JPH07161B2 - ケイソウ土濾過助剤の前処理方法 - Google Patents

ケイソウ土濾過助剤の前処理方法

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JPH07161B2 JP63320094A JP32009488A JPH07161B2 JP H07161 B2 JPH07161 B2 JP H07161B2 JP 63320094 A JP63320094 A JP 63320094A JP 32009488 A JP32009488 A JP 32009488A JP H07161 B2 JPH07161 B2 JP H07161B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ケイソウ土の濾過能力を著しく向上させるこ
とを可能にしたケイソウ土濾過助剤の前処理方法に関す
る。
[従来の技術] プール、浴場あるいは工場用水の濾過用として、砂濾過
や糸巻カートリッジ濾過より濾過精度に優れた濾過材と
してケイソウ土濾過が用いられる。ケイソウ土濾過によ
れば、粒径が1〜2μm程度の汚濁粒子から除去できる
とされている。
ところで、ケイソウ土も粒状濾過材の一種であり、その
濾過作用の原理は、主として濾過材粒子間に形成される
空隙よりも大きい汚濁粒子を捕捉するという物理濾過に
よっている。
すなわち、ケイソウ土は多孔質であることから、ある程
度の化学吸着能も有するが、この化学吸着能による濾過
作用への寄与は極めて僅かであり、実質的な濾過作用は
物理濾過によっている。
このため、濾過精度を上げてさらに細かい汚濁粒子をも
捕捉するためには、濾過材粒子間の空隙を狭める必要が
ある。
しかし、濾過材粒子間の空隙を狭めるために、例えば、
単純に、粒度の細かい濾過材を用いると、濾過処理量が
急激に少なくなってしまう。濾過処理量が少なくなっ
て、濾過によって除去される汚濁物の量よりも新たな汚
染によって生ずる汚濁物の量が多くなると、水質はどん
どん悪化する一方になる。
他方、濾過処理量を増やすために空隙を大きくすると所
望の濾過精度を確保できなくなってしまい、やはり、除
去しきれなかった汚濁物が蓄積して水質が一方的に悪化
する。
このようなことから、通常、プールや浴場等の水質(一
般に、透明度で表される)を一定以上に維持するために
は、その汚染の速度や性質に応じて一定以上の濾過精度
と、一定以上の濾過処理能力(濾過処理量)の双方を兼
ね備えた濾過が必要とされる。
しかし、単にケイソウ土濾過材を用いただけでは、汚染
の激しいプールや浴場等の透明度を、現在要求されてい
る値に維持するために必要な濾過精度と濾過処理量との
双方を兼ね備えた濾過を得ることはできなかった。
このため、従来から、有機高分子凝集剤をケイソウ土濾
過層の直前で添加し、濾過層の最外部ケイソウ土粒子間
の空隙を凝集剤で適宜閉塞させて精密濾過をするとい
う、いわゆる中空糸膜濾過に近い作用を行わせようとし
たり、あるいは、プール等の用水溜に有機高分子凝集剤
を添加して、濁質をコロイド凝集させてフロック径を成
長させ、ケイソウ土濾過材で捕捉できる大きさにするこ
とによって除去しようとする試み等がなされている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述のように、有機高分子凝集剤を濾過
機の直前で添加して濾過層の最外部ケイソウ土粒子間の
空隙を凝集剤で適宜閉塞させる方法は、ケイソウ土濾過
層の表面で架橋現象を起こして少量の濁室ですぐに閉塞
し、濾過圧力が急激に高くなって逆洗を頻繁に行わなけ
ればならなくなり、ついには濾過不能に陥る。
一方、有機高分子凝集剤をプール等の用水溜に添加して
濁質をコロイド凝集させる方法は、濁質の凝集フロック
平均径を大きくできるから抑留効率は高まるものの、原
理的にはいわゆる平面濾過であって実質の濾過面積は最
外部粒子間の空隙部に形成される濾過面積だけであるた
め、成長したフロックがこの狭い濾過面積に抑留されて
この空隙をすぐに閉塞してしまう。さらには、濾布等の
ケイソウ土支持網とケイソウ土とが凝集剤で架橋されて
しまい、逆洗時に不用となったケイソウ土が脱離しなく
なって濾過面積を次第に狭めていき、濾過処理能力がど
んどん低下し、ついには濾過不能に陥る。
本発明は、上述の背景のもとになされたものであり、ケ
イソウ土の濾過処理能力を一定以上に保ったままで、濾
過精度を一挙に向上させることを可能としたケイソウ土
濾過助剤の前処理方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、以下の構成とすることで上述の課題を解決し
ている。
(1) ケイソウ土濾過助剤を濾過機に導入しプレコー
トする前に、水1に対して酸化アルミニウム換算で10
0〜1000mgの割合でアルミニウム系無機高分子凝集剤を
添加して作成した溶液中に前記ケイソウ土を浸漬するこ
とによって該ケイソウ土の表面に該ケイソウ土の粒径よ
り小さい粒径の無機ポリマーフロックを付着させて、該
ケイソウ土に静電気的凝集力をもたせ、該ケイソウ土を
濾過機に導入して形成したプレコート層を使用した場合
の濾過能力を向上させるようにしたことを特徴とする構
成。
(2) 構成1において、 前記アルミニウム系無機高分子凝集剤がポリ塩化アルミ
ニウムまたはポリ硫酸アルミニウムであることを特徴と
する構成。
(3) 構成1又は2において、 前記アルミニウム系無機高分子凝集剤添加の際に、該凝
集剤の加水分解による水素イオン濃度の低下が著しい場
合は、生成無機ポリマーフロックが自然沈降しない程度
に水素イオン濃度調節剤を添加することを特徴とする構
成。
(4) 構成3において、 前記水素イオン濃度調節剤が炭酸ナトリウムまたは炭酸
水素ナトリウムその他のアルカリ助剤であることを特徴
とする構成。
[作用] 上述の構成によれば、ケイソウ土の表面に無機ポリマー
フロックを付着させて、ケイソウ土に静電気的吸着力を
もたせることにより、粒状濾過材の粒子間の空隙よりも
小さい粒径の濁質、例えば、プール等の濁質である汚染
コロイド粒子も濾過により除去可能となる。すなわち、
ケイソウ土粒子に溶解性無機ポリマーフロックを均一に
含浸させれば、共有結合の配位の欠損による比較的強い
静電気を有するとともに、多様な汚染粒子をそれぞれ強
力に吸着できる多様な微粒子の集合からなる凝集層をケ
イソウ土粒子表面に形成させることができる。
すなわち、一般に、アルミニウム系凝集剤を加水分解し
た水酸化物は、凝集剤の内容成分はもとより、析出直前
での混和方法、凝集剤濃度、凝集剤周囲の水の水素イオ
ン濃度により様々な性状を有するものが得られることが
知られている。例えば、凝析したフロックAl(OH)3で表
される水酸化アルミニウムを主にしている場合と、一般
的にAl8(OH)20 4+で示される多荷アルミニウムポリマー
を主としている場合とでは、フロックの平均径は当然の
ことながら、凝集力、凝集濁質選択性、剪断応力、付着
力に際立った差異がある。上述の構成によれば、ケイソ
ウ土粒子表面に形成されるポリマーフロックの大部分は
多荷アルミニウムポリマーであって、フロック単独では
溶解性を示す程に物理的寸法が小さいものである。した
がって、ケイソウ土粒子の空隙を閉塞することなくケイ
ソウ土粒子表面に多数のプラス電荷を持たせることがで
きる。ここで、被処理用水中の汚染粒子、例えばコロイ
ド状の微細な(ケイソウ土粒子間の空隙よりも小さい)
汚染粒子等は通常マイナスの電荷を有しているから、前
記ケイソウ土表面のプラス電荷に引かれてケイソウ土表
面に凝集し、捕捉される。このような捕捉作用は、濾過
層を形成した場合のケイソウ土層の厚さ方向を考えた場
合、この厚さ方向のどの位置にあるケイソウ土によって
もほぼ同様に得ることができる。それゆえ、濾過層を構
成するケイソウ土全体の表面に汚染粒子を次々に捕捉し
ていくことができる。このため、粒子間の空隙を特に狭
めて濾過処理能力を落とす(従来、例えば、Al(OH)3
の比較的大きな粒子である水酸化アルミニウム系凝析フ
ロック濾過材粒子間に詰めて粒子間の空隙を狭めること
により微細粒子を捕捉できるようにすることが行われて
いたが、これによると濾過処理能力が著しく落ちる)こ
となく、ケイソウ土粒子間の空隙よりも小さい汚染粒子
を捕捉することができ、かつ、ケイソウ土の有する濾過
面積を有効に生かし(ケイソウ土は砂濾過等に比較して
単位体積あたりの濾過面積が著しく大きい)て長時間に
渡って所定の濾過能力を維持させることができる。ちな
みに、凝析フロックを粒子間の空隙に詰めて微細汚染粒
子を捕捉する従来の方法では、濾過層の最外部表面に汚
染粒子が捕捉されただけで濾過層が詰まってしまい、短
時間のうちに急激に濾過能力を喪失してしまう。
[実施例] 第1図は、本発明の一実施例にかかるケイソウ土濾過助
剤の前処理方法を実施するための一実施例を詳述する。
第1図において、符号1はプール等の用水槽であり、こ
の用水槽1には被処理用水2が貯水されている。
用水槽1の下部には吸込用配管3が、上部には還水用配
管4がそれぞれ接続されている。
用水槽1の下部の吸込用配管3には、順に開閉弁5、ス
トレーナ6、分岐手段7、循環ポンプ8、分岐手段9、
多方弁10が、それぞれ配管5a、6a、7a、8a、9aを介して
接続されている。なお、還水用配管4は開閉弁11に接続
され、この開閉弁11は配管11aを介して多方弁10に接続
されている。
分岐手段7には開閉弁12の一方の接続口が接続されてい
るとともに、この開閉弁12の他方の接続口はプレコート
用配管13の一端に接続され、該プレコート用配管13の他
端はプレコート槽14の下部に接続されている。
さらに、分岐手段9は開閉弁15の一端に接続されている
とともに、この開閉弁15の他方の接続口は吸水用配管16
に接続され、この給水用配管16の他端はプレコート槽14
の上部に開口されている。
多方弁10には、さらに、配管17、配管18および排出用配
管19のそれぞれの一端が接続されている。配管17及び18
の他端は可逆式ケイソウ土濾過機20の2つの接続口21a
及び21bにそれぞれ接続されている。
この可逆式ケイソウ土濾過機20は、濾布等の支持網を内
蔵するもので、この濾布の一方の側の表面にケイソウ土
を張り付けるようにして支持しておき、その一方の側か
ら濾過対象の用水を通過させることによって、濾過作用
を得るものである。この場合、濾布にケイソウ土を張り
付ける操作をプレコートといい、プレコート槽14でケイ
ソウ土を用水に分散させたものを上記可逆式ケイソウ土
濾過機20の一方の導入口(例えば21a)から該濾過機20
内に導入し、上記ケイソウ土を用水に分散させたものを
濾布の一方の側から通過させて濾布の一方の側の表面に
ケイソウ土を張り付けるものである。このプレコート処
理後、濾過処理運転を行って所定の濾過処理が経過して
ケイソウ土の濾過能力が劣ってきた場合には、再度、プ
レコートを行ってケイソウ土を交換する。この場合のプ
レコートは、ケイソウ土を用水に分散させたものを前の
プレコートとは逆の方向から濾過機20内に導入し、濾布
の反対側に新たなケイソウ土を張り付けると同時に、古
いケイソウ土を洗い流して除去する(この場合のプレコ
ートを逆洗という場合がある)。そして、このプレコー
ト処理後は濾過対象用水をこの方向(前の流通方向とは
逆の方向)から流通させて濾過処理運転を行う。すなわ
ち、接続口21a及び21bを交互に被処理水の注入口または
濾過水の排出口とするようにしたものである。
また、前記排出用配管19の他端部は、図示しない外部排
出処理槽等に接続されるようになっている。ここで、前
記多方弁10は、該多方弁10に接続されている各配管の接
続流路を変えて、順方向の濾過流路、逆方向の濾過流
路、順方向のプレコート流路、逆方向のプレコート流路
を形成できるようになっている。
プレコート槽14は、本来は、上述のように、濾過機20内
の濾布にケイソウ土を張り付けるプレコート処理を行う
ために、用水にケイソウ土を混合して分散させたものを
作成する処理槽として用いられるものであるが、本実施
例では、このプレコート槽14を利用して、上記本来の処
理と同時に、アルミニウム系無機高分子凝集剤を添加
し、ケイソウ土の表面に該ケイソウ土の粒径より小さい
粒径の無機ポリマーフロックを付着させて該ケイソウ土
に静電気的凝集剤をもたせる処理も行うようにしてい
る。
このため、プレコート槽14には凝集剤22を貯液してある
凝集剤貯液用タンク23から配管24を介し、給液ポンプ25
によれば、凝集剤22を供給できるようになっている。こ
の凝集剤22としては、例えば、ポリ塩化アルミニウムあ
るいはポリ硫酸アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤
が用いられる。
さらに、前記プレコート槽14には水素イオン濃度調節剤
26を貯液してある水素イオン濃度調節剤貯液用タンク27
から配管28を介し、給液ポンプ29によって水素イオン調
節剤26を供給できるようになっている。この水素イオン
調節剤26としては、例えば、炭酸ナトリウム、あるい
は、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ助剤が用いられ
る。
上述の構成において、通常の濾過の状態においては、開
閉弁5及び11を開にし、開閉弁12および15を閉にすると
ともに、多方弁10の流路を順方向濾過もしくは逆方向濾
過に設定して、循環ポンプ8を駆動することにより、被
処理水2の一部がケイソウ土濾過機20によって濾過作用
を受けて清浄化されて用水槽1に返還される。
そして、上述の濾過を一定時間行った後、ケイソウ土濾
過機20の濾過能力が低下し始める頃の所定の時期に、ケ
イソウ土濾過機20の濾過能力を再生するためのプレコー
ト操作が行われる。このプレコート槽14に被処理用水2
の一部を必要量貯水する。
次に、適当量のケイソウ土を前記プレコート槽14に投入
してかきまぜ、混合する。
次いで、プレコート槽14内をかきまぜながら給液ポンプ
25を駆動してポリ塩化アルミニウム等のアルミニウム系
凝集剤を酸化アルミニウム換算で100〜1000mg/lになる
ように短時間で加える。この場合、このアルミニウム系
凝集剤は、メーカー、商品種によっては水素イオン濃度
(pH)の低下が著しいものがあるから、このような場合
は、かきまぜ混合を行いながら給液ポンプ29を所定の間
駆動させて生成ポリマーフロックがゾル状態で自然沈降
しない程度に、必要量の水素イオン濃度調節剤としての
アルカリ助剤を添加する。なお、水素イオン濃度調節剤
は必ずしも必要としないから、事前にジャーテストで添
加の要・否及び必要添加量等を求めておくことが望まし
い。
以上のようなケイソウ土への凝集剤の含浸操作は1〜2
分で終了させる。この操作により、ケイソウ土の各粒子
の表面に無機ポリマー・フロックがほぼ均一に付着され
る。
しかる後、多方弁10を切り替えてプレコート操作の流路
(すなわち、ケイソウ土濾過機20内における被処理水の
流通方向がそれまでの方向と逆になるような流路)に設
定し、開閉弁12を開にして循環ポンプ8を駆動してプレ
コート槽14内で処理されたケイソウ土を含む被処理用水
をケイソウ土濾過機20内に流通させ、ケイソウ土濾過機
20内の図示しないケイソウ土支持網たる濾布に保持され
ている使用済みのケイソウ土を洗い流してその濾布の反
対側に無機ポリマー・フロックを付着させた新しいケイ
ソウ土をプレコートする。これにより、プレコート操作
を終了し、ケイソウ土濾過機20の濾過能力は再生され
る。
このプレコート操作が終了したら、再度、多方弁10を操
作して濾過の流路に切り替えて濾過を行う。
以上詳述した一実施例によれば、プレコート操作の際に
同時にケイソウ土濾過機20内の濾布に張り付けられるケ
イソウ土の各粒子の表面にポリマー・フロックを付着さ
せることができ、従来の操作に極めてわずかな修正を加
えるだけで実施することができる。しかも、そのわずか
な操作の修正によって以下のような極めて大きな利点が
得られる。
濾過処理能力(濾過処理量)を落とすことなく、濾
過精度を著しく向上できる。これは、前述の作用の項で
詳述したように、ケイソウ土表面に付着した無機ポリマ
ー・フロックの静電気的吸着作用によって、ケイソウ土
粒子間の空隙よりも小さい濁質(例えば、従来のケイソ
ウ土濾過機では捕捉不可能であった汚染コロイド粒子
等)をも捕捉できるようになるからである。このため、
用水の透明度を従来より著しく改善することができる。
逆洗頻度(プレコート頻度)を少なくすることがで
き、操作の手数及び費用を節減できる。
これは、前記作用の項で詳述した通り、目詰まりするこ
となくケイソウ土の各粒子の表面全体に濁質を捕捉して
いくたえに、濾過能力を長時間に渡って維持することが
できるからである。
逆洗(プレコート)をほぼ完全に行うことでき、使
用済みのケイソウ土が支持網たる濾布に粘着して残存
し、ケイソウ土濾過機の寿命を短くするようなことがな
い。これは、濁質を微粒子の状態のままで捕捉すること
ができるので、従来のように濁質を凝集剤を用いて大き
な粒子に成長させておいて濾過する等の必要がないから
である。すなわち、従来のように、大きな粒子に成長さ
えた濁質は、ケイソウ土濾過機内で捕捉されたとき、ケ
イソウ土粒子同士を粘着させて大きな塊にして支持網に
固く粘着させて逆洗によっては離脱不可能なようにする
ことが多かったのであるが、上記一実施例ではそのよう
なおそれはない。
前記一実施例を実施する際に使用する凝集剤等は、
従来、用水槽等に投入していた凝集剤に比較して極めて
廉売であり、かつ、使用する量も著しく少ない。したが
って、ランニングコストを著しく節減することができ
る。
なお、本発明者等は、上述の一実施例を実際に種々のプ
ールにおいて実施して甚大な効果が得られることを確認
しているので、以下にその一部を述べる。
この例は、極めて負荷の大きい(汚染の大きい)同一の
プールで、従来の有機高分子凝集剤を使用した場合と、
上述の一実施例の場合とを互いの他の重要な条件は揃え
て比較したものである。
なお、比較結果は、被処理水の透明度(=透視度=水の
透視距離;単位m)で示してあり、条件は以下の通りで
あった。
条件 用水槽…25mプール (有効容量;370m3) 入泳者…730人/日 凝集剤 一実施例;PAC(Al2O3:10%) …100ml 従来例;有機高分子凝集剤 (商品名「アクアピル」) …473ml 結果 次表に示す通りである。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明は、ケイソウ土の表面に、
該ケイソウ土の粒径より小さい粒径の無機ポリマー・フ
ロックを付着させることにより、該ケイソウ土に静電気
的凝集力をもたせ、該ケイソウ土を濾過機に導入して使
用した場合の濾過能力を向上させるようにしたもので、
これにより、濾過材粒子間の空隙よりも小さい濁質をも
捕捉可能にし、濾過処理能力を落とすことなく、濾過精
度を著しく向上させることを可能にしたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかるケイソウ土濾過助剤
の前処理方法を実施するための装置の構成を示すブロッ
ク図である。 1……用水槽、2……被処理用水、5,11,12……開閉
弁、7,9……分岐手段、8……循環ポンプ、10……多方
弁、14……プレコート槽、20……可逆式ケイソウ土濾過
機、22……凝集材、26……水素イオン濃度調節剤。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイソウ土濾過助剤を濾過機に導入しプレ
    コートする前に、水1に対して酸化アルミニウム換算
    で100〜1000mgの割合でアルミニウム系無機高分子凝集
    剤を添加して作成した溶液中に前記ケイソウ土を浸漬す
    ることによって、該ケイソウ土の表面に該ケイソウ土の
    粒径より小さい粒径の無機ポリマーフロックを付着させ
    て該ケイソウ土に静電気的凝集力をもたせ、該ケイソウ
    土を濾過機に導入して形成したプレコート層を使用した
    場合の濾過能力を向上させるようにしたことを特徴とす
    るケイソウ土濾過助剤の前処理方法。
  2. 【請求項2】前記アルミニウム系無機高分子凝集剤がポ
    リ塩化アルミニウムまたはポリ硫酸アルミニウムである
    ことを特徴とする前記請求項(1)に記載のケイソウ土
    濾過助剤の前処理方法。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム系無機高分子凝集剤添加
    の際に、該凝集剤の加水分解による水素イオン濃度の低
    下が著しい場合は、生成無機ポリマーフロックが自然沈
    降しない程度に水素イオン濃度調節剤を添加することを
    特徴とする請求項(1)または(2)に記載のケイソウ
    土濾過助剤の前処理方法。
  4. 【請求項4】前記水素イオン濃度調節剤が炭酸ナトリウ
    ムまたは炭酸水素ナトリウムその他のアルカリ助剤であ
    ることを特徴とする請求項(3)に記載のケイソウ土濾
    過助剤の前処理方法。
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