JPH07166510A - アスファルト舗装廃材再生装置 - Google Patents

アスファルト舗装廃材再生装置

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JPH07166510A
JPH07166510A JP31474893A JP31474893A JPH07166510A JP H07166510 A JPH07166510 A JP H07166510A JP 31474893 A JP31474893 A JP 31474893A JP 31474893 A JP31474893 A JP 31474893A JP H07166510 A JPH07166510 A JP H07166510A
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秀人 蓬莱
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異常高温となった排ガスによる集塵装置の火
災の発生を未然に防止する等、非常時に適切に対処でき
るようにした廃材再生装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 ろ布や繊維質のろ材を装着した集塵装置8の
入口側と出口側のメイン煙道5をバイパス煙道12によ
って連結し、該バイパス煙道12には流路開閉ダンパー
14を配設する。そして排ガスが異常高温になって集塵
装置8のろ布に付着する可燃性ミストに引火して火災を
起こす危険性が予測される非常事態が発生すれば、ダン
パー開閉制御器19を操作して流路開閉ダンパー14を
開放してバイパス煙道12側に排ガスを流して未然に火
災の発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路舗装廃材を加熱再
生するアスファルト舗装廃材再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路工事等により掘り起こされた舗装廃
材(以下「廃材」という)は廃材再生用ドライヤにより
加熱再生されて再利用が図られている。廃材再生用ドラ
イヤを使用して廃材を加熱再生する際にはドライヤから
ミストが排出されるために、一般的にはミスト中の粗粒
分はサイクロン式集塵機等の一次集塵機にて捕捉し、一
次集塵機にて捕捉されない微粒分は併設されている新規
骨材加熱用ドライヤのダスト捕捉用として使用されてい
るバグフイルターに導入して捕捉するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、廃材再
生用ドライヤから排出されるミストは粘着性を有する厄
介なものであり、これをバグフィルターに導入すると、
粘着性ダストがろ布表面に付着し、エヤーパルス等の脱
塵機構により脱塵しても全て剥離させることができず、
徐々に付着量が増加していくものと考えられる。そして
このミストは可燃性のミストであって、集塵装置に導入
される排ガス温度が異常高温になればろ布に付着するミ
ストに引火する危険性もあり、また何らかの原因で急激
に目詰まりが進行して差圧が上昇すればドライから排出
される燃焼ガス量を処理できなくなって装置全体のバラ
ンスが崩れてしまう可能性もある等、非常事態が発生す
る危険性を含んでいる。
【0004】本発明は上記の点に鑑み、集塵装置の火災
の発生を未然に防止することができる等、非常時に適切
に対処できるようにした廃材再生装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1記載の廃材再生装置は、廃材再
生用ドライヤから排出されるミストをメイン煙道を通過
させてろ布や繊維質のろ材を装着した集塵装置に導入し
て捕捉するようにしたアスファルト舗装廃材再生装置に
おいて、前記集塵装置の入口側と出口側のメイン煙道を
バイパス煙道によって連結し、該バイパス煙道には流路
開閉ダンパーを配設すると共に、該流路開閉ダンパーを
開閉制御するダンパー開閉制御器を備えたことを特徴と
している。
【0006】また、請求項2記載の廃材再生装置は、前
記集塵装置の入口側のメイン煙道に遮断ダンパーを配設
し、前記ダンパー開閉制御器によって遮断ダンパーをバ
イパス煙道の流路開閉ダンパーと連動させて開閉制御す
るように構成したことを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の廃材再生装置は、前
記集塵装置の入口側に排ガス温度検出用の温度センサを
配設し、前記ダンパー開閉制御器は温度センサによって
検出した排ガス温度が異常温度設定値に達すると前記ダ
ンパーを開閉制御するように構成したことを特徴として
いる。
【0008】また、請求項4記載の廃材再生装置は、前
記集塵装置の入口側と出口側の差圧を検出する差圧セン
サを配設し、前記ダンパー開閉制御器は差圧センサによ
って検出した差圧が異常差圧設定値に達すると前記ダン
パーを開閉制御するように構成したことを特徴としてい
る。
【0009】
【作用】本発明の請求項1記載の廃材再生装置によれ
ば、例えば集塵装置に導入される排ガスが異常高温にな
り、ろ布に付着する可燃性のミストに引火して火災を起
こす危険性が予測される等の非常事態が発生すれば、ダ
ンパー開閉制御器を操作して通常運転時には閉塞してい
るバイパス煙道の流路開閉ダンパーを開放する。これに
よって高温排ガスの殆どがバイパス煙道側に流れ、未然
に火災の発生を防止できて集塵装置の損傷を防ぐことが
できる。また、このようにバイパス煙道側に排ガスを流
すことができれば急激に運転状況を変化させて製品に悪
影響を及ぼすこともなく、非常事態に適切に対処でき
る。なお、この操作によって排ガスは集塵装置を通過せ
ずに大気中に放出されるが、上流の一次集塵機にてミス
ト粗粒分が捕捉されていて既に規制値をクリアしている
ために一時的に大気中に放出することに支障はない。
【0010】また、請求項2記載の廃材再生装置によれ
ば、上記と同様な非常事態発生が発生すれば、ダンパー
開閉制御器を操作してバイパス煙道の流路開閉ダンパー
を開放すると同時にこれと連動して集塵装置入口側の遮
断ダンパーを閉塞する。これによって高温排ガスの全て
は集塵装置を迂回してバイパス煙道側に流れて非常事態
に適切に対処できる。
【0011】また、請求項3記載の廃材再生装置によれ
ば、集塵装置の入口側の排ガス温度を温度センサによっ
て検出し、検出した排ガス温度が異常温度設定値に達す
ると、ダンパー開閉制御器は自動制御によって流路開閉
ダンパーを開放し、またはそれに連動して遮断ダンパー
を閉塞する。これによって高温排ガスはバイパス煙道側
に流れ、オペレータが操作しなくとも未然に火災の発生
を防止することができる。
【0012】更に、請求項4記載の廃材再生装置によれ
ば、集塵装置の入口側と出口側に配設した差圧センサが
異常差圧設定値に達すると、ダンパー開閉制御器は自動
制御によって流路開閉ダンパーを開放し、またはそれに
連動して遮断ダンパーを閉塞する。これによって排ガス
はバイパス煙道側に流れ、ドライヤから排出されるガス
量を処理できるので急激にドライヤの燃焼量や骨材供給
量を減少させて加熱骨材温度を不安定にすることもな
く、プラント運転に影響のないように適切に自動制御さ
れる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0014】1は廃材を加熱再生する廃材再生用ドライ
ヤであって、回転自在に傾斜支持したドラム2の廃材供
給側に燃焼室3を介してバーナ4を配設すると共に、ド
ラム2の廃材排出側にメイン煙道5を連結し、該メイン
煙道5の下流に配設した排風機6によって燃焼ガスを吸
引してドラム2内を通過する高温ガス流を維持してい
る。
【0015】前記メイン煙道5には排ガス中のミスト粗
粒分を捕捉するサイクロン式等の一次集塵機7や、ミス
ト微粒分を捕捉する集塵装置8を連結している。集塵装
置8はミスト微粒分を捕捉するためにろ布や耐熱性のあ
るグラスファイバー等の繊維質からなるろ材が使用され
ている。なお、繊維質のろ材は使い捨てを前提に使用さ
れるもので、ミストを繊維に付着させて捕捉し、脱塵せ
ずに所定量のミストが付着すれば交換するようにしたも
のである。
【0016】前記一次集塵機7によりミスト粗粒分が除
去された排ガスの一部はリターン煙道(図示せず)を経
て燃焼室3に戻して熱の再利用を図り、残りの排ガスは
集塵装置8を通過させて清浄な排ガスにして煙突9より
大気中に放出させている。
【0017】一方、ドラム2に供給される廃材は各種粒
径別に貯蔵する廃材ホッパ(図示せず)より所定割合で
払い出され、コンベヤ10を介してドラム2内に投入さ
れ、ドラム内を転動流下する間に高温ガス流と接触して
所定の温度まで加熱され、排出口11より排出されるよ
うになっている。
【0018】12は集塵装置8の入口側と出口側のメイ
ン煙道5を連結するバイパス煙道であって、その途中に
はシリンダ13の作動により流路を開放又は閉塞する流
路開閉ダンパー14を配設している。
【0019】15は集塵装置8の入口側のメイン煙道5
に配設した遮断ダンパーであって、図示しないシリンダ
により開閉自在としてあり、全閉とすれば流路を遮断し
て集塵装置8への排ガス導入を遮断できるようになって
いる。
【0020】16は集塵装置8の入口側に配設した排ガ
ス温度検出用の温度センサであり、また17、18は集
塵装置8の入口側と出口側の差圧を検出するために配設
した圧力センサであり、これらセンサによって検出され
る値は図示しない操作盤の画面上に表示されている。
【0021】19は流路開閉ダンパー14、遮断ダンパ
ー15の開閉制御を行うダンパー開閉制御器であって、
オペレータの手動操作にて流路開閉ダンパー14及び遮
断ダンパー15を開放し、また閉塞できるようにしてあ
る。
【0022】また、ダンパー開閉制御器19には前記温
度センサ16が接続してあり、該温度センサ16によっ
て検出される排ガス温度が予め設定した異常温度設定値
よりも高くなったときには自動的に流路開閉ダンパー1
4を開放し、また同時に遮断ダンパー15を閉塞するよ
うに構成されている。
【0023】更に、ダンパー開閉制御器19には前記圧
力センサ17、18が接続してあり、該圧力センサ1
7、18にて検出する集塵装置8の入口、出口の差圧が
予め設定した異常差圧設定値よりも高くなったときには
自動的に流路開閉ダンパー14を開放し、同時に遮断ダ
ンパー15を閉塞するように構成されている。
【0024】しかして、廃材再生装置の通常運転中に
は、バイパス煙道12の流路開閉ダンパー14を閉塞し
ておいてバイパス煙道12側に排ガスが流れないように
しておく。そして操作盤の画面上に表示される集塵装置
入口排ガス温度が異常高温になったり、また集塵装置8
のろ布等に目詰まりを起こして差圧が急激に上昇する等
の非常事態が発生したときには、オペレータはダンパー
開閉制御器19を手動にて操作して流路開閉ダンパー1
4を開放し、排ガスをバイパス煙道12側に流す。
【0025】このように排ガスをバイパス煙道12側に
流せば、集塵装置8の排ガスの異常高温による火災発生
を未然に防止できる。また集塵装置8の急激な差圧上昇
によるドライヤ1の排ガス吸引量不足も解消してそのま
ま運転を継続することができる。このように排ガスが集
塵装置8を通過せずにバイパス煙道12を通ってそのま
ま大気中に放散されても一次集塵機7にてミスト粗粒分
は捕捉されて既に規制値以下となっており、一時的には
何ら支障はない。
【0026】また、集塵装置8の入口側に遮断ダンパー
15を配設しておけば、集塵装置8に導入される排ガス
が異常高温になる等の非常時には、流路開閉ダンパー1
4の開放と同時に遮断ダンパー15を閉塞すれば、排ガ
スの全てがバイパス煙道12側に流れ、集塵装置8への
排ガスの導入を完全に遮断することができる。このよう
に非常時に集塵装置8への排ガスの導入を極力避けたい
ときには遮断ダンパー15を配設することが望まれる。
【0027】また、排ガス温度を温度センサ16によっ
て検出し、その排ガス温度が任意に設定した異常温度設
定値以上になると、ダンパー開閉制御器19によって自
動的に流路開閉ダンパー14を開放し、また同時に遮断
ダンパー15を閉塞するようにすると、運転に不慣れな
オペレータであっても、また操作盤の画面を常時監視し
ていなくとも自動制御によって火災の発生を防止でき
る。
【0028】更には、集塵装置8の入口と出口の差圧を
圧力センサ17、18によって検出し、その差圧が異常
差圧設定値以上になると、ダンパー開閉制御器19によ
って自動的に流路開閉ダンパー14を開放し、また同時
に遮断ダンパー15を閉塞するようにすると、前記と同
様に自動的に適切に対処できてオペレータの負担も軽減
される。
【0029】なお、上記実施例においては流路開閉ダン
パー14、遮断ダンパー15は全開または全閉に動作さ
せるものとしたが、非常事態の内容によっては流路開閉
ダンパー14、遮断ダンパー15の開度調整してバイパ
ス煙道12側に流れるガス量を調整できるようにしても
良いし、またバイパス煙道12の連結部の上流のメイン
煙道5に外気導入用のダンパーを配設し、排ガス異常高
温時に流路開閉ダンパー14を開放すると同時に外気導
入用のダンパーも開放して外気を導入して排ガス温度を
低下させるようにしても良い等、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内においては種々変更を加え得ることは勿論で
ある。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の廃材再生装
置にあっては、集塵装置8の入口側と出口側のメイン煙
道5をバイパス煙道12によって連結し、該バイパス煙
道12に配設した流路開閉ダンパー14をダンパー開閉
制御器11によって開閉操作できるようにしたので、集
塵装置8に導入される排ガスが異常高温になって火災を
起こす危険性が予測される非常事態が発生すれば、バイ
パス煙道12側に排ガスを流して未然に火災の発生を防
止できる。また集塵装置8の急激な差圧上昇によるドラ
イヤ1の排ガス吸引量不足も解消してそのまま運転を継
続することができ等、非常時に適切に対処することがで
きる。
【0031】また、請求項2記載の廃材再生装置にあっ
ては、上記構成に加えて集塵装置8の入口側に遮断ダン
パー15を配設したので、非常時に集塵装置8への排ガ
ス導入を完全に遮断することができて集塵装置8を保護
することができる。
【0032】また、請求項3記載の廃材再生装置にあっ
ては、集塵装置8の入口側に排ガス温度検出用の温度セ
ンサ16を配設し、排ガス温度が異常温度設定値に達す
るとダンパー開閉制御器11の指令により流路開閉ダン
パー14、遮断ダンパー15を開閉制御してバイパス煙
道12側に高温排ガスを流すことができるようにしたの
で、運転に不慣れなオペレータであっても、また操作盤
の画面を常時監視していなくとも自動的に火災の発生を
防止できる。
【0033】更に、請求項4記載の廃材再生装置にあっ
ては、集塵装置8の入口側と出口側の差圧を検出する圧
力センサ17、18を配設し、差圧が異常差圧設定値に
達するとダンパー開閉制御器11の指令により流路開閉
ダンパー14、遮断ダンパー15を開閉制御してバイパ
ス煙道12側に高温排ガスを流すようにしたので、運転
に不慣れなオペレータであっても、また操作盤の画面を
常時監視していなくとも急激な差圧上昇にも適切に対処
でき、オペレータの負担も軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアスファルト舗装廃材再生装置の
概略構成図である。
【符合の説明】
1…廃材再生用ドライヤ 4…排気煙道 8…集塵装置 14…流路開閉ダンパー 15…遮断ダンパー 16…温度センサ 17、18…圧力センサ 19…ダンパー開閉制
御器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃材再生用ドライヤから排出されるミスト
    をメイン煙道を通過させてろ布や繊維質のろ材を装着し
    た集塵装置に導入して捕捉するようにしたアスファルト
    舗装廃材再生装置において、前記集塵装置の入口側と出
    口側のメイン煙道をバイパス煙道によって連結し、該バ
    イパス煙道には流路開閉ダンパーを配設すると共に、該
    流路開閉ダンパーを開閉制御するダンパー開閉制御器を
    備えたことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生装
    置。
  2. 【請求項2】前記集塵装置の入口側のメイン煙道に遮断
    ダンパーを配設し、前記ダンパー開閉制御器によって遮
    断ダンパーをバイパス煙道の流路開閉ダンパーと連動さ
    せて開閉制御するように構成したことを特徴とする請求
    項1記載のアスファルト舗装廃材再生装置。
  3. 【請求項3】前記集塵装置の入口側に排ガス温度検出用
    の温度センサを配設し、前記ダンパー開閉制御器は温度
    センサによって検出した排ガス温度が異常温度設定値に
    達すると前記ダンパーを開閉制御するように構成したこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のアスファルト舗装
    廃材再生装置。
  4. 【請求項4】前記集塵装置の入口側と出口側の差圧を検
    出する圧力センサを配設し、前記ダンパー開閉制御器は
    圧力センサによって検出した差圧が異常差圧設定値に達
    すると前記ダンパーを開閉制御するように構成したこと
    を特徴とする請求項1又は2記載のアスファルト舗装廃
    材再生装置。
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