JPH07171877A - 合成樹脂製構造板 - Google Patents

合成樹脂製構造板

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JPH07171877A
JPH07171877A JP32039193A JP32039193A JPH07171877A JP H07171877 A JPH07171877 A JP H07171877A JP 32039193 A JP32039193 A JP 32039193A JP 32039193 A JP32039193 A JP 32039193A JP H07171877 A JPH07171877 A JP H07171877A
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JP
Japan
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structural plate
plate
synthetic resin
resin structural
recesses
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Application number
JP32039193A
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English (en)
Inventor
Yoshiteru Tokawa
芳晃 東川
Yukito Nakamura
之人 中村
Toshitsugu Kikuchi
利注 菊地
Yoshinori Omura
吉典 大村
Toru Yabe
徹 矢部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 合成樹脂製構造板1は、ブロー成形された熱
可塑性樹脂の板状体からなり、内部に空洞部を有すると
共に、表面2および裏面3に、複数の凹陥部4…がその
底面部が互いに背向するようにして形成されている。凹
陥部4…は、その底面部に向かって狭まる略円錐台形状
に形成されており、底角が60°以上、85°以下となって
いる。 【効果】 合成樹脂製構造板1を軽量化することができ
ると共に、その圧縮強さや引張強さを向上させることが
できる。これにより、例えば所定の圧縮強さや引張強さ
が要求される各種分野に広範囲に利用でき、しかも軽量
の合成樹脂製構造板1を提供することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば所定の圧縮強さ
や引張強さが要求される板状体、例えば、段ボール箱の
補強材や、床材、棚板、風防板等に利用可能な合成樹脂
製構造板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、段ボール箱は、製造コストが安
く、軽くて丈夫なため、各種物品の輸送・貯蔵等を行う
際の梱包材として各方面で幅広く使用されている。そし
て、物品が収容された段ボール箱を例えば倉庫等に保管
する場合には、一般に、占用の床面積を小さくして倉庫
内部の空間を効率的に利用するために、上記段ボール箱
を何段かに積み重ねること、いわゆる段積みが行われて
いる。上記のように段ボール箱を段積みにすると、上段
に積み重ねた段ボール箱、即ち物品の重量が下段に位置
する段ボール箱にかかることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、段ボー
ル箱に収容される物品が重量物である場合には、上記の
ように段ボール箱を段積みにすると、上段に積み重ねた
段ボール箱に収容された物品の重量によって最下段の段
ボール箱が押し潰される。このため、収容する物品が重
量物である場合には、最下段の段ボール箱が押し潰され
ないように、積み重ねる段数を2段程度に抑えたり、或
いは段ボール箱を横に並べるいわゆる平積みにしなけれ
ばならない。従って、段ボール箱に収容される物品が重
量物である場合には、倉庫内部の空間を効率的に利用す
ることが困難であるという問題点を有している。
【0004】それゆえ、例えば段ボール箱においては、
収容される物品が重量物である場合においても、倉庫等
の容積効率を向上させるために、段積みが可能な強度を
段ボール箱に付与することが検討されている。即ち、段
ボール箱に補強材を用いることが検討されており、上記
補強材として使用可能な軽量の板状体が求められてい
る。
【0005】また、一般に、例えば、床材や棚板等に
は、人や家具、その他の物品等の重量を支えることがで
きる強度が要求される。さらに、例えば、風防板等に
は、風圧に耐え得る強度が要求される。従って、これら
床材、棚板、風防板等においても、荷重に耐え得る圧縮
強さや引張強さを備えた軽量の板状体が求められてい
る。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、例えば所定の圧縮強さや引
張強さが要求される板状体、例えば、段ボール箱の補強
材や、床材、棚板、風防板等に広範囲に利用可能で、し
かも軽量の合成樹脂製構造板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の合
成樹脂製構造板は、上記の課題を解決するために、熱可
塑性樹脂の板状体からなり、内部に空洞部を有すると共
に、互いに背向する二面に、複数の凹陥部がその底面部
が互いに背向するようにして形成されていることを特徴
としている。
【0008】請求項2記載の発明の合成樹脂製構造板
は、上記の課題を解決するために、請求項1記載の合成
樹脂製構造板において、凹陥部が、その底面部に向かっ
て狭まる略円錐台形状に形成されていることを特徴とし
ている。
【0009】請求項3記載の発明の合成樹脂製構造板
は、上記の課題を解決するために、請求項2記載の合成
樹脂製構造板において、上記略円錐台の底角が60°以
上、85°以下であることを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明の合成樹脂製構造板
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2または
3記載の合成樹脂製構造板において、凹陥部が形成され
る両面の辺部近傍に、この近傍の辺部と略直交する方向
に延びる複数の溝状凹部が、その底面部が互いに背向す
るようにして形成されていることを特徴としている。
【0011】請求項5記載の発明の合成樹脂製構造板
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2、3ま
たは4記載の合成樹脂製構造板において、凹陥部が形成
される両面のうち、少なくとも一方の面に、上記凹陥部
が形成されない所定面積の平面部が設けられていること
を特徴としている。
【0012】請求項6記載の発明の合成樹脂製構造板
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2、3、
4または5記載の合成樹脂製構造板において、板状体が
ブロー成形により成形されていることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】請求項1記載の構成によれば、合成樹脂製構造
板は、熱可塑性樹脂の板状体からなり、内部に空洞部を
有しているので、軽量化がなされている。また、上記板
状体の互いに背向する二面に、複数の凹陥部がその底面
部が互いに背向するようにして形成されている。このた
め、上記板状体の圧縮強さや引張強さを向上させること
ができる。
【0014】これにより、例えば所定の圧縮強さや引張
強さが要求される各種分野に広範囲に利用でき、しかも
軽量の合成樹脂製構造板を提供することが可能となる。
【0015】請求項2記載の構成によれば、凹陥部が、
その底面部に向かって狭まる略円錐台形状に形成されて
いるので、上記板状体の圧縮強さや引張強さをより一層
向上させることができる。これにより、圧縮強さや引張
強さがより一層向上された合成樹脂製構造板を提供する
ことが可能となる。
【0016】請求項3記載の構成によれば、上記略円錐
台の底角が60°以上、85°以下であるので、上記板状体
の圧縮強さや引張強さをさらに一層向上させることがで
きる。これにより、圧縮強さや引張強さがさらに一層向
上された合成樹脂製構造板を提供することが可能とな
る。
【0017】請求項4記載の構成によれば、板状体にお
ける凹陥部が形成される両面の辺部近傍に、この近傍の
辺部と略直交する方向に延びる複数の溝状凹部が、その
底面部が互いに背向するようにして形成されている。こ
のため、上記板状体の辺部近傍の曲げ強さを向上させる
ことができる。これにより、圧縮強さや引張強さと共
に、曲げ強さが向上された合成樹脂製構造板を提供する
ことが可能となる。
【0018】請求項5記載の構成によれば、板状体にお
ける凹陥部が形成される両面のうち、少なくとも一方の
面に、上記凹陥部が形成されない所定面積の平面部が設
けられている。このため、例えば合成樹脂製構造板を運
搬等する場合においては、上記平面部に例えば運搬具の
吸盤等を押し付けることにより、上記吸盤に合成樹脂製
構造板を吸着させることができる。これにより、合成樹
脂製構造板を運搬等する際の取り扱い、即ち、いわゆる
ハンドリングが容易となる。
【0019】請求項6記載の構成によれば、板状体がブ
ロー成形により成形されているので、内部に空洞部を容
易に形成することができると共に、複数の凹陥部を、そ
の底面部が互いに背向するようにして容易に形成するこ
とができる。これにより、合成樹脂製構造板の軽量化が
図れると共に、製造コストを削減することが可能とな
る。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図9に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0021】図1ないし図6に示すように、本実施例に
かかる合成樹脂製構造板(以下、単に構造板と称する)
1は、例えばポリプロピレンや高密度ポリエチレン等の
熱可塑性樹脂からなっている。そして、上記熱可塑性樹
脂をブロー成形することにより、内部に空洞部9を有す
る扁平な板状体である構造板1が成形されている。
【0022】尚、上記熱可塑性樹脂の種類は、勿論、上
記例示の合成樹脂に限定されるものではない。また、熱
可塑性樹脂は、着色剤や充填剤等を含有していてもよ
い。さらに、熱可塑性樹脂をブロー成形する際の成形条
件(例えば、成形温度、成形時間等)は、特に限定され
るものではない。
【0023】上記構造板1における互いに背向する二
面、例えば表面2および裏面3には、規則正しく配列さ
れた複数の凹陥部4…が形成されている。上記凹陥部4
は、その開口面から底面部4aに向かって徐々に狭まる
略円錐台形状に形成されており、その深さは、構造板1
の板厚の 1/2未満となっている。また、上記の凹陥部4
…は、表面2側に形成された凹陥部4の底面部4aと、
裏面3側に形成された凹陥部4の底面部4aとが互いに
背向するようにして形成されている。但し、図3および
図4に示すように、表面2および裏面3において平面部
6(後述する)が設けられている部分、即ち、一方の面
に凹陥部4…が形成されていない部分においては、他方
の面に形成された凹陥部4…の深さは、構造板1の板厚
の 1/2よりも深くなっている。尚、図6に示す略円錐台
形状に形成された凹陥部4の底角θの好適値については
後述する。
【0024】また、上記表面2および裏面3における長
辺部(辺部)2a・2a・3a・3a近傍には、長辺部
2a…・3a…と略直交する方向に延びると共に、規則
正しく配列された複数の溝状凹部5…が形成されてい
る。これら溝状凹部5…は、構造板1の曲げ強さを向上
させるために形成されている。上記の溝状凹部5は、そ
の開口面から底面部5aに向かって徐々に狭まる断面略
台形形状に形成されており、その深さは、構造板1の板
厚の 1/2未満となっている。また、上記の溝状凹部5…
は、表面2側に形成された溝状凹部5の底面部5aと、
裏面3側に形成された溝状凹部5の底面部5aとが互い
に背向するようにして形成されている。
【0025】また、表面2および裏面3には、上記の凹
陥部4…が形成されない所定面積の平面部6…が設けら
れている。上記の平面部6…は、構造板1を運搬等する
際の取り扱い、即ち、いわゆるハンドリングを容易なも
のとするために設けられている。そして、上記の平面部
6は、構造板1を持ち上げることができる大きさの吸盤
等(後述する)が吸着可能な面積となっている。即ち、
例えば構造板1を運搬等する場合においては、上記の平
面部6…に例えば図示しない運搬具の吸盤等を押し付け
ることにより、上記吸盤に構造板1を吸着させることが
できる。
【0026】上記の平面部6…は、上記吸盤によって構
造板1をバランス良く持ち上げることができるような位
置、例えば表面2(或いは裏面3)において点対称とな
る位置に設けられている。このため、構造板1が比較的
大きい場合においても、運搬具等を用いて容易に運搬等
することができるようになっている。尚、構造板1の強
度を維持するために、表面2側の平面部6と裏面3側の
平面部6は、互いに背向しないような位置に設けること
が好ましい。
【0027】上記凹陥部4…の底角θ(図6)の大きさ
と、構造板1の圧縮強さおよび引張強さとの関係を調べ
るために、構造板に底角θの大きさが互いに異なる凹陥
部を種々形成し、これら凹陥部にそれぞれ荷重をかけて
圧縮試験および引張試験を行い、最大応力をそれぞれ測
定した。尚、上記最大応力の測定においては、構造板1
をポリプロピレン製とし、表面2、裏面3、および、凹
陥部4の側面部の肉厚を 2.5mm、凹陥部4の底面部4a
の肉厚を 2.0mmとした。結果を図7に示す。図7のグラ
フに示されたデータから明らかなように、底角θの大き
さと、構造板1の圧縮強さおよび引張強さとの間には、
密接な関係があることがわかる。
【0028】即ち、圧縮強さは、底角θが大きくなるに
従い大きくなる。一方、引張強さは、底角θが小さくな
るに従い大きくなる。通常、構造板1には、例えば表面
2側に圧縮するような荷重がかかると、裏面3側には引
っ張るような荷重がかかることとなる。このため、底角
θの大きさは、構造板1の圧縮強さおよび引張強さをバ
ランス良く向上させるために、60°以上、85°以下、好
ましくは、70°以上、80°以下、特に好ましくは、凡そ
75°とすればよい。底角θの大きさが85°よりも大きい
場合には、引張強さが小さくなり過ぎ、従って凹陥部4
…が拡がり易くなるために好ましくない。また、底角θ
の大きさが60°よりも小さい場合には、圧縮強さが小さ
くなり過ぎ、従って凹陥部4…が潰れ易くなるために好
ましくない。
【0029】次に、上記構成の構造板1の用途の一例に
ついて、図8および図9を参照しながら以下に説明す
る。尚、以下の説明においては、構造板1を段ボール箱
の補強板として使用する場合を一使用例として例示する
こととする。
【0030】図8に示すように、構造板1を段ボール箱
10の補強板として使用する場合には、例えば、段ボー
ル箱10における互いに対向する二側面、例えば長手方
向に沿って立設する側面部10a・10aの内側に構造
板1・1を配設する。この場合、構造板1・1は、段ボ
ール箱10の内部に填め込むだけでその位置に係止され
るように、側面部10aの内側の寸法と略等しい寸法を
有する大きさに成形すればよい。
【0031】そして、段ボール箱10の内部に構造板1
・1を填め込んだ後、両構造板1・1間に各種物品を収
容して梱包する。勿論、段ボール箱10に物品を収容し
た後に構造板1・1を填め込んで梱包することも可能で
ある。尚、上記段ボール箱10は、固体状の物品は勿論
のこと、例えば袋等に入った粉体状、液体状等の種々の
形状の物品を収容・梱包することができる。
【0032】そして、物品(図示せず)が収容された段
ボール箱10…を例えば倉庫等に保管する場合には、図
9に示すように、段ボール箱10内部に填め込まれた構
造板1・1同士が上下方向に互いに重なるようにして段
ボール箱10…を積み重ねる。このように段ボール箱1
0…を積み重ねると、上段に積み重ねた段ボール箱10
…、即ち物品の重量が下段に位置する段ボール箱10に
かかることとなる。ところが、構造板1・1同士が互い
に重なるようにして段ボール箱10…を積み重ねること
により、上記物品の重量は、両側面部10a・10a内
側の構造板1…によって支えられることとなる。
【0033】このため、段ボール箱10…に収容される
物品が重量物である場合においても、最下段の段ボール
箱10が押し潰されることはない。これにより、占用の
床面積を小さくして倉庫内部の空間を効率的に利用する
ために、段ボール箱10…を何段かに積み重ねること、
いわゆる段積みが可能となる。
【0034】また、上記構成の構造板1の他の用途とし
ては、例えば、床材や棚板、風防板等、板状体に所定の
圧縮強さや引張強さが要求される分野に使用することが
可能である。そして、構造板1を例えば床材として使用
する場合には、上記の空洞部9に、蓄熱剤や蓄冷剤を充
填してもよい。尚、構造板1の用途は、特に限定される
ものではない。
【0035】上記構造板1の大きさや板厚等は、利用す
る分野や用途、或いは要求される圧縮強さや引張強さ等
に応じて適宜設定すればよい。また、構造板1となる熱
可塑性樹脂板自体の厚み、即ち、表面2や裏面3の肉厚
は、構造板1の大きさや板厚等、或いは、利用する分野
や用途等に応じて適宜設定すればよい。さらに、表面2
および裏面3に形成される凹陥部4…および溝状凹部5
…の個数や大きさ、深さ、配置等は、構造板1にかかる
荷重等に応じて適宜設定すればよい。即ち、凹陥部4…
および溝状凹部5…は、荷重等による構造板1の変形が
起こらないような個数や大きさ、深さ、配置等とすれば
よい。従って、凹陥部4…および溝状凹部5…の個数や
大きさ、深さ、配置等は、特に限定されるものではな
い。
【0036】例えば、構造板1の大きさを縦 618mm×横
1078mm×厚さ18mmとし、開口面が15mmの凹陥部4を片面
で 811個、幅が15mmの溝状凹部5を片面で52個形成した
構造とし、その強度を測定したところ、縦方向に対して
は最大で5tonの荷重まで耐えることができた。また、表
面2に垂直な方向に対しては 26.8ton以上の荷重に耐え
ることができた。
【0037】上記構成の構造板1は、以上のように、熱
可塑性樹脂の板状体からなり、内部に空洞部9を有する
と共に、表面2および裏面3に、複数の凹陥部4…がそ
の底面部4a…が互いに背向するようにして形成されて
いる。このため、構造板1を軽量化することができると
共に、その圧縮強さや引張強さを向上させることができ
る。これにより、例えば所定の圧縮強さや引張強さが要
求される各種分野に広範囲に利用でき、しかも軽量の構
造板1を提供することが可能となる。
【0038】また、凹陥部4が、その底面部4aに向か
って狭まる略円錐台形状に形成されており、さらに、底
角θが60°以上、85°以下であるので、構造板1の圧縮
強さや引張強さをより一層向上させることが可能とな
る。
【0039】また、表面2および裏面3における長辺部
2a…・3a…近傍に、この近傍の長辺部2a(3a)
と略直交する方向に延びる複数の溝状凹部5…が、その
底面部5a…が互いに背向するようにして形成されてい
る。このため、構造板1における長辺部2a…・3a…
近傍の曲げ強さを向上させることができる。これによ
り、圧縮強さや引張強さと共に、曲げ強さが向上された
構造板1を提供することが可能となる。
【0040】また、表面2および裏面3のうち、少なく
とも一方の面に、上記凹陥部4…が形成されない所定面
積の平面部6が設けられている。このため、例えば構造
板1を運搬等する場合においては、上記平面部6に例え
ば図示しない運搬具の吸盤等を押し付けることにより、
上記吸盤に構造板1を吸着させることができる。これに
より、構造板1を運搬等する際の取り扱い、即ち、いわ
ゆるハンドリングが容易となる。
【0041】また、構造板1は、ブロー成形により成形
されている。このため、内部に空洞部9を容易に形成す
ることができると共に、複数の凹陥部4…を、その底面
部4a…が互いに背向するようにして容易に形成するこ
とができる。これにより、構造板1の軽量化が図れると
共に、製造コストを削減することが可能となる。
【0042】尚、表面2および裏面3に形成される凹陥
部4…は、上述したように略円錐台形状が好ましいが、
構造板1にかかる荷重等が比較的小さい場合において
は、凹陥部4…を略円錐台形状以外の形状、例えば半球
状や直方体形状等に形成することも可能である。
【0043】また、構造板1は、例えば荷重等が比較的
小さい場合においては、溝状凹部5…を形成しない構成
とすることも可能である。尚、上記凹陥部4…および溝
状凹部5…に底面部4a…・5a…を設けず、凹陥部4
…および溝状凹部5…を、表面2側から裏面3側に貫通
する貫通孔とすると、構造板1の圧縮強さおよび引張強
さが低下するので好ましくない。
【0044】さらに、上記の平面部6は、構造板1を運
搬等する際の取り扱いに支障が無ければ、表面2および
裏面3のうち、何れか一方の面に形成するだけでよい。
また、構造板1の大きさが比較的小さく、取り扱いが容
易である場合においては、平面部6を省略することも可
能である。
【0045】また、構造板1は、製造コストや成形の容
易さ等から、ブロー成形により成形することが好ましい
が、勿論、製造コスト等に支障が無ければ、押出成形等
や射出成形等により成形した熱可塑性樹脂板を貼着する
等して構造板を形成することも可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の合成樹脂製構造
板は、以上のように、熱可塑性樹脂の板状体からなり、
内部に空洞部を有すると共に、互いに背向する二面に、
複数の凹陥部がその底面部が互いに背向するようにして
形成されている構成である。
【0047】これにより、例えば所定の圧縮強さや引張
強さが要求される各種分野に広範囲に利用でき、しかも
軽量の合成樹脂製構造板を提供することが可能となると
いう効果を奏する。
【0048】本発明の請求項2記載の合成樹脂製構造板
は、以上のように、凹陥部が、その底面部に向かって狭
まる略円錐台形状に形成されている構成である。
【0049】これにより、圧縮強さや引張強さがより一
層向上された合成樹脂製構造板を提供することが可能と
なるという効果を奏する。
【0050】本発明の請求項3記載の合成樹脂製構造板
は、以上のように、上記略円錐台の底角が60°以上、85
°以下である構成である。
【0051】これにより、圧縮強さや引張強さがさらに
一層向上された合成樹脂製構造板を提供することが可能
となるという効果を奏する。
【0052】本発明の請求項4記載の合成樹脂製構造板
は、以上のように、凹陥部が形成される両面の辺部近傍
に、この近傍の辺部と略直交する方向に延びる複数の溝
状凹部が、その底面部が互いに背向するようにして形成
されている構成である。
【0053】これにより、圧縮強さや引張強さと共に、
曲げ強さが向上された合成樹脂製構造板を提供すること
が可能となるという効果を奏する。
【0054】本発明の請求項5記載の合成樹脂製構造板
は、以上のように、凹陥部が形成される両面のうち、少
なくとも一方の面に、上記凹陥部が形成されない所定面
積の平面部が設けられている構成である。
【0055】このため、例えば合成樹脂製構造板を運搬
等する場合においては、上記平面部に例えば運搬具の吸
盤等を押し付けることにより、上記吸盤に合成樹脂製構
造板を吸着させることができる。これにより、合成樹脂
製構造板を運搬等する際の取り扱い、即ち、いわゆるハ
ンドリングが容易となるという効果を奏する。
【0056】本発明の請求項6記載の合成樹脂製構造板
は、以上のように、板状体がブロー成形により成形され
ている構成である。
【0057】これにより、合成樹脂製構造板の軽量化が
図れると共に、製造コストを削減することが可能となる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における合成樹脂製構造板の
正面図である。
【図2】上記合成樹脂製構造板のA−A線矢視断面図で
ある。
【図3】上記合成樹脂製構造板のB−B線矢視断面図で
ある。
【図4】上記合成樹脂製構造板のC−C線矢視断面図で
ある。
【図5】上記合成樹脂製構造板のD−D線矢視断面図で
ある。
【図6】上記合成樹脂製構造板の要部の断面図である。
【図7】上記合成樹脂製構造板の凹陥部の底角の大きさ
と、圧縮強さおよび引張強さとの関係を示すグラフであ
る。
【図8】上記合成樹脂製構造板の使用例を示すものであ
り、合成樹脂製構造板が段ボール箱の補強材として使用
されている状態を一部破断面で示す斜視図である。
【図9】上記段ボール箱が段積みされている状態を示す
概略の断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂製構造板 2 表面 2a 長辺部(辺部) 3 裏面 3a 長辺部(辺部) 4 凹陥部 4a 底面部 5 溝状凹部 6 平面部 9 空洞部 10 段ボール箱 θ 底角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 吉典 大阪府高槻市塚原2−10−1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 矢部 徹 千葉県市原市姉崎海岸5−1 住友化学工 業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂の板状体からなり、内部に空
    洞部を有すると共に、互いに背向する二面に、複数の凹
    陥部がその底面部が互いに背向するようにして形成され
    ていることを特徴とする合成樹脂製構造板。
  2. 【請求項2】凹陥部が、その底面部に向かって狭まる略
    円錐台形状に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の合成樹脂製構造板。
  3. 【請求項3】上記略円錐台の底角が60°以上、85°以下
    であることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製構造
    板。
  4. 【請求項4】凹陥部が形成される両面の辺部近傍に、こ
    の近傍の辺部と略直交する方向に延びる複数の溝状凹部
    が、その底面部が互いに背向するようにして形成されて
    いることを特徴とする請求項1、2または3記載の合成
    樹脂製構造板。
  5. 【請求項5】凹陥部が形成される両面のうち、少なくと
    も一方の面に、上記凹陥部が形成されない所定面積の平
    面部が設けられていることを特徴とする請求項1、2、
    3または4記載の合成樹脂製構造板。
  6. 【請求項6】板状体がブロー成形により成形されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の
    合成樹脂製構造板。
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