JPH07171286A - ミシンの下糸検知装置 - Google Patents

ミシンの下糸検知装置

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JPH07171286A
JPH07171286A JP32076793A JP32076793A JPH07171286A JP H07171286 A JPH07171286 A JP H07171286A JP 32076793 A JP32076793 A JP 32076793A JP 32076793 A JP32076793 A JP 32076793A JP H07171286 A JPH07171286 A JP H07171286A
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JP
Japan
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bobbin
thread
sewing
pulse signals
bobbin thread
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JP32076793A
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Yoshizo Tawara
佳三 俵
Kazuya Tami
一也 田味
Takuhiro Hasegawa
拓宏 長谷川
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫製時にボビンの下糸残量を正確に検出する
ことを可能とする。 【構成】 光電センサ部から出力される下糸の単位長さ
当りのパルス信号数を、閾値と比較してボビンの下糸残
量を判定する下糸残量判定部4が、同一長さの縫製物を
繰返して縫製する際、1枚の縫製物の縫製開始から終了
までの1縫製サイクルに要する下糸消費長さと、予め求
めてあるボビン1段分の下糸長さとから、ボビン1段分
の下糸長さで縫える可縫枚数を算出する可縫枚数計算部
10と、順次実行する各縫製サイクル毎に検出されるパ
ルス信号数を、1縫製サイクル進む毎に上記可縫枚数分
を単位に順次平均して平均パルス信号数を算出するパル
ス信号数平均部12と、閾値を算出し、設定する閾値計
算・設定部14と、算出された平均パルス信号数と予め
設定されている閾値とを比較して下糸残量を判定する比
較・判定部16とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縫製中にボビンに巻か
れている下糸の残量を検知するためのミシンの下糸残量
検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、本縫いミシンなどの下糸ボビン
に巻装し得る下糸量は小量であり、比較的短時間で消費
されるため頻繁に下糸残量の確認を行う必要があるが、
その確認をその都度ミシン頭部を倒して行っていたので
は作業能率の低下を招く。そのため、下糸残量が一定量
以下になった時点で光学的にこれを自動検知する装置が
従来より用いられている。
【0003】このようなミシンの下糸残量を光電的に検
出する下糸残量検知装置は、例えば図3に示すように、
下糸ボビン1のフランジ部に形成されている透孔の通過
を検知する光電センサ部2と、その出力信号からノイズ
成分を除去するフィルタ部3と、その出力信号から下糸
ボビン1の回転数を測定して、ボビンから繰り出された
下糸の長さと対応させてその下糸ボビン1に巻かれてい
る下糸の残量を判定する下糸残量判定部4とによって構
成されている。
【0004】なお、5はミシン頭部であり、そのベット
6内に針7と対向して釜が設けられており、図4に示す
ような下糸ボビン1に下糸が巻装されて、図5に示すボ
ビンケース8内に回転自在に収納されて上記の釜に装填
されるようになっている。
【0005】標準品の下糸ボビン1は、図4に示すよう
に下糸を巻装する軸部1a の両端に対向してフランジ部
1b 、1c を有し、そのフランジ部1b 、1c には軸部
1aと同心の円周上にそれぞれ中心を有する複数の透孔
1d が等間隔で形成されている。そして、下糸の繰り出
しによってこの下糸ボビン1がボビンケース8内で回転
する際、図5に示すようにボビンケース8の窓部8a を
透孔1d が通過する。
【0006】そこで、図示しない発光素子による光を投
光用光ファイバ2a を通して窓部8a に投光し、その反
射光を受光用光ファイバ2b を通して受光素子へ導くこ
とによって、下糸ボビン1の回転による透孔1d の通過
を電気信号として検出する。
【0007】図3の光電センサ部2は、図5に示した投
光用光ファイバ2a 及び受光用光ファイバ2b と、図示
しない発光素子及び受光素子、並びにその発光素子の駆
動回路と受光素子による信号検出回路等からなる。
【0008】この光電センサ部2からの出力信号は、図
6に示すように透孔1d を検出している時にハイレベ
ル、フランジ1b を検出している時にはローレベルのパ
ルス信号となる(ハイレベルとローレベルが逆であって
もよい)が、上下動する針7の影響や糸の渡り、下糸ボ
ビン1のブレなどにより、下糸ボビン1の回転とは無関
係な不用波(ノイズ成分)が含まれるため、フィルタ部
3のローパスフィルタによってそのノイズ成分を除去し
た後、コンパレータで波形成形してノイズ成分のない図
6に示すような矩形波パルスにして出力する。
【0009】このパルス信号に基づき、下糸残量判定部
4は前記透孔1d の数に関連して下糸ボビン1の回転数
をカウントすることにより測定回転数を求め、その測定
回転数と予め縫製によってボビンが引き出される下糸の
長さに関連して設定した最小下糸残量における下糸ボビ
ンの回転数とを比較して、測定回転数が設定回転数を上
回った時点で下糸残量不足が発生したと判定して、それ
を表示あるいは報知音の発生などによって作業者に知ら
せるようになっている。
【0010】従来、上記最小下糸残量(目標下糸残量)
に達したか否かの判定は、下糸が消費され、糸巻径が減
小していくに従ってボビンの回転数が増大し、これに伴
って増大する検出パルス信号の数に閾値を設定して行っ
ていた。
【0011】即ち、ある一定の針数(N針)で縫製した
際に得られるボビンの回転信号(パルス信号)をカウン
トした値を1つのデータ(Pn )とし、縫製中にこれら
のデータの平均値(PAVE =ΣPn /n )がある一定の
レベル(閾値PTH)を超えた時、目標下糸残量に達した
と判定する。
【0012】この判定に用いる閾値は、以下のように設
定する。N針当りの下糸の理論的な消費量(L[mm])
は、縫製状態における上糸と下糸との関係を、布を省略
して図7に示したように、縫いピッチをp [mm]、布厚
をt [mm]とすると、次の(1)式で与えられる。この
(1)式で、2×(t /2)は、布の半分の厚さまでの
往復長さを表わしている。
【0013】 L=N{p +2×(t /2)} =N(p +t ) …(1)
【0014】又、ボビンの下糸巻径をD[mm]とする
と、単位長さ当りのボビン回転信号のパルス数C[pls
/mm]は、ボビン1回転当りのボビン回転信号パルス数
をBpとすると、次の(2)式で与えられる。
【0015】 C=Bp /(πD) …(2)
【0016】従って、ボビンの下糸巻径D[mm]の時に
得られるN針(下糸L[mm])当りのパルス信号数P
(D)は、(3)式で与えられる。
【0017】 P(D)=CL =Bp N(p +t )/(πD) …(3)
【0018】ここで、Bp N(p +t )/π=a (定
数)とおくと、ボビンの下糸巻径D[mm]は、次の
(4)式となり、P(D)を計測することによって、そ
の時点でのボビンの下糸巻径Dが得られる。
【0019】 D=a /P(D) …(4)
【0020】従来は、下糸残量をR[mm]とすると、こ
の値は糸の直径が微小であることから、下糸巻径Dの変
化に対して直線的に変化していくとして、上記(4)式
の下糸巻径Dを下糸残量Rに置き換えた次の(5)式で
求まるP(R)を閾値として設定し、このP(R)を変
えることにより任意の下糸長さを判定できるとしてい
た。
【0021】 R=b /P(R) …(5) (b :定数)
【0022】ところが、ボビンには、図8に1段目のみ
に下糸が巻かれている状態を模式的に示すように、2段
目以上にも同様に巻かれ、下糸DTがほぼ段階的に巻か
れており、従って下糸巻径Dもステップ状に変化してい
ると考えられる。この傾向は糸径が大きくなる程顕著に
なる。
【0023】このボビンの糸巻状態を計算で求めると図
9に破線で示すようになる。この図9に示すグラフは、
縦軸が右側に示す下糸巻径Dと左側に示すボビン信号の
パルス数Pであり、横軸が下糸残り長さである。下糸巻
径は1〜5段目がそれぞれr0〜r 4であるとし、破線
は下糸残り長さ0の位置から巻かれ、ボビン1段分の下
糸長さLX(X=0〜4)毎に階段状に下糸巻径Dが増
大していくことを示している。
【0024】このように、ボビン1には糸が階段状に巻
かれていることから、同一長さの縫製物、例えばワイシ
ャツのポケット部分を繰り返し縫製する場合、各縫製物
の縫製中に下糸の単位長さ当りに検出されるボビン信号
のパルス数Pをプロットすると、計算上は図中●で示す
ように下糸巻径に準じて階段状に推移することになる。
【0025】なお図9では、下糸巻径とボビン信号のパ
ルス数の単位は便宜上一致するように相対的に設定され
ている。又、●と●との間は1枚の縫製物を縫製する1
サイクル当りに消費される下糸長さを表わし、図中1枚
〜12枚は、1枚分の下糸消費長さを単位として、下糸
の巻き始め位置から順にプロットしたときの枚数を表わ
している。
【0026】上記図9に示したようにパルス信号数が階
段状に推移している場合には、前述したように下糸残量
を検出するための閾値PTHを、例えば同図に示すように
一定値として設定すると、検出パルス数がこの閾値PTH
を超えると、下糸の残り長さはボビン1段分であるとし
て、例えばその後1枚分の下糸長さが消費された時点で
目標の下糸残量に達したと判定することにより、ほぼ一
定の下糸残量の検出を行うことができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように固定した1つの閾値PTHを用いて判定する下糸残
量検知装置によっては、検出される下糸残量にばらつき
があった。その理由を詳細に検討したところ、実際の縫
製時には、ボビン信号のパルス数は、上述したような階
段状の推移はしていないことにあることが明らかになっ
た。これを、便宜上前記図8を用いて説明すると、下糸
DTは縫製中にボビンケースのばねの部分(下糸引出
点)a を支点にして、b (右端)からc (左端)、c か
らb への往復運動を繰り返しているが、下糸DTにかか
る張力はボビン1に対する下糸のベクトルの関係からb
の位置の時に最も大きく、c の位置の時に最も小さくな
る。即ち、下糸の張力が、前記図9に付記したように丁
度折り返し位置で最大値(H)又は最小値(L)をとる
と考えられる。
【0028】従って、上糸に対して下糸の張力が略一定
の幅で周期的に変動していることになるが、下糸の張力
の大小によって前記図7に示した下糸DTと上糸UTが
交差する点CPの位置が変動することになり、その結
果、前記(1)式における2×(t /2)の実際の値は
変動していることになるため、同様に下糸の消費量も周
期的に変動し、張力が大きい程交差点CPが下方に引張
られるので下糸の消費量は小さくなると考えられる。
【0029】図10は、上述した下糸張力の変動による
下糸の消費量の変動を考慮して前記図9に点線で示した
階段状に変化する検出パルス信号数の軌跡を再計算した
もので、実線は図8のc 側から、破線は同図のb 側から
下糸を巻き始めたボビンを用い、図中5段目の左端位置
の糸部からそれぞ縫製を開始したとした場合のボビン信
号のパルス数の推移を示したものであり、実際の縫製中
もこれに近似した推移をしていることが明らかとなっ
た。以下、この実測データについて説明する。
【0030】図11(A)は実際に使用したボビン1を
示し、図12はこのボビン1を使用して下糸張力を実測
した結果を示す。この図12は、横軸が図11(A)の
c →b に当る軸方向距離[mm]で、縦軸が実測張力比率
である。
【0031】上記図12から明らかなように、ボビン1
上の糸を引出す位置によって下糸DTに係る実測張力が
大きく変化していることが判る。なお、このボビン1で
は、図11(A)に示すように下糸引出点a が、左端c
点の垂直上方よりやや右側にずれているため、d 点が該
引出点a に対して垂直下方に位置している。そのため、
上記図12では、上記d 点で図11(B)に示す最小張
力Tとなり、b 点で同図(C)に示すように、Tに横方
向の成分t が加わるため、最大張力T′となり、又、C
点では横方向成分が若干加わるために最小張力Tよりや
や大きくなっている。
【0032】実際に、上記ボビン1を用いて、縫製サイ
クル毎にパルス信号数を測定したところ、図13に示す
ように、前記図10に示した計算結果に近似した結果が
得られた。
【0033】従って、従来のように閾値PTHを、例えば
図13に示すように一点に固定して下糸残量を検出する
場合には、ボビン1に巻かれた下糸の消費量が増減を繰
り返しているので、実線の場合は閾値を超える時点が2
箇所存在することになり、これが従来の検出で下糸残量
がばらついていた原因になっていたと考えられる。
【0034】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、縫製時にボビンの下糸残量を正確に
検出することができるミシンの下糸残量検知装置を提供
することを課題とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は、縫製時に下糸
が繰り出されるに従ってボビンケース内で回転するボビ
ンのフランジ部に形成されている透孔の通過を検出する
光電センサ部と、下糸の単位長さ当りに該光電センサ部
から出力されるパルス信号数を、閾値と比較してボビン
の下糸残量を判定する下糸残量判定部とを備えたミシン
の下糸検知装置において、下糸残量判定部が、同一長さ
の縫製物を繰返して縫製する際、1枚の縫製物の縫製開
始から終了までの1縫製サイクルに要する下糸消費長さ
と、予め求めてあるボビン1段分の下糸長さとから、ボ
ビン1段分の下糸長さで縫える可縫枚数を算出する手段
と、順次実行する各縫製サイクル毎に検出されるパルス
信号数を、1縫製サイクル進む毎に上記可縫枚数分を単
位に順次平均して平均パルス信号数を算出する手段と、
算出された平均パルス信号数と予め設定されている閾値
とを比較して下糸残量を判定する手段と、を有する構成
としたことにより、前記課題を解決したものである。
【0036】
【作用】本発明者等は、種々検討した結果、縫製サイク
ル毎に単位下糸消費長さ当りに検出されるパルス信号数
を、可縫枚数分加算すると共に、その和を可縫枚数で割
って平均パルス信号数を求める操作を、縫製の順番に1
サイクルずつ繰り下げながら行うことにより、縫製時に
下糸に働く張力の影響を減少させることができることを
知見した。
【0037】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、1縫製サイクルに要する下糸消費長さと、予め求
めてあるボビン1段分の下糸長さとから、同長さで縫え
る可縫枚数を算出すると共に、順次実行する各縫製サイ
クル毎に検出されるパルス信号を、1サイクル進む毎に
上記可縫枚数分を単位に順次平均して平均パルス信号を
算出し、その平均パルス信号と予め設定されている閾値
とを比較して下糸残量を判定するようにしたので、縫製
時に生じる下糸張力の影響を減少させることが可能とな
り、変動の小さいパルス信号数で判定することが可能と
なる。
【0038】従って、本発明によれば、閾値を固定値と
して設定し、平均パルス信号数が該閾値を超えた時点
で、又はその時点から所定の枚数(例えば1枚)の縫製
が終了した段階で止めるようにすれば、正確に目標の下
糸残量で停止させることが可能となる。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0040】図1は、本発明に係る一実施例の下糸検知
装置が備え得る下糸残量判定部の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【0041】本実施例の下糸残量検知装置は、下糸残量
判定部が以下に説明する図1に示す機能構成を備えてい
る以外は、前記図3に示したものと実質的に同一であ
る。
【0042】本実施例に適用される下糸残量判定部4
は、同一長さの縫製物を繰返して縫製する際に下糸残量
を判定する機能を有し、以下に説明する可縫枚数計算部
10と、パルス信号数平均部12と、閾値計算・設定部
14と、比較・判定部16とで構成されている。
【0043】可縫枚数計算部10は、1枚の縫製物の縫
製開始から終了までの1縫製サイクルで消費される下糸
消費長さと、予め求めてあるボビン1段分の下糸長さと
から、ボビン1段分の長さの糸で縫える可縫枚数を算出
する機能を有している。ここで、1段分の下糸長さは、
例えば各巻段について実測し、それを平均して求められ
た長さとすることができる。
【0044】パルス信号数平均部12は、順次実行する
各縫製サイクル毎に光電センサ部2で検出されるパルス
信号数を、1縫製サイクル進む毎に上記可縫枚数分を単
位に順次平均して平均パルス信号数を算出する機能を有
している。
【0045】これを具体的に説明すると、可縫枚数をm
とすると、縫製開始後、各糸巻段毎に単位下糸長さ当り
に順次検出されるパルス数をP1 、P2 ・・・Pm 、P
m+1・・・とすると、次の(6)式で示すように、m サ
イクル分を単位に1サイクルずつ順次移動させながら平
均をとって平均パルス信号数PA1、PA2、・・・の如く
算出する。
【0046】 PA1=(P1 +P2 +・・・+Pm )/m PA2=(P2 +P3 +・・・+Pm+1 )/m ・ ・ …(6)
【0047】閾値計算・設定部14は、目標下糸残量に
当たる閾値を計算し、設定する機能を有している。ここ
では、例えば、目標下糸残量について、前記(5)式か
ら求まるパルス信号数P(R)を求め、それを閾値PTH
として設定する。
【0048】比較・判定部16は、前記平均パルス信号
数が、設定した閾値を超えた時点を目標下糸残量と判定
する機能を有している。
【0049】次に、本実施例の作用を実測されるパルス
信号数が前記図13のように推移する場合について説明
する。
【0050】まず、可縫枚数計算部10で可縫枚数m を
計算する。図13の場合はm =3である。
【0051】又、閾値計算・設定部14で、前記(5)
式を用いて予め目標下糸残量に相当するパルス信号数を
求め、それを閾値PTHとして設定しておく。
【0052】縫製時に前記光電センサ部2で検出された
パルス信号が、フィルタ部3を通して下糸残量判定部4
に入力されると、そのパルス信号数はパルス信号数平均
部12で前記(6)式により平均化され、平均パルス信
号数が算出される。これは、前記図13に示した実線の
場合であれば次式で与えられる。
【0053】 PA1=(P1 +P2 +P3 )/3 PA2=(P2 +P3 +P4 )/3 PA3=(P3 +P4 +P5 )/3 ・ ・
【0054】上記平均部12で算出された平均パルス信
号数PA1、PA2・・・は、比較・判定部16に入力さ
れ、該比較・判定部16で前記閾値PTHと比較される。
ここでは、縫製サイクル毎に検出される実測パルス信号
数を用いて順次算出される平均パルス信号数が、設定さ
れている閾値PTHを超えた時点で、目標下糸残量に達し
たとして、作業者に知らせる。
【0055】図2は、前記図13に示した実測パルス信
号数について前記(6)式を用いて平均パルス信号数を
算出し、図13と同様にそれぞれ下糸残量0迄の残り枚
数に対してプロットした結果であり、○は点線の場合、
×は実線の場合である。
【0056】このように各縫製サイクル毎にパルス信号
数を検出すると共に、前記(6)式で平均パルス信号数
を算出すると、上記図2に示されるように、この平均パ
ルス信号数は、前記図13の実測パルス信号数に比較
し、実線及び破線のいずれの場合も略右上がりの推移を
示し、張力の影響が減少していることが分る。
【0057】従って、本実施例によれば、実線の場合で
あれば、例えば閾値PTH=310として設定することに
より、残り枚数2の段階で下糸残量を正確に検出するこ
とができる。
【0058】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、縫
製時にボビンの下糸残量を正確に検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の下糸検知装置の要部構
成を示すブロック図
【図2】本発明の作用を説明するための線図
【図3】下糸残量検知装置が適用されるミシンの概略構
成を示すブロック図
【図4】下糸ボビンの斜視図及び正面図
【図5】ボビンケースと光電センサ部の投光用及び受光
用光ファイバを示す斜視図
【図6】光電センサ部から出力されるパルス信号の幅と
ボビン回転速度の関係を示す線図
【図7】縫製状態における上糸と下糸の関係を示す線図
【図8】ボビンと下糸の関係を示す概略断面図
【図9】ボビンの下糸巻段と縫製時のパルス信号数との
関係を示す線図
【図10】ボビンの下糸巻段と縫製時の張力の影響を考
慮したパルス信号数との関係を示す線図
【図11】実測に使用したボビンと、該ボビンにおける
下糸張力の関係を示す説明図
【図12】上記ボビンについて実測された下糸張力の軸
方向変化を示す線図
【図13】縫製サイクル毎に実測されたパルス信号数の
推移を示す線図
【符号の説明】
1…ボビン 1a …軸部 1b 、1c …フランジ部 1d …透孔 2…光電センサ部 2a …投光用光ファイバ 2b …受光用光ファイバ 3…フィルタ部 4…下糸残量判定部 5…ミシン頭部 6…ベット 7…針 8…ボビンケース 10…可縫枚数計算部 12…パルス信号数平均部 14…閾値計算・設定部 16…比較・判定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縫製時に下糸が繰り出されるに従ってボビ
    ンケース内で回転するボビンのフランジ部に形成されて
    いる透孔の通過を検出する光電センサ部と、下糸の単位
    長さ当りに該光電センサ部から出力されるパルス信号数
    を、閾値と比較してボビンの下糸残量を判定する下糸残
    量判定部とを備えたミシンの下糸検知装置において、 下糸残量判定部が、同一長さの縫製物を繰返して縫製す
    る際、1枚の縫製物の縫製開始から終了までの1縫製サ
    イクルに要する下糸消費長さと、予め求めてあるボビン
    1段分の下糸長さとから、ボビン1段分の下糸長さで縫
    える可縫枚数を算出する手段と、 順次実行する各縫製サイクル毎に検出されるパルス信号
    数を、1縫製サイクル進む毎に上記可縫枚数分を単位に
    順次平均して平均パルス信号数を算出する手段と、 算出された平均パルス信号数と予め設定されている閾値
    とを比較して下糸残量を判定する手段と、を有している
    ことを特徴とするミシンの下糸検知装置。
JP32076793A 1993-12-21 1993-12-21 ミシンの下糸検知装置 Pending JPH07171286A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110359189A (zh) * 2019-07-22 2019-10-22 杰克缝纫机股份有限公司 一种缝纫机底线余量计算方法、及缝纫机停车控制方法
CN113060362A (zh) * 2021-04-29 2021-07-02 红云红河烟草(集团)有限责任公司 封箱机胶带预警方法、装置以及设备

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