデヒド13.5g(8
9.3ミリモル)と、3−アミノクロトン酸メチルエステ
ル10.6g(89.3ミリモル)とを70−75℃で24時間反応さ
せ、次いで反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)に付せ
ば黄色油状物質25.0g(収率61.6%)が得られる。この
油状物質をクロロホルムに溶解させ、エチルエーテルを
添加すれば所望化合物が結晶化する。
融点:167−169℃ 元素分析(C19H23N2O9P): 計算;H5.10 C50.23 N6.16 実測;H5.16 C49.93 N6.13 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 454(M+),452,437(ベースピーク)NMRスペクトル(CD
Cl3)δppm: 2.31(3H,s) 2.34(3H,s) 3.54(3H,s) 3.63−3.87(6H,m) 3.95−4.83(2H,m) 5.70(1H,s) 7.02−7.71(5H,m) 製造例2 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチルホス
ホニルメチル5−メチルエステル アセト酢酸ジメチルホスホニルメチルエステル53.0g(2
1ミリモル)と、o−ニトロベンズアルデヒド3.20g(21
ミリモル)と、3−アミノクロトン酸メチルエステル2.
50g(21ミリモル)とを製造例1におけると同様に反応
させ、処理すれば所望化合物が6.00g(収率59.2%)得
られる。
融点:170−173℃ 元素分析(C21H27N2O9P): 計算;H5.64 C52.28 N5.81 実測;H5.75 C51.92 N5.74 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 428(M+),465(ベースピーク),267NMRスペクトル(CD
Cl3)δppm: 1.20−1.48(6H,m) 2.31(3H,s) 2.37(3H,s) 3.57(3H,s) 3.87−4.87(6H,m) 5.73(1H,s) 7.00−7.83(5H,m) 製造例3 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−〔2−(ジブ
チルホスホニル)エチル〕5−メチルエステル アセト酢酸2−(ジブチルホスホニル)エチルエステル
37、1g(111ミリモル)と、o−ニトロベンズアルデヒ
ド17.4g(113ミリモル)と、−アミノクロトン酸メチル
エステル13.2g(111ミリモル)とを製造例1におけると
同様に反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)に付せば油状
物質である所望化合物が11.6g(収率18.3%)得られ
る。
薄層クロマトグラフィー(シリカゲルプレート「メルク
5715」): Rf;0.46(酢酸エチル、UV254Massスペクトル(EI/DI)m/z: 552(M+),535,267(ベースピーク) NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 0.73−1.43(16H,m) 2.33(6H,s) 3.55(3H,s) 3.80−4.23(4H,m) 5.74(1H,s) 7.03−7.70(5H,m) 製造例4 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−シクロプロピ
ルメチル5−ジエチルホスホニルメチルエステル α−アセチル−3−ニトロケイ皮酸シクロプロピルメチ
ルエステル14.0g(48.4ミリモル)と、アセト酢酸ジエ
チルホスホニルメチルエステル12.3g(48.8ミリモル)
とをエタノール110mlに添加して撹拌し、28%アンモニ
ア水3.25ml(48.8ミリモル)を滴下し、次いで7時間還
流した。減圧下に溶媒を留去させ、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メ
タノール)に付せば油状物質として12.1g(収率47.8
%)得られる。この油状物質はメタノールに溶解させて
放置すれば結晶化する。
融点:168.5−169.5℃ 元素分析(C24H31N2O9P・1/2H2O): 計算;H6.07 C54.24 N5.27 実測;H6.06 C54.22 N5.28 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 552(M+),505(M+−17、ベースピーク) NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 0.05−1.47(11H,m) 2.41(6H,s) 3.87−4.57(8H,m) 5.22(1H,s) 7.23−8.27(5H,m) 製造例5 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチルホス
フィノイルメチル5−メチルエステル アセト酢酸ジメチルホスフィノイルメチルエステル17.3
g(91.1ミリモル)と、o−ニトロベンズアルデヒド13.
7g(91.3ミリモル)と、3−アミノクロトン酸メチルエ
ステル10.7g(91.0ミリモル)とを製造例1におけると
同様に反応させ、処理すれば所望化合物が27.5g(収率7
1.5%)得られる。
融点:175−179℃ 元素分析(C19H23N2O7P・1/2H2O): 計算;H5.61 C52.90 N6.49 実測;H5.85 C52.93 N6.39 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 422(M+),405(ベースピーク) NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 1.33−1.67(6H,m) 2.32(6H,s) 3.57(3H,s) 3.93−4.92(2H,m) 5.68(1H,s) 7.05−8.07(5H,m) 製造例6 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−3−ジメチルホスフィ
ノイルメチルアミノカルボニル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−5−ピリジンカルボン酸メチルエステル 塩化メチレン120mlとN,N−ジメチルホルムアミド50mlと
の混合溶媒に、1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−5−メ
トキシカルボニル−4−(2−ニトロフェニル)−3−
ピリジンカルボン酸5.00g(15.0ミリモル)と、ジメチ
ルホスフィノイルメチルアミン1.70g(15.9ミリモル)
と、ジシクロヘキシルカルボジイミド3.28g(15.9ミリ
モル)と、N,N−ジメチルアミノピリジン100mg(0.819
ミリモル)とを添加して25℃で4時間撹拌し、次いで
過し、液を減圧下に濃縮した後に水を添加して析出す
る固体を取し、水洗すれば、所望化合物の粗結晶が3.
20g(収率50.6%)得られる。精製はメタノールからの
再結晶により行われる。
融点:157−161℃ 元素分析(C19H24N3O6P): 計算;H5.74 C54.16 N9.97 実測;H5.66 C53.78 N9.96 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 421(M+),404(ベースピーク),267 NMRスペクトル(D2O)δppm: 1.36(6H,d,J=13.2Hz) 2.20(3H,s) 2.28(3H,s) 3.51(3H,s) 3.70−3.97(2H,m) 5.50(1H,s) 5.87(1H,幅広s) 7.33−8.00(4H,m) 製造例7 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェ
ニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ピロリチジン
−7a−イルメチル5−メチルエステル及びそのフマル酸
塩 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニ
ル−4−(2−ニトロフェニル)−3−ピリジンカルボ
ン酸6.60g(19.9ミリモル)と、ピロリチジン−7a−イ
ルメチルエステル3.00g(21.2ミリモル)とを製造例6
におけると同様に反応させ、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール)に
付せば、油状物質として所望のエステル5.90g(収率65.
1%)が得られる。
この油状物質をアセトンに溶解させ、等モルのフマル酸
を添加し、減圧下に溶媒を留去させ、生成した固体をメ
タノールから再結晶させればフマル酸塩が得られる。
融点:164−167℃ 元素分析(C28H33N3O10・H2O): 計算;H5.98 C57.04 N7.13 実測;H6.06 C57.31 N7.06 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 455(M+),124,110(ベースピーク) NMRスペクトル(DMSO−d6)δppm: 1.25−2.12(8H,m) 2.23(3H,s) 2.29(3H,s) 2.65−4.01(9H,m) 5.60(1H,s) 6.58(2H,s) 7.25−7.87(4H,m) 9.17(1H,幅広s) 製造例8 2−ジエチルホスホニルメチル−1,4−ジヒドロ−6−
メチル−4−(2−ニトロフェニル)−3,5−ピリジン
ジカルボン酸ジメチルエステル 4−ジエチルホスホニルアセト酢酸メチルエステル19.0
g(75.3ミリモル)と、o−ニトロベンズアルデヒド11.
4g(75.4ミリモル)と、3−アミノクロトン酸メチルエ
ステル8.95g(75.4ミリモル)とを製造例1におけると
同様に反応させ、処理すれば所望化合物が8.0g(収率2
2.0%)得られる。
融点:160−164℃ 元素分析(C21H27N2O9・1/2H2O): 計算;H5.74 C51.32 N5.70 実測;H5.72 C51.59 N5.66 Massスペクトル(EI/DI)m/z: 482(M+),465(ベースピーク),360 NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 1.08−1.43(6H,m) 2.33(3H,s) 3.50−4.27(12H,m) 5.76(1H,s) 7.04−7.78(5H,m) 薬効薬理試験例1 (冠循環に対する作用) 麻酔させ、開胸させた雌雄雑種犬(平均体重10〜15kgを
実験動物とし、被験化合物を50%エタノールに溶解して
腕頭静脈より注入して、血流、血圧及び心拍数を測定
し、これらの変化率を調べた結果は下記表1−3に示さ
れる通りであつた。
尚、血流は左冠状動脈回旋板及び大動脈起始部に電磁血
流計プローブを装着して測定され、血圧は左大腿動脈か
らカニューレを挿入し圧トランスデューサを介して測定
され、又心拍数は心電図上のR波をトリガして測定され
た。
これらの表に示される結果から、本発明による化合物は
対照薬物であるジルチアゼムと比較する場合に作用が強
力で持続性が高く、又対照薬物であるニフェジピンと比
較する場合に、ニフェジピンが心抑制の傾向を示すのに
対して本発明による化合物は軽度ではあるが強心効果を
有していることが判る。
薬効薬理試験例2 (急性毒性) 体重18−20gのdd系マウス(1群5匹)に被験化合物を
経口投与し、投与後72時間に亘り観察し、リッチフィー
ルド−ウィルコクソン法によりLD50を算出した結果は下
記表4に示される通りであった。この表から本発明によ
る化合物の急性毒性は低いことが判る。
製造例1 (錠剤) 諸成分を下記処方で配合し、常法により混捏し、打錠し
て製錠する。
製造例1の化合物 10(mg) ゼラチン 8 コーンスターチ 55 微晶質セルロース 25 ステアリン酸マグネシウム 2 計100mg/錠 製造例2 (カプセル剤) 諸成分を下記処方で配合し、常法により硬質ゼラチンカ
プセルに装填してカプセル剤とする。
製造例2の化合物 10(mg) 乳 糖 30 コーンスターチ 104 ポリビニルピロリドン 2 ステアリン酸マグネシウム 4 計150mg/カプセル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中R1及びR2の一方は水素を、他方はニトロ基を意味
    し、R3はホスホニルメチルオキシカルボニル基、ホスホ
    ニルメチルアミノカルボニル基、ホスフェノイルメチル
    オキシカルボニル基、メトキシカルボニル基又はピロリ
    チジニル基を有する低級アルコキシカルボニル基のいず
    れかを意味し、R4はメトキシカルボニル基又はシクロプ
    ロピルメチルオキシカルボニル基を意味し、R5はR3及び
    R4のいずれもがメトキシカルボニル基の場合又はR3がメ
    トキシカルボニル基であってR4がシクロプロピルメチル
    オキシカルボニル基の場合にはホスホニルメチル基を意
    味し、その他の場合にはメチル基を意味し、R6はメチル
    基を意味する) にて示される、新規な1,4−ジヒドロピリジン誘導体又
    はその塩。
  2. 【請求項2】次の化合物、即ち a)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチル
    ホスホニルメチル5−メチルエステル、 b)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4(2−ニトロフ
    ェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジエチルホ
    スホニルメチル5−メチルエステル、 c)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−[2−
    (ジブチルホスホニル)エチル]5−メチルエステル、 d)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−シクロプ
    ロピルメチル5−ジエチルホスホニルメチルエステル、 e)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチル
    ホスフィノイルメチル5−メチルエステル、 f)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−3−ジメチルホス
    フィノイルメチルアミノカルボニル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−5−ピリジンカルボン酸メチルエステル、 g)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ピロリチ
    ジン−7a−イルメチル5−メチルエステル、及び h)2−ジエチルホスホニルメチル−1,4−ジヒドロ−
    6−メチル−4−(2−ニトロフェニル)−3,5−ピリ
    ジンジカルボン酸ジメチルエステル から選択されたものであることを特徴とする、特許請求
    の範囲第1項に記載の誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】式 (式中R1及びR2の一方は水素を、他方はニトロ基を意味
    し、R3はホスホニルメチルオキシカルボニル基、ホスホ
    ニルメチルアミノカルボニル基、ホスフェノイルメチル
    オキシカルボニル基、メトキシカルボニル基又はピロリ
    チジニル基を有する低級アルコキシカルボニル基のいず
    れかを意味し、R4はメトキシカルボニル基又はシクロプ
    ロピルメチルオキシカルボニル基を意味し、R5はR3及び
    R4のいずれもがメトキシカルボニル基の場合又はR3がメ
    トキシカルボニル基であってR4がシクロプロピルメチル
    オキシカルボニル基の場合にはホスホニルメチル基を意
    味し、その他の場合にはメチル基を意味し、R6はメチル
    基を意味する) にて示される、新規な1,4−ジヒドロピリジン誘導体及
    びその塩の少なくとも1種を有効成分としていることを
    特徴とする、循環器系作用剤。
  4. 【請求項4】次の化合物、即ち a)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸、−ジメチル
    ホスホニルメチル5−メチルエステル、 b)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4(2−ニトロフ
    ェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジエチルホ
    スホニルメチル5−メチルエステル、 c)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−[2−
    (ジブチルホスホニル)エチル]5−メチルエステル、 d)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−シクロプ
    ロピルメチル5−ジエチルホスホニルメチルエステル、 e)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ジメチル
    ホスフィノイルメチル5−メチルエステル、 f)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−3−ジメチルホス
    フィノイルメチルアミノカルボニル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−5−ピリジンカルボン酸メチルエステル、 g)1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−ニトロ
    フェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸3−ピロリチ
    ジン−7a−イルメチル5−メチルエステル、及び h)2−ジエチルホスホニルメチル−1,4−ジヒドロ−
    6−メチル−4−(2−ニトロフェニル)−3,5−ピリ
    ジンジカルボン酸ジメチルエステル から選択された誘導体及びその塩の少なくとも1種を有
    効成分としていることを特徴とする、特許請求の範囲第
    3項に記載の循環器系作用剤。
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