JPH07158418A - 消音器 - Google Patents

消音器

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JPH07158418A
JPH07158418A JP25443293A JP25443293A JPH07158418A JP H07158418 A JPH07158418 A JP H07158418A JP 25443293 A JP25443293 A JP 25443293A JP 25443293 A JP25443293 A JP 25443293A JP H07158418 A JPH07158418 A JP H07158418A
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Kazuhiko Sakai
一比古 酒井
Koji Uchida
孝二 内田
Toshio Sawada
寿夫 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 騒音供給源から消音器ケースに供給される圧
縮気流の騒音を抑制する。 【構成】 円筒体4のフロント側及びリヤ側の開口部に
フロントカバー5とリヤカバー6を嵌合固定する。円筒
体4の内部に消音室7を形成する。フロントカバー5の
中央部には導入口5aを形成し、配管2により騒音供給
源3と消音室7を連通する。前記リヤカバー6の中央部
内壁面に気流の反射面6aを形成する。又、リヤカバー
6には導出通路6bを複数箇所に形成し、各導出通路6
bの入口と出口に第1及び第2の吸音フィルタ8,9を
接着する。この両フィルタ8,9の間に消音室10を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えば空気圧縮機等の
配管系の空気流に伴って発生する衝撃波、粗密波等の騒
音を防止するための消音器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の消音器としては、空気流路の一
部を4分の1波長の容積を有するように膨径したもの、
流路の一部に吸音材を設けたもの、あるいは衝撃波、粗
密波を相互干渉させる消音室を設けたものが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、4分の1波
長タイプのものは特定波長の音しか消音できない。又、
吸音材タイプのものは、耳で感じ易い低音域の消音には
殆ど効果がない。さらに、相互干渉タイプのものは、効
果が空気流の流量特性に依存され、流量の増大ととも
に、騒音レベルが高くなる。
【0004】この発明の目的はこれらの問題を解決した
消音器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記目的を達成するため、筒体の前後端部にフロントカバ
ー及びリヤカバーを設け、フロントカバーに騒音気流を
導入する導入口を設け、リヤカバーに気流の導出通路を
設け、筒体内部に形成された消音室で消音を行う消音器
において、前記リヤカバーの前記導入口と対応する面を
気流の反射面とし、リヤカバーの導出通路を前記反射面
の外側に形成し、前記導出通路の入口と出口に対し第1
及び第2の吸音フィルタを配設し、両吸音フィルタ間の
空間を消音室にするという手段をとっている。
【0006】又、請求項2記載の発明は、上記目的を達
成するため、請求項1において、前記筒体の内部に前記
導出通路の外側に位置するように筒状の吸音シートを配
設し、該吸音フィルタの外側に袋小路状の密閉消音室を
設けるという手段をとっている。
【0007】又、請求項3記載の発明は、上記目的を達
成するため、請求項2において、前記導出通路の内側に
位置するように筒状の整流用フィルタを設け、該整流用
フィルタの内部に内側消音室を設け、外部に外側消音室
を設けるという手段をとっている。
【0008】又、請求項4記載の発明は、上記目的を達
成するため、請求項1において、前記消音室内に前記導
出通路の内側に位置するように筒状の整流用フィルタを
配設し、該フィルタの内側に内側消音室を設け、外側に
外側消音室を設けるという手段をとっている。
【0009】さらに、請求項5記載の発明は、上記目的
を達成するため、請求項1において、前記筒体の内周面
に筒状の吸音シートを配設するという手段をとってい
る。さらに、請求項6記載の発明は、上記目的を達成す
るため、請求項4において、筒体の内周面に円筒状の吸
音シートを配設するという手段をとっている。
【0010】さらに、請求項7記載の発明は、上記目的
を達成するため、請求項6において、リヤカバーの外側
面に筒状の吸音フィルタを取り付け、該フィルタのリヤ
側端面にカバーを設けるという手段をとっている。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明は、導入口から消音室内に
爆発騒音、空気騒音等の振動音波が供給されると、消音
室内で膨張されるので、圧力擾乱のない低速気流となり
消音される。この時、気流及び騒音はその低周波成分を
主として一部がリヤカバーの反射面で反射されて導入口
側へ帰還され、この帰還動作途中で相互に干渉しあって
減衰され、低いエネルギーの音波に変化し、消音効果が
発揮される。又、中間及び高周波数帯域の爆発騒音、空
気騒音の発生原因となる衝撃波、粗密波は閉塞状態の消
音室内で干渉・回析される。このため振動音波が減衰さ
れて、低い音圧に変化する。
【0012】又、請求項1記載の発明では、消音室の騒
音気流は第1吸音フィルタを透過する過程で整流されて
消音され、消音室に入り、ここでも消音される。次に、
第2の吸音フィルタを透過する過程で整流されてさらに
消音される。このようにして消音室から大気へ放出され
る振動音波が減衰され、消音効果が高められる。
【0013】又、請求項2記載の発明では、消音室に流
入した気流及び振動音波は、吸音シートにより吸音され
るとともに、密閉消音室に圧力が伝播される。このため
消音室内の圧力変動が緩和されて、渦気流の発生が抑制
され、さらに消音効果が高められる。
【0014】又、請求項3記載の発明では、請求項2記
載の発明の作用に加えて、気流と振動音波が内側消音室
から整流用フィルタを通して外側消音室に伝播される。
この過程で振動音波は気流とともに整流用フィルタによ
り整流されて減衰され、渦気流が抑制される。そして、
低い音圧となり、その後導出通路を通して外部に導かれ
る。従って、消音効果がさらに高められる。
【0015】さらに、請求項4記載の発明は請求項1記
載の発明の作用に加えて、内側消音室から整流用フィル
タを通して外側消音室に気流と振動音波が伝播される。
この過程で気流が整流用フィルタにより整流されるの
で、渦気流が抑制されて振動音波が減衰される。その後
導出通路を通して外部に導かれる。従って、消音効果が
さらに高められる。
【0016】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
記載の発明の作用に加えて、筒体の内周面に吸音シート
が設けられているので、消音室内の音波が吸音シートに
より吸収されるので、消音効果が高められる。
【0017】さらに、請求項6記載の発明は、請求項4
記載の発明の作用に加えて、筒体の内周面に吸音シート
が設けられているので、消音室内の音波が吸音シートに
より吸収されるので、消音効果が高められる。
【0018】さらに、請求項7記載の発明は、請求項6
記載の発明に加えて、導出通路の下流側にさらに消音室
が形成され、その外周側に吸音フィルタが設けられてい
るので、下流側の消音室内では騒音気流の膨張により音
波が減衰され、かつ気流及び振動音波が相互干渉作用に
より減衰される。又、下流側の消音室内の減衰された騒
音気流が吸音フィルタを透過する過程でさらに低減され
る。この過程で残留していた一部の高周波数帯域の振動
音波は吸音フィルタにより減衰されるので、低周波から
高周波数帯域の振動音波全体が減衰され、騒音がさらに
抑制される。
【0019】
【実施例】以下、請求項1記載の発明を具体化した第一
実施例を図1〜図7に基づいて説明する。
【0020】図1に示すように、消音器ケース1は配管
2を介して空気圧縮機の排気部等の騒音発生源3に接続
されている。消音器ケース1は金属製の円筒体4と、該
円筒体4のフロント側開口部に嵌合固定された金属製の
フロントカバー5と、円筒体4のリヤ側開口部に嵌合固
定された金属製のリヤカバー6とにより構成されてい
る。ケース1内は横円筒状の消音室7となっている。フ
ロントカバー5の中心部には前記配管2を接続する導入
口5aが形成されている。リヤカバー6の内壁面中央部
には前記導入口5aと対向し、該導入口5aから消音室
7内に噴射された衝撃波、粗密波等の騒音を伴う気流を
反射する反射面6aが形成されている。
【0021】前記リヤカバー6には前記反射面6aを囲
むように複数(この実施例では2つ)の導出通路6bが
同一円周上に位置するように貫設されている。この通路
6bの断面形状は図2に示すように円弧状となってい
る。この通路6bはリヤカバー6の外周側に形成するこ
とにより通路面積を大きくするのが望ましい。前記両導
出通路6bの入口にはアルミニウム不織布よりなる第1
吸音フィルタ8がそれぞれ接着されている。又、前記各
導出通路6bの出口にも同じくアルミニウム不織布より
なる第2吸音フィルタ9がそれぞれ接着されている。両
フィルタ8,9の間の通路6bにより消音室10が形成
されている。前記アルミニウム不織布は例えば100μ
mのアルミニウムの繊維を所定形状のマット状に成形し
たものである。前記両吸音フィルタ8,9の厚さは例え
ば2.5mm、開口率50%に形成されている。さら
に、消音室10の長さを気中共鳴が生じないように10
mm又は30mmとしている。
【0022】次に、第一実施例の消音器についてその作
用を説明する。今、騒音発生源3からの衝撃波、粗密波
(圧縮波及び膨張波)等の騒音を伴う排気は、配管2を
介してフロントカバー5の導入口5aから消音器ケース
1内の消音室7に供給される。この騒音排気は消音室7
内で膨張されるので、圧力擾乱のない低速気流となり騒
音の一部が消音される。この時、気流及び騒音の低周波
成分を主として一部がリヤカバー6の反射面6aで反射
されて導入口5a側へ帰還され、この帰還動作途中で相
互に干渉しあって減衰され、低いエネルギーの音波に変
化し、消音効果が発揮される。
【0023】前記消音室7内で低速となった気流及び全
周波数帯域の音波の一部は、第1吸音フィルタ8により
消音室7側に反射される。又、反射されなかった音波は
第1吸音フィルタ8を透過し消音室10及び第2吸音フ
ィルタ9を経て大気に排出される。この流通段階で音波
は第1,2の吸音フィルタ8,9により整流されて減衰
されるとともに、消音室10内で気柱共鳴が抑制されて
騒音の減衰作用が高められる。消音室7、消音室10及
び大気との間の圧力変化が緩やかとなり、これが騒音の
抑制作用を有する。
【0024】ここで、第一実施例の消音器について騒音
の減衰効果を実験により確認したところ、次のようにな
った。実験の条件としては配管2内を流れる気流の速度
を1000リットル/分、円筒体4の直径を80mm、
その軸方向の長さを80mmとしている。又、排気騒音
は供試消音器と同じ高さで、1m離れた位置にコンデン
サマイクロホンを設置し、その音圧に相当する電圧をF
FTアナライザー(リオン(株)製SA−71)でスペ
クトル分析し、音圧レベルを測定した。さらに、周波数
帯域を0〜20KHzとした。
【0025】上述した測定条件で第一実施例の消音器
と、複数の比較例について実験した結果を図3に示す。
比較例〜の構成を図4〜図7により説明すると、比
較例はフロントカバー5のみを示す。又、比較例は
図5に示すように第一実施例の第1,第2の吸音フィル
タ8,9を省略したもので、比較例3は図6に示すよう
に第1吸音フィルタ8のみ、比較例では第2吸音フィ
ルタ9のみを有する消音器である。
【0026】図3は各比較例〜及び第一実施例の消
音器について、各周波数帯域における音圧レベル(デシ
ベル:dB)をスペクトル解析したデータを示す。図3
のデータから明らかなように、比較例では音圧レベル
が最も高く、比較例では消音室7があるめた騒音が比
較例よりも減衰する。又、比較例及びはいずれも
比較例よりも音圧レベルが低下しているが、充分とは
言えない。第一実施例の消音器では全周波数帯域にわた
って騒音の減衰効果が見られる。
【0027】このような各比較例〜のうち、〜
と、第一実施例との全周波数帯域の音圧レベル(以下オ
ーバーオール値という)を図19に示す。このデータか
ら明らかなように、第一実施例では音圧レベルが85d
Bとなり、比較例〜に示す数値よりも大幅に低下
し、騒音の減衰効果が明らかである。
【0028】なお、消音器に50リットル/分の気流を
供給した場合について、前述した100リットル/分の
ときと同様の実験を行ったところ、比較例よりも実施例
の方が騒音の抑制効果が増大することが判った。
【0029】以上詳述したように、第一実施例において
は低周波、中間周波及び高周波帯域の振動音波をともに
減衰して騒音の抑制効果を高めることができる。次に、
この発明を具体化した第二実施例を図8及び図9により
説明する。
【0030】この実施例では消音室7の内部に該室の径
方向の中間に位置するようにフェルト等よりなる円筒状
の吸音シート15が配設され、該吸音シート15の外周
面にはアルミニウム繊維よりなる同じく円筒状の不織布
吸音シート15Aが接合されている。そして、円筒体4
と吸音シート15Aとの間には密閉消音室16が形成さ
れている。この密閉消音室16の半径方向の幅は例えば
10mmに設定されている。
【0031】この第二実施例では、消音室7内の気流に
伴う高周波成分が吸音シート15により吸収されるとと
もに、アルミニウム不織布製の吸音シート15Aにより
特定周波数、例えば3kHzの音波が減衰される。さら
に、この特定周波を除いた領域の周波数が消音室7側に
反射される。又、密閉消音室16内で低周波成分の音波
が減衰される。加えて、消音室7では吸音シート15の
表面に沿う空気流が形成されるが、該吸音シート15は
フェルト状の粗面であるため、表面流の剥離が防止され
る。従って、渦流の発生が抑制されて、騒音の発生が防
止される。
【0032】第二実施例の消音器の各周波数帯域の実験
データを図9に示す。このデータにおいて上側に描かれ
たグラフは吸音シート15,15Aが無い第一実施例を
示す。この第二実施例は第一実施例と比較して共振周波
数、例えば3.3KHz、7.5KHz16〜18.5
KHzにおいて音圧レベルが低下することが判明した。
なお、両グラフの間の黒塗り部分は第二実施例の方が昇
音したことを表す。以下、図12,15において同じ。
【0033】又、図19に示すようにこの第二実施例で
は第一実施例のオーバーオール値(85dB)と比較し
てさらに音圧レベルが低下し、騒音の減衰効果が明らか
である。
【0034】次に、この発明の第三実施例を図10に基
づいて説明する。この実施例では前述した第二実施例の
構成に加えて、消音室7内にフェルト等の多孔質材料よ
りなる円筒状をなす整流用フィルタ17が配設されてい
る。この整流用フィルタ17は40μmの微細隙を有す
るハニカム状のフィルタ(富士フィルム(株)製の商品
名:ボンデンフィルタ)を螺旋状に巻いてフェノールを
含浸したものである。さらに、この整流用フィルタ17
の厚さは振動音波の波長に比較して2.5mmと小さ
く、しかも流れに沿った真っ直ぐな微細隙を備えてい
る。この整流用フィルタ17の内側には前記フロントカ
バー5に設けた気流の導入口5aと連通する内側消音室
18が形成されている。さらに、整流用フィルタ17と
前記吸音シート15との間には消音室10と連通する外
側消音室19が設けられている。
【0035】第三実施例では配管2からの排気は、内側
消音室18において方向転換されて整流用フィルタ17
を通る。それに伴う音波は、その高周波成分が整流用フ
ィルタ17で吸収され、外側消音室19内において、該
消音室19で低周波成分がヘルムホルツの共鳴音を減衰
する作用を受ける。又、この実施例では整流用フィルタ
17を設けたので、前記消音室7が内外の二室18,1
9に区画され、導入口5aから内側消音室18に噴射さ
れた気流が噴流塊となることはないので、騒音が抑制さ
れる。
【0036】この第三実施例の実験データを図19に示
す。この実施例では前記第二実施例よりもオーバーオー
ル値が低減しているのが明らかである。次に、この発明
の第四実施例を図11及び図12に基づいて説明する。
【0037】この実施例では第一実施例の構成におい
て、前記多孔性の整流用フィルタ17を装着したもので
ある。この実施例では図12に示すような各周波数帯域
における音圧レベルのデータが得られた。図12におい
て上側のグラフは整流用フィルタ17のない第一実施例
のデータを示す。下側のグラフは第三実施例のデータを
示し、3KHz、6.5〜7.5KFz、12KHz以
上の高周波数域で音圧レベルの低減効果が見られる。こ
のデータからは最もピーク値が高い6.5〜7.5KF
zの低周波域の音圧レベルの抑制効果が顕著であり、こ
の理由として外側消音室19で生じた音波と内側消音室
18の音波とが整流用フィルタ17に向かって移動し互
いに衝突して干渉が生じるためと推測される。
【0038】又、この実施例では図19に示すように、
前記第一〜三実施例よりもオーバーオール値が低下する
ことが判明した。次に、この発明の第五実施例を図13
及び図14に基づいて説明する。
【0039】この実施例では第一実施例の構成におい
て、前記金属円筒体4の内周面にフェルトよりなる吸音
シート20を接着している。その他の構成は前記第一実
施例と同様である。
【0040】この実施例では図14に示すように各周波
数帯域における音圧レベルのデータが得られた。図14
において上側のグラフは吸音シート20のない第一実施
例のデータを示す。下側のグラフは第四実施例のデータ
を示し、特に3.3KHz、6.5〜7.5KFz、1
6KHzの高周波数域で音圧レベルの低減効果が見られ
る。
【0041】又、この実施例では図19に示すように、
前記第一〜四実施例よりもオーバーオール値が低下する
ことが判明した。次に、この発明の第六実施例を図15
及び図16に基づいて説明する。
【0042】この実施例では第四実施例の構成におい
て、前記吸音シート20を円筒体4の内周面に接触した
ものである。その他の構成は前記第四実施例と同様であ
る。この第六実施例では図16に示すように各周波数帯
域における音圧レベルのデータが得られた。このデータ
により第六実施例の消音器が第一実施例及び第四実施例
と比較して騒音の抑制効果が向上していることが判る。
【0043】又、この実施例では図19に示すように、
前記第一〜五実施例よりもオーバーオール値が低下する
ことが判明した。次に、この発明の第七実施例を図17
及び図18に基づいて説明する。
【0044】この実施例では第六実施例の構成におい
て、前記リヤカバー6の後側面に多孔性吸音材であるフ
ェルト等よりなる円筒状の吸音フィルタ21のフロント
側端面を接合している。吸音フィルタ21のリヤ側開口
部にはリヤカバー22が嵌合固定されている。そして、
吸音フィルタ21の内部に消音室23が形成され、前記
導出通路6bを通して外側消音室19と連通されてい
る。前記リヤカバー22の内面にはウレタンフォームよ
りなる吸音シート24が接着されている。その他の構成
は前記第六実施例と同様である。
【0045】この第七実施例では外側消音室19から消
音室10を通して減衰された気流と騒音は消音室23内
に放出される。この消音室23内では気流及び振動音波
が流速の低下と相互干渉作用により減衰される。消音室
23から吸音フィルタ21を通過した気流は減衰された
振動音波として大気中に放出される。この過程で残留し
ていた一部の高周波数帯域の振動音波は吸音フィルタ2
1により減衰されるので、低周波から高周波数帯域の振
動音波全体が減衰され、騒音が抑制される。
【0046】又、第七実施例では吸音シート24により
消音室23内の渦気流の発生が抑制され、さらに消音効
果が高められる。この第七実施例では図18に示すよう
に各周波数帯域における音圧レベル(dB)データが得
られた。この第七実施例の実験では吸音フィルタ21と
してカネボウ(株)製のスポンジベルイータ(商品名)
を使用した。両データとも音圧レベルが低下しているこ
とが判る。又、この実施例では図19に示すように、前
記第一〜六実施例よりもオーバーオール値が低下するこ
とが判明した。
【0047】この第七実施例においては低周波、中間周
波及び高周波帯域の騒音が殆ど含まれず、騒音の抑制効
果を高めることができる。又、気流量が増大しても整流
用フィルタ17、消音室10,23等により渦流の発生
を抑制でき、その渦流による騒音の発生を防止できる。
【0048】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)前記反射面6aに対し吸音シート(図示略)を接
着すること。
【0049】(2)前記整流用フィルタ17として、薄
い金属板を平行に組み合わせたものを使用したり、碁盤
目状に組み合わせたものを使用したり、金属あるいは樹
脂よりなる板材に多数の縦長の孔を形成したものを使用
したりすること。
【0050】(3)又、第1及び第2の吸音フィルタ
8,9の材料としてアルミニウム以外の金属、例えばス
テンレス、銅、真鍮等の金属の繊維よりなる不織布を使
用すること。さらに、吸音シート20の材料として例え
ばガラスウールを用いること。吸音フィルタ21の材料
として各種の多孔性吸音材を用いること。
【0051】(4)この発明を排気系以外の空気流路に
設けること。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜7記載
の発明はいずれも気流に伴う騒音を確実に減少すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した消音器の第一実施例を示
す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】周波数帯域と音圧レベルの実験データを示すグ
ラフである。
【図4】比較例を示す断面図である。
【図5】比較例を示す断面図である。
【図6】比較例を示す断面図である。
【図7】比較例を示す断面図である。
【図8】この発明の第二実施例を示す縦断面図である。
【図9】第二実施例の周波数帯域と音圧レベルの実験デ
ータを示すグラフである。
【図10】この発明の第三実施例を示す縦断面図であ
る。
【図11】この発明の第四実施例を示す縦断面図であ
る。
【図12】第四実施例の周波数帯域と音圧レベルの実験
データを示すグラフである。
【図13】この発明の第五実施例を示す縦断面図であ
る。
【図14】第五実施例の周波数帯域と音圧レベルの実験
データを示すグラフである。
【図15】この発明の第六実施例を示す縦断面図であ
る。
【図16】第六実施例の周波数帯域と音圧レベルの実験
データを示すグラフである。
【図17】この発明の第七実施例を示す縦断面図であ
る。
【図18】第七実施例の周波数帯域と音圧レベルの実験
データを示すグラフである。
【図19】各実施例の音圧レベルのオーバーオール値を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…消音器ケース、3…騒音発生源、4…円筒体、5…
フロントカバー、5a…導入口、6…リヤカバー、6a
…反射面、7…消音室、8…第1吸音フィルタ、9…第
2吸音フィルタ、10…消音室、15…吸音シート、1
6…密閉消音室、17…整流用フィルタ、18…内側消
音室、19…第2消音室、20…吸音シート、21…吸
音フィルタ、23…消音室。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒体(4)の前後端部にフロントカバー
    (5)及びリヤカバー(6)を設け、フロントカバー
    (5)に騒音気流を導入する導入口(5a)を設け、リ
    ヤカバー(6)に気流の導出通路(6b)を設け、筒体
    (4)内部に形成された消音室(7)で消音を行う消音
    器において、 前記リヤカバー(6)の前記導入口(5a)と対応する
    面を気流の反射面(6a)とし、リヤカバー(6)の導
    出通路(6b)を前記反射面(6a)の外側に形成し、
    前記導出通路(6b)の入口と出口に対し第1及び第2
    の吸音フィルタ(8,9)を配設し、両吸音フィルタ
    (8,9)間の空間を消音室(10)としたことを特徴
    とする消音器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記筒体(4)の内
    部に前記導出通路(6b)の外側に位置するように筒状
    の吸音シート(15)を配設し、該吸音フィルタの外側
    に袋小路状の密閉消音室(16)を設けたことを特徴と
    する消音器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記導出通路(6
    b)の内側に位置するように筒状の整流用フィルタ(1
    7)を設け、該整流用フィルタ(17)の内部に内側消
    音室(18)を設け、外部に外側消音室(19)を設け
    たことを特徴とする消音器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記消音室(7)内
    に前記導出通路(6b)の内側に位置するように筒状の
    整流用フィルタ(17)を配設し、該フィルタの内側に
    内側消音室(18)を設け、外側に外側消音室(19)
    を設けたことを特徴とする消音器。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記筒体(4)の内
    周面に筒状の吸音シート(20)を配設したことを特徴
    とする消音器。
  6. 【請求項6】 請求項4において、筒体(4)の内周面
    に円筒状の吸音シート(20)を配設したことを特徴と
    する消音器。
  7. 【請求項7】 請求項6において、リヤカバー(6)の
    外側面に筒状の吸音フィルタ(21)を取り付け、該フ
    ィルタ(21)のリヤ側端面にカバー(22)を設けた
    ことを特徴とする消音器。
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