JPH07173626A - スパッタ装置 - Google Patents

スパッタ装置

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JPH07173626A
JPH07173626A JP32063293A JP32063293A JPH07173626A JP H07173626 A JPH07173626 A JP H07173626A JP 32063293 A JP32063293 A JP 32063293A JP 32063293 A JP32063293 A JP 32063293A JP H07173626 A JPH07173626 A JP H07173626A
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JP
Japan
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electromagnet
magnet
target
magnetic field
plasma
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JP32063293A
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Tomio Hayashi
富雄 林
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ターゲットの利用効率を高くして、被堆積基板
への堆積膜の成膜コストを低減することができるマグネ
トロン型スパッタ装置を提供する。 【構成】磁石部20を、第1電磁石21と、この第1電
磁石21に対して互いに異なる間隔をもって配置された
第2および第3の電磁石22,23とで構成し、第2電
磁石22と第3電磁石23を励磁切換えスイッチの切換
えによって選択的に励磁することにより、プラズマを封
じ込めるための磁界M1 ,M2 を、第1電磁石21と2
電磁石22との間と、第1電磁石21と第3電磁石23
との間との2箇所に選択的に生じさせて、ターゲット1
0の2箇所から選択的に粒子をスパッタさせるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネトロン型のスパッ
タ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マグネトロン型のスパッタ装置は、放電
により発生するプラズマを磁界中に封じ込め、このプラ
ズマによりターゲットから粒子をスパッタさせて、この
スパッタ粒子を被堆積基板面に被着堆積させるものであ
る。
【0003】図3は従来のマグネトロン型スパッタ装置
の構成を示す斜視図であり、このスパッタ装置は、図示
しない耐圧真空室内に、プラズマを封じ込めるための磁
界Mを発生する磁石部1を設け、その上方に、放電電流
を流すとともにターゲット10からのスパッタ粒子を被
堆積基板Aの方向に飛ばすためのアノード電極5を設置
した構成となっている。
【0004】上記磁石部1は、第1の磁石(以下、第1
磁石という)2と、この第1磁石2に対し所定の間隔を
もって配置された第2の磁石(以下、第2磁石という)
3とからなっており、これら磁石2,3はいずれも永久
磁石とされている。
【0005】そして、上記第1磁石2は、その一方の極
例えばS極側を上にしてバッキングプレート4上に固定
され、第2磁石は他方の極例えばN極側を上にして前記
バッキングプレート4上に固定されており、プラズマを
封じ込めるための磁界Mは、第1磁石2と第2磁石3と
の間に形成される。図3において、mは、第1磁石2と
第2磁石3との間の磁力線を示しており、矢印は磁力線
mの向きを表わしている。
【0006】なお、図3に示したスパッタ装置は、第1
磁石2の両側に第2磁石3を配置したダブル・エロージ
ョン型と呼ばれるものであり、このダブル・エロージョ
ン型のスパッタ装置では、プラズマを封じ込めるための
磁界Mが、第1磁石2とその一側の第2磁石3との間
と、前記第1磁石2とその他側の第2磁石3との間とに
それぞれ形成される。
【0007】一方、上記アノード電極5は、図3に示す
ような枠状の導電板からなっており、このアノード電極
5は、被堆積基板Aの配置位置の下方に、枠内の空間が
前記被堆積基板Aに対向するようにして設置されてい
る。
【0008】このスパッタ装置は、上記磁石部1の上
に、銅板等からなる導電板11の表面に薄板状のターゲ
ット材12を設けたターゲット10を配置し、上記アノ
ード電極5の上方にガラス基板等の被堆積基板Aを配置
して、前記ターゲット10からのスパッタ粒子を前記基
板A面に被着堆積させるスパッタリングを行なうもので
あり、このスパッタリングは、上記耐圧真空室内にAr
(アルゴン)ガス等の雰囲気ガスを導入し、ターゲット
10側の導電板11をカソード電極として、このカソー
ド電極11とアノード電極5との間に高圧電圧(直流電
圧)を印加して行なわれる。
【0009】このように、Ar ガス等の雰囲気ガス中に
おいてターゲット10側のカソード電極11とアノード
電極5との間に高圧電圧を供給すると、これらの電極1
1,5間に放電電流が流れて、この放電によりプラズマ
が発生する。この発生したプラズマは第1磁石2と第2
磁石3との間の磁界M中に封じ込められ、この磁界M中
に封じ込められたプラズマにより、ターゲット材12か
ら粒子がスパッタされる。
【0010】そして、ターゲット材12からスパッタさ
れたスパッタ粒子は、上記カソード電極11とアノード
電極5との間に印加された電圧によって生ずる電界によ
り図3に破線で示したように被堆積基板Aの方向へ飛
び、この基板A面に被着堆積する。
【0011】ところで、上記スパッタ装置においては、
ターゲット10のターゲット材12が、スパッタ粒子の
放出により表面側から損耗して行く。このターゲット材
12の損耗部はエロージョンと呼ばれており、このエロ
ージョンeは、図3に示したように、第1磁石2と第2
磁石3との中間に対応する部分に溝状にでき、スパッタ
リングの繰返しにともなって深くなって行く。
【0012】このため、従来は、ターゲット材12のエ
ロージョンeがターゲット10の使用限界、つまり正常
なスパッタリングを行なえる限界深さまで進行したとこ
ろでターゲット10を交換している。図4は使用限界ま
で使用されたターゲット10の拡大断面図である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスパッタ装置では、上述したように、ターゲット材
12が第1磁石2と第2磁石3との中間に対応する限ら
れた箇所において損耗するだけであり、ターゲット材1
2の他の部分は損耗しないため、エロージョンeが限界
深さまで進行したところでターゲット10を交換するの
では、ターゲット材12の大部分が無駄になってしま
う。
【0014】このため、従来のスパッタ装置は、ターゲ
ット10の利用効率が悪く、したがって、被堆積基板A
への堆積膜の成膜コストが高いという問題をもってい
た。本発明は、ターゲットの利用効率を高くして、被堆
積基板への堆積膜の成膜コストを低減することができる
スパッタ装置を提供することを目的としたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、マグネトロン
型のスパッタ装置において、プラズマを封じ込めるため
の磁界を発生する磁石部を、少なくとも、第1の磁石
と、この第1の磁石に対し所定の間隔をもって配置され
前記第1の磁石との間に前記プラズマを封じ込めるため
の磁界を形成する第2の電磁石と、前記第1の磁石に対
し前記所定の間隔とは異なる間隔をもって配置され前記
第1の磁石との間に前記プラズマを封じ込めるための他
の磁界を形成する第3の電磁石とで構成し、かつ、前記
第2の電磁石と第3の電磁石を、励磁切換え手段により
選択的に励磁するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0016】
【作用】すなわち、本発明のスパッタ装置は、その磁石
部を、少なくとも、第1の磁石と、この第1の磁石に対
して互いに異なる間隔をもって配置された第2および第
3の電磁石とで構成し、前記第2の電磁石と第3の電磁
石を励磁切換え手段によって選択的に励磁することによ
り、プラズマを封じ込めるための磁界を、前記第1の磁
石と前記第2の電磁石との間と、前記第1の磁石と前記
第3の電磁石との間との少なくとも2箇所に選択的に生
じさせて、ターゲットの少なくとも2箇所から選択的に
粒子をスパッタさせるようにしたものである。
【0017】このスパッタ装置によれば、同じターゲッ
トを、前記少なくとも2箇所のうちの一方のスパッタ箇
所に生じるエロージョンが限界深さに達し、さらに他方
のスパッタ箇所に生じるエロージョンが限界深さに達す
るまで使用し続けることができるため、ターゲットの利
用効率を高くして、被堆積基板への堆積膜の成膜コスト
を低減することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照して説明する。図1はスパッタ装置の磁石部20と
その上に配置したターゲットの斜視図である。なお、こ
の磁石部20は、図示しない耐圧真空室内に設置されて
いる。また、図1には示していないが、前記耐圧真空室
内には、磁石部20の上方に枠状のアノード電極が設置
されており、その上方に被堆積基板が配置される。
【0019】この実施例のスパッタ装置は、プラズマを
封じ込めるための磁界を発生する磁石部20を、第1の
磁石21と、この第1の磁石21に対して互いに異なる
間隔をもって配置された第2および第3の磁石22,2
3とで構成したものであり、これら各磁石21,22,
23はいずれも電磁石とされている。
【0020】すなわち、上記磁石部20は、第1の電磁
石(以下、第1電磁石という)21と、この第1電磁石
21に対し所定の間隔をもって配置され前記第1電磁石
21との間にプラズマを封じ込めるための第1の磁界M
1 を形成する第2の電磁石(以下、第2電磁石という)
22と、前記第1電磁石21に対し前記所定の間隔とは
異なる間隔をもって配置され前記第1電磁石21との間
にプラズマを封じ込めるための第2の磁界M2 を形成す
る第3の電磁石(以下、第3電磁石という)23とから
なっている。
【0021】そして、第1電磁石21はその一方の極
(図1ではS極)を上にしてバッキングプレート24の
上に固定され、第2電磁石22と第3電磁石23は前記
第1電磁石21とは反対の極(図1ではN極)を上にし
て前記バッキングプレート24上に固定されており、上
記第1の磁界M1 は第1電磁石21と第2電磁石22と
の間に形成され、第2の磁界M2 は第1電磁石21と第
3電磁石23との間に形成される。
【0022】図1において、mは、第1電磁石21と第
2および第3の電磁石22、23との間の磁力線を示し
ており、実線で示した磁力線mは第1の磁界M1 を形成
する磁力線、破線で示した磁力線mは第2の磁界M2 を
形成する磁力線である。また、磁力線mに付した矢印は
磁力線の向きを表わしている。
【0023】なお、この実施例のスパッタ装置はダブル
・エロージョン型のものであり、第2電磁石22と第3
電磁石23は、第1電磁石21の両側にそれぞれ配置さ
れている。このダブル・エロージョン型のスパッタ装置
では、上記第1の磁界M1 と第2の磁界M2 が、第1電
磁石21とその一側の第2および第3電磁石22、23
との間と、前記第1電磁石21とその他側の第2および
第3電磁石22、23との間とにそれぞれ形成される。
【0024】また、上記第1電磁石21と第2および第
3電磁石22、23は、励磁電源(直流電源)25から
供給される電力によって励磁されるようになっている。
これら電磁石21,22,23のうち、第1電磁石21
は、前記起動スイッチ26を介して励磁電源25に接続
されており、第2電磁石22と第3電磁石23はそれぞ
れ、励磁切換えスイッチ27と前記起動スイッチ26と
を介して励磁電源25に接続されている。
【0025】上記励磁切換えスイッチ27は、上記第2
電磁石22と第3電磁石23とを選択的に励磁するため
のものであり、この励磁切換えスイッチ27が図1に実
線で示した状態にあるときは第2電磁石22が励磁さ
れ、励磁切換えスイッチ27を図1に鎖線で示した状態
に切替えると第3電磁石23が励磁される。なお、第1
電磁石21は、起動スイッチ26がON状態にある間、
継続して励磁される。
【0026】この実施例のスパッタ装置は、上記磁石部
20の上に、銅板等からなる導電板11の表面に薄板状
のターゲット材12を設けたターゲット10を図1に示
したように配置し、前記磁石部20の上方に設置した図
示しないアノード電極の上方にガラス基板等の被堆積基
板を配置して、前記ターゲット10からのスパッタ粒子
を前記基板面に被着堆積させるスパッタリングを行なう
ものであり、このスパッタリングは、耐圧真空室内にA
r ガス等の雰囲気ガスを導入し、ターゲット10側の導
電板11をカソード電極として、このカソード電極11
とアノード電極5との間に高圧電圧(直流電圧)を印加
して行なわれる。
【0027】そして、このスパッタ装置では、新しいタ
ーゲット10の使い初めから一定期間(ターゲット材1
2のエロージョンが正常なスパッタリングを行なえる限
界深さまで進行するまでの期間)は、上記励磁切換えス
イッチ27を図1に実線で示した状態にしておき、第1
電磁石21と第2電磁石22とを励磁してスパッタリン
グを行なう。
【0028】このように、第1電磁石21と第2電磁石
22とを励磁した状態で、Ar ガス等の雰囲気ガス中に
おいてターゲット10側のカソード電極11と上記アノ
ード電極との間に高圧電圧を供給すると、これらの電極
間に放電電流が流れて、この放電によりプラズマが発生
する。この発生したプラズマは第1電磁石21と第2電
磁石22との間の磁界M1 中に封じ込められ、この磁界
M1 中に封じ込められたプラズマにより、ターゲット材
12から粒子がスパッタされる。
【0029】そして、ターゲット材12からスパッタさ
れたスパッタ粒子は、上記カソード電極11とアノード
電極との間に印加された電圧によって生ずる電界により
被堆積基板の方向へ飛び、この基板面に被着堆積する。
【0030】一方、ターゲット10のターゲット材12
は、スパッタ粒子の放出により表面側から損耗して行く
が、上述した期間中は、励磁状態にある第1電磁石21
と第2電磁石22との間の磁界M1 中に封じ込められた
プラズマによってターゲット材12から粒子がスパッタ
されるため、この期間中にターゲット材12に生ずるエ
ロージョンe1 は、図1に実線で示したように、第1電
磁石21と第2電磁石22との中間に対応する部分に溝
状にできる。
【0031】このエロージョンe1 は、スパッタリング
の繰返しにともなって深くなって行き、その深さがター
ゲット材12の下面近くに達すると、正常なスパッタリ
ングが行なえなくなる。
【0032】そこで、このスパッタ装置では、上記エロ
ージョンe1 が正常なスパッタリングを行なえる限界深
さまで進行した時点で、励磁切換えスイッチ27を図1
に鎖線で示した状態に切換え、それ以後の一定期間(タ
ーゲット材12のエロージョンが正常なスパッタリング
を行なえる限界深さまで進行するまでの期間)は、第1
電磁石21と第3電磁石23を励磁してスパッタリング
を行なう。
【0033】なお、上記励磁切換えスイッチ27は、上
記エロージョンe1 の深さが限界深さに達するまでの累
積放電時間をスパッタ装置の制御部(図示せず)に設定
しておくことによって自動的に切換えることができる。
【0034】そして、この第1電磁石21と第3電磁石
23を励磁してスパッタリングを行なう期間にも、ター
ゲット10のターゲット材12は、スパッタ粒子の放出
により表面側から損耗して行くが、この期間には、励磁
状態にある第1電磁石21と第3電磁石23との間の磁
界M2 中に封じ込められたプラズマによってターゲット
材12から粒子がスパッタされるため、この期間中にタ
ーゲット材12に生ずるエロージョンe2 は、図1に鎖
線で示したように、第1電磁石21と第3電磁石23と
の中間に対応する部分に溝状にできる。
【0035】なお、この期間には、第2電磁石22の励
磁が励磁切換えスイッチ27の切換えにより停止されて
いるため、第1電磁石21と第2電磁石22との間の磁
界M1 はなくなっており、したがって、この箇所にプラ
ズマが封じ込められてターゲット材12から粒子がスパ
ッタされることはないから、前の期間にターゲット材1
2に生じたエロージョンe1 がさらに深く進行して行く
ことはない。
【0036】また、上記第1電磁石21と第3電磁石2
3の励磁によるスパッタリングは、上記エロージョンe
2 が正常なスパッタリングを行なえる限界深さに達する
まで、すなわちターゲット材12の損耗がターゲット1
0の使用限界に達するまで行ない、その時点で起動スイ
ッチ26をOFFさせてスパッタリングを停止する。な
お、この起動スイッチ26も、上記エロージョンe2 の
深さが限界深さに達するまでの累積放電時間をスパッタ
装置の制御部(図示せず)に設定しておくことによって
自動的に切換えることができる。
【0037】図2は、使用限界まで、つまり、第1電磁
石21と第3電磁石23の励磁によるスパッタリングに
おいて生じたエロージョンe2 も正常なスパッタリング
を行なえる限界深さに達するまで使用されたターゲット
10の拡大断面図である。なお、使用限界まで使用した
ターゲット10は、スパッタリングの停止期間中に新し
いターゲットと交換する。
【0038】すなわち、上記スパッタ装置は、その磁石
部20を、第1電磁石21と、この第1電磁石21に対
して互いに異なる間隔をもって配置された第2および第
3の電磁石22,23とで構成し、前記第2電磁石22
と第3電磁石23を励磁切換えスイッチ27の切換えに
よって選択的に励磁することにより、プラズマを封じ込
めるための磁界M1 ,M2 を、第1電磁石21と第2電
磁石22との間と、第1電磁石21と第3電磁石23と
の間との2箇所に選択的に生じさせて、ターゲット10
の2箇所から選択的に粒子をスパッタさせるようにした
ものである。
【0039】このスパッタ装置によれば、同じターゲッ
ト10を、前記2箇所のうちの一方のスパッタ箇所に生
じるエロージョンe1 が限界深さに達し、さらに他方の
スパッタ箇所に生じるエロージョンe2 が限界深さに達
するまで使用し続けることができるため、従来のスパッ
タ装置に比べて、ターゲット10の寿命を2倍にするこ
とができ、したがって、ターゲット10の利用効率を高
くして、被堆積基板への堆積膜の成膜コストを低減する
ことができる。
【0040】なお、上記実施例では、第1電磁石21と
第2電磁石22の励磁によるスパッタリングにおいて生
じたエロージョンe1 が限界深さに達した後に、第1電
磁石21と第3電磁石23の励磁によるスパッタリング
を行なうようにしたが、前記第2電磁石22と第3電磁
石23の励磁の切換えは、例えば、1枚の基板に対する
成膜時間を複数分割してその各分割時間ごとに行なって
もよく。その場合は、上記2箇所のエロージョンe1 ,
e2 が交互に進行して行く。
【0041】また、上記実施例では、磁石部20を、第
1電磁石21の両側にそれぞれ第2電磁石22と第3電
磁石23を配置した構成としているが、この磁石部20
は、上記実施例のものに限らず、例えば、第1電磁石2
1の一側だけに第2電磁石22と第3電磁石23を配置
した構成としてもよい。
【0042】さらに、上記実施例では、第1電磁石21
との間にプラズマを封じ込めるための磁界を形成する電
磁石として、第2と第3の2つの電磁石22,23を備
えているが、この電磁石の数はさらに多くしてもよく、
例えば、前記2つの電磁石22,23に加えて、第1電
磁石21に対し前記2つの電磁石22,23とは異なる
間隔をもって配置され前記第1電磁石21との間にプラ
ズマを封じ込めるための他の磁界を形成する第4の電磁
石を設ければ、ターゲット10の3箇所から選択的に粒
子をスパッタさせることができるため、ターゲット10
の寿命を3倍にし、ターゲット10の利用効率をさらに
高くすることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明のスパッタ装置は、その磁石部
を、少なくとも、第1の磁石と、この第1の磁石に対し
て互いに異なる間隔をもって配置された第2および第3
の電磁石とで構成し、前記第2の電磁石と第3の電磁石
を励磁切換え手段によって選択的に励磁することによ
り、プラズマを封じ込めるための磁界を、前記第1の磁
石と前記第2の電磁石との間と、前記第1の磁石と前記
第3の電磁石との間との少なくとも2箇所に選択的に生
じさせて、ターゲットの少なくとも2箇所から選択的に
粒子をスパッタさせるようにしたものであるため、同じ
ターゲットを、前記少なくとも2箇所のうちの一方のス
パッタ箇所に生じるエロージョンが限界深さに達し、さ
らに他方のスパッタ箇所に生じるエロージョンが限界深
さに達するまで使用し続けることができ、したがって、
ターゲットの利用効率を高くして、被堆積基板への堆積
膜の成膜コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すスパッタ装置の磁石部
とその上に配置したターゲットの斜視図。
【図2】実施例のスパッタ装置により使用限界まで使用
されたターゲットの拡大断面図。
【図3】従来のスパッタ装置の構成を示す斜視図。
【図4】従来のスパッタ装置により使用限界まで使用さ
れたターゲットの拡大断面図。
【符号の説明】
10…ターゲット 11…導電板(カソード電極) 12…ターゲット材 20…磁石部 21…第1電磁石 22…第2電磁石 23…第3電磁石 24…バッキングプレート 25…励磁電源 26…起動スイッチ 27…励磁切換えスイッチ M1 …第1の磁界 M2 …第2の磁界 e1 …第1電磁石と第2電磁石の励磁によるスパッタリ
ングにおいて生じたエロージョン e2 …第1電磁石と第3電磁石の励磁によるスパッタリ
ングにおいて生じたエロージョン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマを封じ込めるための磁界を発生す
    る磁石部と、その上方に設置されたアノード電極とを備
    え、前記磁石部の上に配置したターゲットと前記アノー
    ド電極との間に放電を生じさせることによって発生する
    プラズマを前記磁界中に封じ込め、このプラズマにより
    前記ターゲットから粒子をスパッタさせて、このスパッ
    タ粒子を前記アノード電極の上方に配置した被堆積基板
    面に被着堆積させるマグネトロン型のスパッタ装置であ
    って、 前記磁石部は、少なくとも、第1の磁石と、この第1の
    磁石に対し所定の間隔をもって配置され前記第1の磁石
    との間に前記プラズマを封じ込めるための磁界を形成す
    る第2の電磁石と、前記第1の磁石に対し前記所定の間
    隔とは異なる間隔をもって配置され前記第1の磁石との
    間に前記プラズマを封じ込めるための他の磁界を形成す
    る第3の電磁石とからなり、かつ、前記第2の電磁石と
    第3の電磁石は、励磁切換え手段により選択的に励磁さ
    れることを特徴とするスパッタ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013524016A (ja) * 2010-04-02 2013-06-17 ヌボサン, インコーポレイテッド 回転式マグネトロンのための標的利用改善
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