JPH07163400A - 複製連鎖反応を利用してb.ブルグドルフエリの亜群を検出するためのdna変異配列 - Google Patents

複製連鎖反応を利用してb.ブルグドルフエリの亜群を検出するためのdna変異配列

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JPH07163400A
JPH07163400A JP6180705A JP18070594A JPH07163400A JP H07163400 A JPH07163400 A JP H07163400A JP 6180705 A JP6180705 A JP 6180705A JP 18070594 A JP18070594 A JP 18070594A JP H07163400 A JPH07163400 A JP H07163400A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複製連鎖反応を利用してB.ブルグドルフエ
リの亜群を検出することを可能にするDNA変異配列を
提供すること。 【構成】 517番のヌクレオチドから742番のヌク
レオチドにわたるB.burgdorferiフラジェ
リン遺伝子の開放型読み枠の高度可変領域の配列の変異
配列であって、531、549、552、612、61
3、684及び693位のグアノシンによる、539、
591、603、622、639、651及び666位
のアデノシンによる、540、573、630及び69
6位のチミジンによる、並びに735位のシトシンによ
る塩基置換を特徴とする、又は、531、595、61
2、649及び663位のグアノシンによる、539、
552、651、666、670及び688位のアデノ
シンによる、540、571、594、630及び69
6位のチミジンによる、並びに644及び726位のシ
トシンによる塩基置換を特徴とする変異配列。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体由来試料中に微量
に存在する感染因子を検出するための核酸プローブアッ
セイ法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ライム
病は、ダニ媒介スピロヘータBgorrelia bu
rgdorferiがひき起こす臨床疾患の一群であ
る。それは、北米および欧州で最も普通の節足動物媒介
疾患である。この感染症独特の病形としては、慢性遊走
性紅斑、慢性萎縮性先端皮膚炎、リンパ球性背髄神経根
炎およびライム関節炎がある。この疾患の第2期および
第3期には、重篤な神経系または心臓への迷入が観察さ
れる。臨床提示の多様性と周知の通りこの疾患が他の神
経障害、リウマチ性障害に似ていることとが、正確な診
断を困難にしている。ライム病の臨床および病因の面か
らの総説については、Steereら、N.Engl.
J.Med.308:733およびDuray,Re
v.Infect.Dis.112:S1487を参照
されたい。ライム病の極めて重篤な臨床経過にもかかわ
らず、診断と適切な治療を早期に実施できれば、ライム
病は抗生物質療法に極めてよく反応する。しかし、早期
診断は、感染後の最初の何日間あるいは何週間のうちに
信頼すべき鑑別診断を可能にする試験法がないために、
できないことである。現在用いられている診断用試験は
いずれも血清学的なもので、間接免疫蛍光法(IF
A)、酵素結合免疫吸着剤検定(ELISA)及び免疫
ブロッティングを包含する。このような免疫学的試験
は、所期疾患の患者の約50〜60%しか、感染後の最
初の3〜6週間の間にIFAやELISAによって測定
可能で診断に役立つ値を持たないので、信頼できないも
のである。 その上、T.pallidumが惹起する
梅毒およびBorrelia hermsiiが惹起す
る回帰熱の患者で、IFAおよびELISAでの偽陽性
反応が報告されている。B.burgdorferiの
血清依拠アッセイで偽陽性が多いのは、病原性スピロヘ
ータ間で遺伝的相互関係が高度な結果、主要構造決定基
の血清学的交差反応性が生じることに帰しうる。たとえ
ば、Magnarelliら、J.Infect.Di
s.,156:183(1987)参照。
【0003】血清学的アッセイに代るものとして、核酸
プローブが極めて特定された標的配列に結合するという
性質に基いた試験がある。ライム病では、微生物自体が
感染中極めて少数存在するだけであるので、まず標的核
酸配列を増幅して、シグナル発生分子を結合させたプロ
ーブが十分な数だけハイブリダイズして、検出可能なシ
グナルを発生するようにすることが必要である。かかる
プローブ依存アアセイ法の戦略は、検出しようとする微
生物種のついて標的配列が特異性をもち、標的配列の認
識がその種のあらゆるメンバー株に及ぶということにあ
る。B.burgdorferiの核酸プローブアッセ
イは、この微生物とそれに密接に関連する種、とくに回
帰熱の諸変種であるB.hermsii、B.park
eri、B.turicatrae、B.hispan
icaおよびB.recurrentisとを弁別でき
なければならない。種々のBorreliaについての
DNAの相同性の検討により、Hyde & John
son,Zbl.Bakt.Hyg.A,263:11
9(1988)において報告されているように、種々の
程度の相同性が示され、B.hermsiiが58〜6
3%という最大の相同性を示す。北米の3つの種、B.
hermsii、B.turicataeおよびB.p
arkeriは77〜100%の相同性を共有するが、
欧州と北米の諸株の比較により、実質的な種内変動が示
されている。
【0004】核酸プローブアッセイによるB.burg
dorferiの検出に当っては、OspAおよびOs
pB表面蛋白抗原に対するプローブが注目されてきた。
Nielsonら、Mol.Cel.Probes,
4:73(1990)は、増幅された145塩基対のO
spAセグメントを成功裏にプローブ探査して、スピロ
ヘータ50抗凝固剤に相当するB.burgdorfe
ri DNAわずか50fgを検出したことを報告して
いる。プローブは、B.hermsii、T.pall
idum、T.denticolaあるいはS.aur
eusとの交差反応性が認められなかったことから、
B.burgdorferiに対し特異的であることが
見出された。しかし、Persingら、J.Cli
n.Micro.,28:566(1990)は、多数
の真正なB.burgdorfrei分離株のOspA
領域をプローブ探査し、それらのプローブが分離株の全
てを断定的に同定できるわけではないことを見出した。
この結果の分子レベルでの根拠は、B.burgdor
feriが株によっては大きく異なるOspA蛋白を有
したり、OspA蛋白を全くもたず、代りに、より小さ
いpCという蛋白を持つという知見であった。それゆ
え、現在のところ、B.burgdorferiに対す
る決定的なアッセイ法はない。
【0005】より最近の研究は、B.burgdorf
eriが1群より多くの微生物を包含しているかもしれ
ないことを示している。Posticら、Res.Mi
crobiol.,141:465(1990)は、種
々の出所からの13株をDNA/DNAハイブリダイゼ
ーションによって分析し、4株からなる亜群を9参照株
から区別できることを見出した。Rosaら、J.Cl
in.Microbiol.,29:524(199
1)も、ゲノムの未知部分からのB.burgdorf
eri特異性標的配列を用いてのDNA増幅パターンに
より、B.burgdorferiの2亜群を識別でき
ることを見出した。これら2グループの結果の間には大
きな矛盾があって、これらの系が満足できるほどに特異
性のある診断上の価値をもっていないかもしれないこと
を示している点を注記しておくべきであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】B.burgdorfe
riおよびB.hermsiiからの、高保存性フラジ
ェリン遺伝子をコードするDNA配列を比較すると、短
い欠失を含めて、50〜70%の食い違い(ミスマッ
チ)塩基を含む相対的に非相同性の小さい領域が明らか
になる。この領域から選んだプライマーは、B.bur
gdorferiに特異的なプライマー間配列の増幅を
指示することが見出された。このプライマー間領域のた
めに構築されたプローブは、B.burgdorfer
iを特異的に同定する。
【0007】本発明によれば、かかるプライマーおよび
プローブを用いて生体由来試料中のB.burgdor
feriを特異的に検出するためのバイオアッセイ法
は、(1)該試料から核酸画分を抽出し、(2)鞭毛の
開放型読み枠をコードする核酸の半保存領域のフランキ
ング(隣りの)配列に対して相補鎖特異性プライマー対
を加え、(3)それらプライマーを相補鎖配列とハイブ
リダイズさせ、(4)核酸増幅技法によって該半保存領
域を増幅させ、(5)増幅された半保存領域を、プライ
マー間配列から構築されたシグナル発生プローブとハイ
ブリダイズさせ、(6)ハイブリダイズされたプローブ
が発生するシグナルを検出することからなる。
【0008】本発明の他の一面では、鞭毛の開放型読み
枠領域においてB.burgdorferiに特異的で
あるオリゴヌクレオチドプライマー対を選ぶが、第一の
かかるプライマーは、鞭毛の開放型読み枠の390番〜
770番ヌクレオチドからの約8〜32個の連続した塩
基の配列からなり、第二のかかるオリゴヌクレオチドプ
ライマーは、第一のプライマーの5’末端から少なくと
も50ヌクレオチドの間隔を置いて相補鎖上にあり、
B.hermsiiの対応する配列との相同性が70%
以下である8〜32個の実質的に連続した塩基を含む配
列からなる。
【0009】本発明のさらに別の一面は、フラジェリン
遺伝子の開放型読み枠の非相同領域から増幅された核酸
を特異的に検出するためのプローブの選択を含む。これ
らのプローブは、B.burgdorferiの鞭毛の
開放型読み枠の配列に対しては実質的に相同であるが、
B.hermsiiの対応する配列に対しては約70%
した相同でないシグナル発生性オリゴヌクレオチドトレ
ーサーからなる。トレーサーに結合されるシグナル発生
手段は、放射性標識、蛍光標識またはビオチニル化標識
であってよい。
【0010】配列 CTC TGG TGA GGG
AGC TCA AAC TGCTCA GGC TG
C ACC GGT TCA AGA GGG Tのオ
リゴヌクレオチドを含むプローブを用いて、プライマー
間配列の増幅を行っておいて多数のB.burgdor
feri株のスクリーニングを行った。このプローブは
いくつかの増幅された核酸を検出したが、他のものは検
出しなかった。従って、本発明のさらに別の一面は、こ
れらのプライマー間領域の配列を、B.burgdor
feriの亜群を検出するための標的として利用するこ
とである。後述のように、B.burgdorferi
フラジェリン遺伝子の開放型読み枠の、517番ヌクレ
オチドから742番ヌクレオチドに至る高度可変領域の
一変異配列は、531、549、552、612、61
3、684、693位でのグアノシンによる、539、
591、603、622、639、651、666位で
のアデノシンによる、540、573、630、696
位でのチミジンによるおよび735位でのシトシンによ
る塩基置換を含む。また後述のように、B.burgd
orferiフラジェリン遺伝子の開放型読み枠の、5
17番ヌクレオチドから724番ヌクレオチドに至る高
度可変領域の他の一変異配列は、531、595、61
2、649および663位でのグアノシンによる、53
9、552、651、666、670および688位で
のアデノシンによる、540、571、594、630
および696位でのチミジンによるならびに644およ
び726位でのシトシンによる塩基置換を含む。最後
に、標的配列の一部に対して相補性のプローブの1セッ
トは、CTC TGG TGT GGG AGC TC
A AAC TGC TCA GGC TGC ACC
GGT TCA AGA GGG T,CTC TG
G TGA AGG AGC TCA GGCTGC
TCA GAC TGC ACC TGT TCA A
GA AGGおよびTGC TGG GGG AGC
TCA AGC TGC TCA GGC TGC A
CC TGT TCA AGA GGG TGCからな
る群から選ばれた選ばれた配列をもつオリゴヌクレオチ
ドプローブと該プローブに結合されたシグナル手段とか
らなるB.burgdorferi亜群検出用オリゴヌ
クレオチドトレーサーを包含する。
【0011】B.burgdorferiの増幅された
標的配列に対するプローブ依存アッセイ法を開発しよう
とする従来の試みでは、OspAおよびPspB遺伝子
から発現される主要表面抗原蛋白が選択された。全ての
真正なB.burgdorferi株がこれらの抗原を
コードしているわけではないことが判明しているので、
異なる配列を選択しなければならないことは明らかであ
る。
【0012】スピロヘータでは、内鞭毛は、単一のサブ
ユニットからなるアッセイブリーにより構成されてい
る。Wilskeら、Zbl.Bakt.Hyg.A2
63:92(1986)は、B.burgdorfer
iのフラジェリン蛋白質に対して単離されたモノクロー
ナル抗体がB.hermsii、B.duttoni、
B.turicataeおよびB.parkeriとも
反応することを報告した。その単一サブユニット構造、
抗原相同性の証拠および同一分子内での構造上および生
理学上の制約のため、フラジェリン遺伝子は高度に保存
されえて、それゆえ、プローブ依拠アッセイにおける標
的として、種の各メンバーを同定しそうに思われる。し
かし、同じ抗血清に対する数種の種の交差反応は、これ
らの遺伝子が同じ属内の諸種の間で高度に保存されうる
ことも示唆している。
【0013】事実、B.burgdorferiに最も
密接に関連する種であるB.hermsiiについての
フラジェリン遺伝子の単離および配列決定は、B.bu
rgdorferiと相同性の大きい領域を明らかにし
た。しかし、思いがけないことに、フラジェリン遺伝子
の開放型読み枠内に、相対的に非相同の配列を含むおよ
そ480塩基対の領域もあった。本発明では、相対的に
非相同のこれら配列が、B.burgdorferiの
増幅、検出においては特異的であるが、他の密接に関連
した種は識別するところのプライマーおよびプローブを
構築するための基礎を与えてくれる。
【0014】次の式Aは、B.burgdorferi
およびB.hermsiiからのフラジェリン遺伝子の
ヌクレオチド配列の相同性の比較を示す。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】ヌクレオチドの整列には、Nuc.Aci
ds Res.,12:126(1988)に引用され
ている通り、UWGCGT分析プログラムBESTFI
Tの助けを借りた。B.burgdorferiの配列
をB.hermsiiの配列の上方に位置させてある。
この比較から、非相同性の領域がおよそ390位および
712位のヌクレオチドによってはさまれていることが
わかる。約475位のヌクレオチドから約770位のヌ
クレオチドまでの領域が、それがB.hermsiiの
配列における少なくとも2つの小さい欠失を含んでいる
ため、プライマーおよびプローブの構築に好ましい。
【0019】プライマー配列の選択に当たっては、好ま
しくは約8〜32ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドを
利用するのが望ましい。8個未満のヌクレオチドを使用
すると、特異性が低下し、結合親和性が減少する。約3
2個より多いヌクレオチドを使用しても、プライマー機
能や特異性が増すことにはならず、顕著なミスマッチ領
域での結合の確率が増すかもしれない。しかし、6また
は7個のあるいは32個より多くのヌクレオチドからな
るプライマーを使用できる配列が非相同領域内にあるで
あろうし、それらは、好ましい配列長の均等物であると
考えるべきである。
【0020】プライマー選択における戦略は、B.he
rmsiiの対応する配列に対して最大限非相同の、
B.burgdorferi本来の短い配列を同定する
ことである。増幅反応では、プライマーはB.burg
dorferiの鋳型とのみアニールし、B.herm
siiのDNAとはアニールしないので、シグナル発生
プローブとハイブリダイズされうる諸配列の特異的増幅
は起こらない。さらに、プライマーは、向かい合った鎖
上で標的領域の隣にくるよう選択する。この標的領域
は、それがハイブリダイズするプローブと少なくとも同
じ長さであるべきで、好ましくは約50ヌクレオチドの
長さであるべきである。かくして、鞭毛遺伝子の開放型
読み枠の390〜712番ヌクレオチドからの実質的に
連続した約8〜32塩基を含む配列からなる群から選ば
れた第一のオリゴヌクレオチドと、第一のプライマーの
5’末端から約50ヌクレオチドの間隔を置いて相補鎖
上にある配列であって、B.hermsiiの対応する
配列の70%以上の相同性しかもたない実質的に連続し
た8〜32塩基を含む配列からなる群より選ばれた第二
のオリゴヌクレオチドとからなるプライマー対を選択す
る。
【0021】選んだプライマーは、相補鎖上での鎖伸長
のために変性核酸鋳型上の開始点として利用する。核酸
の増幅は、米国特許第4,683,195号および同第
4,683,202号(Mullis)中に記載されて
いる通りの複製連鎖反応(PCR)を用いて行うのが便
利である。この方法では、標的DNAが変性され、プラ
イマーが、それぞれの向かい合った鎖の上の増幅される
べき標的領域に隣る相補配列とハイブリダイズされる。
ヌクレオチド三リン酸類と共にDNAポリメラーゼを加
えると、プライマーから新しいDNAが合成される。反
応が完了すると、DNAを再び変性し、さらにポリメラ
ーゼを加えると、次のラウンドのDNA合成が起こる。
これを何回も繰り返すことにより、5〜6 logオーダー
の高度の増幅を達成できる。ハイブリダイゼーションお
よび重合はできるだけ厳格な条件組合せのものとで、す
なわち、プライマーの結合に、正確な配列への一層高い
忠実度が求められる高昇温度下で、行うことが望まし
い。好ましい温度は65℃で、これには、米国特許第
4,889,819号(Gelfandら)に記載のも
のなどの耐熱性ポリメラーゼの使用が必要である。
【0022】当業者に既知の他の核酸増幅プロトコール
をPCRに替えてもよい。3SRと呼ばれるかかる一方
法は、逆転写酵素を利用してRNA/DNAハイブリッ
ドをつくり出し、これより、T7または他の適当な転写
プロモーターを含有する二重DNA構造を製出する。D
NA依存性RNAポリメラーゼを系に加え、標的配列に
特異的な転写物を多数合成させる。これらの増幅された
転写物をつぎに適当なシグナル発生性オリゴヌクレオチ
ドでプローブ探査し、特定の標的を検出する。3SRあ
るいはTASと呼ばれる関連した増幅法のためのプライ
マーを構築するに当っては、プロモーター配列がプライ
マーの5’末端に結合されなければならない。配列TA
ATACGACTCACTATAGGGAをもつT7プ
ロモーターが好ましい。
【0023】プローブ配列は、非相同性開放型読み枠領
域内の任意のプライマー間配列から選択すればよい。最
良のプローブは、ミスマッチ極大の配列を組入れている
ものである。この領域では、約585番の塩基から約6
50番の塩基までの配列が、欠失を含む領域にかかって
いて、全体としておよそ50%のミスマッチ率をもつの
で、とくに有効である。この好ましい実施態様で、1つ
または2つのプライマーよりもむしろプローブをこの領
域から選択するのは、高度ミスマッチのプローブは増幅
が低レベルの標的とは有意にハイブリダイズせず、その
結果実質的に定量的アッセイが行えるという観察に基い
ている。
【0024】プローブの長さは、数ないし数百塩基対と
いう、可能性として広い範囲にわたって変えうる。しか
し、プローブの特異性とその安定性との間でバランスを
とらなければならない。相対的に短いプローブ、とくに
高度非相同性領域から選ばれたものは、相対的に長いも
のよりは特異性がより高いが、ハイブリダイゼーション
の厳格さが良好となる温度で不安定な傾向がある。長い
プローブは、より多数のミスマッチを許容しうるため
に、一般に特異性が低い。好ましいプローブは、相対的
非相同の領域から選ばれたもので、GC含量が比較的高
く、約35〜55ヌクレオチド長である。
【0025】フラジェリン遺伝子の開放型読み枠の、ミ
スマッチおよび非相同性が最高度の、594〜642位
ヌクレオチドに囲まれた領域から選ばれたオリゴヌクレ
オチド、すなわちCTC TGG TGA GGG A
GC TCA AAC TGC TCA GGC TG
C ACC GGT TCA AGA GGG Tを用
いて、32P結合プローブを構築した。多数のB.bur
gdorferiと推定される菌株を、上記プライマー
がアニールするフラジェリン遺伝子内部位間にわたる標
的領域(プライマー間増幅領域)をまず増幅させること
により、スクリーニングした。
【0026】増幅された核酸類をつぎに、サザンブロッ
トアッセイで上記プローブを用いて探査した。驚くべき
ことに、真正なB.burgdorferi株のなか
に、プローブとのハイブリダイゼーションを示すもの
と、示さないものとがあった。増幅された配列の配列分
析を行った。それらの配列を次の式に示す。
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】これらの配列は、いくつかの位置のミスマ
ッチ塩基を含んでいる。最少5個のミスマッチ塩基を含
む1領域を選ぶことにより、プライマー間領域をまず増
幅し、つぎに増幅されたプローブを特定配列のプローブ
で探査するところのアッセイ法においてB.burgd
orferiの3つの亜群を区別できる3種のプローブ
を得た。3種のプローブの配列は次の通りである:プロ
ーブ1:CTC TGG TGA GGG AGC T
CA AAC TGC TCA GGC TGC AC
C GGT TCA AGA GGG T,プローブ
2:CTC TGG TGA AGG AGC TCA
GGC TGC TCA GAC TGC ACC
TGT TCA AGA AGG,プローブ3:TGC
TGGTGA GGG AGC TCA AGC T
GC TCA GGC TGCACC TGT TCA
AGA GGG TGC。
【0030】次の表は、上記の対応するプローブの各々
によって特異的に検出されるB.burgdorfer
i株の個々の亜群を示す。
【0031】
【表1】
【0032】次の3つの式は、3亜群を特異的に検出す
るためのプローブオリゴヌクレオチドの配列を示す。
【0033】プローブ1.B.burgdorferi
B31
【化8】 CTCTGGTGAG GGAGCTCAAA CTGCTCAGGC TGCACCGGTT CAAGAGGGT
【0034】プローブ2.B.burgdorferi
P/Sto群
【化9】 TGCTGGTGAG GGAGCTCAAG CTGCTCAGGC TGCACCTGTT CAAGAGGGTG CT
【0035】プローブ3.B.burgdorferi
P/Bi群
【化10】 CTCTGGTGAA GGAGCTCAGG CTGCTCAGAC TGCACCTGTT CAAGAAGG
【0036】出願人(発明者)らは、上記特定の諸配列
が、フラジェリン遺伝子の実質的に対応する各領域につ
いてミスマッチ塩基の度合が極大となって、得られるア
ッセイが厳格なものとなるため、とくに好ましいことを
見出している。しかし、アッセイの特異性を悪影響を与
えないような僅かな、重要でない塩基置換を行ってもよ
いことは明らかであろう。かかる微細な配列変更は、本
明細書で開示した配列と均等であると、出願人らは考え
る。
【0037】これらプローブを、分子として、シグナル
発生手段と組合せると、それらが結合する標的配列にタ
グ(標識)を付けることのできる、すなわち直接的にあ
るいは間接的にシグナルを発しうるオリゴヌクレオチド
トレーサーとなる。かかるトレーサーは、放射性分子あ
るいは酵素に結合されたプローブであってもよく、それ
が便利である。トレーサーが標的にハイブリダイズする
と、その二重鎖デュープレックスは、慣用の分離手法に
よってハイブリダイズしていないトレーサーから分離で
き、結合放射能の量はシンチレーションカウンターまた
はガンマーカウンターで測定できる。ハイブリダイズし
た酵素結合トレーサーの分離にも、同様の慣用の分離手
法を用いうる。酵素結合デュープレックスが分離される
と、比色用または蛍光測定用の基質を加え、慣用の機器
によってシグナルを検出する。当業者に既知の他のシグ
ナル発生系としては、McCapraら、Chemil
uminescence and Biolumine
scence,Plenum Press,N.Y.
(1973)に記載されているごとき、アクリジニウム
エステル類またはジオキセタン類を用いる化学発光法、
蛍光アッセイなどの蛍光標識(タグ)あるいはビオチン
結合プローブが挙げられる。
【0038】とくに興味があるのは、フルオレセイン標
識プローブがその標的にハイブリダイズしたときの偏光
の増加を測定する蛍光偏光法(FP)の応用である。こ
の検出系の重要性は、未結合のトレーサーをまず分離す
ることなく、トレーサーが標的にアニールすると直ちに
検出を行えることである。この検出法は、後記の実施例
2により詳細に記載されている。
【0039】本発明のプライマーおよびプローブを使用
して、生体由来試料中のB.burgdorferiの
診断検出法を都合よく構成する。かかるバイオアッセイ
法では、適切な配列の精製、クローニングされた遺伝子
断片を採用してもよいが、最良のプライマーおよびプラ
イマー源は慣用のオリゴヌクレオチド合成法によるもの
である。関心の持たれる生体由来試料としては、ライム
病症候群に関係あるとされた皮膚パンチバイオプシー検
体、血液および血液画分、脳背髄液、身体組織画分があ
る。パンチバイオプシー試料のための諸手法はBerg
erら、J.Am.Acad.Dermatol.,1
3:444(1986)に記載されている。血液からの
スピロヘータの分離は、Benachら、N.Eng.
J.Med.,308:740(1983)に記載され
ている。脳背髄液からのスピロヘータの分離は、Kar
lsonら、J.Clin.Microbiol.,2
8:473(1990)に記載されている。他の組織か
らの分離も文献に記載されている。
【0040】トレーサーハイブリダイゼーションに先立
つ増幅段階を実施するためには、核酸を抽出して、それ
らを利用できるようにすることが必要である。生体由来
試料から核酸を得るための抽出法は当該技術分野で周知
であり、本発明のバイオアッセイの実施に当っては常法
と考えられる。たとえば、Keller & Mana
k,DNA Probes,第2章“Sample P
reparation”が、オリジナル文献の引用を含
めて、多くの標準的方法を極めて詳細に提示している。
さらに変性によって核酸を標準することも通常のもの
で、pHまたは塩濃度の操作あるいは加熱によって行い
うる。
【0041】鋳型配列とハイブリダイズすると、ポリメ
ラーゼ媒介鎖伸張の基質として働くところのプライマー
は、変性の前または後に反応混合物に加えてよく、再生
条件へシフトさせるとき、アニールされる。つぎにポリ
メラーゼを加え、順次鎖伸張サイクルを起こさせる。P
CRでは、DNAtaqポリメラーゼが好ましい。3S
Rでは、逆転写酵素がまずRNA/DNAハイブリッド
を作り出し、これが、RNAseH消化およびDNAt
aqポリメラーゼによる再重合を行うとき、DNA依存
生RNAポリメラーゼにより反復的に転写される。増幅
されプローブ探査された核酸の検出法は既に記載した。
【0042】ハイブリダイズされた放射活性トレーサー
を検出するとくに有力な方法は、核酸増幅の生成物をア
ガロース電気泳動に付し、Pall Biodyne
Bなどのナイロン膜の核酸バンドを移行させ、続いてシ
グナル発生プローブとハイブリダイズさせるもので、標
準的サザンブロットアッセイにおけるものである〔So
uthern,J.Mol.Biol.,98:503
(1975)〕。特異的ハイブリダイゼーションの領域
をつぎに、プロローブ探査された核酸のオートラジオグ
ラフィーによって可視化する。
【0043】かくして、本発明のバイオアッセイでは、
B.burgdorferi核酸と疑われる配列を含有
する生体由来試料から核酸を抽出し、鞭毛の開放型読み
枠をコードする核酸の半保存領域のフランキング(隣り
の)配列に対して相補鎖特異生をもつプライマー対の存
在下に変性して、プライマーを相補鎖配列にハイブリダ
イズさせ、核酸増幅技法によって該半保存領域を増幅
し、増幅された半保存領域を、B.burgdorfe
riの鞭毛遺伝子の開放型読み枠の一配列と実質的に相
同であるが、B.hermsiiの対応する配列とは最
大70%しか相同ではない配列を有するオリゴヌクレオ
チドトレーサーとハイブリダイズさせ、該トレーサーの
シグナル発生手段を発するシグナルを検出する。本発明
のその他の利点は、以下の実施例から明らかになるであ
ろう。
【0044】
【実施例】
〔実施例1〕B.hermsiiおよびB.burgd
orferiは、アメリカンタイプカルチャーコレクシ
ョンから、それぞれ受入れ番号ATCC35209およ
びATCC35210のものを入手した。細菌を増殖さ
せ、回収し、常法によってDNAを抽出した。染色体D
NAを制限酵素Sau3Aを用いて部分消化し、断片を
アガロースゲル電気泳動により特性決定した。9〜23
bpの適当な大きさの断片の付着端を、dGTPおよび
dATPの存在下に部分的に埋め(フィルインし)た。
この材料をつぎにそのまま、制限酵素XhoIで消化し
かつdTTPおよびdCTPで部分的にフィルインした
ラムダGEM11ベクターに、クローン化した。
【0045】つぎに、ラムダライブラリーを、E.co
li LE392を宿主として平板培養した。プレート
から、Pall BiodyneB膜を用いてプラーク
を拾い上げ、サザンブロット分析における通り、ハイブ
リダイゼーションによってスクリーニングした。Gas
smanら、Nuc.Acids Res.,17:3
590(1989)が報告している通りのB.burg
dorferiの既知の配列からランダムに調製した合
成プライマーを用いて、B.burgdorferiお
よびB.hermsiiから導いた鋳型を増幅させた。
一例では、B.burgdorferiからの300b
p断片を生じさせるのに用いた一プライマー対が、予期
しないことに、B.hremsiiの増幅に用いたとき
には、300bpのかすかなバンドを生じた。このかす
かなバンドは、フラジェリン遺伝子内の、その他の点で
はB.burgdorferiとは比較的非相同の領域
がわずかに増幅されたことを証明した。この断片をプロ
ーブとして用いると、遺伝子のこの部分を含むラムダク
ローンを同定することができた。これらのクローンから
制限地図を作成し、構築物の配列を決定して、式Aに示
した非相同配列の正しい配列が得られた。
【0046】代表的な一実験で、式Aに示したプライマ
ーを用いて、30サイクルのPCRによってプライマー
間領域の増幅を行った。つぎに増幅生成物を次の通り分
析した:アガロースゲルで電気泳動し、続いてサザンブ
ロット分析を行った。図1において、左のパネルは、ア
ガロースゲル電気泳動のパターンを示す。中央下方に一
緒に見られる2つのバンドは、OspA遺伝子の増幅を
利用する増幅試験では陰性であった1菌株を含むB.b
urgdorferiの独立した2株の増幅生成物に対
応している。各々の場合に、分子の大きさが、標的とし
た正しい領域の増幅に対して予期される大きさに相当し
ていることが明らかである。対照は全て陰性である。対
照についてゲルの他のセグメントで見られる小さいバン
ドが非特異性増幅を表わしていることを確認するため
に、図1の右のパネルに示したように、ゲルをサザンブ
ロット分析に付した。移行させた核酸を、式Aに示した
配列を含むトレーサーによって探査した。結果は、この
アッセイの特異性を確認している。
【0047】第二の実験は、増幅されたB.burgd
orferiおよび対照DNAを、5’GAGCTCC
CTCACCAGAGAAADなる配列をもち、5’末
端にフルオレセインを結合させたプローブとのハイブリ
ダイゼーションによる均質アッセイにおいて蛍光偏光法
により分析した。プローブ混合物は、SSPE緩衝液
〔Sambrookら、Molecular Clon
ing:A Laboratory Manual、第
2版、Cold Spring HarborLabo
ratory(1989)〕1.4mL、3.2M T
ris−HCl7μL、プローブ結合物250fmol
およびホルムアミド200μLを含有していた。別の試
験管で、PCRにより増幅された材料の試料の0.1M
NaOH中、55℃で15分間変性した。つぎに試料
をプローブ混合物に加え、蛍光偏光計を用いて72分間
にわたり蛍光偏光の読みを記録した。
【0048】結果を図2にグラフで示したが、それら
は、B.burgdorferi試料(それぞれATC
C#35210およびATCC#35211と呼ぶ)に
ついて特異偏光が定性的に検出されることを示してい
る。対照は陰性である(ATCC#35209、B.h
ermsii;ATCC#43381、B.coria
cae)。図3は72分後の値と実質的に時間ゼロのと
きの値とのMP(ミリ偏光単位)の差を棒グラフで示し
ているが、FPが、均質フォーマットにおいて、増幅さ
れた標的配列を特異的に同定できることが明らかであ
る。
【0049】〔実施例2〕表1に列挙した一連のB.b
urgdorferi株からDNAを抽出した。複製連
鎖反応(PCR)を、実施例1に述べたプライマーを用
いて、上記の通りに行った。表1に示したB.burg
dorferiの亜群1をB31と名付ける。亜群2を
P/Bi、亜群3をP/Stoと呼ぶ。上記の配列をも
つプローブ1〜3は、それぞれ亜群B31、P/Sto
およびP/Biに特異的である。
【0050】実施例1で述べた方法に従って、ハイブリ
ダイゼーションを行い、ハイブリダイゼーション生成物
をゲル電気泳動により分析した。図4のAは、各々の増
幅され電気泳動された試料に対応するバンドを示してい
る。ゲルのバンドをつぎに膜上へサザンブロットし、32
P標識プローブ1〜3を用いて探査した。膜を2×SS
C緩衝液中で30分間2回、続いて0.2×SSC緩衝
液中で30分間2回洗浄した。洗浄温度は67.3℃
(B31群プローブ)、68.3℃(P/Sto群プロ
ーブ)、65.8℃(P/Bi群プローブ)であった。
サザンブロット法のそれ以上の詳細は、Picken,
BioTechniqne,9:412(1990)に
述べられている。図4のB、CおよびDに示した結果
は、各プローブが、表1に示したB.burgdorf
eriの対応する亜群に対して完全な特異性をもつこと
を示している。
【0051】図4において各ゲルレーンには次のものが
対応する。 Borrelia burgdorferi 1.* B31〔ATCC #35210〕 2. IRS〔ATCC #35211〕 3. 毒性 MM1 4. 毒性 MMT1 5. 毒性 I.pacificus 6. N40 7. Son 328 8. DN127 9. ミネソタマウス 10. Lake 339 11. フランス 20001 12. CD16 13. VS215 14. NE56 15. Millbrook 25015 16. P/Sto 17. P/Gu 18. P/Bi 19. ドイツマダニ分離株 20. 123塩基対はしご形分子量マーカー 21. G2 22. VS3 23. VS185 Borrrlia hermsii 24. HS1〔ATTC #35209〕 25. Frogner 26. YOR−1 27. CON−1 28. MAN−1 29. B.parkeri 30. B.turicatae 31. B.crocidurae 32. B.anserina 33. B.coriaceae 34. Treponema pallidum 35. Treponema pectinovoru
m 36. Treponema phapedenis 37. Leptospira interogans
SV.icterohemorrhagiae 38. Leptospira inadei SV.
lyme 39. 蒸留水対照 40. 123塩基対分子量マーカー (注:* ゲルレーン番号)
【0052】〔実施例3〕さらに一連の実験において、
B.burgdorferiについて記載したものに相
当する位置でB.hermsiiの一配列に隣る相補鎖
特異性プライマー対を用いて、1群のBorrelia
からDNAを増幅させた。第一のオリゴヌクレオチドプ
ライマーは、フラジェリン遺伝子の開放型読み枠の39
0〜770番ヌクレオチドからの実質的に連続した約8
〜32塩基を含む配列よりなる群から選んだ。第二のオ
リゴヌクレオチドプライマーは、第一のプライマーの
5’末端から約35〜55ヌクレオチドの間隔を置いて
相補鎖上にあり、B.burgdorferiの対応す
る配列とは70%以下の相同性しかもたない約8〜32
ヌクレオチドを含む配列よりなる群から選んだ。
【0053】これらの実験に用いたプライマーを図5及
び次の式に示す。
【0054】
【化11】
【0055】これらのプライマーは、B.parker
iおよびB.turicataeに加えて、試験した全
てのB.hermsii株を増幅させた。B.park
eriおよびB.turicataeの増幅されたDN
Aの配列を血清したところ、これらの微生物について
は、B.hermsiiと比較して、プライマー間配列
に差が認められた。これらの差を次の式に示す。
【0056】
【化12】 式中に太字で示した配列を選んでプローブを構築した。
ゲル電気泳動後、増幅されたバンドを膜に移し、このプ
ローブを用いてサザンブロッティングを行った。全ての
操作は前記両実施例に示した通りであったが、B.he
rmsiiプローブの場合の洗浄温度は57.7℃、
B.parkeri/ruricataeプローブ(式
中に、B.hermsii(HS1)の太字で示されて
おり、これらの株(parkおよびtri)がHS1と
異なるヌクレオチドの位置では太字で置換してある)の
場合の洗浄温度は62.0℃であった。
【0057】このプローブの配列は、本質的に、606
〜633番ヌクレオチドからのコア配列を含んでいる
が、ハイブリッド形成を安定化するために、あるいは洗
浄操作の厳格さを調整するために、各末端に塩基を府下
してもよい。かくして、好ましいプローブは、32Pなど
のシグナル発生手段に結合された配列TGC AGGT
GA AGG CGC TCA GGC TGC T
CCA GTG CAA GAG ATAのオリゴヌク
レオチドを包含する。
【0058】上記の式中において太字で示したB.he
rmsiiのヌクレオチド配列を用いるとき、B.he
rmsiiの鑑別同定が可能であった。図6に示したサ
ザンブロット分析は、このプローブの高い特異性を確証
している。このことは、回帰熱を惹起するB.herm
siiをライム病の原因因子から、また動物疾患を惹起
するBorrelia菌から、区別できるという点で、
臨床上重要である。
【0059】図6は、B.hermsiiのフラジェリ
ン遺伝子から誘導した配列を用いて、15種の異なるB
orrelia株および他の5株のスピロヘータから増
幅を行った結果を示す。ゲルの写真8A〜8Dの各々に
おける左から右へ向かっての菌株の順序は上記/下記に
列挙されている。
【0060】8Aは、B.hermsiiプライマー対
を用いて増幅後の18菌株からのPCR生成物のアガロ
ースゲル。B.hermsii、B.parkeri、
B.turicatae、B.crocidurae、
B.anserinaおよびB.coriaceaeの
場合にのみ、増幅が見られる。
【0061】8Bは、B.hermsiiのフラジェリ
ン遺伝子配列から誘導したオリゴヌクレオチドプローブ
で探査後の、Aに示したゲルのサザンブロット。
【0062】8Cは、8Bで用いた、ただし2つの冗長
分を含むオリゴヌクレオチドプローブで探査後の、Aに
示したゲルのサザンブロット。
【0063】8Dは、B.JparkeriおよびB.
turicataeのフラジェリン遺伝子配列から誘導
したオリゴヌクレオチドプローブで探査後の、Aに示し
たゲルのサザンブロット。
【0064】図6において各ゲルレーンには次のものが
対応する。 1.* B.burgdorferi B31 2. B.burgdorferi P/Sto 3. B.burgdorferi P/Bi 4. B.hermsii HS1 5. B.hermsii Frogner 6. B.hermsii YOR−1 7. B.hermsii CON−1 8. B.hermsii MAN−1 9. B.parkeri 10. B.turicatae 11. B.crocidurae 12. B.anserina 13. B.coriaceae 14. B.pallidum 15. T.phagedenis 16. T.denticola 17. L.interogans SV.icter
ohemorrhagiae 18. L.inadei SV.lyme 19. 蒸留水対照 20. 123塩基対分子量マーカー (注:* ゲルレーン番号)
【図面の簡単な説明】
【図1】 アガロースゲル電気泳動のパターン(左パネ
ル)及びサザンブロット分析(右パネル)を示す。
【図2】 増幅B.burgdorferi及び対照D
NAの、5’末端にフルオレセインを結合した5’GA
GCTCCCTCACCAGAGAAADなる配列を有
するプローブとのハイブリダイゼーションによる蛍光偏
光法分析結果を示すグラフ。
【図3】 時間ゼロと72分後の値とのMP(ミリ偏光
単位)の差を示すグラフ。
【図4】 実施例1の方法によるハイブリダイゼーショ
ンによる生成物のゲル電気泳動結果を示す。
【図5】 実施例3において使用したプライマーを示
す。
【図6】 B.hermsiiのフラジェリン遺伝子か
ら誘導した配列を用いて、15種の異なるBorrel
ia株および他の5株のスピロヘータから増幅を行った
結果を示す。
フロントページの続き (72)発明者 ハリル、シー、アモンス アメリカ合衆国60085イリノイ、ウォーキ ーガン、サウスルイスアベニュー 138

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】517番のヌクレオチドから742番のヌ
    クレオチドにわたるB.burgdorferiフラジ
    ェリン遺伝子の開放型読み枠の高度可変領域の配列、 【化1】 517 TTAAGAGTTC ATGTTGGAGC AACCCAAGAT GAAGCTATTG CTGTAAATAT 566 567 TTATGCAGCT AATGTTGCAA ATCTTTTCTC TGGTGAGGGA GCTCAAACTG 616 617 CTCAGGCTGC ACCGGTTCAA GAGGGTGTTC AACAGGAAGG AGCTCAACAG 666 667 CCAGCACCTG CTACAGCACC TTCTCAAGGC GGAGTTAATT CTCCTGTTAA 716 717 TGTTACAACT ACAGTTGATG CTAATA 742 の変異配列であって、531、549、552、61
    2、613、684及び693位のグアノシンによる、
    539、591、603、622、639、651及び
    666位のアデノシンによる、540、573、630
    及び696位のチミジンによる、並びに735位のシト
    シンによる塩基置換を特徴とするものである、B.ブル
    グドルフエリの亜群を検出するための変異配列。
  2. 【請求項2】517番のヌクレオチドから724番のヌ
    クレオチドにわたるB.burgdorferiフラジ
    ェリン遺伝子の開放型読み枠の高度可変領域の配列、 【化2】 517 TTAAGAGTTC ATGTTGGAGC AACCCAAGAT GAAGCTATTG CTGTAAATAT 566 567 TTATGCAGCT AATGTTGCAA ATCTTTTCTC TGGTGAGGGA GCTCAAACTG 616 617 CTCAGGCTGC ACCGGTTCAA GAGGGTGTTC AACAGGAAGG AGCTCAACAG 666 667 CCAGCACCTG CTACAGCACC TTCTCAAGGC GGAGTTAATT CTCCTGTTAA 716 717 TGTTACAACT ACAGTTGATG CTAATA 742 の変異配列であって、531、595、612、649
    及び663位のグアノシンによる、539、552、6
    51、666、670及び688位のアデノシンによ
    る、540、571、594、630及び696位のチ
    ミジンによる、並びに644及び726位のシトシンに
    よる塩基置換を特徴とするものである、B.ブルグドル
    フエリの亜群を検出するための変異配列。
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