JPH0716107U - 三次元表面粗さ・輪郭形状測定機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的大きなワークでも三次元表面粗さ・輪
郭形状の測定ができる三次元表面粗さ・輪郭形状測定機
を提供することを目的とする。 【構成】 ワークを載置するベースにコラムを立設し、
そのコラムに互いに直交する２つの水平方向に送り機能
を有する送り装置を設け、その水平送り装置に検出器を
設けた。 【効果】 ワークを測定方向と直交する方向に送らなく
てもワークの三次元表面粗さ・輪郭形状の測定ができ、
比較的大きなワークの三次元表面粗さ・輪郭形状の測定
が容易となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は表面粗さ・輪郭形状測定機に係わり、特に被測定物（以下、「ワー ク」という。）の該当する面全体の表面粗さや輪郭形状（以下、「三次元表面粗 さ」および「三次元輪郭形状」という。）を測定する三次元表面粗さ・輪郭形状 測定機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３に示す三次元表面粗さ測定機を例に従来技術を説明すると、測定送り装置 ２３はホルダ１２を介してコラム１１に上下位置が任意に設定できるように取り 付けられている。測定送り装置２３からは移動ブロック２６が出ており、移動ブ ロック２６は測定方向（Ｘ方向）に移動自在となっている。移動ブロック２６に は検出器ホルダ２７が取り付けられていて、検出器ホルダ２７には触針１９を有 する検出器１８が取り付けられている。 さらにベース１０の上にはワーク送りテーブル２５が送り方向が測定送り装置 ２３の送り方向とほぼ直角（Ｙ方向）になるように置かれている。

【０００３】 このように構成された三次元表面粗さ測定機でワーク３０の三次元表面粗さを 測定する場合、ワーク３０はワーク送りテーブル２５の上にセットした後、測定 送り装置２３によって検出器１８をＸ方向に移動させてワーク３０の表面粗さを 測定する。１ラインの測定が終わるとワーク送りテーブル２５によりワーク３０ を任意のピッチだけＹ方向に送り、その後次のラインの測定を行う。これを繰り 返すことによりワーク３０の多数のラインの表面粗さを測定することができ、こ れによってワーク３０の三次元表面粗さを測定することができる。 また、図３の検出器１８を輪郭形状測定用検出器に代えて表面粗さの場合と同 様の操作を行うことにより、ワークの三次元輪郭形状を測定することができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、ワーク送りテーブル２５は積載能力に限界があり、測定できる ワークのサイズ・質量が制限される。従って、比較的小さなワーク（例えば、平 面寸法が１００mm平方程度以下）しか三次元表面粗さや三次元輪郭形状の測定が できず、大きなワークは積載可能な寸法に切断してからでないと測定できないと いう問題がある。 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、比較的大きなワークでも三 次元表面粗さや三次元輪郭形状の測定が容易にできる三次元表面粗さ・輪郭形状 測定機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記目的を達成するために、ワークを載置するベースにコラムを立 設し、そのコラムに互いに直交する２つの水平方向に送り機能を有する送り装置 を設け、その水平送り装置に検出器を設けた。

【０００６】

【作用】

検出器が測定方向および測定方向と直交する水平方向に移動できるので、ワー クを測定方向と直交する方向に送らなくてもワークの三次元表面粗さを測定する ことができる。

【０００７】

【実施例】

以下に、ワークの三次元表面粗さを測定する場合を例にその詳細を説明する。 実施例１ 図１には本考案に係る三次元表面粗さ測定機の実施例１の斜視図が示されてい る。図１において、測定送り装置１３はホルダ１２を介してコラム１１に上下位 置が任意に設定できるように取り付けられている。測定送り装置１３からは移動 ブロック１４が出ており、移動ブロック１４は測定方向（Ｘ方向）に移動自在と なっている。また、移動ブロック１４には横ピッチ送り装置１５が測定送り装置 １３の送り方向（Ｘ方向）とほぼ直角の送り方向（Ｙ方向）になるように取り付 けられていて、横ピッチ送り装置１５から移動ブロック１６が出ている。さらに 、移動ブロック１６には検出器ホルダ１７が取り付けられていて、検出器ホルダ １７には触針１９を有する検出器１８が取り付けられている。

【０００８】 このように構成された三次元表面粗さ測定機でワーク２０の三次元表面粗さを 測定する場合、ワーク２０はベース１０の上にセットした後、測定送り装置１３ によって検出器１８をＸ方向に移動させてワーク２０の１ラインの表面粗さを測 定する。１ラインの測定が終わると横ピッチ送り装置１５により検出器１８を任 意のピッチだけＹ方向に移動させ、その後次のラインの測定を行う。これを繰り 返すことによりワーク２０の多数のラインの表面粗さを測定することができ、こ れによってワーク２０の三次元表面粗さを測定することができる。

【０００９】 実施例２ 図２には本考案に係る三次元表面粗さ測定機の実施例２の斜視図が示されてい る。実施例２は実施例１に対して測定送り装置１３と横ピッチ送り装置１５の取 り付け関係が反対になっている。すなわち、横ピッチ送り装置１５がホルダ１２ を介してコラム１１に上下位置が任意に設定できるように取り付けられていて、 横ピッチ送り装置１５から出ている移動ブロック１４に測定送り装置１３が取り 付けられている。その他の構成については実施例１と同様である。従って、実施 例１と同様にしてワーク２０の三次元表面粗さを測定することができる。

【００１０】 なお、実施例１と実施例２では互いに直交する２つの水平方向の送り機能を２ つの送り装置（測定送り装置１３と横ピッチ送り装置１５）を組み合わせて実現 しているが、これに限らず、互いに直交する２つの水平方向の送り機能を１つの 送り装置の中に設けてもよい。

【００１１】 また、実施例ではワークの三次元表面粗さを測定する場合を例に説明したが、 本考案はこれに限らず、図１および図２の検出器１８を輪郭形状測定用検出器に 代えて表面粗さの場合と同様の操作を行うことにより、ワークの三次元輪郭形状 を測定することができる。 さらに、上記いずれにおいても接触検出式の表面粗さおよび輪郭形状測定機に ついて説明したが、これに限らず、接触検出器の代わりに非接触式の光学式検出 器等を用いてワークの三次元表面粗さや三次元輪郭形状を測定する場合にも本考 案は容易に適用する事が出来る。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る三次元表面粗さ・輪郭形状測定機によれば、 ワークを載置するベースにコラムを立設し、そのコラムに互いに直交する２つの 水平方向に送り機能を有する送り装置を設け、その送り装置に検出器を設けたの で、ワークを測定方向と直交する方向に送らなくても、ワークのサイズ・質量に 制限されることなく比較的大きなワークの三次元表面粗さや輪郭形状の測定が容 易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る三次元表面粗さ測定機の実施例１
を示す斜視図

【図２】本考案に係る三次元表面粗さ測定機の実施例２
を示す斜視図

【図３】従来の三次元表面粗さ測定機を示す斜視図

【符号の説明】

１０ ベース １１ コラム １３ 測定送り装置 １５ 横ピッチ送り装置 １８ 検出器 ２０ ワーク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被測定物の表面粗さ・輪郭形状を測定す
   る測定機であって、該被測定物を載置するベースに立設
   されたコラムと、該コラムに設けられ互いに直交する２
   つの水平方向に送り機能を有する送り装置と、該送り装
   置に設けられた検出器と、を備えたことを特徴とする三
   次元表面粗さ・輪郭形状測定機。