JPH0717112B2 - 印刷機用インキローラ及びその製造方法 - Google Patents

印刷機用インキローラ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0717112B2
JPH0717112B2 JP50042389A JP50042389A JPH0717112B2 JP H0717112 B2 JPH0717112 B2 JP H0717112B2 JP 50042389 A JP50042389 A JP 50042389A JP 50042389 A JP50042389 A JP 50042389A JP H0717112 B2 JPH0717112 B2 JP H0717112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spherical particles
ink
roller
resin
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP50042389A
Other languages
English (en)
Inventor
三郎 薗部
宣行 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kinyosha Co Ltd
Original Assignee
Kinyosha Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kinyosha Co Ltd filed Critical Kinyosha Co Ltd
Priority claimed from PCT/JP1988/001286 external-priority patent/WO1989005733A1/ja
Publication of JPH0717112B2 publication Critical patent/JPH0717112B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、フレキソ印刷機用、オフセット印刷機用、凸
版印刷機用等のインキ装置のインキ受け渡しローラ及び
インキの計量ローラとして使用される印刷機用インキロ
ーラ及びその製造方法に関する。
背景技術 近年、印刷機の簡略化を図るため、インキ量を調節する
装置(インキ調整ボタン)を省いたキーレスオフセット
印刷機が普及しつつある。このキーレスオフセット印刷
機の主眼は、印刷機械の構造の簡略化とコストダウン
と、印刷技能者の熟練度の不要化にある。即ち、従来の
印刷機は印刷物の幅方向のインキ量を調節するために数
多くのインキ調整ボタンを有している。そして、印刷物
を定期的に観察しながら、印刷に必要なインキ量を調整
していた。以下に、キーレスオフセット印刷機について
第1図を参照して説明する。
図中の1は、インキ2を収容したインキ壺である。この
インキ壺1の上方にはインキ壺1からインキ2を汲み上
げて表面にインキ被膜3を形成する元ロール4が設けら
れている。元ロール4の上方には、元ロール4からのイ
ンキの受渡しと計量の調節を行うメータリングローラ5
が設けられている。このメータリングローラ5は、図示
しない芯金の表面にインキ保留用のための独立した多数
の微細な凹み(セル)が形成されたアニロックスローラ
と称せられるローラが一般に使用されている。このアニ
ロックスローラの表面は、例えば第2図(A)(B)に
示す如く、多数の四角錐状の独立した凹部2aや、第3図
(A)(B)に示す如く、多数の四角錐台状の凹部3aが
形成されている。メータリングローラ5に接してメータ
リングローラ5の表面の余分のインキをかき落すための
スチール製(例えばスウェーデン鋼製)のドクターブレ
ード6が設けられている。メータリングローラ5の上方
にはメータリングローラ5からのインキを版胴へ供給す
るゴム製のインキ着けローラ8が設けられている。イン
キ着けローラ8には、所定の印刷内容を紙などの被印刷
体13に転写するゴムブランケット胴12が、版胴7を介し
て隣接されている。版胴7には、版の非画像部に水つけ
ローラ11を介して湿し水装置9の湿し水10が、供給され
るようになっている。
このようなキーレスオフセット印刷機を構成するメータ
リングローラ5の表面層の成形は、まず、鉄などからな
る芯金の表面に、別途用意した多数の凸部を表面に有す
る鋼鉄製ロール(母型)の表面を押しつけて第2図や第
3図に示した凹部2a,3aを形成する。次いで、芯金の表
面にクロームメッキを施す。このクロームメッキは、ド
クターブレードによって芯金の表面が摩耗するのを防ぐ
ための処理である。アニロックスローラとして機能する
メータリングローラ5の表面の凹部(セル)2a,3aの数
は、1インチ幅に配列されている凹部2a,3aの個数で表
わされる。例えば300線/インチと表示する場合は、1
インチ幅に300個の凹部2a,3aが並んでいることを意味す
る。凹部2a,3aの深度は、通常25μm程度である。な
お、クロムメッキ処理の代わりに、タングステンカーバ
イト等のセラミックスを芯金の表面に溶射することもあ
る。
また、母型による凹部2a,3aの成形方法とは異なり、予
め芯金の表面にセラミックスを溶射し、その後これにレ
ーザビームを照射して凹部2a,3aを芯金の表面に成形す
る方法もある。
而して、キーレスオフセット印刷機のアニロックスロー
ラとして働くローラには、次のような要件が必要であ
る。
湿し水によるインキ濃度の低下や、ローラストリッ
ピング(湿し水によりローラ上にインキが乗らなくなる
現象)が起こらないこと、 ローラ本体が摩耗しにくく、凹部(セル)の形状の
変化がなく、インキの保有及び供給が安定し、1年程は
この状態が保持されること。
ローラ本体の補修が容易であること。
一本のローラ内及び他のローラとの相互間での凹部
(セル)の形状や寸法のバラつきがないこと、 インキの保有量、即ちインキ濃度が可変であること ドクターブレードを摩耗させないこと。
しかしながら、従来のアニロックスローラとして使用さ
れているローラは、上述の要件を満しておらず、以下の
ような欠点を有しているのが現状であった。
銅やセラミック等はインキとの親和性が十分でな
く、又インキ吸引性は全く有していないため、湿し水に
よるインキ保有性低下による濃度の低下やローラストリ
ッピングがしばしば発生する。更に、湿し水中にアルコ
ール類が添加される場合には、この現象はより顕著とな
る。
従来の材質のアニロックスローラは摩耗が激しく、
凹部(セル)が摩滅し、インキ濃度が低下し、1ケ月程
度で交換しなくてはならない。
誤って硬い物体を当てた場合傷がつき、或は割れた
りして、修復は不可能となり、初めから作り直さねばな
らない。
母型を芯金に押しつける方法で成形されたアニロッ
クスローラは、物理的に力を加えるため1本のローラの
内及び他のローラとの相互間での凹部の形状のバラつき
が大きい。このため印刷物のインキ濃度ムラが発生す
る。
凹部のパターンが一定であるのでインキ濃度を濃
く、或は薄く変化させることは不可能である。
凹部のショルダー部がシャープであるため、超硬質
材料を使ったアニロックスローラではドクタープレード
の摩耗が早く、1週間程度の使用で新しいものと交換し
なければならない。
独立した凹部はベタ印刷(インキで印刷面全体が覆
われている部分)では、そのパターンが印刷物上に再現
する。
溶射、レーザビーム彫刻による方法で凹部を成形す
ものはその設備等に莫大な費用を要する。
インキのタックの高いカラーインキの場合、インキ
の充填性、保有性が悪く必要なインキ濃度が得られな
い。
発明の開示 本発明は、長期間に亘って所定量のインキの転移機能を
維持することが出来て、印刷機の印刷性能を高めること
ができると共に、その製造及び修復が極めて容易な印刷
機用インキローラ及びその製造方法を提供するものであ
る。
すなわち、本発明は、芯金と、該芯金の表面に形成さ
れ、インキ吸引性を有すると共に表面研摩が可能な合成
樹脂またはゴム状物質からなる表面層と、該表面層に混
入された多数個の略球状粒子及び多数個の中空微小球状
体と、前記表面層の表面領域に部分的に露出し、該略球
状粒子によって形成された多数個の相互に独立した凸部
と、前記表面層の表面領域に露出し、前記中空微小球状
体の一部で形成された多数個の略半球状の凹部とを具備
することを特長とする印刷機用インキローラである。
ここで、合成樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリアミド
樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
アミドイミド樹脂、メラミン樹脂の何れかを使用するの
が望ましい。また、表面層のインキ吸引性を調節するた
めにインキ親和性の異なるこれらの樹脂の2種以上を適
宜使用しても良い。
また、ゴム状物質としては、ニトリルゴム、ウレタンゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒド
リンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリ
エチレン、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリ
ブタジエンゴム、天然ゴム、多硫化ゴムの何れかを使用
するのが望ましい。また、表面層のインキ吸引性を調節
するためにインキ親和性の異なるこれらのゴムの2種以
上を適宜使用しても良い。
また、合成樹脂及びゴム状物質は、若干のインキ浸透性
を有するものである。このインキ浸透性によって表面層
のインキ親和性が増す。その結果、表面層にインキ吸引
性が出現する。このため印刷機用インキローラを使用し
た場合に、湿し水が過多となってもストリッピング等の
不都合が起きるのを激減して、安定した印刷を保証でき
るものである。
尚、ここでインキ吸引性とは、純粋な印刷インキに対し
てのことばかりではない。湿し水の含まれたいわゆるエ
マルションインキを吸引することである。通常10〜20%
の湿し水がインキ中に含まれていると言われる。従っ
て、従来から言われているアニロックスローラに要求さ
れる性質、すなわち親油性であり、かつ特に疎水性でな
ければならないという考え方は本発明には含まれない。
なぜなら、このような材質からなるアニロックスローラ
はインキのみを選択的に受理し、湿し水を弾いてしまう
ため、むしろインキと湿し水の分離を促しローラストリ
ッピングを促進してしまうため、色々な印刷障害を引き
起こす。
これに対し、本発明によるゴム状物質や、合成樹脂と略
球状粒子及び凹部から成る印刷機用インキローラはむし
ろ湿し水に対する濡れは従来のアニロックスローラより
も良い。そのためエマルションインキに対する親和性が
良好でインキ樹脂性がよくインキの転写もスムーズに行
われ安定した印刷が保証される。
因みに、上述のような種類の合成樹脂及びゴム状物質
は、例えばゴムローラとして1年程度使用した後、顕微
鏡で観察すると1mm程度のインキ浸透性があることを確
認している。なお、合成樹脂及びゴム状物質の種類は、
印刷するインキの種類に応じて所定のものを決定すべき
である。過度にインキ浸透性を有するものを使用する
と、表面層の外形が変化し好ましくない。また、表面層
の硬さは、ショアー硬度Aで80以上に設定するのが好ま
しい。その理由は、80未満の場合はドクターブレードに
よる表面層の摩耗が激しいからである。
また、略球状粒子は、シリカ球状粒子、アルミナ球状粒
子、アルミノシリケート球状粒子、セラミック球状粒
子、ガラス球状粒子、ステンレススチール球状粒子、エ
ポキシ樹脂球状粒子、フェノール樹脂球状粒子の何れか
1種以上からなるものを使用するのが望ましい。これら
の粒子のうち何れのものを使用するかは、上述の合成樹
脂或いはゴム状物質との親和性、研磨性の違いを考慮し
て決定するのが望ましい。一般的には、高温溶射法によ
って製造されたシリカ或いはアルミナからなる略球状粒
子を使用するのが好ましい。
また、略球状の粒子である必要性は、次の理由による。
すなわち、この印刷機用インキローラに接触するドクタ
ーブレードの摩耗を防ぐためと、印刷機用インキローラ
自体の摩耗を防ぐためである。球状でなく、不定形のア
ランダムや不定形のコランダムの粒子を使用すると、ド
クターブレードが摩耗されると共に、この印刷機用ロー
ラに接する他のローラも傷付けることになる。また、球
状粒子にすることによって、他のローラと接触する際に
生じる発熱を抑えることができる。
更に、球状粒子とすることにより成型時の流動性や充填
性が非常に良好であるために加工性が極めて優れ多量の
充填が可能となる。特に母材が液状である場合に大切な
要件となる。粒子が不定形であると分散が不均一とな
り、多量の充填が出来ない。また、混合時の抵抗が大き
いため発熱し、ポットライフが短かくなり注型前或は注
型時に硬化が始まり、特に大型のロールの製造は不可能
となる。また、硬化後表面を砥石等で研磨する場合、不
定形の粒子であると、砥石そのものが削られ一定の表面
粗さが得られない、ローラの直径精度が悪いなどの問題
を生じる。
球状粒子を使用するとこのような問題な全てとり除か
れ、印刷機用インキローラの製造が極めて容易となる。
また、合成樹脂及びゴム状物質よりも略球状粒子を硬質
にするのは次の理由による。すなわち、印刷機用インキ
ローラの製造後に、母材層18を研磨するだけで略球状粒
子の方は削られずに表面領域(インキ吸引性層)17から
露出させて容易に相互に独立した凸部を形成するためで
ある(第4図及び第5図参照)。その結果、この凸部16
と母材層18の平坦な領域にインキ吸引性層17を容易に形
成させることができる。しかも略球状粒子を硬質にして
おくことによって、このインキ吸引性層部を長期間に亘
って高い形状精度に保つことができる。
更に、本発明のもう一つの特徴は積極的にインキ保有部
を形成したことにある。即ち、従来のアニロックスロー
ラは独立した四角錐状或は四角錐台状の同一パターンの
セルから成っている。そして精密な印刷再現性を得るた
めには線数を多くする必要があるが、そうすると1個1
個のセルの大きさは小さく深度は浅くなり、その結果イ
ンキの保有量は低下し必要なインキ濃度が得られない。
特にカラー印刷の場合、墨インキにくらべ、藍、赤、黄
のインキのタックが高いので、インキのセル中への充填
性、保有性は極めて重要となる。従来の独立したセルか
ら成るアニロックスローラの場合、墨インキと同じ線数
では、インキの保有性、充填性が悪いため線数を少なく
する必要がある。そうすると、セルのパタンが印刷物上
に再現し、印刷物の鮮明度は極めて劣悪となる。
本発明はこの問題を解決するために、相互に独立した略
球状粒子と、インキ吸引性を有する表面層と表面層の中
に凹部となる凹部形成物質を設け積極的に凹部によるイ
ンキ保有部を存在させることによって大幅にインキ保有
量を増加させ、もって充分なインキ濃度を保証できるも
のである。
凹部を作るための空隙の形成方法は例えば水可溶性、溶
媒可溶性の物質を略球状粒子と共に母材中に硬化剤と共
に混合し、均一に分散させたのち、硬化或は架橋せし
め、表面層を研磨する。こののち、水或いは溶媒によっ
て可溶性物質を表面層から溶出除去することにより凹部
を形成する。水可溶性物質としては、例えば、塩化ナト
リウム、砂とう、でんぷん、ぼう硝、炭酸カリウム、硝
酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸アンモニウム、硝酸
ナトリウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、尿素、塩化バリウ
ム、ポリビニルアルコール、C.M.C.(カルボキシメチル
・セルロール)アラビアゴム、ゼラチン、ポリアクリル
酸ソーダ、ポリエチレンオキシド、メチルセルロース等
の粉末が挙げられる。空隙の大小は例えばジェットミ
ル、ボールミル等で粉砕、分級し、所望の大きさの粒子
を混入することにより達成できる。更に、空隙の割合は
水又は溶媒可溶性物質の母材に対する混合量を変えるこ
とによって達成される。
また、中空微小球状体を略球状粒子と硬化剤と共に母材
中に混合均一に分散させたのち、硬化、或いは架橋せし
め、表面層を研磨することによって中空微小球状体を構
成する殻の一部が除去され凹部が形成される。中空微小
球状体としては殻が塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、アルミナ、シリ
カ、アルミノシリケート、ガラス、セラミック等から成
るものが挙げられる。シラスバルーン等でも同様の効果
が得られる。
また、亜鉛、鉄、アルミニウム、錫、マグネシウム等の
金属粉末を略球状粒子と共に母材中に混合、均一に分散
させたのち、硬化或は架橋せしめたのち、表面層を砥石
等で研磨し、しかる後塩酸や硫酸などの酸や、カセイソ
ーダ(NaOH)などのアルカリ還元により空隙を形成さ
せ、充分に水で洗浄することによって凹部が形成され
る。ここで挙げた金属粉末や酸、アルカリに限定される
ものではない。
また、母材に略球状粒子硬化剤を混合させたのち、空
気、チッ素ガス、炭酸ガス等を加圧下で混入後、除圧し
て空隙を形成させることもできる。
また、母材に略球状粒子硬化剤と共に有機又は無機の発
泡剤を混合したのち、発泡剤の分解点以上に加熱し、チ
ッ素ガス、炭酸ガス等を発生させ、空隙を形成させるこ
ともできる。ここで使用される発泡剤としてはアゾビ
ス、イソブチロニトリル、トルエンスルフォニルヒドラ
ジド、p−p′オキシビス・ベンゼンスルフォニルヒド
ラジッド、ジニトロ・ペンタメチレンテトラミン、アゾ
ジカルボンアミド、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリ
ウム等が使用できる。この場合、母材の硬化温度より低
い分解点を有する発泡剤を選択するのがよい。母材の硬
化温度よりも高い分解温度を有する発泡剤を使用すると
充分な空隙が形成されない。
また、多孔性物質、例えばウレタンフォーム、コルク、
スポンジゴム、含浸紙等を粉砕し、母材と略球状粒子硬
化剤と共に混合し充分に分散させたのち硬化させ、表面
層を研磨し、空隙を形成させる。
空隙の形状はそれぞれの方法によって異なる。例えば、
中空微小球状体、発泡剤或は気体混入法によるものは半
球状となり、粉体の溶出、溶解や多孔質物質の混入等に
よる方法は不定形の空隙となるがいずれの方法を採るか
は使用されるインキの種類、色、タック及び印刷物の品
質例えば濃度等により適宜選定される。
形成される空隙の大きさは5〜100μmである。望まし
くは20〜80μmである。
水可溶性物質及び溶媒可溶性物質、酸アルカリ可溶性物
質を混入・硬化・研磨後それぞれの方法により空隙を形
成する方法では、混入物質をおよそ5〜100μmの粒子
とすればよい。粉砕する方法としてはボールミル、ジェ
ットミル、などの粉砕機による粉砕粉や、アトマイザー
によるアトマイズ粉を分級し、必要な大きさの粉体が得
られる。
中空微小球状体により空隙を形成する方法では、5〜10
0μmの球形のものを選べばよい。
有機又は無機の発泡剤或は気体を混入する方法による空
隙の大きさは母材に対する混合量、圧力、温度等によっ
て左右される。発泡剤の母材100部に対する混合量は1
〜10重量部が望ましいが、圧力や硬化温度によって空隙
の大きさは変る。
本発明は、芯金にサンドブラスト等を施し除錆し、更に
トリクロルエタン等で脱脂をしたのち接着剤を塗布す
る。次に印刷機械の仕様の太さより5mm程度太い内径を
もつシリンダーを用意し、この中央に位置するように芯
金を載置する。
本発明によるインキ吸引性を有する母材層に、本発明に
よる略球状粒子と硬化剤と本発明によるインキ溜め部と
なる凹部形成物質を充分に混合させ、必要によっては脱
泡した混合物を用意する。この混合物に分散促進剤、老
化防止剤、インキ吸引促進剤、充填剤、着色剤、接着剤
等の添加物質は必要に応じて加えても、もちろん差しつ
かえない。
この混合物をシリンダー内に注入し、母材の硬化を促す
ために加熱する、加熱温度は母材の種類によって決めら
れる。硬化後、冷却したのちシリンダーから引き抜き、
砥石によって所定の太さ(外径)まで研磨をする。すで
に空隙の形成されている場合には略球状粒子による相互
に独立した凸部と、インキ吸引性を有する連続した表面
層と、この表面層の中に形成されたインキ溜めのための
凹部が形成された三層表面構造を有する印刷機用インキ
ローラが出来る。
研摩後、未だ空隙が形成されていない場合には例えば水
可溶性物質により空隙を形成される場合では、水或は温
湯中に放置し、空隙を形成させ乾燥させることにより三
層表面構造を有する印刷機用インキローラが出来る。
本発明による印刷機用インキローラはインキ吸引性を有
する連続した表面層(母材)と当該表面層中に任意の大
きさを持つ、インキ溜めのための凹部と、相互に独立し
た略球状粒子による凸部から構成されるため、従来の金
属或はセラミックからなるアニロックスローラにくらべ
インキの保持性、インキ保有量の増大、ドクターブレー
ドとの摩擦の低下による摩耗の減少などが改善される。
その結果、インキの配合の自由度が増し、印刷物の品質
の向上、湿し水によるところの障害が除去され、印刷能
率の向上、更に印刷機用インキローラの長寿命化が保証
される。
また、誤って印刷機用インキローラの表面に傷をつけた
場合には砥石等によって研磨を施すことにより容易に元
の表面状態とすることができる。
このため、例えば第1図に示したキーレスオフセット印
刷機の場合で考えると、この印刷機用インキローラは5
の位置に取り付けて使用され、インキの受け渡しと、計
量ローラとして機能する。この場合、この印刷機用イン
キローラ上の表面層17及びインキ溜め部(第4図、第5
図中の19)のインキはドクターブレード6によって余分
なインキは掻き取られ、インキ着けローラ8に転写され
る。このインキの転写は印刷機用インキローラとインキ
着けローラとのニップの離れる位置で行われる。而して
表面層(第4図、第5図中の17)とインキ溜め部中のイ
ンキは全て一連に連なっているので従来のアニロックス
ローラの場合のように所謂真空効果を起こすことはな
い。その結果、極めて効率良く、かつ容易にインキの転
写を行うことができる。
更に、相互に独立した略球状粒子の頂点とドクターブレ
ードとの接触は、点接触によってインキが掻き取られる
ため摩擦抵抗が小さく摩耗や発熱が極めて小さい。従っ
て長時間の印刷でもインキ特性、例えばインキクック値
の変化が少なく、安定した印刷が保証される。
また、本発明は、インキ吸引性を有する表面層(母材)
中に積極的にインキを保有するための凹部を設けてある
ので、従来のアニロックスローラよりも多量のインキを
保有することができる。このため被印刷体に対するイン
キ量も多く、濃度を高めることができる。特にカラー印
刷では従来のアニロックスローラでは濃度が低く問題と
なっていたが、本発明による印刷機用インキローラを使
用することにより解決される。更に凹部の量や大きさは
任意に変えることができる。このため、選択の範囲は大
幅に広くなる。また、本発明による印刷機用インキロー
ラは表面層(母材)がインキ吸引性を有しているため、
エマルションインキとの親和性が強く、したがってロー
ラストリッピングは全く発生しない。
また本発明は、表面領域に多数の凹凸部を有する表面層
を芯金の周面に形成する印刷機用インキローラの製造方
法において、インキ吸引性を有する合成樹脂またはゴム
状物質からなる母材と、該母材よりも硬度の高い多数個
の略球状粒子及び凹部形成物質を混合する工程と、前記
工程で得られた混合物を硬化または架橋して前記母材と
前記凹部形成物質及び前記略球状粒子からなる表面層素
材を形成する工程と、前記表面層素材を研磨して前記多
数個の略球状粒子の任意のものを表面領域に部分的に露
出させて多数個の相互に独立した凸部を出現させると共
に、前記凹部形成物質によって略半球状の凹部を多数個
露出させる工程とにより、表面層を形成することを特徴
とする印刷機用インキローラの製造方法である。
ここで、表面層を芯金の表面に被着する手段としては、
注型法、回転成型法、シート巻成型法、或いはリアクシ
ョン インジェクション モールディング(RIM)法、
溶射法等を採用できる。
注型法は、母材の形態か液状物の場合に使用できる。こ
の方法では、まず、母材、略球状粒子、凹部形成物質及
び硬化剤を混合し、さらに脱泡して表面層を形成するた
めの混合物を作る。次に、表面に接着剤を塗布した芯金
を金型内に設定する。この金型に前述の混合物を注型
し、硬化させて芯金と一体化した表面層を形成する。然
る後、表面層に研磨を施し、必要に応じて凹部形成処理
を施して印刷機用インキローラを得る。
回転成型法は、まず、回転成型用の円筒状金型を用意す
る。次いで、金型のキャビティ部分に内面研磨を施して
から離型剤を塗布する。次に、注型法と同様にして作っ
た混合物をキャビティ内に注入する。然る後、これを所
定温度で所定時間回転成型して混合物を硬化させて表面
層の部分を形成する。得られた表面層を脱型し、その内
面に研磨処理を施す。この後、表面層内に所定の芯金を
例えば焼きばめによって挿着する。この後表面層に研磨
を施し、必要により凹部形成のための処理をして印刷機
用インキローラを得る。
シート巻成型法は、母材の形態が固形で混練りタイプの
場合に採用できる。この方法では、まず、練りロールで
母材に略球状粒子、凹部形成物質、架橋剤、その他加工
助剤等の必要な薬品を混合してシートを作る。次いで、
このシートを所定の芯金に巻装する。次に巻装したシー
トに熱処理を施し、芯金と一体化した表面層を形成す
る。然る後、表面層に研磨処理を施し必要により母材中
に凹部形成のための処理をして、印刷機用インキローラ
を得る。この場合、芯金に巻装する表面層を押出成型に
よって作っても良い。
また、これらの方法で行なう研磨は、砥石或いは研磨布
を用いて行なう。
また、合成樹脂、ゴム状物質、略球状粒子の夫々の種類
及び略球状粒子の形状としては凹部形成物質の種類及び
形状、前述のものと同じである。
また、母材中に混入する略球状粒子の混入量は、母材10
0重量部に対して10〜400重量部である。混入量が10重量
部未満の場合は、凸部と表面層の高低差が不十分とな
る。混入量が400重量部を越える場合は、凸部の量が多
くなりすぎインキを保持する能力が低下する。
図面の簡単な説明 第1図はキーレスオフセット印刷機の概略構成を示す説
明図、第2図及び第3図は、アニロックスローラの周面
に形成された凹部の説明図、第4図は本発明の実施例の
要部の説明図、第5図は本発明の実施例の要部の斜視
図。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 サンニックスHR−450P(三洋化成社製ポリオール)100
重量部を加熱脱水し、これに平均粒径35μmのシリカか
らなる硬質の球状粒子S−COH(マイクロン社製)150重
量部および平均粒径50μmの中空微小球状体(B37/200
0)25重量部(住友スリーエム社製)をミキサーで混合
する。次いで、これに硬化剤としてミリオネートMT(日
本ポリウレタン社製、イソシアネート)110重量部を投
入し、減圧状態で充分に攪拌して表面層を形成するため
の原料を得る。
次に、脱錆、脱脂を施した後表面に接着剤を塗布した芯
金を型組し、この型内に上述のようにして得た原料を注
入し、85℃で6時間加熱を施して硬化させ、芯金の表面
に表面層を形成する。
然る後、これを脱型して十分に冷却した後、表面層に砥
石で表面研磨を施し、外径175mm、片肉厚5mmの表面層を
形成した。
このようにして得た印刷機用ローラの表面粗さ(Rz)
(10点平均粗さ)は20μmでショアーD硬さは86゜であ
った。この印刷機用ローラをキーレスオフセット印刷機
のアニロックスローラの位置に取りつけてインキの計量
と受け渡しをするローラとして使用した。毎分400回転
の速度で1日6時間、合計6ケ月間使用した。この間ロ
ーラストリッピングの発生は皆無であり、ドクターブレ
ードの交換は1回であった。また、ローラ表面の変化は
全くなかった。印刷物のベタ部の濃度をX−Rite408で
測定したところ、墨で1.15、藍で0.94、赤で0.98、黄色
で0.80であり、満足すべき印刷内容の濃度が得られた。
そして6ケ月経過後も殆んど変化しなかった。
これに対し従来のアニロックスローラを同じ条件で使用
した場合にはほぼ1ケ月の使用で、インキ濃度の低下が
始まった。この時点での濃度は墨で0.95、藍で0.84、赤
で0.88、黄で0.75であった。また、ローラの表面を観察
するとセルの深度が浅くなり、表面粗さ(Rz)は初期に
25μmであったものが17μmとなっていた。また、ドク
ターブレードの摩耗は2mmであり、ドクターブレードの
交換を3回行った。
実施例2 エポキシ樹脂アラルダイトAY105(日本チバガイギー社
製)100重量部に硬化剤HY956(日本チバガイギー社製)
20重量部を加えて混合する。これに平均球径60μmのア
ルミナからなる硬質の球状粒子アルナビーズCB−A60
(昭和電工社製)を180重量部、更に平均球径45μmの
中空微小球状粒子としてフィライト300/7(フィライト
社、アルミノシリケート)20重量部を加え充分に混合す
る。
次に、脱脂、サンドブラスト加工を施した後、表面に接
着剤を塗布した芯金を型組し、この型内に上述のように
して得た原料を注入し、約50℃に温度調節した部屋に24
時間放置して硬化させ芯金の表面に表面層を形成する。
然る後、これを脱型し、表面層に砥石で研磨を施し外径
175mm、片肉厚5mmの表面層を有する印刷機用インキロー
ラを得た。
このようにして得た印刷機用インキローラの表面の10点
平均粗さ(Rz)は、27μmでショアーD硬さは85であっ
た。この印刷機用インキローラをキーレスオフセット印
刷機のアニロックスローラの位置に取りつけ、インキの
計量と受け渡しをするローラとして使用した。毎分450
回転の速度で1日7時間の印刷を1年間行った。この
間、湿し水によるローラストリッピングは全く発生しな
かった。墨インキの濃度はX−Rite408で測定したが1.1
〜1.15で非常に安定した状態であった。また、印刷後の
印刷機用インキローラの表面の10点平均粗さは24〜26μ
mで変化は非常に少なかった。更に、外径は、176mmで
測定誤差内でほとんど変化はしていなかった。1年間の
間におけるドクターブレードの交換は3回であった。
更に1年間使用した時点で誤って印刷機用インキローラ
の表面に深さ0.5mm、幅30mmの傷をつけたため上述のよ
うして調整した原料を作り、傷の部分に流し硬化させた
のち、砥石にて研磨し再度機械に取りつけて印刷したが
何ら支障なく使用することができた。
実施例3 配合組成 重量部 JSRN230S(日本合成ゴム社製ニトリルゴム) 100 亜鉛華 5 粉末イオウ 40 促進剤CZ 1 〃 D 1 ステアリン酸 1 老化防止剤 1 クレー 50 スミライトレジンPR310(住友ジュレッツ社製フェノー
ル樹脂) 30 ニポール1312(日本ゼオン社製液状ニトリルゴム) 10 アルナビーズCB−A30(昭和電工社製硬質球状アルミナ
ビーズ、平均球形30μm) 150 芒硝(平均粒径60μm) 100 489 上記配合物を練りロールで十分に混合練りをする。次に
この物をカレンダーロールを用いて厚さ約2mmのシート
にする。
次いで、別途用意した芯金にサンドブラスト処理を施
す。この芯金の表面に上記配合物をトルオールに溶かし
て作ったゴム糊を塗布する。次いで、ゴム糊を塗布した
芯金上に上述のようにして作ったシートを直径が180mm
になるまで巻装する。
然る後、巻装して形成した表面層の周面に、綿テープ及
びスチールワイヤーを巻き付ける。この状態で加硫缶内
に導入し、水蒸気圧4kg/cm2で6時間加熱して加硫させ
る。
次に、これを冷却後、表面層に砥石で直径175mmになる
まで研磨した後、240メッシュのサンドペーパーで研磨
を施す。然る後、80〜90℃に温調した水槽中にこれを24
時間放置し、ローラの表面層中の芒硝を溶出し、独立し
た略球状粒子とインキ吸引性を有する表面層とインキ溜
めのための凹部を具備した印刷機用インキローラを得
る。この表面層の硬さはショアーDで90゜、表面粗さ
(Rz)は30μmであった。
このようにして得た印刷機用ローラをキーレスオフセッ
ト印刷機の従来のアニロックスローラの代りに取りつけ
インキの計量と受け渡しローラとして使用した。毎分40
00回転で1日6時間、1年間使用した。初期の墨インキ
のX−Rite408で測定した濃度は1.1〜1.15で充分な濃度
であった。次いで、これをスポットカラーとして赤イン
キにも使用したが濃度は1.0で充分であった。
この間のドクターブレードの交換は3回であった。ロー
ラストリッピングの発生は皆無であった。
更に1年間の使用により直径が176mmになり表面にスク
ラッチが入ったので、印刷機からこれを取り外し、再度
研磨を施し、80〜90℃の水槽に24時間浸漬し乾燥した。
この結果、全く新品同様の印刷機用インキローラとして
再生でき、再度使用できるローラが得られた。
産業上の利用可能性 本発明は、長期間に亘って所定量のインキの転写機能を
維持することができて、印刷機の印刷性能を高めること
ができると共に、その製造及び修復が極めて容易なもの
であり、フレキソ印刷機用、オフセット印刷機用、凸版
印刷機用等のインキ装置のインキ受け渡しローラとして
極めて有用なものである。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金と、該芯金の表面に形成され、インキ
    吸引性を有すると共に表面研磨が可能な合成樹脂または
    ゴム状物質からなる表面層と、該表面層に混入された多
    数個の略球状粒子及び多数個の中空微小球状体と、前記
    表面層の表面領域に部分的に露出し、該略球状粒子によ
    って形成された多数個の相互に独立した凸部と、前記表
    面層の表面領域に露出し、前記中空微小球状体の一部で
    形成された多数個の略半球状の凹部とを具備することを
    特徴とする印刷機用インキローラ。
  2. 【請求項2】合成樹脂が、ウレタン樹脂、ポリアミド樹
    脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
    脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
    アミドイミド樹脂、メラミン樹脂の何れかである請求の
    範囲第1項記載の印刷機用インキローラ。
  3. 【請求項3】ゴム状物質が、ニトリルゴム、ウレタンゴ
    ム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒド
    リンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリ
    エチレン、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリ
    ブタジエンゴム、多硫化ゴム、天然ゴムの何れかである
    請求の範囲第1項記載の印刷機用インキローラ。
  4. 【請求項4】略球状粒子が、シリカ球状粒子、アルミナ
    球状粒子、アルミノシリケート球状粒子、セラミック球
    状粒子、チタニア球状粒子、酸化クロム球状粒子、ジル
    コニア球状粒子、タングステンカーバイト球状粒子、シ
    リコンカーバイト球状粒子、ヘインズ合金球状粒子、ス
    テライト合金球状粒子、ヘイステライト合金粒子、デル
    クロム合金粒子、ガラス球状粒子、ステンレススチール
    球状粒子、エポキシ樹脂球状粒子、フェノール樹脂球状
    粒子の何れか1種以上からなるものである請求の範囲第
    1項記載の印刷機用インキローラ。
  5. 【請求項5】略球状粒子の径が、5〜100μm、好まし
    くは10〜60μmである請求項第1項記載の印刷機用イン
    キローラ。
  6. 【請求項6】中空微小球状体は、塩化ビニリデン樹脂、
    エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、アルミ
    ナ、シリカ、アルミノシリケート、ガラス、セラミック
    の少なくともいずれかの1種以上のもので構成された外
    殻を有している請求項第1項記載の印刷機用ローラ。
  7. 【請求項7】中空微小球状体の径が、5〜100μm好ま
    しくは20〜80μmである請求項第1項記載の印刷機用ロ
    ーラ。
  8. 【請求項8】表面領域に多数の凹凸部を有する表面層を
    芯金の周面に形成する印刷機用インキローラの製造方法
    において、インキ吸引性を有する合成樹脂またはゴム状
    物質からなる母材と、該母材よりも硬度の高い多数個の
    略球状粒子及び凹部形成物質を混合する工程と、前記工
    程で得られた混合物を硬化または架橋して前記母材と前
    記凹部形成物質及び前記略球状粒子からなる表面層素材
    を形成する工程と、前記表面層素材を研磨して前記多数
    個の略球状粒子の任意のものを表面領域に部分的に露出
    させて多数個の相互に独立した凸部を出現させると共
    に、前記凹部形成物質によって略半球状の凹部を多数個
    露出させる工程とにより、表面層を形成することを特徴
    とする印刷機用インキローラの製造方法。
  9. 【請求項9】母材に混入する略球状粒子の混入量が、母
    材100重量部に対して10〜400重量部である請求項第8項
    記載の印刷機用インキローラの製造方法。
  10. 【請求項10】凹部形成物質が、中空微小球状体であ
    り、凹部の露出を該中空微小球状体を潰すことによって
    行うものである請求項第8項記載の印刷機用インキロー
    ラの製造方法。
  11. 【請求項11】凹部形成物質は、水可溶性物質、有機溶
    媒可溶物質、酸又はアルカリ性薬品により可溶な物質、
    有機或いは無機の発泡剤、多孔性物質のいずれかである
    請求項第8項記載の印刷機用インキローラの製造方法。
  12. 【請求項12】水可溶性物質が塩化ナトリウム粉末、砂
    とう粉末、でんぷん粉末、ぼう硝粉末(Na2SO4)、炭酸
    カリウム(K2CO3)粉末、硝酸カリウム(K2NO3)粉末、
    硝酸カルシウム(Ca(NO3)、硝酸アンモニウム(N
    H4NO3)粉末、硝酸ナトリウム(NaNO3)、塩化亜鉛(Zn
    Cl2)、硝酸亜鉛(Zn(No3)、尿素粉末、塩化バリ
    ウム(BaCl2)、ポリビニルアルコール粉末、カルボキ
    シメチルセルロース粉末、アラビアゴム、ゼラチン、ポ
    リアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキシド、メチルセ
    ルロースの少なくともいずか1種以上のもので構成され
    ている請求の範囲第11項記載の印刷機用ローラの製造方
    法。
  13. 【請求項13】気体が、空気、炭酸ガス、チッ素ガスの
    いずれかである請求項第11項記載の印刷機用ローラの製
    造方法。
  14. 【請求項14】酸又はアルカリ性薬品により可溶な物質
    が、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛、マグネシウムのいず
    れかであり、酸は塩酸又は硫酸であり、かつ、アルカリ
    は水酸化ナトリウムである請求項第11項記載の印刷機用
    ローラの製造方法。
  15. 【請求項15】有機或いは無機の発泡剤が、アゾビスイ
    ソブチルニトリル、トルエンスルフォニルヒドラジド、
    p−p′オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド、
    ジニトロソペンタメチレンテトラメン、アゾジカルボン
    アミド、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウムの少な
    くともいずれか1種以上のものである請求項第11項記載
    の印刷機用ローラの製造方法。
  16. 【請求項16】多孔性物質が、コルク粉末、ウレタンフ
    ォーム粉末、スポンジゴム粉末、含浸紙粉末のいずれか
    1種である請求項第11項記載の印刷機用インキローラの
    製造方法。
  17. 【請求項17】水可溶性物質、酸又はアルカリ性薬品に
    より可溶な物質の母材への添加量が、母材100重量部に
    対して10〜400重量部である請求項第11項記載の印刷機
    用インキローラの製造方法。
  18. 【請求項18】水可溶性物質、酸又はアルカリ性薬品に
    より可溶な物質の粒径は、5〜100μmである請求項第1
    1項記載の印刷機用インキローラの製造方法。
JP50042389A 1988-12-20 1988-12-20 印刷機用インキローラ及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0717112B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1988/001286 WO1989005733A1 (en) 1987-12-21 1988-12-20 Ink roller for printing press and production thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0717112B2 true JPH0717112B2 (ja) 1995-03-01

Family

ID=18527088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50042389A Expired - Lifetime JPH0717112B2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20 印刷機用インキローラ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0717112B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5099759A (en) Ink metering roller and method of manufacturing the same
JP2643187B2 (ja) インキ装置のインキ受渡しロール及びその製造方法
WO1989005733A1 (en) Ink roller for printing press and production thereof
US5429046A (en) Dampening roller and method for producing the same and dampening systems for a printing apparatus employing the dampening roller
EP0499848B1 (en) Long lived, variable-delivery ink metering method system and roller for keyless lithography
JP2931719B2 (ja) 印刷用ローラー及びその製造方法
EP0364653B1 (en) Inking cylinder used in a printing apparatus and method for producing the inking cylinder
JPH0717112B2 (ja) 印刷機用インキローラ及びその製造方法
JP2616901B2 (ja) 多色刷用輪転印刷機
US4882990A (en) Ink roller for rotary press
KR100429691B1 (ko) 미세기공 함유 연마패드 및 그 제조방법
JP2592945B2 (ja) 印刷機用インキ計量ローラ及びその製造方法
US5184552A (en) Ink roller for rotary press
JP3001253B2 (ja) インキ調量ロール
JPH0741704B2 (ja) オフセット印刷機の湿し水装置
JP3055912B2 (ja) 計量ローラーの製造方法
JPH02106350A (ja) 印刷機のインキ供給装置
WO2003037630A1 (en) Printing elements and methods of construction
JPH0698852B2 (ja) インキ受渡しローラ
JPH0930099A (ja) 窯業系板材への印刷方法並びに装置
JPH06134975A (ja) 樹脂製ロ−ラの整面方法
JPH082644B2 (ja) 印刷機のインキ供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080301

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term