JPH0716025A - 鉢用床土詰め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土詰め作業の自動化。 【構成】 略上方程大径に形成した逆椀状穴穿体２０
を、該穴穿体２０より大鉢である育苗用鉢器１の上部中
央位置に宙吊り状態に配置し、上方から篩土を供給した
ものを横送用移送ベルト３８により横送するものにおい
て、前記移送ベルト３８の内面側には前記移送ベルト３
８を上下振動させうる断面多角形状の回転角ローラー４
５を配設した鉢用床土詰め装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、野菜（花、植木）等の
苗を移植する育苗容器への土詰め装置に係るものであ
る。

【０００２】

【従来技術】従来、植木鉢形状の育苗容器に土を入れ、
これにナス、トマト等の野菜や花の苗を移植して育成す
る方法は公知である。また、従来公知ではないが、先願
の特願平４−８４４５２号の明細書および図面には、四
角形状の底板の周囲に周壁を設けた載置用容器に、縦横
桝目の載置用嵌合孔を持つ載置用枠体を載置し、前記嵌
合孔に上面開放の逆円錐形状のコップ状の育苗容器を嵌
合させ、前記各育苗容器の上方に四角板部材に形成した
調節用通過孔が位置するように土供給量調節板を載置
し、この土供給量調節板の上に逆円錐形状の突起を形成
した移植用孔形成枠を載置する構成について記載されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記公知の移植方法
は、各育苗容器に上方から土を入れ、中央に植付け穴を
形成し、この植付け穴にナス、トマト等の野菜や花の苗
の根の部分を載置し、これに土を被せて行うが、これら
の作業を全て手作業で行っていたので、作業能率がきわ
めて低くという課題がある。また、前記先願のものは、
土を供給した後育苗容器を手作業により振動させると、
土の中央に植付け穴が形成できるが、手作業により行う
土詰め作業が大変であるという課題がある。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、土詰め作業の自動化を図った
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】よって本発明は、略上方
程大径に形成した逆椀状穴穿体２０を、該穴穿体２０よ
り大鉢である育苗用鉢器１の上部中央位置に宙吊り状態
に配置し、上方から篩土を供給したものを横送用移送ベ
ルト３８により横送するものにおいて、前記移送ベルト
３８の内面側には前記移送ベルト３８を上下振動させう
る断面多角形状の回転角ローラー４５を配設した鉢用床
土詰め装置としたものである。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図により説明すると、１は
ナス、トマト等の野菜や花等の苗を移植して育苗する育
苗用鉢器であり、円形の底壁２の周囲に起立する側壁３
を設け、該側壁３の上縁は開放して開口部４を形成し、
正面からみると、上側に至るに従い幅が大となるように
形成し、薄い合成樹脂により形成して「育苗ポリポッ
ト」と呼ばれて市販されているものや植木鉢でもよく、
６cm〜３０cmの種々の高さまたは直径を有して形成さ
れ、前記苗の根鉢（移植以前の鉢から土を崩さずに抜い
た根の状態）よりも大きいい容積のものを使用する。５
は前記底壁２の中央に形成した水抜き用の透孔である。

【０００７】しかして、本発明は、土の供給を受けた前
記育苗用鉢器１内の土を均平に詰めることを要旨とする
が、土の供給手段についての一例を以下説明する。

【０００８】７は載置用枠体であり、前記育苗用鉢器１
を搬送する際いの転倒を防止するものである。したがっ
て、前記載置用枠体７は、合成樹脂製の上板８に前記育
苗用鉢器１の大きさに対応させた篭形状等の任意形状の
嵌合支持部９を有して構成している。

【０００９】１０は前記育苗用鉢器１を載置した載置用
枠体７をコンベアに供給するときに使用する載置板であ
り（要件ではない）、四角形状の底板１１と該底板１１
の周囲の周壁１２を有する上面を開放した引出し形状に
形成され、前記周壁１２のうち左右一側または両側は切
欠いて、開口部１３を形成する。

【００１０】１５は、前記育苗用鉢器１の上方に載置し
て土の流入量を調節すると共に、該育苗用鉢器１の中央
に植付け穴１６を形成する蓋であり、平板部１７に前記
載置用枠体７の嵌合支持部９に対応させて開孔１８を配
置形成し、開孔１８には直径方向となる細幅の差渡部１
９を形成し、差渡部１９の下面中央に穴成形用の穴穿体
２０をネジ２１により取付ける。開孔１８の大きさの相
違するものを数種類用意して適宜選択使用する。

【００１１】前記穴穿体２０は、内部を中空２２にした
天井壁２３と側壁２４からなる中空円筒部材により形成
し、その外周は上側を大径に、下部に至るにしたがい小
径に形成し、前記差渡部１９の下方には外気と前記中空
２２とを連通させる連通孔２５を形成している。穴穿体
２０は、苗を植えつけるための植付け穴１６を前記育苗
用鉢器１の中央に形成するものであるから、種々の大き
さのものを用意し、植付けようとする苗の根鉢の大きさ
に対応させたものを使用する。即ち、移植は、ポリポッ
トや植木鉢から抜き、根鉢を崩さずに植付けると、根付
きが良好となるので、植付け穴１６は移植直前の苗のポ
リポットや植木鉢の大きさに対応させ、これに合う穴穿
体２０を使用する。２７は前記育苗用鉢器１へ土を供給
する土供給装置、２８は土供給装置２７の土繰出ベルト
である。

【００１２】３０は、土の供給を受けて、まだ、載置用
枠体７に載置されて上方の蓋１５が外されていない状態
の育苗用鉢器１群を移送し（この状態の育苗用鉢器１を
以下育苗用鉢器１群という）、移送中に育苗用鉢器１群
内の土を詰めて均平にし、蓋１５を上方に持ち上げたと
き、美麗な植付け穴１６が形成されるようにする土詰め
装置であり、育苗用鉢器１群を移送する水平の移送台３
１と、移送台３１に設けた振動装置３２とにより構成す
る。

【００１３】前記移送台３１は、始端部３３に始端部案
内ローラー３４を設け、終端部に駆動ローラー３６を設
け、始端部案内ローラー３４と駆動ローラー３６との間
に移送ベルト３８を掛け回して構成する。始端部案内ロ
ーラー３４および駆動ローラー３６は円柱形状に形成
し、左右中間位置に小径部３５を形成している。３７は
駆動ローラー３６を回転させる移送用モーターである。
前記移送ベルト３８は始端部案内ローラー３４の左右幅
と略同一幅に形成し、移送ベルト３８の裏面には始端部
案内ローラー３４および駆動ローラー３６の小径部３５
に係合する突条３９を形成している。４０は別の案内ロ
ーラー、４１はテンションローラーである。

【００１４】前記移送台３１の始端部３３より育苗用鉢
器１群を載置し得る所定間隔を置いた部分は、供給部４
２に形成し、供給部４２より終端部側には所定間隔を置
いて複数の支持ローラー４３を設ける。支持ローラー４
３は移送中の育苗用鉢器１群を支持するものであり、左
右方向の回転軸４４の両端を前記移送台３１に軸装す
る。

【００１５】各支持ローラー４３の間には回転角ローラ
ー４５を設ける。回転角ローラー４５は左右方向で断面
を多角形状に形成し、回転角ローラー４５の左右両端に
設けた回転軸４６を移送台３１に軸装し、各回転軸４６
には歯車４７を固定し、各歯車４７にチエン４８を掛け
回す。４９は振動用モーター、５０は振動用モーター４
９の回転を回転軸４６に伝達するチエンである。したが
って、振動装置３２は振動用モーター４９と回転角ロー
ラー４５とにより構成する。

【００１６】回転角ローラー４５は、その断面の対角線
の長さを前記支持ローラー４３の直径よりも大に形成
し、回転角ローラー４５の角部５１が前記支持ローラー
４３の上面よりも上方位置を回転するようにする。５２
は水平部である。

【００１７】移送台３１の終端部には、前記回転角ロー
ラー４５を設けていない部分を形成し、この部分で載置
用枠体７ごと育苗用鉢器１群を取り出す取出部５３を形
成する。

【００１８】本発明は、前記したように、土の供給を受
けた育苗用鉢器１群内の土を均平に詰めることを要旨と
するから、育苗用鉢器１の形状、載置用枠体７の構成、
穴穿体２０を含む蓋１５の構成は任意であり、実施例に
限定されない。

【００１９】

【作用】次に作用を述べる。載置板１０の底板１１の上
面に載置用枠体７を載置し、載置用枠体７の各嵌合支持
部９に育苗用鉢器１をそれぞれ載置し、育苗用鉢器１の
上面に各穴穿体２０が各育苗用鉢器１の中央に位置する
ように上方から蓋１５を載置し、この状態の載置用枠体
７と載置板１０と蓋１５とを、土繰出装置（図示省略）
のコンベアに供給すると、土繰出装置の繰出ベルトより
繰出された土は蓋１５の開孔１８より育苗用鉢器１に入
る。

【００２０】この場合、蓋１５の開孔１８と育苗用鉢器
１の開口部４との大きさの関係によっては、上方より供
給された土は開孔１８より流入し、開孔１８の下方以外
の部分は空間部２６が形成され、空間部２６の容積だけ
土の流入量は減少するから、前記開孔１８の直径の相違
するものを選択使用すれば、各育苗用鉢器１に所望深さ
であって、かつ、均等となる量の土を供給できる。

【００２１】しかして、土の供給を受け、まだ蓋１５が
外されていない状態の育苗用鉢器１群を、土詰め装置３
０の移送台３１の供給部４２に供給すると、回転する駆
動ローラー３６により移動する移送ベルト３８により移
送され、載置用枠体７の前端が支持ローラー４３の上を
通過して振動装置３２の回転角ローラー４５上に差掛
る。

【００２２】回転角ローラー４５は、振動用モーター４
９により所定の回転速度で回転しているから、回転角ロ
ーラー４５の角部５１は、載置用枠体７の底面を単に上
下させるのではなく、上方に突き上げるので、突き上げ
られた載置用枠体７の底面は回転角ローラー４５の角部
５１よりも上方に位置して自重で落下し、再び角部５１
が上方に突き上げ、この反復により載置用枠体７は上下
に振動し、育苗用鉢器１群は上下に振動しながら移送さ
れ、終端部の取出部５３にて取出される。

【００２３】この場合、載置用枠体７の底面は回転角ロ
ーラー４５の角部５１により持ち上げられるのではな
く、上方に突き上げられるので慣性が作用して載置用枠
体７の底面は回転角ローラー４５の角部５１よりも上方
に位置し、突き上げられている間に載置用枠体７の底面
の下方で回転角ローラー４５の角部５１は空回転して
も、自重で落下した後に角部５１により再び上方に突き
上げられることにより、上下振動となる。

【００２４】しかして、取出された育苗用鉢器１群は、
内部の土が詰められて均平にされているから、蓋１５を
上方に持ち上げると、穴穿体２０の抜けたあとに、植付
け穴１６が形成される。

【００２５】この場合、穴穿体２０は、移植直前の苗の
ポリポットや植木鉢の大きさに対応させて選択使用する
と、ポリポットや植木鉢から苗を抜き、そのまま植付け
穴１６に根鉢を崩さずに植付ければ良く、作業が簡単に
行えるだけでなく、根付きが良好となる。

【００２６】また、前記モーター３７、４９を可変速モ
ーターにすると、移送速度と回転角ローラー４５の回転
数を変更することができるが、この場合、回転角ローラ
ー４５の回転数を速くすると、載置用枠体７の底面を上
方に高く突き上げるので、振幅を大きくし、移送速度は
振幅には影響はあまり与えず、振動させる時間を長短に
調節できるので、土質により移送速度と回転速度を変更
すると、作業能率を向上させる。

【００２７】なお、本実施例では、支持ローラー４３回
転軸４４の間に回転角ローラー４５を設けているが、回
転角ローラー４５の断面の対角線の長さを前記支持ロー
ラー４３の直径よりも大に形成し、回転角ローラー４５
の角部５１は支持ローラー４３よりも上方に位置するか
ら、回転角ローラー４５の角部５１は載置用枠体７の底
面を上方に突き上げるように確実に作動させる。

【００２８】

【効果】本発明は、略上方程大径に形成した逆椀状穴穿
体２０を、該穴穿体２０より大鉢である育苗用鉢器１の
上部中央位置に宙吊り状態に配置し、上方から篩土を供
給したものを横送用移送ベルト３８により横送するもの
において、前記移送ベルト３８の内面側には前記移送ベ
ルト３８を上下振動させうる断面多角形状の回転角ロー
ラー４５を配設した鉢用床土詰め装置としたものである
から、土の供給を受けた育苗用鉢器１を移送ベルト３８
に供給するだけで、育苗用鉢器１が振動して、内部の土
が均平されて詰まり、穴穿体２０を外すと植付け穴を形
成でき、移植するときの土詰め作業において、上面に植
付け穴を形成して土を入れるまでの土詰め作業を自動化
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 育苗容器を載置する状態の斜視図。

【図２】 縦断側面図。

【図３】 同平面図。

【図４】 土供給状態図。

【図５】 同側面図。

【図６】 植付け穴を形成した側面図。

【図７】 本発明の側面図。

【図８】 同平面図。

【図９】 移送ベルトの一部斜視図。

【図１０】 作用状態図。

【符号の説明】

１…育苗用鉢器、２…底壁、３…側壁、４…開口部、５
…透孔、７…載置用枠体、８…上板、９…嵌合支持部、
１０…載置板、１１…底板、１２…周壁、１３…開口
部、１５…蓋、１６…植付け穴、１７…平板部、１８…
開孔、１９…差渡部、２０…穴穿体、２１…ネジ、２２
…中空、２３…天井部、２４…側壁、２５…連通孔、２
６…空間部、２７…土供給装置、２８…土繰出ベルト、
３０…土詰め装置、３１…移送台、３２…振動装置、３
３…始端部、３４…始端部案内ローラー、３５…小径
部、３６…駆動ローラー、３７…移送用モーター、３８
…移送ベルト、３９…突条、４０…案内ローラー、４１
…テンションローラー、４２…供給部、４３…支持ロー
ラー、４４…回転軸、４５…回転角ローラー、４６…回
転軸、４７…歯車、４８…チエン、４９…振動用モータ
ー、５０…チエン、５１…角部、５２…水平部、５３…
取出部。

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【手続補正書】

【提出日】平成５年８月６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図７

【補正方法】変更

【補正内容】

【図７】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図８

【補正方法】変更

【補正内容】

【図８】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図９

【補正方法】変更

【補正内容】

【図９】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１０】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略上方程大径に形成した逆椀状穴穿体２
   ０を、該穴穿体２０より大鉢である育苗用鉢器１の上部
   中央位置に宙吊り状態に配置し、上方から篩土を供給し
   たものを横送用移送ベルト３８により横送するものにお
   いて、前記移送ベルト３８の内面側には前記移送ベルト
   ３８を上下振動させうる断面多角形状の回転角ローラー
   ４５を配設した鉢用床土詰め装置。