JPH07167029A - 火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダにおける失火を検出する方法 - Google Patents

火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダにおける失火を検出する方法

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JPH07167029A
JPH07167029A JP6272762A JP27276294A JPH07167029A JP H07167029 A JPH07167029 A JP H07167029A JP 6272762 A JP6272762 A JP 6272762A JP 27276294 A JP27276294 A JP 27276294A JP H07167029 A JPH07167029 A JP H07167029A
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engine
misfire
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Gardiner A Noble
ガーディナー、エー、ノーブル
Leonard Kafka
レオナード、カフカ
Mark Ciuffetelli
マーク、シューフェテリ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダ内の失
火を検出する方法を提供すること。 【構成】 この方法は、点火トランスを最大点火電荷ま
で充電する過程と、点火プラグの電極の間で点火放電を
開始させる過程とを含む。それから点火トランスを最大
点火電荷より小さい所定の診断電荷にまで充電する。シ
リンダ内部で燃焼が生じているならば、点火プラグ近く
の温度と圧力は、診断電荷を放電させるのに十分であ
る。診断電荷が放電しなければ、電荷は点火トランスに
反射され、そこで失火の標識として検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火花放電点火内燃機関
の燃焼シリンダにおける失火を検出する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関において空気と燃料の混合気の
燃焼を開始するために、火花放電点火装置が、エンジン
動作サイクルにおける適切な時刻に点火プラグの電極の
間で高電圧火花放電を発生する。点火プラグの間隙の火
花放電の開始は、クランク軸の所定の回転角度、通常は
ピストンが上死点(TDC)に達する前、に生ずるよう
に時刻を合わせる。
【0003】点火タイミングが正しく設定されれば、点
火プラグの作用によって開始された燃焼過程によって燃
焼室内の圧力が上昇させられる。その圧力上昇はピスト
ンの出力ストローク中のTDCの直後に最高となる。動
作サイクルにおいて火花放電の開始が遅すぎると(遅れ
タイミング)、燃焼室中で発生される圧力はエンジンに
よって仕事に効率よく変換されないことになる。他方、
動作サイクルにおいて火花放電の開始が早すぎると(進
みタイミング)、極めて高くて潜在的には破壊的な圧力
および温度が生ずる結果となることがある。また、進み
タイミングに伴う圧力と温度の上昇は、エンジンによっ
て有用な仕事出力に効率よく変換されない。
【0004】あまりに早い進みタイミングは、いくつか
の別の種類の燃焼室現象を起こすこともある。そのよう
な現象の1つが終りガスの自己点火であり、別の1つが
早期着火である。
【0005】自己点火というのは、シリンダの温度と圧
力がエンジンにおいて燃焼させられる燃料の種類に対し
て高くなり過ぎた結果として、終りガス(炎の前面の動
きによって最初に着火された燃料・空気混合気の未燃焼
部分)が自然に爆発する状態である。エネルギーの急激
な放出に応じてシリンダの温度が劇的に上昇し、圧力波
が燃焼室を横切って前後に移動するにつれて、シリンダ
圧力が変動する、すなわち、上昇および低下を交互に繰
り返す。終りガスの自己点火によってひき起こされる
と、TDCの後で圧力と温度の急速な変動が起きること
が見られる。自己点火によってエネルギーが放出される
速さが十分に高いとすると、爆発ガスがシリンダの壁を
震動させる。その結果として「ピンジング(pinging)」
として知られている独特の音を含む、可聴エンジン雑音
が発生される。
【0006】多くのエンジン開発者は中程度の自己点火
は望ましいと信じている。というのは、正常な炎の核が
火花放電が休止している決定的な時に、中程度の自己点
火によって燃焼室内部に乱流が生じ、乱流が燃焼過程を
促進するからである。僅かな自己点火が、火花放電によ
ってトリガされた点火過程の終了後に残っている未燃焼
の炭化水素の量を減少することも見出されている。中程
度の自己点火中に炭化水素が燃焼したときに放出された
エネルギーを利用することによって、炭化水素の放出量
と燃料消費量を減少することができることになる。
【0007】上記の利点のために、他の利点のうちで、
エンジン設計者は、火花放電進み角が自己点火のしきい
値に接近するように、点火装置を較正することをしばし
ば求める。しかし、自己点火が過大であると燃焼室温度
が一層高くなって、性能を低下させようとするために、
過大な自己点火は避けねばならない。実際に、それらの
高い温度は、点火プラグの電極が火花放電の発生とは独
立に燃焼過程を開始させる点まで、点火プラグの電極を
加熱することがある。この現象が早期着火である。
【0008】ピストンに穴があくことを含めてエンジン
に重大な損傷を与えることがある早期着火は、TDCの
近くでシリンダの温度と圧力を極めて高いものにするこ
とを特徴とする。早期着火に関連する可聴音は自己着火
によって発生されるもので、極端な場合には「ノッキン
グ」と呼ばれる。一般に自己着火によって早期着火が生
ずることになり、それに続いて早期着火によって更に自
己着火が生ずることになる。
【0009】自己着火を生ずる火花放電タイミングには
いくつかの要因が影響する。それらの要因には吸入空気
の温度、エンジン速度、エンジン負荷、空燃比、および
燃料の諸特性が含まれる。火花放電のタイミングの正確
な制御はエンジン性能に大きく貢献するから、数多くの
種類のエンジン制御装置が開発されてきた。それらの制
御装置は、マイクロプロセッサをベースとする閉ループ
火花放電タイミング制御装置を通常採用している。エン
ジン制御装置は排気の組成、冷却水温度、および火花放
電ノッキングの発生などのいくつかのパラメータをトラ
ンスデューサによって同時に測定する。得られたデータ
を処理して、予測した自己着火近くにエンジンタイミン
グを設定する。
【0010】エンジン制御装置で通常使用されるノッキ
ング検出器は、火花放電のノッキングによってひき起こ
される強い震動を検出する圧電トランスデューサであ
る。しかし、内燃機関の環境に使用されると、初期の自
己着火によって発生された僅かな震動を正常な量のエン
ジン震動と区別するほど十分に選択性を持たないことが
ある。この理由から、それらの検出器は、とくに高いエ
ンジン速度において、自己着火のしきい値を検出できな
いことがある。したがって、初期自己着火を検出するこ
とができ、かつ閉ループ系において点火タイミングを一
層正確に設定することができるようにするエンジン制御
装置を必要とする。
【0011】点火装置において見出される、望ましくな
いと考えられているその他の特性には、点火プラグ電極
の過大な摩耗、汚れている点火プラグで火花放電を発生
することができないこと、寒冷時の始動困難、冷えてい
るエンジンを始動する時および走行中の排気の悪化、エ
ンジンルーム内の離れた所で点火装置によって高電圧が
発生されること、かなり長い電線によって高電圧が供給
され分配されること、エンジンの運転中に点火装置と車
両の内部および外部において大量の電磁放射を発生する
ことが含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、従来のエンジン制御および点火装置の制限およ
び欠点を克服するために火花放電点火内燃機関の燃焼シ
リンダにおける失火を検出する方法を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために本発明は、最高点火電荷にまで点火トラン
スを充電する過程と、火花放電点火内燃機関の燃焼シリ
ンダ内に配置されている点火プラグの電極の間で、ピス
トンの上死点前のエンジンの所定回転角において生ずる
点火放電を開始する過程と、最高点火電荷より少ない所
定の診断電荷であって、燃焼が進行中であれば電極を横
切って診断電荷の放電を可能にするのに十分な量を有
し、燃焼が行われておらず、かつ失火が起きなかったな
らば電極を横切って診断電荷の放電を可能にするのに十
分な量を有しているような量の所定の診断電荷まで点火
トランスを充電する過程と、点火トランスを失火の標識
についてモニタすることにより、エンジン診断手順の実
行において点火プラグを帰還要素として使用する過程と
を備えることを特徴とする火花放電点火内燃機関の燃焼
シリンダにおける失火を検出する方法を提供するもので
ある。
【0014】本発明の1つの特徴は、高電圧を点火装置
全体にわたって分配することに関連する諸問題を解消す
ることである。本発明の別の特徴は、エンジンおよび車
両自体の周囲に点火装置によって発生される電磁放射の
量を減少することである。
【0015】本発明の別の特徴は、点火プラグの電極の
摩耗を減少すること、および非常に汚れている点火プラ
グで点火することができることである。
【0016】本発明の更に別の特徴は、内燃機関の寒冷
時始動性を向上したこと、およびコールドスタート中お
よび走行中の排気の量を最少にすることである。関連す
る特徴は、空燃比を薄い方へ向かって拡張することであ
る。こうすることによって正常運転中の排気の量を一層
減少し、燃費を改善することが一層助けられる。
【0017】最近の研究(そのうちのいくつかは本願出
願人によって行われた)によれば、降伏放電として知ら
れている種類の火花放電により燃焼過程を開始すること
によって、内燃機関における燃焼を改善することができ
ることが示されている。降伏火花放電の特性は従来の自
動車用点火装置によって発生されるものとは十分異な
り、燃焼室内部の種々の条件に対する応答も異なる。こ
れを理解することによって、エンジン制御装置の帰還素
子として点火プラグ自体を使用する種々のエンジン診断
手順を実行することができるように、降伏火花放電の特
徴を利用することができる部品を有する本発明のエンジ
ン制御装置が開発されたのである。
【0018】点火過程は、降伏段階と、火花放電段階
と、グロー放電段階との3つの異なる段階から成るもの
として特徴づけられている。最初の段階である降伏段階
は、点火プラグの容量(典型的には10〜15ピコファ
ラド(pF))に充電されてい電力から生じて、火花放
電を通じて放電する大電流(典型的には50〜200ア
ンペア(A))によって特徴づけられる。降伏段階の持
続時間は典型的には約1ナノ秒(ns)より短い。第2
段階である火花放電段階は、火花放電電流が0.1〜
1.0Aの間で、火花放電電圧が約180ボルト(V)
である時に生ずる。放電電流は約100μsの間火花放
電段階に留まる。グロー放電段階は火花放電電流が0.
1ミリアンペア(mA)以下に減少し、点火プラグの電
極の間の電圧が500Vになった時に生ずる。
【0019】それら3つの段階、すなわち、降伏段階と
火花放電段階とグロー放電段階は、空燃比がそれぞれ2
1対1、8対1および16対1である時に混合気の燃焼
を確実に開始することが見出されている。降伏段階を利
用するものとすれば、稀薄限界を拡張することができ、
数多くの利益が実現されることが分かる。
【0020】上記のように、本発明は点火プラグに高電
圧を供給することができるばかりでなく、診断機能も行
うことができる点火およびエンジン制御装置を詳細に記
述するものである。とくに、本発明の1つの態様は点火
およびエンジン制御装置自体を詳述する。別の態様は種
々の診断手順を行う方法を詳述するものである。本発明
の更に別の態様は、点火プラグに直接装着され、上記し
た機能を両方とも可能にする低インピーダンス点火トラ
ンスに関するものである。この点火トランスの低インピ
ーダンスによってエンジン制御装置のマイクロプロセッ
サ(MPU)の性能を向上させ、失火、自己着火および
エンジン負荷を含めたいくつかのエンジン条件をモニタ
するためにMPUが点火プラグを使用することを可能に
する。
【0021】本発明の点火およびエンジン制御装置はエ
ンジン自体を除いて6つの主な部品を含む。それらの部
品はエンジン制御器(種々のエンジン・パラメータをモ
ニタする入力を有する)と、MPU(エンジン制御器へ
の入力を基にして種々のルーチンを実行するようにプロ
グラムされる)と、点火またはコイル・ドライバ回路
と、点火トランスと、点火プラグと、電流放電検出回路
とである。それらの部品については後で詳しく説明す
る。
【0022】点火トランスの構成は、充電時間が短く、
安定な燃焼を確実に開始させる強い二次電流を短時間で
供給する(約0.5〜1A、約100μsで零にまで減
少する)ようなものである。これは、車両の12V電源
から電力を直接取出し、かつ高価なDC12V/DC2
50V変換器を無くすことによって達成される。
【0023】火花放電の強さと持続時間、および点火ト
ランスの充電時間が短いことのために、本発明のトラン
スの構成によって点火装置の高電圧分配装置を無くすこ
とができるとともに、エンジン制御装置による個々の点
火プラグの迅速な多重点火を可能にすることができる。
従来は、多重点火装置は点火を再トリガするために固定
カウントダウン・カウンタまたは点火回路における自然
共振に頼らなければならなかった。標準的な点火装置に
おいては、一次巻線の充電時間、つまり、点火プラグを
再点火するために必要な時間、は約3000μsであ
る。これはエンジン運転サイクルの持続時間に関しては
比較的遅い。しかし、本発明は、エンジン制御装置自体
にプログラムされているアルゴリズムを基にして多重点
火するように構成されており、点火プラグを200μs
間隔で再点火することができる。
【0024】点火が困難である条件の下では、燃焼が行
われている間の点火プラグの多重点火が燃焼過程にとっ
て有利であることが判明している。本発明によれば、ス
ロットルのチップ・イン(tip-ins)、コールドスター
ト、アイドリング、および軽負荷と低速回転の組合わせ
などの点火困難混合気条件の下においてのみ多重点火が
行われるようにプログラムする。多重点火ではないその
他の条件によって、点火部品、とくに点火プラグ電極、
の寿命が長くなる。
【0025】点火電極の摩耗は火花放電電流が流れる時
間に比例するから、より大きな電流をより短い時間だけ
加えることによって電極の摩耗を減少することができ
る。上記のように、点火プラグの電極の間を流れる電流
が100mAより大きい時は、電圧は約180Vであ
る。しかし、100mA以下では電圧は約500Vにま
で上昇する。500Vの電位差によって加速されると、
点火プラグ電極の間で交換される電子と荷電粒子が、1
80Vの電位差によって加速される場合よりも電極表面
内部に一層強く入り込む。
【0026】標準的なフライバック点火コイル装置にお
いては、電子と荷電粒子が500Vの電位差で1500
μsの時間一杯にわたって駆動される。そうすると電極
が非常に摩耗する結果となる。本発明の低インピーダン
ス装置においては、点火プラグ電極の間のピーク電圧は
非常に高い、約22キロボルト(kV)、が、点火トラ
ンスの一次巻線への電力供給が断たれてから約4μs後
にそのピーク電圧に到達し、500Vより高い電位差で
費やされる全時間は通常は20μsより短い。火花放電
の強さを増大することによって燃焼を安定にすることが
でき、しかもそれの持続時間が非常に短いために点火プ
ラグの電極の摩耗が減少する。そうすると点火プラグの
電極自体の直径を短くすることができるから有利であ
る。寸法と質量が小さい点火プラグ電極は、燃焼ガスの
最初の核の冷却を減少して一層安定に燃焼させることが
良く知られている。
【0027】点火プラグの火花放電電流が大きく持続時
間が短いことは、いくつかの他の面でも有利かつ有益で
ある。それらの利益には、より安定な燃焼、点火過程に
よる電力消費量の減少、排ガス量の減少、エンジン運転
範囲の稀薄限界へ一層向かっての拡張、触媒コンバータ
の寿命の延長、火花放電電流持続時間の短縮、および点
火プラグ電極の摩耗の減少、汚れた点火プラグを点火さ
せる性能の増大、寒冷時における始動性および走行性の
向上、コールドスタート時の排ガスの減少、エンジンの
周囲をまわって高電圧を供給することの解消、および車
両内部および車両の周囲における電磁放射発生の減少が
含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0028】上記のように、エンジンのシリンダにおけ
る失火を検出するために本発明の装置を使用することが
できる。完全に充電された点火トランスへの電力供給を
断って、点火プラグ電極の間に最高の二次電圧を発生
し、燃焼過程を開始した後で、クランク軸および燃焼サ
イクルがいぜんとしてTDCの近くにある間に、MPU
は点火プラグ間隙における所定の印加電圧を点火トラン
スに発生させる。燃焼が既に開始されていたとすると、
点火プラグの領域における温度と圧力の組合わせによっ
て、加えられた電圧が電極を横切って導通可能にされ
る。シリンダが失火したとすると、点火プラグ間隙にお
ける印加電圧の所定のレベルが、点火プラグ電極を導通
させるほど十分に高くはない。印加電圧が二次電流放電
において消費されない結果として、負電圧の振幅の変化
が一次巻線に逆反射される。一次巻線の電子スイッチが
検出回路およびエンジン制御装置によってモニタされ、
その負電圧の振幅の変化が検出されたならば、失火が生
じたとエンジン制御装置が記録する。引き続く燃焼サイ
クルで失火が繰り返されるとすると、シリンダを一時停
止して未燃焼の炭化水素が排ガス中に放出されるのを阻
止するようにMPUとエンジン制御装置をプログラムし
て、燃料消費を減少させる。排ガスを減少しようという
試みにおいては、米国のいくつかの州が失火シリンダを
一時停止することを求める法律を制定した。そのような
法律の1つが1996年に米国カリフォルニア州で施行
されることになっている。
【0029】終りガスの自己点火を検出し、エンジン・
タイミングを自己点火のしきい値にセットするためにも
本発明を使用することができる。終りガスの自己点火が
生じているかどうかを検出するために点火プラグを用い
ると、MPUは所定の電圧において点火トランスに動作
サイクルを迅速に行わせる。これは、燃焼サイクル中
の、ノッキングが起きると予測される点(通常は上死点
の後(ATDC))で行われる。動作サイクルの周期は
エンジン制御器のMPUに記憶されているアルゴリズム
から計算されるものであって、エンジン負荷、エンジン
回転数、および吸い込み混合気の温度を含む種々のエン
ジンパラメータの関数である。
【0030】動作サイクルのある時刻に正常な燃焼条件
が生じているならば、その動作サイクルを行った結果と
して生じた電流は点火プラグの電極間隙を横切っては移
されず、その代わりに負電圧の振れとして一次巻線を通
じて反射される。負電圧の振れは検出回路およびエンジ
ン制御装置によって電子スイッチの高電圧側において再
び検出することができる。自己点火が起きたとすると、
その結果としてシリンダ内部に生じた温度波と圧力波
は、1つまたは複数の加えられた動作サイクル電圧電位
に対応し、電極間隙を横切ってそれが導通することがで
きるようにする。その結果、必ずしも全ての印加電圧が
対応する反射される負電圧の振れを持たない。負電圧の
振れがあるか否かについて一次巻線をモニタすることに
よって、終りガスの自己点火をエンジン制御器が認識お
よび検出することができる。自己点火の発生の有無につ
いてのこの情報を用いて、自己点火のしきい値が維持さ
れるようにエンジン制御器は点火タイミングを漸次歩進
することができる。
【0031】また、この点火トランスの独特なことによ
って、燃焼サイクル中に点火プラグの降伏電圧の測定が
容易にされる。エンジンの性能または負荷の非侵襲的指
示を行うのは、このパラメータの大きさ(燃焼圧力と、
燃焼温度と、燃料濃度との間の関係を反映する)であ
る。エンジン負荷のモニタを可能にすることによって、
本発明の点火およびエンジン制御装置は高価なマニホル
ド絶対圧(MAP)センサの必要性を解消する。シリン
ダ圧がエンジン負荷に比例することを知って、パッシェ
ンの法則を考慮して点火プラグの降伏電圧をエンジン負
荷に直接相関させることができる。火花放電の進みおよ
び空燃比などのような他の変数がシリンダ圧にもはや影
響を及ぼさないような「質問」時刻またはクランク角度
位置TDCにおいて、点火プラグに放電させ、点火トラ
ンスの誘導電流が放電する時間を測定することによって
降伏電圧が測定される。点火トランスの既知の特性を考
慮して、放電時間がエンジン制御装置によって降伏電圧
に相関させられてシリンダ圧、および最終的には、エン
ジン負荷を決定する。
【0032】上記したことの全ては点火トランスの短い
充電時間と放電時間、点火および検出回路、およびMP
Uとエンジン制御装置にプログラムされた制御ソフトウ
エアによって可能にされる。1回の充電と1回の放電を
行う従来の点火トランスを使用する時は、本発明の点火
トランスは燃焼、再充電、再点火を多数回行って診断手
順を実行することができる。
【0033】エンジンの点火プラグくぼみの内部で動作
することを意図して、本発明のフライバックトランスに
は点火プラグ穴を構成するシリンダ内部の磁束の流れを
無くすトロイダル構成体を組み込んでいる。これによっ
て本発明の点火トランスは渦電流負荷にはほとんど反応
を示さない。これが電磁放射の発生が減少した大きな理
由である。
【0034】点火トランスの直径を短くしたから、トラ
ンスの磁心の必要な横断面面積を確保するために長さを
変更することができる円筒形の磁心を点火トランス自体
は含む。磁心を誘電体ボビンの内部に配置し、トランス
の一次巻線と二次巻線をボビンと磁心の周囲に巻く。そ
れから巻かれたボビンと磁心をハウジング内部に配置さ
せる。そのハウジングの下端部は点火プラグの高い側の
端子を受けるように形成されている。点火プラグ自体は
標準的な構成のものとすることができ、または本発明で
小型の電極を使用する性能を反映するために点火プラグ
を改造することができる。
【0035】点火およびエンジン制御装置の電子装置
は、カムセンサおよびクランク速度センサからの入力信
号および車両点火信号をモニタするエンジン制御器によ
って制御される。それらの入力によってエンジン制御器
とMPUはエンジン速度および位置を計算することがで
きる。それらの計算の結果として、MPUはそれのプロ
グラムされているアルゴリズムを基にして出力信号を計
算し、適切な時刻にそれらの出力信号を、点火トランス
を充電およびトリガするコイル・ドライバ回路へ送る。
MPUは燃焼シリンダをモニタして、エンジン負荷の決
定と、ノッキング条件または失火条件が存在するかどう
かの決定との少なくとも一方を行う検出回路を利用す
る。存在する条件に応じて、MPUは適切な措置を講ず
ることをエンジンの他の回路またはモジュールに合図
し、警報を発する。
【0036】
【実施例】本発明を実施する装置を図1に参照番号20
で全体的に示す。この装置はエンジン制御器22とMP
U24を含む。MPU24は、エンジン・タイミングの
観点からはあまり重要ではない種々のエンジン機能を実
行する主プログラム・ループを実行するのに、それの時
間のほとんどを費やす。それらの機能を繰り返さなけれ
ばならない率も、エンジン・サイクル自体と比べて比較
的低い。これは、それらの「重要ではない」機能をエン
ジン燃焼事象とは非同期的に実行できることを一般に意
味する。
【0037】しかし、燃料噴射事象および点火事象はエ
ンジン・サイクルに正確に同期させねばならない。これ
を行うために、クランク軸のフライホイール30と、ク
ランク軸に取り付けられているプーリ32の一方または
両方に対して、エンジン28に装着されているタイミン
グ・ピックアップすなわち速度センサ26によってトリ
ガされる割込みをサービスするように、エンジン制御器
22とMPU24がプログラムされる。速度センサ26
によって行われた割込みによってMPU24のタイミン
グ素子がロードされる。そのタイミング素子は、燃料噴
射器および点火コイル・ドライバのための実時間制御信
号を、燃焼サイクル中の正しい時刻に正しい持続時間の
間発生する。エンジン制御器22には車両点火信号を含
めた他の種々のエンジン・パラメータも結合される。
【0038】上記計算の結果を用いて、MPU24は適
切な時刻に信号を点火回路すなわちコイル・ドライバ回
路34に供給して、点火コイルすなわち点火トランス3
6に車両の12V電源から直接に充電を開始させる。点
火プラグ38に直接装着されて、プラグ上コイル・トラ
ンスとして知られている点火トランス36はそれの磁心
が飽和するまで充電される。上死点より前(BTDC)
の適切なエンジン度数において、MPU24はコイル・
ドライバ回路34の高速スイッチング・トランジスタを
導通させ、トランスの一次巻線を流れる電流を停止させ
る。エンジン・シリンダ内部の諸条件が正しいものとす
ると、トランス36の二次巻線容量が高電圧電流で点火
プラグ38の電極間隙を通じて放電し、燃焼を開始させ
る。点火トランスが放電するように計画された後で、M
PU24は、点火プラグに多重放電させ、または種々の
エンジン診断手順を実行させるようにプログラムされた
一連のアルゴリズムを実行する。診断手順が実行されて
いるとすると、MPU24は後で説明するように検出回
路40を使用する。
【0039】本発明の点火トランス36は非常に低イン
ピーダンスの装置であって、その設計により約2〜4μ
sでピークに達し、約100μsで零にまで低下する高
い二次電圧(約25kV)を発生することができる。点
火トランス36は車両の12V電源から約100μsで
完全に充電して、それの磁心が飽和する。これは点火ト
ランス36を200μs間隔で再トリガすることができ
ることを意味する。
【0040】従来は、コイルドライバ回路34を繰り返
し動作させるため、または点火トランスと点火プラグを
200μs間隔で多重動作させるための信号を形成する
ために、点火プラグの各再火花放電のためにエンジン制
御器22とMPU24によって数多くのタイミング割込
みをサービスせねばならなかった。しかし、そうすると
MPU24に過大な割込み負荷をかける結果となり、多
数のタイミング衝突を生ずることになる。過大な割込み
が存在すると、MPU24の実行時間の大きな割合の間
にMPU24が実行する主プログラムが高い周波数で混
乱させられて、割込みが相互に入れ子状になる結果をも
たらす。多数のタイミング衝突は、求められている制御
信号を発生するために、MPU24が1度に2つ以上の
割込みをサービスすることを求める。しかし、MPU2
4は1度に1つの割込みをサービスすることしかできな
くなる。
【0041】本発明においては、MPU24はそれにプ
ログラムされている特定のアルゴリズムに従って信号を
コイル・ドライバ回路34へ送出することをエンジン制
御器22によって指令される。したがって点火トランス
36を再び動作させるために必要な時間が短いために、
多数の割込みをサービスする必要性が解消される。
【0042】本発明の点火およびエンジン制御装置20
は、とくに構成した点火プラグ取付け点火コイルすなわ
ち点火トランス36を点火およびエンジン制御装置20
における帰還素子として使用する。それの帰還機能に加
えて、点火トランス36は、点火プラグがひどく汚れて
いた場合でも、燃焼を確実に開始させる大きくて短い
(100μsより短い)二次電流を供給する。
【0043】この点火トランス36の独自性のために、
点火プラグ降伏電圧、すなわち、それの大きさが燃焼圧
力と、燃焼温度と、燃料濃度との間の関係を反映するよ
うなパラメータ、の測定を容易にすることにより、エン
ジン性能が非侵襲的に指示される。一般に圧力と温度と
電極間隙との間の関係はパッシェンの法則によって次の
ように定められる。
【0044】 VBD=K1 *(Pd/T)+K2 *(Pd/T)1/2 ここに、Pは圧力、dは電極間隙、Tは温度、K、K
は定数である。
【0045】点火トランス36によって発生される電圧
のレベルは一次電流の大きさに直接関連する。その電流
は、点火トランスがスイッチング時における、充電時間
の関数である。本発明においては、最高二次電圧を発生
する一次電流には、一次巻線に加えられる電圧が12V
である時は、通常は100μsの充電時間内に到達す
る。したがって、充電時間が100μsより短いと二次
電圧は最高電圧より低くなる。いいかえると、充電時間
が短くなると、点火トランス36の二次電圧が低くな
る。
【0046】ここで、本発明の点火プラグに装着された
点火トランスすなわちプラグ上コイル点火トランス36
が全体的に示されている図2と図3を参照する。点火ト
ランス36の物理的寸法はエンジン28自体の構成によ
って支配される。点火プラグ34自体への直接取付けを
可能にするために、点火トランス36はエンジン28の
点火プラグ穴41の直径内に組込むことができなければ
ならない。この特定の設計基準はある型式のエンジンと
別の型式のエンジンとは異なるが、本発明の原理は点火
プラグ穴の直径の全範囲に応用することができる。点火
プラグの長さ限界はエンジン28と車両(図示せず)の
フードとの間の間隙によって決定される。したがって、
点火トランスの他の種々のパラメータによって決定され
る点火トランスの磁心に対して求められる横断面面積を
確保するために、点火トランス36の長さを調整するこ
とができる。
【0047】本発明の点火トランス36は誘電体ボビン
44内に装着される磁心42を含んでいる。恐らく図4
〜図6に最も良く示されているが、磁心42はほぼ円筒
形をしており、磁心42の全長に延長する空隙46を設
けられた部分を含む。非常に効率的な点火トランス36
を得るために、磁心の残留磁気は最高磁束密度の非常に
小さい割合であることを求められる。一次電流を断つこ
とによって磁化力(アンペア−ターンで表される)が点
火トランス35の磁心42から除去されると、磁心42
に残留している磁束は急速に減少する。一次電流の減少
によって点火トランス36の二次巻線中に発生される電
圧は、二次巻線の巻線数と磁心における磁束の変化率と
に比例し、かつその磁心磁束の時間変化率に逆比例す
る。数学的に表現すれば次のようになる。
【0048】esec =−L・(dθ/dt) ここに、esec は二次電圧、Lは二次巻線のインダクタ
ンス、(dθ/dt)は磁心磁束の時間変化率、負符号
(−)は磁心磁束が減少していることを示す。
【0049】数学的性能要求を満たすために、磁心42
の横断面面積がほぼ一定であるように磁心42の製作許
容誤差を定めねばならない。点火トランス36の全長お
よび点火トランス磁心42の長さに対する制約はエンジ
ン28と車両のフードの間の間隙によって決定される
が、磁心の内径に対する寸法制約は一次巻線と二次巻線
の線を磁心42に巻く巻線機を利用することの要求によ
って決定される。磁心42の外径に対する物理的制約
が、点火プラグ穴41の直径ばかりでなく、ボビン44
を制作する材料の絶縁耐力によって決定される。
【0050】磁心42を受けるボビン44は内部円筒形
スリーブ48と外部円筒形スリーブ50を含む。各スリ
ーブ48、50は一端に半径方向のフランジを含む。そ
のフランジは磁心42の端部の上を延長してその磁心を
ボビン44の内部に収める。図示の実施例においては、
内部スリーブ48の末端部には外向きの半径方向フラン
ジ49が設けられ、外部スリーブ50の近接端部には内
向きの半径方向フランジ51が設けられる。内部スリー
ブ48の外径と外部スリーブ50の内径は、磁心42が
内部スリーブ48と外部スリーブ50に表面と表面が接
触するように寸法を定められる。ボビン44は、周知の
プラスチックのような、高い絶縁耐力を持つ材料で製作
することが好ましい。
【0051】次に、本発明の点火トランス36の一次巻
線52と二次巻線54が示されている図3〜図5を参照
する。巻線52、54は、ボビン44の内部スリーブに
よって形成されている内面に沿って、ボビン44の長手
方向端部の1つの上を、外部スリーブ50によって形成
されている外面に沿って、反対側の長手方向端部を横切
って延長するように、磁心42とボビン44の周囲を長
手方向に巻かれる。点火トランス36の効率を高くする
ために、一次巻線52は二次巻線54の線より太い線
を、二次巻線の巻線数より少ない巻線数だけ巻いて構成
し、磁心42に形成されている空隙46のすぐ上でボビ
ン42の上に配置する。細い線の二次巻線54は磁心4
2とボビン44の残りの部分をほとんど覆う。巻線42
と54の組合わせによって、磁心42とボビン44の形
は図4に最も良く示されている全体として環状体として
構成される。
【0052】巻線52と54を磁心42とボビン44に
巻いた後で、巻線と磁心およびボビンの組立体を、円筒
形絶縁ハウジング56の内部に形成されている空所55
の中に入れる。ハウジング56の近端部58にねじ60
を切る。そのねじは、アダプタ62の内面に切られたね
じにねじ合わされる。アダプタ62は導電性金属から製
作し、点火トランス36が点火プラグ38の取り付けナ
ット63をねじ合わせるように構成する。
【0053】ハウジング56の近端部58の内部に点火
プラグの端子64をねじ込む。その端子は点火プラグ3
8の高電圧端子66に電気的に係合させられるようにな
っている。点火トランス36の端子64と点火プラグ3
8の高電圧側端子66との接触を確実にするために、点
火プラグ38の端子64に偏倚させられた接触要素すな
わちばね68を設けることができる。このばねは高い側
の端子66を点火トランス36の端子64に確実に接触
させる。ばね68ははんだ付けその他の結合技術によっ
て点火端子64のシート70の内部に固定される。接触
要素68を偏倚させることによって、電気的接触が点火
プラグの端子56に行われるばかりでなく、点火プラグ
38に係合することができるある範囲を点火トランス3
6に提供する。
【0054】点火トランス36のハウジング56の内部
にはゴムその他の適当な材料製の環状シール72も設け
られる。そのシールは高電圧側端子66と接触要素68
の周囲に配置される。シール72は、点火プラグ38と
点火トランス36の間に水分や塵埃が入って、両者の間
の電気的接触を損なうことを阻止する。
【0055】点火トランス36の点火端子64はリード
74によって二次巻線64の高い側75に接続される。
二次巻線64の低い側77は第2のリード76によって
アダプタ62に接続される。アダプタ62は取り付けナ
ット63に電気的に係合し、点火プラグ38を接地す
る。一次巻線52の端部81が点火トランス36の末端
部の端子82に接続される。それは点火トランス36を
点火回路34と、点火およびエンジン制御装置20の残
りの部分とに結合する。
【0056】ハウジング56によって形成された空所の
残りが適当な誘電体によって充填される。数多くの他の
考慮が誘電体充填物質の特定の性質を定めることがある
が、種々の物質を使用して満足することができる結果を
得ることができると信ぜられる。たとえば、誘電体充填
をハウジングの内部に入れられる形を予め形成した固体
物質とすることができる。別の物質は、ハウジング内部
に注入して硬化する硬化可能な誘電体を含む。更に別の
物質は、ハウジング内部に注入されて、その内部にシー
ルされる液体誘電体を含む。また、上記物質の組合わせ
も使用することができると信ぜられる。
【0057】図7には本発明の点火トランス36の別の
実施例が示されている。この実施例と先に説明した実施
例とに共通の要素には同じ参照番号を付けた。この第2
の実施例においては、点火トランス36の空所には液状
誘電体が充填され、ハウジング56の内部に液状誘電体
を封止する端部キャップ84からボビン44をほぼ貫通
して延長するように中央絶縁棒83が配置される。端部
キャップ84とハウジング56の間の封止の一貫性を一
層確保するために、ハウジング56とアダプタ62の係
合部にOリングを同じ目的のために使用することもでき
る。他のほぼ全ての面では、この第2の実施例の点火ト
ランス36は第1の実施例の点火トランスと同じであ
る。
【0058】本発明の具体例として、点火トランス36
の直径に対する制限が24mmである場合の点火トランス
36の好適な実施例を以下に説明する。点火トランス3
6は上記特性を持つ材料で製作された磁心42を含む。
この磁心が受ける磁束の変化は約14000ガウスから
500ガウスである。METGLAS として知られているその
ような材料の1つがアライド・シグナル社(Allied Sig
nal Corporation)によって製造され、合金2605TC
Aとして販売されている。磁心42の全長は約8.07
cm(約3.15インチ)、外径が約1.7cm(0.67
インチ)、内径が約1.22cm(0.48インチ)で、
幅が約0.013cm(0.005インチ)の長手方向空
隙を含む。ボビン44は絶縁耐力が約2680ボルト/
μm(約680ボルト/mil)である材料で製作する。そ
のような材料の一例が、ヘキスト・セラネーズ社(Hoec
hst Celanese Corporation)によって製造され、FOR
TRONという商品名で販売されているポリフェニレン
・スルファイドである。内部スリーブ48と外部スリー
ブ50の半径方向の厚さはそれぞれ約0.33cm(0.
13インチ)、約0.29cm(0.11インチ)であ
る。一次巻線52は#24線を3回巻いて構成し、二次
巻線54は#40線を210回巻いて構成する。液状誘
電体は変圧器油である。このようにして構成した点火ト
ランス36のインダクタンスは約12.6μH(マイク
ロヘンリー)で、車両の12V電源に接続されると、約
100μs以内に50Aの最大一次電流が流れ、約25
kVのピーク二次電圧を生ずる。この二次電圧は約10
0μsで零にまで低下する。
【0059】使用時には、点火トランス36の一次巻線
52は点火回路34に結合される。更に具体的にいえ
ば、一次巻線52の高い側が高速、大電流スイッチング
・トランジスタ101に接続される。このトランジスタ
の機能は、プログラムされたアルゴリズムに従ってMP
U24(本実施例においては、インテル87C51F
A、8ビット・マイクロ制御器)によって発生された信
号に応じて充電電流を断続することである。点火トラン
ス36を十分に充電するために、一次巻線52はコイル
・ドライバおよび点火回路34を介して車両の12V電
源に約100μsだけ接続される。この時間の終りに、
一次巻線電流は50Aの最大電流に達する。この値は磁
心42が飽和する値である。図8から分かるように、5
0A電流86が高速スイッチング・トランジスタ101
によって突然遮断されると、点火トランスの二次巻線5
4中に電圧87が誘起される。その電圧87は2〜4μ
sで25kVのピークに達し、約100μsで零にまで
低下する。点火トランス36は低インピーダンスである
ために、電圧は点火プラグ38の電極82に効率良く移
される。また、点火プラグ36は低インピーダンスであ
るために、電極82の間に火花放電を発生させる降伏電
圧レベルに達するのに要する時間はマイクロ秒の何分の
1かである。正常なエンジン運転条件の下では、点火プ
ラグ38は7〜12kVの範囲で導通する。充電時間の
短縮により点火トランス36の一次電流が制限されたと
すると、一次電流が断たれた時に発生される最高二次電
圧も制限される。
【0060】次に図9を参照する。二次巻線54に充電
されている電力を点火プラグ38に放電させない条件が
エンジン28の燃焼室に存在すると、本発明の点火およ
びエンジン制御装置20を用いてシリンダの失火を検出
することができる。正常な燃焼中は、MPU24はコイ
ル・ドライバ回路34に点火トランス36の一次巻線5
を流れるコイル充電電流の増加を開始させる。点火トラ
ンス36が十分に充電されると、スイッチング・トラン
ジスタ101によって一次電流を断つ、88で示されて
いる。そうすると最高二次電圧が発生され、燃焼室内部
で点火を開始する。正常な燃焼が開始されると、点火プ
ラグ電極80における圧力と温度が、特性曲線90、9
2で示すように一般に上昇する。
【0061】燃焼と失火のいずれが起きたかを決定する
ために、点火トランス36に充電電流94を開始させ、
点火プラグ間隙により低い所定の電圧を発生させるよう
にMPU24がプログラムされる。これが上死点の直前
(BTDC)に生ずるようにタイミングを計る。正常燃
焼中は、点火プラグ電極80における温度と圧力の組合
わせは、より低い印加電圧を電極80を横切って導通さ
せるのに十分なものである。その結果、二次側容量に充
電されていた電力は電極を横切って放電され、点火トラ
ンス36の一次巻線52には反射されない(図9(c)
参照)。しかし、失火中は電極80における圧力と温度
は、特性曲線96、98に示すように、より低い印加電
圧を導通させることができるほど十分には上昇しない。
この結果として、二次側容量に充電されている電力は点
火トランス36の一次側52へ反射され、負電圧の振れ
100として現れる。その振れはスイッチング・トラン
ジスタ101の高い側で検出することができる。
【0062】図14に見えるように、本発明の検出回路
40は、負電圧の振れ100を検出するための補助回路
102を含む。エンジン28の各シリンダに対して、補
助回路102はダイオード104を含む。このダイオー
ドのカソードがスイッチング・トランジスタ130の1
つの高圧側に取付けられる。このようにして、エンジン
の全てのシリンダをモニタするために1つの検出補助回
路102を使用することができる。明確にするために、
トランジスタ130とダイオード104の2つだけを図
14に示す。ダイオード104はどのような負の振れも
補助回路102に供給する。その補助回路において信号
は調整されて、しきい値基準比較器106に送られる。
比較器106は対応する信号をMPU24に出力する。
MPU24はそれのプログラムされたアルゴリズムを基
にして信号を処理し、必要があれば失火シリンダの動作
を停止する。
【0063】終りガスの自己点火(ノッキング)の検出
に失火検出のやり方と同じ基本的なやり方を使用する。
次に、正常な燃焼サイクルとノッキング燃焼サイクルが
それぞれ示されている図10と図11を参照する。正常
燃焼中は、シリンダ108の内部の圧力は、特性曲線l
08により示すように、TDCまでは大きな上昇を開始
しない。このことは、特性曲線110により示されてい
るように、シリンダ内部の温度についてもそうである。
しかし、ノッキングを生ずる燃焼サイクルの間は、爆発
終りガスのポケットが圧力波を発生する。その圧力波は
シリンダ内部の燃焼室を横切って前後に移動し、それに
伴ってシリンダ温度が劇的に上昇する。これは約10°
ATDC付近で通常開始する。ノッキング燃焼サイクル
の圧力特性曲線と温度特性曲線が図11に曲線112と
114としてそれぞれ示されている。圧力変動が116
で示され、温度上昇が118で示されている。
【0064】ノッキングが最も起きやすい期間中(典型
的には10〜20°ATDC付近)は、一連の印加電圧
を発生するように、MPU24はコイル・ドライバ回路
34と、点火トランス36に進む電流120とに周期動
作を行わせる。正常な燃焼中の圧力108と温度110
の組合わせのために、正常燃焼中に点火プラグ38が次
に導通しないように、印加電圧120のレベルが選択さ
れる。その結果、負電圧の振れ122が一次巻線52に
反射される。図10(c)に見えるように、正常燃焼サ
イクル中に各印加電圧に対して負電圧の振れ122が存
在する。補助回路102がこの情報をMPU24への入
力として供給する。そのMPUにおいてその情報が処理
されて、エンジン制御器22に送られる。このエンジン
制御器はこの情報を利用して点火時期を自己点火のしき
い値へ向かって進ませる。
【0065】「ノッキング」燃焼サイクル(図11)に
おいては、圧力変動116と劇的な温度上昇118の組
合わせが起きると予測される時に、印加電圧120が再
び発生される。この時間フレームにわたって一連の電圧
120を加えることによって、印加電圧120の少なく
とも1つが低下する圧力変動に一致して、印加電圧12
0を点火プラグの電極間隙を横切って火花放電させる機
会が増加する。その結果、対応する負電圧の振れ122
が存在しなくなる。対応して加えられる電圧120に応
じて反射された電圧122の1つまたはそれ以上がなく
なるとすると、124で示されている、MPU24が検
出補助回路102によってそれを検出して、対応する火
花放電タイミングをノッキングを無くす方へ向かって対
応して進ませることができるように、適切な信号をエン
ジン制御器22へ送る。上記のようにエンジンの点火時
期を交互に進めたり、遅らせたりすることによって、エ
ンジン制御器22は火花放電時期を自己点火のしきい値
に維持することができる。
【0066】降伏電圧の値を利用してエンジン負荷を決
定するために、本発明の点火トランス36を使用するこ
ともできる。降伏電圧レベルを確実に決定するために、
充電電力(二次巻線54の分布容量を降伏電圧レベルま
で充電するために要する電力)と分配される電力(点火
プラグ火花放電電流によって消費される電力)との間の
関係を使用する。この関係は次の式によって表される。
【0067】 ξTS=(1/2)*CVBD 2 +(1/2)*EIp *t ここに、VBDは点火プラグにおける降伏電圧、Cは二次
回路の分布容量、Eは電極における火花放電電流電圧、
p は点火プラグ電極80におけるピーク火花放電電
流、tは降伏電圧都は逆に変化する火花放電電流放電時
間、ξTSは二次回路で利用することができる全電力であ
る。上の式を降伏電圧について解くことによって、降伏
電圧を時間の関数として表すことができる。残りのパラ
メータは点火トランス36の特定の設計に応じて全て既
知の値である。
【0068】次に図12を参照して、エンジン負荷のモ
ニタ中に、点火プラグの降伏電圧が、温度、空燃比およ
び点火進角などのような別の変数がシリンダ圧力にもは
や影響を及ぼさないような、「質問」時刻すなわちクラ
ンク角度位置において決定される。これは、特定のエン
ジンに応じて、約10〜20度ATDCの範囲において
最も起きやすい。したがって、質問クランク角度位置1
26における降伏電圧の値はシリンダ圧力に正比例す
る。シリンダ圧力はエンジン負荷を示す。重い負荷12
8と、軽い負荷130と、アイドリング負荷132とに
関連する3つの圧力特性曲線が図12に示されている。
【0069】「質問」クランク角度位置126において
は、コイル・ドライバ回路34は一次巻線52を充電す
る電流134(図9)を開始させる。その時にシリンダ
内に存在するエンジン負荷すなわち圧力に特有である
が、二次巻線に充電されている電力は点火プラグ電極間
隙にかかる特定の降伏電圧で充電を開始し、対応する時
間の間放電を続ける。
【0070】降伏電圧の直接測定には問題があるが、誘
導電流放電の持続時間を測定し、この時間を降伏電圧に
関連付ける(図9)ことは一層容易に行える。これは負
荷または検出回路40の第2の検出補助回路136によ
って行われる。また、全てのエンジン・シリンダをモニ
タするために1つの補助回路136を使用する。
【0071】点火プラグ36が二次電流の導通を開始す
ると、アノードがスイッチング・トランジスタ101の
高い側に取り付けられているダイオード138の第2の
セットが、二次電流の流れに関連する正電圧を検出し、
関連する電圧を検出回路40の負荷検出補助回路136
に送る。火花放電電流が流れている限りは、スイッチン
グ・トランジスタ101の高い側における電圧は車両の
12V電源より十分高い。負荷検出補助回路136は、
この上昇した電圧の持続時間と、誘導電流が放電する時
間の長さとに対応する長さをもつパルスをMPU24に
出力する。MPU24は誘導パルスの幅を降伏電圧に相
関させる。降伏電圧は、パッシェンの法則を用いて、シ
リンダ内部の圧力とエンジン負荷に相関することができ
る。それから、MPU24はこの情報をエンジン制御器
22に出力して、点火時期、空燃比およびその他のエン
ジン制御パラメータを適切に修正することができるよう
にする。
【0072】更に詳しく説明すると、誘導パルス幅測定
は点火ドエルの終りに開始され、二次側の放電中に一次
巻線52で起きる反射をモニタすることによって行われ
る。
【0073】一次巻線52に反射された信号と、電源電
圧の変動を補償する自動トラッキング信号はバイアスさ
れ、適切なレベルで濾波されて誘導相の正確な測定値を
供給する。それらの信号は比較器140に供給される。
この比較器は零まで、または零の近くまで減少する誘導
電流を検出する。誘導電流が減少すると、比較器140
からの信号がフリップフロップ142に供給される。そ
のフリップフロップは点火ドエルの終りを示す入力信号
も受けている。これによってフリップフロップ142は
指示パルス幅を表す信号をMPU24に供給することが
できるようにされる。それからMPU24は誘導パルス
幅を降伏電圧に相関させて、シリンダ圧力とエンジン負
荷を決定することができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の全体的な構成を示す回
路図である。
【図2】内燃機関の点火プラグに装着されている本発明
の点火トランスを示す部分切り欠き斜視図である。
【図3】本発明の原理を具体化した点火トランスの一部
の縦断面図である。
【図4】本発明によって供給される磁心、ボビン、一次
巻線および二次巻線の斜視図である。
【図5】図4に示されている磁心、ボビン、一次巻線お
よび二次巻線の平面図である。
【図6】トランス磁心の斜視図である。
【図7】本発明の原理を含む第2の点火トランスの縦断
面図である。
【図8】(a)は一次充電電流と時間の関係を示す特性
曲線、(b)は二次放電電流と時間の関係を示す特性曲
線である。
【図9】(a)は正常燃焼事象中および失火事象中の点
火プラグにおける圧力と温度のクランク軸角度に対する
関係を示す特性曲線、(b)は一次充電電流、二次放電
電圧および一次巻線への反射電圧の波形図、(c)は正
常燃焼事象中の一次充電電流、二次放電電圧および一次
巻線への反射電圧の波形図、(d)は失火燃焼事象中の
一次巻線へ反射される二次電力を表す負電圧の振れを示
す波形図である。
【図10】(a)は正常燃焼事象中のシリンダ内部の圧
力と温度のクランク軸角度に対する関係を示す特性曲
線、(b)は点火トランスに加えられた電圧および電流
の波形図、(c)はノッキング検出中に一次巻線へ反射
される二次電力を表す負電圧の振れを示す波形図であ
る。
【図11】(a)は終りガスの自己点火中のシリンダ内
部の圧力と温度のクランク軸角度に対する関係を示す特
性曲線、(b)は点火トランスに加えられた電圧および
電流の波形図、(c)は終りガスの自己点火中に一次巻
線へ反射される二次電力を表す負電圧の振れを示す波形
図である。
【図12】種々のエンジン負荷に対するシリンダ圧力と
クランク軸角度位置の関係を示す特性曲線である。
【図13】降伏電圧と誘導電流放電時間の関係を示す特
性曲線である。
【図14】本発明で使用するコイル・ドライバ回路と、
点火トランスと、検出回路との回路図である。
【符号の説明】
20 点火およびエンジン制御装置 22 エンジン制御器 24 MPU 26 速度センサ 34 コイル・ドライバ回路 36 点火トランス 38 点火プラグ 42 磁心 48、50 スリーブ 52 一次巻線 54 二次巻線 56 ハウジング 101 スイッチング・トランジスタ 102、136 検出補助回路
フロントページの続き (72)発明者 レオナード、カフカ アメリカ合衆国ミシガン州、アン、アーバ ー、ヒルトップ、3025 (72)発明者 マーク、シューフェテリ アメリカ合衆国ミシガン州、クラークト ン、シュガー、パイン、ダブリュ、10065

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最高点火電荷にまで点火トランスを充電す
    る過程と、 火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダ内に配置されてい
    る点火プラグの電極の間で、ピストンの上死点前のエン
    ジンの所定回転角において生ずる点火放電を開始する過
    程と、 前記最高点火電荷より少ない所定の診断電荷であって、
    燃焼が進行中であれば前記電極を横切って前記診断電荷
    の放電を可能にするのに十分な量を有し、燃焼が行われ
    ておらず、かつ失火が起きなかったならば前記電極を横
    切って前記診断電荷の放電を可能にするのに十分な量を
    有しているような量の所定の診断電荷まで前記点火トラ
    ンスを充電する過程と、 前記点火トランスを失火の標識についてモニタすること
    により、エンジン診断手順の実行において前記点火プラ
    グを帰還要素として使用する過程とを備えることを特徴
    とする火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダにおける失
    火を検出する方法。
  2. 【請求項2】診断充電電流を前記点火トランスに供給し
    て、前記点火トランスを前記診断電荷にまで充電する過
    程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の失火
    を検出する方法。
  3. 【請求項3】前記モニタ過程は失火の前記標識を検出す
    る過程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の
    失火を検出する方法。
  4. 【請求項4】前記モニタ過程は失火を示す信号を前記エ
    ンジン制御器に供給する過程を更に備えることを特徴と
    する請求項3に記載の失火を検出する方法。
  5. 【請求項5】前記点火プラグの電極を横切って放電され
    ていない前記診断電圧に応じて、前記診断電圧を前記点
    火トランスに反射させる過程を更に備えることを特徴と
    する請求項1に記載の失火を検出する方法。
  6. 【請求項6】失火の前記標識は前記点火トランスに反射
    される前記診断電荷であることを特徴とする請求項5に
    記載の失火を検出する方法。
  7. 【請求項7】エンジン・タイミング機構と、制御器と、
    点火回路と、点火トランスと、診断検出回路と、点火プ
    ラグとを含み、点火プラグを装置の機関要素として使用
    するエンジン点火および制御装置を利用して火花放電点
    火内燃機関の燃焼シリンダ内の失火を検出する方法にお
    いて、 前記エンジン・タイミング機構からのエンジン・タイミ
    ング信号を前記制御器に入力する過程と、 前記点火回路に点火充電電流を出力させる過程と、 前記点火充電電流を前記点火トランスに加える過程と、 前記点火トランスを最大充電電荷にまで充電させる過程
    と、 ピストン上死点前の所定のエンジン回転角において、前
    記燃焼シリンダ内に配置されている前記点火プラグの電
    極の間で、点火放電を開始させる過程と、 前記点火回路に診断充電電流を出力させる過程と、 診断充電電流を前記点火トランスに加える過程と、 前記点火トランスを前記最大点火電荷より少ない所定の
    診断電荷にまで充電する過程と、 前記点火放電の開始後であって、一般にピストン上死点
    付近である所定のエンジン回転角において、燃焼が進行
    中であれば、前記電極を横切って前記診断電荷の放電を
    可能にするのに十分な量を有し、燃焼が進行中ではなく
    て失火が起きたならば前記電極を横切って前記診断電荷
    の放電を可能にするのには不十分な量を有する前記診断
    電荷を前記点火プラグの電極に加える過程と、 前記診断電荷を前記電極を横切って放電させることに失
    敗したことに応じて、前記点火トランスを前記診断検出
    回路によって失火の標識についてモニタすることによ
    り、エンジン診断手順を実行する際に前記点火プラグを
    帰還要素として利用する過程と、 前記診断検出回路からの診断信号を前記制御器に出力す
    る過程とを備えることを特徴とする火花放電点火内燃機
    関の燃焼シリンダにおける失火を検出する方法。
  8. 【請求項8】前記診断信号は失火の発生を示すものであ
    ることを特徴とする請求項7に記載の失火を検出する方
    法。
  9. 【請求項9】前記制御器が前記診断信号に応答する過程
    を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の失火を
    検出する方法。
  10. 【請求項10】前記制御器が、失火を生じた燃焼シリン
    ダの動作を停止させる過程を更に備えることを特徴とす
    る請求項9に記載の失火を検出する方法。
  11. 【請求項11】前記診断電荷を前記電極を横切って放電
    させることことに失敗したことに応じて前記診断電荷
    を、前記点火トランスに反射させる過程を更に備え、前
    記失火標識は前記点火トランスに反射されるものである
    ことを特徴とする請求項7に記載の失火を検出する方
    法。
  12. 【請求項12】ピストンの上死点の5°前とピストンの
    上死点の5°後の間であるエンジン回転角範囲内で、前
    記診断電荷を前記点火トランスによって前記点火プラグ
    に加えることを特徴とする請求項7に記載の失火を検出
    する方法。
JP6272762A 1993-11-08 1994-11-07 火花放電点火内燃機関の燃焼シリンダにおける失火を検出する方法 Pending JPH07167029A (ja)

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