JPH071581B2 - 磁気テープ装置 - Google Patents

磁気テープ装置

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JPH071581B2
JPH071581B2 JP63128953A JP12895388A JPH071581B2 JP H071581 B2 JPH071581 B2 JP H071581B2 JP 63128953 A JP63128953 A JP 63128953A JP 12895388 A JP12895388 A JP 12895388A JP H071581 B2 JPH071581 B2 JP H071581B2
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知一 徳永
圭司 阪本
淳 小玉
直人 弓木
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビデオテープレコーダ(以後VTRと略称する)
等に用いることのできる磁気テープ装置に関するもので
ある。
従来の技術 近年、VTRの需要増加に伴い、VTRの低価格化の進行が著
しく高価格の電気部品の使用数を減少させて、1個の部
品で複数の動作を行なわせる方向にある。例えば特開昭
58−200459号公報に示されているようにシリンダへの磁
気テープを装架するテープローディング動作とキャプス
タンへのピンチローラの圧着動作を一つのモータにより
行なうなどの機構がある。
以下従来例を図面を参照しながら説明する。
第4図は磁気テープをシリンダに装架する前の状態の磁
気テープ装置の平面図、第5図は磁気テープをシリンダ
に装架した後の磁気テープ装置の平面図、第6図はピン
チローラ圧着機構の説明図である。第4図において201
はシャーシ、202はテープカセットであり、前記テープ
カセット202内には供給側テープリール203および巻取側
テープリール204とが収納されており、両リール間に
は、磁気テープ205が206a〜206fの6本の案内ピンによ
り張架されている。そして前記テープカセット202が装
着された状態において、前記案内ピン206a〜206fにより
形成された磁気テープループ内にキャプスタン207,入側
テープガイド群208,出側テープガイド群209およびテン
ションピン210が挿入される。シャーシ201上には、磁気
ヘッド(図示せず)を装着した回転ヘッドシリンダ211,
テンションピン210への磁気テープ205の巻き付け角を確
保するための固定ガイド212a,212b,磁気テープ205の全
幅にわたって消去するための消去ヘッド213、磁気テー
プ205により磁気テープ205の走行速度と同じ周速で回転
駆動されることにより磁気テープ205の走行方向の縦振
動を減衰させるインピーダンスローラ214、磁気テープ2
05の走行速度および位相を制御する信号を記録・再生す
るためのコントロールヘッド215および前記キャプスタ
ン207との間に磁気テープ205を駆動するピンチローラ21
6がそれぞれ載置されている。なお、回転ヘッドシリン
ダ211は、この回転ヘッドシリンダ211の下部に設けられ
たシリンダモータ211mにより一方向に回転させられ、キ
ャプスタン207は、このキャプスタン207と同軸に一体的
に構成されたキャプスタンモータ207mにより回転させら
れる。第5図は磁気テープ205がローディングされた状
態を示している。入側テープガイド群208,出側テープガ
イド群209は矢印A及び矢印で示した経路をそれぞれ移
動し、磁気テープ205をシリンダ211に所定の角度にわた
って、ねじれのない状態で巻装する位置に固定保持され
る。テンションピン210は矢印C方向に回動し、回動後
の位置において磁気テープ張力を一定に保つために磁気
テープ205の張力を検出し供給側リール203へ付与する回
転負荷トルクを制御する。一方ピンチローラ216は矢印
Dの方向に回動し、キャプスタン207に圧接して磁気テ
ープ205を駆動する。第6図において、217は駆動モータ
(図示せず)より動力が与えられる駆動ギア、218は入
側のローディング歯車219に動力を伝達するためのアイ
ドラー歯車、220は入側のローディング歯車219と出側の
ローディング歯車221の回転方向を逆転するためのアイ
ドラー歯車、222はローディング長の異なる入側と出側
において、ローディング時間を合わせるための減速歯車
である。入側のローディング歯車219には、ピン219aが
植設されており、入側テープガイド群208が載置された
ベース208a上に植設されたピン208aとの間を2本のアー
ム223および224により連結している。そしてアーム223
に設けた係止用の穴223aとアーム224上に植設したピン2
24aとの間に圧着用バネ225が張架されている。出側につ
いても同様で、出側ローディング歯車221には、ピン221
aが植立されており、出テープガイド群209を載置したベ
ース209a上に植設されたピン209bとの間を2本のアーム
226,227により連結している。そしてアーム226に設けた
係止用の穴226aとアーム227上に植設したピン227aとの
間に圧着用バネ228が張架されている。一方229はピンチ
ローラ216にキャプスタン207への圧接動作を行なわせる
ためのカム溝229aを設けたカム歯車であり、230,231お
よび232はカム溝229aの変位をピンチローラアーム233に
伝達するための連結スライダおよび連結レバーである。
駆動モータ(図示せず)からの動力を受けて、駆動歯車
217が矢印Dの方向に回転することにより入側ローディ
ング歯車219および出側ローディング歯車221はそれぞれ
矢印Eおよび矢印F方向に回転し、それに伴って各々の
ローディング歯車219,221に連結された入側テープガイ
ド群208および出側テープガイド群209は、所定の位置ま
で移動した後、係止部材(図示せず)により移動を阻止
されるが、入側および出側のローディング歯車219およ
び221はさらに回転し続けるため、圧着用バネ225および
228が引き伸ばされ、このバネ力により入側テープガイ
ド群208および出側テープガイド群209は上記係止部材に
強く押し当てられ所定位置に固定保持されることにな
る。一方駆動歯車217が矢印Aの方向に回転すると、カ
ム歯車229も同時に矢印Dの方向に回転し、カム溝229a
が回転することにより溝の半径方向位置が変位する。こ
の変位が連結スライダ230および連結レバー231,232を経
てピンチローラアーム233に伝達され、これによりピン
チローラ216は回動され、キャプスタン207に圧着され
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成ではシリンダ211へ磁気
テープ205を装架するテープローディング動作とキャプ
スタン207へのピンチローラ216を圧着する圧着動作に代
表される動作態様切り換え動作を行なうモータと、テー
プを定速移送するためのモータと、シリンダを回転する
ためのモータの三個のモータが必要となるため、装置が
高価になると同時に重く大きくなるという問題点を有し
ていた。本発明は上記課題に鑑みてなされたものであ
り、シリンダの駆動、テープローディング動作、動作態
様切り換え動作、磁気テープ移送をシリンダを駆動する
ためのモータと、キャプスタンを駆動するためのモータ
の二個のモータのみで行なえるようにした磁気テープ装
置を提供するものである。
課題を解決するための手段 前記課題を解決するために、本発明の磁気テープ装置
は、回転ヘッドシリンダを正逆いずれの方向にも回転駆
動させる第1のモータと、磁気テープを巻回したテープ
リールを内蔵したテープカセットから前記磁気テープを
引き出して前記回転ヘッドシリンダに添接させるテープ
ローディング手段と、前記磁気テープをピンチローラと
協働して定速移送するキャプスタンと、このキャプスタ
ンを正逆いずれの方向にも回転駆動させる第2のモータ
と、装置の動作態様を切り換える動作切り換え手段と、
前記テープリールと係合して一体的に回転するリール台
と、このリール台を前記第2のモータにより駆動するリ
ール駆動手段と、前記第1のモータの回転方向に関連し
て前記テープローディング手段および動作切り換え手段
への前記第2のモータの回転駆動力の伝達を接離し得る
駆動力伝達手段とを具備するものである。
作用 本発明は前記した構成により、第1のモータの回転方向
に関連して第2のモータの回転駆動力の伝達を接離し得
る駆動力伝達手段を用いて、シリンダの駆動、テープロ
ーディング動作、およびピンチローラ圧着動作等の動作
態様切り換え動作、さらに磁気テープ移送と巻取りを、
シリンダを駆動するためのモータと、キャプスタンを駆
動するためのモータの二個のモータのみで行なうことが
できる。
実施例 以下本発明の一実施例の磁気テープ装置について図面を
参照しながら説明する。
第1図は、本発明の磁気テープ装置のアンローディング
状態における要部平面図である。第2図は、本発明の磁
気テープ装置の記録・再生態様にける要部平面図であ
る。第1図において、一点鎖線で示す1は回転ヘッドシ
リンダである。2は回転ヘッドシリンダ1を回転駆動す
るためのシリンダモータであり、回転軸3を回転ヘッド
シリンダ1と同軸とする、いわゆるダイレクト・ドライ
ブ構成となっていて、回転ヘッドシリンダ1を記録・再
生時の回転方向である矢印A方向と逆方向の矢印B方向
に回転させることができる。4は回転軸3と一体に回転
するプーリである。5はプーリ4と6の間に張架され、
シリンダモータスの回転をプーリ6に伝達するベルトで
ある。6は第3図に示すように、シャーシ15上に植立さ
れた軸13に回転自在に支持され、一方向クラッチを内蔵
したプーリであって、ベルト5の巻架されたプーリ部6a
と作動部6bで構成されている。そしてこのプーリ部6aと
作動部6bとは前記一方向クラッチの作用によって、シリ
ンダモータ2の矢印A方向の回転によっては結合され
ず、矢印B方向の回転によってのみ結合されるようにな
っている。第3図に示すように7はプーリ6の作動部6b
に植立されたピンであって、シャーシ上のガイドピン9
に摺動自在にガイドされたスライダー8の端面8aに当接
可能な位置関係にある。このスライダー8は、バネ10に
より第1図右方向に付勢力を与えられ、スライダー8の
端部11が、シャーシ15上の軸42に回転自在に支持され、
外周歯車部の180°対向の位置に2カ所の切り欠き部44a
と44bを設け、駆動力伝達手段の要部を構成する切り欠
き歯車41の一端面に設けた凹部45aあるいは45bと係合
し、この切り欠き歯車41の回転を阻止するようになって
いる。そしてこの凹部45aと45bとは180°対向の位置関
係にあり切り欠き歯車41の停止位置を第1図あるいは第
2図のいずれかの状態に保持する。そしてシリンダモー
タ2が矢印B方向に回転したときシリンダモータ2の回
転力をピン7と端面8aとの係合によりスライダー8に伝
え、スライダー8をバネ10の力に抗して第1図左方向に
移動させ、スライダー8の端部11と切り欠き歯車41の凹
部45aあるいは45bとの係合関係を解除することにより切
り欠き歯車41を回転可能な状態とすることができる。ま
た、切り欠き歯車41の一端面部にはさらに第1の端面カ
ム48があって、この端面カム48にシャーシ15上の軸46に
保持されたねじりバネ47の一端が当接することによって
第1図あるいは第2図における切り欠き歯車41の反時計
方向の回転力を与えている。
21は磁気テープ(図示せず)を定速移送するためのキャ
プスタンである。22はキャプスタン21と回転軸を同じに
したキャプスタンモータである。23はキャプスタンと同
軸で一体的に回転するプーリである。25はシャーシ15上
の軸26に回転自在に支持されたセンタープーリであり、
プーリ23との間にベルト24が張架されキャプスタンモー
タ22の回転が伝達される。27はセンタープーリ25と一体
のセンター歯車である。28はセンタープーリ25の軸26を
中心に回動可能なレバーで、その一端に植立した軸30に
はセンター歯車27と噛み合っている転接歯車29が回動自
在に支持されている。この転接歯車29は公知のごとく、
キャプスタンモータ22の回転方向によって選択的に巻取
り側リール台31あるいは供給側リール台32方向に転接
し、必要に応じていづれかのリール台31あるいは32に噛
み合い駆動する構成になっている。
57はシャーシ15上に植立された軸56に回転自在に支持さ
れたアイドラー歯車であり、センター歯車27に常時噛み
合っている。そしてスライダー8の端部11が切り欠き歯
車41の凹部45aあるいは45bと係合し、切り欠き歯車41の
停止状態を保持しているときは、第1図および第2図に
示すようにアイドラー歯車57は切り欠き歯車41の切り欠
き部44aあるいは44bと対向する位置関係にあって、アイ
ドラー歯車57の回転が切り欠き歯車41に伝達されること
のないようにしている。しかし前記したように、スライ
ダー8が第1図左方向に移動して、端部11と凹部45aあ
るいは45bとの関係を離脱すれば、ねじりバネ47の第1
の端面カム48への当接により与えられる回転力によっ
て、切り欠き歯車41は反時計方向に回転し、アイドラー
歯車57と切り欠き歯車41は噛み合いを開始し、切り欠き
歯車41は次の切り欠き部44aあるいは44aとアイドラー歯
車57とが対向するまで180°回転して停止するようにな
っている。
一方、切り欠き歯車41の他端面には第2の端面カム43が
一体的に設けられている。そして、この端面カム43に
は、シャーシ15上の軸54に回動自在に支持され、引っ張
りバネ53によって第1図時計方向に回動付勢されている
レバー51の端面52が当接している。そして軸54にはアイ
ドラー歯車57と常時噛み合っている伝達歯車55が回転自
在に支持されている。さらに伝達歯車55はレバー51の端
部に植立した軸58に回転自在に支持されたクラッチ歯車
59とも常時噛み合っている。そして、第1図のようにレ
バー51の端面52が第2の端面カム43の大径部と当接して
いる時は、クラッチ歯車59が、シャーシ15上の軸72によ
って回転自在に支持されているカム歯車71と噛み合うこ
とになり、キャプスタンモータ22の回転力をカム歯車71
へ伝達可能な状態になる。また、第1図の状態から切り
欠き歯車41がアイドラー歯車57と噛み合って反時計方向
に180°回転すると、第2図に示すように、引っ張りバ
ネ53の付勢力によりレバー51は軸54を中心に時計方向に
回転して第2の端面カム43の小径部に当接し、クラッチ
歯車59とカム歯車71は離間するようになっている。
カム歯車71にはローディング歯車74が噛み合い、このロ
ーディング歯車74には公知のごとく磁気テープを引き出
すためのガイドポスト(図示せず)と連動するローディ
ングリング75が噛み合い、カム歯車71の回転でローディ
ング動作が行なわれるようになっている。
また、カム歯車71の端面には溝カム73が形成されてお
り、シャーシ15上に植立した軸82に回動自在に支持され
ているレバー81の一端に固定されたカムフォロアー83が
係合している。そして、カム歯車71の反時計方向の回転
によりレバー81は時計方向に回動し、連結ロッド84を介
してピンチローラレバー85を軸86を中心に時計方向に回
動させピンチローラ87をキャプスタン21に圧着し、反対
にカム歯車71の時計方向の回転でピンチローラ87をキャ
プスタン21から離間するように構成している。
次に本実施例の磁気テープ装置の動作について説明す
る。第1図に示すような、磁気テープ(図示せず)を引
き出す前のローディング状態で、再生ボタン(図示せ
ず)を押すと、シリンダモータ2が矢印A方向に回転を
始める。プーリ4、ベルト5を介してプーリ6のプーリ
部6aを反時計方向に回転させるが、一方向クラッチが内
蔵されているので作動部6bに回転力を伝えることはな
い。したがってスライダー8は移動することなく端部11
と切り欠き歯車41の凹部45aの係合状態を保ち、レバー5
1の端面52は第2の端面カム43の大径部に当接したまま
である。そして、キャプスタンモータ22も矢印C方向に
回転を始めるが、アイドラー歯車57は切り欠き部44aと
対向しているので、切り欠き歯車41が回転することもな
い。キャプスタンモータ22の回転はプーリ23、ベルト2
4、センタープーリ25、センター歯車27、アイドラー歯
車57、伝達歯車55を介してクラッチ歯車59を時計方向に
回転する。このとき、クラッチ歯車59はカム歯車71と噛
み合っているので、カム歯車71は反時計方向に回転を始
め、同時にローディングリング74も回転し、公知のごと
くガイドポスト(図示せず)が移動して磁気テープ(図
示せず)を引き出し、シリンダ1に巻回していく。ま
た、カム歯車71の回転でレバー81は時計方向に回動し、
ピンチローラレバー85を時計方向に回動させ、ピンチロ
ーラ87をキャプスタン21に近接させる。さらにカム歯車
71が回転し、ローディングリング74が所定の回転をして
ローディング動作を完了する直前で、またピンチローラ
87がキャプスタン21への圧着を完了する直前で、カム歯
車71の回転角を検出する回転角検出スイッチ(図示せ
ず)で再生態様に対応する回転位置を検出すると、シリ
ンダモータ2が所定の短い時間あるいは所定の角度だけ
矢印Bの方向に回転する。するとプーリ6のプーリ部6a
と作動部6bが、内蔵する一方向クラッチによって結合し
て一体的に時計方向に回転し、ピン7がスライダー8の
端面8aを押してスライダー8は左方向へ移動する。その
結果、凹部45aと端部11の係合が外れ、切り欠き歯車41
はねじりバネ47の押圧力によって反時計方向に僅かに回
転する。この時、キャプスタンモータ22が矢印C方向に
回転しているので、時計方向に回転しているアイドラー
歯車57が切り欠き歯車41と噛み合い、切り欠き歯車41を
反時計方向に回転させる。そして第2の端面カム43の大
径部に当接していたレバー51が軸54を中心に時計方向に
回転して、クラッチ歯車58はカム歯車71から離間する動
作にはいる。そして前記検出スイッチ(図示せず)が所
定の位置を検出してからも、クラッチ歯車58とカム歯車
71が完全に離間するまでカム歯車71は回転を続け、この
回転によってローディング動作およびピンチローラ圧着
動作が完了することになる。この時シリンダモータ2は
再び矢印A方向に回転を始めておりスライダー8はバネ
10によって右方向に付勢されている。切り欠き歯車41が
さらに回転し切り欠き部44bとアイドラー歯車57が対向
を始めると、ねじりバネ47の付勢力で切り欠き歯車41は
反時計方向にさらに回転し、凹部45bと端部11が係合す
ると同時に切り欠き部44bとアイドラー歯車57が完全に
対向し、切り欠き歯車41の回転は停止する。クラッチ歯
車59とカム歯車71は完全に離間しカム歯車71も回転を停
止し、第2図の状態が完成され再生態様が実現される。
この時、キャプスタン21とピンチローラ87によって移送
される磁気テープは、巻取り側リール台31に転接歯車29
が転接し駆動することにより弛みなく巻取り側リール
(図示せず)に巻取られることは言うまでもない。
第2図の状態で停止ボタン(図示せず)を押すと、信号
処理回路(図示せず)の動作が停止し、見苦しい映像の
再生されることを防止した後、シリンダモータ2が所定
の短い時間あるいは所定の角度だけ矢印Bの方向に回転
する。すると、プーリ6のプーリ部6aと作動部6bが内蔵
する一方向クラッチによって結合して一体的に時計方向
に回転し、ピン7がスライダー8の端面8aを押してスラ
イダー8は左方向へ移動する。その結果、凹部45bと端
部11の係合が外れ、切り欠き歯車41はねじりバネ47の押
圧力によって反時計方向に僅かに回転する。この時、キ
ャプスタンモータ22が矢印C方向に回転しているので、
時計方向に回転しているアイドラー歯車57が切り欠き歯
車41と噛み合い、切り欠き歯車41を反時計方向に回転さ
せる。そして第2の端面カム43の小径部に当接していた
レバー51が、この第2の端面カム43の回転で軸54を中心
に反時計方向に回転して、クラッチ歯車59はカム歯車71
に噛み合う動作にはいる。再生態様に移行した時と同様
な動作で凹部45aと端部11が係合し、同時に切り欠き部4
4aとアイドラー歯車57が対向し切り欠き歯車41の回転は
停止する。そしてキャプスタンモータ22を矢印D方向に
反転させる。この時、クラッチ歯車59がカム歯車71と噛
み合いを始めてから噛み合いが完了して、キャプスタン
モータ22が反転するまでの間、カム歯車71は反時計方向
に僅かに回転することになるが、溝カム73に余裕を設け
ているので大きな問題はない。クラッチ歯車59とカム歯
車71は噛み合っているので、カム歯車71は時計方向に回
転し、ローディングリング75およびピンチローラ87は前
記したローディング動作と反対の方向に移動しアンロー
ディング動作が実現される。
この時、キャプスタンモータ22の矢印D方向の回転で転
接歯車29は供給側リール台32と噛み合い駆動するので、
ガイドポスト(図示せず)の移動によっても磁気テープ
を弛みなく供給側リール(図示せず)に巻取っていく。
さらにカム歯車71が回転を続け停止様態に対応した回転
位置を検出スイッチ(図示せず)法で検出するとキャプ
スタンモータ22は停止して第1図に示す停止態様が実現
される。
なお、本実施例では再生態様について説明したが、記録
態様、キュー、レビュー等の態様も、再生態様と同様に
本実施例の構成で容易に実現されることは言うまでもな
い。また、動作態様切り換え動作をピンチローラ圧着動
作で代表させたが、ブレーキ手段など動作切り換えに伴
って動作させるべき部材を本実施例におけるカム歯車な
どの動作切り換え手段で動作させ得ることも自明であ
る。
発明の効果 以上のように本発明によれば、回転ヘッドシリンダを正
逆いずれの方向にも回転駆動させる第1のモータと、磁
気テープを巻回したテープリールを内蔵したテープカセ
ットから前記磁気テープを引き出して前記回転ヘッドシ
リンダに添接させるテープローディング手段と、前記磁
気テープをピンチローラと協働して定速移送するキャプ
スタンと、このキャプスタンを正逆いずれの方向にも回
転駆動させる第2のモータと、装置の動作態様を切り換
える動作切り換え手段と、前記テープリールと係合して
一体的に回転するリール台と、前記第2のモータの回転
駆動力を前記テープローディング手段および動作切り換
え手段と前記リール台とに、前記第1のモータの回転方
向に関連しかつ前記第2のモータにより選択的に切り換
えて伝達する伝達手段とを具備したので、シリンダの駆
動、テープローディング動作、ピンチローラ圧着動作等
の動作態様切り換え動作、磁気テープ移送を、シリンダ
を駆動するためのモータと、キャプスタンを回転するた
めのモータの二個のモータのみで行なうことができ、磁
気テープ装置の重量、大きさの大幅な軽減が可能とな
る。さらに、電気回路部も含め高価な部品を省略するこ
とができ大きな合理化が可能となる。また、回転精度の
厳しいシリンダモータを伝達手段の切り換えのためのト
リガーのみに利用し、伝達手段の切り換え動力は、比較
的大きな出力を得ることのできるキャプスタン用モータ
から取り出すようにしたので、切り換え動作を安定に、
しかも信号の記録・再生性能を犠牲にすることなく実現
可能とする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気テープ装置の停
止態様を示す概略平面図、第2図は再生態様を示す概略
平面図、第3図は切り換え手段の要部側面図、第4図、
第5図は従来の磁気テープ装置の平面図、第6図は従来
のピンチローラ圧着機構の説明図である。 1……回転ヘッドシリンダ、2……シリンダモータ、6a
……プーリ部、6b……作動部、8……スライダー、22…
…キャプスタンモータ、41……切り欠き歯車、43……第
2の端面カム、44a,44b切り欠き部、45a,45b……凹部、
48……第1の端面カム、59……クラッチ歯車、71……カ
ム歯車、87……ピンチローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小玉 淳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 弓木 直人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号の記録/再生を行う回転ヘッドシリン
    ダと、この回転ヘッドシリンダを正逆いずれの方向にも
    回転駆動させる第1のモータと、磁気テープを巻回した
    テープリールを内蔵したテープカセットから前記磁気テ
    ープを引き出して前記回転ヘッドシリンダに添接させる
    テープローディング手段と、前記磁気テープをピンチロ
    ーラと協働して定速移送するキャプスタンと、このキャ
    プスタンを正逆いずれの方向にも回転駆動させる第2の
    モータと、装置の動作態様を切り換える動作切り換え手
    段と、前記テープリールと係合して一体的に回転するリ
    ール台と、このリール台を前記第2のモータにより駆動
    するリール駆動手段と、前記第1のモータの回転方向に
    関連して前記テープローディング手段および動作切り換
    え手段への前記第2のモータの回転駆動力の伝達を接離
    し得る駆動力伝達手段とを具備し、前記第2のモータで
    テープローディング動作、動作態様切り換え動作、テー
    プ移送と巻取りを行うようにしたことを特徴とする磁気
    テープ装置。
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