JPH07157077A - タイルパネル用タイル配列装置およびその配列方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 模様を有するタイルパネル用のタイルを正確
かつ簡単に位置決め配列できるようにする。 【構成】 各タイル供給手段９は複数のタイル７を形態
毎に保持し１個ずつ移動手段１３の上へ供給する。移動
手段１３は、タイルパネルの各タイル列を形成する個々
のタイルに対応して平行に配列されており、各タイル供
給手段９からタイル７を受け、移動する過程でタイル７
を位置決めして配列手段１１まで移動する。配列手段１
１は移動手段１３から送られた各タイル７を受け、位置
決めしたタイル列を形成する。制御部１５は、配列手段
１１に所定のタイル順にタイル７が配列されるようタイ
ル供給手段９の下方で移動手段１３を変移制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は模様等を形成するように
複数のタイルを配列してなるタイルパネルのタイル配列
装置およびその配列方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、複数のタイルを平面的に配列して
数十ｃｍ平方〜数ｍ平方の１枚のパネル状に形成したタ
イルパネルが、壁や床用に使用されるようになってき
た。このタイルパネルは、例えば図１０に示すように、
色彩の異なるタイル１、３を基板（隠れて見えない。）
上に目地５分の僅かな間隔を置いて縦横に複数個配列し
て裏面を接着剤等で固定し、目地５部分にパテや接着剤
（図示せず。）を充填してなり、色彩や形状と言った形
態の異なるタイル１、３を所望のパターンに沿って配列
することにより、種々の模様入りに仕立てられる。

【０００３】このようなタイルパネルは、図１１Ａ〜Ｃ
に示すように、タイル１や３の１個分で縦又は横に分割
した各列毎に、所望のパターンに沿ってタイル１や３を
目地５を形成しながら配列し、順次タイル列を増やして
１枚の形状に製造するのが一般的である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のタイルパネルは、所望のパターンを正確に形成するた
めに、順番や位置を誤らないようにそれら形態の異なる
タイル１や３を所定の順序で正確に配列しなければなら
ないうえ、美観や外観品位を重視する観点から、目地５
部分の間隔を正確に規制しながら配列しなければならな
い。そのため、模様入りタイルパネルの製造に当たって
は、タイルパターンを形成するタイル１や３の配列順序
や方向等に細心の注意を払う必要があるし、タイル１や
３自体の位置決めも極めて煩雑であり、生産性が低く、
製造コストを低減させる障害になっていた。

【０００５】本発明はこのような従来の欠点を解決する
ためになされたもので、所望のタイルパターンを簡単か
つ能率良く形成できるうえ、個々のタイルの正確な位置
決めを簡単に行うことが可能なタイルパネル用タイル配
列装置およびその配列方法の提供を目的とするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明のタイル配列装置は、概略を示す図１の
ように、タイル７を形態毎に複数個保持しそのタイル７
を１個ずつ供給する複数のタイル供給手段９と、タイル
パネルの当該各列のパターンを形成するタイルの順でそ
のタイル列を形成する配列手段１１と、そのタイル列の
タイルに対応して配置されそれら各タイル供給手段９か
ら供給されたタイル７をその配列手段１１まで移動する
複数の移動手段１３と、当該各タイル列のパターンを形
成するタイルの順でその配列手段１１にタイル７が配列
されるよう少なくともタイル供給手段９からのタイル供
給を制御する制御手段１５とを有している。

【０００７】また、本発明の配列装置は、上記タイル供
給手段９からの供給位置でタイル７の外形に対し遊びを
持って受けるとともにタイル７の外形を位置決め規制し
た状態で上記配列手段１１へ移動するよう上記移動手段
１３を形成すると良い。さらに、本発明の配列装置は、
タイル７を積層するとともに１個ずつ落下供給させるよ
う上記タイル供給手段９を形成し、途中にそのタイル７
をこの外形幅で位置決めする位置決め手段を上記移動手
段１３に設け、そのタイル供給手段９の下側にてタイル
７の外形より大きい領域で受けるとともにその位置決め
手段で位置決めした状態でそのタイル７を移動するよう
その移動手段１３を形成すると良い。

【０００８】さらにまた、本発明の配列装置は、上記タ
イル供給手段９の下側に互いに相対的な変移可能に上記
移動手段１３を形成し、そのタイル列のタイル順でタイ
ル７が配列されるようそれら移動手段１３又はタイル供
給手段９の相対位置変移を制御するよう上記制御手段１
５を形成すると良い。そして、本発明のタイル配列方法
は、タイルを形態毎にまとめた複数のタイル供給手段９
を所定位置に配置するタイル供給手段の配置工程と、タ
イルパターンの当該各列のパターンを形成するタイル列
のタイル７に対応して各タイル供給手段９から１個ずつ
そのタイル７を分離させ、そのタイル供給手段の下側に
タイル列のタイルに対応して配列制御した移動手段でそ
のタイルを受けるとともに位置決めしながら移動する移
動工程と、この移動過程で位置決めされたタイル７を受
けてタイル列を配列手段１１上に形成するタイル列配列
工程とを有している。

【０００９】また、本発明のタイル配列方法では、上記
タイル供給手段９からタイル７を１個ずつ落下させ、そ
の移動手段１３にてタイル７の外形より大きい領域で受
けるとともにそのタイル７の外形にほぼ等しい幅で規制
した状態で上記配列手段１１へ移動すると良い。

【００１０】

【作用】このような手段を備えた本発明のタイル配列装
置では、タイル７を形態毎に複数個保持した複数のタイ
ル供給手段９が、制御部１５による制御の下で、所定の
タイミングで１個ずつタイル７を移動手段１３上に供給
し、タイル列のタイル７に対応して配置された移動手段
１３がそのタイル７を位置決めしながら配列手段１１ま
で移動し、配列手段１１でタイルパターンの各タイル列
が形成される。また、上記移動手段１３が、上記タイル
供給手段９からの供給位置でタイル７の外形に対し遊び
を持って受けるとともにタイル７の外形を位置決め規制
した状態で上記配列手段１１へ移動するよう形成した構
成では、そのタイル供給手段９から移動手段１３へタイ
ル７が安定供給され、その移動途中でタイル７が位置決
め規制される。

【００１１】さらに、形態毎に積層したタイル７を１個
ずつ落下供給させるよう上記タイル供給手段９を形成す
るとともに、位置決め手段を上記移動手段１３に設けた
構成では、そのタイル供給手段９の下側にて移動手段１
３へタイル７が安定供給され、移動中にそのタイル７が
位置決めされた状態で移動される。さらにまた、上記タ
イル供給手段９の下側に各移動手段１３を変移可能に配
置し、そのタイル列のタイル順でタイル７が配列される
よう例えば個々の移動手段１３をタイル供給手段９に対
して変移制御する上記制御手段１５を有する構成では、
タイル供給手段９が任意の移動手段１３を介してタイル
７を配列手段１１へ移動させる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、本発明のタイルパネル用タイル配列方法は
タイルパネル用タイル配列装置を説明する中で説明す
る。図１および図２は本発明に係るタイルパネル用タイ
ル配列装置を含むタイルパネル製造装置の概略平面図お
よび概略側面図である。図１および図２において、複数
のタイル供給手段９は、複数個並列に配列された移動手
段１３上に、図示しない保持駆動手段に保持された状態
で配列されており、例えば移動手段１３を３個ずつ１区
分としたとき、各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄにおいて１〜３個
まで任意の数で配置されている。

【００１３】各タイル供給手段９は、タイルパネルを形
成する同一形態のタイル７が複数個積層するようにセッ
トされており、図示しない上述した保持駆動手段によ
り、下側から１枚ずつタイル７を移動手段１３上に落下
供給できるようになっており、後述するように移動手段
１３の移動変移によって各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄ内の任意
の移動手段１３上にタイル７を１枚ずつ供給できるよう
になっている。なお、移動手段１３の移動変移動作は後
述する。各タイル供給手段９は、図３に示すように、タ
イル７の外形形状に合わせた貫通する収納部２１を有す
る筒型の保持体２３と、この保持体２３の下側から収納
タイル７が落下しないように最下段のタイル７を支持す
る左右一対のＬ字型の支持腕２５と、図４のように収納
タイル７を側面側から収納タイル７を押圧する弾性体か
らなる押圧部２７を有している。

【００１４】一対の支持腕２５は、図３や図５に示すよ
うに、下先端部が拡開可能に保持体２３の外側にヒンジ
機構で支持されている。押圧部２７は、図４に示すよう
に、保持体２３の外側に一端を固定したＬ型アーム２９
と、これとは保持体２３を挟んで反対側に固定された例
えばソレノイド３１の操作軸３１ａに連結されたアーム
３３との連結部３５に、保持体２３の収納部２１に向け
て支持されている。そのため、ソレノイド３１の操作軸
３１ａが突出動作すると、アーム３３の変移によって押
圧部２７が保持体２３の収納部２１内に突出し、少なく
とも下から２枚目以上の収納タイル７を側面側から抑え
て落下させないようになっている。

【００１５】そして、各タイル供給手段９は、所定の移
動手段１３が下側に移動した後、ソレノイド３１を操作
して押圧部２７で収納タイル７を抑えた状態で支持腕２
５を拡開動作させると、１枚のタイル７が移動手段１３
上へ落下供給され、その後に支持腕２５を閉動作させて
押圧部２７による押圧を解除すると、収納タイル７が１
枚ずつ収納部２１内で下がって支持される。なお、最上
段のタイル７を上側から押圧部材（図示せず）で押圧し
ておくと良い。

【００１６】図１および図２に戻って、タイル供給手段
９の下側に配置された各移動手段１３は各々同様な構成
を有して配列手段１１まで延びるとともに図示しない保
持駆動手段に保持されている。そのため、各移動手段１
３は、その保持駆動手段によって後述するタイル列方
向、換言すれば後述する配列手段１１方向（図１中上下
方向）に変移して目的とするタイル供給手段９の下側に
位置制御可能になっている。

【００１７】各移動手段１３は、図示しない駆動源から
の回転駆動によって回転する複数のプーリ３７に掛け渡
されたチェーン３９を有して形成されている。すなわ
ち、移動手段１３は、図６〜図８に示すように、配列手
段１１近傍とこれから離れた箇所に配置したプーリ３７
の間にループ状に掛け渡されたチェーン３９と、ループ
状のチェーン３９の上半分においてこの両側に若干の間
隔を置いて配列手段１１まで延びる一対の滑り板４１
と、この滑り板４１に沿って配列手段１１まで延びる対
向ガイド壁４３とを有している。なお、図６は移動手段
１３の拡大要部平面図であり、図７は移動手段１３を図
１中左側から配列手段１１を見た概略側面図である。

【００１８】一対の滑り板４１の滑り面は、この間に位
置するチェーン３９より若干高くなっており、タイル供
給手段９から落下供給されたタイル７がチェーン３９に
当らずに滑るようになっており、チェーン３９にはタイ
ル７に係止するコマ４５が取付けられている。そのた
め、チェーン３９の上半分が配列手段１１に近づくよう
に回転駆動すると、滑り板４１上に落下供給されたタイ
ル７がコマ４５によって配列手段１１方向へ移動され
る。

【００１９】移動手段１３は、図６に示すように、タイ
ル供給手段９と重なる位置では、対向ガイド壁４３の間
すなわち滑り板４１の幅を、タイル７の外形形状より広
く設定しており、配列手段１１の手前でタイル７の外形
形状、例えば正方形タイルであればほぼ一辺寸法、長方
形タイルであればほぼ長辺又は短辺寸法にそれらの幅を
設定している。そのため、タイル供給手段９から落下供
給されたタイル７は、対向ガイド壁４３の間の滑り板４
１上に遊びをもって安定して乗り易く、隣の対向ガイド
壁４３側に飛出すおそれは極めて少ないし、図６および
図８に示すように、落下供給によって位置が不揃いとな
ったタイル７は、コマ４５による移動途中でガイド壁４
３によって位置（方向）が自動的に整列されて配列手段
１１へ送られる。

【００２０】すなわち、隣り合う両ガイド壁４３の巾寸
法をタイルの目地５分に相当する間隔に形成すれば、ガ
イド壁４３がタイル７自体の位置のみならず目地形成用
の位置決め手段として機能する。なお、移動手段１３に
おいてタイル７を実際に送る手段はチェーン３９に限ら
ず、ベルトコンペアやエアーシリンダ等であっても良
い。移動手段１３にあって上側に相当するチェーン３９
の移動先である一端側に配置された配列手段１１は、各
移動手段１３の一端側を横切るように配置され、滑り板
４１とほぼ同じ面の細長い配列板４７を有して形成され
ている。

【００２１】配列板４７は、各チェーン３９が当らない
ようにコ字状に切込まれた切込み部４９を有し、移動し
てきたタイル７を滑り板４１から受けて当接する当接部
５１を有している。そのため、滑り板４１面を移動して
きたタイル７は、これに続く配列板４７上に乗るととも
に当接部５１に当接して停止し、位置決めされる。しか
も、隣合うタイル間の間隔は移動手段１３のガイド壁４
３によって予め位置決めされて送られ、最後に当接部５
１で位置決めされ、図１および図９に示すように、タイ
ルパネルの当該各タイル列のパターンを形成するタイル
の順でそのタイル列が形成される。

【００２２】もっとも、移動手段１３のガイド壁４３を
配列板４７上に延長させて当接部を形成し、配列板４７
の当接部５１を省略しても良い。なお、タイル７が配列
板４７に乗った後は、チェーン３９に設けたコマ４５が
タイル７から外れるような位置関係で配列板４７や移動
手段１３を形成すると良いが、ある一定以上のトルクが
チェーン３９に加わった場合、そのチェーン３９がプー
リ３９と空周りするように形成すれば、コマ４５がタイ
ル７から外れなくてもタイル７、配列板４７、移動手段
１３等を破損させない。

【００２３】図１に示した搬送手段１９は、図９に示す
ように、配列板４７と同様に細長く延びる支持基板５３
と、この下面から各タイル列中のタイル７の配列ピッチ
で垂下させた複数の把持部５５と、支持基板５３をタイ
ルパターン作成領域に搬送する図示しない駆動手段から
形成されている。把持部５５は、例えばタイル７を吸着
する吸着器その他公知の手段が考えられ、搬送手段１９
は把持部５５によるタイルの吸着開放手段も含むもので
ある。そして、図１の制御部１５は、所望のタイルパタ
ーンに応じて少なくともタイル供給手段９、移動手段１
３および搬送手段１９を制御するものである。

【００２４】すなわち、各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄに必要な
形態のタイル７を各々タイル供給手段９に積層した状態
で、制御部１５は、移動手段１３の保持駆動手段を駆動
制御し、例えば各タイル列の各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄにお
けるタイルに対応するタイル７をセットしたタイル供給
手段９の下側に該当する移動手段１３を変移制御し、図
５のような支持腕２５や押圧体２７を所定のタイミング
で操作させて最下段のタイル７を移動手段１３上に供給
するとともに、収納部内のタイル７を移動させる。ま
た、制御部１５は、搬送手段１９を配列手段１１に向け
て下降制御し、把持部５５で各タイル７を吸着して上昇
させ、タイル列ごとタイルパターン作成領域１７へ搬送
して下降制御し、前回のタイル列の隣に目地分の間隔を
置いてタイル列を置いて吸着開放制御し、搬送手段１９
を配列手段１１の上に戻し制御する機能を有している。

【００２５】なお、制御部１５は、タイルパネルをタイ
ル１個分の寸法で縦列又は横列に分解し、分解した各タ
イル列におけるタイル形態に応じてタイル供給手段９、
移動手段１３および搬送手段１９を制御するＣＰＵ、こ
のＣＰＵの制御プログラムを格納したＲＯＭ、制御途中
のデータを格納するＲＡＭ、インターフェースを有する
マイクロコンピュータによって実行される。もっとも、
リレー等の機構部品を組合せたリレーシーケンス機構等
によっても構成可能である。

【００２６】次に、上述したタイル配列装置の動作を説
明する過程で本発明のタイル配列方法を併せて説明す
る。例えば上述した図１に示すように、１列１２個のタ
イル７を複数列配列してタイルパネルを製造する場合、
タイル３個毎に区分し、各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄにおいて
各列で必要とする形態の異なるタイル７を積層収納した
タイル供給手段９を各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄの移動手段１
３上に配置する。もし、１種類のタイルのみで個々の区
分ａ、ｂ、ｃ、ｄのタイル配列が可能であれば、１個の
タイル供給手段９を各区分ａ、ｂ、ｃ、ｄ内に配置すれ
ば良く（図１中上側の区分参照。）、３種類以上のタイ
ル７が必要であれば、必要数のタイル供給手段９を各区
分ａ、ｂ、ｃ、ｄ内に配置すれば良い。

【００２７】制御部１５は、配列手段１１に配列するタ
イル列における個々のタイルの対応するタイル７をセッ
トしたタイル供給手段９の下側に、対応する移動手段１
３を変移制御し、図５のように支持腕２５や押圧体２７
を操作させて最下段のタイル７を１個ずつ各移動手段１
３上に供給する。なお、移動手段１３の変移は、上述し
た保持駆動手段を制御部１５が駆動制御して行われる。
各移動手段１３は、タイル供給手段９の下側でタイル７
を比較的広い領域で受け、チェーン３９に設けたコマ４
５によって滑り板４１上を移動するとともに、その途中
でガイド壁４３によって位置（方向）を整列させ、タイ
ルの目地分に相当する間隔を隔てた位置関係に位置決め
して配列手段１１へ送る。

【００２８】配列板４７では、移動してきたタイル７を
滑り板４１から受けて当接部５１に当接させてタイル７
を停止させ、位置決めされた各タイル列を配列板４７上
に形成する。次いで、制御部１５は、搬送手段１９を配
列手段１１に向けて下降制御して、把持部５５で各タイ
ル列のタイル７全てを吸着して上昇させて、タイルパタ
ーン作成領域１７へ搬送するとともに、前回のタイル列
との間で目地分の間隔を置いた位置に搬送手段１９を下
降させてタイル７の吸着を開放し、再び搬送手段１９を
配列手段１１の上に戻して待機させる。

【００２９】そして、制御部１５は、搬送手段１９をタ
イルパターン作成領域１７へ搬送する期間中にタイル供
給手段９および移動手段１３等を制御し、次のタイル列
のタイルを配列手段１１へ位置決めしながら送り動作さ
せる。以後、このような動作を繰返しながら、タイルパ
ターン作成領域１７で上述した図１１のように各タイル
列毎にタイルパネルを製造する。このように本発明のタ
イル配列装置および配列方法では、タイルパネルで必要
な形態のタイル７を収納した複数のタイル供給手段９の
下側に移動手段１３を変移配置すれば、タイル７が移動
手段１３上に供給され、個々のタイル７が移動手段１３
を移動する過程で各タイル列毎にタイルパターンに沿っ
た位置関係で自動的に位置決めされた状態で配列手段１
１上に移動し、これを受けたタイルによって配列手段１
１上にタイル列が形成されるから、タイルパネルで必要
な形態のタイル７をタイル供給手段９にまとめてセット
するだけで、各タイル列毎に所望のタイル順でタイルを
仮配列できる。

【００３０】しかも、制御部１５で移動手段１３を変移
制御すれば、タイルパターンの各タイル列毎にそのタイ
ル列における配列順にタイルを正確に配列することが可
能となり、所望のパターンを簡単かつ能率良く形成でき
る。すなわち、タイル供給手段９の下側に任意の移動手
段１３を変移できるように制御可能であるから、各タイ
ル列のタイル数に応じたタイル供給手段９を設けて構成
する必要はなく、必要とする同一タイルは１個又は最小
数のタイル供給手段９を配置して複数のタイル７（又は
移動手段１３）に共通させて配置個数を減少させ、形態
の異なるタイル７を収納したタイル供給手段９を多数配
置することも可能であり、複雑なタイルパターンを形成
することも簡単となる。

【００３１】また、上記タイル供給手段９がタイル７を
積層保持して１個ずつ移動手段１３上へ落下供給させ、
そのタイル供給手段９の下側の移動手段１３にてタイル
７の外形より大きい領域で受けるとともにそのガイド壁
４３で位置決めした状態でそのタイル７を移動するか
ら、移動手段１３の上側からタイル７を落下するように
供給しても、タイル７が移動手段１３上へ安定して供給
されて位置決め移動され、タイル７の供給ミスが生じ難
いうえ、各タイル列における隣合うタイル７間の間隔を
自動的に位置決めできる。さらに、タイル供給手段９を
固定し、移動手段１３をタイル供給手段９の下側へ変移
する構成であるから、配列中に収納タイル７が不足した
タイル供給手段９に対し、移動手段１３等を停止せずに
タイル７を容易に供給収納できる。

【００３２】なお、本発明では、移動手段１３の上側に
そのタイル供給手段９を配置してタイル７を落下供給す
る構成に限定されない。例えば、平面的にタイル７を連
続保持したタイル供給手段であっても良い。もっとも、
タイル７を積層収納したタイル供給手段９の下側から１
枚ずつタイル７を供給すれば、移動手段１３上に配置し
て変移することが簡単となり、タイル供給動作も高速化
されるし、装置スペースを節約できる。また、移動手段
１３に設けた位置決め手段はガイド壁４３に限定され
ず、タイル７の外形を位置決め規制する部材であればよ
く、タイル７のほぼ外形寸法に見合った間隔のカイドを
設ければ良い。

【００３３】なお、位置決めした状態でタイル７を確実
に配列手段１１へ移動させる観点から、位置決め手段は
配列手段１１に近い箇所に設けた方が好ましい。さら
に、上記移動手段１３が、上記タイル供給手段９からの
供給位置でタイル７の外形に対し遊びを持って受けると
ともにタイル７の外形を位置決め規制した状態で上記配
列手段１１へ移動するようにした構成では、そのタイル
供給手段９から移動手段１３へタイル７が安定して供給
され、その移動途中でタイル７が位置決め規制される。
なお、本発明では、作成するタイルパネルのうち最大寸
法のものに合わせて移動手段１３を配置すれば良く、タ
イルパネルの寸法によっては動作不要な移動手段１３を
制御部１５によって停止させることができる。

【００３４】また、上述した実施例では、タイル列を例
えば３個に区分ａ、ｂ、ｃ、ｄして説明したが、本発明
ではタイル列を区分せず、各タイル供給手段９の下側に
移動手段１３を変移可能に構成しても良い。さらにま
た、上述した実施例では、移動手段１３を変移制御して
目的としたタイル７の収納されたタイル供給手段９の下
側へ変移制御する構成であったが、本発明では移動手段
１３固定してタイル供給手段９を目的とする移動手段１
３上に変移制御する構成も可能であるうえ、双方を変移
制御する構成、すなわち相対的に変移制御させる構成も
可能である。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように本発明のタイル配列
装置およびその配列方法では、タイルパネルで必要な形
態のタイルを収納したタイル供給手段と移動手段を互い
に相対的に変移位置規制すれば、各タイル列毎にタイル
パターンに沿って個々のタイルが所定の位置関係で位置
決めした状態で自動的に配置されるから、タイルを正確
な順序で配列させることができるし、タイル相互間の位
置決めを簡単にかつ正確に行うことができるから、外観
品位を高く維持することができるし、製造コストを低減
できる。そのため、形態の異なる複数のタイルをパター
ンに合わせて簡単かつ能率良く配列できるので、種々の
パターンに合わせたタイルパネルが正確、簡単、かつ安
価に得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るタイル配列装置をタイルパネル製
造装置とともに説明する概略平面図である。

【図２】図１のタイルパネル製造装置の概略側面図であ
る。

【図３】図１のタイル供給手段を示す概略断面図（図４
中の III−III 間断面図）である。

【図４】図３のタイル供給手段を示す概略断面図（図３
中のIV−IV間断面図）である。

【図５】図３のタイル供給手段の動作を説明する概略断
面図（図４中の V−V 間断面図）である。

【図６】図１の移動手段を示す概略平面図である。

【図７】図１の移動手段を示す概略側面図である。

【図８】図１中の移動手段および配列手段を示す概略側
面図である。

【図９】図１中の搬送手段を示す概略側面図である。

【図１０】色の異なる複数のタイルを配列して模様を形
成したタイルパネルの一例を説明する図である。

【図１１】図１０のタイルパネルの製造順序の一例を示
す図である。

【符号の説明】

１、３、７ タイル ５ 目地 ９ タイル供給手段 １１ 配列手段 １３ 移動手段 １５ 制御手段 １７ タイルパターン作成領域 １９ 搬送手段 ２１ 収納部 ２３ 保持体 ２５ 支持腕 ２７ 押圧部 ２９、３３ アーム ３１ ソレノイド ３１ａ 操作軸 ３５ 連結部 ３７ プーリ ３９ チェーン ４１ 滑り板 ４３ ガイド壁 ４５ コマ ４７ 配列板 ４９ 切込み部 ５１ 当接部 ５３ 支持基板 ５５ 把持部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 形態の異なる複数のタイルを組合せて所
   望のタイルパターンを形成したタイルパネルを構成する
   タイルの配列装置において、 前記タイルを形態毎に複数個保持し前記タイルを１個ず
   つ供給する複数のタイル供給手段と、 前記タイルパネルを縦列又は横列に分割したときの当該
   各列のパターンを形成する前記タイルの順でタイル列を
   形成する配列手段と、 前記タイル列のタイルに対応して配置され、前記各タイ
   ル供給手段から供給された前記タイルを前記配列手段ま
   で移動する複数の移動手段と、 前記各タイル列のパターンを形成する前記タイルの順で
   前記配列手段に前記タイルが配列されるよう少なくとも
   前記タイル供給手段からのタイル供給を制御する制御手
   段と、 を具備することを特徴とするタイルパネル用タイル配列
   装置。
2. 【請求項２】 前記移動手段は、前記タイル供給手段か
   らの供給位置ではタイルの外形に対し遊びを持って受
   け、前記タイルの外形を位置決め規制した状態で前記配
   列手段へ移動するものである請求項１記載のタイルパネ
   ル用タイル配列装置。
3. 【請求項３】 前記タイル供給手段は前記タイルを積層
   するとともに１個ずつ落下供給させるものであり、前記
   移動手段は、途中に前記タイルをこの外形幅で位置決め
   する位置決め手段を有し、前記タイル供給手段の下側に
   て前記タイルの外形より大きい領域で受け、前記位置決
   め手段で位置決めした状態で前記タイルを移動するもの
   である請求項２記載のタイルパネル用タイル配列装置。
4. 【請求項４】 前記移動手段は前記タイル供給手段の下
   側に互いに相対的変移可能に形成され、前記制御手段は
   各タイル列毎の前記タイル順で前記タイルが配列される
   よう前記タイル供給手段又は移動手段の相対位置の変移
   を制御するよう形成された請求項１〜３のいずれか１項
   記載のタイルパネル用タイル配列装置。
5. 【請求項５】 形態の異なる複数のタイルを組合せて所
   望のタイルパターンを形成したタイルパネルを構成する
   タイルの配列方法において、 前記タイルを形態毎にまとめた複数のタイル供給手段を
   所定位置に配置するタイル供給手段の配置工程と、 前記タイルパターンを縦列又は横列に分割したときの当
   該各タイル列のタイルに対応して前記各タイル供給手段
   から１個ずつ前記タイルを分離させ、前記タイル供給手
   段の下側に前記タイル列のタイルに対応して配置した移
   動手段で前記タイルを受けるとともに位置決めしながら
   移動する移動工程と、 この移動過程で位置決めされた各タイルを受けて前記タ
   イル列を配列手段上に形成するタイル列配列工程と、 を具備することを特徴とするタイルパネル用タイル配列
   方法。
6. 【請求項６】 前記タイル供給手段から前記タイルを１
   個ずつ落下させ、前記移動手段にて前記タイルの外形よ
   り大きい領域で受け、前記タイルの外形にほぼ等しい幅
   で規制した状態で前記配列手段へ移動する請求項５記載
   のタイルパネル用タイル配列方法。