JPH07168281A - 投写スクリーン - Google Patents

投写スクリーン

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Publication number
JPH07168281A
JPH07168281A JP5314837A JP31483793A JPH07168281A JP H07168281 A JPH07168281 A JP H07168281A JP 5314837 A JP5314837 A JP 5314837A JP 31483793 A JP31483793 A JP 31483793A JP H07168281 A JPH07168281 A JP H07168281A
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JP
Japan
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slat
polarizing film
projection screen
light
laminated
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Application number
JP5314837A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Ozaki
勝敏 尾▲崎▼
Yasuhiko Ota
靖彦 太田
Masumi Saruwatari
益巳 猿渡
Yasuhiro Fujii
康弘 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 明るい場所における視認性が良好で、且つ視
聴者の位置に合わせて視野角を適宜変えることができ、
しかも放置しても投写室の美観を損なうことのない簡易
な構造を有する投写スクリーンを提供する。 【構成】 窓用ブラインドのスラット表面に偏光フィル
ムが積層された投写スクリーン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写スクリーンに関す
る。詳しくは、オーバーヘッドプロジェクター、スライ
ドプロジェクター、マイクロフィルムリーダー、プロジ
ェクションテレビ、液晶プロジェクションテレビ、映写
機等から投影される映像を明るい場所でも視認できる投
写スクリーンであって、視認角度が可変で格納が容易な
投写スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】投写スクリーンには透過型スクリーンと
反射型スクリーンがある。透過型スクリーンとして、テ
レビ画像、マイクロフィルム画像、その他の画像を投射
するものが、また、反射型スクリーンとしては、オーバ
ーヘッドプロジェクターやスライドプロジェクターから
の画像を投射するものが挙げられる。
【0003】これらの投写スクリーンは、投写画面が直
接スクリーンに形成され、その反射光または透過光を視
認する場合が多いため、投写画像を視認するに際しては
スクリーンが設置された室内の照明を消し、スクリーン
からの画像の反射光または透過光をブラインド効果によ
り相対的に明るくして視認することがほとんどであっ
た。
【0004】そこで、スクリーンに投写された画像がよ
り明るく視認できるようにスクリーン構造中に偏光フィ
ルターを組み入れたスクリーンや視野角を広くするため
にスクリーン構造中にレンズと偏光フィルターを組み入
れたスクリーンが提案されている。
【0005】例えば、特開平4−56837号公報に
は、フロントプロジェクションテレビから投射されるス
クリーンの入射側に、レンチキュラーレンズを設けると
共に、該レンチキュラーレンズに入射する入射光の角度
に応じて、前記スクリーンからの出射側にブラックスト
ライプを、更にその裏面側に反射面を設けたフロントプ
ロジェクションテレビ用スクリーンが開示されている。
また、特開平4−73637号公報には、フレネルレン
ズと異方的光散乱材料および偏光膜を装着した液晶光源
型背面投射プロジェクションスクリーンが開示されてい
る。
【0006】偏光フィルターおよびレンズをスクリーン
に組み込む事により、明るい場所における画像の視認性
を改善し、視野角度を広くし得たことは注目すべきこと
である。しかしながら、上記スクリーンは相互のレンズ
位置がずれると画像に色むらや輝度むら等が生じること
がある。そのため、レンズの配設に際し高精度の位置合
わせが必要であり簡易なスクリーンには適さない。ま
た、レンズが組み込まれているため、巻き上げ式のスク
リーンとしては必ずしも適するものではなく、投写室の
コーディネイトやスペース的に制限がある場合にはスク
リーンの保管等に支障が生じることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、明るい場所における視認性が良好で、且
つ視認者の位置に合わせて視野角を適宜変えることがで
きる投写スクリーンを提供することにある。また、本発
明の他の目的は、格納が簡単で、しかも放置しても投写
室の美観を損なうことのない簡易な構造を有する投写ス
クリーンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、窓用ブラインドのスラット表面に偏光フィルム
を積層することにより上記問題が解消された、簡易な構
造の投写スクリーンが得られることを見出し、本発明に
到った。
【0009】即ち、本発明は、窓用ブラインドのスラッ
ト表面に偏光フィルムが積層された投写スクリーンであ
る。
【0010】本発明の投写スクリーンの特徴は、窓用ブ
ラインドのスラット表面に偏光フィルムを積層した簡易
な構造を有することにある。本発明の投写スクリーンに
おいて、画像の視認性を良くするための好ましい態様と
して、窓用ブラインドのスラットと偏光フィルムの間に
光反射層、偏光フィルムの表面に光拡散層を設けたもの
が挙げられる。
【0011】本発明の投写スクリーンは、偏光性能を有
する画像を投射することにより明るい場所でも視認性が
良好な画像が得られる。また、視認者の位置に合わせて
適宜視野角を変えることができる。投写スクリーンとし
て使用しない時は窓用ブラインドとしてそのまま使用す
ることができる。また、横型ブラインドを利用した投写
スクリーンの場合にはヘッドボックス内に巻き上げて格
納することができるし、縦型ブラインドを利用した投写
スクリーンの場合には窓の端部に引き寄せて集積してお
くことができるので、室の美観を損なうことがない。
【0012】以下、本発明の投写スクリーンについて詳
細に説明する。本発明に使用する窓用ブラインドは、通
常、部屋に入る外光を遮断するため、または、部屋の明
かりが外に漏れることを防止するために用いられる公知
の窓用ブラインドである。窓用ブラインドには横型ブラ
インドと縦型ブラインドがあるが、本発明にはそれらの
いずれをも用いることができる。公知の窓用ブラインド
は、例えば、特公昭63−56395号公報、特開平5
−179876号公報等に開示されている。
【0013】横型ブラインドの代表例を〔図1〕に示
す。図において、横型ブラインド1はヘッドボックス2
からラダーコード3を介して多数段のスラット4が吊下
支持され、ラダーコード3下端にはボトムレール5が吊
下支持されている。スラット4を昇降操作するための2
本の昇降コード6a、6bの一方の昇降コード6aはそ
の一端がボトムレール5に接続されると共に、スラット
4の前側からヘッドボックス2に導かれている。他方の
昇降コード6bはその一端がボトムレール5に接続され
ると共に、スラット4の後側からヘッドボックス2に導
かれている。そして昇降コード6a、6bはヘッドボッ
クス2内をその一側へ導かれ、同ヘッドボックス2一側
に設けられたコードストッパ7を経てヘッドボックス2
外へ垂下され、それらの他端には操作部材8を介して操
作コード9が接続されている。コードストッパ7は固定
ローラと可動ローラとで昇降コード6a、6bを挟み付
けて操作コード9の不操作時のスラット4の重量による
昇降コード6a、6bのヘッドボックス2内への引込み
を防止する。
【0014】操作コード9を操作して昇降コード6a、
6bをヘッドボックス2から引き出せばボトムレール5
が引き上げられて同ボトムレール5により下段のスラッ
ト4から順次引上げられ、昇降コード6a、6bをヘッ
ドボックス2内に引き込ませればボトムレール5が下降
して上段のスラット4からラダーコード3に支持される
状態となる。ヘッドボックス2の一側には昇降コード6
a、6bに隣接して操作棒10が垂下され、その操作棒
10を回転操作することによりヘッドボックス2内の角
度調節軸およびラダーコード3を介して各スラット4を
角度調節可能である。
【0015】通常、横型窓用ブラインドは、スラットを
最下限まで下げた時の長さが50〜300cm程度であ
り、幅は30〜300cm程度である。本発明の投写ス
クリーは、上記のような窓用ブラインドに配設された多
段のスラットのそれぞれの表面に偏光フィルムが積層さ
れる。積層される偏光フィルムの偏光軸は一定方向に揃
えられる。偏光フィルムの偏光軸はスラットの長さ方向
に合わせてもよいし、幅方向に合わせてもよい。
【0016】スラットの材質には特に制限はなく、公知
のものでよい。例えば、アムミニウム等の金属薄板、塩
化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂等の合成樹脂薄板等が挙げられる。表面
に塗装が施されていてもよい。スラットの幅は、1〜1
0cm程度、長さは30〜300cm程度、また、スラ
ットの厚さは0.1〜0.5mm程度である。
【0017】〔図2〕に窓用ブラインドのスラットの形
状の模式図を示す。〔図2〕のように横型ブラインドに
おいては、スラットの長さ方向が水平方向に配設されて
いる。また、縦型ブラインドにおいては、スラットの長
さ方向が鉛直方向に配設されている。そして、いずれの
ブラインドにおいても、スラットは幅方向に湾曲したも
のとフラット状のものがある。本発明に使用するスラッ
トは湾曲したものでもフラット状のものでもよいが、好
ましくは湾曲したものであり、スラットの片面に凹面1
1を有するものである。偏光フィルムをスラットの凹面
11に積層することが好ましい。そのことにより、所謂
レンチキュラーレンズの機能を付与することができる。
スラットの湾曲度は、通常の窓用ブラインドのスラット
程度で差支えなく、例えば、曲率半径で示すと2〜10
0cm程度でよい。
【0018】本発明には公知の偏光フィルムを使用し得
る。例えば、光二色性物質を含む熱可塑性樹脂組成物を
押出成形法等を用いて未延伸フィルムに成形し、次いで
得られた未延伸フィルムを長さ方向または幅方向に一軸
延伸し、さらに熱処理する方法、または、予め、熱可塑
性樹脂から未延伸フィルムを成形した後、二色性染料等
で染色し、次いで長さ方向または幅方向に一軸延伸し、
次いで熱処理する方法により製造される。
【0019】主原料である熱可塑性樹脂は、フィルム成
形し得るものであれば良い。例えば、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、エ
チレン系共重合体、ポリプロピレン、プロピレン系共重
合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルクロライ
ド、ビニルクロライド系共重合体等のポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリビニリデンクロライド、ビニリデンクロライ
ド系共重合体等のポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアク
リル酸メチルエステル、ポリアクリル酸エチルエステ
ル、アクリル酸メチル−スチレン共重合物等のアクリル
酸エステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸エチル、メタクリル酸メチル−スチレン共重合
物等のメタクリル酸エステル系樹脂、ポリアクリロニト
リル、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリ
ロニトリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、
エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース
系樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリウ
レタン系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられる。
【0020】上記熱可塑性樹脂の内、好ましい樹脂とし
て、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、ポリエチレン、エチレン系共重合体、ポリプロピレ
ン、プロピレン系共重合体等のポリオレフィン系樹脂、
ポリビニルクロライド、ビニルクロライド系共重合体等
のポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニリデンクロライド、
ポリビニリデンフルオライド、ビニリデンクロライド系
共重合体、ポリビニリデンフルオライド系共重合体等の
ポリハロゲン化ビニリデン系樹脂等が挙げられる。
【0021】また、光二色性物質として、二色性染料及
び沃素が挙げられる。しかし、沃素を用いた場合沃素を
吸着した樹脂表面を保護しないと沃素が昇華して経時的
に二色性(偏光度)が低下する。かかる観点より、二色
性染料が好ましい。二色性染料として、特公平4−30
986号公報および特公平4−36189号公報等に開
示されるアントラキノン系染料、キノフタロン系染料お
よびこれらの混合物等が挙げられる。
【0022】代表的アントラキノン系染料として、式
(1)〔化1〕
【0023】
【化1】 および、式(2)〔化2〕
【0024】
【化2】 で表される染料が挙げられる。
【0025】また、代表的キノフタロン系染料として、
式(3)〔化3〕
【0026】
【化3】 で表される染料が挙げられる。
【0027】これらの二色性染料には各種色相を有する
ものがあるので、その中から例えば、赤色系、青色系、
緑色系等の色相を有するものを適宜選択し、数種類のも
のを混合して使用する。種類の選択および混合比率を定
めるに当たって、これらの二色性染料を含むフィルム
が、可視光線領域の赤色系、青色系および緑色系光を実
質的に均等に透過するように選定する。
【0028】二色性染料の含有量は、延伸フィルムの偏
光度及び光線透過率に関係する。二色性染料の含有量が
少ないと充分な偏光度が得られず、多いと光線透過率が
低下する。かかる現象を考慮すると、二色性染料の添加
量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.01〜1
重量部であることが好ましい。さらに好ましくは、0.
05〜0.8重量部である。
【0029】光二色性を有する透明な延伸フィルム(以
下、偏光フィルムという)の製造方法として、溶融成形
法が挙げられる。溶融成形法は、例えば、押出機等を用
いて光二色性物質を含む熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融
し、Tダイ等から吐出させ、冷却してフィルムを得る方
法である。
【0030】未延伸フィルムに光二色性物質を含有させ
る方法として、フィルムを成形する前に予め熱可塑性樹
脂と二色性物質を混合する方法、および、熱可塑性樹脂
をフィルムに成形した後、該フィルムを二色性物質を含
む溶液または分散液に浸漬し、染色する方法がある。後
者の方法は、二色性物質の溶媒への溶解性、分散性等、
二色性物質と熱可塑性樹脂との相溶性、分散性等、熱可
塑性樹脂の溶媒への溶解性等が影響する。そのため、全
ての樹脂及び二色性物質の組み合わせに適用し得るもの
でなく、熱可塑性樹脂としてポリビニルアルコール、二
色性物質として二色性染料を用いる場合に好ましく用い
られる方法である。予め熱可塑性樹脂と二色性物質を混
合する方法として、リボンブレンダー、タンブランミキ
サー等を用いて室温近傍の温度において混合する方法が
挙げられる。
【0031】二色性物質を含む未延伸フィルムに光二色
性(偏光性能)を付与するため、延伸処理が施される。
延伸方法として、溶融フィルムを冷却固化する前に樹
脂特性に見合った温度でフィルムの長さ方向に延伸する
方法、溶融フィルムを冷却固化した後に樹脂特性に見
合った温度で長さ方向に延伸する方法が挙げられる。
【0032】延伸温度は、熱可塑性樹脂のガラス転移点
−25℃〜融点−10℃(融点のない樹脂はガラス転移
点−25℃〜ガラス転移点+25℃程度の温度)の温度
範囲が好ましい。延伸温度の具体例として、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートの場合は50〜150℃の範
囲、ポリカーボネートの場合は130〜200℃の範囲
である。
【0033】いずれの延伸方法においても、延伸倍率は
得られる延伸フィルム(偏光フィルム)の偏光度に影響
し、延伸倍率が低いと偏光度が低く、延伸倍率が高いと
偏光度は高くなるが、延伸倍率が高過ぎるとフィルムが
切断、破損することがあるので好ましくない。かかる観
点より、延伸倍率は2〜10倍程度の範囲にあることが
好ましい。さらに好ましくは、3〜7倍の範囲である。
【0034】また、延伸フィルムは延伸によって生じた
歪みを緩和するために、ガラス転移点〜融点未満の温度
範囲において熱処理することが好ましい。好ましい熱処
理時間は、5〜10,000秒間程度である。
【0035】上記条件において延伸および熱処理するこ
とにより、均一な延伸が可能となり、また、フィルムが
有する歪みが緩和され、優れた偏光度と光線透過性を有
する偏光フィルムを製造することができる。但し、非晶
性のポリマーは熱処理により配向が乱れ易いので熱処理
は好ましくない。
【0036】偏光フィルムの偏光度と光線透過率は、得
られる投写スクリーンの性能に影響を及ぼす。すなわ
ち、偏光度が高いと明るい場所における視認性が良くな
り、偏光度が低いと明るい場所における視認性が悪くな
る。また、光線透過率が高い程、投写画面が明るくなる
ので好ましい。かかる観点から、二色性物質の添加量と
延伸倍率を上記範囲から適宜選択し、得られる偏光フィ
ルムの偏光度を50%以上、光線透過率を20%以上と
することが好ましい。さらに好ましくは偏光度60%以
上、光線透過率30%以上である。
【0037】本発明に用いる偏光フィルムの厚さは、5
〜200μm程度であることが好ましく、さらに好まし
く10〜150μm程度である。
【0038】本発明の投写スクリーンは、反射型投写ス
クリーンであっても透過型投写スクリーンであってもよ
い。通常、窓用ブラインドは、部屋に入る外光を遮断す
るため、または部屋の明かりが外に漏れることを防止す
るために用いられるものであるから、スラットとして不
透明なものが使用されている。従って、本発明の投写ス
クリーンは、反射型投写スクリーンであることが好まし
い。
【0039】反射型投写スクリーンの場合には、不透明
なスラットの少なくとも片表面に偏光フィルムが積層さ
れる。さらに、光反射層および/または光拡散層が積層
されていることが好ましい。光反射層および/または光
拡散層を積層する場合は、窓用ブラインドのスラット、
光反射層、偏光フィルム、光拡散層の順に積層する。積
層する方法として、接着剤による接着および熱融着によ
る接合等が挙げられる。偏光フィルムの変質等を考慮す
ると前者の方法が好ましい。
【0040】透過型投写スクリーンの場合には、透明性
を有するスラットの片表面に偏光フィルムが積層され
る。さらに、光拡散層が積層されていることが好まし
い。光拡散層を積層する場合は、光拡散層、窓用ブライ
ンドのスラット、偏光フィルム、光拡散層の順に積層さ
れることが好ましい。光拡散層は窓用ブラインドのスラ
ット表面または偏光フィルム表面の何れか一方であって
もよい。投写スクリーンの表裏両面に光拡散層を積層す
ることにより、映像の投写側からも反対側からも視認す
ることができる。例えば、店内のお客に対しても、店外
の通行人に対してもコマーシャル用映像等を示すことが
可能となる。
【0041】いれの場合においても、偏光フィルムを積
層するに際しては、その偏光軸を一定方向に揃えて積層
する。偏光フィルムの偏光軸をスラットの長さ方向に一
致されても積層してもよいし、スラットの長さ方向に対
して直角方向に積層してもよい。
【0042】光反射層としては、光を反射する性能を有
する光反射シートが用いられる。好ましい光反射シート
として、偏光フィルムの原料である前記の熱可塑性樹脂
等から得られた樹脂シート、または、ガラス板等の表面
にアルミニウム、銀、クロム等の金属を蒸着したもの、
前記の熱可塑性樹脂等から得られた透明シート、また
は、ガラス板等の表面にアルミニウム、クロム、銀等の
金属箔を積層したもの、アルミニウム、銀、クロム等の
薄金属板等が挙げられる。いずれの光反射シートも表面
にヘアラインを形成する等されたものが好ましく用いら
れる。
【0043】また、光拡散層としては、光を拡散する性
能を有する光拡散シートが用いられる。好ましい光拡散
シートとして、偏光フィルムの原料である前記の熱可塑
性樹脂等にガラス等の非相溶性微粉末を添加して成形し
たシート、前記の熱可塑性樹脂等から得られた樹脂シー
トの表面にガラス、シリコン等の薄膜を形成する等のア
ンチグレアー処理を施したもの等が例示できる。
【0044】これらの光反射シート及び光拡散シートの
厚みには特に制限がないが、一般的には、30〜1,0
00μm程度のものが用いられる。
【0045】本発明の投写スクリーンは、例えば前記の
例に示した横型ブラインドに備えられた角度調節軸およ
びラダーコード等を用いてスラットの角度を変えること
により、視認者の位置に合わせて投影画像の角度を適宜
変えることができる。具体的には、横型ブラインドを用
いた投写スクリーンの場合には、投写スクリーンと視聴
者との距離に合わせて適宜スラットの角度を変え得る。
また、縦型ブラインドを用いた投写スクリーンの場合に
は、投写スクリーンの中央正面から左右いずれの方向に
も視聴者の位置に合わせて適宜スラットの角度を変え得
る。そして、投写スクリーンとして使用しない時は、そ
のまま窓用ブラインドとして用いてもよいし、横型ブラ
インドの場合には上部に、縦型ブラインドの場合には左
右いずれかの隅に格納しておいてもよい。具体的には、
横型ブラインドの場合には、前記の例に示した横型ブラ
インドに備えられた操作コードを操作して、昇降コード
によりヘッドボックスまで引き上げておく。また、反射
型投写スクリーンの場合には、スラットの裏面の色を室
内の壁、天井等の色にあわせて置けば使用しない時には
スクリーンの裏面を向けることで室内の美観を損ねるこ
とがない。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例を示してさらに詳しく
説明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレート100重量部、および、前
記式(1)〔化1〕および前記式(2)〔化2〕で表さ
れる二色性染料を主成分とする二色性染料混合物0.3
重量部を含む未延伸フィルムを該未延伸フィルムの幅方
向に5倍延伸し、次いで180℃において10秒間緊張
下で熱処理して、偏光度90%、光線透過率42%、厚
さ100μmの偏光フィルムを得た。得られた偏光フィ
ルムを偏光軸方向が1460mm、偏光軸と直角をなす
方向が35mmとなるように切断した。また、反射板
(表面にアルミニウムが蒸着されたポリエチレンテレフ
タレートシート、厚さ60μm)および拡散板(一軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にシリコ
ン系アンチグレア処理、ヘイズ;10%、厚さ50μ
m)をそれぞれ長さ1460mm、幅35mmに切断し
た。アクリル系接着剤を用いて、上記のように切断した
偏光フィルムの片表面に反射板、他の表面に拡散板をそ
れぞれ接着、積層した。得られた積層体の反射板側の面
を、〔図1〕に示したものと実質的に同様の構造を有
し、スラットの昇降装置およびスラットの向き可変装置
付きの市販の横型ブラインド(立川ブラインド工業
(株)製、インテリアブラインドNEW−VS−35、
アルミニウム製スラット、スラット数;60枚、スラッ
ト長さ;1460mm、平板状スラット幅;35mm、
湾曲状スラット見掛け幅;33mm)のスラットの凹側
面にアクリル系接着剤を介して積層して反射型投写スク
リーンを得た。
【0047】得られた反射型投写スクリーンの拡散板側
を部屋内側に向けて窓に取付けた。液晶プロジェクター
を用いて該反射型投写スクリーンに映像を投射した。そ
の結果、周囲を暗くせずに映像を識別することができ
た。また、スラットの向きを適宜変えることにより視認
者の位置に合わせて反射映像を投射することができた。
投射終了後は、スラットを引き上げヘッドボックス内に
格納する、スラットの凸面を室内側に向けてブラインド
として使用する等したので、室内の美観を損ねることが
なかった。
【0048】尚、本発明における偏光フィルムの偏光度
および光線透過率は、下記方法により測定した値であ
る。 〔光線透過率および偏光度の測定方法〕分光光度計を用
いて偏光フィルムの全光線透過率を測定し光線透過率
(T0)とする。また、2枚の偏光フィルムを延伸方向
が平行になるように重ねて分光光度計の光路に置いて測
定した可視領域の最大吸収波長での光線透過率
(T1)、および、2枚の偏光フィルムを延伸方向が直
交するように重ねて測定した同波長での光線透過率(T
2)を測定し、下記数式(1)〔数1〕
【0049】
【数1】 を用いて偏光度(V)を算出する。
【0050】
【発明の効果】本発明の投写スクリーンは、明るい場所
でも視認性のよい画像を投射することができる。また、
投写機や視認者の位置に合わせて適宜スクリーンの角度
を上下、左右に容易に変えることができる。さらに、投
写スクリーンとして使用しない時には、窓夜付ブライン
ドとしてそのまま使用可能であり、部屋の美観を損ねる
ことのない簡易な構造の投写スクリーンである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、横型ブラインドの代表例を示す模式図であ
る。
【図2】は、スラットの形状を示す模式図である。
【符号の説明】
1 横型ブラインド 2 ヘッドボックス 3 ラダーコード 4 スラット 5 ボトムレール 6a 昇降コード 6b 昇降コード 7 コードストッパ 8 操作部材 9 操作コード 10 操作棒 11 スラット凹面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 康弘 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓用ブラインドのスラット表面に偏光フ
    ィルムが積層された投写スクリーン。
  2. 【請求項2】 偏光フィルムの片表面に光反射層、他の
    表面に光拡散層が積層され、該光反射層側が窓用ブライ
    ンドのスラット表面に接合、積層されていることを特徴
    とする請求項1記載の投写スクリーン。
  3. 【請求項3】 偏光フィルムが、熱可塑性樹脂100重
    量部に対し光二色性物質0.01〜1重量部を含む未延
    伸フィルムを長さ方向または幅方向に2〜10倍延伸し
    た厚み5〜200μmの延伸フィルムであって、その偏
    光度が50%以上、光線透過率が20%以上であること
    を特徴とする請求項1または2記載の投写スクリーン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103337225A (zh) * 2013-05-29 2013-10-02 广东锐拓照明景观艺术设计工程有限公司 一种灯条角度调节装置及应用其的led显示屏
CN115291465A (zh) * 2022-07-04 2022-11-04 南京信息工程大学 一种百叶窗形式的硬质投影屏幕装置

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