JPH07159344A - 周期性パターンの検査装置 - Google Patents

周期性パターンの検査装置

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JPH07159344A
JPH07159344A JP5341394A JP34139493A JPH07159344A JP H07159344 A JPH07159344 A JP H07159344A JP 5341394 A JP5341394 A JP 5341394A JP 34139493 A JP34139493 A JP 34139493A JP H07159344 A JPH07159344 A JP H07159344A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 周期の測定や検査対象物の設計データを必要
とすることなく、周期性パターン検査装置において、誤
りなく検査対象物のパターンの周期を検出する。 【構成】 本検査装置は、画像メモリ12とホストコン
ピュータ70から成る周期検出部10を備え、欠陥の検
出動作を開始する前に、画像入力部50から出力される
検査対象物61の画像信号SAの値(画像データ)を画
像メモリ12に格納する。ホストコンピュータ70は、
この画像データを用いて基準データの初期位相をライン
毎に変えながら複数ラインのデータについて仮の自己相
関関数を計算し、それらの計算結果を各シフト量毎に加
算する。このようにして加算されたものを自己相関関数
として、そのn番目のピークが現われるシフト量を求
め、そのシフト量の1/nを求めるべき周期とする。そ
して、この周期を周期遅延部62に遅延量として設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶パネルやそのカラ
ーフィルタ、シャドウマスク等の周期性パターンを有す
る検査対象物における欠陥をその周期性を利用して検出
する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の周期性パターン検査装置
の構成を示すブロック図である。この検査装置では、検
査対象物の周期性パターンをラインセンサなどを用いて
画素毎に画像入力部102で読み取り、比較部106に
おいて、画像入力部102から出力される画像信号と、
その画像信号を周期遅延部104により周期性パターン
の1周期分だけ遅延させた画像信号との差をとり、差の
絶対値を信号値とする信号(以下「差分信号」という)
を得る。例えば、図4(a)に示すような周期性パター
ンをA−A線に沿って読み取ると、図4(b)に示すよ
うな画像信号が得られ、この画像信号とこれを1周期分
だけ遅延させた画像信号(図4(c)に示す信号)との
差分信号は、図4(d)に示すようになる。欠陥検出部
108では、このような差分信号の値が所定の閾値以上
である箇所に欠陥が存在すると判定し、欠陥の有無を示
す欠陥信号を出力する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような周期性パ
ターン検査装置により欠陥を検出するためには、検査対
象物のパターンの周期を予め調べ、その周期分の期間だ
け周期遅延部104において画像信号が遅延するように
設定しておく必要がある。このため、周期性パターンの
検査に際し、オペレータは、予め検査対象物のパターン
の周期を測定したり、検査対象物の設計データに基づい
て周期を算出したりする必要があった。
【0004】そこで本発明では、周期の測定や検査対象
物の設計データを必要とすることなく、検査対象物のパ
ターンの周期を検出する機能を有する周期性パターン検
査装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明では、一定の周期で繰り返されるパタ
ーンを有する検査対象物の欠陥を検出する検査装置にお
いて、 a)前記パターンを画素毎に読み取って多値の第1画像
信号を出力する画像入力手段と、 b)第1画像信号に対して自己相関関数を求める演算手
段と、 c)前記自己相関関数に基づいて検査対象物のパターン
の周期を検出する周期検出手段と、 d)周期検出手段によって検出された周期の整数倍の距
離を設定する設定手段と、 e)第1画像信号が表わす前記パターンから設定手段に
よって設定された距離だけ離れた検査対象物のパターン
を表わす第2画像信号を生成する信号生成手段と、 f)第1画像信号と第2画像信号との差信号を生成する
信号処理手段と、 g)前記差信号に基づいて前記欠陥の有無を判定する判
定手段と、を備えた構成としている(第1の周期性パタ
ーン検査装置)。
【0006】本発明に係る第2の周期性パターン検査装
置では、上記第1の周期性パターン検査装置において、
前記演算手段は、 i)第1画像信号と第1画像信号を所定画素数分だけず
らしたシフト画像信号との所定区間における積和を算出
することにより、シフト量である前記所定画素数の関数
として自己相関関数を計算する関数算出手段と、 ii)前記所定区間の開始点を変えるか又は前記所定区間
の長さを変えて、関数算出手段に前記自己相関関数を複
数回計算させ、該計算によって得られた複数の前記自己
相関関数の和を算出する和算出手段と、を有し、前記和
を、求めるべき自己相関関数とすることを特徴とする。
【0007】本発明に係る第3の周期性パターン検査装
置では、上記第2の周期性パターン検査装置において、
前記周期検出手段は、予め選定された1よりも大きな整
数nに対して、前記演算手段によって求められた自己相
関関数においてn番目のピークが現われるシフト量の1
/nを周期とすることを特徴とする。
【0008】
【作用】信号等の周期を求める際に自己相関関数が有効
であることが知られており(参考文献:南茂夫 編著、
「科学計測のための波形データ処理」、CQ出版社;日
野幹雄 著、「スペクトル解析」、朝倉書店 等)、音
声信号等から得られる1次元データに対しては、自己相
関関数を計算し、そのピーク間距離を求めることによっ
て周期を検出するということが行なわれている。本発明
は、この方法を画像信号に対して適用することにより、
周期性パターン検査装置において、検査対象物のパター
ンの周期を検出する機能を実現するものである。
【0009】本発明の周期性パターン検査装置では、画
像入力手段が出力する第1画像信号に対して、演算手段
が自己相関関数を求める。検査対象物のパターンは周期
性を有するため、この自己相関関数にはその周期及びそ
の周期の整数倍の値に対応するピーク(極大点)が現わ
れる。周期検出手段は、自己相関関数のこの性質を利用
して検査対象物のパターンの周期を検出する。設定手段
は、検出された周期の整数倍の距離を信号生成手段に設
定する。
【0010】この後、信号生成手段は、画像入力手段か
ら出力される第1画像信号が表わすパターンから設定手
段によって設定された距離だけ離れたパターンを表わす
第2画像信号を生成する。信号処理手段は、第1画像信
号と第2画像信号との差信号を生成する。信号生成手段
に設定された距離は、検査対象物のパターンの周期の整
数倍であるため、この差信号の絶対値は、通常はほぼ0
となるが、検査対象物に欠陥があれば大きなものとな
る。判定手段は、この点を利用して、差信号の絶対値が
所定の閾値よりも大きいか否かにより欠陥の有無を判定
する。
【0011】なお、第1画像信号に対し自己相関関数を
求めて周期を検出するという動作は、検出された周期の
整数倍の距離が信号生成手段に設定された後は、同一周
期のパターンを有する同種の検査対象物の検査を行なう
限り、必要ではない。しかし、各検査対象物のパターン
の周期が異なる場合等では、各検査対象物毎に周期を検
出してもよい。本発明の周期性パターン検査装置は、同
種の検査対象物についての複数回の検査の前に1回だけ
周期を検出するものと、各検査対象物毎に周期を検出す
るものの双方を含むものである。
【0012】上記のように、周期性パターン検査装置が
必要とする周期を、自己相関関数を求めることにより検
出することができるが、実際には、自己相関関数の計算
に用いるデータ(信号値)の数やそのデータ収集の際の
サンプリング位置によって擬似的なピーク(理論上は現
われないはずのピーク)が発生する。例えば、パターン
の繰り返し方向のラインに沿って図11に示すような濃
度分布を有する周期性パターンを表わす画像データに対
して自己相関関数を計算すると、図12に示すようにな
り、周期に対応する本来のピークであるP110、P120、
P130、P140の他に、擬似的なピークP102、P112、P
122、P124、P132、P142が現われる。このように擬似
的なピークが現われると、周期の検出に誤りが生じるお
それがある。
【0013】そこで、第2の周期性パターン検査装置で
は、周期検出の誤りを防止するために自己相関関数の算
出方法を工夫している。すなわち、本検査装置の演算手
段は、関数算出手段と和算出手段とを有し、まず、関数
算出手段が、第1画像信号とこれを所定画素数分(シフ
ト量)だけずらしたシフト画像信号との所定区間におけ
る積和を算出することにより、シフト量の関数として自
己相関関数を計算する。この自己相関関数には前述のよ
うに擬似ピークが現われる。一方、本願発明者は、この
擬似ピークが現われる位置(シフト量)が基準データ
(自己相関関数の計算に用いる第1画像信号の値)の初
期位相(平均をとる前記所定区間の開始点)及び基準デ
ータのサイズ(自己相関関数の計算に用いる第1画像信
号値の個数、すなわち前記所定区間の長さを表わす画素
数)によって異なることを実験的に確かめている。すな
わち、前述のように、パターンの繰り返し方向のライン
に沿って図11に示すような濃度分布を有する周期性パ
ターンを表わす画像データに対して初期位相を0として
計算することにより、図12に示すような擬似ピークを
有する自己相関関数が得られるが、基準データの初期位
相を30として計算すると(基準データのサイズは共に
100)、図13に示すような自己相関関数が得られ、
擬似ピークの位置が初期位相0(図12)のときと異な
っている。また、基準データのサイズを100から15
0に変更して計算すると(初期位相は共に0)、図14
に示すような自己相関関数が得られ、この場合も、擬似
ピークの位置が基準データサイズ100(図12)のと
きと異なっている。本検査装置では、このような性質を
利用し、自己相関関数に現われる擬似ピークを除去す
る。
【0014】すなわち和算出手段は、前記所定区間の開
始点(基準データの初期位相)を変えるか又は前記初期
区間の長さ(基準データのサイズ)を変えて、関数算出
手段に自己相関関数(以下、求めるべき自己相関関数と
区別するために「仮の自己相関関数」という。)を複数
回計算させ、これによって得られる複数の仮の自己相関
関数の和を算出する(複数の仮の自己相関関数の値をシ
フト量毎に加算する)。演算手段は、この和の関数を、
求めるべき自己相関関数とする。複数の仮の自己相関関
数では、本来のピークが現われる位置はほぼ同一である
が、基準データのサイズ又は初期位相が異なるため、擬
似ピークが現われる位置は異なっている。したがって、
それらの和をとることによって、本来のピークの値は大
きくなるが、擬似ピークの値はあまり変化しないので、
本来のピークと擬似ピークとの区別が明確になる。
【0015】第3の周期性パターン検査装置では、周期
検出手段は、予め選定された1より大きな整数nに対し
て、演算手段によって得られた自己相関関数においてn
番目のピークが現われるシフト量の1/nを周期とす
る。自己相関関数における最初のピークが現われるシフ
ト量は周期を表わすが、この周期は第1画像信号の最小
単位である画素単位(サンプリング周期単位)での値と
なっている。一方、n番目のピークが現われるシフト量
は、周期をn倍した値を画素単位で表わしたものであ
り、本検査装置では、このシフト量の1/nを周期とし
ている。したがって本検査装置では、1/n画素単位と
いう高い精度で周期が検出される。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である周期性パタ
ーン検査装置の全体構成を示すブロック図である。この
検査装置は、画像入力部50と、周期遅延部62と、比
較部64と、欠陥検出部66と、画像メモリ12と、ホ
ストコンピュータ70及びそれに接続されたCRT7
1、キーボード72とから構成される。
【0017】画像入力部50では、制御系55を介して
ホストコンピュータ70によって制御されるステージ駆
動系54により、ステージ51が副走査方向Yへ移動す
る。ステージ51の上には、繰り返しパターンを有する
検査対象物61が載置されており、この繰り返しパター
ンの画像は、副走査方向Yへのステージ51の移動過程
において、読取装置52により画素単位で主走査方向X
に沿って読み取られる。読み取られた画像を表わす信号
は、A/D変換器53によってデジタル信号に変換され
て画像入力部50から出力される。
【0018】この検査装置では、検査対象物61におけ
る欠陥の検出動作を開始する前に、画像メモリ12とホ
ストコンピュータ70から構成される周期検出部10に
おいて、検査対象物のパターンの周期を検出する。すな
わち、画像入力部50から出力される信号SAの値を画
像データとして画像メモリ12に記憶させ、その画像デ
ータを用いてホストコンピュータ70が自己相関関数を
計算することにより、検査対象物61のパターンの周期
を検出する。周期が検出されるとホストコンピュータ7
0は、その検出値に基づき、周期遅延部62での画像信
号の遅延量を設定する。以後、同一周期のパターンを有
する同種の検査対象物の検査を行なう限り、周期遅延部
62での遅延量を変える必要はない。このように周期検
出部10は、自己相関関数を計算する演算手段、計算さ
れた自己相関関数に基づいて周期を検出する周期検出手
段、及び、検出された周期を信号生成手段である周期遅
延部62に設定する設定手段として機能する。
【0019】上記のようにして遅延量が設定された後、
検査対象物61における欠陥の検出動作が開始される
と、周期遅延部62は、画像入力手段から出力される画
像信号SAを検査対象物61の繰り返しパターンの1周
期分に相当する期間だけ遅延させた信号(以下「1周期
遅延信号」と呼ぶ)SBを作成する。この1周期遅延信
号SBは、遅延前の画像信号SAとともに、信号処理手段
である比較部64に入力される。
【0020】比較部64は、画像入力部50から出力さ
れる画像信号SAと上記の1周期遅延信号SBとの差をと
り、差の絶対値を信号値とする信号(差分信号)を出力
する。この差分信号に基づき、判定手段である欠陥検出
部66は、検査対象物61の欠陥を検出する。すなわ
ち、この差分信号の値が所定の閾値以上である部分に相
当する位置に欠陥が存在すると判定し、欠陥画像とその
位置の座標を記憶する。ホストコンピュータ70は、記
憶された欠陥画像と座標を読み取り、それらをCRT7
1に表示する。なお、ホストコンピュータ70は、キー
ボード72による入力操作に基づいて動作し、このよう
な欠陥に関する情報の表示の他、既述のようにステージ
51の駆動を制御する。
【0021】上記の構成(図1)と前述の従来例の構成
(図3)とを比較すればわかるように、本実施例が従来
と異なるのは、画像メモリ12とホストコンピュータ7
0から成る周期検出部10を有する点である。以下、こ
の周期検出部10の構成及び動作の詳細について説明す
る。
【0022】図2は、周期検出部10の構成を示す図で
ある。この周期検出部10は、バス14に、画像メモリ
12と、ホストコンピュータ70を構成するCPU73
及び主メモリ74とが接続された構成となっており、欠
陥の検出動作の前に以下のように動作する。まず、画像
入力部50から出力された画像データ(画像信号SAの
値)は、CPU73により、バス14を経由して画像メ
モリ12に格納される。この画像データは、CPU73
により、画像メモリ12から1ライン毎に読み出されて
バス14を経由して主メモリ74内に取り込まれる。そ
して、主メモリ74内に取り込まれた画像データを用い
て自己相関関数が計算される。
【0023】既述のように、自己相関関数の計算に用い
るデータの個数(基準データのサイズ)やそのデータ収
集の際のサンプリング位置(基準データの初期位相)に
よって擬似的なピーク(理論上は現われないはずのピー
ク)が発生し、周期検出に誤りが生じるおそれがある。
一方、本願発明者は、前述のように擬似的なピークが現
われる位置(シフト量)が、基準データの初期位相によ
って異なるとともに(図12と図13参照)、基準デー
タのサイズによっても異なる(図12と図14参照)こ
とを実験的に確かめている。この性質を利用して擬似ピ
ークを除去しつつ自己相関関数を計算する方法として、
次の四つの計算法が考えられる。 [1]第1の計算法 基準データの初期位相を一定にして、基準データのサイ
ズを変えながら同一ライン(走査線)について複数回仮
の自己相関関数を計算し、それらの計算結果を各シフト
量毎に加算したものを求めるべき自己相関関数とする。 [2]第2の計算法 基準データのサイズを一定にして、基準データの初期位
相を変えながら同一ラインについて複数回仮の自己相関
関数を計算し、それらの計算結果を各シフト量毎に加算
したものを求めるべき自己相関関数とする。 [3]第3の計算法 基準データのサイズを同一にして、基準データの初期位
相をライン毎に変えながら複数ラインのデータについて
仮の自己相関関数を計算し、それらの計算結果を各シフ
ト量毎に加算したものを求めるべき自己相関関数とす
る。 [4]第4の計算法 基準データの初期位相を同一にして、基準データのサイ
ズをライン毎に変えながら複数ラインのデータについて
仮の自己相関関数を計算し、それらの計算結果を各シフ
ト量毎に加算したものを求めるべき自己相関関数とす
る。
【0024】上記の各計算法のうち第2の計算法は第1
や第4の計算法と比較すると計算量が少なくて済むとい
う利点を有し、第3及び第4の計算法は第1や第2の計
算法と比較すると記憶すべきデータ量が増えるが、複数
ラインのデータを用いるため耐ノイズ性に優れている。
本実施例では周期検出の正確さを重視して第3の計算法
を採用しているが、コスト低減化等を重視して他の計算
法を採用してもよい。
【0025】図7は、本実施例で採用した第3の計算法
に基づいてCPU73が行なう自己相関関数の計算処理
を示すフローチャートである。この計算処理では、ま
ず、画像入力部50から出力される画像データを取り込
んで画像メモリ12に格納する(ステップS31)。次
に、主メモリ74内に確保された自己相関関数バッファ
と基準データ取り込み位置ポインタを初期化し(ステッ
プS32)、画像メモリ12から1ライン分の画像デー
タを主メモリ74内に確保された1ラインデータバッフ
ァに読み込む(ステップS33)。そして、基準データ
(自己相関関数の計算の際に常に比較するデータ)を切
り出し又はポインタで基準データの先頭アドレスを指定
し(ステップS34)、その基準データを用いて以下の
ようにして仮の自己相関関数を計算する(ステップS3
5)。
【0026】すなわち、1ラインデータバッファに読み
込まれた画像データD(k)を用いて(ただし、k=
0,…,M−1であり、Mは1ライン当たりの画素
数)、シフト量iに対する仮の自己相関関数の値R
(i)を R(i)=[Σ(j=J1,J1+N-1){D(j)・D(j+i)}]/[Σ(j=J1,J1+N-1){D(j)2}] …(1) により計算する。ここで、Σ(k=K1,K2)は、その次に続
く項についてk=K1からk=K2までの総和をとるこ
とを意味し、D(j)は基準データを、J1は基準デー
タの初期位相を、Nは基準データのサイズをそれぞれ表
わす。ステップS35では、各シフト量i(i=0,
…,N−1)に対して上記(1)式により計算したR
(i)を自己相関関数バッファ内の対応する各値に加算
し、加算値をそのバッファに格納する。この後、ステッ
プS33〜S36の処理が予め決められた回数(規定回
数)行なわれたか否かを判定する(ステップS37)。
規定回数行なわれていない場合には、基準データの初期
位相を変更するためにその取り込み位置を更新し(ステ
ップS38)、異なるラインの画像データを1ラインデ
ータバッファに読み込むために入力ラインNo.を更新
した後(ステップS39)、ステップS34へ戻る。そ
して、初期位相の変更された、異なるラインの基準デー
タに対して、上記と同様に、ステップS33〜S36の
処理を行なう。以後、規定回数に達するまで、ステップ
S38、S39、S33〜S36の処理が繰り返され
る。
【0027】ステップS37で規定回数処理が行なわれ
たと判定された場合は、自己相関関数の計算処理を終了
する。この終了時点において自己相関関数バッファに
は、基準データの初期位相をライン毎に変えながら複数
ラインのデータについて仮の自己相関関数を計算し、そ
れらの計算結果を各シフト量毎に加算したものが格納さ
れている。自己相関関数バッファに格納されたこのデー
タが、求めるべき自己相関関数のデータである。
【0028】上記のように第3の計算法に基づく処理に
よって自己相関関数を計算すると、例えば図11に示す
ような濃度分布を有する周期性パターンの画像に対し
て、図15に示すような自己相関関数が得られる(ただ
し、加算によって得られた自己相関関数の値はシフト量
0のときの値で正規化している)。このように、本実施
例の計算処理によって得られる自己相関関数では、基準
データの初期位相を変えて計算された複数の仮の自己相
関関数が加算されているため、本来のピークと擬似ピー
クとの区別が明確になっている。また、複数ラインにつ
いて計算された複数の仮の自己相関関数が加算されてい
るため、その加算によってノイズの影響も抑えられてい
る。
【0029】第3の計算法以外の計算法すなわち第1、
第2、第4の各計算法に基づく自己相関関数の計算処理
のフローチャートは、それぞれ図5、図6、図8に示さ
れている。
【0030】第4の計算法に基づく図8のフローチャー
トでは、基準データ取り込み位置を更新する代わりに
(図7のステップS38参照)、基準データのサイズを
変更することにより(ステップS48)、基準データの
サイズをライン毎に変えながら複数ラインのデータにつ
いて仮の自己相関関数を計算し、それらの計算結果を加
算している。したがって、図8のフローチャートに示さ
れた計算処理によって得られる自己相関関数において
も、上記と同様、本来のピークと擬似ピークとの区別が
明確になり、ノイズの影響も抑えられている。
【0031】第2の計算法に基づく図6のフローチャー
トでは、入力ラインNo.を変更するステップ(図7の
ステップS39)を削除して、同一ラインについて基準
データの初期位相を変えながら複数回、仮の自己相関関
数を計算し、それらの計算結果を加算している。これに
より、本来のピークと擬似ピークとの区別が明確にな
る。
【0032】第1の計算法に基づく図5のフローチャー
トは、上記図6のフローチャートにおいて基準データ取
り込み位置を更新していたステップS28の代わりに、
基準データのサイズを更新するステップS18を設けて
いる。これにより、同一ラインについて基準データのサ
イズを変えながら複数回、仮の自己相関関数を計算し、
それらの計算結果を加算している。したがって、上記と
同様、本来のピークと擬似ピークとの区別が明確にな
る。
【0033】上記のように第1〜第4のいずれの計算法
に基づいても、本来のピークと擬似ピークとの区別が明
確な自己相関関数が得られる(例えば図15参照)。こ
のような自己相関関数を用いてCPU73は、図9に示
すフローチャートにしたがって検査対象物61のパター
ンの周期を検出する。まず、ステップS51では、上記
のようにして得られた自己相関関数の値をシフト量の小
さい方から順に調べ、最初のピーク(極大点)が現われ
るシフト量p1と、そのピークの隣接点のシフト量p0と
p2のうち自己相関関数の値が大きい方のシフト量p0を
記憶する(図10参照)。次のステップS52では、n
番目のピークを検索するシフト量の範囲を算出する。す
なわち、ステップS51で検出された最初のピークのシ
フト量はp1であるが、本実施例では画素単位でシフト
量を変えて自己相関関数の値を計算しているため、最初
の真のピークは、p1の隣接点のうち自己相関関数の値
が大きい方の点のシフト量p0とp1との間に存在すると
考えられる。この最初の真のピークに対応するシフト量
は周期を表わし、n番目のピークに対応するシフト量は
周期をn倍した値である。このため、n番目のピークに
対応するシフト量は、最初の真のピークに対応するシフ
ト量をn倍したものであり、n×p0とn×p1との間の
値である。したがって、n×p0とn×p1との間の範囲
がn番目のピークを探すべき検索範囲である。ステップ
S54では、この検索範囲でn番目のピークを探し、こ
のピークが現われるシフト量pnを求める。そしてステ
ップS54において、このシフト量pnの1/nの値を
算出し、これを周期の検出値とする。n番目のピークが
現われるシフト量pnは、周期をn倍した値を画素単位
で表わしたものであるため、ステップS54において算
出された値pn/nは、周期を1/n画素単位(サンプ
リング周期の1/nの単位)で表わしたものとなる。な
お、nについては、計算量と精度等を考慮して適切な値
(1よりも大きい整数)を予め選定しておく。
【0034】本実施例では、このようにn番目のピーク
が現われるシフト量の1/nを周期としているため、1
/n画素単位という高い精度で周期を検出することがで
きる。また、上記の周期検出においてn番目のピークを
探すために必要となる自己相関関数の値はn×p0とn
×p1との間におけるもののみであるため(ステップS
53)、まず、前述の自己相関関数の計算処理(図5〜
図8)により最初のピークp1を検出するのに十分な範
囲でのみ自己相関関数の値を算出し、それらの値に基づ
いて最初のピークp1を検出した後、n×p0とn×p1
との間で再び前記計算処理により自己相関関数の値を計
算すればよい。これにより、少ない計算量で精度良く周
期を求めることができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、周期性パタ
ーン検査装置において必要なパターンの周期を、画像信
号に対して自己相関関数を求めることにより、周期の測
定や検査対象物の設計データを必要とすることなく、検
出することができる。請求項2の発明によれば、自己相
関関数の計算において本来のピークと擬似ピークとの区
別が明確になるので、誤りなく周期を検出することがで
きる。請求項3の発明によれば、n番目のピークが現わ
れるシフト量を求めてそのシフト量の1/nを求めるべ
き周期とすることにより、高い精度で周期を検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である周期性パターン検査
装置の構成を示すブロック図。
【図2】 前記周期性パターン検査装置における周期検
出部の構成を示す図。
【図3】 従来の周期性パターン検査装置の構成を示す
ブロック図。
【図4】 従来の周期性パターン検査装置の原理を説明
するための図。
【図5】 第1の計算法に基づく自己相関関数の計算処
理を示すのフローチャート。
【図6】 第2の計算法に基づく自己相関関数の計算処
理を示すのフローチャート。
【図7】 第3の計算法に基づく自己相関関数の計算処
理を示すのフローチャート。
【図8】 第4の計算法に基づく自己相関関数の計算処
理を示すのフローチャート。
【図9】 前記実施例において周期を検出するための処
理を示すフローチャート。
【図10】 本実施例における周期検出の方法を説明す
るための図。
【図11】 周期性パターンの画像の濃度分布の一例を
示す図。
【図12】 従来の方法により前記画像のデータについ
て計算された自己相関関数を示す図。
【図13】 基準データの初期位相を変えて従来の方法
により前記画像のデータについて計算された自己相関関
数を示す図。
【図14】 基準データのサイズを変えて従来の方法に
より前記画像のデータについて計算された自己相関関数
を示す図。
【図15】 本実施例の方法により前記画像のデータに
ついて計算された自己相関関数を示す図。
【符号の説明】
10…周期検出部 12…画像メモリ 50…画像入力部 61…検査対象物 62…周期遅延部 64…比較部 66…欠陥検出部 70…ホストコンピュータ SA …画像信号 SB …画像信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の周期で繰り返されるパターンを有
    する検査対象物の欠陥を検出する検査装置において、 a)前記パターンを画素毎に読み取って多値の第1画像
    信号を出力する画像入力手段と、 b)第1画像信号に対して自己相関関数を求める演算手
    段と、 c)前記自己相関関数に基づいて検査対象物のパターン
    の周期を検出する周期検出手段と、 d)周期検出手段によって検出された周期の整数倍の距
    離を設定する設定手段と、 e)第1画像信号が表わす前記パターンから設定手段に
    よって設定された距離だけ離れた検査対象物のパターン
    を表わす第2画像信号を生成する信号生成手段と、 f)第1画像信号と第2画像信号との差信号を生成する
    信号処理手段と、 g)前記差信号に基づいて前記欠陥の有無を判定する判
    定手段と、を備えることを特徴とする周期性パターン検
    査装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、 i)第1画像信号と第1画像信号を所定画素数分だけず
    らしたシフト画像信号との所定区間における積和を算出
    することにより、シフト量である前記所定画素数の関数
    として自己相関関数を計算する関数算出手段と、 ii)前記所定区間の開始点を変えるか又は前記所定区間
    の長さを変えて、関数算出手段に前記自己相関関数を複
    数回計算させ、該計算によって得られた複数の前記自己
    相関関数の和を算出する和算出手段と、を有し、前記和
    を、求めるべき自己相関関数とすることを特徴とする請
    求項1に記載の周期性パターン検査装置。
  3. 【請求項3】 前記周期検出手段は、予め選定された1
    よりも大きな整数nに対して、前記演算手段によって求
    められた自己相関関数においてn番目のピークが現われ
    るシフト量の1/nを周期とすることを特徴とする請求
    項2に記載の周期性パターン検査装置。
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