JPH07164732A - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用紙の製造方法

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JPH07164732A
JPH07164732A JP5343523A JP34352393A JPH07164732A JP H07164732 A JPH07164732 A JP H07164732A JP 5343523 A JP5343523 A JP 5343523A JP 34352393 A JP34352393 A JP 34352393A JP H07164732 A JPH07164732 A JP H07164732A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インクの吸収性が良好であると共に、上質紙と
同様の感触を有し、高品位の画像を記録することのでき
るカラーインクジェット記録用に特に好適なインクジェ
ット記録用紙及びその製造方法を提供すること。 【構成】坪量が50〜100g/m2 の基紙、及び該基
紙の少くとも片面に設けられた、水溶性高分子を50〜
100重量%含有する中間層1〜5g/m2 及び該中間
層の上に平均吸油量が20〜300ml/100gの顔
料20〜80重量%と水溶性高分子接着剤20〜80重
量%とを主成分とするインク受容層1〜5g/m2 を設
けてなるインクジェット記録用紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録用
紙に関し、さらに詳しくは、上質紙と同様な風合を有す
ると共に、安価であり、優れた画質の記録を得ることの
できるカラーインクジェット記録用紙の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】水性インクを用いるインクジェット記録用
紙には、インクの迅速な吸収性や高い発色濃度が要求さ
れるため、基本的には、比表面積の大きい合成シリカ等
の吸収性の高い顔料と接着剤を主体とする被覆層(イン
ク受容層)を、セルロースパルプを主成分とする基紙の
表面に片面当り20g/m2 以上設ける方法等が一般的
である。
【0003】即ち、これらの方法はインクジェット記録
用紙の開発初期より種々試みられており、例えば、顔料
としてシリカ系顔料を用いる方法(特開昭52−907
4号、特開昭55−51583号、特開昭56−148
583号、特開昭58−72495号)を初め、インク
受容層に水溶性高分子塗布層を設けたり(特開昭55−
144172号、特開昭55−146786号)、或い
はインク受容性を改良するために、顔料として多孔性顔
料を利用する方法(特開昭58−110287号)が開
示されている。
【0004】しかしながら、これらの方法に用いられて
いる合成シリカ等の顔料は一般に高価であるので、片面
当り20g/m2 以上の受容層を設けたインクジェット
用紙は非常に高価であり、しかもその外観はコート紙そ
のものである。そこで、比表面積が小さいシリカや炭酸
カルシウム等の比較的安価な顔料を使用する方法も考え
られ、種々試みられている。しかしながら、前記の塗工
層は、基紙の地合や凹凸により、膜厚が不均一となり易
い上、上記の安価な顔料のインク吸収性が小さいため、
インクの吸収ムラが生じたり、着色成分の保持能力が低
いため、画像の発色濃度が低い等の問題を生じる。
【0005】また、インクの吸収性を改善するためには
吸収容量を確保しなければならないという考え方から、
通常塗工量を増加させる手段が取られるが、この場合に
は、コストが高い上、普通紙の風合いとはかけ離れたい
わゆるコート紙となるという問題を解決することはでき
ない。なお、これらの方法は、インク受容層のみでイン
クをすべて吸収しようとする設計思想に基づくため、こ
れらの方法で用いられる基紙としては、通常、ある程度
インク吸収性を抑えた原紙が使用されている。
【0006】これに対し、安価で上質紙のような風合で
ありながら、インクジェット記録適性を有した紙への要
求が、近年急速に高まり、プリンターやインク等の改善
により、上質紙であってサイズの効いていない、無サイ
ズ紙や低サイズ紙を用いても、比較的良好な画質や印字
濃度の記録が得られるようになってきた。しかしなが
ら、特にカラー記録の普及により、高画質への要求は高
まる一方であり、これに伴ってプリントの彩度や解像度
等を更に向上させたものが必要になっている。そして、
このような要求に対しては、無サイズ紙を用いての印字
品質では足らず、特に印字濃度が低いという点で不十分
であった。
【0007】そこで、上質紙と同様の、いわゆる普通紙
の外観を残したままインクの吸収容量を確保するには、
塗工量を出来るだけ少なくする代りに基紙にもある程度
の吸収性を持たせることが重要であるとの考え方が有力
となってきた。このような考え方に基づいて、基紙のサ
イズ度を規定すると共に、吸収性の良好な顔料を主成分
とする受容層を片面当り10g/m2 以下となるように
設ける方法(特開平4−219267号)等も提案され
ているが、この方法では、普通紙の風合が保てるよう
な、低コート量域においてインクの吸収ムラを防止し、
印字濃度を十分に高くするということができない。
【0008】即ち、これまでの方法では、普通紙の風合
を保つと共に、カラー用のインクジェット記録適性を有
した紙を製造することは困難であり、記録適性を満足さ
せるためには、結局、コート紙の外観を呈するものしか
得られていないのが現状であった。
【0009】そこで、本発明者等は、普通紙の外観を有
すると共に、カラーインクジェット記録を行なった場合
に、高品質の記録を得ることのできる用紙について鋭意
検討した結果、普通紙の外観を残すためには、塗工量は
片面約5g/m2 以下であることが必要であること、現
在市場に出回っているカラープリンターでのインク吸収
容量としては、この片面約5g/m2 程度の塗工層のみ
では不十分であること、さらにこの片面約5g/m2
下の範囲では、印字濃度は塗工量に依存し、塗工量が多
い程印字濃度が高くなること、及び、基紙の吸収性をサ
イズ度で規定し、水溶性高分子を主成分とする中間層を
設けることにより、インク受容層の塗工量を5g/m2
以下とすることができること、並びに、中間層が未乾燥
なうちに、カーテンコーターを用いてインク受容層を設
けることにより、受容層の膜厚を十分均一にすることが
できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、水性インクを用いたカラーインクジェット記録
に使用でき、インク吸収性や画像濃度に優れ、かつ普通
紙の感触を有すると共にインクの吸収ムラがなく、ドッ
ト再現性の良好なインクジェット記録用紙を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、普通紙の感触を有す
ると共に、画像品質の高い記録を得ることのできるイン
クジェット記録用紙の、安価な製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
坪量が50〜100g/m2 の基紙、及び該基紙の少く
とも片面に設けられた、水溶性高分子を50〜100重
量%含有する中間層1〜5g/m2 及び該中間層の上に
平均吸油量が20〜300ml/100gの顔料20〜
80重量%と水溶性高分子接着剤20〜80重量%とを
主成分とするインク受容層1〜5g/m2 を設けてなる
インクジェット記録用紙の製造方法によって達成され
た。
【0012】本発明に用いられる基紙は、針葉樹晒クラ
フトパルプ、広葉樹晒クラフトパルプ等の中から選択さ
れる少くとも1種に、クレー、タルク等の填料、サイズ
剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種製紙用薬品を
適宜添加し、抄紙した後、ヤンキードライヤーや多筒式
ドライヤーで乾燥して製造される。本発明においては、
基紙のインク吸収性が重要であるため、サイズ剤の添加
量を適宜調製して、吸収性を良好にする必要がある。
【0013】このインク吸収性は、実際に使用するプリ
ンターを用いてインクの吸収速度を測定する方法が最良
と考えられるが、紙の一般的な吸収性評価方法であるス
テキヒトサイズ度法によって対応させることも可能であ
る。即ち、ステキヒトサイズ度が20秒以上では、記録
中にインクが乾燥せずに流れたり、ロールを汚したりす
る等の問題が生じることが多いので、基紙をそのままプ
リンター用紙として利用する場合には、10秒以下であ
ることが望ましい。
【0014】基紙の坪量は、50〜100g/m2 の範
囲で、用途に従って適宜決められる。ところで、ステキ
ヒトサイズ度は、紙の厚さ方向の浸透速さを測定するも
のであるため、吸収速度が同じでも坪量が多いほどその
値が高くなる。そこで、本発明においては、70g/m
2 を基準とした場合ステキヒトサイズ度は5秒以下であ
ることが必要である。これは、インク受容層を効率良く
表層に留めるために設ける中間層を基紙に塗工した際、
この中間層に用いるバインダーなどが、基紙内に浸透
し、基紙の吸収性がやや低下するためである。
【0015】この基紙の両面もしくは片面に、中間層と
して、固形分換算で50〜100重量%の水溶性高分子
を主成分とする塗工層を1〜5g/m2 の範囲で設ける
場合の塗布方法は、特に限定されるものではなく、公知
の塗布方法に依れば良い。例えばサイズプレス、ゲート
ロール、ブレードコーター、エアナイフコーター、バー
コーター、ロッドブレードコーター、グラビアコーター
及びカーテンコーター等のオンマシン或いはオフマシン
のコーター等を適宜使用することができる。
【0016】中間層に使用する水溶性高分子は、公知の
ものの中から適宜選択することができるが、特に、デン
プン及びその誘導体を使用することが好ましい。これら
の水溶性高分子は、単独で使用しても、2種以上を併用
しても良い。本発明においては、中間層が未乾燥の状態
のうちにインク受容層を設けることが、インク受容層の
歩留まりをより向上させると共に受容層の膜厚を均一に
する上で好ましい。中間層を設ける塗布装置としては、
インク受容層を設ける塗布装置とオンラインで塗工でき
る、いわゆるウェットオンウェットの塗工が可能な装置
であることが好ましい。
【0017】本発明において中間層に水溶性高分子等の
バインダーを用いる第1の理由は、乾燥後にインク受容
性が高い中間層が形成されるということであり、第2の
理由は、これらの溶液の保水性が高いので、インク受容
層を設ける際に高いバリヤーとなることが期待できる未
乾燥状態を、長く維持出来るからである。
【0018】本発明においては、中間層の上にインク受
容層を設けるに際し、特にカーテンコーターを使用する
ことが好ましい。インク受容層を中間層の乾燥後に塗布
した場合には、インク受容層中のバインダーや耐水化剤
等の助剤はもちろんの事、微粒な顔料も中間層に留まら
ず基紙内へと浸透するので、普通紙の風合を維持できる
程度の塗工量では、インクの保持能力が十分とならず、
印字濃度や耐水性等のインクジェット適性が低下する。
【0019】これに対し、中間層が未乾燥状態であれ
ば、前記した如く中間層のバリヤー性が高いので、イン
ク受容層を構成する各成分が基紙へ浸透するのを最小限
に抑えることができる。これが、本発明において、イン
ク受容層の塗工装置として、特にカーテンコーターを用
いることが好ましい理由である。即ち、吸収性の良好な
原紙を基紙として用い、該基紙に塗工量5g/m2 以下
の塗工を行なう場合には、カーテンコーターが膜厚の均
一な塗工層を得るのに最も適したコーターであり、また
カーテンコーターであれば、基紙の状態(すなわち表面
性)が悪く、凹凸が大きかったり湿潤状態であったりし
ても、これらにあまり影響されることなくインク受容層
を塗布することができる。
【0020】これに対し、一般的な塗布装置であるブレ
ードやエアーナイフ塗工を使用した場合には、それぞれ
次のような問題点がある。すなわち、ブレード塗工では
基紙の表面性(凹凸)の影響を受けやすいので、基紙の
凹凸が大きい場合には、塗工層の膜厚が不均一となる。
また凹凸が少なく平滑な基紙の場合には比較的良好な塗
工層が得られるものの、操業上ストリークが多発すると
いう問題がある。
【0021】エアーナイフ塗工の場合には、エアーで塗
工液を掻き取る仕組みであるため、粘度の低い塗工液に
対してしか使用できない上、このような塗工液は基紙内
部へ浸透する割り合いが多い。特に、本発明の場合の如
く吸収性の良好な基紙を使用する場合には、基紙内部へ
の塗工液の浸透が著しいため、最終的な品質を満足する
ためには、塗工層を増加することが必要となる。
【0022】また、ブレード塗工やエアーナイフ塗工で
は、過剰な塗工液を供給した後、余分な塗工液をブレー
ドやエアーで掻き取るため、基紙の吸収が速いと、塗工
液が基紙内部へ浸透した後で計量することになるので、
印字濃度に必要な塗工層以上に塗工液が必要となる。ま
た、基紙の凹凸を埋めながら計量することになるので、
塗工層の膜厚が不均一となる。
【0023】そこで、本発明においては、インク受容層
と基紙との間に中間層を設け、インク受容層の基紙への
浸透を抑制する。これにより、同一塗工量で比較したと
きの印字適性を向上させることができ、また、同一印字
適性を得るための塗工量を低減することが可能となる。
しかしながら、ブレード塗工やエアーナイフ塗工を用い
ると、中間層を乾燥した後でなければインク受容層を塗
工できないため、工程が複雑となって製造コストもかか
るが、基紙への塗布前に計量する方式であるカーテンコ
ーターを用いることにより、中間層が湿潤状態でも塗工
が可能となる。
【0024】インク受容層に用いる顔料としては、合成
シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、アルミナ等の無機系顔料、プラ
スチックピグメント、尿素樹脂顔料、メラミン樹脂顔料
等の有機系顔料の他、有機/無機複合系顔料等の一般的
に使用されている顔料の中から、吸油量が20〜300
ml/100gの範囲、好ましくは100〜300ml
/100gの範囲のものを適宜選択して使用することが
できる。これらの顔料は単独あるいは2種類以上混合し
て使用することができる。
【0025】また、吸油量が20ml/100g以下の
顔料でも、例えば、吸油量が400ml/100g以上
の顔料と組合わせ、混合系の吸油量(平均吸油量)を2
0〜300ml/100gの範囲とすることにより使用
することも可能である。使用する顔料の平均吸油量が2
0ml/100g未満の場合にはインクの給油量が小さ
いので、5g/m2 以下の塗工量ではインク吸収性が不
十分となり、逆に300ml/100g以上の顔料の場
合には、バインダーである水溶性高分子の使用量を増大
させないとインク受容層の強度が不足し、強度を確保で
きるまでバインダーを増やすと今度は吸収性が悪くなる
ので、結局利用することができない。
【0026】本発明で使用するバインダーとしては、顔
料との接着性が良く且つ水性インクに対して、親和性、
透過性または膨潤性を有するものが好ましい。このよう
なバインダーの具体例としては、例えば、ポリビニルア
ルコール、澱粉、及びそれらの各種誘導体等の水溶性高
分子の他、ポリ酢酸ビニル系、スチレン/ブタジエン等
の高分子ラッテクスなど、天然若しくは合成の水性高分
子を挙げることができる。バインダーの配合量は、塗工
層全体の20〜80重量%の範囲で、使用する顔料やバ
インダーの種類により適宜選択される。本発明において
は、必要に応じ、分散剤、増粘剤、消泡剤、酸化防止
剤、湿潤剤、耐水化剤等の各種助剤を更に添加すること
もできる。
【0027】
【発明の効果】本発明の記録用紙は、インク受容層が薄
いので普通紙の感触を有するにもかかわらず、インク受
容層が基紙内部に浸み込んでいないので、インク受容能
が大きく、高品質のインクジェット記録を得るのに好適
である。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。なお、実施例及び比較例における%及び部はそれ
ぞれ重量%及び重量部を意味し、各添加量は固形分量で
ある。また、塗工量が5g/m2 を超えるものは明らか
にコート紙と判断されるので、本発明には包含されな
い。
【0029】実施例1.広葉樹晒クラフトパルプ80部
及び針葉樹クラフトパルプ20部からなるパルプに、重
質炭酸カルシウム10部、紙力増強剤(ポリマロン61
9、荒川化学工業社製)0.1部を添加してなるスラリ
ーから長網抄紙機を用いて抄紙し、多筒式ドライヤーで
乾燥して、坪量70g/m2 、ステキヒトサイズ度が0
秒の基紙を得た。
【0030】この基紙に、ロッドブレードで澱粉(王子
エースA:王子コーンスターチ社製)を2g/m2 塗工
して中間層とした。この中間層が湿潤状態にあるうち
に、微粒子シリカ(ファインシールX−37:徳山曹達
株式会社製)60部、ポリビニルアルコール(クラレ1
17:クラレ社製)40部に、耐水化剤、消泡剤及びイ
ンク定着剤等を適宜加えたインク受容層用塗工液を、カ
ーテンコーターを用いて4g/m2 となるように塗工
し、水分が6%となるまで乾燥させてインクジェット記
録用紙を得た。
【0031】実施例2.実施例1で使用したパルプスラ
リーに、さらにカオチン澱粉(Cato−F:王子ナシ
ョナル社製)1部と中性サイズ剤(ファイブラン81、
王子ナショナル社製)0.03部を添加したスラリーか
ら長網抄紙機を用いて抄紙し、多筒式ドライヤーで乾燥
し、坪量が70g/m2 、ステキヒトサイズ度が5秒の
基紙を得た。このようにして得られた基紙を用いると共
に、インク受容層の塗工量を5g/m2 とした他は、実
施例1と全く同様にして含水率が6%のインクジェット
記録用紙を得た。
【0032】比較例1.実施例2で得た、ステキヒトサ
イズ度が5秒の基紙の両面に、サイズプレス装置によっ
て澱粉(王子エースA:王子コーンスターチ社製)を両
面で4g/m2塗布し、シリンダードライヤーで乾燥し
た後、インク受容層を塗工した他は実施例2と全く同様
にして、含水率が6%のインクジェット記録用紙を得
た。
【0033】比較例2.インク受容層の塗工液をブレー
ドコーターを用いて塗工した他は全く実施例1と同様に
してインクジェット記録用紙を得た。
【0034】比較例3.インク受容層の塗工装置として
エアーナイフコーターを用いた他は、実施例1と全く同
様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【0035】比較例4.中性サイズ剤(ファイブラン8
1、王子ナショナル社製)の使用量を0.06部に変え
た他は実施例2と同じ条件で抄紙し、多筒式ドライヤー
で乾燥し、坪量が70g/m2 でステキヒトサイズ度が
10秒の基紙を得た。この基紙に対して、実施例2と全
く同様にして中間層及びインク受容層を設け、含水率が
6%のインクジェット記録用紙を得た。
【0036】比較例5.実施例1のインク受容層に用い
た顔料を沈降製炭酸カルシウム(ユニバー70:白石工
業社製)に代えると共に、インク受容層の塗工量を5g
/m2 とした他は実施例1と全く同様にして含水率6%
のインクジェット記録用紙を得た。
【0037】比較例6.インク受容層の塗工量を0.8
g/m2 とした他は実施例2と全く同様にして含水率6
%のインクジェット記録用紙を得た。
【0038】比較例7.インク受容層用の塗工液を微粒
子シリカ(ファインシールX−37:徳山曹達株式会社
製)15部及びポリビニルアルコール(クラレ117:
クラレ社製)85部とした他は実施例2と全く同様にし
て含水率6%のインクジェット記録用紙を得た。
【0039】比較例8.インク受容層用の塗工液を微粒
子シリカ(ファインシールX−37:徳山曹達株式会社
製)85部及びポリビニルアルコール(クラレ117:
クラレ社製)15部とした他は実施例2と全く同様にし
て含水率6%のインクジェット記録用紙を得た。
【0040】実施例及び比較例で得られたインクジェッ
ト記録用紙の記録適性結果を表1に示した。
【表1】 ここで、記録の評価は、インクジェットプリンター(商
品名:カラーイメージジェットIO−735X、シャー
プ株式会社製)を用いて単色と混色のカラープリントを
行ない、インクの吸収性(乾燥速度)、吸収ムラ、印字
濃度および塗工層強度について、各々以下の基準で測定
した。
【0041】◇インク吸収性 印字部のインクの吸収性(乾燥速度)を目視により4段
階評価した。 ○:全体的に完全に吸収されている。 ◎:インク量の多い部分でやや溢れかかっている。 △:部分的に溢れている。 ×:ほとんど全体的に溢れており、インクの流れも認め
られる。
【0042】◇吸収ムラ 印字の吸収ムラを目視により4段階評価した。 ◎:全くムラが認められない。 ○:インクの量の多い部分でややムラが認められる。 △:部分的にムラが認められる。 ×:ほとんど全面にムラが認められる。
【0043】◇印字濃度 印字後の混色部をマクベス濃度計により測定した。
【0044】◇塗工層強度 塗工層の表面に硬さの異なる鉛筆を用い、一定筆圧で線
を書いた時の状態で判定した。 ◎:6H以上の硬さで線が書ける。 ○:4Hの硬さまで線が書ける。 △:2Hの硬さまで線が書ける。 ×:HBの硬さでも線が書けない。 表1の結果から明らかなように、本発明のインクジェッ
ト記録用紙は、水性インクジェット記録方式のカラープ
リンターに使用することができ、インク吸収性や画像濃
度に優れると共に、普通紙の感触を有しながら吸収ムラ
がなく、ドット径の良好なインクジェット記録用紙であ
ることが実証された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 D21H 5/00 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】坪量が50〜100g/m2 の基紙の少く
    とも片面に、固形分換算で50〜100重量%の水溶性
    高分子を主成分とする中間層を片面当り1〜5g/m2
    となるように設け、次いで該中間層の上に、平均吸油量
    が20〜300ml/100gの顔料20〜80重量%
    と水溶性高分子接着剤20〜80重量%とを主成分とす
    るインク受容量を、前記中間層が未乾燥のうちに、片面
    当り1〜5g/m2 となるように設けるインクジェット
    記録用紙の製造方法であって、前記基紙が、坪量70g
    /m2 としたときのステキヒトサイズ度が5秒以下であ
    ると共に、前記インク受容層がカーテンコーターによっ
    て塗布されることを特徴とする、インクジェット記録用
    紙の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001076884A1 (fr) * 2000-04-11 2001-10-18 Mitsubishi Paper Mills Ltd. Procede de production de materiau d'enregistrement d'information et liquide de revetement a utiliser dans ledit procede
US6746718B2 (en) 2000-04-11 2004-06-08 Mitsubishi Paper Mills Ltd. Process of curtain for producing an information recording material

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