JPH07161615A - 露光量むらの計測方法及び該計測方法を用いた露光方法 - Google Patents

露光量むらの計測方法及び該計測方法を用いた露光方法

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JPH07161615A
JPH07161615A JP5307751A JP30775193A JPH07161615A JP H07161615 A JPH07161615 A JP H07161615A JP 5307751 A JP5307751 A JP 5307751A JP 30775193 A JP30775193 A JP 30775193A JP H07161615 A JPH07161615 A JP H07161615A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スキャン露光方式でウエハ上の各ショット領
域に露光した後の、ウエハ上での露光量むらを計測す
る。 【構成】 スリット状の露光領域16に対して走査方向
に平行な軌跡T1〜Tnに沿って繰り返し露光量むらセ
ンサ18の受光部18aを走査し、各軌跡Ti(i=1
〜n)を走査する際に得られた露光量むらセンサ18の
出力信号を積算して積算出力信号Udiを得る。積算出力
信号Udiのばらつきが、スキャン露光後にウエハ上に生
じ得る最大の露光量むらを現す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光量むらの計測方法
及びこの計測方法を用いた露光方法に関し、例えば照明
光でスリット状の照明領域を照明し、その照明領域に対
してレチクル及びウエハを同期して走査することによ
り、レチクル上のパターンを逐次ウエハ上の各ショット
領域上に露光する所謂ステップ・アンド・スキャン方式
の露光装置、又は所謂スリットスキャン露光方式の露光
装置で露光する際に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子、
又は薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィ工程で製造
する際に、照明光学系によりフォトマスク又はレチクル
(以下、まとめて「レチクル」という)を照明し、その
レチクルのパターンを投影光学系を介してフォトレジス
トが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に投
影露光する投影露光装置が使用されている。斯かる投影
露光装置の評価特性の一つとして、照明光学系及び投影
光学系における透過率むらに起因する、所謂像面の露光
量むらが挙げられる。露光量むらは、ウエハ上に露光さ
れるパターンの線幅制御誤差の要因の一つとなるため、
露光量むらを所定の許容範囲内に収めて露光する必要が
ある。
【0003】そのためには露光量むらを正確に計測する
必要があるが、従来の一括露光方式の投影露光装置(例
えばステッパ)では、以下のようにして露光量むらを計
測していた。即ち、ウエハが載置されるウエハステージ
上に、ピンホール状の受光部を有するフォトマルチプラ
イア又はフォトダイード等の光電変換素子(以下、「露
光量むらセンサ」と呼ぶ)が設置され、照明光学系中の
照明光から微小量だけ取り出した光を受光するフォトマ
ルチプライア又はフォトダイード等の光電変換素子(以
下、「インテグレータセンサ」と呼ぶ)が設けられる。
後者の光電変換素子がインテグレータセンサと呼ばれる
のは、その光電変換素子の出力信号の積分値からウエハ
上の露光フィールド内の全体の積算露光量が分かるから
である。
【0004】そして従来は、ウエハステージを駆動する
ことにより、露光量むらセンサを投影光学系による露光
フィールド内の多数の計測点に移動して、それぞれ実際
の露光時間の長さだけ露光量むらセンサの出力信号を積
算(積分)していた。この際に、計測点間での光源の発
光エネルギーの変動の影響を除くため、インテグレータ
センサの出力信号の積算値(積分値)も計測しておき、
露光量むらセンサ18の出力信号の積算値をインテグレ
ータセンサの出力信号の積算値で除算して規格化してい
た。このようにして求められた各計測点毎の規格化され
た出力信号の積算値のばらつきから、その露光フィール
ド内の露光量むらが計測されていた。また、それら計測
点をその露光フィールド内の所望のエリア内に分布させ
ることにより、任意のエリア内での露光量むらも計測さ
れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近は、半導体素子の
一個のチップサイズが大型化する傾向にあり、投影露光
装置においては、レチクル上のより大きな面積のパター
ンをウエハ上に露光する大面積化が求められている。ま
た、投影光学系の露光フィールドを大きくするには設計
上及び製造上の限界がある。このような被転写パターン
の大面積化及び投影光学系の露光フィールドの制限に応
えるために、例えば矩形、円弧状又は六角形等の照明領
域(以下、「スリット状の照明領域」と称する)に対し
て、レチクル及びウエハを同期して走査することによ
り、レチクル上のパターンを逐次ウエハ上の各ショット
領域に露光する所謂ステップ・アンド・スキャン方式又
はスリットスキャン露光方式(以下、まとめて「スキャ
ン露光方式」という)の投影露光装置が開発されてい
る。
【0006】斯かるスキャン露光方式の投影露光装置に
おいても、スキャン露光方式で露光した後のウエハ上で
の露光量むらを所定の許容値以下に収める必要があるた
め、重要な評価特性の一つとして露光量むらがある。こ
れに関して、スキャン露光方式では一括露光方式の場合
のように投影光学系の露光フィールド内での静的な露光
量むらを計測しただけでは、スキャン露光後の実際の露
光量むらを計測できないという不都合がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、スキャン露光方
式の露光装置に関して、スキャン露光方式で露光した後
のウエハ上での露光量むらを正確に計測できる露光量む
らの計測方法を提供することを目的とする。更に本発明
は、そのような計測方法を使用したスキャン露光方式の
露光方法を提供することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
量むらの計測方法は、パルス的又は連続的な照明光で所
定形状の照明領域(14)を照明し、照明領域(14)
に対して所定の走査方向に相対的に転写用のパターンが
形成されたマスク(R)及び感光性の基板(W)を同期
して走査することにより、マスク(R)のパターンを逐
次基板(W)上に露光する露光装置の、基板(W)上で
の露光量むらの計測方法において、基板(W)の露光面
と同じ高さの受光面を有する計測用光電変換手段(1
8)と照明領域(14)とのその所定の走査方向に垂直
な非走査方向の相対位置を変えながら、且つ計測用光電
変換手段(18)の出力信号を積算しつつ、照明領域
(14)に対してその所定の走査方向に相対的に計測用
光電変換手段(18)を露光時の最大の相対走査速度で
繰り返し走査し、装置としての露光量むら最悪値を求め
る。又は、任意の走査速度(設定露光量)にても計測す
ることにより、該当する走査速度(設定露光量)での露
光量むら値を計測するものである。
【0009】更に本発明は、その相対的な走査毎に得ら
れた計測用光電変換手段(18)の出力信号の積算値U
diの、その非走査方向へのばらつきを算出し、このよう
に算出された計測用光電変換手段(18)の出力信号の
積算値のばらつきより、基板(W)上で生じ得る露光量
むらの値を求めるようにしたものである。この場合、照
明領域(14)を照明する照明光の一部を分離し、この
ように分離された照明光を参照用光電変換手段(7)で
受光し、その所定の走査方向へ計測用光電変換手段(1
8)と照明領域(14)とを相対的に走査する毎に得ら
れた計測用光電変換手段(18)の出力信号の積算値U
diを、対応する時間に得られた参照用光電変換手段
(7)の出力信号の積算値Si で除算して得られた補正
後の積算値の、その非走査方向へのばらつきを算出し、
このように算出された計測用光電変換手段(18)の出
力信号の補正後の積算値Udi/Si のその非走査方向へ
のばらつきより、基板(W)を照明領域(14)に対し
てその走査方向に相対的に走査した場合に基板(W)上
で生じるその非走査方向への露光量むらの分布を求める
ようにしてもよい。
【0010】また、本発明による第2の露光量むらの計
測方法は、パルス的又は連続的な照明光で所定形状の照
明領域(14)を照明し、照明領域(14)に対して所
定の走査方向に相対的に転写用のパターンが形成された
マスク(R)及び感光性の基板(W)を同期して走査す
ることにより、マスク(R)のパターンを逐次基板
(W)上に露光する露光装置の、基板(W)上での露光
量むらの計測方法において、その所定の走査方向に交差
する方向に配列され、且つそれぞれ基板(W)の露光面
と同じ高さの受光面を有する複数の電荷蓄積型の受光素
子(221 〜22M)よりなる計測用光電変換手段(2
1)を、照明領域(14)に対してその所定の走査方向
に露光時の最大の相対走査速度で走査する。あるいは、
任意の走査速度で走査する。
【0011】更に、この第2の露光量むらの計測方法
は、そのように計測用光電変換手段(21)と照明領域
(14)とを相対的に走査して得られた計測用光電変換
手段(21)の各受光素子の電荷蓄積による積算信号の
ばらつきより、基板(W)を照明領域(14)に対して
その走査方向に相対的に走査した場合に基板(W)上で
生じるその走査方向に垂直な非走査方向への露光量むら
を求めるようにしたものである。
【0012】また、本発明による露光方法は、パルス発
光毎に所定の範囲内でエネルギーがばらついているパル
ス的な照明光を用いて所定形状の照明領域(14)を照
明し、照明領域(14)に対して所定の走査方向に相対
的に転写用のパターンが形成されたマスク(R)及び感
光性の基板(W)を同期して走査することにより、マス
ク(R)のパターンを逐次基板(W)上に露光する露光
方法において、基板(W)の露光面と同じ高さの受光面
を有する計測用光電変換手段(18)と照明領域(1
4)とのその所定の走査方向に垂直な非走査方向の相対
位置を変えながら、且つ計測用光電変換手段(18)の
出力信号を積算しつつ、照明領域(14)に対してその
所定の走査方向に相対的に計測用光電変換手段(18)
を露光時の最大の相対走査速度で繰り返し走査する。
【0013】更に、本発明の露光方法は、その相対的な
走査毎に得られた計測用光電変換手段(18)の出力信
号の積算値の、その非走査方向へのばらつきを算出し、
このように算出された計測用光電変換手段(18)の出
力信号の積算値のばらつきより、基板(W)上で生じ得
る露光量むらを求め、基板(W)上で生じ得る露光量む
らが所定の許容値以下になるように、基板(W)上の各
点に照射されるそのパルス的な照明光の最小のパルス数
を決定するようにしたものである。
【0014】
【作用】斯かる本発明の第1の露光量むらの計測方法に
よれば、露光対象とする基板(W)の代わりに例えば図
3に示すように、照明領域と計測用光電変換手段(1
8)とを走査方向に平行な軌跡T1〜Tnに沿って相対
的に走査し、各走査毎に計測用光電変換手段(18)の
出力信号の積算値Udiを求める。この積算値Udiはスキ
ャン露光方式で露光した場合の基板(W)上の任意の1
点への露光量そのものであり、例えば図4に示すよう
に、その積算値Udiの非走査方向へのばらつきは実際の
基板(W)上での露光量むら値(最悪値)となる。この
場合、照明領域と計測用光電変換手段(18)との相対
走査速度を露光時の最大の相対走査速度として、確率的
に露光量むらの劣化が最も大きくなる条件で計測を行う
ことにより、その基板(W)上で生じ得る最悪の露光量
むらが計測される。
【0015】この場合、例えば図3において、走査方向
に平行な軌跡T1〜Tnでは、実際に露光を行う際には
同時に露光が行われる。そこで、所定形状の照明領域に
対してマスク(R)及びウエハ(W)を1回相対的に走
査した場合の非走査方向への露光量むら(分布)を求め
るには、例えば図5に示すように、計測用光電変換手段
(18)の出力信号の積算値Udiを参照用光電変換手段
(7)の出力信号の積算値Si で除算する必要がある。
【0016】次に、本発明の第2の露光量の計測方法に
よれば、例えば図6に示すように、走査方向に交差する
方向に受光素子(221 〜22M)を配列してなるライン
センサ型の計測用光電変換手段(21)を使用し、照明
領域(14)に対して計測用光電変換手段(21)を走
査方向に相対的に走査する。走査後に各受光素子(22
1 〜22M)に蓄積されている電荷は走査中に得られた光
電変換信号を積算(積分)したものであり、照明光学系
の光源の発光エネルギーのばらつきの影響は各受光素子
(221 〜22M)に共通に現われている。従って、走査
後に計測用光電変換手段(21)から読み出した信号の
ばらつきは、そのままスキャン露光方式で露光した場合
の基板(W)上の露光量むらを示している。
【0017】また、本発明の露光方法によれば、先ず上
述の第1の露光量むらの計測方法により基板(W)上で
の露光量むらの最悪値ΔEmax を計測する。但し、照明
光はパルス光であるため、基板(W)上での露光量とは
パルス発光毎の露光エネルギーを照明領域(14)に対
応する露光領域内で積算したエネルギーである。一般に
パルス光源ではパルス発光毎に発光エネルギーのばらつ
きがあり、パルス光毎の基板(W)上での平均パルス露
光エネルギーをp、そのパルス光のパルス露光エネルギ
ーのばらつきの範囲をδpとする。
【0018】そして、そのパルス露光エネルギーのばら
つきを表すパラメータδp/pが正規分布をしている
(ランダムである)として、その露光量むらを計測した
ときに基板(W)上の各点に照射されたパルス光の数を
Nとすると、露光終了後の積算露光量の理論的なばらつ
きの内、パルスエネルギーばらつきによって起こる露光
量むらの成分ΔEthは(δp/p)/N1/2 になる。そ
こで、露光量むらの最悪値ΔEmax と理論的なばらつき
ΔEthとは次の関係を満たす。また、ΔEthの量は一般
的に障害発生時の対応を好都合にするため、予め規定さ
れている。
【0019】但し、ΔEotをスキャン露光によって発生
する露光量むら(静的状態での非走査方向の照度むら、
発火ジッタ、ステージの速度むら等を含む)の成分とす
る。
【0020】
【数1】ΔEmax ≧(ΔEth 2 +ΔEot 21/2 ここで、ΔEmax は本発明の計測により既知で、ΔEth
(=(δp/p)/N 1/2 )は例えばパルス的な照明光
を分岐し受光して相対的な走査毎に得られる積算エネル
ギー分布のばらつき(標準偏差の3倍)より求めること
ができる。なお、(数1)は自乗和であるが、ΔEmax
≧(ΔEth+ΔEot)として条件を厳しくしてもよい。
(数1)を用いると、ΔEotの最大値は次のようにな
る。
【0021】
【数2】ΔEot=(ΔEmax 2−ΔEth 21/2 この(数2)のΔEotを用いて、基板(W)上の各点に
スキャン露光方式で露光する場合の露光量むらの許容値
(所望の既定値)を改めてΔEmax'とおくと、次の関係
が成立する。
【0022】
【数3】 (δp/p)/N1/2 =ΔEth≦(ΔEmax'2 −ΔEot 21/2 従って、最小の露光パルス数Nmin は次の式を満たす最
小の整数である。
【0023】
【数4】 Nmin =N≧(δp/p)2 /(ΔEmax'2 −ΔEot 2
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図1〜図5を
参照して説明する。本実施例は照明光の光源として、パ
ルス発振型のレーザ光源を使用したステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置で露光を行う場合に本発明
を使用したものである。なお、以下の実施例ではパルス
光源が使用されるため、パルス毎にウエハ上に照射され
る露光エネルギーを単に露光量と呼び、1回の走査中の
複数回のパルス露光によりウエハ上の1点に照射される
露光量の積算値を積算露光量と呼ぶ。この積算露光量
は、露光光源として連続光源を使用した場合の露光量と
同じものである。
【0025】図1は本例の投影露光装置の概略構成を示
し、この図1において、エキシマレーザ光源1から射出
された遠紫外域(波長は例えば248nm)のレーザビ
ームLB0 はミラー2を経てビーム整形光学系3に入射
し、ここでオプティカル・インテグレータとしてのフラ
イアイレンズ4の形状に応じた断面形状のレーザビーム
LB1 に整形される。フライアイレンズ4の射出側焦点
面には多数の光源像が形成され、その射出側焦点面に開
口絞り(以下、「σ絞り」という)5が配置されてい
る。
【0026】σ絞り5内の多数の光源像から射出された
照明光は、光分岐用のビームスプリッタ6に入射し、僅
かの部分がビームスプリッタ6により反射されて光電変
換素子からなるインテグレータセンサ7の受光面に入射
する。インテグレータセンサ7の出力信号Sは演算装置
8に供給され、インテグレータセンサ7の出力信号とウ
エハW上での露光エネルギーとの比例係数が予め演算装
置8内に記憶されている。従って、演算装置8により、
インテグレータセンサ7の出力信号Sを積算することに
より、ウエハW上での積算露光量がモニタできる。イン
テグレータセンサ7としては、遠紫外光に対して十分感
度のあるPIN型のフォトダイオード、又はフォトマル
チプライア等が使用できる。
【0027】ビームスプリッタ6を透過した照明光は、
第1リレーレンズ9、視野絞りとしてのレチクルブライ
ンド10、第2リレーレンズ11、光路折り曲げ用のミ
ラー12、及びメインコンデンサーレンズ13を経て、
レチクルR上の長方形の照明領域14を照射する。その
照明領域14内のパターン像が投影光学系PLを介し
て、ウエハW上の長方形の露光領域16内に投影結像さ
れる。ここで、図1のように、投影光学系PLの光軸に
平行にZ軸を取り、その光軸に垂直なXY平面内のX軸
を長方形の照明領域14の短辺方向に取る。
【0028】この場合、レチクルRはレチクルステージ
15上に保持され、レチクルステージ15はX方向又は
−X方向に所定速度でレチクルRを走査する。一方、ウ
エハWはウエハステージ17上に保持され、ウエハステ
ージ17は、ウエハWをXY平面内で位置決めすると共
にX方向又は−X方向に所定速度で走査するXYステー
ジ、及びウエハWをZ方向に位置決めするZステージ等
から構成されている。
【0029】そして、投影光学系PLの投影倍率をβと
すると、スキャン露光方式で露光する際には、先ずウエ
ハステージ17をステッピング駆動してウエハW上の次
に露光すべきショット領域SAを露光開始位置に設定す
る。その後、レチクルステージ15を介して照明領域1
4に対してレチクルRをX方向(又は−X方向)に速度
R で走査するのと同期して、ウエハステージ17を介
して露光領域16に対してウエハWのショット領域SA
を−X方向(又はX方向)に速度β・VW で走査するこ
とにより、レチクルRの回路パターン像が、逐次ウエハ
W上のショット領域SAに投影露光される。
【0030】また、ウエハステージ18上のウエハWの
近傍には、ピンホール状の受光部を有する光電変換素子
よりなる露光量むらセンサ18が設置されている。露光
量むらセンサ18としては、遠紫外光に対して十分感度
のあるPIN型のフォトダイオード、又はフォトマルチ
プライア等が使用でき、露光量むらセンサ18の出力信
号Uが演算装置8に供給されている。演算装置8では、
インテグレータセンサ7の出力信号S及び露光量むらセ
ンサ18の出力信号Uより、以下のようにスキャン露光
方式で露光した後のウエハW上での積算露光量の分布及
びむらを求める。
【0031】そこで、図1及び図2を参照して、スキャ
ン露光方式で露光した際に、ウエハW上の各ショット領
域で発生し得る積算露光量むらを計測するための本実施
例の方法について説明する。この計測を行う際には、図
1においてレチクルRをレチクルステージ15から外し
ておく。本実施例では、フォトレジストを像面上の2次
元センサとして扱うようなテストプリントによる計測は
行わない。即ち、テストプリントを行うときには、ウエ
ハステージ17上に実際にフォトレジストを塗布したウ
エハWを載置し、露光領域16に対してウエハWを走査
した後のウエハW上の積算露光量を実測することになる
が、得られるのはフォトレジストの塗布むら、感度むら
等を含んだ情報であり、正確な計測が困難であるからで
ある。また、それら感度むら等を補正するのも困難であ
る。
【0032】本実施例では、図1のウエハステージ17
上の露光量むらセンサ18をスリット状の露光領域16
に対して走査することにより、ウエハWの各ショット領
域での積算露光量むらを計測する。実際にスキャン露光
方式で露光したときに、ショット領域の全面内に発生し
得る積算露光量むらの要因となるものは、従来の静止し
た状態で一括露光する方式の場合の光学系の透過率むら
とは異なる。
【0033】図2(a)は、或るパルス発光時点でのウ
エハステージ17上のスリット状の露光領域16での照
度分布曲線19を示し、この照度分布曲線19は照明光
学系及び投影光学系PLの透過率むらに起因する照度分
布e(X,Y)を示すものである。照度分布e(X,
Y)は座標(X,Y)の位置での照度を表している。従
来の一括露光方式の場合であれば、単にその照度分布e
(X,Y)を計測すれば、それがウエハW上での露光量
分布となる。しかしながら、スキャン露光方式の場合の
図2(a)の点Qにおける積算露光量は、点Qを通り走
査方向(X方向)に平行な直線20に沿って露光領域1
6の照度を積分した結果である。
【0034】即ち、直線20を通る平面内の照度分布曲
線19の断面積Ai に所定の比例係数kを乗じて得られ
た値k・Ai が点Qにおける積算露光量Ei である。そ
の積算露光量Ei をY方向(非走査方向)に計測した結
果を図2(b)に示す。但し、本実施例ではパルス発光
が行われるため、正確には断面積Ai の代わりに直線2
0に沿って配列されたサンプル点で照度分布曲線19の
値を積算した結果が用いられる。
【0035】このそのサンプル点は、ウエハステージ1
7の走査速度のむらやパルスレーザ光源の発光タイミン
グのばらつき等によっても変動する。更に、図2(a)
の照度分布曲線19の相対値はパルスレーザ光源のパル
ス発光毎の発光エネルギーのばらつきによっても変化す
る。即ち、ウエハW上の各点での積算露光量Eのむらの
主要因は、スリット状の露光領域16内の照度分布のむ
らであるが、その他に、パルスレーザ光源のパルス発光
毎の発光エネルギーのばらつき、パルス発光間のウエハ
ステージ17の移動量の誤差(速度むら)、及び発光タ
イミングのジッタは、それぞれウエハW上での走査方向
の積算露光量のむらの要因となり得る。また、露光量制
御の際には、走査方向へのスリット状の露光領域16の
幅(所謂スリット幅)を1つの条件としてウエハステー
ジ17の走査速度を決めるが、そのスリット幅の計測誤
差も積算露光量の走査方向のむらとなり得る。他にも、
そのような定常的に発生する要因又は確率的に発生する
要因が考えられる。
【0036】そのようにウエハW上の各ショット領域内
での積算露光量のむらの要因には種々の要因があり、個
々の要因毎に積算露光量のむらを求めるのは困難であ
る。そこで本実施例では、図1において、ウエハステー
ジ17を駆動してスリット状の露光領域16に対して走
査方向(X方向)に露光量むらセンサ18を繰り返し走
査することにより、実際に積算露光量を計測する。
【0037】但し、一般にパルス発光毎に所定のエネル
ギーばらつきを有するパルスレーザ光源を露光用の光源
として用いる場合、ウエハW上の各点に与える積算露光
量について所定の再現性を得るために、ウエハW上の各
点に照射すべき最小露光パルス数Nmin が規定されてい
る。その最小露光パルス数Nmin は、そのパルスレーザ
光源のパルス発光毎のエネルギーのばらつきの程度によ
って決定される。また、ウエハW上の各点がその最小露
光パルス数Nmin で露光されるときに、最も積算露光量
のむらが大きくなる。そこで、本実施例では最も積算露
光量のむらが大きくなる条件で計測を行うため、ウエハ
W上の各点がその最小露光パルス数Nmi n で露光される
条件下で、即ちウエハステージ17を露光時の最大の速
度で走査して計測を行う。以上は装置性能をチェックす
るためであるが、任意の設定露光量(走査速度)にても
同様なことを行うことにより、該当する設定露光量(走
査速度)での露光量むら(値)も計測できることは言う
までもない。
【0038】図3は、本実施例で積算露光量のむらを計
測する場合の露光量むらセンサ18の走査状態を示し、
この図3において、スリット状の露光領域16に対して
走査方向であるX方向に平行な複数の軌跡T1〜Tn
(nは2以上の整数)に沿って順次露光量むらセンサ1
8のピンホール状の受光部18aを走査する。軌跡T1
〜Tnは露光領域16内で走査方向に垂直な非走査方向
(Y方向)にほぼ等間隔で配列されており、軌跡Ti
(i=1〜n)のY座標Yi は計測されている。この際
にウエハステージ17を露光時の最大の速度で走査し、
受光部18aにはパルス光が最小露光パルス数であるN
min 回だけ照射されるようにする。即ち、例えば軌跡T
1上の露光領域16の幅内の範囲において、パルス露光
が行われる点をP1,P2,…,PN(Nは2以上の整
数)とすると、整数NはNmin と等しい。そして、各軌
跡Ti(i=1〜n)上を受光部18aで走査したとき
に、パルス露光毎に露光量むらセンサ18から出力され
る信号Uを図1の演算装置8でNmin パルス分積算して
積算出力信号Udiを得る。
【0039】図4は、その積算出力信号Udiを対応する
軌跡TiのY座標Yi に対応させて配列したものであ
り、図4の積算出力信号Udiのばらつきが、スキャン露
光方式で露光した場合にウエハW上の各ショット領域の
全面で発生し得る積算露光量むら、即ち生じ得る最悪の
積算露光量むらを表す。但し、実際に分布との対応がと
れているものは、その積算出力信号Udiを図1のインテ
グレータセンサ7の出力信号の積算値で規格化した値で
あり、図4の積算露光量分布は実際の非走査方向への積
算露光量分布に正確には対応していない。また図5にお
いても、速度むら、発火ジッタ等による成分は規格化さ
れていないので、正確な意味では露光量むら分布とは一
致しないがよい近似解である。
【0040】なお、上述実施例では最小露光パルス数N
min が予め設定されていたが、図3に示す計測を行っ
て、積算露光量のむらを計測した後に、この結果に基づ
いて最小露光パルス数Nmin を決定するようにしてもよ
い。即ち、図3の積算出力信号Udiの非走査方向へのば
らつきをΔEmax、その計測を行うときに露光量むらセ
ンサ18に照射された露光パルス数をNとする。また、
各軌路Tiに沿った走査毎にインテグレータセンサ7か
ら得られる積算出力信号Siのばらつきより、パルスエ
ネルギーのばらつきによる露光量むらΔEthが求めら
れ、これによりスキャン露光によって発生する露光量む
らの成分ΔEotは次のようになる。
【0041】
【数5】ΔEot=(ΔEmax 2−ΔEth 21/2 また、許容できる積算露光量の非走査方向へのむらをΔ
max'とすると、ΔE thは(δp/p)/N1/2 である
ため、(数4)に対応させて最小露光パルス数Nmin
次式を満たす最小の整数として決定できる。
【0042】
【数6】 Nmin ≧N・ΔEth 2 /(ΔEmax'2 −ΔEot 2 ) この場合、この最小露光パルス数Nmin が整数Nより大
きい場合には、ウエハステージ17の走査速度を落とす
か、又はエキシマレーザ光源1の発光周期を短くすれば
よい。また、最小露光パルス数Nmin が整数Nより小さ
い場合には、最小露光パルス数Nmin としてその整数N
を用いればよい。
【0043】次に、非走査方向への積算露光量分布を正
確に計測する方法について説明する。この場合にも、図
3に示すように、スリット状の露光領域16に対して走
査方向であるX方向に平行な複数の軌跡T1〜Tnに沿
って順次露光量むらセンサ18の受光部18aを走査
し、各走査毎に露光量むらセンサ18から出力されるN
min パルス分の出力信号Ui を図1の演算装置8で積算
して積算出力信号Udiを得る。また、各軌跡Ti(i
=1〜n)に沿って露光量むらセンサ18を走査する動
作と並行して、図1のインテグレータセンサ7の出力信
号SをそれぞれN min パルス分だけ演算装置8で積算し
て積算出力信号Si を得、露光量むらセンサ18の積算
出力信号Udiをインテグレータセンサ7の積算出力信号
i で除算して、露光量むらセンサ18の積算出力信号
diを規格化する。
【0044】図5は、そのように規格化された露光量む
らセンサ18の積算出力信号Udi/Si を、軌跡Tiの
Y座標Yi に対応させて非走査方向に配列したものであ
り、この図5では各軌跡Tiに沿って露光量むらセンサ
18を走査する際のエキシマレーザ光源1の発光エネル
ギーの再現性のばらつきの影響が除去されている。但
し、図5の規格化された積算出力信号Udi/Si のデー
タには、ウエハステージ17の速度むらの影響と、エキ
シマレーザ光源1のパルス発光タイミングのジッタの再
現性の影響とは含まれている。しかしながら、一般にウ
エハステージ17、及びエキシマレーザ光源1の制御状
態が通常より悪化しない限り、速度むらの影響、及びパ
ルス発光タイミングのジッタの再現性の影響は小さい。
そのため、図5の規格化された積算出力信号Udi/Si
の非走査方向へのばらつき(標準偏差σ、又はこの3
倍)を、実際にスキャン露光方式でフォトレジストが塗
布されたウエハW上に露光した場合に、ウエハWの各シ
ョット領域で発生する非走査方向への積算露光量のむら
とみなすことができる。
【0045】このようにして、本実施例によれば、スリ
ット状の露光領域16に対して露光量むらセンサ18を
繰り返して走査し、且つその積算出力信号をインテグレ
ータセンサ7の積算出力信号で規格化するだけで、ウエ
ハW上での積算露光量の非走査方向へのむらを高精度に
計測できる。次に、本発明の他の実施例につき図6を参
照して説明する。本実施例で使用する投影露光装置は、
図1とほぼ同じであるが、露光量むらセンサ18の代わ
りに図6に示すようなラインセンサ型で電荷蓄積型の光
電変換素子を使用する点が異なっている。
【0046】図6は、本実施例で使用される露光量むら
センサ21を示し、この図6において、露光量むらセン
サ21は、遠紫外域に感度を有する1次元の電荷結合型
撮像デバイス(CCD)より構成され、露光量むらセン
サ21には非走査方向であるY方向に受光画素221
22M (Mはn以上の整数)が配列されている。本実施
例でウエハW上の積算露光量のむらを計測する際には、
スリット状の照明領域16に対して露光量むらセンサ2
1をX方向(又は−X方向)に露光時の最大の走査速度
で1回走査し、走査後にその露光量むらセンサ21の一
連の受光画素から蓄積された信号を読み出す。
【0047】この場合、露光量むらセンサ21内の受光
画素の中には、図3の軌跡T1〜Tnとほぼ同じ軌跡T
1〜Tnに沿って露光領域16を横切る受光画素が存在
し、図6の軌跡Ti(i=1〜n)に最も近い軌跡を通
過する受光画素から走査後に読み出された蓄積信号をU
diとする。この際に、例えば軌跡T1では点P1〜PN
(Nは最小露光パルス数Nmin に等しい)でパルス露光
が行われるが、露光量むらセンサ21は一体として走査
されるため、他の軌跡T2〜Tnでも同時にパルス露光
が行われる。従って、図6の各軌跡Tiに対応して得ら
れる蓄積信号U diの非走査方向への分布には、ウエハス
テージ17の速度むら、エキシマレーザ光源1の発光タ
イミングのジッタの再現性の影響が共通に含まれてい
る。
【0048】従って、図6により得られる蓄積信号Udi
の分布は、実際にフォトレジストを塗布したウエハWを
スキャン露光方式で露光した場合に得られる積算露光量
の非走査方向のむらと一致する。しかも、露光量むらセ
ンサ21を1回だけ走査するだけでの計測は終了するた
め、計測時間が短縮されている。但し、この場合には、
ラインセンサ型の露光量むらセンサ21の各受光画素間
の感度むらは対象としている計測量に対して十分小さい
程度に予め補正しておく必要がある。
【0049】なお、上述実施例では、パルス光源が使用
されているが、露光光源として水銀ランプのような連続
光源を使用した場合にも本発明がそのまま適用される。
このように、本発明は上述実施例に限定されず、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0050】
【発明の効果】本発明の第1の露光量むらの計測方法に
よれば、実際に走査した計測用光電変換手段の出力信号
の積算値をそのまま使用しているため、スキャン露光方
式で露光した場合に基板上に生じ得る露光量むらの最大
値を計測できる利点がある。また、その計測用光電変換
手段の出力信号の積算値を参照用光電変換手段の出力信
号の積算値で除算して規格化した場合には、スキャン露
光方式で露光した場合に基板上に生じる露光量の非走査
方向へのむらを計測できる利点がある。
【0051】また、第2の露光量むらの計測方法によれ
ば、ラインセンサ型の計測用光電変換手段を1回走査す
るだけで、スキャン露光方式で露光した場合に基板上に
生じる露光量の非走査方向へのむらを極めて高速に計測
できる利点がある。また、本発明の露光方法によれば、
その第1の露光量むらの計測方法で計測した露光量むら
を用いて、露光量むらを所定の許容値以内にするための
最小露光パルス数を決定できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のステップ・アンド・スキャ
ン方式の投影露光装置を示す一部斜視図を含む構成図で
ある。
【図2】(a)は静止時のスリット状の露光領域16内
での照度むらを示す図、(b)はスキャン露光後の非走
査方向への積算露光量の分布を示す図である。
【図3】スリット状の露光領域16に対して露光量むら
センサ18を繰り返して走査する場合の説明図である。
【図4】図3の計測動作により得られた露光量むらセン
サ18の積算出力信号を非走査方向に配列した図であ
る。
【図5】露光量むらセンサ18の積算出力信号をインテ
グレータセンサ7の積算出力信号で除算して規格化した
信号を非走査方向に配列した図である。
【図6】スリット状の露光領域16に対してラインセン
サ型の露光量むらセンサ21を1回走査する場合の説明
図である。
【符号の説明】
1 エキシマレーザ光源 7 インテグレータセンサ 8 演算装置 R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 14 スリット状の照明領域 15 レチクルステージ 16 スリット状の露光領域 17 ウエハステージ 18 露光量むらセンサ 21 ラインセンサ型の露光量むらセンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光で所定形状の照明領域を照明し、
    前記照明領域に対して所定の走査方向に相対的に転写用
    のパターンが形成されたマスク及び感光性の基板を同期
    して走査することにより、前記マスクのパターンを逐次
    前記基板上に露光する露光装置の、前記基板上での露光
    量むらの計測方法において、 前記基板の露光面と同じ高さの受光面を有する計測用光
    電変換手段と前記照明領域との前記所定の走査方向に垂
    直な非走査方向の相対位置を変えながら、且つ前記計測
    用光電変換手段の出力信号を積算しつつ、前記照明領域
    に対して前記所定の走査方向に相対的に前記計測用光電
    変換手段を露光時の最大の相対走査速度又は任意の相対
    走査速度で繰り返し走査し、 前記相対的な走査毎に得られた前記計測用光電変換手段
    の出力信号の積算値の、前記非走査方向へのばらつきを
    算出し、 該算出された前記計測用光電変換手段の出力信号の積算
    値のばらつきより、前記基板上で生じ得る露光量むらを
    求めることを特徴とする露光量むらの計測方法。
  2. 【請求項2】 前記照明領域を照明する照明光の一部を
    分離し、該分離された照明光を参照用光電変換手段で受
    光し、 前記所定の走査方向へ前記計測用光電変換手段と前記照
    明領域とを相対的に走査する毎に得られた前記計測用光
    電変換手段の出力信号の積算値を、対応する時間に得ら
    れた前記参照用光電変換手段の出力信号の積算値で除算
    して得られた補正後の積算値の、前記非走査方向へのば
    らつきを算出し、 該算出された前記計測用光電変換手段の出力信号の補正
    後の積算値の前記非走査方向へのばらつきより、前記基
    板を前記照明領域に対して前記走査方向に相対的に走査
    した場合に前記基板上で生じる前記非走査方向への露光
    量むらを求めることを特徴とする請求項1記載の露光量
    むらの計測方法。
  3. 【請求項3】 照明光で所定形状の照明領域を照明し、
    前記照明領域に対して所定の走査方向に相対的に転写用
    のパターンが形成されたマスク及び感光性の基板を同期
    して走査することにより、前記マスクのパターンを逐次
    前記基板上に露光する露光装置の、前記基板上での露光
    量むらの計測方法において、 前記所定の走査方向に交差する方向に配列され、且つそ
    れぞれ前記基板の露光面と同じ高さの受光面を有する複
    数の電荷蓄積型の受光素子よりなる計測用光電変換手段
    を、前記照明領域に対して前記所定の走査方向に露光時
    の最大の相対走査速度で走査し、 前記所定の走査方向へ前記計測用光電変換手段と前記照
    明領域とを相対的に走査して得られた前記計測用光電変
    換手段の各受光素子の電荷蓄積による積算信号のばらつ
    きより、前記基板を前記照明領域に対して前記走査方向
    に相対的に走査した場合に前記基板上で生じる前記走査
    方向に垂直な非走査方向への露光量むらを求めることを
    特徴とする露光量むらの計測方法。
  4. 【請求項4】 パルス発光毎に所定の範囲内でエネルギ
    ーがばらついているパルス的な照明光を用いて所定形状
    の照明領域を照明し、前記照明領域に対して所定の走査
    方向に相対的に転写用のパターンが形成されたマスク及
    び感光性の基板を同期して走査することにより、前記マ
    スクのパターンを逐次前記基板上に露光する露光方法に
    おいて、 前記基板の露光面と同じ高さの受光面を有する計測用光
    電変換手段と前記照明領域との前記所定の走査方向に垂
    直な非走査方向の相対位置を変えながら、且つ前記計測
    用光電変換手段の出力信号を積算しつつ、前記照明領域
    に対して前記所定の走査方向に相対的に前記計測用光電
    変換手段を露光時の最大の相対走査速度で繰り返し走査
    し、 前記相対的な走査毎に得られた前記計測用光電変換手段
    の出力信号の積算値の、前記非走査方向へのばらつきを
    算出し、 該算出された前記計測用光電変換手段の出力信号の積算
    値のばらつきより、前記基板上で生じ得る露光量むらを
    求め、 該基板上で生じ得る露光量むらが所定の許容値以下にな
    るように、前記基板上の各点に照射される前記パルス的
    な照明光の最小のパルス数を決定することを特徴とする
    露光方法。
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