JPH07159062A - 二重管式オープンラック型気化装置 - Google Patents
二重管式オープンラック型気化装置Info
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- JPH07159062A JPH07159062A JP33962693A JP33962693A JPH07159062A JP H07159062 A JPH07159062 A JP H07159062A JP 33962693 A JP33962693 A JP 33962693A JP 33962693 A JP33962693 A JP 33962693A JP H07159062 A JPH07159062 A JP H07159062A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 負荷増大時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流
量が多くなった場合などで気化挙動により発生した内管
の振動や騒音を防止可能な構成からなる二重管式オープ
ンラック型気化装置の提供。 【構成】 円筒状の上下肉部をテーパー加工した短円筒
材１０を外管２内の上部、中央部および下部の３か所で
当接するよう内管６に嵌入させたもので、３か所の短円
筒材１０部分では外管２内のフィン山部と内管６との間
には空間はなく、外管２内周面に設けたフィン部の溝２
ｃ内を流体が通過できる構成からなり、短円筒材１０で
拘束される内管６はＬＮＧの気化挙動により外管２内部
で振動することがない。
量が多くなった場合などで気化挙動により発生した内管
の振動や騒音を防止可能な構成からなる二重管式オープ
ンラック型気化装置の提供。 【構成】 円筒状の上下肉部をテーパー加工した短円筒
材１０を外管２内の上部、中央部および下部の３か所で
当接するよう内管６に嵌入させたもので、３か所の短円
筒材１０部分では外管２内のフィン山部と内管６との間
には空間はなく、外管２内周面に設けたフィン部の溝２
ｃ内を流体が通過できる構成からなり、短円筒材１０で
拘束される内管６はＬＮＧの気化挙動により外管２内部
で振動することがない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、海水などの熱媒体で
液化天然ガスを気化させるためのオープンラック型気化
装置に係り、熱交換管を二重管構造となし、上端に設け
た出口ヘッダーを貫通して内管に液化天然ガスを供給し
て内管下部より外管上部へとＵ型フローにて気化ガスを
導出する構成となし、特に内管外周に外管内面に当接す
るスペーサーを設け、気化挙動により発生した内管の振
動や騒音を防止した二重管式オープンラック型気化装置
に関する。
液化天然ガスを気化させるためのオープンラック型気化
装置に係り、熱交換管を二重管構造となし、上端に設け
た出口ヘッダーを貫通して内管に液化天然ガスを供給し
て内管下部より外管上部へとＵ型フローにて気化ガスを
導出する構成となし、特に内管外周に外管内面に当接す
るスペーサーを設け、気化挙動により発生した内管の振
動や騒音を防止した二重管式オープンラック型気化装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】海水などの熱媒体を用いて液化天然ガス
（以下ＬＮＧという）を気化させるためのオープンラッ
ク型気化装置としては、従来、単管式オープンラック型
気化装置が主流である。単管式オープンラック型気化装
置は、単管の熱交換管を多数連立させた熱交換用パネル
の下端に設けた下部ヘッダータンクからＬＮＧを供給
し、熱交換用パネルの上部両側に配置したトラフから散
水される海水により、ＬＮＧが管内を上昇するにつれて
管外の熱媒体たる海水により加熱され気化して、熱交換
用パネルの上端に設けた上部ヘッダータンクから天然ガ
ス（以下ＮＧという）として外部に供給される構成から
なる。
（以下ＬＮＧという）を気化させるためのオープンラッ
ク型気化装置としては、従来、単管式オープンラック型
気化装置が主流である。単管式オープンラック型気化装
置は、単管の熱交換管を多数連立させた熱交換用パネル
の下端に設けた下部ヘッダータンクからＬＮＧを供給
し、熱交換用パネルの上部両側に配置したトラフから散
水される海水により、ＬＮＧが管内を上昇するにつれて
管外の熱媒体たる海水により加熱され気化して、熱交換
用パネルの上端に設けた上部ヘッダータンクから天然ガ
ス（以下ＮＧという）として外部に供給される構成から
なる。
【０００３】単管式オープンラック型気化装置は、熱媒
体である海水と極低温のＬＮＧとが熱交換用パネルの単
管壁を介して直接熱交換するため、管外、すなわち熱交
換用パネル表面に氷着が発生し、海水の散水流量に偏流
があるとこの氷着もアンバランスとなり、各熱交換管の
収縮量に差ができ、熱応力が増大するという問題点を有
していた。
体である海水と極低温のＬＮＧとが熱交換用パネルの単
管壁を介して直接熱交換するため、管外、すなわち熱交
換用パネル表面に氷着が発生し、海水の散水流量に偏流
があるとこの氷着もアンバランスとなり、各熱交換管の
収縮量に差ができ、熱応力が増大するという問題点を有
していた。
【０００４】そこで、出願人は、二重管構造の熱交換管
を多数連立させて熱交換パネルを形成し、熱交換管の上
部あるいは下部の一方側にＬＮＧ入口ヘッダータンクと
ＮＧ出口ヘッダータンクを配置して、一端から内管に導
入流下したＬＮＧを他端側より反転させて外管と内管の
間に移動させ、外管のＮＧ出口ヘッダータンクへと流す
Ｕ型フローの間に、海水→外管→ＮＧ→内管→ＬＮＧと
入熱させる構成となした二重管式オープンラック型気化
装置を提案（特開平４−２５４０９６号）した。上記の
二重管式オープンラック型気化装置は、従来装置では不
可避の氷着を低減して海水量を減らすことができ、揚水
ポンプの使用量を削減し、流量及びカロリーハンチング
の防止が可能で、ＬＮＧ及びＮＧ流れが安定する利点が
ある
を多数連立させて熱交換パネルを形成し、熱交換管の上
部あるいは下部の一方側にＬＮＧ入口ヘッダータンクと
ＮＧ出口ヘッダータンクを配置して、一端から内管に導
入流下したＬＮＧを他端側より反転させて外管と内管の
間に移動させ、外管のＮＧ出口ヘッダータンクへと流す
Ｕ型フローの間に、海水→外管→ＮＧ→内管→ＬＮＧと
入熱させる構成となした二重管式オープンラック型気化
装置を提案（特開平４−２５４０９６号）した。上記の
二重管式オープンラック型気化装置は、従来装置では不
可避の氷着を低減して海水量を減らすことができ、揚水
ポンプの使用量を削減し、流量及びカロリーハンチング
の防止が可能で、ＬＮＧ及びＮＧ流れが安定する利点が
ある
【０００５】さらに、ＬＮＧ入口ヘッダータンク近傍の
氷着を防止しかつＬＮＧの出入口ヘッダータンクの配置
をより効率よくして、設置スペースを削減できる構成と
して、図３に示す如く、二重管構造の熱交換管をその下
端部を自由端として多数連立させて吊支した熱交換パネ
ルを形成し、該パネル上部に散水用トラフ９，９を対向
配設して散水可能となし、熱交換管１の上端部に設けた
ＮＧ出口ヘッダータンク４を貫通して内管６を延出させ
ＮＧ出口ヘッダータンク４の上方にＬＮＧ入口ヘッダー
タンク８を配置して内管６内に液化ガスを導入し、閉塞
した熱交換管１下端の外管２内で内管６を出た流体を反
転可能となし、反転後に外管２と内管６間の環状通路を
上昇移動する流体と、外管２外面の散水及び内管６内液
化ガスと熱交換可能となし、気化昇温させた気化ガスを
ＮＧ出口ヘッダータンク４から導出可能となした二重管
式オープンラック型気化装置を提案した。
氷着を防止しかつＬＮＧの出入口ヘッダータンクの配置
をより効率よくして、設置スペースを削減できる構成と
して、図３に示す如く、二重管構造の熱交換管をその下
端部を自由端として多数連立させて吊支した熱交換パネ
ルを形成し、該パネル上部に散水用トラフ９，９を対向
配設して散水可能となし、熱交換管１の上端部に設けた
ＮＧ出口ヘッダータンク４を貫通して内管６を延出させ
ＮＧ出口ヘッダータンク４の上方にＬＮＧ入口ヘッダー
タンク８を配置して内管６内に液化ガスを導入し、閉塞
した熱交換管１下端の外管２内で内管６を出た流体を反
転可能となし、反転後に外管２と内管６間の環状通路を
上昇移動する流体と、外管２外面の散水及び内管６内液
化ガスと熱交換可能となし、気化昇温させた気化ガスを
ＮＧ出口ヘッダータンク４から導出可能となした二重管
式オープンラック型気化装置を提案した。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】熱交換管を二重管構造
となし、上端部に設けたＮＧ出口ヘッダータンク４を貫
通して内管６を延出させＮＧ出口ヘッダータンク４の上
方にＬＮＧ入口ヘッダータンク８を配置して、熱交換管
１軸方向に出口、ＬＮＧ入口ヘッダータンク８を配置で
きるため、設置スペースがより少なくできスペース効率
がすぐれている。図３に示す如く、流体の反転部である
内管６の下端部は、外管２下端内面３との間に一定の間
隔を持たせることにより、流体が反転する構成からな
り、内管６は上部のＮＧ出口ヘッダータンク４との接合
部でのみ溶接により固定されている。従って、負荷増大
時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多くなると、Ｌ
ＮＧの気化挙動により外管２内部で内管６が振動し、異
音が発生したり、さらには内管６が損傷することが懸念
される。
となし、上端部に設けたＮＧ出口ヘッダータンク４を貫
通して内管６を延出させＮＧ出口ヘッダータンク４の上
方にＬＮＧ入口ヘッダータンク８を配置して、熱交換管
１軸方向に出口、ＬＮＧ入口ヘッダータンク８を配置で
きるため、設置スペースがより少なくできスペース効率
がすぐれている。図３に示す如く、流体の反転部である
内管６の下端部は、外管２下端内面３との間に一定の間
隔を持たせることにより、流体が反転する構成からな
り、内管６は上部のＮＧ出口ヘッダータンク４との接合
部でのみ溶接により固定されている。従って、負荷増大
時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多くなると、Ｌ
ＮＧの気化挙動により外管２内部で内管６が振動し、異
音が発生したり、さらには内管６が損傷することが懸念
される。
【０００７】この発明は、上述の二重管式オープンラッ
ク型気化装置において、負荷増大時に管内を通過するＬ
ＮＧ、ＮＧ流量が多くなった場合などで気化挙動により
発生した内管の振動や騒音を防止可能な構成からなる二
重管式オープンラック型気化装置の提供を目的としてい
る。
ク型気化装置において、負荷増大時に管内を通過するＬ
ＮＧ、ＮＧ流量が多くなった場合などで気化挙動により
発生した内管の振動や騒音を防止可能な構成からなる二
重管式オープンラック型気化装置の提供を目的としてい
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明は、二重管構造
の熱交換管をその下端部を自由端として多数連立させて
吊支した熱交換パネルを形成し、該パネル上部に散水用
トラフを対向配設して散水可能となし、熱交換管の上端
部に設けた出口ヘッダータンクを貫通して内管を延出さ
せ出口ヘッダータンクの上方に入口ヘッダータンクを配
置して内管内に液化ガスを導入し、閉塞した熱交換管下
端の外管内で内管を出た流体を反転可能となし、反転後
に外管と内管間の環状通路を上昇移動する流体と、外管
外面の散水及び内管内液化ガスと熱交換可能となし、気
化昇温させた気化ガスを出口ヘッダータンクから導出可
能となしたことを特徴とする二重管式オープンラック型
気化装置において、内管外周に外管内面に当接するスペ
ーサーを設けたことを特徴とする二重管式オープンラッ
ク型気化装置である。
の熱交換管をその下端部を自由端として多数連立させて
吊支した熱交換パネルを形成し、該パネル上部に散水用
トラフを対向配設して散水可能となし、熱交換管の上端
部に設けた出口ヘッダータンクを貫通して内管を延出さ
せ出口ヘッダータンクの上方に入口ヘッダータンクを配
置して内管内に液化ガスを導入し、閉塞した熱交換管下
端の外管内で内管を出た流体を反転可能となし、反転後
に外管と内管間の環状通路を上昇移動する流体と、外管
外面の散水及び内管内液化ガスと熱交換可能となし、気
化昇温させた気化ガスを出口ヘッダータンクから導出可
能となしたことを特徴とする二重管式オープンラック型
気化装置において、内管外周に外管内面に当接するスペ
ーサーを設けたことを特徴とする二重管式オープンラッ
ク型気化装置である。
【０００９】また、この発明は、上記の構成においてス
ペーサーが断面円形や三角形状のコイルであることを特
徴とする二重管式オープンラック型気化装置を併せて提
案する。また、この発明は、上記の構成において外管内
周面に溝部を設けて内管外周に短円筒状のスペーサーを
設けたことを特徴とする二重管式オープンラック型気化
装置を併せて提案する。
ペーサーが断面円形や三角形状のコイルであることを特
徴とする二重管式オープンラック型気化装置を併せて提
案する。また、この発明は、上記の構成において外管内
周面に溝部を設けて内管外周に短円筒状のスペーサーを
設けたことを特徴とする二重管式オープンラック型気化
装置を併せて提案する。
【００１０】この発明において、二重管構造は、ＬＮＧ
を内管の上端から下方へ流下させて開口下端より反転
し、外管と内管間の環状通路をＮＧが上昇可能であれば
どのような構成でも採用でき、外管には外周面にスター
フィンを突設したフィン付きチューブを用いることがで
きる。さらに、内管及び外管ともその内面に切り込みあ
るいは凹凸を設けて伝熱面積を増加させるのもよい。内
管の振れ止めの機能を有するスペーサーには、外管内の
内管の複数箇所を径方向に外管内周面に当接させて振動
を抑止できれば、内管より放射状に配置する径方向の突
起部材などいかなる構成も採用できるが、流体の流れを
阻害しないよう構成するか、外管内周面に流体通路とな
る溝部を設けることができ、さらに、棒材を内管に螺旋
状に巻回させたコイルを用いることができる。
を内管の上端から下方へ流下させて開口下端より反転
し、外管と内管間の環状通路をＮＧが上昇可能であれば
どのような構成でも採用でき、外管には外周面にスター
フィンを突設したフィン付きチューブを用いることがで
きる。さらに、内管及び外管ともその内面に切り込みあ
るいは凹凸を設けて伝熱面積を増加させるのもよい。内
管の振れ止めの機能を有するスペーサーには、外管内の
内管の複数箇所を径方向に外管内周面に当接させて振動
を抑止できれば、内管より放射状に配置する径方向の突
起部材などいかなる構成も採用できるが、流体の流れを
阻害しないよう構成するか、外管内周面に流体通路とな
る溝部を設けることができ、さらに、棒材を内管に螺旋
状に巻回させたコイルを用いることができる。
【００１１】
【作用】この発明によるオープンラック型気化装置は、
熱交換管を二重管構造となし、上端に設けた出口ヘッダ
ーを貫通して内管に液化天然ガスを供給して内管下部よ
り外管上部へとＵ型フローにて気化ガスを導出するに際
し、負荷増大時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多
くなると、ＬＮＧの気化挙動により外管内部で内管が振
動し、異音が発生するが、内管の振れ止めの機能を有す
るスペーサーを外管内と内管との間に適宜配置したこと
により、振動が発生せず、内管が損傷することもなく、
又、実施例に示す如く、外管内周面に軸方向の溝を設け
ることにより伝熱面積を増加させるとともに、スペーサ
ーの配置による流体流れも良好となり、さらに、棒材を
内管に螺旋状に巻回させたコイルを用いると、流体の撹
拌ともに乱流発生により伝熱を促進させることができ、
熱交換効率も向上する。
熱交換管を二重管構造となし、上端に設けた出口ヘッダ
ーを貫通して内管に液化天然ガスを供給して内管下部よ
り外管上部へとＵ型フローにて気化ガスを導出するに際
し、負荷増大時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多
くなると、ＬＮＧの気化挙動により外管内部で内管が振
動し、異音が発生するが、内管の振れ止めの機能を有す
るスペーサーを外管内と内管との間に適宜配置したこと
により、振動が発生せず、内管が損傷することもなく、
又、実施例に示す如く、外管内周面に軸方向の溝を設け
ることにより伝熱面積を増加させるとともに、スペーサ
ーの配置による流体流れも良好となり、さらに、棒材を
内管に螺旋状に巻回させたコイルを用いると、流体の撹
拌ともに乱流発生により伝熱を促進させることができ、
熱交換効率も向上する。
【００１２】
実施例１ 図１のＡは熱交換パネルを構成する熱交換管の構成を示
す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線における横断説
明図である。図２のＡとＢはこの発明を適用した外管内
のスペーサーの構成を示す要部縦断説明図であり、Ｃは
スペーサーの斜視説明図である。この発明を適用する二
重管式オープンラック型気化装置は、図２に示す二重管
構造の熱交換管１を多数並列して熱交換パネルを形成
し、図示しない架構装置にて吊支配置してあり、該パネ
ルの上端部、すなわち各熱交換管１の上端部にＮＧ出口
ヘッダータンク４が設けてある。熱交換パネルの上部両
面には散水用トラフ９，９を対向配設してパネル面に溢
水が流下する構成からなる。
す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線における横断説
明図である。図２のＡとＢはこの発明を適用した外管内
のスペーサーの構成を示す要部縦断説明図であり、Ｃは
スペーサーの斜視説明図である。この発明を適用する二
重管式オープンラック型気化装置は、図２に示す二重管
構造の熱交換管１を多数並列して熱交換パネルを形成
し、図示しない架構装置にて吊支配置してあり、該パネ
ルの上端部、すなわち各熱交換管１の上端部にＮＧ出口
ヘッダータンク４が設けてある。熱交換パネルの上部両
面には散水用トラフ９，９を対向配設してパネル面に溢
水が流下する構成からなる。
【００１３】各熱交換管１を構成する外管２は、図１の
Ａ，Ｂに示す如く、ここでは外周面にスターフィン２ａ
を突設し、内周面にも切り込みフィン２ｂを形成すべく
溝を多数設けたフィン付きチューブを用い、所要長さと
内径を有して下端が閉塞され、上端が水平配置されたＮ
Ｇ出口ヘッダータンク４と接続されており、内管６は軸
方向の溝を多数設けた外管２内面との間に所定幅の環状
通路を形成するよう所定の外径を有し、外管２内に遊挿
配置されかつ外管下端内面３にその下端部を望ませてあ
り、また、内管６上端がＮＧ出口ヘッダータンク４を貫
通して外部上方に延出して熱収縮を吸収するための湾曲
部７を形成し、ＮＧ出口ヘッダータンク４の鉛直上方に
水平配置するＬＮＧ入口ヘッダータンク８に接続されて
いる。さらに、各熱交換管１の内管６とＮＧ出口ヘッダ
ータンク４の接続部は、ＮＧ出口ヘッダータンク４の頂
部に設けた貫通孔を内管６外径より大きな所定内径とな
し、この貫通孔に立設配置する筒状部材５に内管を遊挿
されて筒状部材５上端部と内管６が溶接にて固着されて
キャップ部を形成している。
Ａ，Ｂに示す如く、ここでは外周面にスターフィン２ａ
を突設し、内周面にも切り込みフィン２ｂを形成すべく
溝を多数設けたフィン付きチューブを用い、所要長さと
内径を有して下端が閉塞され、上端が水平配置されたＮ
Ｇ出口ヘッダータンク４と接続されており、内管６は軸
方向の溝を多数設けた外管２内面との間に所定幅の環状
通路を形成するよう所定の外径を有し、外管２内に遊挿
配置されかつ外管下端内面３にその下端部を望ませてあ
り、また、内管６上端がＮＧ出口ヘッダータンク４を貫
通して外部上方に延出して熱収縮を吸収するための湾曲
部７を形成し、ＮＧ出口ヘッダータンク４の鉛直上方に
水平配置するＬＮＧ入口ヘッダータンク８に接続されて
いる。さらに、各熱交換管１の内管６とＮＧ出口ヘッダ
ータンク４の接続部は、ＮＧ出口ヘッダータンク４の頂
部に設けた貫通孔を内管６外径より大きな所定内径とな
し、この貫通孔に立設配置する筒状部材５に内管を遊挿
されて筒状部材５上端部と内管６が溶接にて固着されて
キャップ部を形成している。
【００１４】この発明の特徴であるスペーサーは、図１
のＡに示す如く、外管２内の上部、中央部および下部の
３か所で当接するよう、図２のＣに示す如く円筒状の上
下肉部をテーパー加工した短円筒材１０を内管６に嵌入
させたもので、図１のＢに示す如く、３か所の短円筒材
１０部分では外管２内のフィン山部と内管６との間には
空間はなく、外管２内周面に設けたフィン部の溝２ｃ内
を流体が通過できる構成からなり、短円筒材１０で拘束
される内管６はＬＮＧの気化挙動により外管２内部で振
動することがない。また、図２のＡに示す例は、外管２
内のフィン山部と内管６との間に相当する線径を有する
棒材を内管６外周面に所定ピッチで巻回させたコイル１
１をスペーサーとしたもので、コイル１１により内管６
はその外管２内の全長にわたって拘束され、気化時の振
動が抑制され、さらに、流体の撹拌による乱流発生によ
り伝熱を促進させることができる。図２のＢに示す例
は、上述した図２のＡの例と同様構成であるが、断面円
形のコイル１１は流体流れに対して平面と曲面との接触
であり、ＬＮＧの気化過程で発生する霧状の重質分の滞
留が懸念されることに鑑み、流体流れに対して凹部を持
たない断面三角形の棒材を用いてコイル１２を形成して
あり、他は同様の作用効果を奏する。
のＡに示す如く、外管２内の上部、中央部および下部の
３か所で当接するよう、図２のＣに示す如く円筒状の上
下肉部をテーパー加工した短円筒材１０を内管６に嵌入
させたもので、図１のＢに示す如く、３か所の短円筒材
１０部分では外管２内のフィン山部と内管６との間には
空間はなく、外管２内周面に設けたフィン部の溝２ｃ内
を流体が通過できる構成からなり、短円筒材１０で拘束
される内管６はＬＮＧの気化挙動により外管２内部で振
動することがない。また、図２のＡに示す例は、外管２
内のフィン山部と内管６との間に相当する線径を有する
棒材を内管６外周面に所定ピッチで巻回させたコイル１
１をスペーサーとしたもので、コイル１１により内管６
はその外管２内の全長にわたって拘束され、気化時の振
動が抑制され、さらに、流体の撹拌による乱流発生によ
り伝熱を促進させることができる。図２のＢに示す例
は、上述した図２のＡの例と同様構成であるが、断面円
形のコイル１１は流体流れに対して平面と曲面との接触
であり、ＬＮＧの気化過程で発生する霧状の重質分の滞
留が懸念されることに鑑み、流体流れに対して凹部を持
たない断面三角形の棒材を用いてコイル１２を形成して
あり、他は同様の作用効果を奏する。
【００１５】上記の構成において、熱交換パネルの最上
部に配置されたＬＮＧ入口ヘッダータンク８より内管６
にＬＮＧが供給され、湾曲部７を経てＮＧ出口ヘッダー
タンク４を貫通して内管６の下端からＮＧを外管２内へ
供給して管内の環状通路を上昇して外管２上端から外部
へ出るＵ型フローとしているため、管内の圧力損失が増
加し、ガスの流れが安定し、熱媒体の海水と極低温のＬ
ＮＧとは直接熱交換せず、円環状通路内のＮＧを介して
熱交換するため、外管２表面への氷着が低減すると共
に、伝熱面積の増加により気化装置を小型化することが
できる。さらに、氷着の低減により供給すべき熱媒体と
しての海水量を減らすことが可能であり、海水の汲上げ
ポンプの電力消費量が大幅に削減でき、ＬＮＧ入口ヘッ
ダータンク８は散水用トラフ９，９より上方に位置させ
たことで、海水の入熱が阻止でき、各熱交換管への流量
ハンチング及びカロリーハンチングが防止できる。
部に配置されたＬＮＧ入口ヘッダータンク８より内管６
にＬＮＧが供給され、湾曲部７を経てＮＧ出口ヘッダー
タンク４を貫通して内管６の下端からＮＧを外管２内へ
供給して管内の環状通路を上昇して外管２上端から外部
へ出るＵ型フローとしているため、管内の圧力損失が増
加し、ガスの流れが安定し、熱媒体の海水と極低温のＬ
ＮＧとは直接熱交換せず、円環状通路内のＮＧを介して
熱交換するため、外管２表面への氷着が低減すると共
に、伝熱面積の増加により気化装置を小型化することが
できる。さらに、氷着の低減により供給すべき熱媒体と
しての海水量を減らすことが可能であり、海水の汲上げ
ポンプの電力消費量が大幅に削減でき、ＬＮＧ入口ヘッ
ダータンク８は散水用トラフ９，９より上方に位置させ
たことで、海水の入熱が阻止でき、各熱交換管への流量
ハンチング及びカロリーハンチングが防止できる。
【００１６】
【発明の効果】この発明によるオープンラック型気化装
置は、上記の実施例に明らかなように、熱交換管を二重
管構造となし、上端部に設けた出口ヘッダータンクを貫
通して内管を延出させ出口ヘッダータンクの上方に入口
ヘッダータンクを配置するに際し、出口ヘッダータンク
の貫通孔を内管外径より大きくし、この貫通孔に立設配
置する筒状部材に内管を遊挿して筒状部材上端と固着す
るキャップ部構造を採用することにより、内管外周にス
ペーサーを装着して外管内に挿入することができ、製造
が容易になることから製造性が向上するとともに、負荷
増大時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多くなって
も、ＬＮＧの気化挙動に起因する外管内部での内管の振
動や異音が発生せず、内管を損傷させることがない。
置は、上記の実施例に明らかなように、熱交換管を二重
管構造となし、上端部に設けた出口ヘッダータンクを貫
通して内管を延出させ出口ヘッダータンクの上方に入口
ヘッダータンクを配置するに際し、出口ヘッダータンク
の貫通孔を内管外径より大きくし、この貫通孔に立設配
置する筒状部材に内管を遊挿して筒状部材上端と固着す
るキャップ部構造を採用することにより、内管外周にス
ペーサーを装着して外管内に挿入することができ、製造
が容易になることから製造性が向上するとともに、負荷
増大時に管内を通過するＬＮＧ、ＮＧ流量が多くなって
も、ＬＮＧの気化挙動に起因する外管内部での内管の振
動や異音が発生せず、内管を損傷させることがない。
【図１】Ａは熱交換パネルを構成する熱交換管の構成を
示す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線における横断
説明図である。
示す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線における横断
説明図である。
【図２】ＡとＢはからこの発明を適用した外管内のスペ
ーサーの構成を示す要部縦断説明図であり、Ｃはスペー
サーの斜視説明図である。
ーサーの構成を示す要部縦断説明図であり、Ｃはスペー
サーの斜視説明図である。
【図３】Ａは従来の熱交換パネルを構成する熱交換管の
構成を示す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線におけ
る横断説明図である。
構成を示す縦断説明図であり、ＢはＡのｂ−ｂ線におけ
る横断説明図である。
１ 熱交換管 ２ 外管 ２ａ スターフィン ２ｂ フィン ２ｃ 溝部 ３ 外管下端内面 ４ ＮＧ出口ヘッダータンク ５ 筒状部材 ６ 内管 ７ 湾曲部 ８ ＬＮＧ入口ヘッダータンク ９ 散水用トラフ １０ 短円筒材 １１，１２ コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 貴英 東京都豊島区東池袋１−48−６−1402 (72)発明者 三浦 俊泰 神奈川県横浜市神奈川区白幡上町38−37− 402 (72)発明者 庄谷 仁延 兵庫県尼崎市扶桑町１番10号 住友精密工 業株式会社内 (72)発明者 森山 政行 兵庫県尼崎市扶桑町１番10号 住友精密工 業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 二重管構造の熱交換管をその下端部を自
由端として多数連立させて吊支した熱交換パネルを形成
し、該パネル上部に散水用トラフを対向配設して散水可
能となし、熱交換管の上端部に設けた出口ヘッダータン
クを貫通して内管を延出させ出口ヘッダータンクの上方
に入口ヘッダータンクを配置して内管内に液化ガスを導
入し、閉塞した熱交換管下端の外管内で内管を出た流体
を反転可能となし、反転後に外管と内管間の環状通路を
上昇移動する流体と、外管外面の散水及び内管内液化ガ
スと熱交換可能となし、気化昇温させた気化ガスを出口
ヘッダータンクから導出可能となした二重管式オープン
ラック型気化装置において、内管外周に外管内面に当接
するスペーサーを設けたことを特徴とする二重管式オー
プンラック型気化装置。 - 【請求項２】 スペーサーがコイルであることを特徴と
する請求項１に記載の二重管式オープンラック型気化装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5339626A JP2754148B2 (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 二重管式オープンラック型気化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5339626A JP2754148B2 (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 二重管式オープンラック型気化装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07159062A true JPH07159062A (ja) | 1995-06-20 |
| JP2754148B2 JP2754148B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=18329284
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5339626A Expired - Lifetime JP2754148B2 (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 二重管式オープンラック型気化装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2754148B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11153528A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-06-08 | Shimadzu Corp | 冷却装置および試料導入装置 |
| KR100523362B1 (ko) * | 2002-10-07 | 2005-10-24 | 주식회사 포스코건설 | 기화기의 튜브관 진동 감쇠장치 |
| RU2597633C1 (ru) * | 2015-08-17 | 2016-09-10 | Владислав Юрьевич Климов | Испаритель сжиженного углеводородного газа |
| JP2017166813A (ja) * | 2016-03-10 | 2017-09-21 | 住友精密工業株式会社 | オープンラック式気化装置 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5824079U (ja) * | 1981-08-10 | 1983-02-15 | 住友金属工業株式会社 | ケ−ブル絶縁抵抗値測定装置 |
| JPH03286991A (ja) * | 1990-03-30 | 1991-12-17 | Tokyo Gas Co Ltd | 二重管式オープンラック型気化装置 |
-
1993
- 1993-12-02 JP JP5339626A patent/JP2754148B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5824079U (ja) * | 1981-08-10 | 1983-02-15 | 住友金属工業株式会社 | ケ−ブル絶縁抵抗値測定装置 |
| JPH03286991A (ja) * | 1990-03-30 | 1991-12-17 | Tokyo Gas Co Ltd | 二重管式オープンラック型気化装置 |
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| KR100523362B1 (ko) * | 2002-10-07 | 2005-10-24 | 주식회사 포스코건설 | 기화기의 튜브관 진동 감쇠장치 |
| RU2597633C1 (ru) * | 2015-08-17 | 2016-09-10 | Владислав Юрьевич Климов | Испаритель сжиженного углеводородного газа |
| JP2017166813A (ja) * | 2016-03-10 | 2017-09-21 | 住友精密工業株式会社 | オープンラック式気化装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2754148B2 (ja) | 1998-05-20 |
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