JPH07170756A - 逆変換器の制御装置 - Google Patents

逆変換器の制御装置

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JPH07170756A
JPH07170756A JP5313335A JP31333593A JPH07170756A JP H07170756 A JPH07170756 A JP H07170756A JP 5313335 A JP5313335 A JP 5313335A JP 31333593 A JP31333593 A JP 31333593A JP H07170756 A JPH07170756 A JP H07170756A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 交流電圧低下時に余裕角を確保して転流失敗
を防止つつ最大限の送電を可能にする、逆変換装置の制
御装置を得る。 【構成】 転流失敗検出手段8が転流失敗を検出する
と、位相進め戻し手段9が点弧位相角を90°付近まで
進め、その直後に所定の時定数で点弧位相角を戻し始
め、制御選択手段12は位相進め戻し手段9の点弧位相
角を選択するが、その後転流失敗防止制御10が演算し
た設定余裕角を確保する点弧位相角を選択するようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力システムにおけ
る交直変換装置の制御装置に関し、特に交流系統事故に
より交流電圧が低下した場合にも、最大限の交流電力を
送電可能とする逆変換器の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、変換器を逆変換器として運転す
る場合、その制御角αは、90°<180°の範囲で運
転される。一方、直流系統電力を変換して交流系統に給
電する逆変換器にあっては、高力率の運転が望まれるた
め、制御角αを180°近傍で運転させたいが、180
°に近付けると転流余裕角が確保できず、転流失敗を誘
発する。逆に90°に近付ける交流系統への送電ができ
なくなってしまう。従って、この種の逆変換器にあって
は転流余裕角をつねに必要最小限に維持しつつ、180
°近傍で運転している。
【0003】図2は、この種逆変換装置の主回路図と制
御装置ブロック図であり、図2において、1は交流電圧
に同期した点弧パルスによりオンオフ制御されれ順次転
流が行なわれ、直流電圧を交流電圧に変換するインバー
タ回路を構成する他励式スイッチング素子、2はスイッ
チング素子1の交流出力を変成する変圧器、3は直流リ
アクトル、4は交流系統の電圧を検出する交流変成器、
5は交流系統の電流を検出する交流変換器、6は直流系
統の電流を検出する直流変換器、7は直流系統の電圧を
検出する直流変成器、8は直流変成器6、及び交流変成
器5の出力を比較することによりスイッチング素子の転
流失敗を検出する転流失敗検出手段である。
【0004】10は直流変成器6、及び交流変成器4の
出力を導入し、これらの出力から所定の演算を実行し、
スイッチング素子を転流失敗させない所定の余裕角を保
持する点弧位相角を演算する転流失敗防止制御手段、1
1は直流変成器7の検出する直流電圧を導入し、設定電
圧と比較することにより、直流系統電圧を設定電圧とす
る点弧位相角に応じた位相制御信号を導出する定電圧制
御手段、12は入力する位相制御信号の内、進み側の位
相制御信号を選択して出力する制御選択手段、13はこ
の制御選択手段の出力する位相制御手段信号に基づい
て、スイッチング素子1を点弧するパルスを発生する点
弧パルス発生手段、14は交流変成器4の検出する交流
電圧を入力し、交流系統の電圧低下を検出する交流電圧
低下検出手段、15は位相進め戻し手段であり、例え
ば、特公昭51−67918号公報に記載された転流失
敗検出手段8により転流失敗が検出された場合に、制御
選択手段12に出力する位相制御信号を進み側の所定位
相角に対応した位相制御信号とし、交流電圧低下検出手
段14により交流電圧が所定レベル以上に回復したこと
を検出すると、所定の時定数で遅れ方向へ戻す手段であ
る。
【0005】また、上記転流失敗防止制御手段10は、
例えば、「直流送電技術解説」1978年電気学会発
行,P83〜P85に記載されているように、直流変成
器6、及び交流変成器4の検出する直流電流、及び交流
電圧から、次式の関係を保つ点弧位相角を算出し、応じ
た位相制御信号を制御選択手段12に出力する。 cosγ−cos(180°−α)=(√2・Xi・Id)/Ei…(1) ここで、γは、余裕角 αは、点弧位相角 Xiは、転流リアクタンス Idは、直流電流 Eiは、交流電圧である。 即ち、γとXiを定数とし、交流電圧Eiと直流電流I
dとの関係が上記1式を満足する時点の位相制御信号を
制御選択手段12に出力する。
【0006】次に動作について説明する。制御選択手段
12は、位相進め戻し手段15、転流失敗防止制御手段
10、又は定電圧制御手段11の出力する位相制御信号
の内、最も進み側の点弧位相角の位相制御信号を選択
し、点弧パルス発生手段13に出力する。点弧パルス発
生手段13では、制御選択手段12から入力した位相制
御信号に基づいたタイミングで点弧パルスを発生し、ス
イッチング素子1を点弧制御する。
【0007】位相進め戻し手段15、転流失敗防止制御
手段10、及び定電圧制御手段11は、上述した制御動
作により位相制御信号を出力するが、定常状態にあって
は、図3に示す交流電圧低下時以前の状態のように定電
圧制御手段11の出力する位相制御信号3が最も進み側
の点弧位相角の位相制御信号であり、制御選択手段は、
定電圧制御手段11の位相制御信号を選択して点弧パル
ス発生手段13に出力している。ここで、図3の従来例
では、定常状態時、定電圧制御手段11の出力する位相
制御信号は、135°となっている。
【0008】一方、定常状態時であって、交流系統側の
電圧が緩やかに変動するような場合は、転流失敗防止制
御手段10により交流変換器4の検出する交流電圧Ei
と直流変成器6の検出する直流電流Idとの関係が上記
1式を満足する位相制御信号をするため、転流失敗防止
制御手段10の出力する位相制御信号が定電圧制御手段
11の出力する位相制御信号により進み側の位相制御信
号となり、制御選択手段12は転流失敗防止制御手段1
0の出力する位相制御信号を選択して点弧パルス発生手
段13へ出力することになる。
【0009】今、図3に示すように、交流系統に事故が
発生し、交流電圧が急激に低下したとする。ここで、交
流系統の事故は、例えば、地絡事故であり、交流系統の
保護装置により、事故発生後、交流の4サイクル程度で
復旧するものとする。交流電圧が急激に低下すると、転
流失敗防止制御手段10が動作し、1式に基づいて点弧
位相角を進めようとするが、図3の特性曲線2に示すよ
うに制御応答が遅く、転流失敗を誘発することになる。
【0010】即ち、転流失敗防止制御手段10は、1式
による演算を実行するために、交流変成器4の検出出力
から交流電圧の波高値、又は実効値Eiを導出する必要
がある。通常、交流電圧の波高値、又は実効値を導出す
るには、交流変成器4の検出出力を所定のサンプリング
周期でサンプリングし幾つかのサンプリングデータを基
にデジタル演算して求まるが交流電圧が急激に低下した
場合、低下時の波高値、又は実効値を導出するまでに
は、少なくとも交流の半サイクル程度の時間を要する。
従って、転流失敗防止制御手段10の制御応答が遅れる
ことになり、転流失敗を誘発する。
【0011】転流失敗が発生すると、直流側の電流が交
流側に変換されて流れなくなるので、直流変成器6、及
び交流変成器5の出力を入力する転流失敗検出手段8が
転流失敗を検出し、位相進め戻し手段15を動作させ
る。位相進め戻し手段15は、転流失敗検出手段8が転
流失敗を検出すると、図3の特性曲線1のように、位相
制御信号を点弧位相角120°に相当する信号に設定す
る。点弧位相角120°とするのは、系統条件など加味
し、所定の送電電力を確保し得るように経験的に設定し
たものである。
【0012】この結果、制御選択手段12は、位相進め
戻し手段15の位相制御信号を選択するため、スイッチ
ング素子1の点弧パルスのタイミングが早くなり、余裕
角を確保して転流失敗を防止することができる。
【0013】交流電圧の低下が継続する間は、位相進め
戻し手段15は点弧位相角120°の位相制御信号を継
続して出力するが、その後、事故が解除されて復旧し、
交流電圧低下検出手段が交流電圧が所定レベル以上にな
ったことを検出すると、図3に示すように、位相進め戻
し手段15は進めていた点弧位相角を所定の時定数で元
に戻して行くことにより、直流電圧を回復させる。直流
電圧が回復しても、定電圧制御手段11の応答が非常に
遅く設定されているために、定電圧制御手段11の位相
制御信号はすぐには制御選択手段12で選択されず、図
3に示されるように、定電圧制御手段11の位相制御信
号が選択されるまでの間、転流失敗防止制御手段10の
位相制御信号が選択されて、点弧制御がなされる。図5
にこの従来装置の動作により送電する直流電力を特性曲
線2で示す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の逆変換器の制御
装置は、以上のように転流失敗検出手段により転流失敗
が検出されると、位相進め戻し手段15が系統条件など
を加味し、所定の送電電力を確保し得るように設定した
円弧位相角120°に進めるものであるので、設定する
点弧位相角で点弧しても転流失敗を起こす場合には、依
然として転流失敗が継続するため、送電できなくなって
しまう問題点があった。
【0015】また、交流系統側の電圧低下が小さく、位
相進め戻し手段が設定する点弧位相角よりも遅れた点弧
位相角であっても充分に転流が可能な場合でも、所定レ
ベル交流電圧が回復するまで継続して、設定する円弧位
相角で点弧制御するので、転流失敗が防止できたとして
も、充分な送電ができない問題点があった。
【0016】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであり、転流失敗の継続を確実に防
止し、かつ交流系統への電力供給を最大限に行うことの
できる装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る逆変換器の制御装置は、転流失敗を検出する転流失敗
検出手段と、この転流失敗検出手段の動作により、スイ
ッチング素子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その
直後の所定の時定数で遅らせていく位相制御信号を導出
する位相進め戻し手段と、スイッチング素子を転流失敗
させない所定の余裕角を保持する点弧位相角に応じた位
相制御信号を導出する転流失敗制御手段と、上記位相進
め戻し手段、又は転流失敗防止制御手段の導出する位相
制御信号の内、進み側の位相制御信号を選択して点弧パ
ルス発生手段に出力する制御選択手段とを設けたもので
ある。
【0018】この発明の請求項2に係る逆変換器の制御
装置は、交流の電圧低下を検出する電圧低下検出手段
と、この電圧低下検出手段の動作により、スイッチング
素子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に所
定の時定数で遅らせていく位相制御信号を導出する位相
進め戻し手段と、スイッチング素子を転流失敗させない
所定の余裕角を保持する点弧位相角に応じた位相制御信
号を導出する転流失敗防止制御手段と、上記位相進め戻
し手段、又は転流失敗防止制御手段の導出する位相制御
信号の内、進み側の位相制御信号を選択して点弧パルス
発生手段に出力する制御選択手段とを設けたものであ
る。
【0019】この発明の請求項3に係る逆変換器の制御
装置は、転流失敗を検出する転流失敗検出手段と、この
転流失敗検出手段の動作により、スイッチング素子の点
弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に上記交流の
電圧低下度に応じて決定される時定数で遅らせていく位
相制御信号を導出する位相進め戻し手段と、スイッチン
グ素子を転流失敗させない所定の余裕角を保持する点弧
位相角に応じた位相制御信号を導出する転流失敗防止制
御手段と、上記位相進め戻し手段、又は転流失敗防止制
御手段の導出する位相制御信号の内、進み側の位相制御
信号を選択して点弧パルス発生手段に出力する制御選択
手段とを設けたものである。
【0020】この発明の請求項4に係る逆変換器の制御
装置は、交流の電圧低下を検出する電圧低下検出手段
と、この電圧低下検出手段の動作により、スイッチング
素子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に上
記交流の電圧低下度に応じて決定される時定数で遅らせ
ていく位相制御信号を導出する位相進め戻し手段と、ス
イッチング素子を転流失敗させない所定の余裕角を保持
する点弧位相角に応じた位相制御信号を導出する転流失
敗防止制御手段と、上記位相進め戻し手段、又は転流失
敗防止制御手段の導出する位相制御信号の内、進み側の
位相制御信号を選択して点弧パルス発生手段に出力する
制御選択手段とを設けたものである。
【0021】この発明の請求項5に係る逆変換器の制御
装置は、上記請求項1〜4の発明において、直流電圧を
導入し、直流電圧が設定の電圧となる点弧位相角に応じ
た位相制御信号を導出する定電圧制御手段を設け、制御
選択手段に位相進め戻し手段、転流失敗防止制御手段の
位相制御信号とともに定電圧制御手段の導出する位相制
御信号も出力いるようにしたものである。
【0022】
【作用】この発明における請求項1の逆変換器の制御装
置は、転流失敗検出時にスイッチング素子の点弧位相角
を90°近傍まで進めるため、転流失敗の継続が確実に
防止でき、また、その直後に所定の時定数で点弧位相角
を遅らせて行くため、制御選択手段の選択する進み側の
位相制御信号により交流系統への電力供給を最大限に行
うことのできる。
【0023】この発明における請求項2の逆変換器の制
御装置は、電圧低下検出時にスイッチング素子の点弧位
相角を90°近傍まで進めるため、電圧低下により誘発
する転流失敗を確実に防止でき、また、その直後に所定
の時定数で点弧位相角を遅らせて行くため、制御選択手
段の選択する進み側の位相制御信号により交流系統への
電力供給を最大限に行うことのできる。
【0024】この発明における請求項3の逆変換器の制
御装置は、転流失敗検出時にスイッチング素子の点弧位
相角を90°近傍まで進めるため、転流失敗の継続が確
実に防止でき、また、その直後に交流の電圧低下度に応
じて決定される時定数により系統に動揺を与えることな
く迅速に点弧位相角を遅らせて行くため、制御選択手段
の選択する進み側の位相制御信号により交流系統への電
力供給を最大限に行うことのできる。
【0025】この発明における請求項4の逆変換器の制
御装置は、電圧低下検出時にスイッチング素子の点弧位
相角を90°近傍まで進めるため、電圧低下により誘発
する転流失敗を確実に防止でき、また、その直後に交流
の電圧低下度に応じて決定される時定数により系統に動
揺を与えることなく迅速に点弧位相角を遅らせて行くた
め、制御選択手段の選択する進み側の位相制御信号によ
り交流系統への電力供給を最大限に行うことのできる。
【0026】この発明における請求項5の逆変換器の制
御装置は、上記請求項1〜4の発明において、電圧制御
手段を設けているので、制御選択手段は、位相進め戻し
手段、転流失敗防止制御手段、又は定電圧制御手段の導
出する位相制御信号を点弧パルス発生手段に出力する。
【0027】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例につい
て、図1に基づいて説明する。図1において、9は位相
進め戻し手段であり、転流失敗検出手段8により転流失
敗が検出されると、スイッチング素子の点弧位相角を9
0°近傍まで進め、その直後に所定の時定数で遅らせて
いく位相制御信号を導出して、制御選択手段に出力する
ものである。
【0028】次にこの実施例1による他励式逆変換装置
の制御装置の動作について、図4を参照しながら説明す
る。交流系統に事故が発生して交流電圧が急激に低下し
た場合に、転流失敗防止制御手段10の制御応答が電圧
低下に追従できないために転流失敗防止制御手段10の
位相制御信号による点弧制御では余裕角が確保できず転
流失敗が発生する。転流失敗検出手段8がこの転流失敗
を検出すると、位相進め戻し手段9による点弧位相角指
令が図4に示す特性曲線1のように90°付近に設定さ
れた位相角に進んで最小になり、制御選択手段12で選
択されるようになる。その結果、点弧パルスのタイミン
グが早くなり充分な余裕角を確保して転流失敗を防止す
ることが可能になる。その直後に位相進め戻し手段9は
進めていた点弧位相角を所定の時定数で遅らせ、位相戻
しを開始する。その動作と平行して、転流失敗防止制御
手段10の応答が交流電圧低下に追従して所定の余裕角
を確保する点弧位相角を設定できるようになる。そして
図4に示すように転流失敗防止制御手段10の曲線2と
位相進め戻し手段9の曲線1とが交わり同一の位相角に
なると、制御選択手段12により転流失敗防止制御手段
10の弧位相角が選択される。その結果、図15の曲線
1のように転流失敗を防止しつつ、従来の曲線2に比較
して最大限の電力送電を行うことが可能になる。従っ
て、事故復旧後の交流系統の回復を速くすることができ
る。
【0029】実施例2.図6はこの発明の実施例2によ
る逆変換器の制御装置ブロック図である。実施例1で
は、転流失敗を検出して、位相進め戻し手段16が点弧
位相角を90°付近へ進めるが、この実施例2では、交
流電圧低下検出手段14により交流電圧が所定値以下に
低下したことを検出して、位相進め戻し手段16が点弧
位相角を90°付近へ進める。
【0030】このように、この実施例2の装置では、位
相進め戻し手段16が転流失敗を誘発する原因となる交
流電圧の低下そのものを検出するため、実施例1の装置
と比較して、迅速な制御を行なうことができ、一度も転
流失敗をせずに運転継続が可能な場合があり、より大き
な電力送電を行うことが可能になる。
【0031】実施例3.図7はこの発明の実施例3によ
る逆変換器の制御装置ブロック図である。実施例1で
は、位相進め戻し手段17が、90°付近へ進めた点弧
位相角を所定の予め決められた時定数で戻していくが、
この実施例3では、交流電圧低下検出手段14が検出し
た交流電圧の低下度に応じた点弧位相角の戻し時定数を
決定する。即ち、電圧低下が大きな場合、交流系統の回
復は、緩かに行なう必要があり、この場合、時定数を長
くとる。逆に電圧低下が小さな場合は、時定数を短かく
する。この結果、交流系統に動揺を与えることがなく、
かつ迅速な回復が期待できる。
【0032】このように、この実施例3の装置では、位
相進め戻し手段17が交流電圧の低下度に応じて決定さ
れる時定数で点弧位相角を戻すために、転流失敗防止制
御手段10が設定する点弧位相角がより早く選択される
ようにでき、より大きな電力を行うことが可能になる。
【0033】実施例4.図8は実施例4による逆変換器
の制御装置ブロック図である。実施例2では、位相進め
戻し手段18が、90°付近へ進めた点弧位相角を所定
の予め決められた時定数で戻していくが、この実施例4
では、交流低下検出手段14が検出した交流電圧低の下
度に応じた点弧位相角の戻し時定数が決定する。
【0034】このように、この実施例4の装置では、位
相進め戻し手段18が交流電圧の低下度に応じて決定さ
れる時定数で点弧位相角を戻すために、転流失敗防止制
御手段10が設定する点弧位相角がより早く選択される
ようにでき、より大きな電力送電を行うことが可能にな
る。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の請求項1
に係る発明によれば、転流失敗検出手段の動作により、
スイッチング素子の点弧位相角を90°近傍まで進め、
その直後に所定の時定数で遅らせていく位相制御信号を
導出する位相進め戻し手段と、スイッチング素子を転流
失敗させない所定の余裕角を保持する点弧位相角に応じ
た位相制御信号を導出する転流失敗防止制御手段と、上
記位相進め戻し手段、又は転流失敗防止制御手段の導出
する位相制御信号の内、進み側の位相制御信号を選択し
て点弧パルス発生手段に出力するようにしたので、転流
失敗の継続が確実に防止でき、また、交流系統への電力
供給を最大限に行うことのできる。
【0036】また、この発明の請求項2に係る発明によ
れば、電圧低下検出手段の動作により、スイッチング素
子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に所定
の時定数で遅らせていく位相制御信号を導出する位相進
め戻し手段と、スイッチング素子を転流失敗させない所
定の余裕角を保持する点弧位相角に応じた位相制御信号
を導出する転流失敗防止制御手段と、上記位相進め戻し
手段、又は転流失敗防止制御手段の導出する位相制御信
号の内、進み側の位相制御信号を選択して点弧パルス発
生手段に出力するようにしたので、電圧低下による誘発
する転流失敗を確実に防止でき、また、交流系統への電
力供給を最大限に行うことのできる。
【0037】以上述べたように、この発明の請求項3に
係る発明によれば、転流失敗検出手段の動作により、ス
イッチング素子の点弧位相角を90°近傍まで進め、そ
の直後に交流の電圧低下度に応じて決定される時定数で
遅らせていく位相制御信号を導出する位相進め戻し手段
と、スイッチング素子を転流失敗させない所定の余裕角
を保持する点弧位相角に応じた位相制御信号を導出する
転流失敗防止制御手段と、上記位相進め戻し手段、又は
転流失敗防止制御手段の導出する位相制御信号の内、進
み側の位相制御信号を選択して点弧パルス発生手段に出
力するようにしたので、転流失敗の継続が確実に防止で
き、また、交流系統に動揺を与えることなく交流系統へ
の電力供給を最大限に行うことのできる。
【0038】また、この発明の請求項4に係る発明によ
れば、電圧低下検出手段の動作により、スイッチング素
子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に交流
の電圧低下度に応じて決定される時定数で遅らせていく
位相制御信号を導出する位相進め戻し手段と、スイッチ
ング素子を転流失敗させない所定の余裕角を保持する点
弧位相角に応じた位相制御信号を導出する転流失敗防止
制御手段と、上記位相進め戻し手段、又は転流失敗防止
制御手段の導出する位相制御信号の内、進み側の位相制
御信号を選択して点弧パルス発生手段に出力するように
したので、電圧低下による誘発する転流失敗を確実に防
止でき、また、交流系統に動揺を与えることなく交流系
統への電力供給を最大限に行うことのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す逆変換器の制御装置
を示す制御ブロック図である。
【図2】従来の逆変換器の制御装置を示す制御ブロック
図である。
【図3】従来の制御装置を構成する各制御手段が設定す
る点弧位相角と時間との関係を表した特性図である。
【図4】この発明の実施例の制御装置を構成する各制御
手段が設定する点弧位相角と時間との関係を表した特性
図である。
【図5】従来の制御装置による直流送電電力及びこの発
明の実施例の制御装置による直流送電電力と時間との関
係を表した特性図である。
【図6】この発明の実施例2を示す逆変換器の制御装置
を示す制御ブロック図である。
【図7】この発明の実施例3を示す逆変換器の制御装置
を示す制御ブロック図である。
【図8】この発明の実施例4を示す逆変換器の制御装置
を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 他励式スイッチング素子 2 変圧器 3 リアクトル 4 交流変成器 5 交流変成器 6 直流変成器 7 直流変成器 8 転流失敗検出手段 9 位相進め戻し手段 10 転流失敗防止制御手段 11 定電圧制御手段 12 制御選択手段 13 点弧パルス発生手段 14 交流電圧低下検出手段 15 位相進め戻し手段 16 位相進め戻し手段 17 位相進め戻し手段 18 位相進め戻し手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流を交流に変換するインバータ回路を
    構成する複数のスイッチング素子、このスイッチング素
    子の転流失敗を検出する転流失敗検出手段、上記スイッ
    チング素子を転流失敗させない所定の余裕角を保持する
    点弧位相角に応じた位相制御信号を導出する転流失敗防
    止制御手段、上記転流失敗手段により、上記スイッチン
    グ素子の転流失敗を検出したとき、上記スイッチング素
    子の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に所定
    の時定数で遅らせていく位相制御信号を導出する位相進
    め戻し手段、この位相進め戻し手段、又は上記転流失敗
    防止制御手段の導出する位相制御信号の内、進み側の位
    相制御信号を選択する制御選択手段、この制御選択手段
    の選択する位相制御信号に基づいて、上記スイッチング
    素子を点弧する点弧パルス発生手段を備えたことを特徴
    とする逆変換器の制御装置。
  2. 【請求項2】 直流を交流に変換するインバータ回路を
    構成する複数のスイッチング素子、上記交流の電圧低下
    を検出する電圧低下検出手段、上記スイッチング素子を
    転流失敗させない所定の余裕角を保持する点弧位相角に
    応じた位相制御信号を導出する転流失敗防止制御手段、
    上記電圧低下検出手段により交流の電圧低下を検出した
    とき、上記スイッチング素子の点弧位相角を90°近傍
    まで進め、その直後に所定の時定数で遅らせていく位相
    制御信号を導出する位相進め戻し手段、この位相進め戻
    し手段、又は上記転流失敗防止制御手段の導出する位相
    制御信号の内、進み側の位相制御信号を選択する制御選
    択手段、この制御選択手段の選択する位相制御信号に基
    づいて、上記スイッチング素子を点弧する点弧パルス発
    生手段を備えたことを特徴とする逆変換器の制御装置。
  3. 【請求項3】 直流を交流に変換するインバータ回路を
    構成する複数のスイチング素子、このスイッチング素子
    の転流失敗を検出する転流失敗検出手段、上記スイッチ
    ング素子を転流失敗させない所定の余裕角を保持する点
    弧位相角に応じた位相制御信号を導出する転流失敗防止
    制御手段、上記転流失敗手段により、上記スイッチング
    素子の転流失敗を検出したとき、上記スイッチング素子
    の点弧位相角を90°近傍まで進め、その直後に上記交
    流の電圧低下度に応じて決定される時定数で遅らせてい
    く位相制御信号を導出する位相進め戻し手段、この位相
    進め戻し手段、又は上記転流失敗防止制御手段の導出す
    る位相制御信号の内、進み側の位相制御信号を選択する
    制御選択手段、この制御選択手段の選択する位相制御信
    号に基づいて、上記スイッチング素子を点弧する点弧パ
    ルス発生手段を備えたことを特徴とする逆変換器の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 直流を交流に変換するインバータ回路を
    構成する複数のスイッチング素子、上記交流の電圧低下
    を検出する電圧低下検出手段、上記スイッチング素子を
    転流失敗させない所定の余裕角を保持する点弧位相角に
    応じた位相制御信号を導出する転流失敗防止制御手段、
    上記電圧低下検出手段により交流の電圧低下を検出した
    とき、上記スイッチング素子の点弧位相角を90°近傍
    まで進め、その直後に上記交流の電圧低下度に応じて決
    定される時定数で遅らせていく位相制御信号を導出する
    位相進め戻し手段、この位相進め戻し手段、又は上記転
    流失敗防止制御手段の導出する位相制御信号の内、進み
    側の位相制御信号を選択する制御選択手段、この制御選
    択手段の選択する位相制御信号に基づいて、上記スイッ
    チング素子を点弧する点弧パルス発生手段を備えたこと
    を特徴とする逆変換器の制御装置。
  5. 【請求項5】 直流側電圧を導入し、該直流側電圧が設
    定電圧となる点弧位相角に応じた位相制御信号を導出す
    る定電圧制御手段を設け、制御選択手段は、定電圧制御
    手段、位相進め戻し手段、又は上記転流失敗防止制御手
    段の導出する位相制御信号の内、進み側の位相制御信号
    を選択することを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
    れかに記載の逆変換器の制御装置。
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