JPH07167660A - 振動ジャイロスコープ - Google Patents

振動ジャイロスコープ

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JPH07167660A
JPH07167660A JP5342715A JP34271593A JPH07167660A JP H07167660 A JPH07167660 A JP H07167660A JP 5342715 A JP5342715 A JP 5342715A JP 34271593 A JP34271593 A JP 34271593A JP H07167660 A JPH07167660 A JP H07167660A
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circuit
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Akio Imura
章夫 井村
Tetsuya Kemi
哲也 毛見
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ低コストの装置を用いて、主方向と
副方向の固有周波数が等しくなるように調整することが
でき、よって高精度の検出を行うことのできる振動ジャ
イロスコープを提供すること。 【構成】 断面が矩形のジャイロ振動素子を構成する素
子1の側面に、主方向駆動圧電体2、主方向振動検出用
圧電体3および副方向振動検出圧電体4が形成されてい
る。主方向振動検出用圧電体3で検出されたフィードバ
ック信号は、駆動回路5で増幅と90°移相をされ、ま
た、主方向振動周波数制御用信号生成回路6により同相
または逆相であって環境温度に対応した倍率に増幅され
る。この二つの信号は合成回路7で合成され、主方向駆
動圧電体2に印加される。この結果、素子1の主方向の
固有周波数は変化させられることになり、主、副方向の
固有周波数差を調整することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は振動ジャイロスコープ
に関し、特に検出感度を改善した振動ジャイロスコープ
に関する。この振動ジャイロスコープは、自動車用ナビ
ゲーション、あるいは車輌、産業用の運動制御装置など
に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】振動ジャイロスコープは周知のように、
主方向の振動に誘引されたコリオリ力による副振動を検
出して、角速度を検出するものである。例えば、特開平
2−51066号公報には、次のような振動ジャイロス
コープが開示されている。すなわち、主振動検出圧電体
からの電圧信号を増幅し、さらに位相を約90°ずらし
て、強制振動をさせるための駆動信号を生成し、該駆動
信号を駆動用圧電体に印加して、ジャイロ振動素子を主
方向に自励振動させる。そして、この自励振動の状態に
おいて、角速度により誘起されたコリオリ力によって発
生される主方向振動と直交方向の副振動を検出すること
により、角速度を検出する。
【0003】ところで、振動ジャイロスコープの検出感
度は、主方向の固有周波数と副方向の固有周波数とが完
全に一致する時に最大になることが知られている。そこ
で、一般的には、ジャイロ振動素子を精密機械加工によ
り、主方向と副方向の固有周波数が、誤差で約5Hz以
下になるまで一致させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
精密機械加工は、通常常温下で行われるため、常温下で
の周波数誤差は微小であっても、ジャイロ振動素子の温
度による物性変化、形状変化のため、常温より高い温度
あるいは低い温度では、比較的大きな周波数誤差が発生
し、検出精度が低下するという問題があった。
【0005】これに対して、従来は、ジャイロ振動素子
の主方向の固有周波数をモニタし、温度変化等の環境変
化による主副方向固有周波数差の変動の検出感度への影
響をマイクロコンピュータでデジタル的に求める方法が
試みられている。しかしながら、この方法は複雑なデー
タ処理回路を必要とし、コスト的に不利であるという問
題があった。
【0006】本発明の目的は、前記した従来技術に鑑
み、簡単かつ低コストの装置を用いて、主方向と副方向
の固有周波数が等しくなるように調整することができ、
よって高精度の検出を行うことのできる振動ジャイロス
コープを提供することにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、環境条件に左
右されずに、高精度の検出を行うことができる振動ジャ
イロスコープを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、ジャイロ振動素子の主方向固有周波数
を電気的に制御し、該主方向固有周波数と副方向固有周
波数の差を所定値以内に納める手段を具備した点に特徴
がある。
【0009】
【作用】本発明は、ジャイロ振動素子の主方向の振動を
検出し、駆動信号と前記主方向の振動と同相または逆相
の信号とを生成する。そして、これらの信号を合成し
て、あるいは合成すること無く別個にジャイロ振動素子
に印加する。これにより、ジャイロ振動素子はその変形
と同期した応力を発生し、みかけの剛性は変化させられ
る。この結果、ジャイロ振動素子の主方向の固有周波数
は変化させられることになり、主、副方向の固有周波数
差を調整することができるようになる。
【0010】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説
明する。図1は本発明の一実施例の構成を示すブロック
図である。図において、1は均一な弾性率をもつ恒弾性
体からなるジャイロ振動素子(以下、素子と呼ぶ)であ
り、その断面形状は矩形をしている。なお、該素子1の
断面形状は、三角形あるいは円形であってもよい。前記
素子1の一つの側面には圧電セラミック、圧電プラスチ
ック等の主方向駆動圧電体2が形成され、この面と向い
合う他方の側面には主方向振動検出用圧電体3が形成さ
れている。また、前記側面と直角方向の側面には、副方
向振動検出圧電体4が形成されている。なお、前記主方
向駆動圧電体2、主方向振動検出用圧電体3および副方
向振動検出圧電体4の各々に接続された端子2a、3a
および4aを、以下では、それぞれ駆動端子、フィード
バック端子および検出端子と呼ぶことにする。
【0011】次に、5はフィードバック端子3aからの
信号を増幅し、約90°の位相補正を行って駆動信号を
生成する駆動回路である。この駆動回路5は、増幅器5
aと90°移相器5bとから構成されている。6は本発
明の要部である主方向振動周波数制御用信号生成回路で
ある。この主方向振動周波数制御用信号生成回路6は、
前記フィードバック端子3aからの信号の完全同相ある
いは完全逆相信号を生成する。7は、前記駆動回路5お
よび主方向振動周波数制御用信号生成回路6から出力さ
れた信号を合成して駆動端子2aに供給する合成回路で
ある。
【0012】また、8は前記フィードバック端子3aか
らの信号を用いて同期信号を生成する同期波形生成回路
である。この同期波形生成回路8は、前記駆動端子2a
からの信号を用いて同期信号を生成するようにしてもよ
い。9は、前記同期波形生成回路8からの同期信号に基
づいて、検出端子4aからの信号である前記副方向振動
検出圧電体4からの角速度に対応した大きさの信号を、
ある特定の時間間隔のみ検出する同期検波回路である。
【0013】次に、上記の構成を有する本実施例の動作
を説明する。素子1はノード点で図示されていない支持
部材により支持されており、主方向駆動圧電体2に駆動
信号が印加されると、主方向(矢印a方向)に屈曲振動
する。この状態において、素子1が例えばその軸を中心
としてc方向に回転すると、前記主方向の振動と直交す
る方向(矢印b方向)にコリオリ力が働く。前記主方向
の振動とコリオリ力による振動とは、前記主方向振動検
出用圧電体3および副方向振動検出圧電体4により検出
される。
【0014】主方向振動検出用圧電体3からの検出信号
は、フィードバック端子3aをへて、駆動回路5、主方
向振動周波数制御用信号生成回路6および同期波形生成
回路8に印加される。駆動回路5は、入力してきたフィ
ードバック信号を増幅し、90°の位相調整をして合成
回路7に出力する。一方、主方向振動周波数制御用信号
生成回路6はフィードバック信号に対して完全に同相あ
るいは完全に逆相でかつ該フィードバック信号を増幅し
た信号を生成し、合成回路7に出力する。この合成回路
7は、入力してきた二つの信号を減算あるいは加算等で
合成して、素子1の主方向駆動圧電体2に印加する。
【0015】本実施例によれば、前記主方向振動周波数
制御用信号生成回路6から出力される信号のフィードバ
ック信号に対する増幅倍率を変化させることにより、素
子1の主方向の固有周波数を変化させることができ、素
子1の主方向と副方向の固有周波数を一致させることが
できる。この結果、該素子1からなる振動ジャイロスコ
ープの検出感度を向上することができる。なお、素子1
に、主方向振動周波数制御用信号生成回路6の出力であ
るフィードバック信号に対して完全に同相あるいは完全
に逆相の信号を印加すると、素子1の主方向の固有周波
数を微調整することができる理由は後で説明する。
【0016】前記のようにして副方向振動検出圧電体4
から検出された検出感度の向上された副方向の振動は、
同期波形生成回路8からの同期信号に基づいて、同期検
波回路9によって、角速度に対応した大きさの信号を、
ある特定の時間間隔のみ検出される。このようにして検
出された信号は、例えば平滑され、次いで増幅されて角
速度検出信号として出力される。
【0017】次に、前記素子1に、前記主方向振動周波
数制御用信号生成回路6の出力信号を印加すると、その
主方向の固有周波数を微調整することができる理由を説
明する。
【0018】前述のように、前記主方向振動周波数制御
用信号生成回路6は、フィードバック端子3aからの信
号の完全同相あるいは完全逆相信号を生成する。該主方
向振動周波数制御用信号生成回路6は、例えば図2に示
されているように、完全逆相信号を出力させるには、オ
ペアンプと抵抗R1、R2を用いた反転増幅器から構成
することができる。この増幅器の増幅率(倍率)Gは周
知のように、−R2/R1になる。なお、完全同相信号
を出力させる場合には、同相増幅器を用いるか、または
図2のオペアンプに例えば180°移相器を接続すれば
よい。あるいは、図2のオペアンプの出力に180°移
相器を並列に接続し(点線で図示)、同相と逆相出力を
選択できるようにしてもよい。
【0019】前記完全同相あるいは完全逆相信号が前記
素子1の駆動端子2aに印加されると、素子1はその変
形と同相あるいは逆相の同期した応力を発生し、振動復
元力が増減し、該素子1のみかけの剛性は変化させられ
る。この結果、該素子1の主方向の固有周波数は変化さ
せられることになる。
【0020】換言すれば、素子1は電圧を印加される
と、電圧/歪変換効果により、素子1内に応力(歪)が
発生される。この電圧として、変形の変位と同相あるい
は逆相となるフィードバック端子3aからの信号と完全
に同相である電圧あるいは完全に逆相である電圧を用い
ると、前記応力は復元力に転化され、この復元力の大小
で、素子1の主方向の固有周波数を制御することができ
るようになる。
【0021】例えば、図3に示されているように、常温
において、主方向振動周波数制御用信号生成回路6の倍
率Gが0の時に、素子1の主方向の固有周波数が797
2.4Hzであったとすると、前記倍率Gを−2にする
と、素子1の主方向の固有周波数は7972.1Hzに
変化する。また、倍率Gを−4、−6、−8にすると、
素子1の主方向の固有周波数はそれぞれ7971.6H
z、7971.2Hz、7970.9Hzに変化する。
このように、主方向振動周波数制御用信号生成回路6の
倍率Gを変えると、素子1の主方向の固有周波数を制御
することができることがわかる。
【0022】さて、常温において、主方向と副方向の固
有周波数の誤差が約5Hz以下に調整されていた素子1
の環境条件が常温から高温Tに変化したとすると、本実
施例では該高温Tに対応する倍率Gが選ばれる。この温
度Tに対応する倍率Gは、予め、素子1を種々の環境温
度に置き、倍率Gを変えて、各環境温度ごとに主方向と
副方向の固有周波数の誤差を測定して、その誤差が所定
値以内におさまる倍率Gを求め、これをテーブルとして
予めまとめておくことにより、実使用時においても簡単
に求めることができる。すなわち、実使用時には、この
テーブルから、測定された環境温度Tに対する倍率Gを
読み出すことにより、素子1の主方向の固有周波数を調
整することができ、該環境温度Tにおいて、前記誤差が
前記所定値である約5Hz以下になるようにすることが
できる。
【0023】なお、前記倍率Gは、図示されていない制
御回路にセンサで測定した環境温度に関する信号を供給
し、該制御回路により、環境温度に応じて自動的に選択
できるようにしてもよい。
【0024】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
4は本実施例の構成を示すブロック図であり、10は周
波数制御用圧電体を示し、他の符号は、図1と同一また
は同等物を示す。本実施例は、素子1の側面に、主方向
駆動圧電体2から独立した周波数制御用素子10を設
け、これに前記主方向振動周波数制御用信号生成回路6
から出力されたフィードバック信号に対して完全に同相
あるいは完全に逆相の信号を供給した点に特徴がある。
【0025】本実施例においても、第1実施例と同様
に、素子1の主方向の固有周波数を調整することがで
き、素子1の主、副方向の固有周波数の誤差を所定値以
内にする調整をすることができる。この結果、高精度の
検出出力を提供することができるようになる。なお、本
実施例においても、圧電体の断面形状は、矩形に限定さ
れずに、三角形、円形あるいは音叉形であってもよい。
【0026】次に、本発明の第3実施例を、図5を参照
して説明する。図5において、11は、フィードバック
信号の移相と増幅を行う移相・増幅回路であり、他の符
号は、図1と同一または同等物を示す。
【0027】この実施例は次のような考えから作成され
たものである。第1実施例(図1)の合成回路7は駆動
回路5からの駆動信号と主方向振動周波数制御用信号生
成回路6からの主方向振動周波数制御用信号とを加算ま
たは減算により合成する回路であるので、該合成回路7
の出力信号は、前記駆動回路5からの駆動信号の位相を
変えかつその振幅を変えたものに外ならない。これは、
さらに原点にもどって考えると、フィードバック端子3
aからのフィードバック信号の位相を変え、かつその振
幅を変えたものに外ならない。因みに、主方向振動周波
数制御用信号生成回路6からの主方向振動周波数制御用
信号が0であれば、合成回路7の出力信号は前記フィー
ドバック信号を増幅しかつ90°の移相をした信号、す
なわち駆動回路5の出力信号そのものに過ぎない。
【0028】そこで、本発明者が研究した結果、前記移
相・増幅回路11により、フィードバック信号の位相を
(90°+φ°)だけ移相した時、該フィードバック信
号をcosφに逆比例させて増幅すると、第1実施例と
同様に、素子1の主方向の固有周波数を調整することが
でき、主方向の固有周波数と副方向の固有周波数との誤
差が前記所定値である約5Hz以下になるようにするこ
とができることがわかった。
【0029】以下に、前記移相・増幅回路11により、
フィードバック信号の位相を(90°+φ°)だけ移相
した時、該フィードバック信号をcosφに逆比例させ
て増幅すると、素子1の主方向の固有周波数を調整する
ことができる理由を理論的に説明する。
【0030】いま、図6に示されているように、z方向
に延びる素子1にx方向の加振力Fを印加して素子1を
振動させると、下記の微分方程式が成立する。
【0031】
【数1】 ここに、xは素子1の変位量、mは素子1の質量、cは
振動の減衰係数、kは復元ばね定数、Fは加振力であ
る。上記の(1) 式から、周知のように、素子1の固有周
波数f0 は下記のようになる。
【0032】
【数2】 次に、前記固有周波数f0 を変えるために、素子1の変
位xと同相または逆相の加振力−k´xを追加すると、
前記(1) 式は次の(3) 式のようになる。
【0033】
【数3】 次に、前記(1) 式のFと(3) 式の(F−k´x)との、
振幅と位相の違いを求めることにする。まず、加振力−
k´xを加えた時に、共振状態になったとすると、下記
の式が成立する。 F=F0 ej2π(f0+Δf)t ……(4) ここに、Δf は、固有周波数の補正分である。
【0034】(4) 式を(3) 式に代入して、(3) 式の微分
方程式を解くと、解xは次のようになる。
【0035】
【数4】 前記(F−k´x)のxに(5) 式のxを代入すると、次
の式が成立する。
【0036】
【数5】 したがって、FとF−k´xとの振幅比と位相差とは、
次式で表すことができる。
【0037】
【数6】 (7) 式の位相φは、tanφ=4πΔf・m/cである
から、(7) 式をさらに変形すると、下式のようになる。
【0038】
【数7】 すなわち、位相をφずらすと、振幅は1/cosφ倍さ
れる。この時、変位xは次式のようになる。
【0039】
【数8】 したがって、変位xと加振力(F−k´x)の位相差
は、(F−k´x)が変位xより、φ+π/2だけ進み
位相にすればよい。換言すれば、前記移相・増幅回路1
1は、主方向振動検出用圧電体3からの信号の位相を
(φ+π/2)だけ制御し、かつ該信号の振幅を該主方
向振動検出用圧電体3からの信号との位相差の正弦値の
逆数(1/cosφ=1/sinθ、ただし、θ=φ+
π/2)に比例するように増幅する回路であればよい。
【0040】図7は前記移相・増幅回路11の一具体例
を示す回路図である。同図は、移相・増幅回路11を、
増幅器11aと90°移相器11bとからなる駆動信号
生成回路と、バンド消去フィルタ11cからなる増幅移
相回路とから構成したものである。ここに、バンド消去
フィルタ11cの入出力特性Vo /Vi は、次のように
なる。
【0041】
【数9】 この回路において、抵抗R1 または容量C1 を変化する
と、位相差φが変化すると同時にゲイン振幅Vo /Vi
も1/cosφに比例して変化することがわかる。
【0042】なお、図7では、説明を分かりやすくする
ために、移相・増幅回路11を、増幅器11a、90°
移相器11bおよびバンド消去フィルタ11cから構成
したが、本実施例はこれに限定されず、1個の回路で実
現しても良い。この場合には、この回路11は、前記主
方向振動検出用圧電体3からの信号の位相をθだけ制御
し、かつその振幅を該主方向振動検出用圧電体3からの
信号との位相差の正弦値の逆数(1/sinθ)に比例
するように増幅する移相・増幅回路であればよい。
【0043】以上のように、バンド消去フィルタを用い
て位相を変化させ、かつ振幅を変化させることにより、
位相制御が可能になり、系の主方向の固有周波数の制御
が可能になる。
【0044】したがって、本実施例によれば、主方向の
固有周波数を副方向の固有周波数に近付けて、主、副方
向の固有周波数の差を所定値内、例えば5Hz以内に押
さえることができるようになり、高精度の検出を行うこ
とのできる振動ジャイロスコープを提供することができ
る。
【0045】図8は、前記第1〜3実施例に適用するこ
とができるジャイロ振動素子を構成する素子1と、その
側面に形成された電極の具体例を示す。同図(a) は断面
が正方形の素子1の一側面に駆動電極21aおよび21
bと、主方向周波数制御電極22aを形成し、他方の平
行な側面にフィードバック電極23aおよび23bと主
方向周波数制御電極22bとを形成する。また、前記側
面と直交する二つの側面に、4個の検出電極24a〜2
4dを形成したものである。
【0046】また、同図(b) は断面が正三角形の素子1
の二つの斜面に、駆動電極31a〜31dと、主方向周
波数制御電極32a、32b、および主方向用周波数制
御電極32cとを形成し、その底面にフィードバック電
極33aおよび33bを形成したものである。
【0047】なお、本発明のジャイロ振動素子の断面形
状は他の形状のものも使用することができ、また、前記
各電極の配置もさまざまな変形が可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、機械加工精度によらず
に、電気的に、主、副方向の固有周波数差を調節するこ
とができるので、簡単に、かつ低コストで、高感度の振
動ジャイロスコープを提供することができるという効果
がある。
【0049】また、電気的に周波数を制御することがで
きるので、環境温度が変化しても高精度特に高感度で角
周波数を検出できる振動ジャイロスコープを提供するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】 第1実施例の主方向振動周波数制御用信号生
成回路の一具体例を示す回路図である。
【図3】 前記主方向振動周波数制御用信号生成回路の
増幅率と主方向の固有周波数との関係の一具体例を示す
図である。
【図4】 本発明の第2実施例の構成を示すブロック図
である。
【図5】 本発明の第3実施例の構成を示すブロック図
である。
【図6】 ジャイロ振動素子が加振力Fにより振動する
様子を示す説明図である。
【図7】 第3実施例の移相・増幅回路の具体例を示す
回路図である。
【図8】 ジャイロ振動素子を構成する圧電体とその側
面に形成する周波数制御電極の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1…ジャイロ振動素子、2…主方向駆動圧電体、3…主
方向振動検出用圧電体、4…副方向振動検出圧電体、5
…駆動回路、6…主方向振動周波数制御用信号生成回
路、7…合成回路、8…同期波形生成回路、9…同期検
波回路、10…周波数制御用圧電体、11…移相・増幅
回路。
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】 なお、本発明のジャイロ振動素子の断面
形状は他の形状のものも使用することができ、また、前
記各電極の配置もさまざまな変形が可能である。また、
本発明は、圧電体により主方向の振動を起振される振動
ジャイロスコープに限定されず、周知の静電力、熱応
力、あるいは電磁力により起振される振動ジャイロスコ
ープにも適用できることは勿論である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主方向への駆動圧電体、主方向振動検出
    用圧電体、および副方向振動検出用圧電体を備えたジャ
    イロ振動素子と、 前記主方向振動検出用圧電体からの信号を増幅かつ90
    °位相補正を行い駆動電圧信号を生成する駆動回路と、 任意の増幅率で、前記主方向振動検出用圧電体からの電
    圧信号の同相または逆相信号を生成する主方向振動周波
    数制御用信号生成回路と、 前記駆動電圧信号と主方向振動周波数制御用信号とを合
    成する合成回路とを具備し、 前記合成回路の出力信号を前記主方向への駆動圧電体に
    印加することにより、前記ジャイロ振動素子の主方向固
    有周波数を制御し、該主方向固有周波数と副方向固有周
    波数の差を所定値以内に納めるようにしたことを特徴と
    する振動ジャイロスコープ。
  2. 【請求項2】 主方向への駆動圧電体、主方向振動検出
    用圧電体、周波数制御用圧電体および副方向振動検出用
    圧電体を備えたジャイロ振動素子と、 前記主方向振動検出用圧電体からの信号を増幅かつ90
    °位相補正を行い駆動電圧信号を生成する駆動回路と、 任意の増幅率で、前記主方向振動検出用圧電体からの電
    圧信号の同相または逆相信号を生成する主方向振動周波
    数制御用信号生成回路とを具備し、 前記主方向振動周波数制御用信号生成回路の出力信号を
    前記周波数制御用圧電体に印加することにより、前記ジ
    ャイロ振動素子の主方向固有周波数を制御し、該主方向
    固有周波数と副方向固有周波数の差を所定値以内に納め
    るようにしたことを特徴とする振動ジャイロスコープ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の振動ジャイロス
    コープにおいて、 前記主方向振動周波数制御用信号生成回路の増幅率を、
    環境温度に応じて変えるようにしたことを特徴とする振
    動ジャイロスコープ。
  4. 【請求項4】 主方向への駆動圧電体、主方向振動検出
    用圧電体および副方向振動検出用圧電体を備えたジャイ
    ロ振動素子と、 前記主方向振動検出用圧電体からの信号の位相を制御
    し、かつその振幅を該主方向振動検出用圧電体からの信
    号との位相差の正弦値の逆数に比例するように増幅する
    移相・増幅回路とを具備し、 前記移相・増幅回路の出力信号を前記主方向への駆動圧
    電体に印加することにより、前記ジャイロ振動素子の主
    方向固有周波数を制御し、該主方向固有周波数と副方向
    固有周波数の差を所定値以内に納めるようにしたことを
    特徴とする振動ジャイロスコープ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の振動ジャイロスコープに
    おいて、 前記移相・増幅回路を、前記主方向振動検出用圧電体か
    らの信号の位相を90°補正し、さらに該90°補正さ
    れた信号の位相を制御し、かつその振幅を該位相制御量
    の余弦値の逆数に比例するように増幅する移相・増幅回
    路から構成したことを特徴とする振動ジャイロスコー
    プ。
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WO2010150736A1 (ja) 2009-06-26 2010-12-29 ローム株式会社 角速度センサと、それに用いられる同期検波回路
JP2015528899A (ja) * 2012-06-29 2015-10-01 株式会社村田製作所 改良された振動ジャイロスコープ

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