JPH07171101A - 内視鏡の洗浄方法とその装置 - Google Patents
内視鏡の洗浄方法とその装置Info
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- JPH07171101A JPH07171101A JP5343252A JP34325293A JPH07171101A JP H07171101 A JPH07171101 A JP H07171101A JP 5343252 A JP5343252 A JP 5343252A JP 34325293 A JP34325293 A JP 34325293A JP H07171101 A JPH07171101 A JP H07171101A
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- endoscope
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Abstract
(57)【要約】
【構成】食塩水の電気分解によってアルカリ水と酸性水
を生成する装置１と、生成したアルカリ水乃至酸性水の
貯水タンク３と、アルカリ水と酸性水を順次供給して内
視鏡の表面を洗浄する洗浄装置４と、エアー供給装置５
と、洗浄後のアルカリ水と酸性水を貯水して中和する中
和タンク６とを用いた内視鏡の洗浄方法とその装置。 【効果】内視鏡の表面が短時間に、確実に、しかも残留
性なく殺菌洗浄を行うことができ、また洗浄に使用した
アルカリ水と酸性水は一旦中和タンクに貯め、中和して
から排出するため、二次公害の問題がない。
を生成する装置１と、生成したアルカリ水乃至酸性水の
貯水タンク３と、アルカリ水と酸性水を順次供給して内
視鏡の表面を洗浄する洗浄装置４と、エアー供給装置５
と、洗浄後のアルカリ水と酸性水を貯水して中和する中
和タンク６とを用いた内視鏡の洗浄方法とその装置。 【効果】内視鏡の表面が短時間に、確実に、しかも残留
性なく殺菌洗浄を行うことができ、また洗浄に使用した
アルカリ水と酸性水は一旦中和タンクに貯め、中和して
から排出するため、二次公害の問題がない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡の表面の殺菌
浄化を目的とした内視鏡の洗浄方法とその装置に関する
ものである。
浄化を目的とした内視鏡の洗浄方法とその装置に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】内視鏡は使用後はチューブ表面に体液が
付着し、またこれを媒体として二次感染した黄色ブドウ
球菌等が繁殖することが考えられるので、再使用に際し
てはチューブ表面の殺菌洗浄を必要とする。
付着し、またこれを媒体として二次感染した黄色ブドウ
球菌等が繁殖することが考えられるので、再使用に際し
てはチューブ表面の殺菌洗浄を必要とする。
【０００３】従来、内視鏡の表面の洗浄としては、特開
昭59-32435号公報、特公平5-44292号公報等に開示され
ているように、水道水などの洗浄水を内視鏡の外表面に
噴射させる方法が提案されている。
昭59-32435号公報、特公平5-44292号公報等に開示され
ているように、水道水などの洗浄水を内視鏡の外表面に
噴射させる方法が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、チューブ表
面に付着した体液などのタンパク質、油脂をこのような
水道水の噴射によって完全に除去することは難しく、ま
たこの方法では殺菌は到底不可能である。
面に付着した体液などのタンパク質、油脂をこのような
水道水の噴射によって完全に除去することは難しく、ま
たこの方法では殺菌は到底不可能である。
【０００５】また、これら内視鏡のチューブ表面の殺菌
洗浄には高濃度の次亜塩素又はホルマリンを使用するこ
とも試みられているが、この方法では廃液をそのまま河
川等に排水すると二次公害の問題が生ずるので、廃液処
理施設を必要とするなどの問題点がある。
洗浄には高濃度の次亜塩素又はホルマリンを使用するこ
とも試みられているが、この方法では廃液をそのまま河
川等に排水すると二次公害の問題が生ずるので、廃液処
理施設を必要とするなどの問題点がある。
【０００６】更に、薬品による殺菌洗浄には細菌の耐薬
品性を高め、逆に薬品そのものを媒体として細菌が繁殖
することも報告されている。
品性を高め、逆に薬品そのものを媒体として細菌が繁殖
することも報告されている。
【０００７】
【問題点を解決するための手段】以上の問題点を解決す
るため、この発明では内視鏡の外表面に、食塩水の電気
分解によって生成したアルカリ水と酸性水を順次供給し
て内視鏡の表面を殺菌浄化する内視鏡の洗浄方法とその
装置を提案するものである。
るため、この発明では内視鏡の外表面に、食塩水の電気
分解によって生成したアルカリ水と酸性水を順次供給し
て内視鏡の表面を殺菌浄化する内視鏡の洗浄方法とその
装置を提案するものである。
【０００８】
【作用】即ち、例えば５％食塩水を陰極と陽極を隔膜で
画して電気分解すると、陰極側には水酸イオン、塩素イ
オン等を含む約pH12.0のアルカリ水が得られ、陽極側に
は水素イオン、ナトリウムイオン等を含む約pH2.0 、OR
P(酸化還元電位)1000mV以上の酸性水が得られる。
画して電気分解すると、陰極側には水酸イオン、塩素イ
オン等を含む約pH12.0のアルカリ水が得られ、陽極側に
は水素イオン、ナトリウムイオン等を含む約pH2.0 、OR
P(酸化還元電位)1000mV以上の酸性水が得られる。
【０００９】このうち、アルカリ水は油脂、可溶性タン
パク、酸性結晶体等の洗浄・溶解能力があり、また細
菌、ウイルス等微生物の多くは、pH2.7 以下、ORP 約+1
000mV以上では生存できず、したがって酸性水には微生
物等の殺菌作用がある。
パク、酸性結晶体等の洗浄・溶解能力があり、また細
菌、ウイルス等微生物の多くは、pH2.7 以下、ORP 約+1
000mV以上では生存できず、したがって酸性水には微生
物等の殺菌作用がある。
【００１０】そこで、先ずアルカリ水によって内視鏡の
外表面を洗浄し、次いで酸性水によって内視鏡の外表面
を洗浄すれば、アルカリ水によっては内視鏡の外表面に
付着した油脂、可溶性タンパク、酸性結晶体の溶解・除
去が行われ、酸性水によっては黄色ブドウ球菌等の殺菌
処理が行われる。
外表面を洗浄し、次いで酸性水によって内視鏡の外表面
を洗浄すれば、アルカリ水によっては内視鏡の外表面に
付着した油脂、可溶性タンパク、酸性結晶体の溶解・除
去が行われ、酸性水によっては黄色ブドウ球菌等の殺菌
処理が行われる。
【００１１】また、酸性水には対象物の電子を奪って酸
化し、自身は中性化し、残留性がなく、しかも光や空気
に触れると普通の水に戻るという性質があり、したがっ
て上述のようにアルカリ水の後に酸性水で洗浄しても、
これらの水は普通の水に戻り、残留することはない。
化し、自身は中性化し、残留性がなく、しかも光や空気
に触れると普通の水に戻るという性質があり、したがっ
て上述のようにアルカリ水の後に酸性水で洗浄しても、
これらの水は普通の水に戻り、残留することはない。
【００１２】なお、アルカリ水は中性化する前の酸性水
と混ぜることにより、中性化するので、これを排水して
も二次公害の問題がない。
と混ぜることにより、中性化するので、これを排水して
も二次公害の問題がない。
【００１３】このようにして内視鏡の表面をアルカリ
水、酸性水で洗浄・殺菌処理した後、限外濾過膜を通過
させたＲＯ水又は純水で内視鏡の表面を洗浄して次回の
使用に備える。
水、酸性水で洗浄・殺菌処理した後、限外濾過膜を通過
させたＲＯ水又は純水で内視鏡の表面を洗浄して次回の
使用に備える。
【００１４】
【実施例】以下、図示の実施例に基づいてこの発明を詳
細に説明すると、図１はこの発明における内視鏡の洗浄
方法のフローチャートを示すものであり、１はその内部
に隔膜1aを介して陰極室1bと陽極室1cを有する電気分解
装置、２は食塩タンク、３は酸性水の貯水タンク、４は
内視鏡の洗浄装置、５はエアー供給装置、６は中和タン
ク、７は純水の貯水タンクである。
細に説明すると、図１はこの発明における内視鏡の洗浄
方法のフローチャートを示すものであり、１はその内部
に隔膜1aを介して陰極室1bと陽極室1cを有する電気分解
装置、２は食塩タンク、３は酸性水の貯水タンク、４は
内視鏡の洗浄装置、５はエアー供給装置、６は中和タン
ク、７は純水の貯水タンクである。
【００１５】内視鏡の洗浄装置４は、その上部にはその
周縁が枠で囲まれた天板８が嵌め込まれ、この天板８に
はその先端に洗浄水の入水口9aを有し、その終端に洗浄
水の排出口9bを有し、且つ終端に向けて傾斜する渦巻き
状の溝９が形成される。
周縁が枠で囲まれた天板８が嵌め込まれ、この天板８に
はその先端に洗浄水の入水口9aを有し、その終端に洗浄
水の排出口9bを有し、且つ終端に向けて傾斜する渦巻き
状の溝９が形成される。
【００１６】溝９の内周に沿って内視鏡のチューブを固
定するための二股状の支持具10が配置され、支持具10の
底部には気泡ホース11が配管され、内視鏡カメラ12のチ
ューブ13は支持具10に固定して渦巻き状の溝９内に設定
する。
定するための二股状の支持具10が配置され、支持具10の
底部には気泡ホース11が配管され、内視鏡カメラ12のチ
ューブ13は支持具10に固定して渦巻き状の溝９内に設定
する。
【００１７】その他、内視鏡の洗浄装置４には、洗浄水
の入水口9a付近の溝９には水位検出電極14が設けられ、
またその側面には制御盤15が設けられている。
の入水口9a付近の溝９には水位検出電極14が設けられ、
またその側面には制御盤15が設けられている。
【００１８】以上のような構成において、水道水に食塩
タンク２からの食塩を補給して５％濃度の食塩水とした
電解用水は給水ラインを通して電気分解装置１の底部か
ら陰極室1bと陽極室1cに供給される。
タンク２からの食塩を補給して５％濃度の食塩水とした
電解用水は給水ラインを通して電気分解装置１の底部か
ら陰極室1bと陽極室1cに供給される。
【００１９】電気分解装置１の電源をオンすることによ
り、陰極室1bにはOH-,Cl-,SO4 2- 等の陰イオンを含むア
ルカリ水（約pH11.8) が生成し、一方陽極室1cにはH+,N
a+,K+,Mg2+,Ca2+ 等の陽イオンを含む酸性水( 約pH2.2)
が生成する。
り、陰極室1bにはOH-,Cl-,SO4 2- 等の陰イオンを含むア
ルカリ水（約pH11.8) が生成し、一方陽極室1cにはH+,N
a+,K+,Mg2+,Ca2+ 等の陽イオンを含む酸性水( 約pH2.2)
が生成する。
【００２０】このうち、アルカリ水は直ちに内視鏡の洗
浄装置４に送水され、一方酸性水は一旦貯水タンク３に
貯水される。
浄装置４に送水され、一方酸性水は一旦貯水タンク３に
貯水される。
【００２１】洗浄装置４に送水されたアルカリ水は入水
口9aより溝９内に供給され、その傾斜に従って溝９を流
下し、排出口9bより排出させる。
口9aより溝９内に供給され、その傾斜に従って溝９を流
下し、排出口9bより排出させる。
【００２２】また、アルカリ水が渦巻き状の溝９を流下
する間に、エアー装置５よりクリーンエアーを気泡ホー
ス11に送り込み、気泡ホース11より気泡状のエアーをア
ルカリ水中に送り込む。
する間に、エアー装置５よりクリーンエアーを気泡ホー
ス11に送り込み、気泡ホース11より気泡状のエアーをア
ルカリ水中に送り込む。
【００２３】この気泡を吹き込んだアルカリ水により内
視鏡12のチューブ13に付着する油脂、タンパク質等の汚
れは効果的に洗浄され、洗浄後のアルカリ水は中和タン
ク６に貯水する。
視鏡12のチューブ13に付着する油脂、タンパク質等の汚
れは効果的に洗浄され、洗浄後のアルカリ水は中和タン
ク６に貯水する。
【００２４】アルカリ水による洗浄後、電気分解装置１
の電源をオフにして電気分解を停止するとともに、貯水
タンク３に貯水された酸性水をポンプ16により入水口9a
より溝９に供給し、前記アルカリ水による洗浄と同様
に、酸性水中に気泡ホース11より気泡を吹き込みなが
ら、酸性水による内視鏡12のチューブ13の洗浄を行う。
の電源をオフにして電気分解を停止するとともに、貯水
タンク３に貯水された酸性水をポンプ16により入水口9a
より溝９に供給し、前記アルカリ水による洗浄と同様
に、酸性水中に気泡ホース11より気泡を吹き込みなが
ら、酸性水による内視鏡12のチューブ13の洗浄を行う。
【００２５】酸性水は約pH2.2 、ORP2000mV 以上である
ため、これに気泡を吹き込みながら内視鏡12のチューブ
13の洗浄を行うと、チューブ13に付着する細菌の殺菌洗
浄が行われる。
ため、これに気泡を吹き込みながら内視鏡12のチューブ
13の洗浄を行うと、チューブ13に付着する細菌の殺菌洗
浄が行われる。
【００２６】洗浄後の酸性水は中和タンク６に貯水し、
先のアルカリ水を中和することにより、排水口より中和
により無害化された洗浄水を排出することができる。
先のアルカリ水を中和することにより、排水口より中和
により無害化された洗浄水を排出することができる。
【００２７】その後、必要であれば、貯水タンク７に貯
水された純水を入水口9aより溝９に供給し、前記アルカ
リ水乃至酸性水と同様に、純水中に気泡ホース11より気
泡を吹き込みながら、内視鏡12のチューブ13の洗浄を行
い、洗浄後の純水は中和タンク６に貯水する。
水された純水を入水口9aより溝９に供給し、前記アルカ
リ水乃至酸性水と同様に、純水中に気泡ホース11より気
泡を吹き込みながら、内視鏡12のチューブ13の洗浄を行
い、洗浄後の純水は中和タンク６に貯水する。
【００２８】これら洗浄水による洗浄後、エアー供給装
置５よりクリーンエアーを気泡ホース16に送り込み、気
泡ホース16より気泡状のエアーを内視鏡12のチューブ13
に吹き付ける。
置５よりクリーンエアーを気泡ホース16に送り込み、気
泡ホース16より気泡状のエアーを内視鏡12のチューブ13
に吹き付ける。
【００２９】このエアーの吹き付けによって、洗浄され
たチューブ13が乾燥されると同時に、嫌気性細菌の殺菌
洗浄、更には電気分解の過程で生成した塩素化合物の分
解除去が行われる。
たチューブ13が乾燥されると同時に、嫌気性細菌の殺菌
洗浄、更には電気分解の過程で生成した塩素化合物の分
解除去が行われる。
【００３０】
【発明の効果】以上要するに、この発明によれば内視鏡
の表面が短時間に、確実に、しかも残留性なく殺菌洗浄
を行うことができる。
の表面が短時間に、確実に、しかも残留性なく殺菌洗浄
を行うことができる。
【００３１】また、洗浄に使用したアルカリ水と酸性水
は一旦中和タンクに貯め、中和してから排出するため、
二次公害の問題がない。
は一旦中和タンクに貯め、中和してから排出するため、
二次公害の問題がない。
【図１】 この発明の一実施例を示す洗浄・殺菌処理シ
ステムを示す概略図
ステムを示す概略図
【図２】 内視鏡の洗浄装置の斜視図
【図３】 同上の平面図
【図４】 同上の天板に形成された溝の横断側面図
１は電気分解装置 1aは隔膜 1bは陰極室 1cは陽極室 ２は食塩タンク ３は酸性水の貯水タンク ４は内視鏡の洗浄装置 ５はエアー供給装置 ６は中和タンク ７は純水の貯水タンク ８は天板 ９は渦巻き状の溝 9aは洗浄水の入水口 9bは洗浄水の排出口 10は二股状の支持具 11は気泡ホース 12は内視鏡 13はチューブ 14は水位検出電極 15は制御盤 16はポンプ
Claims (2)
- 【請求項１】 内視鏡の表面に、食塩水の電気分解によ
って生成したアルカリ水と酸性水を順次供給して内視鏡
の表面を殺菌浄化することを特徴とする内視鏡の洗浄方
法。 - 【請求項２】 食塩水の電気分解によってアルカリ水と
酸性水を生成する装置と、生成したアルカリ水乃至酸性
水の貯水タンクと、該アルカリ水と酸性水を順次供給し
て内視鏡の表面を洗浄する洗浄装置と、アルカリ水乃至
酸性水による洗浄中乃至洗浄後を内視鏡の表面にエアー
を供給するエアー供給装置と、洗浄後のアルカリ水と酸
性水を貯水して中和する中和タンクとからなることを特
徴とする内視鏡の洗浄装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5343252A JP2576033B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 内視鏡の洗浄方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5343252A JP2576033B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 内視鏡の洗浄方法とその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07171101A true JPH07171101A (ja) | 1995-07-11 |
| JP2576033B2 JP2576033B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=18360097
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5343252A Expired - Fee Related JP2576033B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 内視鏡の洗浄方法とその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2576033B2 (ja) |
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-
1993
- 1993-12-17 JP JP5343252A patent/JP2576033B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2576033B2 (ja) | 1997-01-29 |
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