JPH07161586A - アルミニウム箔の電解エッチング処理方法 - Google Patents

アルミニウム箔の電解エッチング処理方法

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JPH07161586A
JPH07161586A JP34151893A JP34151893A JPH07161586A JP H07161586 A JPH07161586 A JP H07161586A JP 34151893 A JP34151893 A JP 34151893A JP 34151893 A JP34151893 A JP 34151893A JP H07161586 A JPH07161586 A JP H07161586A
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JP
Japan
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etching
current density
hydrochloric acid
capacitance
electrolytic
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Application number
JP34151893A
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English (en)
Inventor
Mitsushi Hayashida
林田充司
Kozo Hoshino
星野晃三
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間のエッチング処理で表面積を拡大で
き、大きな静電容量が得られる電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔のエッチング処理方法を提供する。 【構成】 アルミニウムを99.90wt%以上含むアル
ミニウム箔について、塩酸16〜18wt%、蓚酸0.5
〜0.7wt%、電流密度0.6〜0.7A/cm2で電解エッ
チングを行うことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサ電極用
アルミニウム箔のエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電解コ
ンデンサーの小型化、高容量化のために、電解箔の表面
積を拡大する方法として電解エッチングが行われてい
る。このエッチング条件の要素として電解液組成、電流
密度、電解時間、液温度、周波数、波形が挙げられ、様
々な組合せが提案されている。これらの方法は通常、塩
酸濃度4.5〜14wt%及び抑制剤として蓚酸、硫酸、
燐酸を約0.5wt%添加した電解液中で交流エッチング
を行う方法である。
【0003】具体的には、例えば、電解液中の塩酸濃度
を上記の濃度とし、電流密度を0.2〜0.45A/cm2
とし、2分間以上電解エッチングを行う方法が用いられ
ている(特開昭63−299309号、特開昭61−1
89617号、特開昭62−243799号、特開昭6
3−217000号、特開平2−303018号、特開
平2−211614号など)。
【0004】このエッチング方法は、表面積を拡大する
方法として、エッチングピットを深く掘り、エッチング
層を厚くすることに主眼を置いている。このため、エッ
チング時間が長くなる傾向があり、製造設備の大型化を
もたらし、生産の高速化を阻害している。
【0005】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し
て、短時間のエッチング処理で表面積を拡大でき、大き
な静電容量が得られる電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム箔の電解エッチング処理方法を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決し得る方法を見い出すべく、ピットの径を小さく
して表面積を拡大することに主眼を置いて試験研究を重
ねた結果、抑制剤として蓚酸を使用することを前提と
し、塩酸の濃度を高くすること及び電流密度を高くする
ことにより、短いエッチング時間によっても静電容量を
向上できることを見い出し、これに基づいて本発明を完
成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、アルミニウムを9
9.90wt%以上含むアルミニウム箔について、塩酸1
6〜18wt%、蓚酸0.5〜0.7wt%、電流密度0.6
〜0.7A/cm2で電解エッチングを行うことを特徴とす
る電解コンデンサ電極用アルミニウム箔のエッチング方
法を要旨としている。
【0008】
【作用】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0009】上述の如く、ピットの径を小さくできるな
らば、エッチング層が浅くしても表面積が拡大できる
が、そのためには、抑制剤として蓚酸を用いることが必
要である。
【0010】そこで、抑制剤として蓚酸を用いた場合に
おける種々のエッチング条件を変えて基礎実験を行っ
た。
【0011】まず、本発明者らは、電解エッチング液組
成の一例として、塩酸7.5wt%、抑制剤として蓚酸0.
5wt%からなる電解液を用いて、エッチング時間及び電
流密度を変化させたときの静電容量の変化について調査
を行った。その結果、図1に示すように、0.37A/c
m2及び0.45A/cm2で電解エッチングを行った時の静
電容量は、0.30A/cm2の場合よりも大きいが、いず
れも同様の値であることがわかった。したがって、0.
37A/cm2以上の高い電流密度でエッチングを行って
も、これ以上の静電容量の増加は期待できないものと考
えられる。
【0012】そこで、塩酸濃度を高くし、塩酸14wt
%、抑制剤として蓚酸0.5wt%からなる電解液を用い
て電解エッチングを行っても同様の傾向を示すか否かの
調査を行ったところ、図2に示すように、0.45A/c
m2までの電流密度の範囲では、静電容量の増加を示すよ
うな電流密度は見い出されなかった。
【0013】しかし、塩酸濃度14wt%においては、図
1の場合と異なる挙動があり、エッチング時間tに対し
て静電容量Cは直線的に増加した。すなわち、 dC/dt=(一定) (60秒以下) ……(1) であった。また、エッチング時間tに対する静電容量C
の勾配は、電流密度の増加に伴い、大きくなった。すな
わち、
【化1】 という結果を得た。
【0014】したがって、より高い塩酸濃度で、且つよ
り高い電流密度によりエッチングを行うことにより、高
い静電容量が得られることを見い出した。
【0015】そこで、本発明者らは、液温度60℃±
2、エッチング時間60秒、蓚酸0.5wt%、電流密度
0.45A/cm2と固定し、電解液中の塩酸の濃度を変化
させて静電容量の変化を調査した。その結果、塩化水素
濃度17.5wt%において静電容量が極大になった。そ
の結果は、図3に示すように、塩酸濃度を従来技術(4.
5〜14wt%)よりも高くすることで、同じエッチング
時間でより高い静電容量が得られることを知見した。
【0016】次に、図3において静電容量が極大を示し
た塩酸濃度17.5wt%で、液温度60℃±2、エッチ
ング時間60秒、蓚酸0.5wt%と固定し、電流密度を
変化させることによる静電容量の変化について調査を行
った。その結果、図4に示すように、0.65A/cm2
静電容量が極大を示した。この結果は、電流密度を従来
技術(0.2〜0.45A/cm2)よりも高くすることで、
同じエッチング時間でより高い静電容量が得られること
を示唆している。
【0017】更に、図4で得られた静電容量が極大を示
した電流密度0.65A/cm2で、液温度60℃±2、エ
ッチング時間60秒、蓚酸0.5wt%と固定し、電解液
中の塩酸の濃度を変化させて静電容量の測定を行った結
果を図5に示す。図3と同様の傾向、すなわち、塩酸濃
度17wt%で静電容量が極大値を示した。
【0018】以上の知見に基づき、本発明では、電流密
度を0.6〜0.7A/cm2、塩酸濃度を16〜18wt%
としたものである。
【0019】また、蓚酸濃度については、上記の電流密
度及び電流密度の範囲において種々代えて同様の実験を
行った結果、0.5〜0.7wt%の濃度が適切であるとの
知見を得た。
【0020】なお、より好ましくは、電流密度は0.6
0〜0.67A/cm2、塩酸濃度は16.0〜17.5wt%
であり、更に好ましくは、電流密度は0.61〜0.66
A/cm2、塩酸濃度は16.1〜17.3wt%である。
【0021】以上の条件のエッチング処理により、ピッ
トの径が小さく、且つ浅いエッチング層が得られる。エ
ッチング層の厚さは、上記範囲内の条件にもよるが、概
ね3〜6μmである。
【0022】また、本発明に使用されるアルミニウム箔
は、アルミニウム含有量99.9%以上の箔で、不純物
として珪素及び鉄の含有量の合計が0.05%以下、銅
の含有量が0.01%以下のものが好ましい。
【0023】また、周波数及び波形は、電力会社から供
給される50Hz又は60Hz、正弦波の交流が望まし
い。液温は、安定したエッチングを行い、かつ年間を通
して設備運転上最も経費を低減させる55〜65℃が望
ましい。
【0024】次に本発明の実施例を示す。
【実施例】
【0025】電解箔として表1に示す組成のものを使用
し、表2及び表3に示す電解条件でエッチング処理を行
った。次いで、化成処理液の組成が燐酸0.04wt%、
燐酸第一アンモニウム0.14wt%のものを用い、6分
通電→2分不通電→2分通電の化成処理を施した。これ
らの条件により得られた静電容量を図6に示す。
【0026】なお、静電容量の測定には対極法を用い、
以下の組成の電解液を使用した。 ホウ酸 :4.3wt% クエン酸 :4.3wt% アンモニア水:3.9wt%
【0027】図6より明らかなように、本発明例は、比
較例と比らべ、短時間のうちに高い静電容量が得られ
た。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
抑制剤として蓚酸を用いると共に塩酸濃度及び電流密度
を従来よりも大きくすることで、エッチングピットを細
かくでき、エッチング層が浅くてよいので短時間のエッ
チングでも静電容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塩酸濃度7.5wt%と固定し、電流密度を変化
させたときのエッチング時間による静電容量の変化を示
す図である。
【図2】塩酸濃度14wt%と固定し、電流密度を変化さ
せたときのエッチング時間による静電容量の変化を示す
図である。
【図3】電流密度0.45A/cm2としたときの塩酸濃度
と静電容量の変化を示す図である。
【図4】塩酸濃度14wt%としたときの電流密度と静電
容量の変化を示す図である。
【図5】電流密度0.65A/cm2としたときの塩酸濃度
と静電容量の変化を示す図である。
【図6】実施例におけるエッチング時間と静電容量の関
係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを99.90wt%以上含む
    アルミニウム箔について、塩酸16〜18wt%、蓚酸
    0.5〜0.7wt%、電流密度0.6〜0.7A/cm2で電
    解エッチングを行うことを特徴とする電解コンデンサ電
    極用アルミニウム箔のエッチング方法。
JP34151893A 1993-12-10 1993-12-10 アルミニウム箔の電解エッチング処理方法 Pending JPH07161586A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005203530A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005203530A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP4547918B2 (ja) * 2004-01-15 2010-09-22 パナソニック株式会社 アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

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