JPH0717302U - 汚泥掻寄機用フライト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 沈殿汚泥の掻き寄せ効率を向上する。 【構成】 フライトの進行方向前側が湾曲面で構成され
ており、且つ横断面の下部幅が上部幅より大きいことを
特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は下水処理場等の沈殿池に使用される汚泥掻寄機のフライトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、汚泥掻寄機に使用されるフライトは木材製のものが主として用いら れてきた。木材はこれを製材するときは断面が長方形をしたものが最も材料効率 が良いから、木材製のフライトでは断面長方形のものが永く使用されてきた。 しかし近年においては、フライトの材料として合成樹脂を使用することが可能に なり、そのためフライトの断面形状は比較的自由に選択できるようになってきた 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、合成樹脂製のフライトを使用するにしても、その断面形状は従来のも のとほぼ同一の略長方形のものが使用されており、汚泥の掻寄効率の面で不満の のこるものであった。 本考案は汚泥掻寄機のフライトであって最も掻寄効率のよいフライトを提供す ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、沈殿池中に張架した２条の主務チェンに所定ピッチ毎にフライトを 取り付け、主務チェンを回動することにより沈殿池底に沈殿した汚泥を掻寄せる ための汚泥掻寄機に使用されるフライトにおいて、フライトの進行方向前面が湾 曲面で構成されており、且つ横断面の下部幅が上部幅より大きいことを特徴とす るものである。

【０００５】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の実施例の側面図、図２は各種断面形状のフライトの汚泥掻寄量を 示す線図である。図中１は主務チェンで、数ピッチ毎にアタッチメントリンク２ が配置してあり、このアタッチメントリンク２にフライト３を螺着する。フライ ト３の下部にはシュー４を取り付け、それをレール５の上で摺動するようにする 。フライト３はその進行方向前面に湾曲面３１を有し、且つ上端部の厚さＡより 下端部の厚さＢの方が大きくなるようにする。

【０００６】 図２は各種の断面形状を有するフライトでの汚泥掻寄量を示した先図である。 本実施例に適用した断面形状はＮＯ６のものであって、この形状のものが最も汚 泥掻寄量が多いことがわかる。この理由として考えられることは、フライトの下 端部がある程度の幅を有しているため、池底との間隙での抵抗が高く、そこから 水と共に沈殿した汚泥がショートパスし難いこと、進行方向前面が湾曲している ので、フライトの進行による乱流が起り難いことである。 従来より主として使用されている断面形状はＮＯ２とＮＯ３とである。ＮＯ２は 木材及び合成樹脂、ＮＯ３は合成樹脂のみに使用されるものである。 この実験によれば、本実施例の断面形状のフライトは従来例の断面形状のフラ イトより１．５〜２倍の汚泥掻寄せ量を有するから、従来の汚泥掻寄機に比して 、主務チェンの速度を半分程度にすることも可能であり、又主務チェンの速度を 同じにした場合にはフライトの取付け数を半分程度にすることができる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は上記構成としたから、汚泥掻寄機のフライト数を減ずることができ、 その駆動動力を低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の正面図であるる

【図２】本考案の実施例を含む種々の形状のものの実験
例を示す線図である。

【符号の説明】

１ 主務チェン ２ アタッチメントリンク ３ フライト ４ シュー ５ レール ３１ 湾曲面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 沈殿池中に張架した２条の主務チェンに
   所定ピッチ毎にフライトを取り付け、主務チェンを回動
   することにより沈殿池底に沈殿した汚泥を掻寄せるため
   の汚泥掻寄機に使用されるフライトにおいて、フライト
   の進行方向前面が湾曲面で構成されており、且つ横断面
   の下部幅が上部幅より大きいことを特徴とする汚泥掻寄
   機用フライト。