JPH07166337A - マグネトロンスパッタリング用高強度焼結ターゲット材 - Google Patents
マグネトロンスパッタリング用高強度焼結ターゲット材Info
- Publication number
- JPH07166337A JPH07166337A JP31233193A JP31233193A JPH07166337A JP H07166337 A JPH07166337 A JP H07166337A JP 31233193 A JP31233193 A JP 31233193A JP 31233193 A JP31233193 A JP 31233193A JP H07166337 A JPH07166337 A JP H07166337A
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- Japan
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- rare earth
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 マグネトロンスパッタリング法により光磁気
記録薄膜を形成するのに用いられる高強度焼結ターゲッ
ト材を提供する。 【構成】高強度焼結ターゲット材が、重量%で、Cr,
Ti,Nb,MoおよびTaの内のいずれかの被覆金
属:0.1〜10%、希土類金属:30〜50%、鉄族
金属:残りからなる組成、ならびに希土類金属−鉄族金
属の金属間化合物相、この金属間化合物の表面を被覆す
る上記被覆金属相、および希土類金属と希土類金属−鉄
族金属の金属間化合物との共存相からなる組織を有し、
かつ90%以上の理論密度比を有する。
記録薄膜を形成するのに用いられる高強度焼結ターゲッ
ト材を提供する。 【構成】高強度焼結ターゲット材が、重量%で、Cr,
Ti,Nb,MoおよびTaの内のいずれかの被覆金
属:0.1〜10%、希土類金属:30〜50%、鉄族
金属:残りからなる組成、ならびに希土類金属−鉄族金
属の金属間化合物相、この金属間化合物の表面を被覆す
る上記被覆金属相、および希土類金属と希土類金属−鉄
族金属の金属間化合物との共存相からなる組織を有し、
かつ90%以上の理論密度比を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば光磁気記録薄
膜をマグネトロンスパッタリングにより形成するのに用
いられる高強度焼結ターゲット材に関するものである。
膜をマグネトロンスパッタリングにより形成するのに用
いられる高強度焼結ターゲット材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マグネトロンスパッタリング法に
より光磁気記録薄膜を形成するに際しては多くの焼結タ
ーゲット材が用いられており、これらの多くの焼結ター
ゲット材の中で希土類金属−鉄族金属の金属間化合物相
と,希土類金属と希土類金属−鉄族金属の金属間化合物
との共存相からなる焼結ターゲット材が、例えば特開平
2−107762号公報に記載される通り知られてい
る。
より光磁気記録薄膜を形成するに際しては多くの焼結タ
ーゲット材が用いられており、これらの多くの焼結ター
ゲット材の中で希土類金属−鉄族金属の金属間化合物相
と,希土類金属と希土類金属−鉄族金属の金属間化合物
との共存相からなる焼結ターゲット材が、例えば特開平
2−107762号公報に記載される通り知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来焼結ターゲ
ット材では、焼結時、上記金属間化合物相と上記共存相
との反応を抑制するために焼結温度をあまり高くするこ
とはできず、この結果、ターゲット材の密度向上をはか
ることができないので、ターゲット材の強度は不十分な
ものとならざるを得なかった。
ット材では、焼結時、上記金属間化合物相と上記共存相
との反応を抑制するために焼結温度をあまり高くするこ
とはできず、この結果、ターゲット材の密度向上をはか
ることができないので、ターゲット材の強度は不十分な
ものとならざるを得なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来マグネトロンス
パッタリング用焼結ターゲット材の持つ問題点を解決す
るため本発明者等は種々の研究を重ねた結果、上記従来
マグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材におけ
る金属間化合物相の表面を、Cr,Ti,Nb,Moお
よびTaの内のいずれかからなる金属で被覆した組織と
すると、この結果のターゲット材においては、高温焼結
しても金属間化合物相と共存相との焼結時の反応が上記
被覆金属相によって抑制されることから、焼結後も、金
属間化合物相と上記共存相が前記被覆金属相と共に存在
した組織となり、かつ前記高温焼結によって理論密度比
で90%以上の高い密度、即ち、高強度を有するように
なるという研究結果を得たのである。
パッタリング用焼結ターゲット材の持つ問題点を解決す
るため本発明者等は種々の研究を重ねた結果、上記従来
マグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材におけ
る金属間化合物相の表面を、Cr,Ti,Nb,Moお
よびTaの内のいずれかからなる金属で被覆した組織と
すると、この結果のターゲット材においては、高温焼結
しても金属間化合物相と共存相との焼結時の反応が上記
被覆金属相によって抑制されることから、焼結後も、金
属間化合物相と上記共存相が前記被覆金属相と共に存在
した組織となり、かつ前記高温焼結によって理論密度比
で90%以上の高い密度、即ち、高強度を有するように
なるという研究結果を得たのである。
【0005】つぎに、この発明の焼結ターゲット材にお
いて、組成を上記の通りにした理由を説明する。 (a)希土類金属 ターゲット中の希土類金属の割合が重量%で30%未満
の場合および重量%で50%を越えた場合、形成薄膜に
満足な光磁気特性が得られないことから重量%で30〜
50%と定めた。
いて、組成を上記の通りにした理由を説明する。 (a)希土類金属 ターゲット中の希土類金属の割合が重量%で30%未満
の場合および重量%で50%を越えた場合、形成薄膜に
満足な光磁気特性が得られないことから重量%で30〜
50%と定めた。
【0006】(b)被覆金属 被覆金属には、上記の通り高温焼結での金属間化合物相
と共存相の反応を抑制する作用があるが、その重量%が
0.1%未満では前記作用に所望の結果が得られず、一
方その重量%が10%を越えると形成薄膜の光磁気特性
に悪影響を及ぼすため、その割合を重量%で0.1〜1
0%と定めた。
と共存相の反応を抑制する作用があるが、その重量%が
0.1%未満では前記作用に所望の結果が得られず、一
方その重量%が10%を越えると形成薄膜の光磁気特性
に悪影響を及ぼすため、その割合を重量%で0.1〜1
0%と定めた。
【0007】
【実施例】つぎに、この発明の焼結ターゲット材を実施
例により具体的に説明する。いずれも100μmの平均
粒径を有し、かつ表1に示される組成を持った金属間化
合物粉末A´〜G´、この金属間化合物粉末A´〜G´
のそれぞれに同じく表1に示される割合の金属をスパッ
タリングにより被覆した表面被覆金属間化合物粉末A〜
Gならびに表2に示される組成を持った共存相形成粉末
a〜gを用意し、これら原料粉末を同じく表3に示され
る組成を持つように配合し、ボールミルで5時間混合し
た後、真空雰囲気中、温度:液相出現温度プラス50
℃、圧力:300kg/cm2、時間:1時間の条件でホット
プレスすることにより本発明焼結ターゲット材1〜7を
それぞれ製造した。
例により具体的に説明する。いずれも100μmの平均
粒径を有し、かつ表1に示される組成を持った金属間化
合物粉末A´〜G´、この金属間化合物粉末A´〜G´
のそれぞれに同じく表1に示される割合の金属をスパッ
タリングにより被覆した表面被覆金属間化合物粉末A〜
Gならびに表2に示される組成を持った共存相形成粉末
a〜gを用意し、これら原料粉末を同じく表3に示され
る組成を持つように配合し、ボールミルで5時間混合し
た後、真空雰囲気中、温度:液相出現温度プラス50
℃、圧力:300kg/cm2、時間:1時間の条件でホット
プレスすることにより本発明焼結ターゲット材1〜7を
それぞれ製造した。
【0008】また、比較の目的で、表3に示される通り
金属間化合物粉末A´〜G´と共存相形成粉末a〜gを
用い、原料粉末相互の反応を抑制する目的で、真空雰囲
気中、温度:液相出現温度マイナス50℃、圧力:30
0kg/cm2、時間:30分の条件で従来焼結ターゲット材
1〜7をそれぞれ製造した。
金属間化合物粉末A´〜G´と共存相形成粉末a〜gを
用い、原料粉末相互の反応を抑制する目的で、真空雰囲
気中、温度:液相出現温度マイナス50℃、圧力:30
0kg/cm2、時間:30分の条件で従来焼結ターゲット材
1〜7をそれぞれ製造した。
【0009】ついで、この結果得られた各種焼結ターゲ
ット材について、理論密度比と抗折力を測定した。この
測定結果を表3に示した。
ット材について、理論密度比と抗折力を測定した。この
測定結果を表3に示した。
【0010】
【発明の効果】表3に示される結果から、本発明焼結タ
ーゲット材1〜7は被覆金属相の存在によって高温焼結
が可能となり、高密度および高強度をもつようになるの
に対して従来焼結ターゲット材1〜7においては、反応
抑制のために低温焼結とならざるを得ないことから密度
および強度は相対的に低いものとなっていることが明か
である。
ーゲット材1〜7は被覆金属相の存在によって高温焼結
が可能となり、高密度および高強度をもつようになるの
に対して従来焼結ターゲット材1〜7においては、反応
抑制のために低温焼結とならざるを得ないことから密度
および強度は相対的に低いものとなっていることが明か
である。
【0011】上述のように、この発明の焼結ターゲット
材は、金属間化合物相と共存相が共に存在した組織を持
つと共に高強度を有するので、これをマグネトロンスパ
ッタリングに用いた場合、優れた光磁気特性を持つ薄膜
を作成することができ、かつ取扱が容易であるばかりで
なく大面積化を図ることもできるなど工業上有用な特性
を持つのである。
材は、金属間化合物相と共存相が共に存在した組織を持
つと共に高強度を有するので、これをマグネトロンスパ
ッタリングに用いた場合、優れた光磁気特性を持つ薄膜
を作成することができ、かつ取扱が容易であるばかりで
なく大面積化を図ることもできるなど工業上有用な特性
を持つのである。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 仁 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、Cr,Ti,Nb,Moおよ
びTaの内のいずれかの被覆金属:0.1〜10%、希
土類金属:30〜50%、鉄族金属:残りからなる組
成、ならびに希土類金属−鉄族金属の金属間化合物相、
この金属間化合物の表面を被覆する上記被覆金属相、お
よび希土類金属と希土類金属−鉄族金属の金属間化合物
との共存相からなる組織を有し、かつ90%以上の理論
密度比を有することを特徴とするマグネトロンスパッタ
リング用高強度焼結ターゲット材。 - 【請求項2】 上記希土類金属がTb,Gd,Dy,H
o,TmおよびErの内の1種または2種以上からな
り、上記鉄族金属がFe,NiおよびCoの内の1種ま
たは2種以上からなることを特徴とする請求項1記載の
マグネトロンスッパタリング用高強度焼結ターゲット
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31233193A JPH07166337A (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | マグネトロンスパッタリング用高強度焼結ターゲット材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31233193A JPH07166337A (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | マグネトロンスパッタリング用高強度焼結ターゲット材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166337A true JPH07166337A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18027958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31233193A Withdrawn JPH07166337A (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | マグネトロンスパッタリング用高強度焼結ターゲット材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07166337A (ja) |
-
1993
- 1993-12-13 JP JP31233193A patent/JPH07166337A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |