JPH07171976A - 記録ヘッド、記録装置および情報処理システム - Google Patents
記録ヘッド、記録装置および情報処理システムInfo
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- JPH07171976A JPH07171976A JP32211593A JP32211593A JPH07171976A JP H07171976 A JPH07171976 A JP H07171976A JP 32211593 A JP32211593 A JP 32211593A JP 32211593 A JP32211593 A JP 32211593A JP H07171976 A JPH07171976 A JP H07171976A
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- recording
- recording head
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Abstract
(57)【要約】
【目的】カラー記録に際して複数の記録ヘッドを用いる
ことなくカラー記録が可能となり、装置の小型化および
低価格化が可能となる一方で、インクの重ね合わせの順
番を常に同一にする必要なくカラー記録ができ、常に高
品位なカラー画像を形成することが可能な記録ヘッド、
該ヘッドを搭載した記録装置および該記録装置を出力手
段とした情報処理システムの提供することを目的とす
る。 【構成】 記録ヘッドは、複数のノズルからなるノズル
群を有し、該ノズル群はイエロー(Y)インク対応のノ
ズル、マゼンタ(M)インク対応のノズル、シアン
(C)インク対応のノズルおよびブラック(B)インク
対応のノズルからなる。
ことなくカラー記録が可能となり、装置の小型化および
低価格化が可能となる一方で、インクの重ね合わせの順
番を常に同一にする必要なくカラー記録ができ、常に高
品位なカラー画像を形成することが可能な記録ヘッド、
該ヘッドを搭載した記録装置および該記録装置を出力手
段とした情報処理システムの提供することを目的とす
る。 【構成】 記録ヘッドは、複数のノズルからなるノズル
群を有し、該ノズル群はイエロー(Y)インク対応のノ
ズル、マゼンタ(M)インク対応のノズル、シアン
(C)インク対応のノズルおよびブラック(B)インク
対応のノズルからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システムにおいて、文字、画像等の情
報を被記録媒体上に記録するための記録装置および該装
置に搭載されるインクジェット方式の記録ヘッドに関す
る。なお、ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等
のインク付与を受けるインク支持体全てへのインク付与
等(印字、画像形成、プリント、染色等)を含むもの
で、本発明は情報処理分野のみならず、布、糸、紙、シ
ート材等のインク付与を受けるインク支持体を用いるア
パレル産業等の幅広い産業分野において適用可能なもの
である。
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システムにおいて、文字、画像等の情
報を被記録媒体上に記録するための記録装置および該装
置に搭載されるインクジェット方式の記録ヘッドに関す
る。なお、ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等
のインク付与を受けるインク支持体全てへのインク付与
等(印字、画像形成、プリント、染色等)を含むもの
で、本発明は情報処理分野のみならず、布、糸、紙、シ
ート材等のインク付与を受けるインク支持体を用いるア
パレル産業等の幅広い産業分野において適用可能なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともい
う)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
HP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともい
う)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
【0003】これらの方式のなかで、インクジェット方
式は、インクを微小な液滴としてノズルより吐出し文字
や図形等の記録を行うもので、高精細な画像の出力、高
速印字の手段としてすぐれた利点を有している。特に、
電気熱変換体(以下、ヒータ)等により生成したバブル
(気泡)圧を用いる方法、いわゆる熱インクジェット記
録方法(特公昭61−59911〜4)は装置の小型
化、画像の高密度化が容易であるなどの特長を有してい
る。
式は、インクを微小な液滴としてノズルより吐出し文字
や図形等の記録を行うもので、高精細な画像の出力、高
速印字の手段としてすぐれた利点を有している。特に、
電気熱変換体(以下、ヒータ)等により生成したバブル
(気泡)圧を用いる方法、いわゆる熱インクジェット記
録方法(特公昭61−59911〜4)は装置の小型
化、画像の高密度化が容易であるなどの特長を有してい
る。
【0004】一般にインクジェット記録装置は、記録手
段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口
からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方
向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリ
アルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に
等しい量で間欠搬送するものである。図7は、従来の記
録方法が適用されるインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドおよびその周辺の概略的構造を説明するためのもので
ある。
段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口
からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方
向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリ
アルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に
等しい量で間欠搬送するものである。図7は、従来の記
録方法が適用されるインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドおよびその周辺の概略的構造を説明するためのもので
ある。
【0005】記録ヘッド701は、キャリッジ702に
着脱自在に搭載されている。キャリッジ702は2本の
ガイド軸703aおよび703bに摺動自在にして係合
されており、これらのガイド軸703a,703bに案
内されながら不図示の駆動手段によって矢印A方向(主
走査方向)に往復移動する。
着脱自在に搭載されている。キャリッジ702は2本の
ガイド軸703aおよび703bに摺動自在にして係合
されており、これらのガイド軸703a,703bに案
内されながら不図示の駆動手段によって矢印A方向(主
走査方向)に往復移動する。
【0006】この記録ヘッド701はフルカラー画像を
形成するため、単色の記録ヘッドBk(ブラック対
応),C(シアン対応),M(マゼンタ対応),Y(イ
エロー対応)から成っている。各記録ヘッドは所定の密
度、例えば400dpiの密度で記録紙に相対し、キャ
リッジの移動方向と直角方向に配列されたオリフィスを
有する。用紙、OHPフィルム等の被記録媒体(以下、
記録紙とする)704は搬送ローラー対及びテンション
ローラー対(図示せず)に挟持され、矢印Bの方向(副
走査方向)に搬送される。参照符号705はその長手方
向が搬送ローラー対と並行を成すプラテンであり、記録
紙704の浮きやシワを防止するため、不図示の吸引手
段によって記録紙を吸引している。
形成するため、単色の記録ヘッドBk(ブラック対
応),C(シアン対応),M(マゼンタ対応),Y(イ
エロー対応)から成っている。各記録ヘッドは所定の密
度、例えば400dpiの密度で記録紙に相対し、キャ
リッジの移動方向と直角方向に配列されたオリフィスを
有する。用紙、OHPフィルム等の被記録媒体(以下、
記録紙とする)704は搬送ローラー対及びテンション
ローラー対(図示せず)に挟持され、矢印Bの方向(副
走査方向)に搬送される。参照符号705はその長手方
向が搬送ローラー対と並行を成すプラテンであり、記録
紙704の浮きやシワを防止するため、不図示の吸引手
段によって記録紙を吸引している。
【0007】図8は、従来のカラー記録対応のインクジ
ェットカートリッジの斜視図である。この図に示すよう
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)お
よびブラック(Bk)のインクタンクが一体となったイ
ンクカートリッジ801と、各色に対応した記録ヘッド
が一体となったヘッドユニット802とが着脱自在に接
続されている。
ェットカートリッジの斜視図である。この図に示すよう
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)お
よびブラック(Bk)のインクタンクが一体となったイ
ンクカートリッジ801と、各色に対応した記録ヘッド
が一体となったヘッドユニット802とが着脱自在に接
続されている。
【0008】上記構成からなるインクジェット記録装置
は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、
情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシ
ミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークス
テーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパ
ーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディス
ク装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポー
タブルプリンタとして利用されている。この場合、イン
クジェット記録装置は、これら装置固有の機能、使用形
態等に対応した構成をとる。
は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、
情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシ
ミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークス
テーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパ
ーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディス
ク装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポー
タブルプリンタとして利用されている。この場合、イン
クジェット記録装置は、これら装置固有の機能、使用形
態等に対応した構成をとる。
【0009】さらに、カラー対応のインクジェット記録
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせたり、マトリックス(N×N)に配
色することによりカラー画像を形成する。一般に、カラ
ー記録を行う場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)お
よびシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラッ
ク(B)を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドお
よびインクカートリッジが必要とされる。昨今ではこの
ような3〜4色にそれぞれ対応した3〜4種類の記録ヘ
ッドを搭載し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実
用化されている。
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせたり、マトリックス(N×N)に配
色することによりカラー画像を形成する。一般に、カラ
ー記録を行う場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)お
よびシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラッ
ク(B)を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドお
よびインクカートリッジが必要とされる。昨今ではこの
ような3〜4色にそれぞれ対応した3〜4種類の記録ヘ
ッドを搭載し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実
用化されている。
【0010】さらにまた、上記インクジェット記録装置
は比較的容易にA1等の大判記録が可能な構成を取るこ
ともできる。すなわち、画像を読み取るリーダーを接続
し原稿を複写するA1版カラー記録対応の記録装置、例
えばCAD出力用プリンター等のプロッターも製品化さ
れている。また、一方で多様な使い方が要求されるよう
になり、会議、講義等におけるプレゼンテーション用に
投影可能なOHP フィルムへの記録の需要が高まってい
る。こうした需要に応えるため、インクの吸収特性が異
なる被記録媒体を必要に応じて選択した際に被記録媒体
の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発
および製品化が行われている。
は比較的容易にA1等の大判記録が可能な構成を取るこ
ともできる。すなわち、画像を読み取るリーダーを接続
し原稿を複写するA1版カラー記録対応の記録装置、例
えばCAD出力用プリンター等のプロッターも製品化さ
れている。また、一方で多様な使い方が要求されるよう
になり、会議、講義等におけるプレゼンテーション用に
投影可能なOHP フィルムへの記録の需要が高まってい
る。こうした需要に応えるため、インクの吸収特性が異
なる被記録媒体を必要に応じて選択した際に被記録媒体
の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発
および製品化が行われている。
【0011】このようにインクジェット記録装置は、優
れた記録手段として幅広い産業分野(例えばアパレル産
業等)で需要が高まっており、またより一層高品位な画
像の提供も求められている。
れた記録手段として幅広い産業分野(例えばアパレル産
業等)で需要が高まっており、またより一層高品位な画
像の提供も求められている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のカラー
記録装置の場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およ
びシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラック
(B)を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドが必
要とされるため、以下のような問題が生ずる。すなわ
ち、 (1)複数の記録ヘッドを搭載するためのスペースが必
要となり、それによって記録装置全体の小型化が制限さ
れる。
記録装置の場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およ
びシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラック
(B)を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドが必
要とされるため、以下のような問題が生ずる。すなわ
ち、 (1)複数の記録ヘッドを搭載するためのスペースが必
要となり、それによって記録装置全体の小型化が制限さ
れる。
【0013】(2)複数の記録ヘッドおよびそれらに付
随した部材等に要する費用により、カラー記録装置が高
価格なものとなる。
随した部材等に要する費用により、カラー記録装置が高
価格なものとなる。
【0014】(3)インクの色の重ね合わせの順番によ
り色調が変化するため、インクの重ね合わせの順番を常
に同一にする必要がある。そのため、常に一定の方向の
印字、つまり片方向印字しかできなくなり、スループッ
トを向上させる上で、ネックとなる。
り色調が変化するため、インクの重ね合わせの順番を常
に同一にする必要がある。そのため、常に一定の方向の
印字、つまり片方向印字しかできなくなり、スループッ
トを向上させる上で、ネックとなる。
【0015】したがって、本発明の目的は上記課題を解
決し、常に安定した高品位の画像、特に高品位なカラー
画像を形成することが可能な記録ヘッド、該ヘッドを搭
載した記録装置および該装置を出力手段とした情報処理
システムを提供することである。
決し、常に安定した高品位の画像、特に高品位なカラー
画像を形成することが可能な記録ヘッド、該ヘッドを搭
載した記録装置および該装置を出力手段とした情報処理
システムを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明にもとづく記録ヘ
ッドは、被記録媒体へインク滴を吐出するための複数の
ノズルからなるノズル群を有する記録ヘッドにおいて、
複数のノズルは、イエロー(Y)のインクが供給され、
かつイエロー(Y)のインクを吐出する少なくとも一つ
のノズルと、マゼンタ(M)のインクが供給され、かつ
マゼンタ(M)のインクを吐出する少なくとも一つのノ
ズルと、シアン(C)のインクが供給され、かつシアン
(C)のインクを吐出する少なくとも一つのノズルと、
さらに好ましくはこれら3原色に対応したノズルに加え
て、ブラック(B)のインクが供給され、かつブラック
(B)のインクを吐出する少なくとも一つのノズルから
なることを特徴とする。好ましくは、上記配列は、被記
録媒体の記録面に対して垂直にインク滴が吐出されるよ
うに複数のノズルが配向しており、さらに好ましくは、
上記複数のノズルは、マトリックス状に配列されてい
る。
ッドは、被記録媒体へインク滴を吐出するための複数の
ノズルからなるノズル群を有する記録ヘッドにおいて、
複数のノズルは、イエロー(Y)のインクが供給され、
かつイエロー(Y)のインクを吐出する少なくとも一つ
のノズルと、マゼンタ(M)のインクが供給され、かつ
マゼンタ(M)のインクを吐出する少なくとも一つのノ
ズルと、シアン(C)のインクが供給され、かつシアン
(C)のインクを吐出する少なくとも一つのノズルと、
さらに好ましくはこれら3原色に対応したノズルに加え
て、ブラック(B)のインクが供給され、かつブラック
(B)のインクを吐出する少なくとも一つのノズルから
なることを特徴とする。好ましくは、上記配列は、被記
録媒体の記録面に対して垂直にインク滴が吐出されるよ
うに複数のノズルが配向しており、さらに好ましくは、
上記複数のノズルは、マトリックス状に配列されてい
る。
【0017】また、上記複数のノズルは、記録ヘッドの
ノズル面から所定の距離離れた被記録媒体上のインク滴
が付着する点を中心とし、かつ所定の径からなる円周の
周縁から放射状に延びるようにして配列されてもよい。
ノズル面から所定の距離離れた被記録媒体上のインク滴
が付着する点を中心とし、かつ所定の径からなる円周の
周縁から放射状に延びるようにして配列されてもよい。
【0018】上記構成からなる記録ヘッドにおいて、イ
ンク滴を吐出するためのエネルギ発生手段として、イン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換体を用いることが好ましい。
ンク滴を吐出するためのエネルギ発生手段として、イン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換体を用いることが好ましい。
【0019】なお、本発明にもとづく記録ヘッドは4色
(イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック)一体型
であることが好ましく、またインクカートリッジと着脱
自在に結合して、あるいは一体のものとして記録装置本
体のキャリッジ上に搭載されることを特徴とする。
(イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック)一体型
であることが好ましく、またインクカートリッジと着脱
自在に結合して、あるいは一体のものとして記録装置本
体のキャリッジ上に搭載されることを特徴とする。
【0020】また、本発明にもとづく記録装置は、上記
記録ヘッドを搭載することを特徴とする。
記録ヘッドを搭載することを特徴とする。
【0021】さらに、本発明にもとづく情報処理システ
ムは、上記記録装置を出力手段として用いることを特徴
とする。
ムは、上記記録装置を出力手段として用いることを特徴
とする。
【0022】
【作用】本発明にもとづく記録ヘッドは、異なる色に対
応した複数のノズルが一つの記録ヘッドに設けられてい
ることによって、一つの記録ヘッドのみでカラー記録を
行うことができる。
応した複数のノズルが一つの記録ヘッドに設けられてい
ることによって、一つの記録ヘッドのみでカラー記録を
行うことができる。
【0023】好ましくは、複数のノズルが、マトリック
ス状に配列されるか、あるいは記録ヘッドのノズル面か
ら所定の距離離れた被記録媒体上のインク滴が付着する
点を中心とし、かつ所定の径からなる円周の周縁から放
射状に延びるようにして配列されることによって、往復
記録が可能となる。
ス状に配列されるか、あるいは記録ヘッドのノズル面か
ら所定の距離離れた被記録媒体上のインク滴が付着する
点を中心とし、かつ所定の径からなる円周の周縁から放
射状に延びるようにして配列されることによって、往復
記録が可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明する。
説明する。
【0025】<実施例1>図1は、本実施例の記録ヘッ
ドの概略的構成を説明するための断面図である。
ドの概略的構成を説明するための断面図である。
【0026】参照符号1は記録紙、2は記録ヘッドであ
る。記録ヘッドは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)およびブラック(B)の4色に対応した4
本のノズル3〜6を有する。各ノズル3〜6は、それぞ
れが対応する色のインクによって充填されており、また
各ノズルにはそれぞれノズルヒートエレメント(ヒー
タ)3a〜6aが備えられている。さらに、各ノズル3
〜6は、記録ヘッド2のノズル面から所定の距離離れた
記録紙上の任意の点1aを中心とし、かつ所定の径から
なる円周の周縁として形成された記録ヘッド2のノズル
面から放射状に延びるようにして副走査方向に配列され
ている。したがって、各ノズルは、記録紙1の平面に直
交する垂線に対して所定の角度θ3 〜θ6 で傾斜してい
る。
る。記録ヘッドは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)およびブラック(B)の4色に対応した4
本のノズル3〜6を有する。各ノズル3〜6は、それぞ
れが対応する色のインクによって充填されており、また
各ノズルにはそれぞれノズルヒートエレメント(ヒー
タ)3a〜6aが備えられている。さらに、各ノズル3
〜6は、記録ヘッド2のノズル面から所定の距離離れた
記録紙上の任意の点1aを中心とし、かつ所定の径から
なる円周の周縁として形成された記録ヘッド2のノズル
面から放射状に延びるようにして副走査方向に配列され
ている。したがって、各ノズルは、記録紙1の平面に直
交する垂線に対して所定の角度θ3 〜θ6 で傾斜してい
る。
【0027】上記構成からなる記録ヘッドで行われるバ
ブルジェット方式のインク滴形成過程について簡単に説
明する。
ブルジェット方式のインク滴形成過程について簡単に説
明する。
【0028】まず、ヒータが所定の温度に達するとヒー
タ面を覆うような膜気泡が生ずる。この気泡の内部圧力
は非常に高く、ノズル内のインクを押し出す。インクは
この押し出しによる慣性力でノズルの外およびその反対
方向にある液室内に向かって移動する。インクの移動が
進むと気泡の内部圧力は負圧になり、また流路抵抗も加
わってノズル内部のインクの速度は遅くなる。ノズル口
(オリフィス)から外へ吐出されたインクは、ノズル内
部に比べて速いため、慣性力と流路抵抗、気泡の収縮、
インク表面張力のバラスでくびれが生じ、分離・液滴化
する。そして、気泡の収縮の収縮と同時に、毛管力によ
りノズル内に液室よりインクが供給され次のパルスを待
つ。
タ面を覆うような膜気泡が生ずる。この気泡の内部圧力
は非常に高く、ノズル内のインクを押し出す。インクは
この押し出しによる慣性力でノズルの外およびその反対
方向にある液室内に向かって移動する。インクの移動が
進むと気泡の内部圧力は負圧になり、また流路抵抗も加
わってノズル内部のインクの速度は遅くなる。ノズル口
(オリフィス)から外へ吐出されたインクは、ノズル内
部に比べて速いため、慣性力と流路抵抗、気泡の収縮、
インク表面張力のバラスでくびれが生じ、分離・液滴化
する。そして、気泡の収縮の収縮と同時に、毛管力によ
りノズル内に液室よりインクが供給され次のパルスを待
つ。
【0029】このように、電気熱変換素子をエネルギー
発生手段として用いた本実施例の記録ヘッドは、駆動電
気パルス信号により一対一の対応で液路のインク内に気
泡を発生させることができ、また即時かつ適切に気泡の
成長・収縮を行わせることができるので、特に応答性の
すぐれたインク滴吐出が達成できる。また、記録ヘッド
のコンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野に
おける技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマ
イクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装
化が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
発生手段として用いた本実施例の記録ヘッドは、駆動電
気パルス信号により一対一の対応で液路のインク内に気
泡を発生させることができ、また即時かつ適切に気泡の
成長・収縮を行わせることができるので、特に応答性の
すぐれたインク滴吐出が達成できる。また、記録ヘッド
のコンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野に
おける技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマ
イクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装
化が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
【0030】図2は、上記記録ヘッドのヒータ3a〜6aに
印加されるパルス電圧とその印字色との関係を示すチャ
ートである。このチャートに示した信号を各ノズルのヒ
ータに印加することによって各ノズルからインク滴を吐
出させる。例えば印字する色が赤の場合、YおよびMの
ノズルにパルス信号を送り、それらを駆動させることに
よってYとMのインクが同一点上に吐出されて色の重ね
合わせによる赤が形成される。また、マトリックス(N
×N)に配色することによってなるカラーパレットによ
って様々な中間色画像を形成することが可能である。
印加されるパルス電圧とその印字色との関係を示すチャ
ートである。このチャートに示した信号を各ノズルのヒ
ータに印加することによって各ノズルからインク滴を吐
出させる。例えば印字する色が赤の場合、YおよびMの
ノズルにパルス信号を送り、それらを駆動させることに
よってYとMのインクが同一点上に吐出されて色の重ね
合わせによる赤が形成される。また、マトリックス(N
×N)に配色することによってなるカラーパレットによ
って様々な中間色画像を形成することが可能である。
【0031】<実施例2>図3は、本発明にもとづく記
録ヘッドの第二の実施例を示すものである。
録ヘッドの第二の実施例を示すものである。
【0032】同一記録ヘッド上に、記録紙に対して垂直
にインク滴が吐出されるようにして複数のノズルの吐出
口が配向し、かつこれらのノズルがマットリックス状に
配列されている点以外は実施例1と同一の構成である。
図中、参照符号7は記録紙、8は記録ヘッド、9〜12
はノズル、9a〜12aはヒータを示す。
にインク滴が吐出されるようにして複数のノズルの吐出
口が配向し、かつこれらのノズルがマットリックス状に
配列されている点以外は実施例1と同一の構成である。
図中、参照符号7は記録紙、8は記録ヘッド、9〜12
はノズル、9a〜12aはヒータを示す。
【0033】<実施例3>図4は、本発明にもとづく記
録ヘッドが該ヘッドへインクを供給するためのインクカ
ートリッジと一体となって構成されるインクジェットカ
ートリッジの概略的構成を説明するための斜視図であ
る。
録ヘッドが該ヘッドへインクを供給するためのインクカ
ートリッジと一体となって構成されるインクジェットカ
ートリッジの概略的構成を説明するための斜視図であ
る。
【0034】記録ヘッド302は、インクを通すための
ノズルとなる複数の溝、これらの溝に連通した液室とな
る溝、および該液室へインクを供給するための供給口が
形成された天板と、各ノズルに対応した電気熱変換体お
よび各電気熱変換体に電力を供給する電極が成膜技術に
より一体的に形成された基板とが合わさったもので、イ
ンクを吐出するための複数の吐出口(オリフィス)が形
成されている。また、記録ヘッド302は、該記録ヘッ
ド202へ上記供給口からインクを供給するインクカー
トリッジ303と一体となってインクジェットカートリ
ッジを構成する。
ノズルとなる複数の溝、これらの溝に連通した液室とな
る溝、および該液室へインクを供給するための供給口が
形成された天板と、各ノズルに対応した電気熱変換体お
よび各電気熱変換体に電力を供給する電極が成膜技術に
より一体的に形成された基板とが合わさったもので、イ
ンクを吐出するための複数の吐出口(オリフィス)が形
成されている。また、記録ヘッド302は、該記録ヘッ
ド202へ上記供給口からインクを供給するインクカー
トリッジ303と一体となってインクジェットカートリ
ッジを構成する。
【0035】図中、参照符号304は記録ヘッド202
へ装置本体からの電気信号を導くヘッドコンタクト部
で、装置本体のキャリッジ内に導かれたフレシブルケー
ブル(図示せず)の端面に形成された電極と接し、信号
を伝達する。インクカートリッジ303は、イエロー
(Y)のインクを貯蔵し、かつYのノズルに連通するタ
ンク305と、シアン(C)のインクを貯蔵し、かつC
のノズルに連通するタンク306と、マゼンタ(M)の
インクを貯蔵し、かつMのノズルに連通するタンクと、
ブラック(B)のインクを貯蔵し、かつBのノズルに連
通するタンクとからなる。
へ装置本体からの電気信号を導くヘッドコンタクト部
で、装置本体のキャリッジ内に導かれたフレシブルケー
ブル(図示せず)の端面に形成された電極と接し、信号
を伝達する。インクカートリッジ303は、イエロー
(Y)のインクを貯蔵し、かつYのノズルに連通するタ
ンク305と、シアン(C)のインクを貯蔵し、かつC
のノズルに連通するタンク306と、マゼンタ(M)の
インクを貯蔵し、かつMのノズルに連通するタンクと、
ブラック(B)のインクを貯蔵し、かつBのノズルに連
通するタンクとからなる。
【0036】参照符号309は、インクジェットカート
リッジ300を記録装置本体に搭載する際に利用される
ガイド溝であり、また参照符号310は位置決め穴であ
る。
リッジ300を記録装置本体に搭載する際に利用される
ガイド溝であり、また参照符号310は位置決め穴であ
る。
【0037】このような構成からなるインクジェットカ
ートリッジを搭載する記録装置および該記録装置を出力
手段とした情報処理システムの一実施例を、図5に示
す。
ートリッジを搭載する記録装置および該記録装置を出力
手段とした情報処理システムの一実施例を、図5に示
す。
【0038】図5は、本願人によって提案されたパーソ
ナルコンピュータ(図6参照)に内蔵のプリンタ機構を
示す斜視図である。
ナルコンピュータ(図6参照)に内蔵のプリンタ機構を
示す斜視図である。
【0039】同図において、キャリア501には、記録
手段を構成する記録ヘッド502と該記録ヘッドへ供給
するイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)お
よびブラック(B)のインクをそれぞれ貯蔵した4つの
インクタンクからなるインクカートリッジ503とが連
結されたインクジェットカートリッジ504が搭載され
ている。このキャリア1のインクジェット記録ヘッド5
02側の端部に設けられた嵌合部は、本装置のフレーム
をなすシャーシ505によって回動自在に支持されたリ
ードスクリュー506とその軸方向に摺動可能に嵌合す
る。キャリア501の他方の端部には、図示しないガイ
ドが配設されており、このガイドがシャーシ505に形
成されたガイドレール507と摺動自在に嵌入してい
る。そしてキャリア501は、その姿勢が常に一定に保
たれながらリードスクリュー506の回転に伴なってそ
の軸方向に往復移動可能な構成となっている。
手段を構成する記録ヘッド502と該記録ヘッドへ供給
するイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)お
よびブラック(B)のインクをそれぞれ貯蔵した4つの
インクタンクからなるインクカートリッジ503とが連
結されたインクジェットカートリッジ504が搭載され
ている。このキャリア1のインクジェット記録ヘッド5
02側の端部に設けられた嵌合部は、本装置のフレーム
をなすシャーシ505によって回動自在に支持されたリ
ードスクリュー506とその軸方向に摺動可能に嵌合す
る。キャリア501の他方の端部には、図示しないガイ
ドが配設されており、このガイドがシャーシ505に形
成されたガイドレール507と摺動自在に嵌入してい
る。そしてキャリア501は、その姿勢が常に一定に保
たれながらリードスクリュー506の回転に伴なってそ
の軸方向に往復移動可能な構成となっている。
【0040】上述のキャリア501の往復移動(スキャ
ン)に同期してインクジェット記録ヘッド502からイ
ンクを吐出することにより、記録紙414に一行分の記
録を行うことができる。すなわち、この記録ヘッド50
2は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路およびこの
液路の一部に設けられる熱エネルギー作用部と、この作
用部において液体(インクともいう)に作用する熱エネ
ルギーを発生する熱エネルギー発生手段を備えている。
この手段が発生する熱エネルギーを利用してインク滴が
上記オリフィスから吐出される。
ン)に同期してインクジェット記録ヘッド502からイ
ンクを吐出することにより、記録紙414に一行分の記
録を行うことができる。すなわち、この記録ヘッド50
2は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路およびこの
液路の一部に設けられる熱エネルギー作用部と、この作
用部において液体(インクともいう)に作用する熱エネ
ルギーを発生する熱エネルギー発生手段を備えている。
この手段が発生する熱エネルギーを利用してインク滴が
上記オリフィスから吐出される。
【0041】キャリア501のスキャンによって一行記
録を行うと、記録用紙等の記録紙514を搬送手段によ
って一行分搬送して次行記録を行うものであるが、この
記録紙514の搬送は、搬送ローラ515とこれに圧接
するピンチローラ516の一対の回転体と、排出ローラ
519とこれに当接する拍車518との一対の回転体と
によって行われる。
録を行うと、記録用紙等の記録紙514を搬送手段によ
って一行分搬送して次行記録を行うものであるが、この
記録紙514の搬送は、搬送ローラ515とこれに圧接
するピンチローラ516の一対の回転体と、排出ローラ
519とこれに当接する拍車518との一対の回転体と
によって行われる。
【0042】これを具体的に説明すると、記録ヘッド5
02の吐出口(ノズル)面に記録面が対向する記録紙5
14を、ピンチローラ516によって搬送ローラ515
に圧接し、搬送ローラ515を紙送りモータ517によ
って適宜回転させることにより、記録位置へ必要なだけ
搬送する。そして記録後は、拍車518によって記録紙
514を排出ローラ519に圧接し、この排出ローラ5
19の回転によって装置外へと排出搬送する。
02の吐出口(ノズル)面に記録面が対向する記録紙5
14を、ピンチローラ516によって搬送ローラ515
に圧接し、搬送ローラ515を紙送りモータ517によ
って適宜回転させることにより、記録位置へ必要なだけ
搬送する。そして記録後は、拍車518によって記録紙
514を排出ローラ519に圧接し、この排出ローラ5
19の回転によって装置外へと排出搬送する。
【0043】搬送ローラ515および排紙ローラの駆動
は紙送りモータ517によって行われるが、その駆動力
の伝達は減速歯車列520により行われる。
は紙送りモータ517によって行われるが、その駆動力
の伝達は減速歯車列520により行われる。
【0044】521はペーパセンサであり、記録紙51
4の有無を検出する。また22はフォトインタラプタか
らなるホームポジションセンサであり、キャリア501
に取付けられこれとともに移動する遮断板1Aによる遮
断/遮断解除によってキャリア501がホームポジショ
ン(図面左側)にあることを検出する。
4の有無を検出する。また22はフォトインタラプタか
らなるホームポジションセンサであり、キャリア501
に取付けられこれとともに移動する遮断板1Aによる遮
断/遮断解除によってキャリア501がホームポジショ
ン(図面左側)にあることを検出する。
【0045】図6は上記プリンタ機構が搭載されるパー
ソナルコンピュータ600の斜視図である。
ソナルコンピュータ600の斜視図である。
【0046】図中、参照符号601は装置本体、602
はプリンタ機構、603は液晶デスプレイ、そして60
4はキーボードである。
はプリンタ機構、603は液晶デスプレイ、そして60
4はキーボードである。
【0047】なお、上記実施例では記録ヘッドとインク
カートリッジとが一体化したものについて説明したが、
勿論これに限定されることなく、両者が着脱自在に結合
する形態を取ることも本発明の範囲内であり、そのよう
な形態を取ることによって、記録ヘッドのみの交換ある
いはインクカートリッジのみの交換が可能となる。
カートリッジとが一体化したものについて説明したが、
勿論これに限定されることなく、両者が着脱自在に結合
する形態を取ることも本発明の範囲内であり、そのよう
な形態を取ることによって、記録ヘッドのみの交換ある
いはインクカートリッジのみの交換が可能となる。
【0048】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0049】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0050】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0051】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0052】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0053】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0054】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0055】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0056】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にもとづく
記録ヘッドは、複数のノズルからなるノズル群を有し、
該ノズル群はイエロー(Y)のインクが供給される少な
くとも一つのノズルと、マゼンタ(M)のインクが供給
される少なくとも一つのノズルと、シアン(C)のイン
クが供給される少なくとも一つのノズルとからなり、さ
らに好ましくはこれら3原色に対応したノズルに加え
て、ブラック(B)のインクが供給される少なくとも一
つのノズルを有するもので、該記録ヘッドを記録装置に
搭載することによって、カラー記録に際して複数の記録
ヘッドを用いることなくカラー記録が可能となり、装置
の小型化および低価格化が可能となる一方で、インクの
重ね合わせの順番を常に同一にする必要なくカラー記録
ができ、常に高品位なカラー画像を形成することが可能
な記録ヘッド、該ヘッドを搭載した記録装置および該記
録装置を出力手段とした情報処理システムの提供が可能
となるという効果を奏するものである。
記録ヘッドは、複数のノズルからなるノズル群を有し、
該ノズル群はイエロー(Y)のインクが供給される少な
くとも一つのノズルと、マゼンタ(M)のインクが供給
される少なくとも一つのノズルと、シアン(C)のイン
クが供給される少なくとも一つのノズルとからなり、さ
らに好ましくはこれら3原色に対応したノズルに加え
て、ブラック(B)のインクが供給される少なくとも一
つのノズルを有するもので、該記録ヘッドを記録装置に
搭載することによって、カラー記録に際して複数の記録
ヘッドを用いることなくカラー記録が可能となり、装置
の小型化および低価格化が可能となる一方で、インクの
重ね合わせの順番を常に同一にする必要なくカラー記録
ができ、常に高品位なカラー画像を形成することが可能
な記録ヘッド、該ヘッドを搭載した記録装置および該記
録装置を出力手段とした情報処理システムの提供が可能
となるという効果を奏するものである。
【図1】本発明の一実施例に係る記録ヘッドの概略的構
成を説明するための断面図である。
成を説明するための断面図である。
【図2】図1に示した記録ヘッドにおけるインク吐出信
号のタイミングチャートである。
号のタイミングチャートである。
【図3】本発明の第二の実施例に係る記録ヘッドの概略
的構成を説明するための断面図である。
的構成を説明するための断面図である。
【図4】本発明にもとづく記録ヘッドを有するインクジ
ェットカートリッジの構成を説明するための斜視図であ
る。
ェットカートリッジの構成を説明するための斜視図であ
る。
【図5】本発明にもとづく記録ヘッドを搭載するプリン
タ機構を説明するための斜視図である。
タ機構を説明するための斜視図である。
【図6】図5のプリンタ機構を備えるパーソナルコンピ
ュータを説明するための斜視図である。
ュータを説明するための斜視図である。
【図7】従来の記録装置の概略的構成を説明するための
斜視図である。
斜視図である。
【図8】従来のカラー記録対応のインクジェトカートリ
ッジの一例を説明するための斜視図である。
ッジの一例を説明するための斜視図である。
1 記録紙 2 記録ヘッド 3 ノズル(Y) 4 ノズル(M) 5 ノズル(C) 6 ノズル(B) 7 記録紙 8 記録ヘッド 9 ノズル(Y) 10 ノズル(M) 11 ノズル(C) 12 ノズル(B)
Claims (7)
- 【請求項1】 被記録媒体へインク滴を吐出するための
複数のノズルからなるノズル群を有する記録ヘッドにお
いて、 前記複数のノズルは、イエロー(Y)のインクが供給さ
れ、かつ前記イエロー(Y)のインクを吐出する少なく
とも一つのノズルと、マゼンタ(M)のインクが供給さ
れ、かつ前記マゼンタ(M)のインクを吐出する少なく
とも一つのノズルと、シアン(C)のインクが供給さ
れ、かつ前記シアン(C)のインクを吐出する少なくと
も一つのノズルと、さらに好ましくはこれら3原色に対
応したノズルに加えて、ブラック(B)のインクが供給
され、かつ前記ブラック(B)のインクを吐出する少な
くとも一つのノズルからなることを特徴とする記録ヘッ
ド。 - 【請求項2】 請求項1記載の記録ヘッドにおいて、前
記配列は、前記被記録媒体の記録面に対して垂直に前記
インク滴が吐出されるように前記複数のノズルが配向し
ていることを特徴とする記録ヘッド。 - 【請求項3】 請求項2記載の記録ヘッドにおいて、前
記複数のノズルは、マトリックス状に配列されているこ
とを特徴とする記録ヘッド。 - 【請求項4】 請求項1記載の記録ヘッドにおいて、 前記複数のノズルは、前記記録ヘッドのノズル面から所
定の距離離れた前記被記録媒体上の前記インク滴が付着
する点を中心とし、かつ所定の径からなる円周の周縁か
ら放射状に延びるようにして配列されていることを特徴
とする記録ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項記載の
記録ヘッドにおいて、前記インク滴を吐出するためのエ
ネルギ発生手段として、前記インクに膜沸騰を生じさせ
る熱エネルギを発生する電気熱変換体が設けられたこと
を特徴とする記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項記載の
記録ヘッドを搭載することを特徴とする記録装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の記録装置を出力手段とし
て用いることを特徴とする情報処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32211593A JPH07171976A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 記録ヘッド、記録装置および情報処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32211593A JPH07171976A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 記録ヘッド、記録装置および情報処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07171976A true JPH07171976A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18140091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32211593A Pending JPH07171976A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 記録ヘッド、記録装置および情報処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07171976A (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP32211593A patent/JPH07171976A/ja active Pending
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