JPH07173345A - 難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物Info
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- JPH07173345A JPH07173345A JP32025393A JP32025393A JPH07173345A JP H07173345 A JPH07173345 A JP H07173345A JP 32025393 A JP32025393 A JP 32025393A JP 32025393 A JP32025393 A JP 32025393A JP H07173345 A JPH07173345 A JP H07173345A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】耐熱性、靭性、耐衝撃性、電気特性、熱安定性
および難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を提供
する。 【構成】(A)ポリプロピレン樹脂100重量部 (B)下記一般式(I)で示される臭素化ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂15〜70重量部 【化1】 (式中、RおよびR´は水素、グリシジル基、または一
般式(II) (kは0〜5の整数)を示し、lおよびmは
1〜4の整数、nは平均重合度で3〜30の数を示
す。) 【化2】 (C)塩素化ポリエチレン1〜20重量部 (D)三酸化アンチモン5〜30重量部 (E)無機充填剤0〜150重量部 を含有してなることを特徴とする難燃性に優れたポリプ
ロピレン樹脂組成物。
および難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を提供
する。 【構成】(A)ポリプロピレン樹脂100重量部 (B)下記一般式(I)で示される臭素化ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂15〜70重量部 【化1】 (式中、RおよびR´は水素、グリシジル基、または一
般式(II) (kは0〜5の整数)を示し、lおよびmは
1〜4の整数、nは平均重合度で3〜30の数を示
す。) 【化2】 (C)塩素化ポリエチレン1〜20重量部 (D)三酸化アンチモン5〜30重量部 (E)無機充填剤0〜150重量部 を含有してなることを特徴とする難燃性に優れたポリプ
ロピレン樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性に優れたポリプロ
ピレン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐熱性、
靭性、耐衝撃性、電気特性、熱安定性および難燃性に優
れたポリプロピレン樹脂組成物に関する。
ピレン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐熱性、
靭性、耐衝撃性、電気特性、熱安定性および難燃性に優
れたポリプロピレン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは耐熱性、靭性、電気特
性に優れ、自動車や電気部品等の分野で広く使用されて
いる。しかしながら、ポリプロピレンは極めて燃えやす
いという欠点を有しており、用途の拡大に伴い種々の法
的規制が生じ、高度の難燃性が要求されてきている。例
えば、米国においては、ほとんどの家電製品の部品に対
して、UL規格のV−0ないしはV−1という高度の難
燃性が要求される。
性に優れ、自動車や電気部品等の分野で広く使用されて
いる。しかしながら、ポリプロピレンは極めて燃えやす
いという欠点を有しており、用途の拡大に伴い種々の法
的規制が生じ、高度の難燃性が要求されてきている。例
えば、米国においては、ほとんどの家電製品の部品に対
して、UL規格のV−0ないしはV−1という高度の難
燃性が要求される。
【0003】従来、このようなポリプロピレンの難燃化
は、一般に樹脂に難燃剤を添加する方法により行われて
おり、種々の難燃剤が提案されている。難燃剤として
は、例えば、有機ハロゲン化合物が難燃助剤の三酸化ア
ンチモンと併用して使用されている。有機ハロゲン化合
物には、テトラブロモビスフェノ−ルAあるいはテトラ
ブロモビスフェノ−ルS、また、これらのアルキルエ−
テル等が使用される。しかしながら、これらの難燃剤
は、ポリプロピレンの耐熱性を低下させ、また、熱安定
性が悪く、高温処理により難燃剤が製品よりブリ−ドア
ウトし、製品の電気特性を低下させるという問題があ
る。
は、一般に樹脂に難燃剤を添加する方法により行われて
おり、種々の難燃剤が提案されている。難燃剤として
は、例えば、有機ハロゲン化合物が難燃助剤の三酸化ア
ンチモンと併用して使用されている。有機ハロゲン化合
物には、テトラブロモビスフェノ−ルAあるいはテトラ
ブロモビスフェノ−ルS、また、これらのアルキルエ−
テル等が使用される。しかしながら、これらの難燃剤
は、ポリプロピレンの耐熱性を低下させ、また、熱安定
性が悪く、高温処理により難燃剤が製品よりブリ−ドア
ウトし、製品の電気特性を低下させるという問題があ
る。
【0004】この問題を解決する手段として、比較的高
分子量のオリゴマ−型またはポリマ−型ハロゲン化合物
を使用する方法があるが、これらの難燃剤は樹脂との相
溶性に欠けるため、樹脂中への分散性に劣り、成形品の
機械特性、特に、靭性や衝撃強度を低下を招くという問
題がある。
分子量のオリゴマ−型またはポリマ−型ハロゲン化合物
を使用する方法があるが、これらの難燃剤は樹脂との相
溶性に欠けるため、樹脂中への分散性に劣り、成形品の
機械特性、特に、靭性や衝撃強度を低下を招くという問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記課題を解
決し、ポリプロピレン樹脂としての優れた物性を維持し
つつ、難燃性にも優れた樹脂組成物を提供することを目
的とする。
決し、ポリプロピレン樹脂としての優れた物性を維持し
つつ、難燃性にも優れた樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記の課
題を解決すべく、耐熱性、靭性、耐衝撃性、電気特性お
よび難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を得るべ
く鋭意検討した結果、ポリプロピレン樹脂に、特定の臭
素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂と三酸化アンチモ
ンを配合し、さらに、塩素化ポリエチレンを配合するこ
とにより、高度の難燃性を付与することができ、しか
も、耐熱性、靭性、耐衝撃性、電気特性にも優れること
を見出し、本発明に到達した。
題を解決すべく、耐熱性、靭性、耐衝撃性、電気特性お
よび難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を得るべ
く鋭意検討した結果、ポリプロピレン樹脂に、特定の臭
素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂と三酸化アンチモ
ンを配合し、さらに、塩素化ポリエチレンを配合するこ
とにより、高度の難燃性を付与することができ、しか
も、耐熱性、靭性、耐衝撃性、電気特性にも優れること
を見出し、本発明に到達した。
【0007】
【発明の構成】即ち、本発明は、 (A)ポリプロピレン樹脂100重量部 (B)下記一般式(I)で示される臭素化ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂15〜70重量部
ルA型エポキシ樹脂15〜70重量部
【化3】 (式中、RおよびR´は水素、グリシジル基、または一
般式(II) (kは0〜5の整数)を示し、lおよびm
は1〜4の整数、nは平均重合度で3〜30の数を示
す。)
般式(II) (kは0〜5の整数)を示し、lおよびm
は1〜4の整数、nは平均重合度で3〜30の数を示
す。)
【化4】 (C)三酸化アンチモン5〜30重量部 (D)塩素化ポリエチレン1〜20重量部 (E)無機充填剤0〜150重量部 を含有してなることを特徴とする難燃性に優れたポリプ
ロピレン樹脂組成物を提供するものである。
ロピレン樹脂組成物を提供するものである。
【0008】本発明において用いられる(A)ポリプロ
ピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体、エチレ
ン、ブチレンなどのα−オレフィンとプロピレンとのラ
ンダムあるいはブロック共重合体、または、それらの混
合物があげられる。
ピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体、エチレ
ン、ブチレンなどのα−オレフィンとプロピレンとのラ
ンダムあるいはブロック共重合体、または、それらの混
合物があげられる。
【0009】本発明に用いられる(B)臭素化ビスフェ
ノ−ルA型エポキシ樹脂は、次の一般式(I)で示され
るものであり、例えば、臭素化ビスフェノ−ルAと臭素
化ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルを適当な触媒
の存在化で反応させる方法などにより得ることができ
る。
ノ−ルA型エポキシ樹脂は、次の一般式(I)で示され
るものであり、例えば、臭素化ビスフェノ−ルAと臭素
化ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルを適当な触媒
の存在化で反応させる方法などにより得ることができ
る。
【0010】
【化5】 式中、RおよびR´は水素、グリシジル基、または一般
式(II) (kは0〜5の整数)である。
式(II) (kは0〜5の整数)である。
【0011】
【化6】 lおよびmは1〜4の整数であり、それぞれ2の化合物
が好ましい。nは平均重合度で3〜30の数のものが使
用される。nが3より小さい数のときは、組成物の靭
性、衝撃強度が低下し、耐熱性も低くなる。また、nが
30を越えると、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹
脂の融点あるいは軟化点が高くなり、溶融粘度が高くな
るため、樹脂中への分散が悪くなり、組成物の靭性など
機械特性が低下するので好ましくない。また、臭素含有
率は10重量%以上であり、10重量%未満では難燃効
果が十分ではなく好ましくない。
が好ましい。nは平均重合度で3〜30の数のものが使
用される。nが3より小さい数のときは、組成物の靭
性、衝撃強度が低下し、耐熱性も低くなる。また、nが
30を越えると、臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹
脂の融点あるいは軟化点が高くなり、溶融粘度が高くな
るため、樹脂中への分散が悪くなり、組成物の靭性など
機械特性が低下するので好ましくない。また、臭素含有
率は10重量%以上であり、10重量%未満では難燃効
果が十分ではなく好ましくない。
【0012】(B)臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂の配合量は、(A)100重量部に対して15〜7
0重量部である。配合量が15重量部未満では難燃効果
が十分ではなく、また、70重量部を越えては組成物の
機械的特性を損ない、靭性、衝撃強度が低下し、さら
に、電気特性も低下させるため好ましくない。
樹脂の配合量は、(A)100重量部に対して15〜7
0重量部である。配合量が15重量部未満では難燃効果
が十分ではなく、また、70重量部を越えては組成物の
機械的特性を損ない、靭性、衝撃強度が低下し、さら
に、電気特性も低下させるため好ましくない。
【0013】本発明に用いられる(C)三酸化アンチモ
ンは、難燃助剤として一般の市販品が用いられる。三酸
化アンチモンは、粉末状であるが、その平均粒径が0.
2〜5.0μmであることが望ましい。配合量は、
(A)100重量部に対して5〜30重量部である。
(C)三酸化アンチモンと(B)臭素化ビスフェノ−ル
A型エポキシ樹脂は相乗作用を示し、三酸化アンチモン
の量が添加したハロゲン化ビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂の1/6 〜2/1 の量で難燃効果が最大となる。
ンは、難燃助剤として一般の市販品が用いられる。三酸
化アンチモンは、粉末状であるが、その平均粒径が0.
2〜5.0μmであることが望ましい。配合量は、
(A)100重量部に対して5〜30重量部である。
(C)三酸化アンチモンと(B)臭素化ビスフェノ−ル
A型エポキシ樹脂は相乗作用を示し、三酸化アンチモン
の量が添加したハロゲン化ビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂の1/6 〜2/1 の量で難燃効果が最大となる。
【0014】本発明に用いられる(D)塩素化ポリエチ
レンは、組成物の靭性、伸びを向上させる効果がある。
塩素化ポリエチレンは塩素量が20〜50%であり、結
晶度が25%以下、原料ポリエチレン分子量が20万以
下であることが組成物の靭性、衝撃強度を向上させる上
で望ましい。配合量は、(A)100重量部に対して1
〜20重量部である。配合量が1重量部未満では十分な
靭性、伸び、衝撃強度の向上効果が得られず、また、2
0重量部を越えては組成物の耐熱性や強度、弾性率が低
下し、また、電気特性も低下し好ましくない。
レンは、組成物の靭性、伸びを向上させる効果がある。
塩素化ポリエチレンは塩素量が20〜50%であり、結
晶度が25%以下、原料ポリエチレン分子量が20万以
下であることが組成物の靭性、衝撃強度を向上させる上
で望ましい。配合量は、(A)100重量部に対して1
〜20重量部である。配合量が1重量部未満では十分な
靭性、伸び、衝撃強度の向上効果が得られず、また、2
0重量部を越えては組成物の耐熱性や強度、弾性率が低
下し、また、電気特性も低下し好ましくない。
【0015】本発明に用いられる無機充填剤(E)は、
必要により添加して、組成物の剛性等の機械特性、耐熱
性を向上させるためのものであり、目的に応じて種々の
添加剤を使用することができる。例えば、粒状のタル
ク、シリカ、クレ−、カオリン、硅藻土、ガラスビ−
ズ、炭酸カルシウム等の充填剤、繊維状のガラス繊維、
カ−ボン繊維、ウイスカ−等の充填剤、板状のガラスフ
レ−ク、マイカ等の充填剤があげられ、これらの無機充
填剤は1種または2種以上併用する事ができる。配合量
は、(A)100重量部に対して150重量部以下であ
る。150重量部を越えると組成物の流動性が低下し、
成形性が悪くなるので好ましくない。
必要により添加して、組成物の剛性等の機械特性、耐熱
性を向上させるためのものであり、目的に応じて種々の
添加剤を使用することができる。例えば、粒状のタル
ク、シリカ、クレ−、カオリン、硅藻土、ガラスビ−
ズ、炭酸カルシウム等の充填剤、繊維状のガラス繊維、
カ−ボン繊維、ウイスカ−等の充填剤、板状のガラスフ
レ−ク、マイカ等の充填剤があげられ、これらの無機充
填剤は1種または2種以上併用する事ができる。配合量
は、(A)100重量部に対して150重量部以下であ
る。150重量部を越えると組成物の流動性が低下し、
成形性が悪くなるので好ましくない。
【0016】なお、上記成分の他に、必要に応じて一般
に使用されている添加剤、例えば結晶核剤、熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、
可塑剤、着色剤などを配合することもできる。
に使用されている添加剤、例えば結晶核剤、熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、
可塑剤、着色剤などを配合することもできる。
【0017】
【最終組成物の製造】本発明におけるポリプロピレン樹
脂組成物を得る方法は、特別な手段、順序を要すること
なく、例えば、上記の配合割合の範囲内で各成分をV型
タンブラ−等を用いて均一に混合した後に押出機を用い
て溶融混合し製造できる。
脂組成物を得る方法は、特別な手段、順序を要すること
なく、例えば、上記の配合割合の範囲内で各成分をV型
タンブラ−等を用いて均一に混合した後に押出機を用い
て溶融混合し製造できる。
【0018】また、このようにして得られた樹脂組成物
は、通常公知の射出成形や押出成形などにより製品に成
形される。
は、通常公知の射出成形や押出成形などにより製品に成
形される。
【0019】
【実施例】以下に実施例を上げて本発明を説明する。な
お組成物の性能評価は以下に示す方法により行った。
お組成物の性能評価は以下に示す方法により行った。
【0020】燃焼性は米国におけるアンダ−ライタ−ズ
・ラボラトリ−ズ(UL)で規格化されたサブジェクト
94号(略称UL−94) に基づき、長さ5インチ×幅
1/2インチ×厚さ1/16インチの試験片を用いて行ない、
耐炎性クラスとしては、94V−0、94V−1、94
V−2、およびBN(Burning)の4段階に分け
て判定した。
・ラボラトリ−ズ(UL)で規格化されたサブジェクト
94号(略称UL−94) に基づき、長さ5インチ×幅
1/2インチ×厚さ1/16インチの試験片を用いて行ない、
耐炎性クラスとしては、94V−0、94V−1、94
V−2、およびBN(Burning)の4段階に分け
て判定した。
【0021】耐熱性はASTM D648(荷重18.
56kg/ cm2 )、引張強度および引張伸度はAST
M D638、曲げ弾性率はASTM D790、アイ
ゾット衝撃強さはASTM D256(幅1/4 ″ノッチ
付き、23℃測定)に基づいた試験法を用いて測定し
た。
56kg/ cm2 )、引張強度および引張伸度はAST
M D638、曲げ弾性率はASTM D790、アイ
ゾット衝撃強さはASTM D256(幅1/4 ″ノッチ
付き、23℃測定)に基づいた試験法を用いて測定し
た。
【0022】電気特性として,耐トラッキング性はIE
C112に基づいた試験法を用いて測定した。また、耐
ア−ク性はASTM D495に基づいた試験法を用い
て測定した。
C112に基づいた試験法を用いて測定した。また、耐
ア−ク性はASTM D495に基づいた試験法を用い
て測定した。
【0023】熱安定性は試験片を130℃の恒温槽に2
時間放置した後の試験片の変色あるいは外観の変化、表
面へのブリ−ド物の有無で判断した。
時間放置した後の試験片の変色あるいは外観の変化、表
面へのブリ−ド物の有無で判断した。
【0024】実施例1〜5、比較例1〜7 ポリプロピレンと一般式(I)で示される臭素化ビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、塩素化
ポリエチレンおよび必要により無機充填剤を表1に示し
た割合で混合し、シリンダ−温度200℃の40mm押
出機でペレット化した。このペレットを用い、シリンダ
−温度200℃の射出成形機により試験片を作成した。
ェノ−ルA型エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、塩素化
ポリエチレンおよび必要により無機充填剤を表1に示し
た割合で混合し、シリンダ−温度200℃の40mm押
出機でペレット化した。このペレットを用い、シリンダ
−温度200℃の射出成形機により試験片を作成した。
【0025】また、比較例として、難燃剤に本発明の範
囲外のnの数の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
を用いたもの、塩素化ポリエチレンを含有しないもの、
本発明の範囲外で臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂を配合したもの、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂の代わりに四臭化ビスフェノ−ルAビス(ジブロモ
プロピルエ−テル)を用いたものについても同様に評価
した。
囲外のnの数の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
を用いたもの、塩素化ポリエチレンを含有しないもの、
本発明の範囲外で臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂を配合したもの、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂の代わりに四臭化ビスフェノ−ルAビス(ジブロモ
プロピルエ−テル)を用いたものについても同様に評価
した。
【0026】ポリプロピレンとしてはMIが3の宇部興
産(株)製のJ903HKを使用した。臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂には重合度n=17またはn=
6、lおよびm=2、RおよびR´はグリシジル基であ
り、臭素含有量52%のものを使用した。また、比較に
は、本発明の範囲外のnの数の臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(重合度:n=1.5、lおよびm=
2、RおよびR´はグリシジル基、臭素含有量:50%
のものと重合度:n=60、lおよびm=2、Rおよび
R´はグリシジル基、臭素含有量:52%)を使用し
た。塩素化ポリエチレンには、ダイソ−(株)製のダイ
ソラックG235を使用した。無機充填剤にはタルクを
使用した。
産(株)製のJ903HKを使用した。臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂には重合度n=17またはn=
6、lおよびm=2、RおよびR´はグリシジル基であ
り、臭素含有量52%のものを使用した。また、比較に
は、本発明の範囲外のnの数の臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(重合度:n=1.5、lおよびm=
2、RおよびR´はグリシジル基、臭素含有量:50%
のものと重合度:n=60、lおよびm=2、Rおよび
R´はグリシジル基、臭素含有量:52%)を使用し
た。塩素化ポリエチレンには、ダイソ−(株)製のダイ
ソラックG235を使用した。無機充填剤にはタルクを
使用した。
【0027】表1から明らかなように、本発明の組成物
はUL規格V−0という高度の難燃性を有するだけでな
く、熱安定性や、耐熱性、靭性、衝撃強度、電気特性な
ど種々の特性においても高い性能を有する。
はUL規格V−0という高度の難燃性を有するだけでな
く、熱安定性や、耐熱性、靭性、衝撃強度、電気特性な
ど種々の特性においても高い性能を有する。
【0028】一方、比較例に示したように、比較例1、
2の本発明の範囲外の重合度の臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂を使用した組成物は耐熱性あるいは靭性
に劣る。また、比較例3の塩素化ポリエチレンを含有し
ないものも靭性、耐衝撃性に劣る。比較例4、5の臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の添加量が本発明の
範囲より少ないものは難燃性に劣り、本発明の範囲より
多いものは電気特性が低下する。また、比較例6、7の
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の代わりに四臭
化ビスフェノ−ルAビス(ジブロモプロピルエ−テル)
を用いたものは耐熱性が低く、熱安定性も悪い。
2の本発明の範囲外の重合度の臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂を使用した組成物は耐熱性あるいは靭性
に劣る。また、比較例3の塩素化ポリエチレンを含有し
ないものも靭性、耐衝撃性に劣る。比較例4、5の臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の添加量が本発明の
範囲より少ないものは難燃性に劣り、本発明の範囲より
多いものは電気特性が低下する。また、比較例6、7の
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の代わりに四臭
化ビスフェノ−ルAビス(ジブロモプロピルエ−テル)
を用いたものは耐熱性が低く、熱安定性も悪い。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は高度の難燃性を有
するとともに、熱安定性に優れ、耐熱性、靭性、衝撃強
度、電気特性にも優れる。この樹脂組成物は電気製品の
部品などの材料として有用である。
するとともに、熱安定性に優れ、耐熱性、靭性、衝撃強
度、電気特性にも優れる。この樹脂組成物は電気製品の
部品などの材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/02 NJN //(C08L 23/10 63:02 23:28)
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ポリプロピレン樹脂100重量部 (B)下記一般式(I)で示される臭素化ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂15〜70重量部 【化1】 (式中、RおよびR´は水素、グリシジル基、または一
般式(II) (kは0〜5の整数)を示し、lおよびm
は1〜4の整数、nは平均重合度で3〜30の数を示
す。) 【化2】 (C)三酸化アンチモン5〜30重量部 (D)塩素化ポリエチレン1〜20重量部 (E)無機充填剤0〜150重量部 を含有してなることを特徴とする難燃性に優れたポリプ
ロピレン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32025393A JPH07173345A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32025393A JPH07173345A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173345A true JPH07173345A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18119441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32025393A Pending JPH07173345A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 難燃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07173345A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20050068620A (ko) * | 2003-12-30 | 2005-07-05 | 삼성토탈 주식회사 | 난연성 폴리프로필렌 수지 조성물 |
WO2012127463A1 (en) | 2011-03-20 | 2012-09-27 | Bromine Compounds Ltd. | Flame retardant composition and flame retarded high impact polypropylene |
CN115232400A (zh) * | 2022-08-11 | 2022-10-25 | 长虹美菱股份有限公司 | 一种高效增韧阻燃pp母粒及其制备方法 |
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1993
- 1993-12-20 JP JP32025393A patent/JPH07173345A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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