JPH0716938A - 引抜成形品の製造方法 - Google Patents

引抜成形品の製造方法

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JPH0716938A
JPH0716938A JP5146206A JP14620693A JPH0716938A JP H0716938 A JPH0716938 A JP H0716938A JP 5146206 A JP5146206 A JP 5146206A JP 14620693 A JP14620693 A JP 14620693A JP H0716938 A JPH0716938 A JP H0716938A
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JP
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surface layer
curing
resin
filler
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JP5146206A
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Akihiro Ueda
明弘 上田
Hajime Naito
一 内藤
Mitsuo Okubo
光夫 大久保
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 引抜成形品の製造方法であって、平滑な表面
を有し、補強繊維の凹凸が表面に現れず、外観品質に優
れたものが得られる製造方法を提供する。 【構成】 第一の成形材料20を構成する未硬化の熱硬
化性樹脂含浸繊維6の多数本を、絶えず加振機16によ
り振動している硬化金型5内に導入しつつ、該第一の成
形材料20が未硬化又は半硬化である間に、その表面
に、未硬化の熱硬化性樹脂に、該樹脂液に対して不溶性
であり、且つ粉粒状を呈する充填材を添加してなる第二
の成形材料19を供給して、成形品本体層と一体化され
た表面層を形成し、成形品21を得る。得られた成形品
21は、表面層で成形品本体層の補強繊維のパターンが
隠蔽され、硬化金型5の振動による充填材の均一分散に
よって、色むらも発生せず、外観品質に優れたものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高度に平滑化された表
面層を有する引抜成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の引抜成形品は、その表面に補強繊
維のパターンが露呈しているので、そのままでは表面の
平滑性が悪いばかりでなく、外観上その繊維パターン自
身が不具合となるため、改善策として表層部分にクロス
状またはマット状の補強繊維を用い、これにマトリック
スとなる樹脂を多量に含浸させたものを積層して、樹脂
リッチな表面層を形成する方法が一般的に採られている
(1991年発行「プラスチックエージ」37巻・5
号、第204頁参照)。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロ
ス状またはマット状の補強繊維を用いる場合、その材料
自身がやはり繊維で構成されているために、高度な表面
平滑性を具備したものは得られなかった。
【0004】本発明は、上述のような従来技術の欠点を
解消し、高度の表面平滑性が具備された成形品が得られ
る引抜成形品の製造方法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は、「補強繊維に未
硬化の熱硬化性樹脂を含浸させ、硬化金型内で加熱・硬
化しつつ引き取る引抜成形品の製造方法において、絶え
ず振動する硬化金型を使用し、補強繊維に未硬化の熱硬
化性樹脂を含浸した第一の成形材料によって成形品本体
層を形成すると共に、第一の成形材料が硬化金型内で未
硬化又は半硬化である間に、その表面に、未硬化の熱硬
化性樹脂に該樹脂液に対して不溶性であり且つ粉粒状を
呈する充填材を添加してなる第二の成形材料を供給して
成形品本体層と一体化された表面層を形成することを特
徴とする引抜成形品の製造方法」をその要旨とするもの
である。
【0006】本発明に用いる補強繊維としては、ガラス
繊維、炭素繊維、有機繊維等が挙げられ、これらのロー
ビングやマットをそれぞれ単独で或いは両方を適宜重ね
て用いることができる。
【0007】本発明に用いる熱硬化性樹脂としては、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル
樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
成形品本体層形成用の第一の成形材料と、表面層形成用
の第二の成形材料とは、それぞれ同じ系統の樹脂でも、
或いは異なる種類の樹脂であってもよい。しかし、硬化
の段階で両方の樹脂が互いに架橋し、化学的な結合構造
を形成するものを選択使用することが好ましい。そし
て、該樹脂固形分、重合性モノマー、低級アルコール等
の該樹脂固形分を溶解させる溶媒、その他必要に応じて
用いられる低収縮剤、添加剤等を配合して所謂樹脂液と
したものを使用する。
【0008】本発明において、未硬化の熱硬化性樹脂に
充填材を添加して第二の成形材料とする際の該充填材と
しては、球形もしくはそれに近い形をした微粒子、粉
体、繊維粉末、フレーク等の粉粒状の形態をしたものが
使用され、具体例には、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、ガラスパウダー、ガラスビーズ、ガラスバルー
ン、ウィスカ等の無機系充填材、熱硬化性樹脂や熱可塑
性樹脂のスクラップの粉砕品等の有機系充填材等が挙げ
られ、上記未硬化の熱硬化性樹脂液中で溶解することな
く、固体の状態で分散するものを使用する。
【0009】本発明において、第二の成形材料として充
填材を添加したものを用いる理由の一つは、第一の成形
材料との組合せ、或いは成形条件、表面層の厚み等の要
素如何では、両層の界面における接着強度が弱い場合が
あるので、充填材が具有するアンカー効果を利用してそ
の接着強度を高めるところにあり、もう一つの理由は、
表面層は補強繊維を含まないので剪断強度が弱いという
性格を持っている。その結果、表面層が破壊されたり成
形品本体層から脱離して硬化金型内に滞留することがあ
る。そこで、このような表面層の無い不良品が発生して
生産効率を低下させることを無くする為に充填材を用い
るのである。
【0010】充填材を用いると、表面層の剪断強度が向
上し且つ成形品本体層との接着強度が強くなる傾向にあ
る。只、表面層の表面側は、充填材を全く含めないか、
或いはその含有量をできるだけ少なくする方が、充填材
の露出による悪影響が少なくなるので好ましい。
【0011】この充填材の平均粒子径としては、5〜5
0μmの範囲内のものを使用し、熱硬化性樹脂に対する
使用割合としては、100:50〜200重量部とする
のが好ましい。平均粒子径が5μmに満たないものは、
形成される表面層の剪断強度や、成形品本体層とのアン
カー効果による接着強度が弱くなることがある。また、
充填材の使用割合が50重量部に満たない場合も、同じ
ように表面層の剪断強度や成形品本体層とのアンカー効
果による接着強度が弱くなることがある。
【0012】一方、充填材の平均粒子径が50μmより
大きくなると、表面層の表面に充填材の粒子の凹凸が露
呈し、表面平滑性が悪くなって充填材を用いた意味がな
くなる虞れがあり、また、充填材の使用割合が200重
量部よりも多いと、第二の成形材料が高粘度となり、成
形途中の第一の成形材料に対して高圧力下で供給させる
必要があり、その結果、成形材料通路内で壁面との摩擦
により表面層にうねり(=波状の凹凸)が発生する場合
がある。
【0013】本発明において用いる硬化金型は二つのゾ
ーンに分かれ、引抜成形に向かって、手前側を第一の硬
化区間、向こう側を第二の硬化区間とし、それぞれの硬
化区間における温度制御は、独立して操作できるように
するのがよい。
【0014】本発明製造方法において、第一の成形材料
が未硬化または半硬化の間に、第二の成形材料を供給す
る手段としては、硬化金型内の第一及び第二の硬化区間
の境目の成形材料通路内に、第二の成形材料注入管の先
端を開口させ、樹脂液タンクからこの第二の成形材料注
入管を経由して流し込むようにするのがよい。またこの
ときの第二の成形材料の注入圧は、凡そ1.0〜10K
gf/cm2 の範囲内とするのがよい。
【0015】本発明で言うところの、「第一の成形材料
が未硬化または半硬化である間」とは、熱硬化性樹脂が
加熱され、液状状態から増粘してゲル化状態となり、更
に完全硬化に至る前までの間を言う。
【0016】本発明において、表面層の厚み(複数層の
場合はその合計)としては、80〜250μmとするの
が好ましい。80μmに満たない場合は、成形品本体層
の表面に現れているところの、補強繊維の凹凸を隠蔽す
ることが難しくなり、逆に250μmを超えると、硬化
した表面層が剥離し易くなる。
【0017】本発明の製造方法では、稼働中の硬化金型
に絶えず微振動を与える必要がある。その理由は、第二
の成形材料には粉粒状を呈する充填材が添加されている
が、該第二の成形材料の調製段階、硬化金型への供給段
階、硬化金型内での移送段階等において、充填材が第二
の成形材料中で局部的に集中し易く、その結果、得られ
る成形品の表面に色むらが発生して外観不良となる場合
が多いと予測される。従って、硬化金型内で未硬化の状
態にある第二の成形材料を振動させてその中の充填材を
均等に分散させる為である。
【0018】硬化金型に微振動を与える具体的手段とし
ては、金型に加振機を取りつけるのがよい。加振機の種
類としては、カム・クランク式、アンバランスウェイト
式等の機械的方式、電磁的方式、電気油圧方式等が挙げ
られる。加振機の振動数は、数十〜数万Hzの振動数で
振動させればよく、好ましくは、50〜150Hzの振
動数に設定すれば、振幅が最大となり、最も効果的に硬
化金型を共振させることができる。
【0019】尚、その他は、従来知られている引抜成形
方法がそのまま採用可能であり、硬化金型を出た後は、
カッターで切断して定尺とすればよい。成形速度は通常
20cm/分〜2m/分である。
【0020】
【作用】本発明製造方法は、成形品本体層を形成する為
の第一の成形材料が、硬化金型内で未硬化または半硬化
である間に、その表面に新たに表面層を形成する為の第
二の成形材料を供給し、成形品本体層と一体化された表
面層を形成するので、成形品本体層の補強繊維の凹凸が
この表面層によって隠蔽され、平滑な表面層を有するも
のが得られる。
【0021】また、成形品本体層と表面層とは一体的に
硬化されるので、両層の界面の接着強度の優れたものが
得られる。
【0022】また、第二の成形材料には、未硬化の熱硬
化性樹脂に、該樹脂液に対して不溶性であり且つ粉粒状
を呈する充填材が添加されているから、引抜成形工程中
に、表面層が成形品本体層から脱離して硬化金型内に滞
留するようなことがない。
【0023】また、硬化金型として絶えず振動するもの
を使用するので、第二の成形材料中の充填材は、該第二
の成形材料の調製段階、硬化金型への供給段階で充填材
が表面層成形材料中で局部的に集中しても、該硬化金型
内での移送段階で該振動により表面層内部を移動して均
等に分散する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて
詳細に説明する。図1は、本発明の実施に用いる装置の
一例を示す概略説明図であり、図2は、同上の要部を拡
大して示す断面図である。
【0025】これらの図において、1は、連続繊維から
なる補強繊維であって、複数のボビンから連続的に引き
出される。2は、第一の成形材料の一つである樹脂液槽
であって、補強繊維1はこの樹脂液槽2内を連続的に通
過して、補強繊維1内に樹脂液を含浸する。3、3・・
は補強繊維1のガイドであって、成形方向に沿って配置
され、補強繊維1はこのガイド3により漸次最終的に賦
形すべき断面形状に整列される。4、4はクロス状また
はマット状の補強繊維であって、この装置の場合、補強
繊維1、1・・の上下に配されたボビンから巻き戻され
る。
【0026】5は硬化金型であって、整列された樹脂含
浸繊維6はその一端から連続的に送り込まれる。尚、第
一の成形材料の一つである樹脂液は、このように、硬化
金型5に送り込む前段階で含浸させてもよいし、硬化金
型5の入り口付近に設けられた図示しない樹脂液注入孔
より送り込んでもよい。
【0027】硬化金型5は、図2にも示すように、手前
側の約半分が第一の硬化区間7となされ、その前方に、
引き続いて第二の硬化区間8が設けられている。第一の
硬化区間7と、第二の硬化区間8には、連通した成形材
料通路9が貫設されている。また、第一及び第二の硬化
区間7、8の境目の成形材料通路9内に、第二の成形材
料注入管10が設けられ、その先端は、該成形材料通路
9を取り囲むようにして開口部11となされ、樹脂液タ
ンク12からこの第二の成形材料注入管10を経由して
該第二の成形材料を流し込むようにされている。
【0028】13は第一の硬化区間7の外周壁に取り付
けられたヒータ、14は第二の硬化区間8の外周壁に取
り付けられたヒータである。15は硬化金型5内に配設
された冷却水路であって、第二の成形材料注入管10の
開口部11の周囲に、冷却水を流通させることができ
る。
【0029】16は第二の成形材料注入管10の近傍の
硬化金型5の外壁に取りつけられた加振機であって、動
電型等の電磁的方式のものであり、17はこの加振機1
6の振動数を調整する制御機である。尚、18は引取機
である。
【0030】上述の装置を用いて、本発明の製造方法を
実施するには、先ず、補強繊維1の多数本を、ボビンか
ら引き出しつつ、樹脂液槽2内を通過させ、ガイド3、
3・・により整列させつつ、補強繊維4、4を巻き戻し
ながら、補強繊維1及び4を引き揃えて、硬化金型5内
に送り込む。
【0031】このようにして、樹脂含浸繊維6の樹脂
は、加振機16によって微振動している硬化金型5を通
過する過程で、余分の樹脂を補強繊維4に吸引させら
れ、徐々に硬化するが、第一の硬化区間7を通過する段
階では完全に硬化せず、未硬化または半硬化の状態に維
持される。そして、第二の成形材料注入管10から、第
二の成形材料19を、樹脂液タンク12より図示しない
ポンプにより加圧下で注入する。
【0032】注入された樹脂液は開口部11より成形材
料通路9内に導入され、且つ成形されつつある第一の成
形材料20の表面に流延する。それと共に、硬化金型5
の振動により、未硬化の表面層形成用樹脂19中の充填
材は、アトランダムの方向に移動して均一に分散する。
そして、半硬化状態にある成形品本体形成用樹脂20
と、供給された第二の成形材料19とは、硬化金型5の
第二の硬化区間8を通過する過程で加熱され、充填材が
充分分散した状態で硬化が完了し、成形品21となって
引取機18により引き取られ、更に、図示しないカッタ
ーにより切断される。
【0033】このようにして、成形された成形品21の
断面は、図3に示すように成形品本体層211の周囲
に、表面層212が形成された構造のものとなってい
る。
【0034】上記装置において、開口部11は、成形材
料通路9、即ち引抜方向に対して、直角方向に設ける
と、成形材料の周囲に効率よく均一に第二の成形材料1
9を供給することができる。また、第二の成形材料注入
管10の周囲に設けた冷却水路15は、第二の成形材料
19を局部的に冷却することによって、該第二の成形材
料19が、硬化金型5内で開口部11に達するまでの
間、硬化することなく且つ第一の成形材料20の硬化を
妨げないようにすることができる。
【0035】上記装置において、成形材料通路9の断面
積は、第一の硬化区間7の部分91よりも、第二の硬化
区間8の部分92(開口部11以降)のほうが、大きく
設定されており、この大きくされた分が、成形品21に
おける表面層212となり、該表面層212の厚みは、
この断面積の増加程度如何により、任意に設定すること
が可能である。
【0036】実施例1.上記成形工程に従って、次の成
形材料及び成形条件により引抜成形品を製造した。
【0037】 (1)成形材料 .成形品本体 補強繊維;ガラスロービング;(旭ファイバー社製、4450番)及びコ ンティニアスマット(旭ファイバー社製、450番) 樹脂 ;イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 硬化剤 ;t−ブチルパーオキシベンゾエート 1.4重量部 充填材 ;炭酸カルシウム 10重量部 内部離型剤 ;正燐酸系内部離型剤 0.7重量部 .表面層 樹脂 ;イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 硬化剤 ;t−ブチルパーオキシベンゾエート 1.5重量部 充填材 ;ガラスパウダー(日本フェロー社製、M− 500S、平均粒径35μm) 100重量部 顔料 ;フタロシアニングリーン(緑色、大日精化 社製、ST5266) 3.0重量部 内部離型剤;正燐酸系内部離型剤 0.7重量部
【0038】 (2)成形条件 金型温度;第一の硬化区間 100℃ 第二の硬化区間 150℃ 樹脂注入管の開口部付近 60℃ 金型寸法;全長=1000mm、(第一の硬化区間=500mm、第二の 硬化区間=500mm 樹脂注入圧;3〜5Kgf/cm2 引取速度;40cm/分 加振機(電磁的方式)の振動数;70Hz
【0039】実施例2.加振機の振動数を100Hzと
したこと以外は、実施例1と同様にして引抜成形品を製
造した。実施例3 .加振機の振動数を130Hzとしたこと以外
は、実施例1と同様にして引抜成形品を製造した。
【0040】比較例 加振機を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に
して引抜成形品を製造した。
【0041】上記各実施例及び比較例で得られた引抜成
形品について、表面状態を目視により観察し、その評価
結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 (注)色むら;充填材の粒子が、集中的に存在すること
により筋状もしくは不定形な模様を呈し、該模様部分は
周囲の正常な表面部分とは異なった色彩を発現している
ことを指す。
【0043】
【発明の効果】本発明製造方法は、成形品本体層を形成
する為の第一の成形材料が、硬化金型内で未硬化または
半硬化である間に、その表面に新たに表面層を形成する
為の第二の成形材料を供給し、成形品本体層と一体化さ
れた表面層を形成するので、成形品本体層の補強繊維の
凹凸がこの表面層によって隠蔽され、平滑な表面層を有
するものが得られる。
【0044】また、成形品本体層と表面層とは一体的に
硬化されるので、両層の界面の接着強度の優れたものが
得られる。また、第二の成形材料には、未硬化の熱硬化
性樹脂に、該樹脂液に対して不溶性であり且つ粉粒状を
呈する充填材が添加されているから、充填材のアンカー
効果により、両層の界面の接着強度のより優れたものが
得られ引抜成形工程中に、表面層が成形品本体層から脱
離して硬化金型内に滞留するようなことがない。
【0045】また、硬化金型として絶えず振動するもの
を使用するので、第二の成形材料中の充填材は、該第二
の成形材料の調製段階、硬化金型への供給段階で充填材
が表面層成形材料中で局部的に集中しても、該硬化金型
内での移送段階で該振動により表面層内部を移動して均
等に分散する。
【0046】総じて、補強繊維の凹凸や色むら等の無い
外観に優れたものが得られ、また、成形品本体層と表面
層との界面の接着強度、表面層の剪断強度等の物性に優
れたものを効率よく安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いて好適な装置の一例を
示す概略説明図である。
【図2】同上の要部のみを拡大して示す拡大断面図であ
る。
【図3】図1及び図2に示す装置を用いて成形された引
抜成形品の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 補強繊維 2 樹脂液槽 4 補強繊維 5 硬化金型 6 樹脂含浸繊維 7 第一の硬化区間 8 第二の硬化区間 9 成形材料通路 10 第二の成形材料注入管 11 開口部 16 加振機 17 制御機 19 第二の成形材料 20 第一の成形材料 21 成形品 211 成形品本体層 212 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸
    させ、硬化金型内で加熱・硬化しつつ引き取る引抜成形
    品の製造方法において、絶えず振動する硬化金型を使用
    し、補強繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸した第一の
    成形材料によって成形品本体層を形成すると共に、第一
    の成形材料が硬化金型内で未硬化又は半硬化である間
    に、その表面に、未硬化の熱硬化性樹脂に該樹脂液に対
    して不溶性であり且つ粉粒状を呈する充填材を添加して
    なる第二の成形材料を供給して成形品本体層と一体化さ
    れた表面層を形成することを特徴とする引抜成形品の製
    造方法。
JP5146206A 1993-06-17 1993-06-17 引抜成形品の製造方法 Pending JPH0716938A (ja)

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