JPH07166321A - 表面窒化アルミニウム材とその表面窒化処理方法およびその窒化処理用助剤 - Google Patents

表面窒化アルミニウム材とその表面窒化処理方法およびその窒化処理用助剤

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JPH07166321A JP6240386A JP24038694A JPH07166321A JP H07166321 A JPH07166321 A JP H07166321A JP 6240386 A JP6240386 A JP 6240386A JP 24038694 A JP24038694 A JP 24038694A JP H07166321 A JPH07166321 A JP H07166321A
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/60Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using solids, e.g. powders, pastes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的厚い窒化層をもつアルミニウム材、その
窒化方法および窒化処理用助剤を提供することを目的と
する。 【構成】窒化すべきアルミニウム材の表面にアルミニウ
ム粉末からなる窒化処理用助剤を接触させ、その状態で
窒素ガスを介在させて熱処理する。これにより窒化処理
用助剤が接触したアルミニウム材の表面に厚さ5μm以
上、ビッカース硬度250〜1200の窒化層が得られ
る。窒化処理用助剤としてのアルミニウム粉末および被
処理材であるアルミニウム材とも、マグネシウムを含む
アルミニウム合金が窒化に最適である。 【作用効果】 得られるアルミニウム材の窒化層は厚さ
が厚く、硬度が高いので耐磨耗性を要求されるアルミニ
ウム材に最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面窒化アルミニウム
材、アルミニウム材の窒化処理方法および窒化に使用さ
れる窒化処理用助剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム材は、周知のように鋼等に
比べて硬さが低く、鋼などと摺動した場合、非常に焼付
き易く、摩耗しやすい材料である。このためアルミニウ
ム材には、メッキ、溶射、陽極酸化を利用した各種表面
処理が検討、使用されている。これらはアルミニウム材
の表面に酸化物層を形成するものが殆どで、窒化処理の
試みはあるが、表面に形成される窒化層が薄く表面処理
アルミニウム基材として満足すべきものは得られていな
い。また上記の窒化処理法には、高真空などの高価な装
置を必要とするなどの理由により、実用化された例はほ
とんどない。最近では窒化処理の前に窒素または酸素ガ
スを若干含むアルゴンガスによりプレスパッタリングを
行い、窒素ガス雰囲気でグロー放電をおこなうイオン窒
化法処理によりアルミニウム材料の表面に窒化層を形成
する方法が報告されている(特開昭60−211061
号公報)。また、特開昭63−290255号公報に
は、窒素イオンの注入によるアルミニウム材の表面処理
方法の開示がある。さらに、アルミニウム材と窒素ガス
による直接窒化法は、特開昭62−153107号公
報、特開昭62−278202号公報に粉末状のアルミ
ニウムを窒化した例が開示されているが表面処理法とし
ての記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウムの融点は
650℃であり、鋼の融点(約1600℃)の約1/3
と低いため、融点以下での表面処理法は、酸化アルミニ
ウム層の形成であれ、窒化アルミニウム層の形成であ
れ、その成膜速度が非常に遅いのは、やむを得ないこと
と考えられていた。また、アルミニウム材料は非常に活
性で酸化し易い金属であるため、表面には常に若干の自
然酸化層があり、これが窒化層の形成を阻害する。ま
た、この自然酸化層はプレスパッタリングなどで処理前
に取り除いても、通常市販されている10-5Torr台
の真空度では酸化が優先するので非常に窒化しがたい材
料といわれていた。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、上記のようなプレスパッタリング処理なしで、か
つ高真空の真空装置を使用することなく普通の窒化炉
で、表面に深くかつ硬度の高い窒化層を形成したアルミ
ニウム材およびその製造方法並びに窒化処理用助剤を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はアルミニウム材
表面にアルミニウム粉末を被覆した状態で窒素ガス雰囲
気下で熱処理したところアルミニウム材表面部に比較的
厚い窒化層が形成された発見に基づく。そしてこの発見
を手掛かりに、種々実験、検討を重ね、本発明を完成し
たものである。
【0006】本発明の表面窒化アルミニウム材は、表面
から窒素ガスにより形成された窒化層を有するアルミニ
ウム材であって、該窒化層の深さが少なくとも5μm以
上で、かつ該窒化層の表面硬さがマイクロビッカース硬
度(mHv)で250〜1200の範囲にある。この表
面窒化アルミニウム材の窒化層はアルミニウムと窒化ア
ルミニウムの混合相で構成されている。この窒化アルミ
ニウムは主として5〜50nm径と極めて微細径の針状
の形態をなす。この窒化アルミニウムの割合が多いと高
いビッカース硬度をもつ窒化層となる。
【0007】この窒化層には0.5重量%以上の酸化マ
グネシムを存在させることができる。この酸化マグネシ
ウムは、アルミニウム表面に自然酸化膜として存在して
いたアルミニウム酸化物が窒化処理用助剤に含まれるマ
グネシウムにより還元されてマグネシウム酸化物として
窒化層内に存在する量である。窒化層の最大窒素量を5
〜30重量%とすることができる。この窒化層の最大窒
素量は、窒化率の度合いを規定するもので、5重量%未
満では窒化層の硬さが低く強度も充分でない。アルミニ
ウムから窒化アルミニウムに変化するとき、アルミニウ
ム比で26%の膨張となり、かつ熱膨張係数もアルミニ
ウムの1/4以下と小さいので窒素量が30重量%を超
えた場合、大変脆くなり母材から剥離しやすくなるので
望ましくない。
【0008】窒化層の深さは5μm以上あれば窒化層の
存在目的は達せられるが、強度および剥離を考慮すると
20μm以上あることがより好ましい。窒化層はアルミ
ニウム材の全表面に形成されていても、一部特定の表面
部分に形成されていてもよい。また、アルミニウム材は
板状、棒状等のアルミニウム基材でも、所定形状に成形
されたものでもよい。
【0009】この本発明の表面窒化アルミニウム材は、
本発明のアルミニウム材の窒化処理方法で作ることがで
きる。この本発明のアルミニウム材の窒化処理方法は、
アルミニウム材の少なくとも一部表面にアルミニウム粉
末からなる窒化処理用助剤を接触させ、その状態で該ア
ルミニウム材の融点以下の温度で実質的に窒素ガスから
なる雰囲気ガスによりアルミニウム材の表面を窒化させ
るものである。
【0010】本発明のアルミニウム材の窒化処理方法の
原理は未だ不明確である。窒素ガスを流しながら窒化を
実施すると、窒化処理用助剤として使用されるアルミニ
ウム粉末が被覆された部分だけではなくその部分の窒素
ガスのわずか下流側の範囲にも窒化層が形成されること
から、発生期の窒素が窒化に寄与しているものと推測し
ている。すなわち、この窒化処理用助剤として使用され
るアルミニウム粉末が所定温度で窒素ガスと接触する
と、アルミニウム粉末自体が窒化され、その際一部の窒
素ガスが励起されて発生期の窒素になるものと思われ
る。この発生期の窒素がアルミニウム材に吸収され、窒
化層を形成するものと推定している。
【0011】より具体的に説明すると、発生期の窒素が
窒化すべきアルミニウム材の表面に存在する酸化アルミ
ニウムを還元し、アルミニウム材の表面を純アルミニウ
ムとし、窒化を容易にするものとも考えられる。このこ
とを化学式で示すと、被処理アルミニウム表面を覆うア
ルミニウム粉末の被覆層では、 Al(粉体)+N2 →AlN+N の反応が起こり、被処理アルミニウム材の表面に存在す
る酸化アルミニウムが 1/5Al2 3 +N→2/5AlN+3/5NO として還元され、被処理アルミニウム材の表面が浄化さ
れ、窒化を容易にするものと考えられる。この表面が浄
化された後は、被処理アルミニウム材の表面から窒素が
容易に吸収され、厚い窒化層が形成されると考えられ
る。
【0012】本発明の窒化処理方法に使用するアルミニ
ウム粉末は、この使用するアルミニウム粉末自体が窒化
される限り窒化処理用助剤として使用できる。しかし窒
化処理能力の高いアルミニウム粉末としては、急冷凝固
されたアルミニウム粉末特に102 ℃/秒以上の冷却速
度で急冷凝固されたアルミニウム粉末が好ましい。さら
には、マグネシウムを含むアルミニウム合金で構成され
た粉末が窒化処理用助剤として優れている。特にマグネ
シウムを0.5重量%以上より好ましくはマグネシウム
を1〜20重量%含むアルミニウム粉末がよい。
【0013】また、この窒化処理用助剤として用いるア
ルミニウム粉末は、アトマイズ法で得られる粉末のみで
なく、箔状、粒状または箔と粒との混合物も使用するこ
とができる。すなわち、箔やリボン、切削屑からスタン
ピングやボールミルなどの粉砕などで形成したものでも
あってもよい。また、箔状すなわちフレーク状のアルミ
ニウムは、ボールミルやアトライターミルで得ることが
できる。この場合粉砕助剤として、通常オレイン酸、ス
テアリン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、ミリスチン酸などの高級脂肪酸のほか、脂肪族ア
ミン、脂肪族アミド、脂肪族アルコールなどが使用でき
る。
【0014】窒化処理用助剤に使用するアルミニウム粉
末の粒度は、3〜200μm程度が好ましい。粉末は粒
状でも箔状でも、また両者の混合物でもよく、その表面
積が0.1〜15m2 /g程度、好ましくは0.4〜
1.0m2 /g程度のものが反応性の点から特に好まし
い。マグネシウムは酸素と親和力の強い金属であり、表
面に拡散し次の反応に寄与すると考えられる。
【0015】 Al2 3 +3Mg+N2 →2AlN+3MgO アルミニウム粉末の粒度は5〜200μm程度が好まし
い。粉末は粒状でも箔状でもよい。また箔と粒との混合
でも良く、その表面積が0.4m2 /g以上あることが
反応性の点から好ましい。窒化されるアルミニウム材と
しては純アルミニウム材でも、アルミニウム合金でもよ
い。しかしアルミニウム材中に存在する他元素により、
形成される窒化層が異なる。アルミニウム材中に存在す
るマグネシウムは窒化層を厚くする機能をもつ。逆に珪
素は窒化層を厚くする機能はなく、窒化層の厚化を抑制
する。アルミニウム材中に通常含まれる他の元素も、窒
化層の厚化に何らかの影響を与えると想像されるが、現
状ではその働きを確認していない。
【0016】窒化処理用助剤には、アルミニウム粉末に
粘結剤などを配合してもよい。この場合は、アルミニウ
ム粉末を5〜70重量%、粘結剤を1〜30重量%とし
て形成するのが好ましい。さらにこの窒化処理用助剤
は、被窒化アルミニウム材の表面に塗布して使用するこ
とから、適当な流動性のある塗料とするために、通常、
塗料に使用される溶剤などの添加剤を配合することがで
きる。溶媒としては、窒化反応温度以下で分解ないしは
蒸発する有機物が好ましい。また、窒化反応温度で生成
する残留物が窒化処理反応に無害のものであれば使用で
きる。
【0017】粘結剤としては、窒化の温度、通常400
〜600℃以下で分解する有機高分子化合物が使用でき
る。たとえば、ポリブテン、ポリビニールブチラール、
ポリカプロラクトンなどが挙げられる。これら粘結剤は
窒化処理中に分解し、残さ等を残さないものが好まし
い。なお、粘結剤が分解しても通常アルミニウム粉末は
飛散することなく被処理アルミニウム材表面に一部焼結
された状態で保持される。
【0018】アルミニウム材の表面と窒化処理用助剤の
接触方法は、窒化処理用助剤を構成するアルミニウム粉
末中にアルミニウム材を埋設してもよい。また、アルミ
ニウム材の表面にアルミニウム粉末を被覆してもよい。
さらに上記したようにペーストまたは塗料状とした窒化
処理用助剤を使用しこれをアルミニウム材の表面に被覆
してもよい。この塗布は5〜1000μmの厚さの塗膜
とするのが好ましい。塗布方法は刷毛塗り、デッピン
グ、スプレーコート、ローラー塗りなどの方法が適用で
きる。
【0019】窒化用の雰囲気ガスとしては窒素ガスが使
用される。この窒素ガスは水分とか酸素ガスの含有量の
少ないものがよい。アルゴンガス等の不活性ガスは混入
していても問題にならない。水分は、水蒸気として0.
1体積%以下、酸素は0.08体積%以下であるのが好
ましい。窒化処理温度は、反応性の点からは温度が高い
ことが望ましい。しかしアルミニウム材は実質的に固相
状態で処理する必要がある。また、あまり深い窒化層の
形成を望まない場合とか、熱処理歪みを少なくしたい場
合は、低い温度でおこなうのが好ましい。通常は400
〜600℃程度の温度で2〜10時間の処理が標準であ
る。
【0020】
【作用】本発明の窒化処理法では、アルミニウム材が、
窒化されやすい窒化処理用助剤で覆われて固相状態で窒
素雰囲気でおこなわれる。そしてまず、窒化されやすい
窒化処理用助剤が窒化され、その時に発生するおおよそ
300KJ/molの生成エネルギーと活性な発生期の
窒素ガスなどにより、窒化処理用助剤と接触しているア
ルミニウム材が活性化され窒化される。このため、従来
困難であった条件下でも容易にかつ深い窒化層を形成す
ることができる。このため窒化層の硬度を向上させた表
面窒化アルミニウム材が容易に得られる。
【0021】この窒化処理用助剤は、部分的に被窒化用
アルミニウム材の表面に塗布または埋設して窒化をおこ
なうとその塗布埋設部分のみを窒化することができ、特
定部位のみ窒化層を形成することもできる。本発明の表
面窒化アルミニウム材は厚さ5μm以上でビッカース硬
度(Hv)で250〜1200の窒化層をもつ。
【0022】
【実施例】以下実施例により具体的に説明する。 (実施例1)JIS:5052(Mg;2.2〜2.8
重量%、Si+Fe;0.65重量%以下、Cu;0.
10重量%以下、Mn;0.10重量%以下、Zn;
0.10重量%以下、Cr;0.15〜0.35重量
%、Al;残部)に基づく組成のアルミニウム合金を溶
解し、この溶湯を102 ℃/秒以上の冷却速度で急冷凝
固(エア−アトマイズ法)して粉末状(粒径5〜200
μm )とした。このアルミニウム粉末を本発明の窒化
処理用助剤とした。
【0023】この得られたアルミニウム粉末を窒化処理
用助剤とし、厚さ1.0mmのJIS:1100に基づ
く純アルミニウム板を被窒化用アルミニウム材として使
用した。この被窒化用アルミニウム材を窒化処理用助剤
中に埋め込み、540℃×10時間の窒化処理をおこな
った。窒化処理条件は99.9%の純窒素ガスを20l
/minの流量で炉内に導入し、炉内露点を−28℃〜
−39℃に保った。
【0024】この窒化によりアルミニウム材の全表面に
窒化層が形成された。参考のため得られたアルミニウム
材の端部を切断しその断面の金属組織を顕微鏡写真によ
り観察した。得られた顕微鏡写真を図1に示す。また、
この断面部分のEPMAライン分析による元素%のチャ
ートを図2に示す。窒化層の深さは、図1に示すように
バラツキがあるが、70〜220μmであった。窒化層
の硬さは負荷重100gでのマイクロ硬さでmHv80
0であった。また図2の元素分析結果から、窒化層はア
ルミニウムと窒素とマグネシウムとで構成されているの
が明らかとなった。なお、図2において縦軸はアルミニ
ウム、マグネシウムおよび窒素の重量%示す。縦軸の最
上点の数値、100.000、10.000および4
0.000は各アルミニウム100重量%、マグネシウ
ム10重量%および窒素40重量%を示す。横軸は表面
からの距離を示し、右端が最表面、左に進につれ深くな
っている。図2からこの部分の窒化層の厚さは約300
μmであり、窒化層の組成はアルミニウム約65重量
%、マグネシウム約2.5重量%、窒素約20重量%
(最大窒素量は20.90重量%)である。窒素量は窒
化層全体に渡りほぼ一定であるのに対して、マグネシウ
ムは表層部で高く、深くなるにつれ量が暫減している。
しかし窒化層中のマグネシウムはアルミニウム材の母材
よりはるかに高い値を持っている。このマグネシウムは
窒化処理助剤から拡散したものである。 (実施例2)実施例1と同じ、急冷凝固法で製造したJ
IS:5052組成のアルミニウム合金粉末を窒化処理
用助剤として使用した。アルミニウム材として、厚さ:
1.50mmのJIS:5052の組成のアルミニウム
合金板を使用し、前記窒化処理用助剤粉末中に、埋め込
み、540℃×4時間と540℃×10時間の2種類の
異なる窒化処理をおこなった。窒化用ガスとしては9
9.9%の純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に
導入し、炉内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0025】これらの2種類の窒化処理共に、アルミニ
ウム材表面には厚い窒化層が形成された。参考までに、
4時間窒化処理をした表面窒化アルミニウム材の断面顕
微鏡写真を図3に、10時間窒化処理をした表面窒化ア
ルミニウム材の断面顕微鏡写真を図4にそれぞれ示す。
図3、図4共に右側の部分がアルミニウム材の母材組織
を中央部分の灰色の部分が窒化層を示す。図3の4時間
窒化処理をした表面窒化アルミニウム材の窒化層は厚さ
が約14μm、図4の10時間窒化処理をした表面窒化
アルミニウム材の窒化層は厚さが約130μmである。
硬さは、それぞれ負荷荷重100gでのマイクロ硬さ
で、図3の4時間窒化処理をした表面窒化アルミニウム
材の窒化層はmHv515、図4の10時間窒化処理を
した表面窒化アルミニウム材の窒化層はmHv420で
あった。
【0026】また、図4に示す矢印の部分に沿ってEP
MAによる元素分析を実施した。その結果を図5および
図6に示す。図5は図2と同じく縦軸にアルミニウム、
マグネシウムおよび窒素の重量%を横軸に表面からの深
さを採っている。図2と異なり、図5はその横軸の左端
が最表面となり、右に進につれアルミニウム材の内部に
進むようになっている。図5の深さ20μmの部分がア
ルミニウム材の表面に当たり、0から20μmの範囲が
窒化処理用助剤の層、20μmから150μmの範囲が
窒化層、150μmを越える範囲がアルミニウム母材と
なっている。図6は図5に示した窒素に代えて酸素の元
素分析結果を示している。
【0027】この元素分析結果より窒化層の中心部の窒
素量は13.1重量%、マトリックスの境界部で8.3
3重量%であった。なお、図5、図6のチャートで特徴
的なことは表面部(助剤と窒化層との界面)にマグネシ
ウムのピークがあり、かつ酸素も窒化層の両端にピーク
があることである。また、酸素の元素分析によると表層
の酸素は1.3%と高い。酸素とマグネシウムはMgO
として存在していると考えられ、その量は3.3重量%
である。これらのことにより元来、表面層に存在するア
ルミニウム酸化層の酸素が内部あるいは窒化処理剤より
拡散移動してきたマグネシウムと反応し酸化マグネシウ
ムが生成されると考えられる。 (実施例3)マグネシウムを2.5重量%、5重量%を
それぞれ含む2種類のアルミニウム溶湯を102 ℃/秒
以上の冷却速度で急冷凝固して粒径3〜150μmの2
種類のアルミニウム粉末を製造した。そしてこの状態の
2種類のアルミニウム粉末を本発明の窒化処理用助剤と
した。さらにこれら2種類のアルミニウム粉末をボール
ミルで潰すことにより箔片状にしたものを作り、これら
2種類の箔片状アルミニウム粉末(比表面積;4m2
g)を本発明の窒化処理用助剤とし、合計4種類の窒化
処理用助剤を得た。
【0028】これら4種類の窒化処理用助剤にそれぞれ
ポリブテンを配合し刷毛塗りできる程度のペースト状と
した。この4種の窒化助剤を使用して、各種アルミニウ
ム板およびアルミニウム製自動車部品を被窒化用アルミ
ニウム材として使用し、各アルミニウム材の表面にそれ
ぞれ前記した4種類の窒化処理用助剤を厚さ10μm程
度のコーテング層となるように刷毛塗りで塗布した。こ
のように準備されたものを、予め窒素置換された熱処理
炉に装入後、昇温し450℃×4時間窒化処理を実施し
た。さらに同じようにして準備した他のグループのもの
を450℃×10時間の窒化処理を実施した。窒化処理
はいずれも99.9%の純窒素ガスを10l/分の流量
で炉内に導入し、炉内露点を−20℃〜−45℃に保つ
ことにより実施した。
【0029】いずれのアルミニウム材もその塗布された
表面に厚い窒化層が形成された。参考までに、JIS:
2024(Mg;1.2〜1.8重量%、Si;0.5
重量%以下、Fe;0.5重量%以下、Cu3.8〜
4.9重量%、Mn;0.30〜0.9重量%、Zn;
0.25重量%以下、Cr;0.10重量%以下、A
l;残部)の組成のアルミニウム板にマグネシウムを5
%含むペースト状の助剤を塗布したものの窒化層の金属
組織の拡大断面写真を図7に示す。図7に示すようにこ
のアルミニウム材には約35μmの黒灰色の窒化層が形
成されているのがわかる。なお、図中左下の四角はビッ
カース硬さ測定の圧痕である。また図8にこの窒化表面
層のX線回折チャートを示す。この層はアルミニウムと
窒化アルミニウムの混相であることがわかる。この窒化
表面層の硬さはmHv(100g)440であった。 (実施例4)実施例1と同様に、急冷凝固法で製造した
Al−2.5Mg組成のアルミニウム粉末を窒化処理用
助剤とし、この粉末中に厚さ:5mmのJIS:AC4
Cに基づく組成のアルミニウム材を埋め込み、560℃
×10時間の窒化処理をおこなった。窒化処理条件は9
9.9%の純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に
導入し、炉内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0030】これによりアルミニウム材の全表面に約5
μmの窒化層が形成された。参考までに、得られた窒化
層の金属組織の顕微鏡写真を図9に示す。図9中、下方
の白い部分がアルミニウム母材、その上の薄い黒っぽい
層が窒化層、さらにその上の黒い部分が空間を示す。 (実施例5)純アルミニウム(99.3%)溶湯を10
2 ℃/秒以上の冷却速度で急冷凝固して粒径3〜150
μmのアルミニウム粉末を製造した。このアルミニウム
粉末をボールミルで潰すことにより箔片状(比表面積5
2 /g)にしたものをつくり本発明の窒化処理用助剤
とし、ポリブテンを配合して刷毛塗りできる程度のペー
スト状にした。
【0031】JIS2024組成のアルミニウム板を被
窒化用アルミニウム材として使用し表面に前記の窒化処
理用助剤を厚さ20μm程度にコーティング層となるよ
うに刷毛塗りで塗布した。このように前処理した試料を
予め窒素置換された熱処理炉に装入して昇温し、540
℃×10時間窒化処理をおこなった。窒化処理条件は、
99.9%の純窒素ガスを10l/分の流量で炉内に導
入し、炉内露点を−20℃〜−30℃に保つことにより
実施した。
【0032】このアルミニウム板は、その表面全体に厚
い窒化層が形成されていた。この窒化層の金属組織の拡
大断面写真を図10に示す。図10に示すようにアルミ
ニウム材には約350μmの黒灰色窒化層が形成されて
いるのがわかる。この窒化層表面の硬さはmHv(10
0g)274であった。 (実施例6)マグネシウムを5重量%含むアルミニウム
の溶湯を102 ℃/以上の冷却速度で急冷凝固して粒径
3〜150μmのアトマイズド粉末を製造した。
【0033】このアトマイズド粉末130gを容量1リ
ットルのビーカーに取り、さらに平均分子量350、粘
度(40℃)22cstのポリブテン樹脂(出光石油化
学製商品名 出光ポリブテンOH)20g、溶剤(出光
石油石油化学製 IPソルベント 1620)30gを
このビーカに加え、1000rpmで攪拌しながらアル
ミニウム粉を樹脂および溶媒に分散させた。さらにこの
後、平均分子量1500、粘度(40℃)32,000
cstのポリブテン樹脂(出光石油化学製商品名 出光
ポリブテン300H)20gを徐々に添加しつつ300
0rpmにて1時間攪拌し、アルミニウム粉が樹脂およ
び溶媒に均一に分散したペースト状の窒化処理用助剤を
製造した。
【0034】この得られた窒化処理用助剤を、厚さ1.
0mmのJIS:1100に基づく純アルミニウム板を
被窒化用アルミニウム材として使用した。この被窒化用
アルミニウム材に窒化処理用助剤を塗布し、550℃×
5時間の窒化処理をおこなった。窒化処理条件は99.
9%の純窒素ガスを20l/minの流量で炉内に導入
し、炉内露点を−28℃〜−39℃に保った。
【0035】この窒化によりアルミニウム材の全表面に
窒化層が形成された。形成された窒化層は、厚さが12
0μm、硬さはmHv600であった。 (実施例7)実施例6で使用したアトマイズド粉末80
重量部に対して粉砕助剤としてオレイン酸20重量部を
添加してさらにボールミルで粉砕し、フレーク状(箔片
状)とした。この箔片状のアルミニウム粉はその比表面
積が2.9m2 /g、平均粒径が36μmであった。
【0036】このオレイン酸を含むアルミニウム粉を金
属分が60gになるように容量1リットルのビーカーに
秤取し、これにポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品
名出光ポリブテンOH)を8g、溶剤(出光石油化学製
商品名IPソルベント 1620)を40g添加して
1000rpmで攪拌しながらアルミニウム粉を分散さ
せ、さらにポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名出
光ポリブテン300H)を8gと溶剤(日本乳化剤製
商品名BDG;ブチルジグリコール)を69g添加して
攪拌を1000rpmにして1時間分散させて窒化処理
用助剤を製造した。
【0037】被窒化用アルミニウム材として厚さ:1.
50mmのJIS:2024の組成のアルミニウム合金
板を使用し、この被窒化用アルミニウム材の表面に、前
記した窒化処理用助剤を塗布して500℃×10時間の
窒化処理をおこなった。窒化用ガスとしては99.9%
の純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に導入し、
炉内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0038】この結果、アルミニウム材の表面に窒化層
が形成された。形成された窒化層は、厚さが70μm、
硬さはmHv500であった。 (実施例8)容量1リットルのビーカーにアルミニウム
フレーク(東洋アルミニウム株式会社製 アルミペ−ス
ト7675NS D50=14μm 比表面積5.3m2
/g不揮発分65%)を金属分が60gになるように秤
取し、これにポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名
ポリブテンOH)を8g、溶剤(出光石油化学製商品名
IPソルベント 1620)を40g添加して1000
rpmで攪拌しながらアルミニウム粉を分散させた後、
ポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名出光ポリブテ
ン300H)を8gと溶剤(日本乳化剤製 商品名BD
G;ブチルジグリコール)を52g添加して攪拌を10
00rpmにして1時間分散させて窒化処理用助剤を製
造した。
【0039】被窒化用アルミニウム材として厚さ:1.
50mmのJIS:5052の組成のアルミニウム合金
板を使用し、この被窒化用アルミニウム材の表面に、前
記した窒化処理用助剤を塗布して580℃×5時間の窒
化処理をおこなった。窒化用ガスとしては99.9%の
純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に導入し、炉
内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0040】この結果、アルミニウム材の表面に窒化層
が形成された。形成された窒化層は、厚さが240μ
m、硬さはmHv580であった。 (実施例9)容量1リットルのビーカーにアルミニウム
フレーク(東洋アルミニウム株式会社製 アルミペ−ス
ト7620NS D50=18μm 比表面積3.3m2
/g不揮発分65%)を金属分が60gになるように秤
取し、これにポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名
出光ポリブテンOH)を8g、溶剤(出光石油化学製
商品名IPソルベント 1620)を40g添加して1
000rpmで攪拌しながらアルミニウム粉を分散させ
た後、ポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名出光ポ
リブテン300H)を8gと溶剤(日本乳化剤製 BD
G;ブチルジグリコール)を52g添加して攪拌を10
00rpmにして1時間分散させて窒化処理用助剤を製
造した。
【0041】被窒化用アルミニウム材として厚さ:1.
50mmのJIS:5052の組成のアルミニウム合金
板を使用し、この被窒化用アルミニウム材の表面に、前
記した窒化処理用助剤を塗布して580℃×5時間の窒
化処理をおこなった。窒化用ガスとしては99.9%の
純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に導入し、炉
内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0042】この結果、アルミニウム材の表面に窒化層
が形成された。形成された窒化層は、厚さが220μ
m、硬さはmHv540であった。 (実施例10)容量1リットルのビーカーにアルミニウ
ムフレーク(東洋アルミニウム株式会社製 アルミペ−
スト46−046 D50=37μm 比表面積2.4m
2 /g不揮発分65%)を金属分が60gになるように
秤取し、これにポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品
名ポリブテンOH)を8g、溶剤(出光石油化学製商品
名IPソルベント 1620)を40g添加して100
0rpmで攪拌しながらアルミニウム粉を分散させた
後、ポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名出光ポリ
ブテン300H)を8gと溶剤(日本乳化剤製 BD
G;ブチルジグリコール)を52g添加して攪拌を10
00rpmにして1時間分散させて窒化処理用助剤を製
造した。
【0043】被窒化用アルミニウム材として厚さ:1.
50mmのJIS:5052の組成のアルミニウム合金
板を使用し、この被窒化用アルミニウム材の表面に、前
記した窒化処理用助剤を塗布して580℃×5時間の窒
化処理をおこなった。窒化用ガスとしては99.9%の
純窒素ガスを30l/minの流量で炉内に導入し、炉
内露点を−25℃〜−40℃に保った。
【0044】この結果、アルミニウム材の表面に窒化層
が形成された。形成された窒化層は、厚さが100μ
m、硬さはmHv680であった。 (実施例11)容量1リットルのビーカーにアトマイズ
ドアルミニウム粉(東洋アルミニウム株式会社 AC5
000 D50=9μm 比表面積0.8m2 /g)を1
30g秤量し、これにポリブテン樹脂(出光石油化学製
商品名出光ポリブテンOH)を20g、溶剤(出光石
油化学製 商品名IPソルベント 1620)を30g
添加して1000rpmで攪拌しながらアルミニウム粉
を分散させ、ポリブテン樹脂(出光石油化学製 商品名
出光ポリブテン300H)を20gを徐々に添加して攪
拌を3000rpmにして1時間分散させて窒化処理用
助剤を製造した。
【0045】この窒化処理用助剤を実施例6と同じ被窒
化用アルミニウム材の表面に塗布し、実施例6と同様に
窒化処理をおこなった。この窒化処理によりころ、アル
ミニウム材の表面に窒化層が形成され、窒化層の厚みは
70μm、硬さは750mHvであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の表面窒化アルミニウム基材は、
表面にアルミニウム粉末からなる窒化処理用助剤と接触
した状態で窒素ガスを介在して熱処理よりすることによ
り厚くかつ硬度の高い表面窒化層が形成される。このた
め表面窒化されたアルミニウム材は耐摩耗性が要求され
たりする摺動部品などに最適に使用できる。
【0047】本方法によればアルミニウム材は、該助剤
の接触している部分では容易に窒化されるのに対して、
該助剤と接触していない部分では窒化されない事を利用
して必要部位のみを窒化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、実施例1の窒化層を形成したアルミ
ニウム材の断面の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】 この図は、実施例1の窒化層を形成したアル
ミニウム基材の窒化層のEPMAライン分析結果を示す
チャートである。
【図3】 この図は、実施例2の4時間窒化処理をした
表面窒化アルミニウム材の断面の金属組織を示す顕微鏡
写真である。
【図4】 この図は、実施例2の10時間窒化処理をし
た表面窒化アルミニウム材の断面の金属組織を示す顕微
鏡写真である。
【図5】 この図は、実施例2の10時間窒化処理をし
たアルミニウム材の表面部分断面のEPMAライン分析
結果を示すチャートである。
【図6】 この図は、図5の窒素の代わりに酸素を調べ
たアルミニウム材の表面部分断面のEPMAライン分析
結果を示すチャートである。
【図7】 この図は、実施例3の窒化層を形成したアル
ミニウム材の断面の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図8】 この図は、実施例3の窒化層のX線回折チャ
ートである。
【図9】 この図は、実施例4の窒化層を形成したアル
ミニウム材の断面の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図10】 この図は、実施例5の窒化層を形成したア
ルミニウム材の断面の金属組織を示す顕微鏡写真であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 宏久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岡本 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松藤 ▲隆▼ 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 辰己 太郎 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 藤井 一男 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面から窒素ガスにより形成された窒化
    層を有するアルミニウム材であって、該窒化層の深さが
    少なくとも5μm以上で、かつ該窒化層の表面硬さがマ
    イクロビッカース硬度(mHv)で250〜1200の
    範囲にあることを特徴とする表面窒化アルミニウム材。
  2. 【請求項2】 窒化層は窒化アルミニウムとアルミニウ
    ムの混合相で形成されている請求項1記載の表面窒化ア
    ルミニウム材。
  3. 【請求項3】 窒化層を形成している窒化アルミニウム
    は5〜50nmの針状体である請求項2記載の表面窒化
    アルミニウム材。
  4. 【請求項4】 窒化層は窒化アルミニウムとアルミニウ
    ムの混合相で形成されており、かつ窒化層に0.5重量
    %以上の酸化マグネシウムを有する請求項1記載の表面
    窒化アルミニウム材。
  5. 【請求項5】 窒化層は窒化アルミニウムとアルミニウ
    ムの混合相で形成されており、かつ窒化層の最大窒素量
    が5〜30重量%である請求項1記載の表面窒化アルミ
    ニウム材。
  6. 【請求項6】 窒化層の深さが少なくとも20μm以上
    である請求項1記載の表面窒化アルミニウム材。
  7. 【請求項7】 アルミニウム材の少なくとも一部表面に
    アルミニウム粉末からなる窒化処理用助剤を接触させ、
    その状態で該アルミニウム材の融点以下の温度に実質的
    に窒素ガスからなる雰囲気ガスによりアルミニウム材の
    表面を窒化させることを特徴とする表面窒化アルミニウ
    ム材の窒化処理方法。
  8. 【請求項8】 アルミニウム材はマグネシウムを0.5
    重量%以上含むアルミニウム合金である請求項7記載の
    表面窒化アルミニウム材の窒化処理方法。
  9. 【請求項9】 窒化処理用助剤の中に被窒化用アルミニ
    ウム材の必要表面を埋没させて窒化処理をおこなう請求
    項7記載の表面窒化アルミニウム材の窒化処理方法。
  10. 【請求項10】 アルミニウム粉末からなる窒化処理用
    助剤を粘結剤と溶剤によりペースト状に形成し、被窒化
    用アルミニウム材の必要表面に塗布後、窒化処理をおこ
    なう請求項7記載の表面窒化アルミニウム材の窒化処理
    方法。
  11. 【請求項11】 窒化処理用助剤を構成するアルミニウ
    ム粉末は、マグネシウムを0.5重量%以上含むアルミ
    ニウム合金粉末である請求項7記載の表面窒化アルミニ
    ウム材の窒化処理方法。
  12. 【請求項12】 アルミニウム粉末は、102 ℃/秒以
    上の冷却速度で急冷凝固されたアルミニウム粉末からな
    る請求項7記載の表面窒化アルミニウム材の窒化処理方
    法。
  13. 【請求項13】 アルミニウム材の表面を覆って該アル
    ミニウム材の表面に窒化層の形成を促進する窒化処理用
    助剤であって、その比表面積が0.4m2 /g以上のア
    ルミニウム粉末であることを特徴とするアルミニウム材
    の窒化処理用助剤。
  14. 【請求項14】 アルミニウム粉末はマグネシウムを
    0.5重量%以上含む請求項13記載のアルミニウム材
    の窒化処理用助剤。
  15. 【請求項15】 アルミニウム粉末5〜70重量%と粘
    結剤1〜30重量%と、残部が溶剤および塗料用添加剤
    とからなることを特徴とする請求項13記載の表面窒化
    アルミニウム材の窒化処理用助剤。
  16. 【請求項16】 アルミニウム粉末は3〜20μmの平
    均粒径であることを特徴とする請求項15記載の表面窒
    化アルミニウム材の窒化処理用助剤。
  17. 【請求項17】 アルミニウム粉末は0.1〜15m2
    /gの比表面積であることを特徴とする請求項15記載
    の表面窒化アルミニウム材の窒化処理用助剤。
  18. 【請求項18】 粘結剤は芳香族環を有する有機物であ
    る請求項15記載の表面窒化アルミニウム材の窒化処理
    用助剤。
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