JPH07163650A - 外科用の新規な接着剤組成物 - Google Patents
外科用の新規な接着剤組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式〔化1〕で表される外科用、特に組織
結合用の生体適合性と生物分解性とを有する無毒な接着
性組成物: 【化1】
結合用の生体適合性と生物分解性とを有する無毒な接着
性組成物: 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルボン酸ジアシッドと
硫化アミノ酸またはその誘導体とを縮合させて得られる
新規な接着剤組成物に関するものである。この組成物は
反応性チオールSH基を有し、このチオールSH基が酸
化されて生じるSS架橋によってポリマー(架橋性ポリ
マーまたは非架橋ポリマー)になる。
硫化アミノ酸またはその誘導体とを縮合させて得られる
新規な接着剤組成物に関するものである。この組成物は
反応性チオールSH基を有し、このチオールSH基が酸
化されて生じるSS架橋によってポリマー(架橋性ポリ
マーまたは非架橋ポリマー)になる。
【0002】
【従来の技術】生物分解性の合成ポリマーおよびオリゴ
マーは既に公知である。それらの多くは分解によって代
謝物質を生じる化合物の加水分解が可能な簡単なチェー
ン(エステルまたはアミド)で構成されている。ヨーロ
ッパ特許第 0,332,530号にはクエン酸とリジン、シスタ
ミン、シスチン等のジアミンとの縮合で得られるポリア
ミドからなる重合度が1000以下、好ましくは20〜300 の
親水性ポリマーが記載されているが、このポリアミドは
クエン酸の保護とこの保護を外す方法が難しいため実際
に合成するのは困難である。このポリアミドは医薬の担
体、縫合材、連結材、人工補整器(protheses) 材料や外
科用接着剤として使用できる。
マーは既に公知である。それらの多くは分解によって代
謝物質を生じる化合物の加水分解が可能な簡単なチェー
ン(エステルまたはアミド)で構成されている。ヨーロ
ッパ特許第 0,332,530号にはクエン酸とリジン、シスタ
ミン、シスチン等のジアミンとの縮合で得られるポリア
ミドからなる重合度が1000以下、好ましくは20〜300 の
親水性ポリマーが記載されているが、このポリアミドは
クエン酸の保護とこの保護を外す方法が難しいため実際
に合成するのは困難である。このポリアミドは医薬の担
体、縫合材、連結材、人工補整器(protheses) 材料や外
科用接着剤として使用できる。
【0003】質量が比較的大きいポリマー、例えば上記
ヨーロッパ特許出願第 0,332,530号に記載のようなポリ
マーはある種の用途では重要であるが、他の用途では反
応性または重合性の基(プレポリマー)を有するモノマ
ーまたはオリゴマーを用いるのが好ましい。すなわち、
整形外科〔骨埋込み (comblement osseux)、外科用セメ
ント、生物接着剤等〕や歯科外科(歯科用セメント等)
の場合には、モノマーまたはプレポリマーが被修復組織
内に容易に拡散し、間隙空間に侵入して、その場(in si
tu) で充填、凝集または接着能を有するポリマー鎖を生
じることが重要である。
ヨーロッパ特許出願第 0,332,530号に記載のようなポリ
マーはある種の用途では重要であるが、他の用途では反
応性または重合性の基(プレポリマー)を有するモノマ
ーまたはオリゴマーを用いるのが好ましい。すなわち、
整形外科〔骨埋込み (comblement osseux)、外科用セメ
ント、生物接着剤等〕や歯科外科(歯科用セメント等)
の場合には、モノマーまたはプレポリマーが被修復組織
内に容易に拡散し、間隙空間に侵入して、その場(in si
tu) で充填、凝集または接着能を有するポリマー鎖を生
じることが重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は生
物適合性と生物分解性を有する無害な有機化合物をベー
スとした外科用接着剤を提供することにある。本発明の
別の目的は生体組織内に容易に拡散できその場(in sit
u) でインビボ(in vivo) に重合して接着機能を十分に
発揮するプレポリマーおよび/またはモノマーの形をし
た有機化合物を提供することにある。
物適合性と生物分解性を有する無害な有機化合物をベー
スとした外科用接着剤を提供することにある。本発明の
別の目的は生体組織内に容易に拡散できその場(in sit
u) でインビボ(in vivo) に重合して接着機能を十分に
発揮するプレポリマーおよび/またはモノマーの形をし
た有機化合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の対象は、
少なくとも2つのチオール基またはその誘導体と、保護
され又は保護されていないカルボキシル基および/また
はカルボニル基とを有する有機化合物(I)を含むこと
を特徴とする外科用、特に生体組織間の結合および生体
組織と移植したバイオ材料との結合に用いられる生物適
合性と生物分解性のある無毒な接着性組成物にある。こ
の有機化合物(I)は一般式〔化9〕で表される:
少なくとも2つのチオール基またはその誘導体と、保護
され又は保護されていないカルボキシル基および/また
はカルボニル基とを有する有機化合物(I)を含むこと
を特徴とする外科用、特に生体組織間の結合および生体
組織と移植したバイオ材料との結合に用いられる生物適
合性と生物分解性のある無毒な接着性組成物にある。こ
の有機化合物(I)は一般式〔化9〕で表される:
【0006】
【化9】 〔ここで、x、y、zは1または2であり、Rは1〜50
個の炭素原子を有する炭化水素鎖、好ましくはアルキル
鎖、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子を有する脂肪
族鎖であり、R1 とR2 〔化10〕の群の中から選択さ
れ:
個の炭素原子を有する炭化水素鎖、好ましくはアルキル
鎖、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子を有する脂肪
族鎖であり、R1 とR2 〔化10〕の群の中から選択さ
れ:
【0007】
【化10】 R3 、R4 、R5 、R6 およびR7 は水素または脂肪族
および/または脂環族および/または芳香族の基、好ま
しくは低級アルキル基および/または芳香族基、さらに
好ましくは〔化11〕の群の中から選択される基:
および/または脂環族および/または芳香族の基、好ま
しくは低級アルキル基および/または芳香族基、さらに
好ましくは〔化11〕の群の中から選択される基:
【0008】
【化11】 (ここで、φは芳香族環である)〕
【0009】本明細書中では芳香族環をギリシャ文字φ
で単純化して表すことにする。「低級アルキル」とは1
〜6個の炭素原子を含む基を表すものとする。上記〔化
9〕に対応する生物学的化合物は、組織を構成する蛋白
質(コラーゲン、エラスチン等)や糖蛋白の網状構造を
通って容易に拡散することができるようにするために、
比較的低い分子量(2,000 以下) を有するのが好まし
い。これは接着剤の開発で重要な特性である。
で単純化して表すことにする。「低級アルキル」とは1
〜6個の炭素原子を含む基を表すものとする。上記〔化
9〕に対応する生物学的化合物は、組織を構成する蛋白
質(コラーゲン、エラスチン等)や糖蛋白の網状構造を
通って容易に拡散することができるようにするために、
比較的低い分子量(2,000 以下) を有するのが好まし
い。これは接着剤の開発で重要な特性である。
【0010】本発明化合物の第1のサブグループは〔化
9〕のR1 とR2 がOR5 のものである。そのR3 とR
4 が水素の場合には、システイン基またはその誘導体に
支持されたSH基を両端に有するオリゴマー(「ジS
H」オリゴマー) になる。このSH基を互いに反応させ
てジスルフィド架橋を形成させることによって長い鎖と
することができる。この特性を利用して生物分解可能な
繊維、フィルムまたは粘性溶液等の各種の接着性製品を
製造することができる。このジSH化合物はカルボキシ
ル基を有するので、他の分子(例えば天然高分子)との
相互作用が期待でき、従って、接着性が向上する。ま
た、このカルボキシル基によって親水性が与えられ、固
定能力が向上する。
9〕のR1 とR2 がOR5 のものである。そのR3 とR
4 が水素の場合には、システイン基またはその誘導体に
支持されたSH基を両端に有するオリゴマー(「ジS
H」オリゴマー) になる。このSH基を互いに反応させ
てジスルフィド架橋を形成させることによって長い鎖と
することができる。この特性を利用して生物分解可能な
繊維、フィルムまたは粘性溶液等の各種の接着性製品を
製造することができる。このジSH化合物はカルボキシ
ル基を有するので、他の分子(例えば天然高分子)との
相互作用が期待でき、従って、接着性が向上する。ま
た、このカルボキシル基によって親水性が与えられ、固
定能力が向上する。
【0011】本発明化合物の典型的な第2のサブグルー
プは〔化9〕のR1 が〔化12〕の基を表し、R2 は−
O−R5 −を表すか、この逆のものである。
プは〔化9〕のR1 が〔化12〕の基を表し、R2 は−
O−R5 −を表すか、この逆のものである。
【0012】
【化12】
【0013】R5 とR6 が水素の場合、この化合物は
「トリSH」オリゴマーとよぶことができ、各末端SH
基がジスルフィド架橋を形成できるので、このオリゴマ
ーは3次元的な架橋網を形成する。この架橋網は本発明
化合物の接着性および生物分解性は損なわずに機械特性
を向上させる。
「トリSH」オリゴマーとよぶことができ、各末端SH
基がジスルフィド架橋を形成できるので、このオリゴマ
ーは3次元的な架橋網を形成する。この架橋網は本発明
化合物の接着性および生物分解性は損なわずに機械特性
を向上させる。
【0014】本発明化合物の第3のサブグループは〔化
9〕のR1 とR2 とが〔化13〕の基を表すものであ
る。
9〕のR1 とR2 とが〔化13〕の基を表すものであ
る。
【0015】
【化13】 R3 、R4 およびR6 が水素の場合、この化合物は末端
に4つのSH基を有するテトラオリゴマーとなる(「テ
トラSH」オリゴマー)。このオリゴマーの潜在的に増
加した架橋点をバイオ材料の分野で有利に利用すること
ができる。その性質は上記のジ−、トリ−SHオリゴマ
ーの延長上にある。
に4つのSH基を有するテトラオリゴマーとなる(「テ
トラSH」オリゴマー)。このオリゴマーの潜在的に増
加した架橋点をバイオ材料の分野で有利に利用すること
ができる。その性質は上記のジ−、トリ−SHオリゴマ
ーの延長上にある。
【0016】〔化9〕の化合物中のシステイン性の基は
シスチイン自体(x、y、z=1)またはホモシステイ
ン(x、y、z=2)にすることができる。これらはシ
ステインまたはホモシスチンから作ることもできる。
〔化9〕の化合物の下記〔化14〕の基:
シスチイン自体(x、y、z=1)またはホモシステイ
ン(x、y、z=2)にすることができる。これらはシ
ステインまたはホモシスチンから作ることもできる。
〔化9〕の化合物の下記〔化14〕の基:
【0017】
【化14】 を定義するRは置換されていてもよいアルキル鎖であ
り、ポリ酸(クエン酸は除く)、好ましくはジカルボン
酸の残基である。このRは下記〔化15〕の基の残基の
中から選択するのが好ましい:
り、ポリ酸(クエン酸は除く)、好ましくはジカルボン
酸の残基である。このRは下記〔化15〕の基の残基の
中から選択するのが好ましい:
【0018】
【化15】 〔ここで、 pはp≦5、好ましくは2(琥珀酸)または3グルタル
酸) qはq≦5、好ましくは1(アスパラギン酸)または2
(グルタミン酸) rはr≦5、好ましくは1(リンゴ酸)〕。
酸) qはq≦5、好ましくは1(アスパラギン酸)または2
(グルタミン酸) rはr≦5、好ましくは1(リンゴ酸)〕。
【0019】Rは低分子量のポリ乳酸および/またはポ
リグリコールおよび/またはポリアミノ酸の鎖で構成す
ることもできる。
リグリコールおよび/またはポリアミノ酸の鎖で構成す
ることもできる。
【0020】本発明の各オリゴマーはSH基に起因する
重合特性および/または架橋特性を有し(この重合およ
び/または架橋を酸化剤の存在下で行うこともでき
る)、酸化によって得られる架橋または未架橋のポリマ
ーは自然の代謝物(すなわち哺乳類の生体サイクルにと
り入れることができる代謝物質)へ分解することができ
るバイオ材料として使用することができる。また、本発
明のオリゴマーは哺乳類の生体組織内に容易に移入・侵
入可能なの寸法および構造にすることができる。従っ
て、本発明のオリゴマーは目標の生体部位まで簡単に接
近してその場(in situ) で重合してポリマーの鎖および
/または架橋物を形成することができる。
重合特性および/または架橋特性を有し(この重合およ
び/または架橋を酸化剤の存在下で行うこともでき
る)、酸化によって得られる架橋または未架橋のポリマ
ーは自然の代謝物(すなわち哺乳類の生体サイクルにと
り入れることができる代謝物質)へ分解することができ
るバイオ材料として使用することができる。また、本発
明のオリゴマーは哺乳類の生体組織内に容易に移入・侵
入可能なの寸法および構造にすることができる。従っ
て、本発明のオリゴマーは目標の生体部位まで簡単に接
近してその場(in situ) で重合してポリマーの鎖および
/または架橋物を形成することができる。
【0021】本発明のオリゴマーは本発明の組成物また
は接着材料の成分として用いることができる。また、本
発明のオリゴマーのSHを酸化してジスルフィド架橋さ
せる重合はインビトロ(in vitro)で行うことができるの
で、フィルムまたは成形品にして接着性バイオ材料とし
て使用することができる。
は接着材料の成分として用いることができる。また、本
発明のオリゴマーのSHを酸化してジスルフィド架橋さ
せる重合はインビトロ(in vitro)で行うことができるの
で、フィルムまたは成形品にして接着性バイオ材料とし
て使用することができる。
【0022】本発明の他の対象は、上記オリゴマーから
製造可能な一般式〔化16〕に対応するポリマー(II)
を含む接着性バイオ材料にある:
製造可能な一般式〔化16〕に対応するポリマー(II)
を含む接着性バイオ材料にある:
【0023】
【化16】 〔ここで、R1 とR2 は〔化17〕の基の中から選択さ
れる基であり、
れる基であり、
【0024】
【化17】 (ここで、R5 、R6 、R7 は水素または脂肪族および
/または脂環族および/または芳香族の基、好ましくは
低級アルキル基および/または芳香族基、さらに好まし
くは〔化18〕の基を表す):
/または脂環族および/または芳香族の基、好ましくは
低級アルキル基および/または芳香族基、さらに好まし
くは〔化18〕の基を表す):
【0025】
【化18】 Rは〔化16〕中の下記〔化19〕の基:
【0026】
【化19】 がクエン酸以外のポリ酸、好ましくはジカルボン酸の一
部、好ましくは下記〔化20〕の基の中から選択され:
部、好ましくは下記〔化20〕の基の中から選択され:
【0027】
【化20】 (ここで、 p≦5、好ましくは2または3 q≦5、好ましくは1または2 r≦5、好ましくは1) nは1〜100 、好ましくは2〜50、特に好ましくは4〜
30の範囲の数、xとyは1または2である〕
30の範囲の数、xとyは1または2である〕
【0028】Rは低分子量のポリ乳酸および/またはポ
リグリコールおよび/またはポリアミノ酸の鎖で構成す
ることもできる。このポリマーは琥珀酸とシステインと
を結合させて得られる繰り返し単位を有するポリ硫化物
であるのが好ましい。
リグリコールおよび/またはポリアミノ酸の鎖で構成す
ることもできる。このポリマーは琥珀酸とシステインと
を結合させて得られる繰り返し単位を有するポリ硫化物
であるのが好ましい。
【0029】これらのポリマーは架橋物(III) で構成さ
れる本発明の接着剤を製造するためのベースとして用い
ることができる。この場合の架橋は、少なくとも1つの
架橋剤、例えば、好ましくはシスチン、リジン、シスタ
ミンおよびこれらの誘導体、単糖類およびこれらの水素
化誘導体と、そ他のポリオール (グリセロール) の中か
ら選択される架橋剤を用いたアミド化および/またはエ
ステル化で行うことができる。本発明のさらに他の対象
は、少なくとも1つの上記の架橋剤に由来する架橋を有
する架橋物(III) を含む新規な接着性バイオ材料にあ
る。本発明の上記対象物は全て同じ製造ラインで得られ
るので、本発明は、上記ポリマーまたは架橋物と上記定
義の非固体生成物との混合物や上記ポリマーまたは架橋
物を上記定義の非固体生成物で含浸した物を含めて、上
記の対象物の少なくとも2つの混合物で構成される生物
接着性の組成物を含むものであることは明らかである。
れる本発明の接着剤を製造するためのベースとして用い
ることができる。この場合の架橋は、少なくとも1つの
架橋剤、例えば、好ましくはシスチン、リジン、シスタ
ミンおよびこれらの誘導体、単糖類およびこれらの水素
化誘導体と、そ他のポリオール (グリセロール) の中か
ら選択される架橋剤を用いたアミド化および/またはエ
ステル化で行うことができる。本発明のさらに他の対象
は、少なくとも1つの上記の架橋剤に由来する架橋を有
する架橋物(III) を含む新規な接着性バイオ材料にあ
る。本発明の上記対象物は全て同じ製造ラインで得られ
るので、本発明は、上記ポリマーまたは架橋物と上記定
義の非固体生成物との混合物や上記ポリマーまたは架橋
物を上記定義の非固体生成物で含浸した物を含めて、上
記の対象物の少なくとも2つの混合物で構成される生物
接着性の組成物を含むものであることは明らかである。
【0030】本発明の接着剤は生物適合性があり、バイ
オ材料の組成物に含めるのに適していることは明らかで
ある。従って、本発明のさらに別の対象は少なくとも1
つのオリゴマー(I) および/またはポリマー(II)および
/または架橋物(III) および/または上記組成物と、生
物高分子、生物分解性の合成または天然のポリペプチド
との混合物および/または組み合わせ物で形成される全
ての接着性バイオ材料にある。生物高分子、生物分解性
の合成または天然のポリペプチドとしては下記を挙げる
ことができる: (1) 多糖類、例えばアミドン、セルロース、キトサン、
デキストラン、ヒアルロン酸または硫酸コンドロイチン
等のムコ多糖類 (2) 蛋白質、例えばコラーゲン、ゼラチン、アルブミ
ン、グロブリン (3) ポリアミノ酸 (4) ポリエステル(特に乳酸および/またはグリコール
のポリエステル)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、
ポリホスファゼン (5) 脂質およびリン脂質
オ材料の組成物に含めるのに適していることは明らかで
ある。従って、本発明のさらに別の対象は少なくとも1
つのオリゴマー(I) および/またはポリマー(II)および
/または架橋物(III) および/または上記組成物と、生
物高分子、生物分解性の合成または天然のポリペプチド
との混合物および/または組み合わせ物で形成される全
ての接着性バイオ材料にある。生物高分子、生物分解性
の合成または天然のポリペプチドとしては下記を挙げる
ことができる: (1) 多糖類、例えばアミドン、セルロース、キトサン、
デキストラン、ヒアルロン酸または硫酸コンドロイチン
等のムコ多糖類 (2) 蛋白質、例えばコラーゲン、ゼラチン、アルブミ
ン、グロブリン (3) ポリアミノ酸 (4) ポリエステル(特に乳酸および/またはグリコール
のポリエステル)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、
ポリホスファゼン (5) 脂質およびリン脂質
【0031】このれら混合物および/または組み合わせ
物では、上記生物高分子を本発明の対象物I、II、III
および組成物を物理的および/または化学的に結合する
のに用いることができる。本発明の接着性バイオ材料は
固体を含めた任意の物理形態の接着剤または付着剤にす
ることができる。本発明の組成物は生体組織間の接合ま
たは生体組織と移植された生体材料の接合にインビトロ
またはインビボで使用することができる。この場合、生
体組織は著しく水和されていてもよい。
物では、上記生物高分子を本発明の対象物I、II、III
および組成物を物理的および/または化学的に結合する
のに用いることができる。本発明の接着性バイオ材料は
固体を含めた任意の物理形態の接着剤または付着剤にす
ることができる。本発明の組成物は生体組織間の接合ま
たは生体組織と移植された生体材料の接合にインビトロ
またはインビボで使用することができる。この場合、生
体組織は著しく水和されていてもよい。
【0032】本発明の第1の実施例では、組成物は液体
(例えば散布ビンまたはスプレー容器に入れた溶液)ま
たは液体類似物(例えばゲルまたは極めて小寸法の粒
子)の形をしている。この実施形態では、多機能モノマ
ー(多SHおよび多COOH)が被接合生体組織内に拡
散して接着する機能が使われる。接合を確実に行わせる
ために、上記モノマーの重合を促進する酸化剤を導入す
ることができる。この酸化剤は例えば沃素、過酸化水素
水、酸化酵素(オキシダーゼ)、純粋な酸素、さらには
空気にすることができる。本発明組成物は、例えば1つ
の容器内に接着組成物を入れ、別の容器に酸化剤を入れ
たキットの形にすることができる。
(例えば散布ビンまたはスプレー容器に入れた溶液)ま
たは液体類似物(例えばゲルまたは極めて小寸法の粒
子)の形をしている。この実施形態では、多機能モノマ
ー(多SHおよび多COOH)が被接合生体組織内に拡
散して接着する機能が使われる。接合を確実に行わせる
ために、上記モノマーの重合を促進する酸化剤を導入す
ることができる。この酸化剤は例えば沃素、過酸化水素
水、酸化酵素(オキシダーゼ)、純粋な酸素、さらには
空気にすることができる。本発明組成物は、例えば1つ
の容器内に接着組成物を入れ、別の容器に酸化剤を入れ
たキットの形にすることができる。
【0033】2つの被接合表面を互いに押圧して生体組
織間を接合する場合または生体組織と移植したバイオ材
料との間を接合する場合には、少なくとも1方の被接合
表面に本発明組成物および/または酸化剤を、これらの
被接合表面が互いに押付けられた時に酸化剤によって組
成物の重合が開始するような状態で塗布または拡散させ
る。例えば、組成物を1方の被接合表面に塗布し、酸化
剤を他方の被接合表面に塗布したり、先ず、酸化剤のみ
を1方または両方の被接合表面に塗布した後に組成物を
2つの生体組織間に塗布することができる。また、例え
ば複式注射器やその他の瞬間混合装置を用いて、使用時
またはその直前に組成物と酸化剤とを混合することもで
きる。被接合表面に塗布する方法と順序は任意で、要
は、酸化剤と組成物とが2つの被結合表面の所にしっか
りと接触すればよく、好ましくは組成物および/または
酸化剤が表面から組織内部まで拡散できるようにする。
織間を接合する場合または生体組織と移植したバイオ材
料との間を接合する場合には、少なくとも1方の被接合
表面に本発明組成物および/または酸化剤を、これらの
被接合表面が互いに押付けられた時に酸化剤によって組
成物の重合が開始するような状態で塗布または拡散させ
る。例えば、組成物を1方の被接合表面に塗布し、酸化
剤を他方の被接合表面に塗布したり、先ず、酸化剤のみ
を1方または両方の被接合表面に塗布した後に組成物を
2つの生体組織間に塗布することができる。また、例え
ば複式注射器やその他の瞬間混合装置を用いて、使用時
またはその直前に組成物と酸化剤とを混合することもで
きる。被接合表面に塗布する方法と順序は任意で、要
は、酸化剤と組成物とが2つの被結合表面の所にしっか
りと接触すればよく、好ましくは組成物および/または
酸化剤が表面から組織内部まで拡散できるようにする。
【0034】本発明の別の実施例では組成物が固体の形
をしており、その幾何的形状は種々で、例えばフィル
ム、テキスタイル、スポンジ、パッチ、その他任意の形
態にすることができる。組成物が固体であるこの実施例
では本発明の有機化合物は接着特性を有する〔化16〕
のポリマーであるのが好ましい。本発明組成物をバイオ
材料、好ましくは吸収性のバイオ材料と組み合せて、表
面にまたは内部に本発明の接着性組成物を有する複合バ
イオ材料にすることもできる。この場合には、組成物を
バイオ材料の製造時に入れるか、含浸、塗布、その他任
意の方法でバイオ材料内または上に存在させる。
をしており、その幾何的形状は種々で、例えばフィル
ム、テキスタイル、スポンジ、パッチ、その他任意の形
態にすることができる。組成物が固体であるこの実施例
では本発明の有機化合物は接着特性を有する〔化16〕
のポリマーであるのが好ましい。本発明組成物をバイオ
材料、好ましくは吸収性のバイオ材料と組み合せて、表
面にまたは内部に本発明の接着性組成物を有する複合バ
イオ材料にすることもできる。この場合には、組成物を
バイオ材料の製造時に入れるか、含浸、塗布、その他任
意の方法でバイオ材料内または上に存在させる。
【0035】本発明の組成物を結合したバイオ材料は生
物吸収可能な担体 (vecteur)、例えばコラーゲンのみで
形成することができる。この場合には任意の物理形状、
例えば懸濁液、超微粉末、ゲル、フィルム、スポンジ、
パッチにして組成物と一緒に生体組織間に塗布する複合
バイオ材料にすることができる。また、別の実施例で
は、人工補整器(protheses) や持続性のある要素、例え
ば充填材料の形のバイオ材料と本発明の組成物とを組み
合わせて、生体組織に取付けることもできる。これらの
複合バイオ材料は酸化剤と一緒に生体組織の内部または
生体組織間に取付けることができる。
物吸収可能な担体 (vecteur)、例えばコラーゲンのみで
形成することができる。この場合には任意の物理形状、
例えば懸濁液、超微粉末、ゲル、フィルム、スポンジ、
パッチにして組成物と一緒に生体組織間に塗布する複合
バイオ材料にすることができる。また、別の実施例で
は、人工補整器(protheses) や持続性のある要素、例え
ば充填材料の形のバイオ材料と本発明の組成物とを組み
合わせて、生体組織に取付けることもできる。これらの
複合バイオ材料は酸化剤と一緒に生体組織の内部または
生体組織間に取付けることができる。
【0036】また、本発明組成物を含まず、表面上にま
たは内部に本発明組成物と反応する酸化剤を有するバイ
オ材料も本発明に含まれる。この場合には、例えば液体
またはゲル状の組成物をバイオ材料に塗布するか、バイ
オ材料が押圧される生体組織の表面に塗布し、酸化剤と
組成物との間に反応を起させて接着を行う。本発明の接
着性組成物と組み合わせて完全な接着性バイオ材料を形
成するのに用いる非接着性バイオ材料は、生物適合性の
ある任意の材料、好ましくはコラーゲンで構成するか、
コラーゲンを含むことができる。しかし、重要な変形実
施例では、バイオ材料の全部または一部を(II)のポリマ
ー (接着性でも非接着性でもよい) または架橋物(III)
で構成し、これらに本発明組成物または接着剤を (混
合、その他任意の手段で) 組み合せたものにすることが
できる。(II)のポリマーは接着性官能基をほとんどまた
は全く残さないような条件で重合することができる。
たは内部に本発明組成物と反応する酸化剤を有するバイ
オ材料も本発明に含まれる。この場合には、例えば液体
またはゲル状の組成物をバイオ材料に塗布するか、バイ
オ材料が押圧される生体組織の表面に塗布し、酸化剤と
組成物との間に反応を起させて接着を行う。本発明の接
着性組成物と組み合わせて完全な接着性バイオ材料を形
成するのに用いる非接着性バイオ材料は、生物適合性の
ある任意の材料、好ましくはコラーゲンで構成するか、
コラーゲンを含むことができる。しかし、重要な変形実
施例では、バイオ材料の全部または一部を(II)のポリマ
ー (接着性でも非接着性でもよい) または架橋物(III)
で構成し、これらに本発明組成物または接着剤を (混
合、その他任意の手段で) 組み合せたものにすることが
できる。(II)のポリマーは接着性官能基をほとんどまた
は全く残さないような条件で重合することができる。
【0037】接着性の生成物 (I)、(II)および(III) は
フランス企業:フラメル テクノロジー社 (FLAMEL TEC
HNOLOGIES SA) が公開した反応方式で製造できる。この
反応方式の第1段階では式(II)に対応するポリマーを製
造し、それから(1) の化合物を作り、それから再度ポリ
マー(II)を作るか、架橋物(III) にする。
フランス企業:フラメル テクノロジー社 (FLAMEL TEC
HNOLOGIES SA) が公開した反応方式で製造できる。この
反応方式の第1段階では式(II)に対応するポリマーを製
造し、それから(1) の化合物を作り、それから再度ポリ
マー(II)を作るか、架橋物(III) にする。
【0038】この反応の好ましい製造工程は下記aとb
で構成させれる: a) 〔化21〕の反応物Aと〔化23〕の反応物Bとの
間の重縮合:
で構成させれる: a) 〔化21〕の反応物Aと〔化23〕の反応物Bとの
間の重縮合:
【0039】
【化21】 〔ここで、XとYはハロゲン、好ましくは塩素である
か、−OR8 基(ここで、R8 は水素あるいは脂環式基
または脂肪族基であり、好ましくは〔化22〕の中から
選択される)であり、互いに同一でも異なっていてもよ
く、
か、−OR8 基(ここで、R8 は水素あるいは脂環式基
または脂肪族基であり、好ましくは〔化22〕の中から
選択される)であり、互いに同一でも異なっていてもよ
く、
【0040】
【化22】 Rは1〜50個の炭素原子を有する炭化水素、好ましくは
アルキル鎖であり、より好ましくは1〜10個の炭素原子
を有する脂肪族鎖である〕
アルキル鎖であり、より好ましくは1〜10個の炭素原子
を有する脂肪族鎖である〕
【0041】
【化23】 (ここで、R1 とR2 は上記と同じ意味を有し、R9 と
R10は水素、脂肪族基、好ましくはアルキル基、さらに
好ましくは水素の中から選択され、互いに同一でも異な
ってもいてもよく、xとyは1または2である) b) 得られたポリマーの還元とその後加工。
R10は水素、脂肪族基、好ましくはアルキル基、さらに
好ましくは水素の中から選択され、互いに同一でも異な
ってもいてもよく、xとyは1または2である) b) 得られたポリマーの還元とその後加工。
【0042】実際には、反応物Aとしては酸ハロゲン化
物、例えば、酸塩化物を用い、反応物Bとしはシステイ
ン的特性を有する化合物 (アルキル基R1 とR2 、好ま
しくメチル基でエステル化されたもの) を用いることが
できる。式(II)のポリマーは2つの重縮合法、溶液重縮
合と界面重縮合とで作ることができる。これらの方法に
ついては下記実施例で詳細に説明する。ポリマーが得ら
れたら、ポリマーに付いているエステル基を加水分解す
る。この加水分解はポリマーのエステル基以外の基を保
護するために弱アルカリ性の水中で行う(鹸化)。
物、例えば、酸塩化物を用い、反応物Bとしはシステイ
ン的特性を有する化合物 (アルキル基R1 とR2 、好ま
しくメチル基でエステル化されたもの) を用いることが
できる。式(II)のポリマーは2つの重縮合法、溶液重縮
合と界面重縮合とで作ることができる。これらの方法に
ついては下記実施例で詳細に説明する。ポリマーが得ら
れたら、ポリマーに付いているエステル基を加水分解す
る。この加水分解はポリマーのエステル基以外の基を保
護するために弱アルカリ性の水中で行う(鹸化)。
【0043】上記方法の第1の変形例は、ポリマー (エ
ステル基を加水分解したものでもしないものでもよい)
のジスルフィド架橋を還元して、末端にSH基を有する
2官能オリゴマーを作る方法である。ここで用いる還元
法は従来のものであり、例えば、METHOD IN ENZYMOLOG
Y、第143 巻の「硫黄と硫黄アミノ酸」、W.B.JAKOBY、
O.W.GRIFFITH、Academic PressInc., Orlando (1980)に
記載の方法を用いることができる。
ステル基を加水分解したものでもしないものでもよい)
のジスルフィド架橋を還元して、末端にSH基を有する
2官能オリゴマーを作る方法である。ここで用いる還元
法は従来のものであり、例えば、METHOD IN ENZYMOLOG
Y、第143 巻の「硫黄と硫黄アミノ酸」、W.B.JAKOBY、
O.W.GRIFFITH、Academic PressInc., Orlando (1980)に
記載の方法を用いることができる。
【0044】上記方法の第2の変形例は鹸化を部分的ま
たは完全に行ったポリマーを架橋させる方法である。こ
のポリマーは重縮合物そのものか、第1の変形例の方法
で還元したもの (ジSHの2官能オリゴマーに対応) に
することができる。架橋は少なくとも1種の架橋剤を用
いて、好ましくはカップリング剤の存在下で行う。架橋
剤は少なくとも1つの結合−S−S−を有するジオール
またはジアミン、例えばシスチンジアルキルエステル
(メチルまたはエチル)が好ましい。カップリング架橋
剤はエチルジアミノプロピルカルボジイミド(EDC)
またはカルボニルジイミダゾール(CDI)にするのが
好ましい。架橋率はポリマーの酸基の数に対して架橋剤
の使用量を変えることによって調節することができる。
架橋剤の濃度は下記の比で定義される: 架橋剤の官能基NH2 、OH・・・の数/ポリマーのC
OOH官能基の数 この比は0.01〜1の範囲にある。得られる架橋物(III)
は下記〔式24〕で概念的に表すことができよう。
たは完全に行ったポリマーを架橋させる方法である。こ
のポリマーは重縮合物そのものか、第1の変形例の方法
で還元したもの (ジSHの2官能オリゴマーに対応) に
することができる。架橋は少なくとも1種の架橋剤を用
いて、好ましくはカップリング剤の存在下で行う。架橋
剤は少なくとも1つの結合−S−S−を有するジオール
またはジアミン、例えばシスチンジアルキルエステル
(メチルまたはエチル)が好ましい。カップリング架橋
剤はエチルジアミノプロピルカルボジイミド(EDC)
またはカルボニルジイミダゾール(CDI)にするのが
好ましい。架橋率はポリマーの酸基の数に対して架橋剤
の使用量を変えることによって調節することができる。
架橋剤の濃度は下記の比で定義される: 架橋剤の官能基NH2 、OH・・・の数/ポリマーのC
OOH官能基の数 この比は0.01〜1の範囲にある。得られる架橋物(III)
は下記〔式24〕で概念的に表すことができよう。
【0045】
【化24】 (ここで、ZはOまたはNHである)この構造での−Z
−P−Z−はポリオール(Z=0):HO−P−OHに
由来する架橋か、ポリアミド(Z=NH):H2 N−P
−NH2 に由来する架橋である。この架橋物の還元はジ
チオトレイトールまたはトリブチルホスフィンの存在下
で行うことができる。得られるものは−SH基数が異な
る複数の分子の混合物である。これらの分子は単離で
き、凍結乾燥で0℃以下の温度で窒素下で保存すること
ができる。次に、弱酸化条件下でジスルフィド架橋を再
形成すれば、(III)に類似の架橋物にすることができ
る。
−P−Z−はポリオール(Z=0):HO−P−OHに
由来する架橋か、ポリアミド(Z=NH):H2 N−P
−NH2 に由来する架橋である。この架橋物の還元はジ
チオトレイトールまたはトリブチルホスフィンの存在下
で行うことができる。得られるものは−SH基数が異な
る複数の分子の混合物である。これらの分子は単離で
き、凍結乾燥で0℃以下の温度で窒素下で保存すること
ができる。次に、弱酸化条件下でジスルフィド架橋を再
形成すれば、(III)に類似の架橋物にすることができ
る。
【0046】架橋剤としてシスタミンまたはシスチンま
たはホモシスチンのエステルを選択した場合、架橋物(I
II) の基Pもジスルフィド架橋を有し、この架橋物を還
元すると主として〔化9〕のジ、トリおよびテトラ−S
Hの分子で構成される混合物になる。
たはホモシスチンのエステルを選択した場合、架橋物(I
II) の基Pもジスルフィド架橋を有し、この架橋物を還
元すると主として〔化9〕のジ、トリおよびテトラ−S
Hの分子で構成される混合物になる。
【0047】上記の2つの変形例に共通な最後の段階
は、前段階で得られたSHオリゴマーを酸化してジスル
フィド架橋を(再)形成し、ポリマー、特に(II)のポリ
マーおよび/または架橋物(III) にする段階である。こ
の酸化は少なくとも1つの酸化系、好ましくは例えば沃
素および/またはその誘導体および/または過酸化水素
水を含む酸化系または酵素系の存在下か、電気化学的ま
たは空気で直接行うことができる。
は、前段階で得られたSHオリゴマーを酸化してジスル
フィド架橋を(再)形成し、ポリマー、特に(II)のポリ
マーおよび/または架橋物(III) にする段階である。こ
の酸化は少なくとも1つの酸化系、好ましくは例えば沃
素および/またはその誘導体および/または過酸化水素
水を含む酸化系または酵素系の存在下か、電気化学的ま
たは空気で直接行うことができる。
【0048】本発明のさらに別の対象は上記(I) および
/または(II)および/または(III)の少なくとも2つの
混合物で形成される任意の接着性組成物にある。特に重
要な組成物はオリゴマー (I)の混合物である。これを再
酸化すると上記のバイオ材料、ゲル、被覆剤、マルチ−
SHになる。再酸化された化合物は用途に関連したいく
つかの機械的特性を有する必要がある。機械的特性は主
として形成された架橋網の構造と、オリゴマーの多官能
基、特にマルチ−SHの架橋程度で決まる。理論的に
は、SHの平均官能基数が2以上であるマルチ−SHの
組成物は不溶性の架橋物になる。上記のSHの平均官能
基数「F(平均)」は下記の〔式1〕で定義される:
/または(II)および/または(III)の少なくとも2つの
混合物で形成される任意の接着性組成物にある。特に重
要な組成物はオリゴマー (I)の混合物である。これを再
酸化すると上記のバイオ材料、ゲル、被覆剤、マルチ−
SHになる。再酸化された化合物は用途に関連したいく
つかの機械的特性を有する必要がある。機械的特性は主
として形成された架橋網の構造と、オリゴマーの多官能
基、特にマルチ−SHの架橋程度で決まる。理論的に
は、SHの平均官能基数が2以上であるマルチ−SHの
組成物は不溶性の架橋物になる。上記のSHの平均官能
基数「F(平均)」は下記の〔式1〕で定義される:
【0049】〔式1〕: F(平均)=1分子当たりの
SH基数=A/B (ここで、 A=1×モノ−SH分子の数+2×ジ−SH分子の数+
3×トリ−SH分子の数+4×テトラ−SH分子の数、 B=モノ−SH分子の数+ジ−SH分子の数+トリ−S
H分子の数+テトラ−SH分子の数)
SH基数=A/B (ここで、 A=1×モノ−SH分子の数+2×ジ−SH分子の数+
3×トリ−SH分子の数+4×テトラ−SH分子の数、 B=モノ−SH分子の数+ジ−SH分子の数+トリ−S
H分子の数+テトラ−SH分子の数)
【0050】分子間反応によって架橋点が消費されるこ
とによって架橋網の形成が妨害される危険性を考慮に入
れると、オリゴマー混合物のF(平均)を約 2.1〜2.5
にして架橋網を確実に形成するのが好ましい。一般に、
F (平均) が大きくなると架橋物の弾性および膨張性
(ゲル的性質) が小さくなる。上記の好ましい平均官能
基数(例えば 2.3) は直接法または間接法で得られる。
とによって架橋網の形成が妨害される危険性を考慮に入
れると、オリゴマー混合物のF(平均)を約 2.1〜2.5
にして架橋網を確実に形成するのが好ましい。一般に、
F (平均) が大きくなると架橋物の弾性および膨張性
(ゲル的性質) が小さくなる。上記の好ましい平均官能
基数(例えば 2.3) は直接法または間接法で得られる。
【0051】直接法では、ジ−SHに対するモノ−SH
の相対比率を予測するために、シスチンジメチルエステ
ル等の架橋剤を適当量用いて長さの分かっている直鎖の
重縮合物を架橋する。得られた架橋物を還元して所望の
F (平均) に近いモノ、ジ、トリ、テトラSHの混合物
にする。しかし、架橋剤の全反応性とSS架橋の全還元
数を知る必要がある。
の相対比率を予測するために、シスチンジメチルエステ
ル等の架橋剤を適当量用いて長さの分かっている直鎖の
重縮合物を架橋する。得られた架橋物を還元して所望の
F (平均) に近いモノ、ジ、トリ、テトラSHの混合物
にする。しかし、架橋剤の全反応性とSS架橋の全還元
数を知る必要がある。
【0052】間接法では理論的なF (平均) 、例えば3
に近いF (平均) を目標にして直鎖ポリマーに上架橋し
(sur-reticuler) 、架橋物を還元し、定量でF (平均)
を測定し、直鎖重縮合物の還元で2に近いモノおよびジ
−SHの混合物を作り、2つの組成物を所望比率で混合
して所望の最適特性に対応するF (平均) を得る。
に近いF (平均) を目標にして直鎖ポリマーに上架橋し
(sur-reticuler) 、架橋物を還元し、定量でF (平均)
を測定し、直鎖重縮合物の還元で2に近いモノおよびジ
−SHの混合物を作り、2つの組成物を所望比率で混合
して所望の最適特性に対応するF (平均) を得る。
【0053】ゲルの形成が必要なバイオ材料の用途で
は、F (平均) が2以上、好ましくは2.6 以下、より好
ましくは 2.3以下の組成物すなわちオリゴマー混合物を
出発原料にするのが好ましいであろう。より硬い接着性
バイオ材料では、F (平均) を2.3 以上、好ましくは2.
5 以上にするのが好ましいであろう。
は、F (平均) が2以上、好ましくは2.6 以下、より好
ましくは 2.3以下の組成物すなわちオリゴマー混合物を
出発原料にするのが好ましいであろう。より硬い接着性
バイオ材料では、F (平均) を2.3 以上、好ましくは2.
5 以上にするのが好ましいであろう。
【0054】上記のオリゴマー (I)、ポリマー(II)、特
に架橋体(III) は直接毒も間接毒も全く示さない化合物
である。すなわち、これらは発癌性、催奇形性、免疫原
性ではなく、突然変異源でもない。これらは完全に生物
分解性である。すなわち、ヒトまたは動物の代謝系路
(特にクレブズ(Krebs) 回路)に完全に組み込まれる化
合物で構成され、これらの化合物の分解生成物は完全に
許容される。特に、オリゴマー(I) は低い分子量 (1,00
0 Da未満) を有するので生体組織内部に拡散でき、そこ
で重合および/または架橋できるという点に注目された
い。このオリゴマー(I) が糖蛋白質と一緒に形成する結
合は硬い接着結合になる。
に架橋体(III) は直接毒も間接毒も全く示さない化合物
である。すなわち、これらは発癌性、催奇形性、免疫原
性ではなく、突然変異源でもない。これらは完全に生物
分解性である。すなわち、ヒトまたは動物の代謝系路
(特にクレブズ(Krebs) 回路)に完全に組み込まれる化
合物で構成され、これらの化合物の分解生成物は完全に
許容される。特に、オリゴマー(I) は低い分子量 (1,00
0 Da未満) を有するので生体組織内部に拡散でき、そこ
で重合および/または架橋できるという点に注目された
い。このオリゴマー(I) が糖蛋白質と一緒に形成する結
合は硬い接着結合になる。
【0055】還元した形や酸化系と組み合せた形の本発
明化合物および/またはその混合物は、接着性バイオ材
料または生物学的糊として極めて好都合である。これら
の成分も本発明の範囲に含まれる。これらの成分を酸化
したものはジスルフィド架橋を所々に有する接着性の架
橋網を有し、その機械特性および生物特性は変えること
ができる。本発明はのさらに別の対象は、上記 (I)、
(II) または(III) を用いた生物適合性と生物分解性と
を有する無毒な外科用の接着性組成物にある。
明化合物および/またはその混合物は、接着性バイオ材
料または生物学的糊として極めて好都合である。これら
の成分も本発明の範囲に含まれる。これらの成分を酸化
したものはジスルフィド架橋を所々に有する接着性の架
橋網を有し、その機械特性および生物特性は変えること
ができる。本発明はのさらに別の対象は、上記 (I)、
(II) または(III) を用いた生物適合性と生物分解性と
を有する無毒な外科用の接着性組成物にある。
【0056】以下、本発明の各種接着剤の特性と、接着
性組成物を含む本発明製品の構造および製造方法を示す
実施例1〜20を説明する。
性組成物を含む本発明製品の構造および製造方法を示す
実施例1〜20を説明する。
【実施例】実施例1 ジメチルアセタミド(DMAC)中でのシスチンジメチ
ルエステル塩酸と塩化スクシチルとの溶液重縮合による
ポリマー(1) の合成
ルエステル塩酸と塩化スクシチルとの溶液重縮合による
ポリマー(1) の合成
【0057】
【化25】 25g (0.073mol) のシスチンジメチルエステル塩酸と、
400 mlのDMACとを容量1リットルの反応装置に入
れ、次いで、41.2 ml (0.293mol)のトリエチルアミンを
添加する。蒸留したばかりの塩化スクシニル 8.1mlをD
MAC 100mlに希釈したものを添加フラスコを介して反
応混合物へ添加する。反応混合物を24時間室温で攪拌す
る。沈澱したトリエチルアンモニウム塩を濾過で除去し
た後、反応混合物を水5リットルの中で沈澱させる。ポ
リマーを濾過によって回収し、真空オーブンで乾燥する
と、白色(僅かにピンクがかった)粉末13gが得られ
る。1HNMR(重水素化したトリフルオロ酢酸(TF
A)中)とIRスペクトルとは一致した。モル質量 (D
MACで立体配置除外クロマトグラフィ(SEC)で測
定し、ポリスチレン当量で表示) は下記の通り: Ma =6,200 、 Mw =9,600
400 mlのDMACとを容量1リットルの反応装置に入
れ、次いで、41.2 ml (0.293mol)のトリエチルアミンを
添加する。蒸留したばかりの塩化スクシニル 8.1mlをD
MAC 100mlに希釈したものを添加フラスコを介して反
応混合物へ添加する。反応混合物を24時間室温で攪拌す
る。沈澱したトリエチルアンモニウム塩を濾過で除去し
た後、反応混合物を水5リットルの中で沈澱させる。ポ
リマーを濾過によって回収し、真空オーブンで乾燥する
と、白色(僅かにピンクがかった)粉末13gが得られ
る。1HNMR(重水素化したトリフルオロ酢酸(TF
A)中)とIRスペクトルとは一致した。モル質量 (D
MACで立体配置除外クロマトグラフィ(SEC)で測
定し、ポリスチレン当量で表示) は下記の通り: Ma =6,200 、 Mw =9,600
【0058】実施例2 シスチンジメチルエステル塩酸と塩化スクシニルとの水
/トルエン界面重縮合に よるポリマー(1) の合成 25g(0.073 mol) の塩酸シスチンジメチルエステルと、
200ml のDMACとを容量1リットルの反応装置に入れ
る。次に、31.06 g(0.293mol)を無水炭酸ナトリウムを
添加し、トルエン 100mlを添加してプレエマルジョンを
形成する。蒸留したばかりの塩化スクシニル 8.1mlをト
ルエン 100ml中に希釈したものを添加フラスコを介して
反応混合物に添加する。次に、反応混合物を4時間室温
で攪拌する。反応中に沈澱したポリマーを濾過で回収
し、アセトン、次に水で洗浄する。真空オーブンで乾燥
させると、白色(僅かにピンクがかった)粉末14gが得
られる。1HNMRスペクトル(TFA中)とIRスペ
クトルとは実施例1のポリマーで得られたスペクトルと
類似している。モル質量 (DMAC中でSECで測定し
ポリスチレン当量で表示) は下記の通り: Ma =5,700 、 Mw =11,500
/トルエン界面重縮合に よるポリマー(1) の合成 25g(0.073 mol) の塩酸シスチンジメチルエステルと、
200ml のDMACとを容量1リットルの反応装置に入れ
る。次に、31.06 g(0.293mol)を無水炭酸ナトリウムを
添加し、トルエン 100mlを添加してプレエマルジョンを
形成する。蒸留したばかりの塩化スクシニル 8.1mlをト
ルエン 100ml中に希釈したものを添加フラスコを介して
反応混合物に添加する。次に、反応混合物を4時間室温
で攪拌する。反応中に沈澱したポリマーを濾過で回収
し、アセトン、次に水で洗浄する。真空オーブンで乾燥
させると、白色(僅かにピンクがかった)粉末14gが得
られる。1HNMRスペクトル(TFA中)とIRスペ
クトルとは実施例1のポリマーで得られたスペクトルと
類似している。モル質量 (DMAC中でSECで測定し
ポリスチレン当量で表示) は下記の通り: Ma =5,700 、 Mw =11,500
【0059】実施例3 ポリマー(1) のエステル基の加水分解:ポリマー(2) の
調製
調製
【0060】
【化26】 溶液重縮合または界面重縮合で得られたポリマー(1) 5
gを水1リットル中に懸濁する。1MソーダでpHを1
0.5に調整し、加水分解中この値に維持する。溶液が透
明になった時にソーダの添加を止める。溶液を酸性イオ
ン交換樹脂でpH3以下になるまで酸性化する。溶液を
濃縮し、冷凍し、凍結乾燥すると白色粉末4.6 gが得ら
れる。1 HNMRスペクトル(TFA中およびD2 O
中)とIRスペクトルとは一致し、エステル基が完全に
加水分解されたことが確認された。
gを水1リットル中に懸濁する。1MソーダでpHを1
0.5に調整し、加水分解中この値に維持する。溶液が透
明になった時にソーダの添加を止める。溶液を酸性イオ
ン交換樹脂でpH3以下になるまで酸性化する。溶液を
濃縮し、冷凍し、凍結乾燥すると白色粉末4.6 gが得ら
れる。1 HNMRスペクトル(TFA中およびD2 O
中)とIRスペクトルとは一致し、エステル基が完全に
加水分解されたことが確認された。
【0061】実施例4 ジチオトレイトールによるポリマー(2) の還元:分子
(3) の調製
(3) の調製
【0062】
【化27】 3gのポリマー(2) と、2.87gのジチオトレイトール
(dithiothreitol、DTT)とを窒素雰囲気下で水70ml
中に溶解させる。1Mソーダを添加してpH 8.5に調節
し、溶液を3時間窒素気泡下で攪拌する。混合物を酢酸
エチル 100mlで2回抽出する。次に、水相を酸性イオン
交換樹脂によって酸性化し、過剰アセトン中で沈澱させ
る。得られた付着性沈澱物を再度最小限の水に溶解さ
せ、アセトン中で再沈澱させる。最後に水に再度溶解
し、凍結乾燥するき僅かに黄色がかった生成物2gが回
収される。得られた 1HNMRスペクトル(D2 O中)
は式(3)〔化27〕と一致し、カルボキシル基はイオン
化されている。
(dithiothreitol、DTT)とを窒素雰囲気下で水70ml
中に溶解させる。1Mソーダを添加してpH 8.5に調節
し、溶液を3時間窒素気泡下で攪拌する。混合物を酢酸
エチル 100mlで2回抽出する。次に、水相を酸性イオン
交換樹脂によって酸性化し、過剰アセトン中で沈澱させ
る。得られた付着性沈澱物を再度最小限の水に溶解さ
せ、アセトン中で再沈澱させる。最後に水に再度溶解
し、凍結乾燥するき僅かに黄色がかった生成物2gが回
収される。得られた 1HNMRスペクトル(D2 O中)
は式(3)〔化27〕と一致し、カルボキシル基はイオン
化されている。
【0063】実施例5 トリ(N−ブチル)ホスフィンによるポリマー(2) の還
元:分子(3) の調製 2.4gのポリマー(2) を窒素雰囲気下で水30ml中に溶解
させる。次に、予め脱気したメタノール 120mlを添加す
る。次に、トリ(n−ブチル)ホスフィン2mlを反応混
合物に注入する。3時間反応させた後、回転式蒸発器を
使用してメタノールを蒸発させる。残った水溶液に水50
mlを再度添加した後、酢酸エチル 200mlで2回抽出す
る。次に、実施例4に記載の方法で水溶液を酸性化し、
アセトン中で沈澱させる。D2 O中で得られた 1HNM
Rスペクトルは実施例4で得られたものと同じである。
元:分子(3) の調製 2.4gのポリマー(2) を窒素雰囲気下で水30ml中に溶解
させる。次に、予め脱気したメタノール 120mlを添加す
る。次に、トリ(n−ブチル)ホスフィン2mlを反応混
合物に注入する。3時間反応させた後、回転式蒸発器を
使用してメタノールを蒸発させる。残った水溶液に水50
mlを再度添加した後、酢酸エチル 200mlで2回抽出す
る。次に、実施例4に記載の方法で水溶液を酸性化し、
アセトン中で沈澱させる。D2 O中で得られた 1HNM
Rスペクトルは実施例4で得られたものと同じである。
【0064】実施例6 シスチンジメチルエステルによるポリマー(2) の架橋 5gのポリマー(2) と、 5.3gのシスチンジメチルエス
テル塩酸とを水 100ml中に溶解させる。6gのN−ジメ
チルアミノプロピルと、N'-エチルカルボジイミド(E
DC)を水5ml中に溶解し、すぐに反応混合物に添加す
る。混合物は直ちに濃い赤色に着色し、数秒後には、桃
色の沈澱物が生成する。反応を3時間後に停止させ、水
200ml を添加する。沈澱物を濾過して回収し、水で数回
洗浄し、真空オーブンで乾燥させる。
テル塩酸とを水 100ml中に溶解させる。6gのN−ジメ
チルアミノプロピルと、N'-エチルカルボジイミド(E
DC)を水5ml中に溶解し、すぐに反応混合物に添加す
る。混合物は直ちに濃い赤色に着色し、数秒後には、桃
色の沈澱物が生成する。反応を3時間後に停止させ、水
200ml を添加する。沈澱物を濾過して回収し、水で数回
洗浄し、真空オーブンで乾燥させる。
【0065】実施例7 シスチンジメチルエステルによるポリマー(2) の架橋 5gのポリマー(2) と、5.73gのシストンジエチルエス
テル塩酸とを水 100ml中に溶解させる。6gのN−ジメ
チルアミノプロピル、N'-エチルカルボジイミド(ED
C)を水5ml中に溶解させ、すぐに反応混合物に添加す
る。反応を3時間後に停止させ、水 200mlを添加する。
沈澱物を濾過によって回収し、水で数回洗浄し、真空オ
ーブンで乾燥する。
テル塩酸とを水 100ml中に溶解させる。6gのN−ジメ
チルアミノプロピル、N'-エチルカルボジイミド(ED
C)を水5ml中に溶解させ、すぐに反応混合物に添加す
る。反応を3時間後に停止させ、水 200mlを添加する。
沈澱物を濾過によって回収し、水で数回洗浄し、真空オ
ーブンで乾燥する。
【0066】実施例8 実施例6の架橋ポリマーのジチオトレイトールによる還
元 実施例7の架橋されたポリマー1gと、ジチオトレイト
ール 1.1gとを予め窒素流でパージした水 50ml 中に溶
解させる。1MソーダでpHを9.5 に調節すると反応混
合物は透明になる。反応を1時間後に停止する。酢酸エ
チル 50ml で6回抽出した後、イオン交換樹脂によって
水溶液をpH5まで酸性化し、酢酸エチル 50ml で2回
再抽出した後、凍結乾燥する。得られた生成物は主とし
て下記分子 (3)、(4) および(5) 〔化28〕〔化29〕
〔化30〕) の混合物である:
元 実施例7の架橋されたポリマー1gと、ジチオトレイト
ール 1.1gとを予め窒素流でパージした水 50ml 中に溶
解させる。1MソーダでpHを9.5 に調節すると反応混
合物は透明になる。反応を1時間後に停止する。酢酸エ
チル 50ml で6回抽出した後、イオン交換樹脂によって
水溶液をpH5まで酸性化し、酢酸エチル 50ml で2回
再抽出した後、凍結乾燥する。得られた生成物は主とし
て下記分子 (3)、(4) および(5) 〔化28〕〔化29〕
〔化30〕) の混合物である:
【0067】
【化28】
【0068】
【化29】
【0069】
【化30】 カルボキシル基はイオン化された形(−COO- 、N
a+ ) をしている。pH<3では混合物は完全には可溶
性ではなくなる。
a+ ) をしている。pH<3では混合物は完全には可溶
性ではなくなる。
【0070】実施例9 実施例6の架橋ポリマーのジチオトレイトールによる還
元:得られた生成物のエステル基の加水分解 実施例8に記載の方法で反応させるが、還元溶液は24時
間35℃でpHを9.5 に維持する。酢酸エチル50mlで6回
抽出した後、イオン交換樹脂によって水溶液をpHが5
になるまで酸性化し、酢酸エチル50mlで2回再抽出した
後、凍結乾燥する。得られた生成物は主として下記分子
(3)、(6) 、(7) 〔化31〕〔化32〕〔化33〕の混
合物である:
元:得られた生成物のエステル基の加水分解 実施例8に記載の方法で反応させるが、還元溶液は24時
間35℃でpHを9.5 に維持する。酢酸エチル50mlで6回
抽出した後、イオン交換樹脂によって水溶液をpHが5
になるまで酸性化し、酢酸エチル50mlで2回再抽出した
後、凍結乾燥する。得られた生成物は主として下記分子
(3)、(6) 、(7) 〔化31〕〔化32〕〔化33〕の混
合物である:
【0071】
【化31】
【0072】
【化32】
【0073】
【化33】 カルボキシル基はイオン化された形(−COO- 、N
a+ )をしている。混合物をイオン交換樹脂を通過させ
ると酸性化できる(pH=2.5 まで)。この場合、水へ
の可溶性は保持される。
a+ )をしている。混合物をイオン交換樹脂を通過させ
ると酸性化できる(pH=2.5 まで)。この場合、水へ
の可溶性は保持される。
【0074】実施例10 実施例7の架橋ポリマーのジチオトレイトールによる還
元 実施例7の架橋されたポリマー1gと、ジチオトレイト
ール 1.1gとを予め窒素流でパージした水 50ml 中に溶
解させる。1MソーダでpHを9.5 に調節すると反応混
合物は透明になる。反応を1時間後に停止する。酢酸エ
チル 50ml で6回抽出した後、1NHCl溶液でpHが4
になるまで酸性化すると僅かに栗色の付着性の沈澱物が
得られる。これは主として下記分子(3) 、(8) 、(9)
〔化34〕〔化35〕〔化36〕の混合物である:
元 実施例7の架橋されたポリマー1gと、ジチオトレイト
ール 1.1gとを予め窒素流でパージした水 50ml 中に溶
解させる。1MソーダでpHを9.5 に調節すると反応混
合物は透明になる。反応を1時間後に停止する。酢酸エ
チル 50ml で6回抽出した後、1NHCl溶液でpHが4
になるまで酸性化すると僅かに栗色の付着性の沈澱物が
得られる。これは主として下記分子(3) 、(8) 、(9)
〔化34〕〔化35〕〔化36〕の混合物である:
【0075】
【化34】
【0076】
【化35】
【0077】
【化36】
【0078】実施例11 生体組織の接着評価(EX VIVO ) 本発明組成物の接着特性をウサギの筋肉組織(背肉)に
測定した。組織は最大で48時間、生理的食塩水中に4℃
で保持した後、ウサギの組織を電動ナイフによって繊維
方向に切断(切断片の厚さ: 2.5±0.5mm)し、切断片か
ら25mm×25mmの正方形断片を切り出した。引張り試験は
通常の引張り装置、例えば 100Nの力のセンサーを備え
たアダメルローマジィ(Adamel Lhomargy) のDY34型の
引張り装置で行った。この引張り装置では力−移動距離
曲線が得られ、また、最大剥離力(Fmax ) とヤング(Y
oung) 係数が得られる。使われたエネルギーは曲線の下
の面積から計算した。試験では、シアノアクリル系接着
剤(例えば、商品名「ロクタイト スーパーグリュ(Loc
tite superglue) 」で市販、液体またはゲル) によって
2つのウサギの組織サンプルをそれより寸法の大きな不
活性な剛性のあるガラスまたはボール紙の支持体に固定
し、4Nの圧力を加えて3分後に測定した。
測定した。組織は最大で48時間、生理的食塩水中に4℃
で保持した後、ウサギの組織を電動ナイフによって繊維
方向に切断(切断片の厚さ: 2.5±0.5mm)し、切断片か
ら25mm×25mmの正方形断片を切り出した。引張り試験は
通常の引張り装置、例えば 100Nの力のセンサーを備え
たアダメルローマジィ(Adamel Lhomargy) のDY34型の
引張り装置で行った。この引張り装置では力−移動距離
曲線が得られ、また、最大剥離力(Fmax ) とヤング(Y
oung) 係数が得られる。使われたエネルギーは曲線の下
の面積から計算した。試験では、シアノアクリル系接着
剤(例えば、商品名「ロクタイト スーパーグリュ(Loc
tite superglue) 」で市販、液体またはゲル) によって
2つのウサギの組織サンプルをそれより寸法の大きな不
活性な剛性のあるガラスまたはボール紙の支持体に固定
し、4Nの圧力を加えて3分後に測定した。
【0079】用いた組成物は実施例3のポリマー(2) の
溶液(濃度20〜25%)で、サンプル当たり 100μl 用い
た。別のサンプルでは溶液ではなく粉末をウサギの組織
に直接塗布した。加圧下に3分間接着した後の接着値
(Fmax )は 1.5〜2Nの範囲であった。この値は線維
素をベースとする従来の生物接着剤の値 1.5〜2.5 Nと
同じである。ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウムの
ような市販のカルボキシルポリマーを用いて同じ試験を
行って得られた接着力はこれより低い(Fmax <1N、
接着エネルギー<1J)。
溶液(濃度20〜25%)で、サンプル当たり 100μl 用い
た。別のサンプルでは溶液ではなく粉末をウサギの組織
に直接塗布した。加圧下に3分間接着した後の接着値
(Fmax )は 1.5〜2Nの範囲であった。この値は線維
素をベースとする従来の生物接着剤の値 1.5〜2.5 Nと
同じである。ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウムの
ような市販のカルボキシルポリマーを用いて同じ試験を
行って得られた接着力はこれより低い(Fmax <1N、
接着エネルギー<1J)。
【0080】実施例12 マルチ−SH化合物 マルチ−SH化合物 (−COOH形) 、すなわち実施例
4、5、8、9および10の化合物 (3)、(4) と (5)、
(6) 、(7) 、(8) 、(9) で試験を実施した。サンプルの
組織をヨウ素ハイドロアルコール溶液に予め浸した後、
上記組成物をサンプル当たり 100μlの割合の水溶液で
塗布した。測定された剥離強度は1.12〜3.46Nの範囲
で、平均は2.04±0.62Nである。この値は線維素をベー
スにした従来の接着剤に匹敵し、平均ではそれを上回っ
ている。また、曲線の下の面積すなわち使われたエネル
ギーは線維素系接着剤の良いものよりも大きいか、それ
に等しかった。1時間接触させた後に行った試験結果か
ら、接着力は時間と共に増大することことが分かった
(1時間後の値は3〜4Nの範囲)。
4、5、8、9および10の化合物 (3)、(4) と (5)、
(6) 、(7) 、(8) 、(9) で試験を実施した。サンプルの
組織をヨウ素ハイドロアルコール溶液に予め浸した後、
上記組成物をサンプル当たり 100μlの割合の水溶液で
塗布した。測定された剥離強度は1.12〜3.46Nの範囲
で、平均は2.04±0.62Nである。この値は線維素をベー
スにした従来の接着剤に匹敵し、平均ではそれを上回っ
ている。また、曲線の下の面積すなわち使われたエネル
ギーは線維素系接着剤の良いものよりも大きいか、それ
に等しかった。1時間接触させた後に行った試験結果か
ら、接着力は時間と共に増大することことが分かった
(1時間後の値は3〜4Nの範囲)。
【0081】実施例13 水4mlに 0.1gのIV型ヒトコラーゲン (イメデックス(I
MEDEX)) を溶かした溶液を、不活性雰囲気下でジチオト
レイトール(DTT)10mlでpH9で18時間還元する。
溶液を透析(3回、8時間) した後、実施例9で調製し
た「マルチ−SH」型誘導体 80mg を添加する。濃縮ソ
ーダを添加して溶液のpHを9とし、35重量%の過酸化
水素水20μlを溶液に添加して混合物を部分的還元す
る。30分後に実施例12に記載の方法でウサギの組織に塗
布して反応混合物の接着力を測定した。 4Nの力で3分接触させた後に下記値が得られた: 平均接着力 1.9 ±0.4 N 接着エネルギー 2.9 ±1.2 mJ
MEDEX)) を溶かした溶液を、不活性雰囲気下でジチオト
レイトール(DTT)10mlでpH9で18時間還元する。
溶液を透析(3回、8時間) した後、実施例9で調製し
た「マルチ−SH」型誘導体 80mg を添加する。濃縮ソ
ーダを添加して溶液のpHを9とし、35重量%の過酸化
水素水20μlを溶液に添加して混合物を部分的還元す
る。30分後に実施例12に記載の方法でウサギの組織に塗
布して反応混合物の接着力を測定した。 4Nの力で3分接触させた後に下記値が得られた: 平均接着力 1.9 ±0.4 N 接着エネルギー 2.9 ±1.2 mJ
【0082】以下の実施例は生体組織間または生体組織
と移植したバイオ材料との間の接合力を測定した実施例
である。これらの実施例では、2つの表面を重ね、その
少なくとも1方の表面に本発明の組成物および/または
酸化剤を、両方の表面が互いに押圧された時に酸化剤が
組成物の重合を引き起こすような条件で、塗布または拡
散させた。例えば本発明組成物をスプレーするか、両方
の表面に本発明組成物を含浸させるか、酸化剤を含んだ
本発明の生体吸収性バイオ材料を2つの表面の間に挟む
か、本発明のバイオ材料の形の組成物を結合すべき2つ
の表面の間にを介在させた。
と移植したバイオ材料との間の接合力を測定した実施例
である。これらの実施例では、2つの表面を重ね、その
少なくとも1方の表面に本発明の組成物および/または
酸化剤を、両方の表面が互いに押圧された時に酸化剤が
組成物の重合を引き起こすような条件で、塗布または拡
散させた。例えば本発明組成物をスプレーするか、両方
の表面に本発明組成物を含浸させるか、酸化剤を含んだ
本発明の生体吸収性バイオ材料を2つの表面の間に挟む
か、本発明のバイオ材料の形の組成物を結合すべき2つ
の表面の間にを介在させた。
【0083】実施例14 実施例4、5、8、9および10の接着性モノマー (3),
(4), (5), (6), (7)、(8) または(9) (60mg)の溶液 150
μlをとり、酸化剤溶液、例えばヨウ素溶液または過酸
化水素水溶液を含む湿布または圧定布(compresse) 上に
塗布し、湿布を2つの生体組織の間に置き、数分間圧力
を保持したまま湿布の両側の2つの生体組織をコラーゲ
ンで結合させる。湿布はコラーゲンの代わりに例えばア
ルギン酸塩、ヒアルロン酸または酸化セルロースにして
もよい。
(4), (5), (6), (7)、(8) または(9) (60mg)の溶液 150
μlをとり、酸化剤溶液、例えばヨウ素溶液または過酸
化水素水溶液を含む湿布または圧定布(compresse) 上に
塗布し、湿布を2つの生体組織の間に置き、数分間圧力
を保持したまま湿布の両側の2つの生体組織をコラーゲ
ンで結合させる。湿布はコラーゲンの代わりに例えばア
ルギン酸塩、ヒアルロン酸または酸化セルロースにして
もよい。
【0084】実施例15 形成外科および整形外科での皮膚の接着 筋肉面に酸化剤溶液を塗り、圧定布を用いて過剰な溶液
を除去した後、本発明の液体組成物を筋肉面にスプレー
して2つの生物組織を結合させる。この実施例は2つの
組織を結合状態に保持するための全ての外科治療に応用
でき、生体表面の1方または両方に酸化剤溶液または本
発明組成物のいずれかを塗布し、その後に組成物または
酸化剤溶液をスプレーして組織を結合させることができ
る。
を除去した後、本発明の液体組成物を筋肉面にスプレー
して2つの生物組織を結合させる。この実施例は2つの
組織を結合状態に保持するための全ての外科治療に応用
でき、生体表面の1方または両方に酸化剤溶液または本
発明組成物のいずれかを塗布し、その後に組成物または
酸化剤溶液をスプレーして組織を結合させることができ
る。
【0085】実施例16 吻合保護 本発明は血管、内蔵、婦人科または泌尿器科の外科手術
の際の吻合の保護に使用できる。本発明の接着性モノマ
ー組成物の溶液を吻合表面に噴霧した後に、接着性モノ
マーを塗布した組織上に酸化剤溶液を含浸させた圧定布
または吻合圧迫パッチを取付ける。別の変形例では、接
着性モノマーを予め含浸させた圧定布または吻合パッチ
で吻合を囲み、この材料に酸化剤を噴霧してその材料を
組織に接着する。
の際の吻合の保護に使用できる。本発明の接着性モノマ
ー組成物の溶液を吻合表面に噴霧した後に、接着性モノ
マーを塗布した組織上に酸化剤溶液を含浸させた圧定布
または吻合圧迫パッチを取付ける。別の変形例では、接
着性モノマーを予め含浸させた圧定布または吻合パッチ
で吻合を囲み、この材料に酸化剤を噴霧してその材料を
組織に接着する。
【0086】実施例17 組織埋め込み 軟質組織または骨を切除して生じた空洞を埋め込むため
に、実施例9の接着剤で空洞を被覆し、次に、酸化剤溶
液で部分的に含浸されたコラーゲンの超微粉サスペンジ
ョンを塗布して空洞を埋める。変形例では先ず接着性モ
ノマーを含浸したコラーゲンの超微粉のサスペンジョン
または溶液で空洞を埋め、次いで、埋めた部分にヨウ素
の酸化剤水溶液を注入する。
に、実施例9の接着剤で空洞を被覆し、次に、酸化剤溶
液で部分的に含浸されたコラーゲンの超微粉サスペンジ
ョンを塗布して空洞を埋める。変形例では先ず接着性モ
ノマーを含浸したコラーゲンの超微粉のサスペンジョン
または溶液で空洞を埋め、次いで、埋めた部分にヨウ素
の酸化剤水溶液を注入する。
【0087】実施例18 組織の修復 硬い膜の外科手術で病理組織を切除した後に、切除した
組織の代わりに例えばコラーゲンのパッチを置いて新し
い組織を形成させる。この場合にはパッチの周りに接着
性モノマー組成物を付けた後にパッチを取付け、パッチ
上に酸化剤溶液を噴霧して、コラーゲンを接着・密閉す
る。
組織の代わりに例えばコラーゲンのパッチを置いて新し
い組織を形成させる。この場合にはパッチの周りに接着
性モノマー組成物を付けた後にパッチを取付け、パッチ
上に酸化剤溶液を噴霧して、コラーゲンを接着・密閉す
る。
【0088】実施例19 組織の保護 粘膜等の内部組織や外部組織を保護するため、または瘢
痕形成を向上させるために、組織に酸化剤調製物を含浸
し、過剰な酸化剤溶液を除去した後、接着性モノマ組成
物を噴霧する。必要に応じて例えばコラーゲンの保護圧
定布をさらに取付ける。
痕形成を向上させるために、組織に酸化剤調製物を含浸
し、過剰な酸化剤溶液を除去した後、接着性モノマ組成
物を噴霧する。必要に応じて例えばコラーゲンの保護圧
定布をさらに取付ける。
【0089】実施例20 止血方法 心臓血管、腹部または胸郭外科手術、例えば肝切除術等
での大量の出血の場合に、組織の切断面に本発明接着性
モノマー溶液を噴霧し、酸化溶液で予め含浸した圧定布
を貼り付け、止血が得られるまで圧迫を保持する。あま
り大量ではない出血の場合には、接着性モノマーと酸化
剤溶液を順次または同時に噴霧・塗布するだけで止血で
きる。
での大量の出血の場合に、組織の切断面に本発明接着性
モノマー溶液を噴霧し、酸化溶液で予め含浸した圧定布
を貼り付け、止血が得られるまで圧迫を保持する。あま
り大量ではない出血の場合には、接着性モノマーと酸化
剤溶液を順次または同時に噴霧・塗布するだけで止血で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−ルイ タイヨ フランス国 69890 ラ トゥール ドゥ サルバニィ リュ デ グルフィエール 1 (72)発明者 ジェローム ティオリエ フランス国 69009 リヨン ケ ジャイ ール41
Claims (15)
- 【請求項1】 一般式〔化1〕: 【化1】 〔ここで、x、y、zは1または2であり、 Rは1〜50個の炭素原子を有する炭化水素鎖、好ましく
はアルキル鎖、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子を
有する脂肪族鎖であり、 R1 とR2 〔化2〕の群の中から選択され: 【化2】 R3 、R4 、R5 、R6 およびR7 は水素または脂肪族
および/または脂環族および/または芳香族の基、好ま
しくは低級アルキル基および/または芳香族基、さらに
好ましくは〔化3〕の群の中から選択される基: 【化3】 (ここで、φは芳香族環である)〕で表される、少なく
とも2つのチオール基またはその誘導体と、保護され又
は保護されていないカルボキシル基および/またはカル
ボニル基とを有する有機化合物を含むことを特徴とする
外科用、特に生体組織間の結合および生体組織と移植し
たバイオ材料との結合に用いられる生物適合性と生物分
解性のある無毒な接着性組成物。 - 【請求項2】 R1 とR2 とが−O−R5 である請求項
1に記載の組成物。 - 【請求項3】 R1 が〔化4〕: 【化4】 を表し、R2 が−O−R5 を表すか、その逆である請求
項1に記載の組成物。 - 【請求項4】 R1 とR2 が〔化5〕の基である請求項
1に記載の組成物: 【化5】 - 【請求項5】 〔化1〕中の〔化6〕: 【化6】 の基がクエン酸を以外のポリ酸、好ましくはジカルボン
酸残基であり、Rが好ましくは〔化7〕: 【化7】 (ここで、 p≦5、好ましくは2または3 q≦5、好ましくは1または2 r≦5、好ましくは1) の中から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載
の組成物。 - 【請求項6】 Rはが低分子量のポリ乳酸および/また
はポリグリコールおよび/またはポリアミノ酸の鎖で構
成される請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項7】 生物吸収性の液体溶液、スプレー、ゲ
ル、粒子または固体材料の形をしている請求項1〜6の
いずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組
成物を表面または内部に有することを特徴とする生体組
織に接着が可能なバイオ材料。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組
成物と反応が可能な酸化剤、好ましくはヨウ素および/
またはその誘導体および/または過酸化酸素水を表面ま
たはその内部に有することを特徴とする生体組織に接着
が可能なバイオ材料。 - 【請求項10】 血管、骨、組織または靱帯用のパッ
チ、圧定布、埋め込み材料、外科用セメントまたは人工
補整器あるいはインプラントの形をした請求項8または
9に記載のバイオ材料。 - 【請求項11】 少なくとも一部分が一般式〔化8〕に
対応するポリマーで構成される請求項8〜10のいずれ一
項に記載のバイオ材料: 【化8】 (ここで、 nは1〜100 の数であり、 R1 とR2 は請求項1〜4のいずれか一項に記載の定義
を有し、 Rは請求項5または6に記載の定義を有する) - 【請求項12】 請求項8〜10のいずれか一項に記載の
ポリマーを、少なくとも1つの架橋剤、好ましくはポリ
オールおよび/またはポリアミン、さらに好ましくはシ
スチンとその誘導体、単糖類とその水素化誘導体および
その他のポリオール(グリセロール)の中から選択され
る架橋剤を用いて架橋した架橋物を少なくとも一部分に
有する請求項8〜10のいずれか一項に記載のバイオ材
料。 - 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一項に記載の
組成物、材料の少なくとも2つの混合物で構成されるバ
イオ材料。 - 【請求項14】 成分モノマーの平均SH数が2以上で
ある請求項13に記載のバイオ材料。 - 【請求項15】 請求項1〜7の少なくとも一項に記載
の少なくとも1つの化合物および/またはポリマーおよ
び/または架橋物および/または組成物と、下記: (1) 多糖類、例えばアミドン、セルロース、キトサン、
デキストラン、ヒアルロン酸または硫酸コンドロイチン
等のムコ多糖類、(2) 蛋白質、例えばコラーゲン、ゼラ
チン、アルブミン、グロブリン、(3) ポリアミノ酸、
(4) ポリエステル(特に乳酸および/またはグリコール
酸のポリエステル)、ポリオルトエステル、ポリ無水
物、ポリホスファゼン、(5) 脂質およびリン脂質のよう
な生物高分子または生物分解性の合成または天然のポリ
マーとを組み合わせたことを特徴とする接着材。
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