JPH07159541A - 放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置 - Google Patents
放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置Info
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- JPH07159541A JPH07159541A JP5308124A JP30812493A JPH07159541A JP H07159541 A JPH07159541 A JP H07159541A JP 5308124 A JP5308124 A JP 5308124A JP 30812493 A JP30812493 A JP 30812493A JP H07159541 A JPH07159541 A JP H07159541A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】測定対象となる放射性廃棄物収納容器内の密度
分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物の
放射能濃度を精度よく正確に測定する。 【構成】放射性廃棄物収納容器21中の放射性廃棄物を
仮想セグメント単位の平均密度または水平断面の半径方
向の密度分布から、仮想セグメント単位の水平断面の半
径方向の放射能分布およびGe検出器27によるγ線エ
ネルギスペクトルの測定を行って、放射性廃棄物収納容
器21内部で生じたγ線の吸収補正計算(減衰補正計
算)を行って、仮想セグメント単位の放射能量を算出
し、算出された放射能量を仮想セグメント毎に積算して
放射性廃棄物収納容器21内全体の放射能量を測定す
る。
分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物の
放射能濃度を精度よく正確に測定する。 【構成】放射性廃棄物収納容器21中の放射性廃棄物を
仮想セグメント単位の平均密度または水平断面の半径方
向の密度分布から、仮想セグメント単位の水平断面の半
径方向の放射能分布およびGe検出器27によるγ線エ
ネルギスペクトルの測定を行って、放射性廃棄物収納容
器21内部で生じたγ線の吸収補正計算(減衰補正計
算)を行って、仮想セグメント単位の放射能量を算出
し、算出された放射能量を仮想セグメント毎に積算して
放射性廃棄物収納容器21内全体の放射能量を測定す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射性廃棄物収納容器
内の放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置に係り、
特に埋設処分される放射性廃棄物の埋設後の安全性の見
地から要求される放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置に関する。
内の放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置に係り、
特に埋設処分される放射性廃棄物の埋設後の安全性の見
地から要求される放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性廃棄物収納容器内の放射能濃度を
測定する放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置に
は図16に示すものがある。この放射能濃度測定装置1
は、放射性廃棄物収納容器としてのドラム缶2を移動台
車3の昇降台4に配設されたターンテーブル5上に設置
し、γ線エネルギスペクトルを測定する1台のGe検出
器6で外部からドラム缶2全体をスパイラル状に相対的
に走査し、このGe検出器6によりγ線エネルギスペク
トルの測定を行っている。なお、符号7はコリメータで
ある。
測定する放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置に
は図16に示すものがある。この放射能濃度測定装置1
は、放射性廃棄物収納容器としてのドラム缶2を移動台
車3の昇降台4に配設されたターンテーブル5上に設置
し、γ線エネルギスペクトルを測定する1台のGe検出
器6で外部からドラム缶2全体をスパイラル状に相対的
に走査し、このGe検出器6によりγ線エネルギスペク
トルの測定を行っている。なお、符号7はコリメータで
ある。
【0003】放射能濃度測定装置1は、Ge検出器6で
測定されたγ線エネルギスペクトルを解析することによ
り、放射性廃棄物に固有なγ線の光電ピーク計数率を求
め、この光電ピーク計数率に(重量測定結果および放射
能の充填領域の容積を既知として除して得られる)平均
密度の関数としての放射能換算係数を乗ずることにより
核種別放射能に換算する方式を用いており、この方式に
より核種別放射能濃度を測定することができる。
測定されたγ線エネルギスペクトルを解析することによ
り、放射性廃棄物に固有なγ線の光電ピーク計数率を求
め、この光電ピーク計数率に(重量測定結果および放射
能の充填領域の容積を既知として除して得られる)平均
密度の関数としての放射能換算係数を乗ずることにより
核種別放射能に換算する方式を用いており、この方式に
より核種別放射能濃度を測定することができる。
【0004】この放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置は、セメント固化体、アスファルト固化体、プラ
スチック固化体等の密度(充填密度)および放射能とも
に均質に近いものの測定に適用される装置である。
定装置は、セメント固化体、アスファルト固化体、プラ
スチック固化体等の密度(充填密度)および放射能とも
に均質に近いものの測定に適用される装置である。
【0005】また、別の放射能濃度測定装置としては図
17に示すものも知られている。この放射能濃度測定装
置1Aは、照射γ線線源10による透過γ線によるCT
(Computed Tomography )技術を応用し、密度分布、放
射能分布を放射性廃棄物収納容器断面方向に同一メッシ
ュで求め、γ線の自己吸収を補正する方式である(文献
Nuclear Technology 1992年 12月号、特許第1886
1415号参照)。なお、符号11は照射γ線線源用遮
蔽体、符号12はNaI検出器である。
17に示すものも知られている。この放射能濃度測定装
置1Aは、照射γ線線源10による透過γ線によるCT
(Computed Tomography )技術を応用し、密度分布、放
射能分布を放射性廃棄物収納容器断面方向に同一メッシ
ュで求め、γ線の自己吸収を補正する方式である(文献
Nuclear Technology 1992年 12月号、特許第1886
1415号参照)。なお、符号11は照射γ線線源用遮
蔽体、符号12はNaI検出器である。
【0006】この放射能濃度測定装置1Aは、原子炉の
定期検査時等に発生する配管等を200リットルのドラ
ム缶2に充填した雑固体廃棄物に適用可能な方法として
知られている。
定期検査時等に発生する配管等を200リットルのドラ
ム缶2に充填した雑固体廃棄物に適用可能な方法として
知られている。
【0007】特に放射能濃度測定装置1Aの場合には、
図18に示すように放射性廃棄物収納容器としての20
0リットルのドラム缶2を高さ方向に複数の仮想セグメ
ント単位に区分し、ドラム缶2を挟んで、図17に示す
ように、対向位置に配置されたCs−137照射γ線線
源10および5台のNaI検出器12を用いて回転方向
にγ線減衰率を一定角度毎に測定することにより、ドラ
ム缶水平断面方向の密度分布を例えば10×10メッシ
ュで求め、さらにドラム缶2内の収納位置に照射γ線線
源10を設定し、同一の仮想セグメントの放射線強度を
NaI検出器12により外部から一定角度毎にスキャニ
ングすることにより放射能分布を例えば10×10メッ
シュで求める。そして、両者の情報を用いて、同一仮想
セグメントで測定されるGe検出器6のγ線エネルギス
ペクトルから得られる光電ピーク計数率の放射能換算係
数を算出するものである。
図18に示すように放射性廃棄物収納容器としての20
0リットルのドラム缶2を高さ方向に複数の仮想セグメ
ント単位に区分し、ドラム缶2を挟んで、図17に示す
ように、対向位置に配置されたCs−137照射γ線線
源10および5台のNaI検出器12を用いて回転方向
にγ線減衰率を一定角度毎に測定することにより、ドラ
ム缶水平断面方向の密度分布を例えば10×10メッシ
ュで求め、さらにドラム缶2内の収納位置に照射γ線線
源10を設定し、同一の仮想セグメントの放射線強度を
NaI検出器12により外部から一定角度毎にスキャニ
ングすることにより放射能分布を例えば10×10メッ
シュで求める。そして、両者の情報を用いて、同一仮想
セグメントで測定されるGe検出器6のγ線エネルギス
ペクトルから得られる光電ピーク計数率の放射能換算係
数を算出するものである。
【0008】将来予想される放射性を有する放射性廃棄
物である雑固体廃棄物の処分については、処分時の安全
性確保の観点から放射性廃棄物収納容器内へ固定化が要
求される。
物である雑固体廃棄物の処分については、処分時の安全
性確保の観点から放射性廃棄物収納容器内へ固定化が要
求される。
【0009】放射性廃棄物収納容器内への固定化の手段
としては、(1)可燃物を一旦焼却後、セメント等で混
練し、ドラム缶内に充填したもの等のように比較的密度
および放射能濃度ともに均質に近いもの、(2)細密破
砕後、同様にセメントで混練し、ドラム缶内に充填した
もの等のように放射能の偏在が予想されるが密度につい
ては比較的均質に近いもの、(3)図12に示すように
セラミックス層aと金属を溶融した金属層bとを一定形
状のキャニスタ容器に入れ、冷却後キャニスタ容器ごと
ドラム缶に入れ、空隙部にモルタルcを充填したもの
等、放射能充填領域の内部では比較的密度の均一性が良
好であるが放射性廃棄物収納容器内に一定の構造を有す
るもの、(4)図14(A)に示すように金属m・コン
クリート片pをそのままモルタルcで充填固化したもの
や、塩化ビニル・フィルタ・保温材nを金属の篭oの中
に入れそれをモルタルcで充填固化したもの、図14
(B)に示すように金属の入った容器を圧縮した圧縮体
qやフィルタの入った容器を圧縮した圧縮体rをモルタ
ルcで充填固化したもの等、平均密度が高く密度的にも
放射能的にも不均一なもの、に分類される。いずれも固
定化処理を行う前の未処理状態の雑固体に比べて充填密
度が高いことが特徴である。
としては、(1)可燃物を一旦焼却後、セメント等で混
練し、ドラム缶内に充填したもの等のように比較的密度
および放射能濃度ともに均質に近いもの、(2)細密破
砕後、同様にセメントで混練し、ドラム缶内に充填した
もの等のように放射能の偏在が予想されるが密度につい
ては比較的均質に近いもの、(3)図12に示すように
セラミックス層aと金属を溶融した金属層bとを一定形
状のキャニスタ容器に入れ、冷却後キャニスタ容器ごと
ドラム缶に入れ、空隙部にモルタルcを充填したもの
等、放射能充填領域の内部では比較的密度の均一性が良
好であるが放射性廃棄物収納容器内に一定の構造を有す
るもの、(4)図14(A)に示すように金属m・コン
クリート片pをそのままモルタルcで充填固化したもの
や、塩化ビニル・フィルタ・保温材nを金属の篭oの中
に入れそれをモルタルcで充填固化したもの、図14
(B)に示すように金属の入った容器を圧縮した圧縮体
qやフィルタの入った容器を圧縮した圧縮体rをモルタ
ルcで充填固化したもの等、平均密度が高く密度的にも
放射能的にも不均一なもの、に分類される。いずれも固
定化処理を行う前の未処理状態の雑固体に比べて充填密
度が高いことが特徴である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】放射性廃棄物の密度あ
るいは放射能のいずれについても不均一である場合の放
射能濃度測定対策としては、従来の照射γ線線源および
CT技術を用いた放射能濃度測定方式がある。この測定
方式を雑固体廃棄物の処分時に発生する放射性廃棄物を
含む収納容器の放射能測定に適用する場合については、
以下のような問題点があった。
るいは放射能のいずれについても不均一である場合の放
射能濃度測定対策としては、従来の照射γ線線源および
CT技術を用いた放射能濃度測定方式がある。この測定
方式を雑固体廃棄物の処分時に発生する放射性廃棄物を
含む収納容器の放射能測定に適用する場合については、
以下のような問題点があった。
【0011】すなわち、放射性廃棄物の処分のために処
理を行った場合、廃棄物の密度が高くなってしまい、照
射γ線線源として透過度が高く、また収容容器内の放射
性物質の放射能強度が高い場合、透過γ線の減衰が大き
く、容器内で発生するγ線との区別ができなくなる。透
過γ線と発生γ線とを区別するためには、強度の高い照
射γ線線源を用いる必要があり、法律、輸送上の制約だ
けでなく、遮蔽の大型化の問題、被曝上の問題等が生じ
るおそれがあるため、適用が制約される問題点があっ
た。
理を行った場合、廃棄物の密度が高くなってしまい、照
射γ線線源として透過度が高く、また収容容器内の放射
性物質の放射能強度が高い場合、透過γ線の減衰が大き
く、容器内で発生するγ線との区別ができなくなる。透
過γ線と発生γ線とを区別するためには、強度の高い照
射γ線線源を用いる必要があり、法律、輸送上の制約だ
けでなく、遮蔽の大型化の問題、被曝上の問題等が生じ
るおそれがあるため、適用が制約される問題点があっ
た。
【0012】また、放射性廃棄物収納容器内の密度分布
および放射能分布を得るためには、回転角度毎の放射線
強度データが必要となり、より高い密度で統計変動の影
響の少ない分布情報を得るためには、測定時間が長くな
り処理性能が低下する問題点があった。
および放射能分布を得るためには、回転角度毎の放射線
強度データが必要となり、より高い密度で統計変動の影
響の少ない分布情報を得るためには、測定時間が長くな
り処理性能が低下する問題点があった。
【0013】さらに、放射性廃棄物収納容器内の放射能
分布が核種によって異なる場合、対象となるγ線のエネ
ルギ毎に信号を分岐して、必要なエネルギ範囲の放射線
強度を測定する回路が必要となり、多数の測定回路が必
要となる問題点があった。
分布が核種によって異なる場合、対象となるγ線のエネ
ルギ毎に信号を分岐して、必要なエネルギ範囲の放射線
強度を測定する回路が必要となり、多数の測定回路が必
要となる問題点があった。
【0014】一方、放射性廃棄物収納容器であるドラム
缶全体を外部からGe検出器でγ線測定し、内部の構造
が一定であると仮定して重量測定値から収納容器全体の
平均密度を求め、γ線吸収補正計算を行う従来の放射能
濃度測定方式は、密度が高く且つ密度あるいは放射能の
偏在のおそれがある場合には測定精度が悪くなるおそれ
がある。
缶全体を外部からGe検出器でγ線測定し、内部の構造
が一定であると仮定して重量測定値から収納容器全体の
平均密度を求め、γ線吸収補正計算を行う従来の放射能
濃度測定方式は、密度が高く且つ密度あるいは放射能の
偏在のおそれがある場合には測定精度が悪くなるおそれ
がある。
【0015】一例として、密度4.0g/cm3 の場合に放
射能を均質として換算係数を求めた場合、200リット
ルドラム缶中心からの位置の変動により、比較的透過率
の高いCo−60のγ線の場合にも図19に示すように
極端な過小あるいは過大評価を生ずるおそれがある。
射能を均質として換算係数を求めた場合、200リット
ルドラム缶中心からの位置の変動により、比較的透過率
の高いCo−60のγ線の場合にも図19に示すように
極端な過小あるいは過大評価を生ずるおそれがある。
【0016】従来の放射能濃度測定方式を、密度および
放射能がほぼ均一と見做される放射性廃棄物を収納した
もの((1)のケース)に適用した場合には比較的良好
な精度で測定が可能であり、且つきわめて構成が単純な
ためコストおよび保守等の観点から利点を有している。
放射能がほぼ均一と見做される放射性廃棄物を収納した
もの((1)のケース)に適用した場合には比較的良好
な精度で測定が可能であり、且つきわめて構成が単純な
ためコストおよび保守等の観点から利点を有している。
【0017】しかしながら、従来の放射能濃度測定方式
を(3)に分類される放射性廃棄物容器内部に構造を有
する廃棄物に適用する場合には、金属層あるいはセラミ
ック層内の密度あるいは放射能は比較的均一であるが、
高さ方向により密度あるいは核種組成が極端に違うた
め、Ge検出器のドラム缶全体の測定を測定したγ線エ
ネルギスペクトルに対して重量から求められる平均密度
から一括した換算係数を一律に乗ずる方法では測定精度
が悪くなる。
を(3)に分類される放射性廃棄物容器内部に構造を有
する廃棄物に適用する場合には、金属層あるいはセラミ
ック層内の密度あるいは放射能は比較的均一であるが、
高さ方向により密度あるいは核種組成が極端に違うた
め、Ge検出器のドラム缶全体の測定を測定したγ線エ
ネルギスペクトルに対して重量から求められる平均密度
から一括した換算係数を一律に乗ずる方法では測定精度
が悪くなる。
【0018】同様に、平均密度が高く密度的にも放射能
的にも不均一な(4)に分類される放射性廃棄物に適用
する場合にも、Ge検出器のドラム缶全体の測定を行っ
たγ線エネルギスペクトルに対して重量から求められる
平均密度から一括した換算係数を一律に乗ずる方法では
測定精度が悪くなる。
的にも不均一な(4)に分類される放射性廃棄物に適用
する場合にも、Ge検出器のドラム缶全体の測定を行っ
たγ線エネルギスペクトルに対して重量から求められる
平均密度から一括した換算係数を一律に乗ずる方法では
測定精度が悪くなる。
【0019】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、測定対象となる放射性廃棄物収納容器内の密
度分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物
収納容器用放射能濃度測定装置を提供することを第1の
目的とする。
たもので、測定対象となる放射性廃棄物収納容器内の密
度分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物
収納容器用放射能濃度測定装置を提供することを第1の
目的とする。
【0020】本発明の第2の目的は、照射放射線源を用
いなくても、また照射放射線源を用いた場合でも非常に
弱い強度の照射放射線により放射性廃棄物の放射能濃度
を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物収納容器用放
射能濃度測定装置を提供することにある。
いなくても、また照射放射線源を用いた場合でも非常に
弱い強度の照射放射線により放射性廃棄物の放射能濃度
を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物収納容器用放
射能濃度測定装置を提供することにある。
【0021】本発明の第3の目的は、放射性廃棄物収納
容器内の放射線分布が核種によって異なる場合において
も多数の測定回路を用いることなく、放射性廃棄物の放
射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物収納
容器用放射能濃度測定装置を提供することにある。
容器内の放射線分布が核種によって異なる場合において
も多数の測定回路を用いることなく、放射性廃棄物の放
射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物収納
容器用放射能濃度測定装置を提供することにある。
【0022】本発明の第4の目的は、低コストで小規模
な設備で、測定対象となる放射性廃棄物収納容器内の密
度分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物
収納容器用放射能濃度測定装置を提供することにある。
な設備で、測定対象となる放射性廃棄物収納容器内の密
度分布や放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく正確に測定できる放射性廃棄物
収納容器用放射能濃度測定装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射性廃棄
物収納容器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解
決するために、請求項1に記載したように、放射性廃棄
物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコリメータ
を備えたGe検出器および垂直方向の視野と水平方向の
視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強度検出器
を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に回転且つ
昇降自在に配置し、上記放射線強度検出器は、放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セグメント単
位で放射線計数率信号を検出する一方、上記放射性廃棄
物収納容器に充填された放射能充填領域の放射性廃棄物
の正味重量を測定する重量測定装置を設け、求められた
正味重量から放射能充填領域の容積を一定と仮定して放
射能充填領域の平均密度を演算する計算機を設け、この
計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放射線強度検
出器の放射線計数率の差異と放射能の充填領域の平均密
度から放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の放
射能の相対的強度分布を求め、さらに求められた放射能
の相対的強度分布および放射能充填領域の平均密度を用
い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定間隔毎に得
られるGe検出器のγ線エネルギスペクトルから放射性
廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を行っ
て、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメント内の放射能
量を算出し、算出放射能量を積算して放射性廃棄物収納
容器内の放射能量を求めるように設定したものである。
物収納容器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解
決するために、請求項1に記載したように、放射性廃棄
物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコリメータ
を備えたGe検出器および垂直方向の視野と水平方向の
視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強度検出器
を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に回転且つ
昇降自在に配置し、上記放射線強度検出器は、放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セグメント単
位で放射線計数率信号を検出する一方、上記放射性廃棄
物収納容器に充填された放射能充填領域の放射性廃棄物
の正味重量を測定する重量測定装置を設け、求められた
正味重量から放射能充填領域の容積を一定と仮定して放
射能充填領域の平均密度を演算する計算機を設け、この
計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放射線強度検
出器の放射線計数率の差異と放射能の充填領域の平均密
度から放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の放
射能の相対的強度分布を求め、さらに求められた放射能
の相対的強度分布および放射能充填領域の平均密度を用
い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定間隔毎に得
られるGe検出器のγ線エネルギスペクトルから放射性
廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を行っ
て、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメント内の放射能
量を算出し、算出放射能量を積算して放射性廃棄物収納
容器内の放射能量を求めるように設定したものである。
【0024】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置
は、請求項2に記載したように、放射性廃棄物収納容器
内の放射能充填領域の放射能が不均一で密度変化が少な
く、放射能充填領域の高さが変化するものにおいて、放
射性廃棄物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコ
リメータを備えたGe検出器および垂直方向の視野と水
平方向の視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強
度検出器を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に
回転且つ昇降自在に配置し、照射γ線源を放射性廃棄物
収納容器を挟んで少なくとも1台の放射線強度検出器と
対向位置に設置し、上記放射性廃棄物収納容器に充填さ
れた放射能充填領域の放射性廃棄物の正味重量を測定す
る重量測定装置を設け、上記放射線強度検出器は、非照
射時の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮
想セグメント単位で放射線計数率信号を検出する一方、
放射性廃棄物収納容器の高さ方向の位置に対応した照射
時の透過γ線計数率と非照射時の放射線強度計数率信号
を検出し、検出された透過γ線計数率の変化量から放射
能充填領域を算出し、透過γ線と同エネルギのγ線の多
い放射性廃棄物の場合は放射線強度計数率の変化量から
放射能充填領域を算出し、仮想セグメントの平均密度を
求めた放射能充填領域と正味重量から平均密度を演算す
る計算機を設け、この計算機は、水平方向の視野の異な
る複数の放射線強度検出器の放射線計数率の差異と放射
能の充填領域の平均密度から放射性廃棄物収納容器の水
平断面の半径方向の放射能の相対的強度分布を求め、さ
らに求められた放射能の相対的強度分布および放射能充
填領域の平均密度を用い、放射性廃棄物収納容器の高さ
方向に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギ
スペクトルから放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の
吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器の仮想セ
グメント内の放射能量を算出し、算出放射能量を積算し
て放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求めるように設
定したものである。
発明に係る放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置
は、請求項2に記載したように、放射性廃棄物収納容器
内の放射能充填領域の放射能が不均一で密度変化が少な
く、放射能充填領域の高さが変化するものにおいて、放
射性廃棄物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコ
リメータを備えたGe検出器および垂直方向の視野と水
平方向の視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強
度検出器を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に
回転且つ昇降自在に配置し、照射γ線源を放射性廃棄物
収納容器を挟んで少なくとも1台の放射線強度検出器と
対向位置に設置し、上記放射性廃棄物収納容器に充填さ
れた放射能充填領域の放射性廃棄物の正味重量を測定す
る重量測定装置を設け、上記放射線強度検出器は、非照
射時の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮
想セグメント単位で放射線計数率信号を検出する一方、
放射性廃棄物収納容器の高さ方向の位置に対応した照射
時の透過γ線計数率と非照射時の放射線強度計数率信号
を検出し、検出された透過γ線計数率の変化量から放射
能充填領域を算出し、透過γ線と同エネルギのγ線の多
い放射性廃棄物の場合は放射線強度計数率の変化量から
放射能充填領域を算出し、仮想セグメントの平均密度を
求めた放射能充填領域と正味重量から平均密度を演算す
る計算機を設け、この計算機は、水平方向の視野の異な
る複数の放射線強度検出器の放射線計数率の差異と放射
能の充填領域の平均密度から放射性廃棄物収納容器の水
平断面の半径方向の放射能の相対的強度分布を求め、さ
らに求められた放射能の相対的強度分布および放射能充
填領域の平均密度を用い、放射性廃棄物収納容器の高さ
方向に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギ
スペクトルから放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の
吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器の仮想セ
グメント内の放射能量を算出し、算出放射能量を積算し
て放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求めるように設
定したものである。
【0025】さらに、本発明に係る放射性廃棄物収納容
器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するた
めに、請求項3に記載したように、放射性廃棄物収納容
器内に内部容器を収容し、この内部容器に高さ方向にセ
ラミックス層と金属層の2層構造をなす溶融固化体を放
射性廃棄物として充填させたものにおいて、放射性廃棄
物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコリメータ
を備えたGe検出器および垂直方向の視野と水平方向の
視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強度検出器
を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に回転且つ
昇降自在に配置し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器
を挟んで複数の放射線強度検出器と対向位置に、上記放
射性廃棄物収納容器内の透過経路の長さが異なるように
設置し、上記放射線強度検出器は、非照射時の放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セグメント単
位で放射線計数率信号を検出する一方、照射時の仮想セ
グメント単位で透過γ線計数率信号を検出し、透過γ線
の減衰率から最適な透過経路の放射線強度検出器を選択
し、仮想セグメントの平均密度を該当する放射線強度検
出器の透過γ線の減衰率から演算する計算機を設け、こ
の計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放射線強度
検出器の放射線計数率の差異と放射能の充填領域の平均
密度から放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の
放射能の相対的強度分布を求め、さらに求められた放射
能の相対的強度分布および放射能充填領域の平均密度を
用い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定間隔毎に
得られるGe検出器のγ線エネルギスペクトルから放射
性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を行っ
て、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメント内の放射能
量を算出し、算出放射能量を積算して放射性廃棄物収納
容器内の放射能量を求めるように設定したものである。
器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するた
めに、請求項3に記載したように、放射性廃棄物収納容
器内に内部容器を収容し、この内部容器に高さ方向にセ
ラミックス層と金属層の2層構造をなす溶融固化体を放
射性廃棄物として充填させたものにおいて、放射性廃棄
物収納容器の外部に、垂直方向の視野を絞るコリメータ
を備えたGe検出器および垂直方向の視野と水平方向の
視野を絞るコリメータを備えた複数の放射線強度検出器
を、上記放射性廃棄物収納容器に対し相対的に回転且つ
昇降自在に配置し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器
を挟んで複数の放射線強度検出器と対向位置に、上記放
射性廃棄物収納容器内の透過経路の長さが異なるように
設置し、上記放射線強度検出器は、非照射時の放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セグメント単
位で放射線計数率信号を検出する一方、照射時の仮想セ
グメント単位で透過γ線計数率信号を検出し、透過γ線
の減衰率から最適な透過経路の放射線強度検出器を選択
し、仮想セグメントの平均密度を該当する放射線強度検
出器の透過γ線の減衰率から演算する計算機を設け、こ
の計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放射線強度
検出器の放射線計数率の差異と放射能の充填領域の平均
密度から放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の
放射能の相対的強度分布を求め、さらに求められた放射
能の相対的強度分布および放射能充填領域の平均密度を
用い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定間隔毎に
得られるGe検出器のγ線エネルギスペクトルから放射
性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を行っ
て、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメント内の放射能
量を算出し、算出放射能量を積算して放射性廃棄物収納
容器内の放射能量を求めるように設定したものである。
【0026】本発明に係る放射性廃棄物収納容器用放射
能濃度測定装置は、上述した課題を解決するために、請
求項4に記載したように、放射性廃棄物収納容器内の放
射能充填領域の平均密度が高く密度的にも放射能的にも
不均一なものにおいて、放射性廃棄物収納容器の外部
に、垂直方向の視野を絞るコリメータを備えたGe検出
器および垂直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメ
ータを備えた複数の放射線強度検出器を、上記放射性廃
棄物収納容器に対し相対的に回転且つ昇降自在に配置
し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器を挟んで複数の
放射線強度検出器と対向位置に、上記放射性廃棄物収納
容器内の透過経路の長さが異なるように設置し、上記放
射線強度検出器は、非照射時の放射性廃棄物収納容器の
高さ方向に一定長さの仮想セグメント単位で放射線計数
率信号を検出する一方、照射時の仮想セグメント単位で
透過γ線計数率信号を検出し、透過γ線の減衰率の差異
から仮想セグメントの水平断面の半径方向の平均密度を
求める計算機を設け、この計算機は、水平方向の視野の
異なる複数の放射線強度検出器の非照射時の仮想セグメ
ントの放射線計数率の差異と同一仮想セグメントの水平
断面の半径方向の平均密度分布から放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメントの水平断面の半径方向の放射能の相
対的強度分布を求め、さらに求められた放射能の相対的
強度分布および平均密度分布を用い、放射性廃棄物収納
容器の高さ方向に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ
線エネルギスペクトルから放射性廃棄物収納容器内の物
質のγ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメント内の放射能量を算出し、算出放射能
量を積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求め
るように設定したものである。
能濃度測定装置は、上述した課題を解決するために、請
求項4に記載したように、放射性廃棄物収納容器内の放
射能充填領域の平均密度が高く密度的にも放射能的にも
不均一なものにおいて、放射性廃棄物収納容器の外部
に、垂直方向の視野を絞るコリメータを備えたGe検出
器および垂直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメ
ータを備えた複数の放射線強度検出器を、上記放射性廃
棄物収納容器に対し相対的に回転且つ昇降自在に配置
し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器を挟んで複数の
放射線強度検出器と対向位置に、上記放射性廃棄物収納
容器内の透過経路の長さが異なるように設置し、上記放
射線強度検出器は、非照射時の放射性廃棄物収納容器の
高さ方向に一定長さの仮想セグメント単位で放射線計数
率信号を検出する一方、照射時の仮想セグメント単位で
透過γ線計数率信号を検出し、透過γ線の減衰率の差異
から仮想セグメントの水平断面の半径方向の平均密度を
求める計算機を設け、この計算機は、水平方向の視野の
異なる複数の放射線強度検出器の非照射時の仮想セグメ
ントの放射線計数率の差異と同一仮想セグメントの水平
断面の半径方向の平均密度分布から放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメントの水平断面の半径方向の放射能の相
対的強度分布を求め、さらに求められた放射能の相対的
強度分布および平均密度分布を用い、放射性廃棄物収納
容器の高さ方向に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ
線エネルギスペクトルから放射性廃棄物収納容器内の物
質のγ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメント内の放射能量を算出し、算出放射能
量を積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求め
るように設定したものである。
【0027】また、本発明に係る放射性廃棄物収納容器
用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するため
に、請求項5に記載したように、請求項3または4にお
いて、Ge検出器および複数の放射線強度検出器に変え
て垂直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメータを
備えた複数のGe検出器を放射性廃棄物収納容器の外部
に配置し、照射時の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に
一定長さの仮想セグメント単位での透過γ線減衰率を水
平方向の視野の異なる複数のGe検出器のγ線エネルギ
スペクトルから求めて平均密度および平均密度分布を算
出し、非照射時の仮想セグメント単位での水平方向の視
野の異なるGe検出器のγ線エネルギスペクトルの差異
と放射能の充填領域の平均密度および平均密度分布から
放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を
行って、放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の
核種毎の放射能の強度分布を求め、放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメント内の放射能量を算出し、算出放射能
量を積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求め
るように計算機を設定したものである。
用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するため
に、請求項5に記載したように、請求項3または4にお
いて、Ge検出器および複数の放射線強度検出器に変え
て垂直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメータを
備えた複数のGe検出器を放射性廃棄物収納容器の外部
に配置し、照射時の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に
一定長さの仮想セグメント単位での透過γ線減衰率を水
平方向の視野の異なる複数のGe検出器のγ線エネルギ
スペクトルから求めて平均密度および平均密度分布を算
出し、非照射時の仮想セグメント単位での水平方向の視
野の異なるGe検出器のγ線エネルギスペクトルの差異
と放射能の充填領域の平均密度および平均密度分布から
放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算を
行って、放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の
核種毎の放射能の強度分布を求め、放射性廃棄物収納容
器の仮想セグメント内の放射能量を算出し、算出放射能
量を積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求め
るように計算機を設定したものである。
【0028】さらに、本発明に係る放射性廃棄物収納容
器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するた
めに、請求項6に記載したように、請求項2,3,4ま
たは5において、複数の透過γ線測定用の放射線強度検
出器および複数のGe検出器のいずれか一方に変えてG
e検出器を1台設置し、この検出器に対して放射性廃棄
物収納容器の測定位置を水平方向に相対的に移動させ、
水平方向の視野および透過距離が異なる測定を1台のG
e検出器で行うものである。
器用放射能濃度測定装置は、上述した課題を解決するた
めに、請求項6に記載したように、請求項2,3,4ま
たは5において、複数の透過γ線測定用の放射線強度検
出器および複数のGe検出器のいずれか一方に変えてG
e検出器を1台設置し、この検出器に対して放射性廃棄
物収納容器の測定位置を水平方向に相対的に移動させ、
水平方向の視野および透過距離が異なる測定を1台のG
e検出器で行うものである。
【0029】
【作用】本発明においては、放射能不均一な廃棄物に対
して、高さ方向に一定間隔で仮想的に分割した仮想セグ
メント単位で容器断面の半径方向放射能分布およびGe
検出器によるγ線エネルギスペクトルを測定し、測定さ
れた放射能分布測定結果を用い、放射性廃棄物収納容器
の高さ方向の一定間隔位置で個々に水平断面方向にγ線
がGe検出器に到達するまでの減衰計算を行なうことに
より、放射性廃棄物収納容器内部で発生したγ線が受け
る減衰補正を行ない、Ge検出器のデータから上記仮想
セグメント単位の放射能量の演算を行ない、その合計値
として廃棄物収納容器全体の正確な放射能定量を可能と
するものである。
して、高さ方向に一定間隔で仮想的に分割した仮想セグ
メント単位で容器断面の半径方向放射能分布およびGe
検出器によるγ線エネルギスペクトルを測定し、測定さ
れた放射能分布測定結果を用い、放射性廃棄物収納容器
の高さ方向の一定間隔位置で個々に水平断面方向にγ線
がGe検出器に到達するまでの減衰計算を行なうことに
より、放射性廃棄物収納容器内部で発生したγ線が受け
る減衰補正を行ない、Ge検出器のデータから上記仮想
セグメント単位の放射能量の演算を行ない、その合計値
として廃棄物収納容器全体の正確な放射能定量を可能と
するものである。
【0030】この計算の際、経路の異なる外部線源の透
過γ線強度の差異から仮想セグメント単位で、放射性廃
棄物収納容器断面の半径方向密度分布を測定することに
より、密度不均一な廃棄物に対しても正確な放射能定量
を可能とするものである。
過γ線強度の差異から仮想セグメント単位で、放射性廃
棄物収納容器断面の半径方向密度分布を測定することに
より、密度不均一な廃棄物に対しても正確な放射能定量
を可能とするものである。
【0031】また、高さ方向に層状に密度が偏在してい
る廃棄物に対しては、最適な透過経路の外部線源の透過
γ線強度から平均密度を評価することにより、線源強度
の低い照射線源で正確な放射能定量を可能とするもので
ある。
る廃棄物に対しては、最適な透過経路の外部線源の透過
γ線強度から平均密度を評価することにより、線源強度
の低い照射線源で正確な放射能定量を可能とするもので
ある。
【0032】本発明においては、密度分布測定も放射能
分布測定も高さ方向の測定を行えばよいため、回転方向
に一定角度毎に測定が必要なCT技術を用いた測定法に
比べ測定時間を長く取れる。その結果、線源強度の低い
照射線源でよく、Ge検出器による放射能分布のスペク
トル測定も可能となる。
分布測定も高さ方向の測定を行えばよいため、回転方向
に一定角度毎に測定が必要なCT技術を用いた測定法に
比べ測定時間を長く取れる。その結果、線源強度の低い
照射線源でよく、Ge検出器による放射能分布のスペク
トル測定も可能となる。
【0033】Ge検出器による放射能分布のスペクトル
測定を行った場合、核種毎に異なる放射能分布をしてい
る場合についても測定回路を増設することなく対応でき
る。さらに、スペクトルピーク形状より必要なエネルギ
の光電ピーク計数のみが評価できるため、測定回路のゲ
インの温度ドリフトや他の核種の散乱線の影響の問題が
解消される。
測定を行った場合、核種毎に異なる放射能分布をしてい
る場合についても測定回路を増設することなく対応でき
る。さらに、スペクトルピーク形状より必要なエネルギ
の光電ピーク計数のみが評価できるため、測定回路のゲ
インの温度ドリフトや他の核種の散乱線の影響の問題が
解消される。
【0034】本発明においては、検出器に対して放射性
廃棄物収納容器の測定位置を水平方向に相対的に移動さ
せた上で繰り返して測定することにより、最小構成の1
台のGe検出器のみによる測定も可能なため、従来のG
e検出器を用いた放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置に対し、わずかな変更で対応することができる。
廃棄物収納容器の測定位置を水平方向に相対的に移動さ
せた上で繰り返して測定することにより、最小構成の1
台のGe検出器のみによる測定も可能なため、従来のG
e検出器を用いた放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置に対し、わずかな変更で対応することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明に係る放射性廃棄物収納容器用
放射能濃度測定装置の実施例について添付図面を参照し
て説明する。
放射能濃度測定装置の実施例について添付図面を参照し
て説明する。
【0036】図1は本発明に係る放射性廃棄物収納容器
用放射能濃度測定装置20の一例を示すもので、例えば
200リットルのドラム缶のような円筒形の放射性廃棄
物収納容器21を測定対象とする例を示すものである。
用放射能濃度測定装置20の一例を示すもので、例えば
200リットルのドラム缶のような円筒形の放射性廃棄
物収納容器21を測定対象とする例を示すものである。
【0037】この放射能濃度測定装置20は、移動台車
22の昇降台23に配設されたターンテーブル24上に
放射性廃棄物収納容器21が設置される。移動台車22
はレール25上を走行自在に支持される一方、放射性廃
棄物収納容器21の周りには複数台の放射線強度検出器
26およびGe検出器27が放射性廃棄物収納容器21
の外部に且つほぼ同一平面上に設置される。放射線強度
検出器26としてはNaI検出器、CsI検出器等が用
いられる。
22の昇降台23に配設されたターンテーブル24上に
放射性廃棄物収納容器21が設置される。移動台車22
はレール25上を走行自在に支持される一方、放射性廃
棄物収納容器21の周りには複数台の放射線強度検出器
26およびGe検出器27が放射性廃棄物収納容器21
の外部に且つほぼ同一平面上に設置される。放射線強度
検出器26としてはNaI検出器、CsI検出器等が用
いられる。
【0038】各放射線強度検出器26a〜26eの前面
には、図4に示すように矩形の開口部を有するコリメー
タ28a〜28eが配置され、これらのコリメータ28
a〜28eで垂直方向の視野および水平方向の視野を絞
っている。なお、各コリメータ28a〜28eは放射性
廃棄物収納容器21の中心から水平方向の視野の中心線
までの距離が異なるように水平方向の視野を絞ってい
る。なお、図4はコリメータ28の5分割の配置例を示
す。
には、図4に示すように矩形の開口部を有するコリメー
タ28a〜28eが配置され、これらのコリメータ28
a〜28eで垂直方向の視野および水平方向の視野を絞
っている。なお、各コリメータ28a〜28eは放射性
廃棄物収納容器21の中心から水平方向の視野の中心線
までの距離が異なるように水平方向の視野を絞ってい
る。なお、図4はコリメータ28の5分割の配置例を示
す。
【0039】一方、Ge検出器27の前面には放射性廃
棄物収納容器21の高さ(垂直)方向に絞り込みを行な
ったコリメータ29が配置される。放射線強度検出器2
6およびGe検出器27は、コリメータ28,29によ
り視野が高さ方向に制限され、放射性廃棄物収納容器2
1としてのドラム缶を高さ方向に薄い仮想セグメントに
分割して測定し得るようになっている(図18参照)。
棄物収納容器21の高さ(垂直)方向に絞り込みを行な
ったコリメータ29が配置される。放射線強度検出器2
6およびGe検出器27は、コリメータ28,29によ
り視野が高さ方向に制限され、放射性廃棄物収納容器2
1としてのドラム缶を高さ方向に薄い仮想セグメントに
分割して測定し得るようになっている(図18参照)。
【0040】放射線強度検出器26とGe検出器27の
検出器高さ方向の視野は、仮想的な分割数の程度に応じ
て図18に示す仮想セグメント13毎にコリメータ2
8,29にて絞り、ほぼ同一の長さとするのが望まし
く、通常、ドラム缶の中心位置で例えば10cm程度とす
る。測定対象容器である放射性廃棄物収納容器21はタ
ーンテーブル24により回転しながら昇降台23の昇降
作用により一定速度で昇降を行なうか、上記仮想セグメ
ント13の高さに応じてステップ状に上昇しその後回転
する間欠的動作を行なってもよい。回転方向には図2
(A)および(B)に示すように回転方向初期位置検出
器30により一回転毎に、また、上昇方向には仮想的な
分割数に応じた一定間隔の高さ方向位置検出器31から
の位置検出信号が出力される。
検出器高さ方向の視野は、仮想的な分割数の程度に応じ
て図18に示す仮想セグメント13毎にコリメータ2
8,29にて絞り、ほぼ同一の長さとするのが望まし
く、通常、ドラム缶の中心位置で例えば10cm程度とす
る。測定対象容器である放射性廃棄物収納容器21はタ
ーンテーブル24により回転しながら昇降台23の昇降
作用により一定速度で昇降を行なうか、上記仮想セグメ
ント13の高さに応じてステップ状に上昇しその後回転
する間欠的動作を行なってもよい。回転方向には図2
(A)および(B)に示すように回転方向初期位置検出
器30により一回転毎に、また、上昇方向には仮想的な
分割数に応じた一定間隔の高さ方向位置検出器31から
の位置検出信号が出力される。
【0041】図3に示すように各放射線強度検出器26
からの放射線計数率情報は、線形増幅器33および波高
弁別器34を通り、カウンタスケーラ35に供給され、
このチャンネルスケーラ35には、放射性廃棄物収納容
器21の高さ方向の位置に対応した一定間隔毎の放射線
計数率情報として収納される。計数開始および計数終了
は、ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向
位置検出器(リミットスイッチ)31からの信号により
計算機37を通じて行われる。計測終了後、カウンタス
ケーラ35からの放射線計数率情報は、インタフェース
バス38を通じて計算機37に取り込まれ、放射能分布
情報として解析処理される。符号39は高圧電源であ
り、符号40は放射能濃度測定装置20の移動台車22
や昇降台23、計算機37等の作動制御を行なう制御パ
ネルである。
からの放射線計数率情報は、線形増幅器33および波高
弁別器34を通り、カウンタスケーラ35に供給され、
このチャンネルスケーラ35には、放射性廃棄物収納容
器21の高さ方向の位置に対応した一定間隔毎の放射線
計数率情報として収納される。計数開始および計数終了
は、ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向
位置検出器(リミットスイッチ)31からの信号により
計算機37を通じて行われる。計測終了後、カウンタス
ケーラ35からの放射線計数率情報は、インタフェース
バス38を通じて計算機37に取り込まれ、放射能分布
情報として解析処理される。符号39は高圧電源であ
り、符号40は放射能濃度測定装置20の移動台車22
や昇降台23、計算機37等の作動制御を行なう制御パ
ネルである。
【0042】また、Ge検出器27の検出信号は、線形
増幅器44およびAD変換器45によりデジタル信号に
変換され、放射性廃棄物収納容器21の高さ方向位置に
対応した一定間隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセ
スメモリ46に収納される。計数開始および計数終了
は、ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向
位置検出器(リミットスイッチ)31からの信号により
計算機37を通じて行なわれる。計測終了後、プロセス
メモリ46からの波高分布スペクトル情報は、インタフ
ェースバス38を通じて計算機37へ取り込まれる。
増幅器44およびAD変換器45によりデジタル信号に
変換され、放射性廃棄物収納容器21の高さ方向位置に
対応した一定間隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセ
スメモリ46に収納される。計数開始および計数終了
は、ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向
位置検出器(リミットスイッチ)31からの信号により
計算機37を通じて行なわれる。計測終了後、プロセス
メモリ46からの波高分布スペクトル情報は、インタフ
ェースバス38を通じて計算機37へ取り込まれる。
【0043】一方、放射能分布情報の解析に必要な各仮
想セグメント13の断面に相当する放射能の充填領域の
密度については、図2で示したようにターンテーブル2
4下部に設置された重量測定装置としてのロードセル4
8による容器重量測定結果を用いて計算される。この
際、放射能充填領域の容積の情報が必要なため、実際の
対象の性状に応じて以下に示すような種々の方式が適用
される。
想セグメント13の断面に相当する放射能の充填領域の
密度については、図2で示したようにターンテーブル2
4下部に設置された重量測定装置としてのロードセル4
8による容器重量測定結果を用いて計算される。この
際、放射能充填領域の容積の情報が必要なため、実際の
対象の性状に応じて以下に示すような種々の方式が適用
される。
【0044】比較的放射能充填部の密度の変動の少ない
と想定されるものについては、ロードセル48からの重
量情報のみを用い、内部容器等に収納しない構造のもの
については、予め与えられた空容器の重量を引き去るこ
とにより正味の内容物重量(正味重量)に換算し、充填
境界高さを一定として得られる放射性廃棄物収納容器2
1の内容積で除すことにより、放射能の充填領域の平均
密度が図3に示す計算機37により求められる。
と想定されるものについては、ロードセル48からの重
量情報のみを用い、内部容器等に収納しない構造のもの
については、予め与えられた空容器の重量を引き去るこ
とにより正味の内容物重量(正味重量)に換算し、充填
境界高さを一定として得られる放射性廃棄物収納容器2
1の内容積で除すことにより、放射能の充填領域の平均
密度が図3に示す計算機37により求められる。
【0045】この計算機37は、放射能充填領域の平均
密度とカウンタスケーラ35からの放射線計数率情報か
ら放射性廃棄物収納容器21の水平断面の半径方向の放
射能の相対的強度分布を求める。上記計算機37は求め
られた放射能の相対的強度分布および放射能充填領域の
平均密度を用い、さらに放射性廃棄物の高さ方向に一定
間隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギスペクトル
分析により放射性廃棄物収納容器21内の放射性物質の
γ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器2
1内の仮想セグメント内の放射能量を算出する。
密度とカウンタスケーラ35からの放射線計数率情報か
ら放射性廃棄物収納容器21の水平断面の半径方向の放
射能の相対的強度分布を求める。上記計算機37は求め
られた放射能の相対的強度分布および放射能充填領域の
平均密度を用い、さらに放射性廃棄物の高さ方向に一定
間隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギスペクトル
分析により放射性廃棄物収納容器21内の放射性物質の
γ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器2
1内の仮想セグメント内の放射能量を算出する。
【0046】算出された放射能量を計算機37により各
仮想セグメント13毎に積算して放射性廃棄物収納容器
21内の総放射能量を求める。この総放射能量と放射性
廃棄物収納容器21の内容積とから放射能の濃度を求め
ることができる。
仮想セグメント13毎に積算して放射性廃棄物収納容器
21内の総放射能量を求める。この総放射能量と放射性
廃棄物収納容器21の内容積とから放射能の濃度を求め
ることができる。
【0047】図5は本発明に係る放射性廃棄物収納容器
用放射能濃度測定装置の第2実施例を示すものである。
用放射能濃度測定装置の第2実施例を示すものである。
【0048】この実施例の放射能濃度測定装置20A
は、図1で示した放射能濃度測定装置20に、外部放射
能照射線源として照射γ線線源41を加設したもので、
他の構成は実質的に異ならないので、同一符号を付して
説明を省略する。
は、図1で示した放射能濃度測定装置20に、外部放射
能照射線源として照射γ線線源41を加設したもので、
他の構成は実質的に異ならないので、同一符号を付して
説明を省略する。
【0049】照射γ線線源41は、照射γ線遮蔽体42
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
放射線強度検出器26と同一平面上において対向して、
各放射線強度検出器26の水平方向視野の中心線の交点
位置に設置される。5分割の配置例を図7に示す。ま
た、照射γ線線源41は計算機37および制御パネル4
0で制御された照射線源昇降装置43により、照射時
(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開口部まで上昇
し、非照射時(放射能測定時)は開口部から照射γ線遮
蔽体42の中心部まで下降する。
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
放射線強度検出器26と同一平面上において対向して、
各放射線強度検出器26の水平方向視野の中心線の交点
位置に設置される。5分割の配置例を図7に示す。ま
た、照射γ線線源41は計算機37および制御パネル4
0で制御された照射線源昇降装置43により、照射時
(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開口部まで上昇
し、非照射時(放射能測定時)は開口部から照射γ線遮
蔽体42の中心部まで下降する。
【0050】測定対象容器である放射性廃棄物収納容器
21は、ターンテーブル24により回転しながら昇降台
23の昇降作用により、一定速度で昇降を行うか、上記
仮想セグメント13の高さに応じてステップ状に上昇
し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。いずれ
の測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照射状態
のそれぞれについて実施する。
21は、ターンテーブル24により回転しながら昇降台
23の昇降作用により、一定速度で昇降を行うか、上記
仮想セグメント13の高さに応じてステップ状に上昇
し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。いずれ
の測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照射状態
のそれぞれについて実施する。
【0051】照射γ線線源41が照射状態の時、照射γ
線線源41による放射性廃棄物収納容器21に対する透
過γ線計数率情報は、図6に示すように各放射線強度検
出器26で検出され、線形増幅器33および波高弁別器
34を通り、多重チャンネルスケーラ36に供給され、
放射性廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した
一定時間毎の透過γ線計数率の変化情報として収納され
る。計数開始および計数終了は、ターンテーブル24の
昇降機構に付属した高さ方向位置検出器(リミットスイ
ッチ)31からの信号により計算機37を通じて行われ
る。計測終了後、多重チャンネルスケーラ36からの透
過γ線計数率変化情報は、インタフェースバス38を通
じて計算機37に取り込まれる。
線線源41による放射性廃棄物収納容器21に対する透
過γ線計数率情報は、図6に示すように各放射線強度検
出器26で検出され、線形増幅器33および波高弁別器
34を通り、多重チャンネルスケーラ36に供給され、
放射性廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した
一定時間毎の透過γ線計数率の変化情報として収納され
る。計数開始および計数終了は、ターンテーブル24の
昇降機構に付属した高さ方向位置検出器(リミットスイ
ッチ)31からの信号により計算機37を通じて行われ
る。計測終了後、多重チャンネルスケーラ36からの透
過γ線計数率変化情報は、インタフェースバス38を通
じて計算機37に取り込まれる。
【0052】また、照射γ線線源41が非照射状態の
時、Ge検出器27の検出信号は線形増幅器44および
AD変換器45によりデジタル信号に変換され、放射性
廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間
隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセスメモリ46に
収納される。さらに、線形増幅器44の出力信号を分岐
して、波高弁別器34を通り、多重チャンネルスケーラ
36に供給され、この多重チャンネルスケーラ36に
は、放射性廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応
した一定時間毎の放射線計数率の変化情報として収納さ
れる。計数開始および計数終了は、ターンテーブル24
の昇降機構に付属した高さ方向位置検出器(リミットス
イッチ)31からの信号により計算機37を通じて行わ
れる。計測終了後、波高分布スペクトル情報および多重
チャンネルスケーラ36からの放射線計数率変化情報
は、インタフェースバス38を通じて計算機37に取り
込まれる。
時、Ge検出器27の検出信号は線形増幅器44および
AD変換器45によりデジタル信号に変換され、放射性
廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間
隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセスメモリ46に
収納される。さらに、線形増幅器44の出力信号を分岐
して、波高弁別器34を通り、多重チャンネルスケーラ
36に供給され、この多重チャンネルスケーラ36に
は、放射性廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応
した一定時間毎の放射線計数率の変化情報として収納さ
れる。計数開始および計数終了は、ターンテーブル24
の昇降機構に付属した高さ方向位置検出器(リミットス
イッチ)31からの信号により計算機37を通じて行わ
れる。計測終了後、波高分布スペクトル情報および多重
チャンネルスケーラ36からの放射線計数率変化情報
は、インタフェースバス38を通じて計算機37に取り
込まれる。
【0053】この放射能濃度測定装置は、比較的放射能
充填領域の密度変化が少なく、放射能充填領域の高さが
変化する放射性廃棄物収納容器21に適用される場合、
計算機37は透過γ線計数率変化情報および放射線計数
率変化情報から放射性廃棄物の充填境界を解析し、これ
から得られる放射性廃棄物収納容器21の内容積で除す
ことにより放射能の充填領域の平均密度が計算される。
充填領域の密度変化が少なく、放射能充填領域の高さが
変化する放射性廃棄物収納容器21に適用される場合、
計算機37は透過γ線計数率変化情報および放射線計数
率変化情報から放射性廃棄物の充填境界を解析し、これ
から得られる放射性廃棄物収納容器21の内容積で除す
ことにより放射能の充填領域の平均密度が計算される。
【0054】また、この放射能濃度測定装置は、図12
に示すような高さ方向に密度、材質差の違いによる複数
(セラミックス層:a層、金属層:b層)の層状の内部
構造を有する溶融金属を含有した放射性廃棄物収納容器
21に適用される場合、外部照射線源の透過γ線を仮想
セグメント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数
率変化情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過
γ線の減衰率から各層の平均密度を計算する。ここで、
図12はセラミックス層aと金属を溶融した金属層bを
一定形状の内部容器50に収容し、冷却後、内部容器5
0ごと放射性廃棄物収納容器21に入れ、空隙部にモル
タルcを充填したものである。
に示すような高さ方向に密度、材質差の違いによる複数
(セラミックス層:a層、金属層:b層)の層状の内部
構造を有する溶融金属を含有した放射性廃棄物収納容器
21に適用される場合、外部照射線源の透過γ線を仮想
セグメント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数
率変化情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過
γ線の減衰率から各層の平均密度を計算する。ここで、
図12はセラミックス層aと金属を溶融した金属層bを
一定形状の内部容器50に収容し、冷却後、内部容器5
0ごと放射性廃棄物収納容器21に入れ、空隙部にモル
タルcを充填したものである。
【0055】この場合、透過γ線計数率変化情報および
放射線計数率変化情報から放射性廃棄物の各層の境界高
さを計算し、仮想セグメントが境界高さの上面あるいは
下面にあるかにより、それぞれセラミックスおよび金属
の密度で代表させるようにしてもよい。
放射線計数率変化情報から放射性廃棄物の各層の境界高
さを計算し、仮想セグメントが境界高さの上面あるいは
下面にあるかにより、それぞれセラミックスおよび金属
の密度で代表させるようにしてもよい。
【0056】この放射能濃度測定装置は、局部的には密
度の偏在が見られるが、全体的には比較的に均質に近い
ものの、放射能的には不均質な放射性廃棄物収納容器2
1に適用される場合、外部照射線源の透過γ線を仮想セ
グメント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数率
変化情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過経
路の異なる外部照射線源の透過γ線の減衰率の違いから
仮想セグメントの水平断面の半径方向平均密度分布を計
算する。
度の偏在が見られるが、全体的には比較的に均質に近い
ものの、放射能的には不均質な放射性廃棄物収納容器2
1に適用される場合、外部照射線源の透過γ線を仮想セ
グメント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数率
変化情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過経
路の異なる外部照射線源の透過γ線の減衰率の違いから
仮想セグメントの水平断面の半径方向平均密度分布を計
算する。
【0057】図8は放射性廃棄物収納容器用放射能濃度
測定装置の第3実施例を示すもので、この実施例は平均
密度が高く密度的にも放射能的にも不均一な放射性廃棄
物収納容器21に適用される。
測定装置の第3実施例を示すもので、この実施例は平均
密度が高く密度的にも放射能的にも不均一な放射性廃棄
物収納容器21に適用される。
【0058】この実施例で示された放射能濃度測定装置
20Bは、図5で示した放射能濃度測定装置20AのG
e検出器と複数台の放射線強度検出器の代わりに前部に
配置されたコリメータで垂直方向の視野と水平方向の異
なる視野を絞った複数台のGe検出器を設置したもの
で、他の構成は実質的に異ならないので、同一符号を付
して説明を省略する。
20Bは、図5で示した放射能濃度測定装置20AのG
e検出器と複数台の放射線強度検出器の代わりに前部に
配置されたコリメータで垂直方向の視野と水平方向の異
なる視野を絞った複数台のGe検出器を設置したもの
で、他の構成は実質的に異ならないので、同一符号を付
して説明を省略する。
【0059】照射γ線線源41は、照射γ線遮蔽体42
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
Ge検出器27と同一平面上において対向して、各放射
線強度検出器26の水平方向視野の中心線の交点位置に
設置される。また、照射γ線線源41は計算機37およ
び制御パネル40に制御された照射線源昇降装置43に
より、照射時(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開
口部まで上昇し、非照射時(放射能測定時)は開口部か
ら照射γ線遮蔽体42の中心部まで下降する。
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
Ge検出器27と同一平面上において対向して、各放射
線強度検出器26の水平方向視野の中心線の交点位置に
設置される。また、照射γ線線源41は計算機37およ
び制御パネル40に制御された照射線源昇降装置43に
より、照射時(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開
口部まで上昇し、非照射時(放射能測定時)は開口部か
ら照射γ線遮蔽体42の中心部まで下降する。
【0060】測定対象容器である放射性廃棄物収納容器
21は、ターンテーブル24により回転しながら昇降台
23の昇降作用により、一定速度で昇降を行うか、上記
仮想セグメント13の高さに応じてステップ状に上昇
し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。いずれ
の測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照射状態
のそれぞれについて実施する。
21は、ターンテーブル24により回転しながら昇降台
23の昇降作用により、一定速度で昇降を行うか、上記
仮想セグメント13の高さに応じてステップ状に上昇
し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。いずれ
の測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照射状態
のそれぞれについて実施する。
【0061】照射γ線線源41が照射状態の時、照射γ
線線源41による放射性廃棄物収納容器21に対する透
過γ線計数率情報は、図9に示すように各Ge検出器2
7で検出され、線形増幅器44および波高弁別器34を
通り、カウンタスケーラ35に供給され、放射性廃棄物
収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間隔毎の
透過γ線計数率の変化情報として収納される。計数開始
および計数終了は、ターンテーブル24の昇降機構に付
属した高さ方向位置検出器(リミットスイッチ)31か
らの信号により計算機37を通じて行われる。計測終了
後、カウンタスケーラ35からの透過γ線計数率変化情
報は、インタフェースバス38を通じて計算機37に取
り込まれる。
線線源41による放射性廃棄物収納容器21に対する透
過γ線計数率情報は、図9に示すように各Ge検出器2
7で検出され、線形増幅器44および波高弁別器34を
通り、カウンタスケーラ35に供給され、放射性廃棄物
収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間隔毎の
透過γ線計数率の変化情報として収納される。計数開始
および計数終了は、ターンテーブル24の昇降機構に付
属した高さ方向位置検出器(リミットスイッチ)31か
らの信号により計算機37を通じて行われる。計測終了
後、カウンタスケーラ35からの透過γ線計数率変化情
報は、インタフェースバス38を通じて計算機37に取
り込まれる。
【0062】また、照射γ線線源41が非照射状態の
時、Ge検出器27の検出信号は線形増幅器44および
AD変換器45によりデジタル信号に変換され、放射性
廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間
隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセスメモリ46に
収納される。さらに、上記のように線形増幅器44の出
力信号を分岐して、波高弁別器34を通り、カウンタス
ケーラ35に供給され、放射性廃棄物収納容器21の高
さ方向の位置に対応した一定間隔毎の放射線計数率の変
化情報として収納される。計数開始および計数終了は、
ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向位置
検出器(リミットスイッチ)31からの信号により計算
機37を通じて行われる。計測終了後、波高分布スペク
トル情報およびカウンタスケーラ35からの放射線計数
率変化情報は、インタフェースバス38を通じて計算機
37に取り込まれる。
時、Ge検出器27の検出信号は線形増幅器44および
AD変換器45によりデジタル信号に変換され、放射性
廃棄物収納容器21の高さ方向の位置に対応した一定間
隔毎の波高分布スペクトルとしてプロセスメモリ46に
収納される。さらに、上記のように線形増幅器44の出
力信号を分岐して、波高弁別器34を通り、カウンタス
ケーラ35に供給され、放射性廃棄物収納容器21の高
さ方向の位置に対応した一定間隔毎の放射線計数率の変
化情報として収納される。計数開始および計数終了は、
ターンテーブル24の昇降機構に付属した高さ方向位置
検出器(リミットスイッチ)31からの信号により計算
機37を通じて行われる。計測終了後、波高分布スペク
トル情報およびカウンタスケーラ35からの放射線計数
率変化情報は、インタフェースバス38を通じて計算機
37に取り込まれる。
【0063】照射γ線線源41の透過γ線を仮想セグメ
ント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数率変化
情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過経路の
異なる外部照射線源の透過γ線の減衰率の違いから仮想
セグメントの水平断面の半径方向平均密度分布を計算す
る。
ント毎にカウンタスケーラ35からの放射線計数率変化
情報として測定し、計算機37へ取り込み、透過経路の
異なる外部照射線源の透過γ線の減衰率の違いから仮想
セグメントの水平断面の半径方向平均密度分布を計算す
る。
【0064】この計算機37は、仮想セグメントの水平
断面の半径方向平均密度分布とそのセグメントの波高分
布スペクトル情報から放射性廃棄物収納容器21の水平
断面の半径方向の放射能強度分布を求める。上記計算機
37は求められた放射能の強度分布から放射性廃棄物収
納容器21内の仮想セグメント内の放射能量を算出す
る。
断面の半径方向平均密度分布とそのセグメントの波高分
布スペクトル情報から放射性廃棄物収納容器21の水平
断面の半径方向の放射能強度分布を求める。上記計算機
37は求められた放射能の強度分布から放射性廃棄物収
納容器21内の仮想セグメント内の放射能量を算出す
る。
【0065】算出された放射能量を計算機37により各
仮想セグメント13毎に積算して放射性廃棄物収納容器
21内の総放射能量を求める。この総放射能量と放射性
廃棄物収納容器21の内容積とから放射能の濃度を求め
ることができる。
仮想セグメント13毎に積算して放射性廃棄物収納容器
21内の総放射能量を求める。この総放射能量と放射性
廃棄物収納容器21の内容積とから放射能の濃度を求め
ることができる。
【0066】図10は放射性廃棄物収納容器用放射能濃
度測定装置の第4実施例を示すもので、この実施例は平
均密度が高く密度的にも放射能的にも不均一な放射性廃
棄物収納容器21に対し小規模な設備で低コストで実施
される場合に適用される。
度測定装置の第4実施例を示すもので、この実施例は平
均密度が高く密度的にも放射能的にも不均一な放射性廃
棄物収納容器21に対し小規模な設備で低コストで実施
される場合に適用される。
【0067】この実施例で示された放射能濃度測定装置
20Cは、図8で示した放射能濃度測定装置20Bの複
数台のGe検出器の代わりに1台のGe検出器を設置し
たもので、他の構成は実質的に異ならないので、同一符
号を付して説明を省略する。
20Cは、図8で示した放射能濃度測定装置20Bの複
数台のGe検出器の代わりに1台のGe検出器を設置し
たもので、他の構成は実質的に異ならないので、同一符
号を付して説明を省略する。
【0068】照射γ線線源41は、照射γ線遮蔽体42
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
Ge検出器27と同一平面上において対向して、Ge検
出器27の水平方向視野の中心線の延長線上に設置され
る。また、照射γ線線源41は計算機37および制御パ
ネル40に制御された照射線源昇降装置43により、照
射時(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開口部まで
上昇し、非照射時(放射能測定時)は開口部から照射γ
線遮蔽体42の中心部まで下降する。
で覆われており、放射性廃棄物収納容器21を中にして
Ge検出器27と同一平面上において対向して、Ge検
出器27の水平方向視野の中心線の延長線上に設置され
る。また、照射γ線線源41は計算機37および制御パ
ネル40に制御された照射線源昇降装置43により、照
射時(密度測定時)は照射γ線遮蔽体42の開口部まで
上昇し、非照射時(放射能測定時)は開口部から照射γ
線遮蔽体42の中心部まで下降する。
【0069】一方、Ge検出器27の前面には、放射性
廃棄物収納容器21の高さ方向の視野と水平方向の視野
に絞り込みを行った開口部幅可変コリメータ28Aが配
置される。この開口部幅可変コリメータ28Aは、放射
性廃棄物収納容器21の水平移動方向の測定位置と放射
性廃棄物収納容器21の種類により、最適な水平視野幅
となるようにコリメータの開口部の水平方向の幅が計算
機37および制御パネル40により調整される。開口部
幅可変コリメータ28Aによる水平方向視野の中心線が
放射性廃棄物収納容器21の水平移動方向に直角となる
ようにGe検出器27を配置する。
廃棄物収納容器21の高さ方向の視野と水平方向の視野
に絞り込みを行った開口部幅可変コリメータ28Aが配
置される。この開口部幅可変コリメータ28Aは、放射
性廃棄物収納容器21の水平移動方向の測定位置と放射
性廃棄物収納容器21の種類により、最適な水平視野幅
となるようにコリメータの開口部の水平方向の幅が計算
機37および制御パネル40により調整される。開口部
幅可変コリメータ28Aによる水平方向視野の中心線が
放射性廃棄物収納容器21の水平移動方向に直角となる
ようにGe検出器27を配置する。
【0070】測定対象容器である放射性廃棄物収納容器
21は、移動台車22により所定の水平移動方向の測定
位置に移動され、ターンテーブル24により回転しなが
ら昇降台23の昇降作用により一定速度で昇降を行う
か、上記仮想セグメント13の高さに応じてステップ状
に上昇し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。
いずれの測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照
射状態のそれぞれについて実施する。さらに、放射性廃
棄物収納容器21は、移動台車22により次の水平移動
方向の測定位置に移動され、同様な測定動作を繰り返
す。
21は、移動台車22により所定の水平移動方向の測定
位置に移動され、ターンテーブル24により回転しなが
ら昇降台23の昇降作用により一定速度で昇降を行う
か、上記仮想セグメント13の高さに応じてステップ状
に上昇し、その後回転する間欠的動作を行ってもよい。
いずれの測定動作も照射γ線線源41を照射状態と非照
射状態のそれぞれについて実施する。さらに、放射性廃
棄物収納容器21は、移動台車22により次の水平移動
方向の測定位置に移動され、同様な測定動作を繰り返
す。
【0071】水平移動方向測定位置は、5分割の例であ
る図11に示すように放射性廃棄物収納容器21の水平
断面の半径方向放射能分布および密度分布の分割領域の
中心がGe検出器27の水平方向視野中心となる位置で
ある。
る図11に示すように放射性廃棄物収納容器21の水平
断面の半径方向放射能分布および密度分布の分割領域の
中心がGe検出器27の水平方向視野中心となる位置で
ある。
【0072】次に、本発明に係る放射性廃棄物収納容器
用放射能濃度測定装置の各実施例の作用について説明す
る。
用放射能濃度測定装置の各実施例の作用について説明す
る。
【0073】この放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測
定装置は、放射性廃棄物の密度は高いが処理の結果、放
射性廃棄物の内部が比較的均質に近く、不均一な放射能
分布を持つ試料についても従来のCT技術を応用した測
定法を適用可能にしようとするものである。このため、
照射γ線線源41および複数の放射線強度検出器26に
よる透過率測定による仮想セグメント単位の密度分布の
測定の代わりとして放射性廃棄物収納容器21中の放射
性廃棄物の仮想セグメント単位の平均密度を放射性廃棄
物の性状に応じて測定評価し、放射能分布および放射能
定量評価に用いる。仮想セグメント単位の平均密度を求
める方法は放射性廃棄物の製造過程、種類等の事前情報
から種々の方法を組み合せて行う。
定装置は、放射性廃棄物の密度は高いが処理の結果、放
射性廃棄物の内部が比較的均質に近く、不均一な放射能
分布を持つ試料についても従来のCT技術を応用した測
定法を適用可能にしようとするものである。このため、
照射γ線線源41および複数の放射線強度検出器26に
よる透過率測定による仮想セグメント単位の密度分布の
測定の代わりとして放射性廃棄物収納容器21中の放射
性廃棄物の仮想セグメント単位の平均密度を放射性廃棄
物の性状に応じて測定評価し、放射能分布および放射能
定量評価に用いる。仮想セグメント単位の平均密度を求
める方法は放射性廃棄物の製造過程、種類等の事前情報
から種々の方法を組み合せて行う。
【0074】まず、放射能充填領域において密度差、材
質差の内部構造を有しない放射性廃棄物収納容器21に
ついては、図1に示すように、放射性廃棄物収納容器2
1の放射能濃度測定装置20に付属、あるいは別途測定
した重量測定装置であるロードセル48(図2参照)か
らの重量情報から放射性廃棄物収納容器21の重量を差
し引き、放射能を含有する領域の正味重量を求め、放射
能の充填領域の容積を一定と仮定し、計算機37にて正
味重量を容積で除することにより、放射能の充填領域の
平均密度(評価密度)を算出する手法(下式)を適用す
る。仮想セグメント単位の平均密度はいずれの場所でも
一定とする。
質差の内部構造を有しない放射性廃棄物収納容器21に
ついては、図1に示すように、放射性廃棄物収納容器2
1の放射能濃度測定装置20に付属、あるいは別途測定
した重量測定装置であるロードセル48(図2参照)か
らの重量情報から放射性廃棄物収納容器21の重量を差
し引き、放射能を含有する領域の正味重量を求め、放射
能の充填領域の容積を一定と仮定し、計算機37にて正
味重量を容積で除することにより、放射能の充填領域の
平均密度(評価密度)を算出する手法(下式)を適用す
る。仮想セグメント単位の平均密度はいずれの場所でも
一定とする。
【0075】
【数1】
【0076】また、同様な固化体条件で放射能充填領域
の高さが変化する場合には、放射性廃棄物機能容器21
側面方向に放射線強度変化を測定することにより、放射
線計数率信号の高さ方向の変化および外部照射線源から
の透過γ線の強度変化から放射能を含有する領域の充填
高さを求め、この充填高さに放射性廃棄物収納容器21
の内面積の積から放射能の充填領域の容積を求め、固化
体条件の正味重量を放射能充填領域の容積で除すること
により、放射能の充填領域の平均密度を算出する手法を
適用する。
の高さが変化する場合には、放射性廃棄物機能容器21
側面方向に放射線強度変化を測定することにより、放射
線計数率信号の高さ方向の変化および外部照射線源から
の透過γ線の強度変化から放射能を含有する領域の充填
高さを求め、この充填高さに放射性廃棄物収納容器21
の内面積の積から放射能の充填領域の容積を求め、固化
体条件の正味重量を放射能充填領域の容積で除すること
により、放射能の充填領域の平均密度を算出する手法を
適用する。
【0077】この場合は、充填高さより低い仮想セグメ
ントについては平均密度を使用し、充填領域の上部の仮
想セグメントでは密度を0とする。なお、外部照射線線
源41については上部の空隙部を検出すればよいため、
放射性廃棄物の密度に依存せず比較的数量の低いもので
充分である。
ントについては平均密度を使用し、充填領域の上部の仮
想セグメントでは密度を0とする。なお、外部照射線線
源41については上部の空隙部を検出すればよいため、
放射性廃棄物の密度に依存せず比較的数量の低いもので
充分である。
【0078】高さ方向に密度、材質差の違いによる複数
(セラミックス層:a層、金属層:b層)の層状の内部
構造を有する溶融金属を含有した図12に示す放射性廃
棄物収納容器については、図7に示す透過経路の異なる
外部照射線源の透過γ線測定結果より各仮想セグメント
で図13に示すような密度の異なる同心円状の内側のa
層あるいはb層の平均密度を求め、放射能分布評価のた
めの入力データとする。
(セラミックス層:a層、金属層:b層)の層状の内部
構造を有する溶融金属を含有した図12に示す放射性廃
棄物収納容器については、図7に示す透過経路の異なる
外部照射線源の透過γ線測定結果より各仮想セグメント
で図13に示すような密度の異なる同心円状の内側のa
層あるいはb層の平均密度を求め、放射能分布評価のた
めの入力データとする。
【0079】なお、密度が2g/cm3 から3g/cm3 となる
セラミックス層のa層は、図13(A)に示すように長
い透過経路の放射線強度検出器26cの透過γ線測定結
果IC と放射性廃棄物収納容器21のない状態における
放射線強度検出器26cの透過γ線測定結果IC0を用
い、a層の平均密度ρa を次の関係式で評価する。
セラミックス層のa層は、図13(A)に示すように長
い透過経路の放射線強度検出器26cの透過γ線測定結
果IC と放射性廃棄物収納容器21のない状態における
放射線強度検出器26cの透過γ線測定結果IC0を用
い、a層の平均密度ρa を次の関係式で評価する。
【0080】
【数2】 ここで、μmaとμmcはa層とc層の質量吸収係数、ρc
はc層の平均密度、lcaとlccは放射線強度検出器26
cのa層の透過長さの1/2を用いる。
はc層の平均密度、lcaとlccは放射線強度検出器26
cのa層の透過長さの1/2を用いる。
【0081】また、密度が7g/cm3 から8g/cm3 となる
金属層のb層は図13(B)に示すように短い透過経路
の放射線強度検出器26aの透過γ線測定結果Ia と放
射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強度
検出器26aの透過γ線測定結果Ia0を用い、b層の平
均密度ρb を次の関係式で評価する。
金属層のb層は図13(B)に示すように短い透過経路
の放射線強度検出器26aの透過γ線測定結果Ia と放
射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強度
検出器26aの透過γ線測定結果Ia0を用い、b層の平
均密度ρb を次の関係式で評価する。
【0082】
【数3】 ここで、μmbとμmcはb層とc層の質量吸収係数、ρc
はc層の平均密度、labとlacは放射線強度検出器26
aのb層の透過長さの1/2を用いる。
はc層の平均密度、labとlacは放射線強度検出器26
aのb層の透過長さの1/2を用いる。
【0083】この評価法により、外部照射線源は比較的
数量の低い外部照射線源1台で両層の正確な密度評価が
できる。また、この手法については仮想セグメントの透
過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度毎に
測定が必要な外部照射線源とCT技術を用いた測定法に
比べ、測定時間を長くとれる関係から線源強度は低いも
ので充分使用可能である。なお、符号cはモルタルであ
る。
数量の低い外部照射線源1台で両層の正確な密度評価が
できる。また、この手法については仮想セグメントの透
過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度毎に
測定が必要な外部照射線源とCT技術を用いた測定法に
比べ、測定時間を長くとれる関係から線源強度は低いも
ので充分使用可能である。なお、符号cはモルタルであ
る。
【0084】平均密度が高く、密度的にも放射能的にも
不均一な図14に示す放射性廃棄物収納容器について
は、透過経路の異なる外部照射線源の透過γ線測定結果
より各仮想セグメントで図7に示すような密度の異なる
同心円状の平均密度分布を求め、放射能分布評価のため
の入力データとする。
不均一な図14に示す放射性廃棄物収納容器について
は、透過経路の異なる外部照射線源の透過γ線測定結果
より各仮想セグメントで図7に示すような密度の異なる
同心円状の平均密度分布を求め、放射能分布評価のため
の入力データとする。
【0085】同心円状の平均密度分布を求める例を以下
に示す。
に示す。
【0086】まず、1番外側のe層は1番外側の透過経
路の放射線強度検出器26eの透過γ線測定結果Ie と
放射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強
度検出器26eの透過γ線測定結果Ie0を用い、e層の
平均密度ρe を次の関係式で評価する。
路の放射線強度検出器26eの透過γ線測定結果Ie と
放射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強
度検出器26eの透過γ線測定結果Ie0を用い、e層の
平均密度ρe を次の関係式で評価する。
【0087】
【数4】 ここで、μmeはe層の内容物を代表する質量吸収係数、
leeは放射線強度検出器26eのe層の透過長さを用い
る。
leeは放射線強度検出器26eのe層の透過長さを用い
る。
【0088】次に、外側から2番目のd層は、外側から
2番目の透過経路の放射線強度検出器26aの透過γ線
測定結果Ia と放射性廃棄物収納容器21のない状態に
おける放射線強度検出器26aの透過γ線測定結果Ia0
を用い、d層の平均密度ρdを次の関係式で評価する。
2番目の透過経路の放射線強度検出器26aの透過γ線
測定結果Ia と放射性廃棄物収納容器21のない状態に
おける放射線強度検出器26aの透過γ線測定結果Ia0
を用い、d層の平均密度ρdを次の関係式で評価する。
【0089】
【数5】 ここで、μmdはμmeはd層とe層の内容物を代表する質
量吸収係数、ρe は計算で求めたe層の平均密度、lad
とlaeは放射線強度検出器26aのd層の透過長さの1
/2を用いる。
量吸収係数、ρe は計算で求めたe層の平均密度、lad
とlaeは放射線強度検出器26aのd層の透過長さの1
/2を用いる。
【0090】以降は、同様にして順次内側の層に向かっ
て、以下に示す一般式を用い、i層を透過経路の中心に
持つ放射線強度検出器26kの透過γ線測定結果Ik と
放射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強
度検出器26kの透過γ線測定結果Ik0よりi層の平均
密度iを計算する。
て、以下に示す一般式を用い、i層を透過経路の中心に
持つ放射線強度検出器26kの透過γ線測定結果Ik と
放射性廃棄物収納容器21のない状態における放射線強
度検出器26kの透過γ線測定結果Ik0よりi層の平均
密度iを計算する。
【0091】
【数6】 ここで、μmiはμmjはi層とj層の内容物を代表する質
量吸収係数、ρj は計算で求めたi層の外側のj層の平
均密度、lkiとlkjは放射線強度検出器26kのi層の
透過長さとj層の透過長さの1/2を用いる。
量吸収係数、ρj は計算で求めたi層の外側のj層の平
均密度、lkiとlkjは放射線強度検出器26kのi層の
透過長さとj層の透過長さの1/2を用いる。
【0092】なお、この測定手法については、高さ方向
の透過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度
毎に測定が必要な外部照射線源とCT技術を用いた測定
法に比べ、測定時間を長くとれる関係から線源強度は低
いもので充分使用可能である。
の透過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度
毎に測定が必要な外部照射線源とCT技術を用いた測定
法に比べ、測定時間を長くとれる関係から線源強度は低
いもので充分使用可能である。
【0093】放射能分布の測定については、仮想セグメ
ント平均密度または半径方向の平均密度分布の測定評価
結果を用い、下記に述べる方法で、図4に示すように放
射性廃棄物収納容器21の外部にGe検出器27および
複数台の放射線強度検出器26を配置し、それぞれの検
出器前面に配置された垂直方向に絞り込みを行なったコ
リメータ28,29により測定対象を仮想的に複数の仮
想セグメントに分割し、さらに各仮想セグメント単位で
水平方向の測定視野の異なる放射線強度検出器26の放
射線強度情報を得、放射性廃棄物収納容器21の断面の
半径方向の放射能分布を求める。
ント平均密度または半径方向の平均密度分布の測定評価
結果を用い、下記に述べる方法で、図4に示すように放
射性廃棄物収納容器21の外部にGe検出器27および
複数台の放射線強度検出器26を配置し、それぞれの検
出器前面に配置された垂直方向に絞り込みを行なったコ
リメータ28,29により測定対象を仮想的に複数の仮
想セグメントに分割し、さらに各仮想セグメント単位で
水平方向の測定視野の異なる放射線強度検出器26の放
射線強度情報を得、放射性廃棄物収納容器21の断面の
半径方向の放射能分布を求める。
【0094】この半径方向の放射能分布については、仮
想セグメントi位置で半径方向k番目領域を中心とした
測定視野を持つ放射線強度検出器26の計数率Cikより
以下の式に基づいて解析を行なう。
想セグメントi位置で半径方向k番目領域を中心とした
測定視野を持つ放射線強度検出器26の計数率Cikより
以下の式に基づいて解析を行なう。
【数7】 Cik=ΣGijk ×aij ……(7) ここでaijは仮想セグメントiの半径方向j番目の領域
の放射能量、Gijk は仮想セグメントi位置でk番目の
半径方向領域を中心とした測定視野を持つ放射線強度検
出器のj番目の半径方向領域の幾何学的重みであり、こ
れは密度の分布およびγ線の吸収は考慮されている。
の放射能量、Gijk は仮想セグメントi位置でk番目の
半径方向領域を中心とした測定視野を持つ放射線強度検
出器のj番目の半径方向領域の幾何学的重みであり、こ
れは密度の分布およびγ線の吸収は考慮されている。
【0095】Gijk は放射性廃棄物収納容器21の断面
を考慮すれば、半径方向の密度の分布ρijの関数として
次式で計算される。
を考慮すれば、半径方向の密度の分布ρijの関数として
次式で計算される。
【0096】
【数8】 ここでgrsは微小メッシュ(r,s)から放射能強度検
出器26を見込む幾何学的重みである。また微小メッシ
ュ(r,s)はセグメントi位置でk番目の半径方向領
域を中心とした測定視野を持つ放射線強度検出器のj番
目の半径方向領域の測定視野に含まれる微小メッシュで
ある。さらに、微小メッシュ(t,u)は微小メッシュ
(r,s)と放射線強度検出器26のコリメータ28と
の間にある全てのメッシュを表わす。Ttuは微小メッシ
ュ(t,u)の横断距離であり、μitu は微小メッシュ
(t,u)内のγ線の線吸収係数であり、微小メッシュ
内の平均密度分布ρijと放射性廃棄物に対するγ線の質
量吸収係数の積であり、γ線のエネルギに依存する。
出器26を見込む幾何学的重みである。また微小メッシ
ュ(r,s)はセグメントi位置でk番目の半径方向領
域を中心とした測定視野を持つ放射線強度検出器のj番
目の半径方向領域の測定視野に含まれる微小メッシュで
ある。さらに、微小メッシュ(t,u)は微小メッシュ
(r,s)と放射線強度検出器26のコリメータ28と
の間にある全てのメッシュを表わす。Ttuは微小メッシ
ュ(t,u)の横断距離であり、μitu は微小メッシュ
(t,u)内のγ線の線吸収係数であり、微小メッシュ
内の平均密度分布ρijと放射性廃棄物に対するγ線の質
量吸収係数の積であり、γ線のエネルギに依存する。
【0097】放射能分布の算出には上の2つの式を解く
ことにより求められるが、放射性廃棄物収納容器21内
の放射性廃棄物の性状によりほぼ均質と考えられる場合
には、平均密度を用い一定値として解くことが可能であ
る。
ことにより求められるが、放射性廃棄物収納容器21内
の放射性廃棄物の性状によりほぼ均質と考えられる場合
には、平均密度を用い一定値として解くことが可能であ
る。
【0098】また、金属の溶融固化体のように容器高さ
方向および半径方向に構造を有するものについては、各
断面において中心の溶融固化部の密度を除き、既知の同
心円状構造となるため、各仮想セグメント単位で測定さ
れた平均密度を溶融固化部に当てはめた密度分布で解く
ことが可能である。
方向および半径方向に構造を有するものについては、各
断面において中心の溶融固化部の密度を除き、既知の同
心円状構造となるため、各仮想セグメント単位で測定さ
れた平均密度を溶融固化部に当てはめた密度分布で解く
ことが可能である。
【0099】さらに、この測定手法については仮想セグ
メントの放射線強度を測定すればよいため、回転方向に
一定角度毎に測定が必要なCT技術を用いた測定法に比
べ測定時間を長くとれる関係で、放射能検出下限性能が
向上し、より高い密度の放射性廃棄物収納容器の測定が
可能となる。
メントの放射線強度を測定すればよいため、回転方向に
一定角度毎に測定が必要なCT技術を用いた測定法に比
べ測定時間を長くとれる関係で、放射能検出下限性能が
向上し、より高い密度の放射性廃棄物収納容器の測定が
可能となる。
【0100】こうして得られた放射能分布とGe検出器
27により、各仮想セグメント単位で得られるγ線のあ
るエネルギEに相当する光電ピーク計数率cから、エネ
ルギEなるγ線を放出する特定核種の放射能Aを求める
には、次式に示すように仮想セグメント内が均質である
として平均密度ρから計算される均質の仮想セグメント
に対する換算係数R(ρ,E)に不均質補正係数Fと光
電ピーク計数率cを掛け合わせることによる。
27により、各仮想セグメント単位で得られるγ線のあ
るエネルギEに相当する光電ピーク計数率cから、エネ
ルギEなるγ線を放出する特定核種の放射能Aを求める
には、次式に示すように仮想セグメント内が均質である
として平均密度ρから計算される均質の仮想セグメント
に対する換算係数R(ρ,E)に不均質補正係数Fと光
電ピーク計数率cを掛け合わせることによる。
【0101】
【数9】A=R(ρ,E)×F×c ……(9) 不均質補正係数Fは、放射性廃棄物収納容器21内の放
射性廃棄物によるγ線吸収補正を行い、放射能の分布a
(r,θ)を考慮した補正係数で、一例として次式に示
すように2次元積分を仮想セグメントに相当する容器断
面(r,θ)で実施することにより、Ge検出器27に
よる外部からの測定における相対効率εを半径方向密度
分布と半径方向放射能分布を考慮して求め、同様に相対
効率ε´を一定の平均密度と一定の平均放射能濃度から
求め、比をとることにより行なう。
射性廃棄物によるγ線吸収補正を行い、放射能の分布a
(r,θ)を考慮した補正係数で、一例として次式に示
すように2次元積分を仮想セグメントに相当する容器断
面(r,θ)で実施することにより、Ge検出器27に
よる外部からの測定における相対効率εを半径方向密度
分布と半径方向放射能分布を考慮して求め、同様に相対
効率ε´を一定の平均密度と一定の平均放射能濃度から
求め、比をとることにより行なう。
【0102】
【数10】 F=ε/ε′ ……(10)
【数11】 ここで、aijは仮想セグメントiの半径方向j番目の領
域の放射能量、G´rsは微小メッシュ(r,s)からG
e検出器27を見込む幾何学的重みである。また微小メ
ッシュ(r,s)はセグメントi位置でGe検出器27
の水平方向測定視野に含まれる微小メッシュである。さ
らに、微小メッシュ(t,u)は微小メッシュ(r,
s)とGe検出器27のコリメータ29との間にある全
てのメッシュを表わす。Ttuは微小メッシュ(t,u)
の横断距離であり、μitu は微小メッシュ(t,u)内
のγ線の線吸収係数であり、微小メッシュ内の平均密度
分布ρijと放射性廃棄物に対するγ線の質量吸収係数の
積であり、γ線のエネルギに依存する。
域の放射能量、G´rsは微小メッシュ(r,s)からG
e検出器27を見込む幾何学的重みである。また微小メ
ッシュ(r,s)はセグメントi位置でGe検出器27
の水平方向測定視野に含まれる微小メッシュである。さ
らに、微小メッシュ(t,u)は微小メッシュ(r,
s)とGe検出器27のコリメータ29との間にある全
てのメッシュを表わす。Ttuは微小メッシュ(t,u)
の横断距離であり、μitu は微小メッシュ(t,u)内
のγ線の線吸収係数であり、微小メッシュ内の平均密度
分布ρijと放射性廃棄物に対するγ線の質量吸収係数の
積であり、γ線のエネルギに依存する。
【0103】本式においても放射能分布の他に密度分布
が必要であるが、放射能分布の算出時と同様に対象仮想
セグメント単位で上述のように評価される密度情報で近
似が可能である。
が必要であるが、放射能分布の算出時と同様に対象仮想
セグメント単位で上述のように評価される密度情報で近
似が可能である。
【0104】こうして得られた仮想セグメント単位の放
射能を求め、その合計値として放射性廃棄物収納容器2
1全体の放射能濃度分布を求める。
射能を求め、その合計値として放射性廃棄物収納容器2
1全体の放射能濃度分布を求める。
【0105】また、放射能分布測定を複数台のGe検出
器27で行う場合は、式(7)からある仮想セグメント
における各半径方向領域の放射能を直接求め、その合計
値として仮想セグメント単位の放射能を求め、さらにそ
の合計値として容器全体の放射能分布を求める。
器27で行う場合は、式(7)からある仮想セグメント
における各半径方向領域の放射能を直接求め、その合計
値として仮想セグメント単位の放射能を求め、さらにそ
の合計値として容器全体の放射能分布を求める。
【0106】図15は本発明に係る放射性廃棄物収納容
器用放射能濃度測定装置の第1実施例を用いて測定した
一例を示す。
器用放射能濃度測定装置の第1実施例を用いて測定した
一例を示す。
【0107】この測定例において符号Xは放射能の分布
を考慮しない従来の測定方式の場合で、200リットル
ドラム缶を放射性廃棄物収納容器21として用い、内部
に平均密度4.0g/cm3 の鉄粉入りモルタルを充填
し、点状汚染を模擬するためのCo−60の点状線源を
ドラム缶中心から種々の位置に配置したものを測定した
場合の例である。一方、本実施例の測定例は符号Yで示
しており、この放射能測定装置および方法により高さ方
向を9つの仮想セグメントに分割し各仮想セグメントに
対し、放射線強度検出器26として5台のNaI検出器
により放射線係数率を計測し、ドラム缶水平断面の半径
方向を5層に分割した同心円状の放射能分布を求め、G
e検出器27で同一水平断面をスキャニングし、上記に
述べた方法で放射能評価を行なった結果を示す。
を考慮しない従来の測定方式の場合で、200リットル
ドラム缶を放射性廃棄物収納容器21として用い、内部
に平均密度4.0g/cm3 の鉄粉入りモルタルを充填
し、点状汚染を模擬するためのCo−60の点状線源を
ドラム缶中心から種々の位置に配置したものを測定した
場合の例である。一方、本実施例の測定例は符号Yで示
しており、この放射能測定装置および方法により高さ方
向を9つの仮想セグメントに分割し各仮想セグメントに
対し、放射線強度検出器26として5台のNaI検出器
により放射線係数率を計測し、ドラム缶水平断面の半径
方向を5層に分割した同心円状の放射能分布を求め、G
e検出器27で同一水平断面をスキャニングし、上記に
述べた方法で放射能評価を行なった結果を示す。
【0108】本発明の測定方式に基づく方法では、放射
能が何処にある場合においても、図15に併記するよう
に、点状線源の設定位置によらず同一の応答が得られ、
放射能分布の影響は打ち消され、精度の高い放射能濃度
の測定が可能となった。それに引き換え、従来の1台の
Ge検出器27による全体を一括測定する方法では、図
15に示すように放射性廃棄物の密度が高くなると、放
射能が中心にある場合には極端な過小評価となり、放射
性廃棄物収納容器21の内縁に放射能が集中している場
合には過大評価となってしまう。
能が何処にある場合においても、図15に併記するよう
に、点状線源の設定位置によらず同一の応答が得られ、
放射能分布の影響は打ち消され、精度の高い放射能濃度
の測定が可能となった。それに引き換え、従来の1台の
Ge検出器27による全体を一括測定する方法では、図
15に示すように放射性廃棄物の密度が高くなると、放
射能が中心にある場合には極端な過小評価となり、放射
性廃棄物収納容器21の内縁に放射能が集中している場
合には過大評価となってしまう。
【0109】なお、本発明の放射能濃度測定装置におい
ては、ドラム缶容器を含む全重量から空ドラムの重量を
引き去り充電モルタルの正味重量を求め、充填高さを考
慮し平均密度を求めて放射能濃度分布および放射能量評
価に用いている。
ては、ドラム缶容器を含む全重量から空ドラムの重量を
引き去り充電モルタルの正味重量を求め、充填高さを考
慮し平均密度を求めて放射能濃度分布および放射能量評
価に用いている。
【0110】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る放射性
廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置によれば、密度が
高い放射性廃棄物で内部が比較的均質で不均質な放射能
分布を有する放射性廃棄物についても、放射性廃棄物収
納容器中の放射性廃棄物を仮想セグメント単位の平均密
度または水平断面の半径方向の密度分布から、仮想セグ
メント単位の水平断面の半径方向の放射能分布およびG
e検出器によるγ線エネルギスペクトルの測定を行っ
て、放射性廃棄物収納容器内部で生じたγ線の吸収補正
計算(減衰補正計算)を行って、仮想セグメント単位の
放射能量を算出し、算出された放射能量を仮想セグメン
ト毎に積算して放射性廃棄物収納容器内全体の放射能量
を正確に測定したから、平均密度の偏りの如何に拘ら
ず、また放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく、正確に測定することができ
る。
廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置によれば、密度が
高い放射性廃棄物で内部が比較的均質で不均質な放射能
分布を有する放射性廃棄物についても、放射性廃棄物収
納容器中の放射性廃棄物を仮想セグメント単位の平均密
度または水平断面の半径方向の密度分布から、仮想セグ
メント単位の水平断面の半径方向の放射能分布およびG
e検出器によるγ線エネルギスペクトルの測定を行っ
て、放射性廃棄物収納容器内部で生じたγ線の吸収補正
計算(減衰補正計算)を行って、仮想セグメント単位の
放射能量を算出し、算出された放射能量を仮想セグメン
ト毎に積算して放射性廃棄物収納容器内全体の放射能量
を正確に測定したから、平均密度の偏りの如何に拘ら
ず、また放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性廃棄物
の放射能濃度を精度よく、正確に測定することができ
る。
【0111】この放射能濃度を測定する際、高さ方向に
密度、材質差の違いによる複数の層状の内部構造を有す
る溶融金属を含有した放射性廃棄物収納容器について
は、最適な透過経路の放射線強度検出器を選択し、その
透過γ線の減衰率から仮想セグメントの平均密度を評価
することにより、使用する外部照射線源の強度を少なく
することが可能となる。
密度、材質差の違いによる複数の層状の内部構造を有す
る溶融金属を含有した放射性廃棄物収納容器について
は、最適な透過経路の放射線強度検出器を選択し、その
透過γ線の減衰率から仮想セグメントの平均密度を評価
することにより、使用する外部照射線源の強度を少なく
することが可能となる。
【0112】また、放射能濃度を測定する際、平均密度
が高く密度的にも放射能的にも不均一な内部構造を有す
る放射性廃棄物収納容器については、仮想セグメントの
透過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度毎
に測定が必要な外部照射熱源とCT技術を用いた放射能
濃度測定に比べ、測定時間を長く取れる関係で、少ない
外部照射熱源の強度で密度分布の補正が可能となり、ま
たより高い密度の密度分婦の補正が可能となる。
が高く密度的にも放射能的にも不均一な内部構造を有す
る放射性廃棄物収納容器については、仮想セグメントの
透過強度を測定すればよいため、回転方向に一定角度毎
に測定が必要な外部照射熱源とCT技術を用いた放射能
濃度測定に比べ、測定時間を長く取れる関係で、少ない
外部照射熱源の強度で密度分布の補正が可能となり、ま
たより高い密度の密度分婦の補正が可能となる。
【0113】さらに、放射能濃度を測定する際、放射能
的には不均一な内部構造を有する放射性廃棄物収納容器
については、仮想セグメントの透過強度を測定すればよ
いため、回転方向に一定角度毎に測定が必要なCT技術
を用いた放射能濃度測定に比べ、測定時間を長く取れる
関係で、放射能検出下限性能が向上し、より高い密度の
放射性廃棄物収納容器の測定が可能となる。
的には不均一な内部構造を有する放射性廃棄物収納容器
については、仮想セグメントの透過強度を測定すればよ
いため、回転方向に一定角度毎に測定が必要なCT技術
を用いた放射能濃度測定に比べ、測定時間を長く取れる
関係で、放射能検出下限性能が向上し、より高い密度の
放射性廃棄物収納容器の測定が可能となる。
【0114】そして、放射能濃度を測定する際、放射能
強度検出器としてGe検出器によるエネルギスペクトル
情報を得ることにより、放射能核種により放射能分布が
異なる場合も、放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性
廃棄物の放射能濃度を精度よく、正確に測定することが
できる。
強度検出器としてGe検出器によるエネルギスペクトル
情報を得ることにより、放射能核種により放射能分布が
異なる場合も、放射能濃度分布の如何に拘らず、放射性
廃棄物の放射能濃度を精度よく、正確に測定することが
できる。
【0115】また、放射能濃度を測定する際、密度が高
い放射性廃棄物で内部が比較的均質で不均一な放射能分
布を有する放射性廃棄物収納容器や、高さ方向に密度、
材質差の違いによる複数の層状の内部構造を有する溶融
金属を含有した放射性廃棄物収納容器や、平均密度が高
く密度的にも放射能的にも不均一な内部構造を有する放
射性廃棄物収納容器についても、検出器に対して放射性
廃棄物収納容器を水平方向に相対的に移動させて測定位
置を変え、繰り返し測定することにより、検出器は1台
のGe検出器だけで、平均密度の偏りの如何に拘らず、
また放射能分布の如何に拘らず、放射性廃棄物の放射能
濃度を精度よく、正確に測定することができる。
い放射性廃棄物で内部が比較的均質で不均一な放射能分
布を有する放射性廃棄物収納容器や、高さ方向に密度、
材質差の違いによる複数の層状の内部構造を有する溶融
金属を含有した放射性廃棄物収納容器や、平均密度が高
く密度的にも放射能的にも不均一な内部構造を有する放
射性廃棄物収納容器についても、検出器に対して放射性
廃棄物収納容器を水平方向に相対的に移動させて測定位
置を変え、繰り返し測定することにより、検出器は1台
のGe検出器だけで、平均密度の偏りの如何に拘らず、
また放射能分布の如何に拘らず、放射性廃棄物の放射能
濃度を精度よく、正確に測定することができる。
【図1】本発明に係る放射性廃棄物収納容器用放射能濃
度測定装置の第1実施例を示す斜視図。
度測定装置の第1実施例を示す斜視図。
【図2】(A)および(B)は本発明の第1実施例によ
る位置検出器および計重部の詳細を示す正面図および平
面図。
る位置検出器および計重部の詳細を示す正面図および平
面図。
【図3】本発明の第1実施例による回路系構成例を示す
ブロック図。
ブロック図。
【図4】本発明の第1実施例による検出器の配置態様を
示す説明図。
示す説明図。
【図5】本発明の第2実施例を示す斜視図。
【図6】本発明の第2実施例による回路系構成例を示す
ブロック図。
ブロック図。
【図7】本発明の第2実施例による検出器の配置態様を
示す説明図。
示す説明図。
【図8】本発明の第3実施例を示す斜視図。
【図9】本発明の第3実施例による回路系構成例を示す
ブロック図。
ブロック図。
【図10】本発明の第4実施例を示す斜視図。
【図11】本発明の第4実施例の測定位置の例を示す説
明図。
明図。
【図12】溶融固化体を充填した放射性廃棄物収納容器
の構造を示す図。
の構造を示す図。
【図13】(A)および(B)は本発明の第2実施例の
外部照射線源の透過経路の例を示す説明図。
外部照射線源の透過経路の例を示す説明図。
【図14】(A)および(B)は金属放射性廃棄物切断
片等を充填した放射性廃棄物収納容器の構造を示す図。
片等を充填した放射性廃棄物収納容器の構造を示す図。
【図15】ドラム缶中の種々の位置に点状外部照射線源
を配置した場合の放射能測定値と線源強度の関係を従来
技術と本発明とを比較して示した図。
を配置した場合の放射能測定値と線源強度の関係を従来
技術と本発明とを比較して示した図。
【図16】重量の測定データから求められる平均密度か
ら放射能換算係数を求める従来技術の装置を示す斜視
図。
ら放射能換算係数を求める従来技術の装置を示す斜視
図。
【図17】ドラム缶用の照射用γ線線源を用いて密度分
布を測定する従来技術の装置を示す斜視図。
布を測定する従来技術の装置を示す斜視図。
【図18】放射性廃棄物収納容器の仮想セグメントを示
す説明図。
す説明図。
【図19】ドラム缶中の種々の位置に点状外部照射線源
を配置した場合の放射能測定値と線源強度の関係を従来
技術について示した図。
を配置した場合の放射能測定値と線源強度の関係を従来
技術について示した図。
13 仮想セグメント 20 放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置 21 放射性廃棄物収納容器 22 移動台車 23 昇降台 24 ターンテーブル(回転台) 26 放射線強度検出器 27 Ge検出器 28,29 コリメータ 30 回転方向初期位置検出器 31 高さ方向位置検出器 33 線形増幅器 37 計算機 41 外部照射源(照射γ線線源) 48 ロードセル(重量測定装置) 50 内部容器 a セラミックス層 b 金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 富雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内
Claims (6)
- 【請求項1】 放射性廃棄物収納容器の外部に、垂直方
向の視野を絞るコリメータを備えたGe検出器および垂
直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメータを備え
た複数の放射線強度検出器を、上記放射性廃棄物収納容
器に対し相対的に回転且つ昇降自在に配置し、上記放射
線強度検出器は、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一
定長さの仮想セグメント単位で放射線計数率信号を検出
する一方、上記放射性廃棄物収納容器に充填された放射
能充填領域の放射性廃棄物の正味重量を測定する重量測
定装置を設け、求められた正味重量から放射能充填領域
の容積を一定と仮定して放射能充填領域の平均密度を演
算する計算機を設け、この計算機は、水平方向の視野の
異なる複数の放射線強度検出器の放射線計数率の差異と
放射能の充填領域の平均密度から放射性廃棄物収納容器
の水平断面の半径方向の放射能の相対的強度分布を求
め、さらに求められた放射能の相対的強度分布および放
射能充填領域の平均密度を用い、放射性廃棄物収納容器
の高さ方向に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ線エ
ネルギスペクトルから放射性廃棄物収納容器内の物質の
γ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器の
仮想セグメント内の放射能量を算出し、算出放射能量を
積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能量を求めるよ
うに設定したことを特徴とする放射性廃棄物収納容器用
放射能濃度測定装置。 - 【請求項2】 放射性廃棄物収納容器内の放射能充填領
域の放射能が不均一で密度変化が少なく、放射能充填領
域の高さが変化するものにおいて、放射性廃棄物収納容
器の外部に、垂直方向の視野を絞るコリメータを備えた
Ge検出器および垂直方向の視野と水平方向の視野を絞
るコリメータを備えた複数の放射線強度検出器を、上記
放射性廃棄物収納容器に対し相対的に回転且つ昇降自在
に配置し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器を挟んで
少なくとも1台の放射線強度検出器と対向位置に設置
し、上記放射性廃棄物収納容器に充填された放射能充填
領域の放射性廃棄物の正味重量を測定する重量測定装置
を設け、上記放射線強度検出器は、非照射時の放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セグメント単
位で放射線計数率信号を検出する一方、放射性廃棄物収
納容器の高さ方向の位置に対応した照射時の透過γ線計
数率と非照射時の放射線強度計数率信号を検出し、検出
された透過γ線計数率の変化量から放射能充填領域を算
出し、透過γ線と同エネルギのγ線の多い放射性廃棄物
の場合は放射線強度計数率の変化量から放射能充填領域
を算出し、仮想セグメントの平均密度を求めた放射能充
填領域と正味重量から平均密度を演算する計算機を設
け、この計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放射
線強度検出器の放射線計数率の差異と放射能の充填領域
の平均密度から放射性廃棄物収納容器の水平断面の半径
方向の放射能の相対的強度分布を求め、さらに求められ
た放射能の相対的強度分布および放射能充填領域の平均
密度を用い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定間
隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギスペクトルか
ら放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収補正計算
を行って、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメント内の
放射能量を算出し、算出放射能量を積算して放射性廃棄
物収納容器内の放射能量を求めるように設定したことを
特徴とする放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装
置。 - 【請求項3】 放射性廃棄物収納容器内に内部容器を収
容し、この内部容器に高さ方向にセラミックス層と金属
層の2層構造をなす溶融固化体を放射性廃棄物として充
填させたものにおいて、放射性廃棄物収納容器の外部
に、垂直方向の視野を絞るコリメータを備えたGe検出
器および垂直方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメ
ータを備えた複数の放射線強度検出器を、上記放射性廃
棄物収納容器に対し相対的に回転且つ昇降自在に配置
し、照射γ線源を放射性廃棄物収納容器を挟んで複数の
放射線強度検出器と対向位置に、上記放射性廃棄物収納
容器内の透過経路の長さが異なるように設置し、上記放
射線強度検出器は、非照射時の放射性廃棄物収納容器の
高さ方向に一定長さの仮想セグメント単位で放射線計数
率信号を検出する一方、照射時の仮想セグメント単位で
透過γ線計数率信号を検出し、透過γ線の減衰率から最
適な透過経路の放射線強度検出器を選択し、仮想セグメ
ントの平均密度を該当する放射線強度検出器の透過γ線
の減衰率から演算する計算機を設け、この計算機は、水
平方向の視野の異なる複数の放射線強度検出器の放射線
計数率の差異と放射能の充填領域の平均密度から放射性
廃棄物収納容器の水平断面の半径方向の放射能の相対的
強度分布を求め、さらに求められた放射能の相対的強度
分布および放射能充填領域の平均密度を用い、放射性廃
棄物収納容器の高さ方向に一定間隔毎に得られるGe検
出器のγ線エネルギスペクトルから放射性廃棄物収納容
器内の物質のγ線の吸収補正計算を行って、放射性廃棄
物収納容器の仮想セグメント内の放射能量を算出し、算
出放射能量を積算して放射性廃棄物収納容器内の放射能
量を求めるように設定したことを特徴とする放射性廃棄
物収納容器用放射能濃度測定装置。 - 【請求項4】 放射性廃棄物収納容器内の放射能充填領
域の平均密度が高く密度的にも放射能的にも不均一なも
のにおいて、放射性廃棄物収納容器の外部に、垂直方向
の視野を絞るコリメータを備えたGe検出器および垂直
方向の視野と水平方向の視野を絞るコリメータを備えた
複数の放射線強度検出器を、上記放射性廃棄物収納容器
に対し相対的に回転且つ昇降自在に配置し、照射γ線源
を放射性廃棄物収納容器を挟んで複数の放射線強度検出
器と対向位置に、上記放射性廃棄物収納容器内の透過経
路の長さが異なるように設置し、上記放射線強度検出器
は、非照射時の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定
長さの仮想セグメント単位で放射線計数率信号を検出す
る一方、照射時の仮想セグメント単位で透過γ線計数率
信号を検出し、透過γ線の減衰率の差異から仮想セグメ
ントの水平断面の半径方向の平均密度を求める計算機を
設け、この計算機は、水平方向の視野の異なる複数の放
射線強度検出器の非照射時の仮想セグメントの放射線計
数率の差異と同一仮想セグメントの水平断面の半径方向
の平均密度分布から放射性廃棄物収納容器の仮想セグメ
ントの水平断面の半径方向の放射能の相対的強度分布を
求め、さらに求められた放射能の相対的強度分布および
平均密度分布を用い、放射性廃棄物収納容器の高さ方向
に一定間隔毎に得られるGe検出器のγ線エネルギスペ
クトルから放射性廃棄物収納容器内の物質のγ線の吸収
補正計算を行って、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメ
ント内の放射能量を算出し、算出放射能量を積算して放
射性廃棄物収納容器内の放射能量を求めるように設定し
たことを特徴とする放射性廃棄物収納容器用放射能濃度
測定装置。 - 【請求項5】 請求項3または4において、Ge検出器
および複数の放射線強度検出器に変えて垂直方向の視野
と水平方向の視野を絞るコリメータを備えた複数のGe
検出器を放射性廃棄物収納容器の外部に配置し、照射時
の放射性廃棄物収納容器の高さ方向に一定長さの仮想セ
グメント単位での透過γ線減衰率を水平方向の視野の異
なる複数のGe検出器のγ線エネルギスペクトルから求
めて平均密度および平均密度分布を算出し、非照射時の
仮想セグメント単位での水平方向の視野の異なるGe検
出器のγ線エネルギスペクトルの差異と放射能の充填領
域の平均密度および平均密度分布から放射性廃棄物収納
容器内の物質のγ線の吸収補正計算を行って、放射性廃
棄物収納容器の水平断面の半径方向の核種毎の放射能の
強度分布を求め、放射性廃棄物収納容器の仮想セグメン
ト内の放射能量を算出し、算出放射能量を積算して放射
性廃棄物収納容器内の放射能量を求めるように計算機を
設定したことを特徴とする放射性廃棄物収納容器用放射
能濃度測定装置。 - 【請求項6】 請求項2,3,4または5において、複
数の透過γ線測定用の放射線強度検出器および複数のG
e検出器のいずれか一方に変えてGe検出器を1台設置
し、この検出器に対して放射性廃棄物収納容器の測定位
置を水平方向に相対的に移動させ、水平方向の視野およ
び透過距離が異なる測定を1台のGe検出器で行うこと
を特徴とする放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5308124A JPH07159541A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5308124A JPH07159541A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07159541A true JPH07159541A (ja) | 1995-06-23 |
Family
ID=17977177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5308124A Pending JPH07159541A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 放射性廃棄物収納容器用放射能濃度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07159541A (ja) |
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- 1993-12-08 JP JP5308124A patent/JPH07159541A/ja active Pending
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