JPH07159316A - 車両用視線方向計測装置 - Google Patents

車両用視線方向計測装置

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JPH07159316A
JPH07159316A JP33968093A JP33968093A JPH07159316A JP H07159316 A JPH07159316 A JP H07159316A JP 33968093 A JP33968093 A JP 33968093A JP 33968093 A JP33968093 A JP 33968093A JP H07159316 A JPH07159316 A JP H07159316A
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JP
Japan
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line
reflection image
dimensional
image
illumination
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JP33968093A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
浩 斎藤
Takuo Ishiwaka
卓夫 石若
Shigeru Okabayashi
繁 岡林
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視線方向計測装置における検出時間を短縮す
る。 【構成】 照明制御部11により照明1、照明2が交互
に点灯される。眼球Mからの反射光がセンサ部3のレン
ズ31を経てハ−フミラ−32で2光路に分割され、シ
リンドリカルレンズ33、34を介して1次元ラインセ
ンサ34、35に結像する。各1次元ラインセンサの撮
像出力がA/D変換され画像デ−タ列としてメモリ9に
格納される。この画像デ−タ列を用いて、第1の角膜反
射像抽出部7、網膜反射像重心位置抽出部8、第2の角
膜反射像抽出部9で角膜反射像、瞳孔中心を抽出し、視
線方向算出部10で3次元の視線方向を算出する。 ス
キャニング時間の速い1次元ラインセンサを用いている
ので、サンプリンググレ−ドが高く信号の入力時間が短
かい。このため、2次元方向のスキャニングに比較して
信号処理時間が大幅に短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転者等の視線方向を
非接触で検出する視線方向計測装置に関し、特に視線方
向の検出時間を短縮した車両用視線方向計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の視線方向計測装置は、車両
に関しては運転者が前方への視線をそらさずに非接触で
スイッチ操作を行うための、また他の分野では例えばカ
メラの自動焦点調整のためなど、いわゆる視線スイッチ
に利用されているものであって、例えば特開平2−13
4130号公報に開示されている非接触視線検出装置な
どがある。図13はこの従来の非接触視線検出装置の構
成を示し、カメラ光軸と共軸系の近赤外光光源53およ
び54をそれぞれ備えた2台の2次元センサカメラ51
および52を使用して、三角測量により眼球の角膜球中
心Oと瞳孔中心Qの立体位置を決定し、瞳孔中心Qと角
膜球中心Oを結ぶ直線を視線方向として検出するもので
ある。2次元センサカメラ51、52は眼球を含む顔画
像を撮像し、画像処理装置55において各点の座標位置
を決定して視線方向を特定するための演算処理を行って
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の視線計測装置においては、2台の2次元セン
サカメラ51および52でそれぞれ顔画像を入力して所
望の眼球デ−タを得る構成であるために、画像を入力し
て画像処理装置55のメモリに読み込むまで、ある程度
(通常1/30sec程度を要している)時間が掛り、
入力した画像を処理する2次元スキャニングにも時間を
要するので視線方向の検出時間が長くなり、車両走行中
とくに期待される視線方向計測のリアルタイム性が制限
されるという問題があった。
【0004】また、顔画像入力用に2次元センサによる
カメラを2台使用しなければならないので、装置が高価
になるという問題もある。したがって本発明は、上述の
問題点に鑑み、視線方向計測におけるリアルタイム性を
向上させ、視線スイッチとしての即応性を高めた車両用
視線方向計測装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、運転者の眼球に不可視光を照射しその反
射光に基づいて運転者の視線方向を検出する車両用の視
線方向計測装置において、レンズを備え前記反射光を入
力してハ−フミラ−により2光路に分割してそれぞれの
光路上に設けた1次元ラインセンサにより撮像する筐体
収納型のセンサ部と、センサ部の光軸と照射方向が一致
する共軸系照明と、センサ部と非共軸な位置に設けた非
共軸系照明と、前記共軸系照明および非共軸系照明のそ
れぞれに対する各1次元ラインセンサによる画像デ−タ
列を格納する画像メモリと、その画像デ−タ列間の差分
演算を行い演算結果より共軸系照明の角膜反射像の2次
元位置を抽出する第1の角膜反射像抽出部と、前記の差
分演算結果上に設定したウインドウ内の2値化により網
膜反射像を抽出し、フィルタリングにより前記網膜反射
像の上下左右端部を特定して網膜反射像重心の2次元位
置を求める網膜反射像重心位置抽出部と、前記画像デ−
タ列間の差分演算を行い演算結果より非共軸系照明の角
膜反射像の2次元位置を抽出する第2の角膜反射像抽出
部と、上記角膜反射像と網膜反射像重心の2次元位置よ
り運転者の視線方向を算出する視線方向算出部と、各照
明を制御する照明制御部とを有するものとした。
【0006】
【作用】共軸系と非共軸系の照明毎に入力する光信号
は、センサ部においてハ−フミラ−により2光路に分割
され、各々1次元ラインセンサに結像される。各ライン
センサによる画像デ−タ列はメモリに格納され、その画
像デ−タ列の差分演算に基づいて角膜反射像抽出部で角
膜反射像の2次元位置が抽出され、網膜反射像重心位置
抽出部で網膜反射像重心の2次元位置が求められる。そ
して視線方向算出部において上記角膜反射像と網膜反射
像重心の2次元位置から運転者の視線方向が算出され
る。 2種の照明と2個の1次元ラインセンサによる4
個の画像デ−タ列間の演算を基に角膜反射像、網膜反射
像重心を抽出するから、2次元方向のスキャニングに比
較して信号処理時間が大幅に短縮される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の視線方向計測装置の第1の実施例を
示す。センサ部3は全体が1個の筐体に内蔵されてお
り、照明された眼球Mからの反射光がレンズ31を通過
して入光する。この光はセンサ部3内のハ−フミラ−3
2で2光路に分けられ、各々の光軸上に設置されたシリ
ンドリカルレンズ33および35を通して集束されて、
CCD等による1次元ラインセンサ34および36上に
結像するようになっている。レンズ31を通した2次元
画像の領域を横軸x、縦軸yで表わすとき、ラインセン
サ34はx軸方向、ラインセンサ36はy軸方向に設置
されている。
【0008】ラインセンサ34および36の各撮像出力
は、それぞれセンサ部3外部の各A/D変換器4および
5によりディジタル信号の画像デ−タ列に変換され、メ
モリ6に格納される。メモリ6に格納された画像デ−タ
列を用いて第1の角膜反射像抽出部7が共軸系照明時の
角膜反射像の2次元位置を抽出し、さらにこれに接続さ
れた網膜反射像重心位置抽出部8で網膜反射像重心の2
次元位置が求められる。さらに第2の角膜反射像抽出部
9が非共軸系照明時の角膜反射像の2次元位置を抽出す
る。そして上記各角膜反射像と網膜反射像重心の2次元
位置から運転者の3次元の視線方向を算出する視線方向
算出部10が設けられている。
【0009】照明として、センサ部3のレンズ31の光
軸と共軸の近赤外LED等で構成された共軸系照明1と
非共軸系の照明2が設置され、点灯制御のため照明制御
部11が設けられている。照明制御部11はその制御信
号によりまず共軸系照明1を点灯するとともに、非共軸
系の照明2を消灯する。これにより、ラインセンサ3
4、36から眼球Mの画像信号がそれぞれ出力される。
引き続いて、照明制御部11はつぎに非共軸系照明2を
点灯し共軸系照明1を消灯する。これにより、ラインセ
ンサ34、36から再び眼球Mの画像信号がそれぞれ出
力される。これらの各処理は全て全体制御部12の制御
下で行われる。
【0010】図2は上述した視線方向計測装置を用いた
車両の視線スイッチシステムの全体構成を示し、図3は
その車載レイアウトを示す。図2において、図1に示し
た視線方向計測装置が20で示されている。視線方向計
測装置20には視線停留判断部23を介してHUD(ヘ
ッドアップディスプレー)表示制御部24が接続されて
いる。HUD表示制御部24にはステアリングスイッチ
22、およびコントロ−ラ切り替え部27が接続されて
いる。
【0011】いま、メインスイッチ21が押されるとシ
ステムがONして、視線方向計測装置20の視線方向算
出部10から運転者の視線方向が出力される。視線停留
判断部23は出力された運転者の視線方向が、エアコ
ン、ワイパ−などの各操作対象項目(エリア)を表示す
る視線スイッチエリア26のどのエリアを指しているか
を判断する。
【0013】視線スイッチエリア26上の運転者が注視
しているエリアが決定されると、HUD表示制御部24
はHUD表示部25上に決定されたエリアの内容を表示
するとともに、コントロ−ラ切り替え部27によりエア
コンコントロ−ラ28a、オーディオコントロ−ラ28
b、ラジオコントロ−ラ28c、定速走行装置コントロ
−ラ28d、ヘッドライトコントロ−ラ28e、あるい
はワイパ−コントロ−ラ28fを選択する項目切り替え
を行う。続いて、ステアリングスイッチ22からのユ−
ザ入力判断による所定の制御対象の制御が行われる。
【0014】図3に示されるように、メインスイッチ2
1とステアリングスイッチ22はステアリング42に取
り付けられる。また、センサ部3、照明1、照明2が運
転席前方の計器盤ボ−ド内パネルに設置され、ウインド
シ−ルド41上にHUD表示部25と視線スイッチエリ
ア26が設定されている。視線スイッチエリア26はさ
らに、図4の(a)にその詳細を示すように、各種コン
トローラの名称がHUD表示されているものである。ま
た、同図の(b)にはステアリングスイッチ22の詳細
が示されている。
【0015】つぎに動作について説明する。運転者がス
テアリング42に設けられたメインスイッチ21を押す
と、全体制御部12の制御が開始されて、照明制御部1
1の制御信号により照明1が点灯され、照明2は消灯す
る。この際、センサ部3においてレンズ31は運転者の
少なくとも片目を含む領域を捕捉しており、照明1の照
射光が眼球Mの角膜表面および網膜で反射してセンサ部
3に入力する。
【0016】センサ部3に入力した光信号はハ−フミラ
−32により2光路に分かれ、各光路上に設置されてい
るシリンドリカルレンズ33、35を通してラインセン
サ34、36に結像する。図5は上記シリンドリカルレ
ンズによる光集束を示す。図の(a)は斜視図、(b)
は横断面を示している。シリンドリカルレンズ33、3
5は断面が平凸の長筒型レンズである。矢印A、Bのよ
うに、ラインセンサ34、36の1ピクセルにはピクセ
ルを通りラインセンサ長手方向に直交方向の断面の入射
光信号の総和が結像する。
【0017】ラインセンサ34、36の各ピクセルに
は、レンズ31を通過してきた2次元の画像信号A
(x,y)を各軸方向に積分した値が出力される。図6
に示すように、ラインセンサ34の受光方向にx軸、ラ
インセンサ36の方向にy軸をとってあり、画像信号A
(x,y)に対応して各ラインセンサ34、36の出力
波形には中央に明るい網膜反射像を示す信号部分S1
と、その上にさらに明るい輝点S2として角膜反射像が
乗っている状態が現われる。図中、D1はラインセンサ
34の、D2はラインセンサ36の各波形を示してい
る。
【0018】いま、各ラインセンサ34、36の出力
を、I1 (x)、I1 (y)とすると、
【数1】 である。
【0019】視線方向計測装置20においては図7に示
される流れで処理が行なわれる。まずステップ101に
おいて、照明制御部11の制御信号により照明1が点灯
されると、ラインセンサ34、36から照明1による出
力が送出され、ステップ102において、各A/D変換
器4、5によりデジタル信号の画像デ−タ列ID1
(x)、ID1(y)に変換される。そしてステップ10
3で上記2種の画像デ−タ列がメモリ6に格納される。
【0020】次にステップ104において照明制御部1
1の制御信号により照明1を消灯し、照明3が点灯され
る。この際の2次元画像信号をA’(x,y)として、
再びラインセンサ34、36から出力I2 (x)、I2
(y)が送出される。なお
【数2】 である。次のステップ105で、A/D変換器4、5に
より画像デ−タ列ID2(x)、ID2(y)に変換され
る。そしてステップ106でメモリ6に格納される。上
記ラインセンサの出力は、図8の(a)、(b)に示さ
れる。
【0021】ステップ107においては、第1の角膜反
射像抽出部7で、上に得られた4信号ID1(x)、ID2
(x)、ID1(y)、ID2(y)の画像デ−タ列を用い
て、画像処理の論理演算の手法により、図8の(c)の
ように、差分演算:[ID1(x)−ID2(x)]、[I
D1(y)−ID2(y)]を行う。この場合、各差分結果
が負になったら「0」を出力するものとする。なお、
(c)は(a)、(b)信号の差分で示してある。この
差分演算によって照明1の点灯による網膜反射像と角膜
反射像のみが強調された信号が得られる。この信号を J1 (x)=ID1(x)−ID2(x) J2 (y)=ID1(y)−ID2(y) とする。
【0022】次にステップ108では、得られた差分信
号J1 (x)、J2 (y)の最大値を有する最も明るい
部分x0 およびy0 を求める。すなわち、 x0 =J1 (x)の最大値x y0 =J2 (y)の最大値y として照明1の点灯時に生ずる角膜反射像の位置(x0
,y0 )を得る。
【0023】一般的に角膜反射像とは、図9の角膜反射
像生成の説明図に示すように、カメラCで眼球を撮像す
ると、角膜表面での正反射光が捕捉され輝点として角膜
反射像が観測される。カメラCと非共軸の光源L2(照
明2に相当)で照明したときには、角膜を構成する球
(中心をOとする角膜球)上の点Pで正反射が発生し、
点Rに虚像の角膜反射像が発生する。また、特に光源が
カメラと共軸系に配置されている場合(照明1に相当)
は、これらの点は同一線上に乗りP’、R’、Oのよう
になる。 先に求めた角膜反射像(x0 ,y0 )はカメ
ラのセンサ上の2次元位置である。本実施例ではセンサ
部3がカメラに相当する。
【0024】次いでステップ109において、網膜反射
像重心位置抽出部8では、網膜反射像を求めるために図
8の(d)のように、信号J1 (x)上に「x0 −k≦
x≦x0 +k」、信号J2 (y)上に「y0 −k≦y≦
y0 +k」のウインドウが設定され、このウインドウ内
でJ1 (x)、J2 (y)が各々「しきい値Th1」に
より2値化される。図8の(e)のように、2値化によ
り抽出されるJ1 (x)≧Th1、J2 (y)≧Th1
をそれぞれK1 (x)、K2 (y)とし、この領域が網
膜反射像を与える。なお、このK1 (x)、K2 (y)
は「0」、「1」のビット列としてストアされる。
【0025】ここで、図10はモデル化された一般的な
眼球構成を示す図であり、共軸系の照明の場合、瞳孔を
通過した光束が網膜上で反射し、センサ部のレンズ31
の焦点位置にセンサ面を仮定するとこのセンサ面上で明
るく観察される。この瞳孔領域を網膜反射像と呼び、網
膜反射像の重心位置は瞳孔中心Qと一致する。センサ面
上の上記重心位置と焦点を結ぶ直線上に瞳孔中心Qは存
在するものであり、角膜球中心Oと瞳孔中心Qを通過す
る直線が視線方向となる。なお、球Kは角膜球中心Oを
中心としO−Q間距離4.2mmを半径とする球を、ま
た球Hは正反射点Pを中心とする角膜球半径7.8mm
による球を表している。
【0026】このようにして網膜反射像が得られると、
ステップ110で、その網膜反射像K1 (x)、K2
(y)の重心位置が算出される。ここでは、まず網膜反
射像K1 (x)、K2 (y)の辺縁位置を特定するため
に、K1 (x)、K2 (y)のビット列をそれぞれフィ
ルタf1(000111)(中心点を左から4番目の1
の位置とする)、フィルタf2(111000)(中心
点を右から4番目の1の位置とする)により積和演算を
行う。
【0027】すなわち、図8の(f)のように、K1
(x)をxの小さい方向から順にf1によりフィルタリ
ングした場合、最初に出力が2以上になる点を網膜反射
像の左端xL 、K2 (y)にyの大きい方向から順にf
1によりフィルタリングした場合、最初に出力が2以上
になる点を網膜反射像の下端yL とする。また、K1
(x)にxの大きい方向から順にf2によりフィルタリ
ングした場合、最初の出力が2以上になる点を網膜反射
像の右端xR 、K2 (y)にyの小さい方向から順にf
2によりフィルタリングした場合、最初の出力が2以上
になる点を網膜反射像の上端yU とする。
【0028】この結果より網膜反射像の重心位置(xG
,yG )を、 xG =(xL +xR )/2 yG =(yU +yL )/2 として算出する。これが図8の(g)に示される。
【0029】このあとステップ111において、第2の
角膜反射像抽出部9で今度は照明2点灯時に生ずる角膜
反射像の位置が抽出される。ここでは、ステップ109
で設定したウインドウを利用して、照明2点灯時のライ
ンセンサ34、36の出力ID2(x)、ID2(y)の最
大値を有する点を探して、図8の(h)のように、角膜
反射像の位置(x00,y00)が抽出される。
【0030】そしてステップ112で、視線方向算出部
10において、これまで求めた2次元位置デ−タ(x0
、y0 )、(xG ,yG )、(x00,y00)を用い
て、3次元の視線方向が算出される。
【0031】図11はカメラによる場合の視線方向の算
出原理を示す説明図である。照明とカメラCの光軸が一
致している共軸系のとき、カメラ焦点F1 (=光源L1
(照明1に相当)位置)とカメラC(CCD面上)上の
角膜反射像β(x0,y0 )を結ぶ直線は角膜球中心O
を通過する。したがって、角膜球中心Oは直線F1 −β
上にある。また実際上の瞳孔中心Qは、カメラ焦点F1
とCCD画像上の瞳孔中心α(xG ,yG )を結ぶ直線
F1 −α上にある。
【0032】カメラの焦点距離をf、焦点位置をF1
(0,0,0)とし、X軸、Y軸、Z軸のワ−ルド座標
系F1 −XYZを考え、非共軸系照明の光源L2(照明
2に相当)はF2 (a,b,c)にあって照明光が角膜
表面で正反射するものとする。その正反射点Pは、CC
D面上の光源L2による角膜反射像δ(x00,y00)と
カメラ焦点F1 を結ぶ直線F1 −δ上にある。すると、
直線F1 −δ上に仮正反射点Pを置き、角膜球半径であ
る7.8mmの半径で球面Jを描けば、球面Jと直線F
1 −βの交点として角膜球中心Oの立体位置が定まる。
【0033】角膜球中心Oと瞳孔中心Q間の距離は約
4.2mmであり、上に決定された角膜球中心Oを中心
とする半径4.2mmの球面Kと、直線F1 −αの交点
として瞳孔中心Qの立体位置が定まる。これにより、点
OとQを結ぶ線が視線方向として求められる。本実施例
では2次元のCCD面上で各像α、β、δの位置を求め
るかわりに、光路を分けて1次元ラインセンサ上に結ば
れる像から各位置を求めるものである。
【0034】図2に戻って、視線停留判断部23におい
ては、視線方向算出部10で上述のようにして算出され
た視線方向が、視線スイッチエリア26のどのエリア
(制御項目)を見ているかを判断する。この判断は、運
転者が処理サイクルの一定回数連続して同一エリアを見
ているか否かによって行なわれる。視線方向算出の1サ
イクルに30msecを要するとすれば、例えば連続し
て10回の約0.3secの注視時間をもって、同一エ
リアを注視しているものと判断する。
【0035】いま、視線停留判断部23において、運転
者が図4の(a)に示す視線スイッチエリア26のエア
コン・エリア(A/C)を注視していると判断すれば、
その判断結果を受けてHUD表示制御部24により同図
の(c)に示すようにHUD表示部25に現在のエアコ
ン設定温度が例えば25℃と表示される。HUD表示部
25にエアコン設定温度が表示されると、図4の(b)
に示すように、ステアリング・スイッチ22のアップダ
ウンボタンが設定温度の上下調整を行うように機能す
る。
【0036】運転者はHUD表示部25を見ながら、ス
テアリングスイッチ22のアップダウンボタンを操作し
て希望の設定温度にセットする。一定時間(例えば5秒
間)アップダウンボタンが操作されない場合は、操作が
終了したものと判断してスイッチ機能は全て停止する。
再び運転者が何等かの操作を必要とし、メインスイッチ
21を押すと再び上述の処理が繰り返される。
【0037】本実施例は以上のように構成され、眼球画
像を捕捉するセンサ部に1次元ラインセンサを使用した
ので、従来の2次元センサではスキャニング時間が1/
30secであったのに対し、1次元ラインセンサでは
0.1μsec以下(10MHz以上)と速く、サンプ
リンググレ−ドが高いので信号の入力時間が短くなり、
2次元方向のスキャニングも必要ないので信号処理時間
が大幅に短縮される。また、2次元センサでは通常80
0×500ピクセル程度に対し、1次元ラインセンサで
は2048ピクセル程度と、1次元軸方向のピクセル数
が多いため位置計測の分解能が高くなる。
【0038】したがって、車両用視線スイッチとして用
いるとき、従来の2次元センサ方式では、運転者の視線
方向を検出するのに1回当たり400msec程度を要
し、視線方向の検出回数確認も2回の0.8secが限
度であったが、本実施例の場合は視線方向の検出時間が
1回当たり約30msecと大幅に短縮されるので、視
線方向の検出回数確認も連続10回可能になり10回の
確認でも0.3secしか要しないので、視線スイッチ
の検出精度、信頼度が向上し、とくに車両の場合に期待
されるリアルタイム性も確保されるという効果を有す
る。
【0039】図12は視線方向計測装置のセンサ部にお
けるラインセンサの配置の変形例を示す。すなわち、先
の図6においては、画像信号I(x,y)の観測エリア
の縦横(y軸、x軸)に平行にラインセンサ34、36
が配置されているが、これに代わってラインセンサ3
4’、36’が観測エリアのx軸、y軸に対して斜めに
配置されている。これらラインセンサ34’と36’は
互いにその方向が直交している。これにより、ラインセ
ンサの配置上の制約が少なくなり、センサ部全体形状の
設計自由度が増す利点がある。この場合、ラインセンサ
間は上記のように互いの直交条件さえ満たせば傾斜の角
度は任意である。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、ハ−フミラ−
により入力光を2光路に分割し、各光路上に1次元ライ
ンセンサを設けたセンサ部を用いて、共軸系と非共軸系
の照明毎の各ラインセンサによる画像デ−タ列の差分演
算に基づいて各角膜反射像と網膜反射像重心の2次元位
置を求め、これらの2次元位置から運転者の視線方向を
算出するものとしている。すなわちスキャニング時間の
速い1次元ラインセンサを用いているので、サンプリン
ググレ−ドが高く信号の入力時間が短かい。このため、
2次元方向のスキャニングに比較して信号処理時間が大
幅に短縮され、車両の視線スイッチなどに適用されて検
出精度、信頼度が向上し、リアルタイム性も確保される
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】視線方向計測装置を用いた車両の視線スイッチ
システムの全体構成を示す図である。
【図3】視線スイッチシステムの車載レイアウトを示す
図である。
【図4】車載レイアウト主要部の詳細を示す拡大図であ
る。
【図5】シリンドリカルレンズによる光集束を示す説明
図である。
【図6】ラインセンサの出力信号例を示す図である。
【図7】視線方向計測装置における処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図8】処理の各段階における波形を示す図である。
【図9】角膜反射像生成の説明図である。
【図10】モデル化された眼球構成を示す図である。
【図11】視線方向の算出原理を示す説明図である。
【図12】ラインセンサの配置の変形例を示す図であ
る。
【図13】従来の非接触視線検出装置の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 共軸系照明 2 非共軸系照明 3 センサ部 4、5 A/D変換器 6 メモリ 7 第1の角膜反射像抽出部 8 網膜反射像重心位置抽出部 9 第2の角膜反射像抽出部と、 10 視線方向算出部 11 照明制御部 12 全体制御部 20 視線方向計測装置 21 メインスイッチ 22 ステアリングスイッチ 23 視線停留判断部 24 HUD表示制御部 25 HUD表示部 26 視線スイッチエリア 27 コントロ−ラ切り替え部 28a エアコンコントロ−ラ 28b オーディオコントロ−ラ 28c ラジオコントロ−ラ 28d 定速走行装置コントロ−ラ 28e ヘッドライトコントロ−ラ 28f ワイパ−コントロ−ラ 31 レンズ 32 ハ−フミラ− 33、35 シリンドリカルレンズ 34、36 1次元ラインセンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の眼球に不可視光を照射しその反
    射光に基づいて運転者の視線方向を検出する車両用の視
    線方向計測装置において、レンズを備え前記反射光を入
    力してハ−フミラ−により2光路に分割してそれぞれの
    光路上に設けた1次元ラインセンサにより撮像する筐体
    収納型のセンサ部と、該センサ部の光軸と照射方向が一
    致する共軸系照明と、前記センサ部と非共軸な位置に設
    けた非共軸系照明と、前記共軸系照明および非共軸系照
    明のそれぞれに対する前記各1次元ラインセンサによる
    画像デ−タ列を格納する画像メモリと、前記画像デ−タ
    列間の差分演算を行い演算結果より共軸系照明の角膜反
    射像の2次元位置を抽出する第1の角膜反射像抽出部
    と、前記差分演算結果上に設定したウインドウ内の2値
    化により網膜反射像を抽出し、フィルタリングにより前
    記網膜反射像の上下左右端部を特定して網膜反射像重心
    の2次元位置を求める網膜反射像重心位置抽出部と、前
    記画像デ−タ列間の差分演算を行い演算結果より非共軸
    系照明の角膜反射像の2次元位置を抽出する第2の角膜
    反射像抽出部と、前記各角膜反射像と網膜反射像重心の
    2次元位置より運転者の視線方向を算出する視線方向算
    出部と、前記各照明を制御する照明制御部とを有するこ
    とを特徴とする車両用視線方向計測装置。
  2. 【請求項2】 前記1次元ラインセンサのそれぞれの前
    面にシリンドリカルレンズが設置されていることを特徴
    とする請求項1記載の車両用視線方向計測装置。
  3. 【請求項3】 前記1次元ラインセンサが直交する2方
    向に向けて配置されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の車両用視線方向計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016152047A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 株式会社デンソー 操作システム
WO2016152044A1 (ja) * 2015-03-25 2016-09-29 株式会社デンソー 操作システム

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