JPH07165855A - 水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体 - Google Patents

水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体

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JPH07165855A
JPH07165855A JP5316508A JP31650893A JPH07165855A JP H07165855 A JPH07165855 A JP H07165855A JP 5316508 A JP5316508 A JP 5316508A JP 31650893 A JP31650893 A JP 31650893A JP H07165855 A JPH07165855 A JP H07165855A
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JP
Japan
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resin dispersion
polyol
fatty acid
unsaturated fatty
aqueous
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Application number
JP5316508A
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English (en)
Inventor
Takeshi Masuda
毅 増田
Chika Tagaito
親 田垣内
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重合中にゲル化したり、得られる分散体が著
るしく増粘したりするなどのような、在来型の各種の欠
点を、悉く、解除した形のもので、高樹脂濃度に設計す
ることも出来るし、加えて、優れた水分散性と、長期保
存安定性とを有するものであって、とりわけ、塗膜の硬
度、光沢ならびに研磨性などにも優れるという、極めて
実用性の高い水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体を提
供することにある。 【構成】 不飽和脂肪酸エステルポリオールとロジンジ
オールとを必須とするポリオール化合物と、有機ジイソ
シアネート化合物と、ヒドロキシアルカン酸との反応生
成物を、必須の皮膜形成成分として含有することから成
る、水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる水
性ウレタン化アルキッド樹脂分散体に関する。さらに詳
細には、本発明は、不飽和脂肪酸エステルポリオールと
ロジンジオールとを必須とするポリオール化合物と、有
機ジイソシアネート化合物と、ヒドロキシアルカン酸と
を基本の出発原料として、それぞれ、
【0002】上記ポリオール化合物と、上記有機ジイソ
シアネート化合物と、上記ヒドロキシアルカン酸との反
応生成物を、あるいは、上記ポリオール化合物と上記有
機ジイソシアネート化合物とから得られるイソシアネー
ト末端プレポリマーと、上記ヒドロキシアルカン酸との
反応生成物を、必須の皮膜形成成分として含有すること
から成る、水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体に関す
る。
【0003】そして、こうした本発明の水性ウレタン化
アルキッド樹脂分散体は、とりわけ、研磨性などに優れ
る塗膜を与えるものである処から、特に、木床用などへ
の、いわゆる木床塗料として、広範に利用し得るもので
ある。
【0004】
【従来の技術】これまでの処、体育館や家庭用の床材な
どに用いられる木床塗料としては、溶剤型のウレタン化
アルキッド樹脂をベースとした形のものが、一般的であ
った。
【0005】此の種の塗料は、安価なる上に、高度の硬
さを有する塗膜を与えるし、光沢ならびに耐摩耗性など
に優れた塗膜を与えるものではあるが、
【0006】有機溶剤を媒体としているものである処か
ら、作業雰囲気中に溶剤が揮散して、作業環境を悪化さ
せ、安全衛生上も、好ましくないし、火災や爆発の危険
を、常に、はらんでいる。このような問題を解決するた
めに、水性のウレタン化アルキッド樹脂が開発されてい
る。
【0007】しかしながら、目下の水性ウレタン化アル
キッド樹脂は、水性化という手段が施されているため
に、該樹脂中には、多量のカルボン酸基を導入するとい
う必要があり、この結果として、架橋成分である不飽和
脂肪酸の量が少なくなる処から、どうしても、とりわ
け、塗膜の架橋密度が低下するという傾向にある。
【0008】当然の結果として、木床塗料の必須の条件
である研磨性が低下するという問題があり、その一層の
改善化が求められている。
【0009】かかる研磨性を改善化せしめる手段とし
て、さらに硬度が高くて、脆い塗膜を与える樹脂を、水
性化せしめるべきウレタン化アルキッド樹脂の、その水
性化前あるいは水性化後に加えるという方法が検討され
ている。
【0010】こうした方法は、水性化に必要なる官能基
を導入するために、不飽和脂肪酸の量が制限され、限定
されるという条件下にあっては、一つの有力なる方法で
はあるけれども、これらの樹脂同志の相溶性が不十分
で、塗膜の白化ないしは光沢低下などがあったり、ある
いは、水性化が難しくもなるし、その水性化物が保管中
に、沈澱や分離などを起こしたりするという処から、未
だに、良好なるものは見出されていない、というのが実
状である。
【0011】すなわち、たとえば、水性ウレタン化アル
キッド樹脂における、その水性化前に、ロジン系樹脂を
ブレンドした場合には、水分散性が低下し、ひいては、
乳化が困難になったり、さらには、塗膜の光沢が著しく
低下するなどといった、数々の問題点が発生して来る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このために、塗膜の硬
度や、光沢の低下などを起こすことなく、しかも、安定
なる水性化物の開発が要求され、こうした極めて実用性
の高い水性化物の提供が、切に、望まれている。
【0013】それがために、本発明者らは、上述した如
き時代の要求に応えるべく、とりわけ、塗膜の研磨性な
どの低下を、一段と改善化せしめるべく、そして、一
層、研磨性などの低下の改善化が図られた水性ウレタン
化アルキッド樹脂を提供しようとするべく、鋭意、研究
を開始した。
【0014】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、塗膜の硬度や光沢の低下などを起
こすことなく、しかも、長期に亘る保存安定性を有す
る、加えて、一層、研磨性などの低下の改善化が図られ
た、極めて実用性の高い水性ウレタン化アルキッド樹脂
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、在来のウレタン化アル
キッド樹脂に対して、ロジン成分として、ロジンジオー
ルを用い、此のウレタン化アルキッド樹脂の反応系に、
該ロジンジオールを組み込むことにより、
【0016】これまでの溶剤型ウレタン化アルキッド樹
脂並みの研磨性、塗膜硬度ならびに光沢などの、基本的
なる諸性能を保持し、しかも、長期の保存安定性をも有
する、極めて実用性の高い、水性のウレタン化アルキッ
ド樹脂、つまり、ウレタン化アルキッド樹脂の水性分散
体を見出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到
った。
【0017】すなわち、本発明は、基本的には、不飽和
脂肪酸エステルポリオールとロジンジオールとを必須と
するポリオール化合物と、有機ジイソシアネート化合物
と、ヒドロキシアルカン酸との反応生成物を、必須の皮
膜形成成分として含有することから成る、極めて実用性
の高い、水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体を提供し
ようとするものである。
【0018】ここにおいて、前記した不飽和脂肪酸エス
テルポリオールとして特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、不飽和脂肪酸と、一分子当たり、平均約
2個の、好ましくは、約3個以上のヒドロキシル基を有
する脂肪族ないしは芳香族のポリオールまたはポリエー
テルポリオールとの反応生成物などである。そして、そ
のポリオールとしては、有利には、大約400までの、
たとえば、大約60〜大約400なる分子量を有するも
のが適切である。
【0019】当該不飽和脂肪酸エステルポリオールの調
製に有用なる、これらの、比較的、低分子量のポリオー
ルの中には、一分子当たり、約20個までの炭素原子を
有するものがあり、こうした形のものとして特に代表的
なもののみを例示するにとどめれば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、
【0020】1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペ
ンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオールもし
くはビスフェノールA〔2,2−ビス(4−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロパン〕、
【0021】またはグリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパンもしくはペンタエリスリト
ールなどをはじめ、グリセリンないしはペンタエリスリ
トールと、エチレンオキシドないしはプロピレンオキシ
ドとのポリエーテル化反応生成物などであり、あるい
は、それらの混合物などである。
【0022】当該不飽和脂肪酸エステルポリオールの調
製に有用なる、一方の脂肪酸源として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、不飽和脂肪酸および脂肪
酸部分に、22個までの、好ましくは、約12〜約18
なる炭素原子を有するものなどであり、それらのエステ
ルをも包含するものである。
【0023】したがって、こうした脂肪酸源と、それら
のエステルとを合わせて、不飽和脂肪酸材料と言うこと
にする。
【0024】これらの脂肪酸は、しばしば、1〜約3個
以上のエチレン性不飽和二重結合(不飽和基)を有し、
しかも、少なくとも、エステルの形のときに、乾性油ま
たは半乾性油と呼ことが出来る。そして、そのエステル
は、しばしば、こうした脂肪酸部分と、一分子当たり、
約3個以上のヒドロキシル基を有する、低分子量のポリ
オールとのエステルである。
【0025】それらの天然に産出する形において、此の
エステルは、一般に、グリセリドである。
【0026】一分子当たり、約3〜4個なるヒドロキシ
ル基を有するポリオールとのエステルは、本発明におけ
る、特に好ましい反応成分である。上記した不飽和脂肪
酸材料として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、リノレイン酸、パルミトレイン酸、リノレン酸、
エレオステリン酸、リカン酸、アラキトン酸またはリシ
ノレイン酸などである。
【0027】就中、有用なるものは、天然源としての、
たとえば、脱水ヒマシ油、ひまわり油、棉実油、亜麻仁
油、オリーブ油、紅花油、いわし油、桐油、トール油ま
たは大豆油などから誘導される脂肪酸であり、さらに
は、それらのエステルである。
【0028】当該不飽和脂肪酸エステルポリオールを調
製するに当たって、特に代表的なもののみを例示するに
とどめれば、ペンタエリスリトールと、乾性油または半
乾性油とのエステル交換反応生成物などである。
【0029】その際に、必要に応じて、こうしたエステ
ル交換反応を促進化せしめるための触媒として、ナフテ
ン酸カルシウムの如き、公知慣用の各種の、いわゆるエ
ステル化触媒を使用することが出来る。
【0030】また、前記したロジンジオールとして特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、大約60〜
大約120℃なる範囲内の軟化点を有するものである。
当該ロジンジオールは、通常、ロジン中に存在するカル
ボン酸基を、適当なる多価アルコールとを、化学量論量
より過剰に用いて、反応せしめることによって調製され
る。
【0031】適当なる当該ロジンジオールとして特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、ロジン骨格を
有するポリエステルジオールとして市販されている、そ
れぞれ、「KE−601、−615、−622、−62
3または−624」[荒川化学(株)製品]などであ
る。
【0032】さらに、前記した有機ジイソシアネート化
合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビ
フェニレンジイソシアネート、
【0033】3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェ
ニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,
4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシ
リレンジイソシアネート(水添キシリレンジイソシアネ
ート)、
【0034】テトラメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキシレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートまたは3,
3’−ジメチル−4,4’−シクロヘキシルメタンジイ
ソシアネートなどである。
【0035】さらにまた、前記したヒドロキシアルカン
酸は、いわゆる水性化のために用いられる原料成分であ
り、当該ヒドロキシアルカン酸として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、1〜3個の炭素原子を有
するアルキロール基の、2,2−ジアルキロールアルカ
ン酸あるいは1〜3個の炭素原子を有するアルキロール
基の、ジアルキルアルキロールアルカン酸などである。
【0036】そのうちの前者ヒドロキシアルカン酸たる
2,2−ジアルキロールアルカン酸として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸または2,2−ジメチロール酪酸などで
あるし、後者のヒドロキシアルカン酸たるジアルキルア
ルキロールアルカン酸として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、ヒドロキシピバリン酸などであ
る。
【0037】また、水性化のための補助原料として、た
とえば、次のような構造式
【0038】
【化1】 R−(X)m−(Y)n−OH [I]
【0039】[ただし、式中のXおよびYは、それぞ
れ、同一でも異なっていてもよい、必須のオキシエチレ
ン単位と、該オキシエチレン単位、オキシプロピレン単
位またはオキシブチレン単位のいずれか一つの単位との
組み合わせを表わすものとする。また、mおよびnは、
それぞれ、XおよびYの繰り返し単位を示す数であるも
のとする。]
【0040】で示される、ポリオキシアルキレンのアル
キルエーテルをも使用することが出来る。この際のポリ
オキシアルキレン部分の分子量としては、大約1,50
0〜大約15,000なる範囲内が適切であるし、当該
ポリオキシアルキレンのアルキルエーテルとしては、此
のオキシエチレン単位の総重量が、全ポリオキシアルキ
レンの60重量%であるような、一方がアルコキシル化
された形の、ヒドロキシ化合物であることが望ましい。
【0041】本発明の水性ウレタン化アルキッド樹脂
は、本質的には、有機ジイソシアネート化合物と、上述
したヒドロキシアルカン酸とを反応させて得られる、い
わゆるイソシアネート末端プレポリマー(ないしはウレ
タン・プレポリマー)を用いて得られるものである。
【0042】こうしたウレタン・プレポリマーを調製す
るに際して用いられるヒドロキシアルカン酸なる原料成
分は、もう一方の原料成分たる有機ジイソシアネート化
合物中の、イソシアネート基と比較的に非反応性のカル
ボン酸基を有するものである処から、ヒドロキシアルカ
ン酸中のヒドロキシル基と優先的に反応し、当該プレポ
リマーが、不飽和脂肪酸エステルポリオールと、ロジン
ジオールとの反応後においてさえ、第4級塩の形成化に
有効なる、カルボキシル側鎖を有する重合体構造を提供
する。
【0043】かくて、イソシアネート末端プレポリマー
は、過剰量の有機ジイソシアネート化合物を、ヒドロキ
シアルカン酸と反応せしめることによって調製すること
が出来る。その際の反応温度としては、大約75℃以下
が、好ましくは、約40〜約60なる範囲内が適切であ
る。
【0044】また、有機ジイソシアネート化合物中のイ
ソシアネート基(NCO)対ヒドロキシアルカン酸中の
反応性ヒドロキシル基(OH)の当量比、つまり、NC
O/OHなる当量比としては、大約1.5〜大約2.5
/1なる範囲内が、好ましくは、約1.8〜約2.2/
1なる範囲内、または2/1が適切である。
【0045】プレポリマーの形成化反応は、上述した通
りの、過剰量の有機ジイソシアネート化合物の存在下と
いう条件で以て行なわれる処から、理論的には、ヒドロ
キシル基が残らないこととなるが、実際の反応にあっ
て、よしんば、残存したとしても、此の僅かなる未反応
のヒドロキシル基が残らなくなるまで、反応を続けるこ
とが望ましい。
【0046】かかるプレポリマーの形成化反応は、たと
えば、有機錫化合物または第3級アミンなどの、公知慣
用の触媒の存在下において、実施することが出来る。か
くして得られる、イソシアネート末端プレポリマー(な
いしはウレタン・プレポリマー)の酸価は、当該プレポ
リマーが、油変性されたのちにおいて、その油変性重合
体の塩が水中に分散できるように、充分なものであるべ
きである。
【0047】当該プレポリマーの酸価としては、固体基
準で以て、大約80〜大約150なる範囲内が、好まし
くは、約90〜約130なる範囲内が適切である。そし
て、当該プレポリマーのイソシアネート基含有率(NC
O%)としては、固体基準で以て、大約5〜大約20重
量%なる範囲内が、好ましくは、約10〜約20重量%
なる範囲内が適切である。
【0048】当該イソシアネート末端プレポリマー(な
いしはウレタン・プレポリマー)は、一般に、その反応
成分たる、有機ジイソシアネート化合物と、ヒドロキシ
アルカン酸との溶剤でもあり、得られる当該プレポリマ
ーの溶剤でもある、つまり、反応成分と生成物とに共通
の溶剤の存在下で以て調製されるものである。
【0049】こうした溶剤として特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、エステル系、エーテル系、ケ
トエステル系、ケトン系、グリコールエーテルエステル
系、塩素化炭化水素系、脂肪族ないしは脂環式炭化水素
系または芳香族炭化水素系などであり、あるいは、それ
らの混合物などである。
【0050】それらのうちでも特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、ジメチルフォルムアミド、アセ
トン、メチルエチルケトン、ピロリドン、N−メチルピ
ロリドンまたはテトラヒドロフランなどである。
【0051】そして、当該プレポリマーを調製し、次い
で、当該プレポリマーを使用する際の、つまり、端的に
は、当該プレポリマーそれ自体の調製時、あるいは、当
該プレポリマーに対して、不飽和脂肪酸エステルポリオ
ールおよびロジンジオールを反応せしめる際の、かかる
溶剤の使用量としては、当該プレポリマーの製造を促進
するのに充分なる低い粘度を持った、当該プレポリマー
溶液と為すに充分なる量とすべきである。
【0052】したがって、当該プレポリマー溶液の固形
分としては、大約30〜大約90重量%なる範囲内が適
切であるし、好ましくは、約45〜約80重量%なる範
囲内が適切である。
【0053】本発明においては、かくして得られる当該
イソシアネート末端プレポリマー(ないしはウレタン・
プレポリマー)に、上述したように、不飽和脂肪酸エス
テルポリオールおよびロジンジオールを反応せしめるこ
とによって、目的とする水性ウレタン化アルキッド樹脂
が得られるが、その際の不飽和脂肪酸エステルポリオー
ルと、ロジンジオールとの割合は、前者ポリオールの3
0〜90重量%なる範囲内に対して、後者ジオールの7
0〜10重量%なる範囲内となるように選択することが
望ましい。
【0054】不飽和脂肪酸エステルポリオールの割合
が、30重量%未満となる場合には、どうしても、塗膜
の酸化硬化に寄与する、不飽和基量(ないしは不飽和基
濃度)が低下し過ぎる処となって、ひいては、塗膜の硬
度が出にくくなり易いし、しかも、耐薬品性などが顕著
に劣るようになり易いし、一方、90重量%を超えて余
りに多くなる場合には、どうしても、相対的に、ロジン
ジオールの量が少なくなり過ぎて、塗膜の研磨性ならび
に硬度などが低下し易くなるので、いずれの場合も好ま
しくない。
【0055】また、ロジンジオールの割合も、10重量
%未満の場合には、どうしても、塗膜の研磨性ならびに
硬度などに与える効果は乏しくなり易く、一方、70重
量%を超えて余りに多くなる場合には、もはや、それ以
上に、塗膜の研磨性ならびに硬度などが改善化される処
とはなり得なく、却って、不飽和脂肪酸量の低下に基づ
く、塗膜の架橋性の低下による悪影響の方が顕著になる
ので、好ましくない。
【0056】好ましい範囲としては、不飽和脂肪酸エス
テルポリオールの50〜80重量%なる範囲内に対し、
ロジンジオールの50〜20重量%なる範囲内が適切で
あるし、これらの不飽和脂肪酸エステルポリオールと、
ロジンジオールとの使用量としては、前述のような酸価
を有するイソシアネート末端プレポリマー(ないしはウ
レタン・プレポリマー)中のイソシアネート基(NC
O)に対して、これらを合わせたヒドロキシル基(O
H)が、化学量論量ないし過剰量となるような量が適切
である。
【0057】かかる範囲内においては、これらの不飽和
脂肪酸エステルポリオールと、ロジンジオールとの相溶
性は、極めて良好なものであり、硬度ならびに光沢のあ
る、透明な塗膜を付与することが出来る。
【0058】本発明の一つの好ましい態様として、遊離
のカルボキシル基を有するイソシアネート末端プレポリ
マー(ないしはウレタン・プレポリマー)は、ポリオー
ルを、化学量論量よりも過剰の量の有機ジイソシアネー
ト化合物溶液を加えることによって形成される、という
ことであるし、
【0059】次いで、不飽和脂肪酸エステルポリオール
と、ロジンジオールとの混合液を、プレポリマー溶液に
加え、プレポリマーを油変性せしめて、それらの反応混
合物におけるイソシアネート基含有率(NCO%)を、
実質的に、たとえば、固形分基準で以て、大約3重量%
以下、好ましくは、1重量%以下となるまで反応させ
る、ということである。
【0060】このようにして得られる、油変性ウレタン
重合体、つまり、ウレタン化アルキッド樹脂は、前述し
たように、塩の形で、水性媒体中に分散化し得るに充分
なる酸価を有することが必須であるが、このような値と
しては、非揮発性物質基準で以て、大約10〜大約80
なる範囲内が、好ましくは、約15〜約60なる範囲内
が適切である。
【0061】このようにして得られる、ロジンジオール
を含む油変性ウレタン重合体は、カルボキシル基を有す
るものである処から、引き続いて、該カルボキシル基が
中和されて、重合体の塩を形成せしめることが出来る
し、こうした重合体の塩はまた、水中に分散化せしめる
ことによって、皮膜形成性(フィルム形成性)の組成物
と為すことが出来る。
【0062】かくして、此処に得られる樹脂を、すなわ
ち、油変性ウレタン重合体、つまり、ウレタン化アルキ
ッド樹脂を、水中に分散化せしめる際には、必要に応じ
て、該樹脂中のカルボキシル基の一部または全部を、い
わゆる中和剤によって中和することが望ましく、かかる
中和後におけるpHとしては、大約6.5〜大約9.5
なる範囲内とするのが適切である。
【0063】その際の中和剤として特に代表的なものの
みを例示するにとどめれば、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウムの如き、各種の無機アルカリ(土類)金属塩;
アンモニア;モノメチルアミン、トリエチルアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミンの如き、各種
のアミン類などである。
【0064】このようにして得られる、本発明の水性ウ
レタン化アルキッド樹脂、つまり、ウレタン化アルキッ
ド樹脂の水性分散体は、従来型の油変性ウレタン重合体
の特徴を損なうことなく、とりわけ、優れた水分散性と
保存安定性とを有する水分散体を与える。
【0065】本発明の水性ウレタン化アルキッド樹脂
は、塗料として利用するに当たり、金属ドライヤーを添
加した形で以て、いわゆる空気硬化を促進化せしめるよ
うにすることが望ましい。
【0066】そうした場合の、当該金属ドライヤーとし
て特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ナフ
テン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウ
ム、ナフテン酸マンガンまたはナフテン酸カルシウムな
どのような、公知慣用の種々の化合物であり、あるい
は、これらの2種以上の混合物である。
【0067】これらの当該金属ドライヤーの使用量とし
ては、樹脂固形分の100重量部に対して、金属量とし
て、大約0.05〜大約0.5重量部となる割合が適切
である。
【0068】かくして得られる、本発明の水性ウレタン
化アルキッド樹脂は、特に、木床用塗料ベースとして、
とりわけ、塗膜の研磨性、光沢ならびに硬度などに優れ
るものであり、しかも、水性分散液の保存安定性にも非
常に優れるという、極めて実溶性の高いものである。
【0069】
【実施例】次に、本発明を、実施例、比較例、応用例お
よび比較応用例により、一層、具体的に説明をすること
にするが、本発明は、決して、これらの例のみに限定さ
れるものではない。以下において、部および%とあるの
は、特に断りの無い限りは、すべて重量基準であるもの
とする。
【0070】実施例1 温度計、攪拌装置および還流冷却管を備えた四ツ口フラ
スコに、不活性ガスの雰囲気中で、攪拌しながら、1,
864部の、アルカリ精製した亜麻仁油を仕込み、さら
に、ペンタエリスリトールの257部と、エステル交換
触媒としての、1.5部のナフテン酸カルシウムとを加
え、250℃に加熱した。
【0071】冷却したポリエステルポリオール生成物が
透明になるまで、同温度に保持し、その後も、同温度
に、2時間のあいだ保持してから、反応混合物を冷却し
た処、水酸基価が約190で、ストークス粘度が約1.
85で、かつ、ガードナー・カラーが2〜3なる不飽和
脂肪酸エステルポリオールが得られた。
【0072】別の温度計、攪拌装置および還流冷却管を
備えた四ツ口フラスコに、トリレンジイソシアネート
(TDI)の870部、ジブチル錫ジラウレート触媒の
0.67部およびメチルエチルケトンの838部を仕込
み、攪拌しながら、2,2−ジメチルプロピオン酸(D
MPA)の362部を加えて、70℃にまで昇温し、此
のDMPAの結晶が完全に溶解するまで、加熱反応を行
なった。
【0073】かくして得られた反応生成物たる、カルボ
キシル基含有イソシアネート基末端プレポリマーのジイ
ソシアネート基含有率(NCO%)は、9.3〜9.5
%であった。
【0074】次いで、此のカルボキシル基含有イソシア
ネート基末端プレポリマーを40℃にまで冷却し、先に
得られた亜麻仁油−ペンタエリスリトールエステルポリ
オールの826部と、ロジンジオールとしての「KE−
601」(前出社製品;水酸基価=111)の1,41
1部とを加え、均一に溶解してから、80℃にまで加温
し、NCO%が0.5%以下になるまで反応せしめた。
この間の反応時間は約5時間であった。
【0075】しかるのち、得られた反応物に、プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテルの347部を加え
て、60℃にまで冷却し、25%アンモニア水の220
部を加え、イオン交換水の6,442部を、1時間かけ
て滴下せしめた。
【0076】その後は、減圧下で以て、メチルエチルケ
トンを留去せしめた処、不揮発分が36.3%で、25
℃における粘度が1,230cpsなる、淡黄色透明
な、目的樹脂たるウレタン化アルキッド樹脂の水溶液が
得られた。
【0077】実施例2 実施例1と同様の反応装置に、大豆油の600部を採取
し、グリセリンの145部を加え、水酸化ナトリウムの
存在下で、230℃に加熱攪拌し、3時間のあいだエス
テル交換反応を行なって、水酸基価が約190で、スト
ークス粘度が約1.80で、かつ、ガードナー・カラー
が2〜3なる不飽和脂肪酸エステルポリオールが得られ
た。
【0078】別の温度計、攪拌装置および還流冷却管を
備えた四ツ口フラスコに、イソフォロンジイソシアネー
トの555部、ジブチル錫ジラウレート触媒の0.67
部およびメチルエチルケトンの532部を仕込み、よく
攪拌しながら、ヒドロキシピバリン酸の236部を加
え、70℃にまで昇温した。
【0079】同温度において、約3時間のあいだ反応を
行なって得られた反応生成物たる、カルボキシル基含有
イソシアネート基末端プレポリマーのNCO%は、9.
3〜9.6%であった。次いで、此のカルボキシル基含
有イソシアネート基末端プレポリマーを40℃にまで冷
却し、先に製造した大豆油脂肪酸エステルポリオールの
745部と、「KE−622」(前出社製品;水酸基価
=97.7)の592部とを加え、均一に溶解してか
ら、80℃にまで加温し、NCO%が0.5%以下にな
るまで反応せしめた。この間の反応時間は約6時間であ
った。
【0080】しかるのち、得られた反応物に、プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテルの213部を加え
て、60℃にまで冷却し、25%アンモニア水の163
部を加え、イオン交換水の1,915部を、1時間かけ
て滴下せしめた。その後は、減圧下で以て、メチルエチ
ルケトンを留去せしめた処、不揮発分が52.2%で、
25℃における粘度が3,230cpsなる、淡黄色透
明な、目的樹脂たるウレタン化アルキッド樹脂の水溶液
が得られた。
【0081】実施例3 実施例1と同様の反応装置に、大豆油の800部を採取
し、グリセリンの193部を加え、水酸化ナトリウムの
存在下で、230℃に加熱攪拌し、3時間のあいだエス
テル交換反応を行なって、水酸基価が約240で、スト
ークス粘度が約1.87で、かつ、ガードナー・カラー
が2〜3なる不飽和脂肪酸エステルポリオールが得られ
た。
【0082】別の温度計、攪拌装置および還流冷却管を
備えた四ツ口フラスコに、分子量が2,000なるポリ
オキシエチレングリコールモノプロピルエーテルの6
5.5部、TDIの870部およびメチルエチルケトン
の835部を加え、攪拌しながら、さらに、DMPAの
168部およびネオペンチルグリコールの130部を加
えて、70℃にまで昇温し、DMPAの結晶が完全に溶
解するまで反応を継続せしめることによって得られた反
応生成物たる、カルボキシル基含有イソシアネート基末
端プレポリマーのNCO%は、10.0〜10.5%で
あった。
【0083】次いで、此のカルボキシル基含有イソシア
ネート基末端プレポリマーを40℃にまで冷却し、先に
製造した大豆油脂肪酸エステルポリオールの960部
と、「KE−622」の1,148部とを加え、均一に
溶解してから、80℃にまで加温し、NCO%が0.5
%以下になるまで反応を継続せしめた。この間の反応時
間は約6時間であった。
【0084】しかるのち、得られた反応物に、プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテルの334部を加え
て、60℃にまで冷却し、25%アンモニア水の102
部を加え、イオン交換水の3,007部を、1時間かけ
て滴下せしめた。その後は、減圧下で以て、メチルエチ
ルケトンを留去せしめた処、不揮発分が51.6%で、
25℃における粘度が2,610cpsなる、淡黄色
の、目的樹脂たるウレタン化アルキッド樹脂の乳濁液が
得られた。
【0085】比較例1 実施例1と同様の反応装置に、TDIの870部、ジブ
チル錫ジラウレート触媒の0.67部およびメチルエチ
ルケトンの838部を仕込み、攪拌しながら、DMPA
の362部を加えて、70℃にまで昇温し、此のDMP
Aの結晶が完全に溶解するまで、加熱反応を行なった。
【0086】かくして得られたカルボキシル基含有イソ
シアネート基末端プレポリマーのNCO%は、9.3〜
9.5%であった。
【0087】次いで、此のカルボキシル基含有イソシア
ネート基末端プレポリマーを40℃にまで冷却し、実施
例1で得られた亜麻仁油−ペンタエリスリトールエステ
ルポリオールの1,685部を加えてから、80℃にま
で加温し、NCO%が0.5%以下になるまで反応を継
続せしめた。この間の反応時間は約5時間であった。
【0088】しかるのち、得られた反応物に、プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテルの292部を加え
て、60℃にまで冷却し、25%アンモニア水の220
部を加え、イオン交換水の5,417部を、1時間かけ
て滴下せしめた。その後は、減圧下で以て、メチルエチ
ルケトンを留去せしめた処、不揮発分が35.8%で、
25℃における粘度が1,570cpsなる、淡黄色透
明の、対照用樹脂たるウレタン化アルキッド樹脂の水溶
液が得られた。
【0089】比較例2 実施例1と同様の反応装置に、ターペンの2,031部
およびTDIの261部を仕込み、攪拌しながら、さら
に、実施例1で得られた亜麻仁油−ペンタエリスリトー
ルエステルポリオールの1,770部を加えた。
【0090】次いで、80℃にまで昇温し、同温度に、
5時間のあいだ保持して、NCO%が0.5%以下にな
るまで反応を継続せしめた。かくして、不揮発分が5
1.1%で、かつ、25℃におけるガードナー粘度がV
2 −Wなる、対照用樹脂たるウレタン化アルキッド樹脂
のターペン溶液が得られた。
【0091】比較例3 比較例1と同様にして、対照用のウレタン化アルキッド
樹脂溶液、つまり、該ウレタン化アルキッド樹脂に対し
て、イオン交換水を加える前の樹脂溶液の100部に、
ロジン−フェノール樹脂の40部を加えて、よく混合し
たのち、イオン交換水の260部を滴下せしめようとし
た処、乳化が為し得なく、樹脂と水相とが分離して仕舞
っているのが確認された。したがって、到底、実用に供
し得るようなものではなかった。
【0092】応用例1〜3ならびに比較応用例1および
2 実施例1〜3ならびに比較例1で得られた、それぞれの
水分散樹脂と、比較例2で得られた溶剤溶液とを、固形
分として、30部採取して、さらに、各別に、5%ナフ
テン酸コバルトの1部および24%ナフテン酸鉛の2部
を加え、25℃において、500cpsなる粘度に調整
せしめた。
【0093】次いで、それぞれの塗料を、70mm×1
50mm×5.5mmなる大きさのラワン合板上に、つ
まり、70mm×150mmなる大きさの面に、刷毛塗
りにより、塗布量が1.5〜2.0gとなるように、2
回塗りを行ない、20℃で、48時間のあいだ乾燥を行
なって、各種の試験用の塗装板を得た。
【0094】しかるのち、それぞれの塗装板について、
塗膜諸性能の評価検討を行なった。それらの結果は、ま
とめて、第1表に示す。
【0095】
【表1】
【0096】《第1表の脚注》
【0097】研磨性………#320のサンド・ペーパー
により、塗膜表面の研磨を行なって、此のサンド・ペー
パーへの、樹脂の目詰まりの状況を、目視により判定し
た。
【0098】◎……………サンド・ペーパーへの目詰ま
りが認められない ○……………サンド・ペーパーへの目詰まりは少ない ×……………サンド・ペーパーへの目詰まりが激しい
【0099】肉持ち感……塗膜全体の、ボリューム感や
艶などを、総合的に、目視により判定した。
【0100】◎……………肉持ち感が、顕著に認められ
る ○……………肉持ち感が、相当に認められる ×……………肉持ち感が、全く、認められない
【0101】光 沢………60度鏡面反射率(%)で以
て表示した。
【0102】耐水性………20℃の水中に、24時間の
あいだ浸漬せしめたのちの塗膜外観の変化の有無ならび
にその程度を、目視により判定した。
【0103】◎……………白化もブリスターも、全く、
認められない △……………白化またはブリスターが認められる △〜×………白化およびブリスターが、共に、認められ
る ×……………白化およびブリスターが、共に、著しく認
められる
【0104】
【表2】
【0105】
【発明の効果】本発明の水性ウレタン化アルキッド樹脂
は、とりわけ、塗膜の硬度や光沢の低下などに優れる
し、研磨性などにも優れるし、しかも、長期に亘る保存
安定性を有する、極めて実用性の高いものである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和脂肪酸エステルポリオールとロジ
    ンジオールとを必須とするポリオール化合物と、有機ジ
    イソシアネート化合物と、ヒドロキシアルカン酸との反
    応生成物を、必須の皮膜形成成分として含有することを
    特徴とする、水性ウレタン化アルキッド樹脂分散体。
  2. 【請求項2】 前記したポリオール化合物が、該化合物
    を基準として、30〜90重量%の不飽和脂肪酸エステ
    ルポリオールと、70〜10重量%のロジンジオールと
    を含むものである、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
  3. 【請求項3】 前記したポリオール化合物が、不飽和脂
    肪酸エステルポリオールと、ロジンジオールと、ペンタ
    エリスリトール、トリメチロールプロパンおよびグリセ
    リンよりなる群から選ばれる、少なくとも1種の他のポ
    リオール化合物とを含むものである、請求項1または2
    に記載の水性樹脂分散体。
  4. 【請求項4】 前記したヒドロキシアルカン酸が、1〜
    3なる炭素原子を有するアルキロール基を持ったジアル
    キルアルキロールアルカン酸である、請求項1に記載の
    水性樹脂分散体。
  5. 【請求項5】 前記したヒドロキシアルカン酸が、1〜
    3なる炭素原子を有するアルキロール基を持った2,2
    −ジアルキルアルキロールアルカン酸である、請求項1
    または4に記載の水性樹脂分散体。
  6. 【請求項6】 前記したヒドロキシアルカン酸がヒドロ
    キシピバリン酸である、請求項1に記載の水性樹脂分散
    体。
  7. 【請求項7】 前記した不飽和脂肪酸エステルポリオー
    ルが、乾性油または半乾性油とポリオールとのエステル
    交換反応物である、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
  8. 【請求項8】 前記した不飽和脂肪酸エステルポリオー
    ルが、亜麻仁油、脱水ヒマシ油および大豆油よりなる群
    から選ばれる、少なくとも1種の乾性油または半乾性油
    とポリオールとのエステル交換反応物である、請求項1
    または7に記載の水性樹脂分散体。
  9. 【請求項9】 前記したロジンジオールが、60〜12
    0℃なる範囲内の軟化点を有するものである、請求項1
    〜3のいずれかに記載の水性樹脂分散体。
  10. 【請求項10】 前記した有機ジイソシアネート化合物
    がトルエンジイソシアネートである、請求項1に記載の
    水性樹脂分散体。
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